JP2001352151A - フレキシブル回路基板及びその製造方法 - Google Patents
フレキシブル回路基板及びその製造方法Info
- Publication number
- JP2001352151A JP2001352151A JP2000171623A JP2000171623A JP2001352151A JP 2001352151 A JP2001352151 A JP 2001352151A JP 2000171623 A JP2000171623 A JP 2000171623A JP 2000171623 A JP2000171623 A JP 2000171623A JP 2001352151 A JP2001352151 A JP 2001352151A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- conductor pattern
- plating
- flexible circuit
- pattern
- manufacturing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Landscapes
- Parts Printed On Printed Circuit Boards (AREA)
- Electroplating Methods And Accessories (AREA)
- Manufacturing Of Printed Wiring (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は高密度の配線パターンを有し、寸法
精度に優れた、接続信頼性の高い、折り曲げ用途に用い
るフレキシブル回路基板とその製造方法を提供する。 【解決手段】 金属薄板上にフォトレジストを露光現像
することにより回路レジストパターンを形成する工程
と、金属薄板を陰極として、回路導体膜厚がレジスト膜
厚以下となるように電気銅メッキ層を厚付けすることに
より導体パターンを形成する工程と、形成した回路導体
パターンをフィルムに転写する工程と、金属薄板を除去
する工程とを含む、フレキシブル回路基板の製造方法で
ある。
精度に優れた、接続信頼性の高い、折り曲げ用途に用い
るフレキシブル回路基板とその製造方法を提供する。 【解決手段】 金属薄板上にフォトレジストを露光現像
することにより回路レジストパターンを形成する工程
と、金属薄板を陰極として、回路導体膜厚がレジスト膜
厚以下となるように電気銅メッキ層を厚付けすることに
より導体パターンを形成する工程と、形成した回路導体
パターンをフィルムに転写する工程と、金属薄板を除去
する工程とを含む、フレキシブル回路基板の製造方法で
ある。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、折り曲げ用途で用
いられるフレキシブル回路基板に関するもので、特にそ
の構造及び製造方法に関するものである。
いられるフレキシブル回路基板に関するもので、特にそ
の構造及び製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、折り曲げ用途で用いられる回路基
板はエッチング法、アディティブ法といった方法により
製造されている。エッチング法においては、所定厚のフ
ィルム上に所定の回路厚の金属箔を貼り合わせた基板を
用いて、金属箔上にエッチング用のフォトレジストで回
路レジストパターンを形成した後に、エッチング液で金
属をエッチングすることによって導体パターンを形成
し、その後にレジスト剥離液によってエッチングレジス
トを剥離する。
板はエッチング法、アディティブ法といった方法により
製造されている。エッチング法においては、所定厚のフ
ィルム上に所定の回路厚の金属箔を貼り合わせた基板を
用いて、金属箔上にエッチング用のフォトレジストで回
路レジストパターンを形成した後に、エッチング液で金
属をエッチングすることによって導体パターンを形成
し、その後にレジスト剥離液によってエッチングレジス
トを剥離する。
【0003】得られた導体パターンの拡大断面図は、例
えば図4に示すような構造になる。図4において、フィ
ルム層3上に凸型の導体パターン1が形成されている。
アディティブ法においては、フィルム上に極薄の金属箔
を貼り合わせた基板を用いて、金属箔上にメッキ用のフ
ォトレジストで回路レジストパターンを形成した後に、
金属箔を陰極とした電解メッキないしは無電解メッキに
よって回路導体パターンを形成し、その後にレジスト剥
離液によってメッキレジストを剥離し、更にフィルム上
の極薄の金属箔をエッチング除去する。その得られた導
体の拡大断面図を図5に示す。
えば図4に示すような構造になる。図4において、フィ
ルム層3上に凸型の導体パターン1が形成されている。
アディティブ法においては、フィルム上に極薄の金属箔
を貼り合わせた基板を用いて、金属箔上にメッキ用のフ
ォトレジストで回路レジストパターンを形成した後に、
金属箔を陰極とした電解メッキないしは無電解メッキに
よって回路導体パターンを形成し、その後にレジスト剥
離液によってメッキレジストを剥離し、更にフィルム上
の極薄の金属箔をエッチング除去する。その得られた導
体の拡大断面図を図5に示す。
【0004】エッチング法、アディティブ法ともにこの
後、回路上の所定部分を除いてオーバーコートを施し、
接続に用いる所定部分に金、錫等といった表面処理を行
い、外形加工、補強板加工することによって、折り曲げ
用途で用いられる回路基板を作成している。
後、回路上の所定部分を除いてオーバーコートを施し、
接続に用いる所定部分に金、錫等といった表面処理を行
い、外形加工、補強板加工することによって、折り曲げ
用途で用いられる回路基板を作成している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、エッチ
ング法においては、薬液により金属を溶解して回路レジ
ストパターンを形成する工程において、溶解が垂直方向
と水平方向に等方的進行するため、オーバーエッチング
と呼ばれる現象を生じ、表面側の線幅が基板面側の線幅
と較べて細くなる。結果として図4に示したような断面
形状となり、高密度の配線を歩留まり良く製造すること
は困難である。また、特に配線密度が高い場合には、A
CF(異方導電性接着剤)を用いて回路導体パターンと
ICないしは液晶と接続する際に回路導体パターン表面
側の接続面の面積が小さくなるために、導電性粒子がパ
ターン上に乗る確率が低下し、結果として未接続による
断線を生じやすい、といった信頼性上致命的な問題があ
った。
ング法においては、薬液により金属を溶解して回路レジ
ストパターンを形成する工程において、溶解が垂直方向
と水平方向に等方的進行するため、オーバーエッチング
と呼ばれる現象を生じ、表面側の線幅が基板面側の線幅
と較べて細くなる。結果として図4に示したような断面
形状となり、高密度の配線を歩留まり良く製造すること
は困難である。また、特に配線密度が高い場合には、A
CF(異方導電性接着剤)を用いて回路導体パターンと
ICないしは液晶と接続する際に回路導体パターン表面
側の接続面の面積が小さくなるために、導電性粒子がパ
ターン上に乗る確率が低下し、結果として未接続による
断線を生じやすい、といった信頼性上致命的な問題があ
った。
【0006】アディティブ法においては剛性の低いフィ
ルム基材に応力を有するメッキにより回路パターンを形
成するため収縮を起こして寸法精度が悪い。更に、図5
に示すように、接続部の断面形状が平坦でないために、
ACF(異方導電性接着剤)を用いて回路導体パターン
とICないしは液晶と接続する際に、導電性粒子がパタ
ーンしっかりと圧着されずに、結果として未接続による
断線を生じやすい、といったエッチング法同様、信頼性
上致命的な問題があった。
ルム基材に応力を有するメッキにより回路パターンを形
成するため収縮を起こして寸法精度が悪い。更に、図5
に示すように、接続部の断面形状が平坦でないために、
ACF(異方導電性接着剤)を用いて回路導体パターン
とICないしは液晶と接続する際に、導電性粒子がパタ
ーンしっかりと圧着されずに、結果として未接続による
断線を生じやすい、といったエッチング法同様、信頼性
上致命的な問題があった。
【0007】従って、本発明の目的は、高密度の配線パ
ターンを有し、寸法精度に優れた、接続信頼性の高い、
折り曲げ用途に用いるフレキシブル回路基板及びその製
造方法を提供するにある。
ターンを有し、寸法精度に優れた、接続信頼性の高い、
折り曲げ用途に用いるフレキシブル回路基板及びその製
造方法を提供するにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述した課題
を解決するために、金属薄板上に回路レジストパターン
を形成することによって寸法の精度を向上し、回路導体
パターンをメッキ法により形成することによって配線パ
ターンの高密度化を可能にし、形成した回路導体パター
ンを転写することによって接続部を平滑かつその面積を
充分に大きくすることによって接続の信頼性を向上する
ことにより上記の目的を達成する。
を解決するために、金属薄板上に回路レジストパターン
を形成することによって寸法の精度を向上し、回路導体
パターンをメッキ法により形成することによって配線パ
ターンの高密度化を可能にし、形成した回路導体パター
ンを転写することによって接続部を平滑かつその面積を
充分に大きくすることによって接続の信頼性を向上する
ことにより上記の目的を達成する。
【0009】金属薄板として、銅、アルミニウム、鉄と
いった金属が挙げられるが、中でも軽量で扱いやすく、
加工性に優れ、コストが安いアルミニウムが好ましい。
また二層以上の構造からなる薄板を用いることも可能で
アルミニウムの上に蒸着、メッキ等の手法を用いて銅、
ニッケル等の金属をつけた薄板を用いると、後述する電
気メッキによって導体パターンを形成する工程におい
て、前処理に苦慮することなく、直接硫酸銅メッキによ
り導体パターンを形成することが可能となる。金属薄板
の厚さは、1ミクロン以下の厚さでは基板が柔軟すぎる
ために取り扱い難く、かつメッキの膜厚分布が悪くなり
易い。また500ミクロン以上の厚さでは基板重量が重
くなるため取り扱い難い。従って1〜500ミクロン、
特に5〜200ミクロン、更には10〜100ミクロン
が好ましい金属薄板の厚さである。
いった金属が挙げられるが、中でも軽量で扱いやすく、
加工性に優れ、コストが安いアルミニウムが好ましい。
また二層以上の構造からなる薄板を用いることも可能で
アルミニウムの上に蒸着、メッキ等の手法を用いて銅、
ニッケル等の金属をつけた薄板を用いると、後述する電
気メッキによって導体パターンを形成する工程におい
て、前処理に苦慮することなく、直接硫酸銅メッキによ
り導体パターンを形成することが可能となる。金属薄板
の厚さは、1ミクロン以下の厚さでは基板が柔軟すぎる
ために取り扱い難く、かつメッキの膜厚分布が悪くなり
易い。また500ミクロン以上の厚さでは基板重量が重
くなるため取り扱い難い。従って1〜500ミクロン、
特に5〜200ミクロン、更には10〜100ミクロン
が好ましい金属薄板の厚さである。
【0010】本発明において行われる回路レジストパタ
ーンをレジストにより形成する方法としては、スクリー
ン印刷により形成しても良いが、ファインパターンを得
るためにはフォトレジストを用いて、露光、現像プロセ
スを経て形成することが一般的である。フォトレジスト
には多くのものが市販されているが、耐メッキ性に優れ
たものが好ましく、特にネガ型のレジストが好ましく用
いられる。またドライフィルムタイプのものも使用する
ことが出来る。レジスト膜厚が厚いほどピンホールの生
成を抑制できるが、レジスト膜厚が薄いほどファインな
パターンを形成することが可能である、そこでレジスト
膜厚として1〜20ミクロンが好ましく、この範囲にお
いてパターンピッチ10ミクロン以上のパターンをピン
ホール無しで形成することが可能である。
ーンをレジストにより形成する方法としては、スクリー
ン印刷により形成しても良いが、ファインパターンを得
るためにはフォトレジストを用いて、露光、現像プロセ
スを経て形成することが一般的である。フォトレジスト
には多くのものが市販されているが、耐メッキ性に優れ
たものが好ましく、特にネガ型のレジストが好ましく用
いられる。またドライフィルムタイプのものも使用する
ことが出来る。レジスト膜厚が厚いほどピンホールの生
成を抑制できるが、レジスト膜厚が薄いほどファインな
パターンを形成することが可能である、そこでレジスト
膜厚として1〜20ミクロンが好ましく、この範囲にお
いてパターンピッチ10ミクロン以上のパターンをピン
ホール無しで形成することが可能である。
【0011】メッキは目的とする導体パターンの金属種
によって変わるが、銅を用いてパターンを形成すること
が一般的であり、特にアルミニウム基板上の銅メッキは
特開平6−350224号公報等に示されているように
ピロ燐酸銅で薄付けした後に、所定膜厚まで硫酸銅メッ
キで厚付けする方法が好ましい。アルミニウム上の銅メ
ッキは、アルミニウムと銅メッキ皮膜の密着力を上げる
ためにメッキ前にジンケート処理を一般的に行うが、ア
ルカリ現像型のフォトレジストを使用している場合に
は、酸性のジンケート液を用いる必要がある。また、ピ
ロ燐酸銅メッキにより生成した皮膜は硫酸銅メッキで生
成した皮膜と較べて伸び率に劣り、耐折り曲げ性を低下
させないためには、ピロ燐酸銅メッキ皮膜の厚みを最小
限に抑えることが好ましい。アルミニウム基板をピロ燐
酸銅メッキによって完全に覆う最小膜厚は約1ミクロン
である。
によって変わるが、銅を用いてパターンを形成すること
が一般的であり、特にアルミニウム基板上の銅メッキは
特開平6−350224号公報等に示されているように
ピロ燐酸銅で薄付けした後に、所定膜厚まで硫酸銅メッ
キで厚付けする方法が好ましい。アルミニウム上の銅メ
ッキは、アルミニウムと銅メッキ皮膜の密着力を上げる
ためにメッキ前にジンケート処理を一般的に行うが、ア
ルカリ現像型のフォトレジストを使用している場合に
は、酸性のジンケート液を用いる必要がある。また、ピ
ロ燐酸銅メッキにより生成した皮膜は硫酸銅メッキで生
成した皮膜と較べて伸び率に劣り、耐折り曲げ性を低下
させないためには、ピロ燐酸銅メッキ皮膜の厚みを最小
限に抑えることが好ましい。アルミニウム基板をピロ燐
酸銅メッキによって完全に覆う最小膜厚は約1ミクロン
である。
【0012】一方、2層構造の金属薄板を用いる場合
は、特にメッキの前に処理をする必要はなく、直接硫酸
銅メッキを用いて導体パターンを形成することが可能で
ある。メッキレジストは剥離しても残しても構わない
が、レジスト材料が耐熱性ないしは折り曲げ性に劣り後
のIC接続、折り曲げ工程で不良を起こすことがあるた
めに剥離することが一般的である。また、レジスト剥離
はメッキ後に行うことが一般的であるが、剥離液に対し
て、後述するフィルム材質が十分な耐薬品性を有する場
合には金属薄板を除去した後あるいは再メッキを行った
後にレジスト剥離を行うことも可能である。レジスト剥
離方法は、薬液による膨潤ないしは溶解剥離が一般的で
あり、用いる薬液はレジスト材料の性質により様々であ
るが、水酸化ナトリウム等のアルカリ性水溶液あるいは
ジメチルスルホキサイト、ジメチルホルムアミド、ジメ
チルアセトアミド等の有機溶剤による剥離が一般的であ
る。
は、特にメッキの前に処理をする必要はなく、直接硫酸
銅メッキを用いて導体パターンを形成することが可能で
ある。メッキレジストは剥離しても残しても構わない
が、レジスト材料が耐熱性ないしは折り曲げ性に劣り後
のIC接続、折り曲げ工程で不良を起こすことがあるた
めに剥離することが一般的である。また、レジスト剥離
はメッキ後に行うことが一般的であるが、剥離液に対し
て、後述するフィルム材質が十分な耐薬品性を有する場
合には金属薄板を除去した後あるいは再メッキを行った
後にレジスト剥離を行うことも可能である。レジスト剥
離方法は、薬液による膨潤ないしは溶解剥離が一般的で
あり、用いる薬液はレジスト材料の性質により様々であ
るが、水酸化ナトリウム等のアルカリ性水溶液あるいは
ジメチルスルホキサイト、ジメチルホルムアミド、ジメ
チルアセトアミド等の有機溶剤による剥離が一般的であ
る。
【0013】このように形成したパターンをフィルムに
転写する工程としては、接着剤を用いてフィルムに転写
する場合と、液状の樹脂を塗布した後に樹脂を硬化して
フィルム状にする場合が挙げられる。フィルム材質とし
て種々のものが存在するが、耐折り曲げ性、耐熱性等の
観点からポリイミドフィルムが一般的に用いられる。前
者の場合には基板上に液状の接着剤を塗布した後に、フ
ィルムをのせて熱圧着することにより転写する工程と、
フィルムと基板の間に接着剤シートをはさんでラミネー
ト、熱圧着する工程等が挙げられるが、接着剤を塗布す
る場合は接着剤層の厚みのばらつきが大きくなり、接着
剤シートを用いる方法が好ましい。またこの場合は接着
剤シートとフィルムが一体になった製品も市販されてお
り、これを用いることが生産性の上からより好ましい。
後者の場合には接着剤層を含まないため、より耐熱性が
高いという利点があるが、硬化時に収縮を起こし寸法精
度が悪い問題もある。
転写する工程としては、接着剤を用いてフィルムに転写
する場合と、液状の樹脂を塗布した後に樹脂を硬化して
フィルム状にする場合が挙げられる。フィルム材質とし
て種々のものが存在するが、耐折り曲げ性、耐熱性等の
観点からポリイミドフィルムが一般的に用いられる。前
者の場合には基板上に液状の接着剤を塗布した後に、フ
ィルムをのせて熱圧着することにより転写する工程と、
フィルムと基板の間に接着剤シートをはさんでラミネー
ト、熱圧着する工程等が挙げられるが、接着剤を塗布す
る場合は接着剤層の厚みのばらつきが大きくなり、接着
剤シートを用いる方法が好ましい。またこの場合は接着
剤シートとフィルムが一体になった製品も市販されてお
り、これを用いることが生産性の上からより好ましい。
後者の場合には接着剤層を含まないため、より耐熱性が
高いという利点があるが、硬化時に収縮を起こし寸法精
度が悪い問題もある。
【0014】金属薄板の除去は物理的に剥離する方法
と、薬液に浸漬して溶解除去する方法が考えられる。物
理的な剥離においては導体パターン及びフィルムにスト
レスが掛かり寸法精度に問題を生じる場合があり、溶解
除去する方法が好ましい。溶解除去する場合は、金属薄
板と導体パターンを形成する金属を選択的に溶解できる
薬品を使用する必要があり、この点からもアルミニウム
基板上に銅の導体パターンを形成することが好ましい。
2層構造の基板を用いる場合には、アルミニウムをエッ
チングした後に、2層目の金属層をエッチング除去する
必要がある。このため2層目の金属層は極力薄く1ミク
ロン以下であることが好ましく、導体パターンを形成す
る銅と選択的にエッチングできることが更に好ましい。
と、薬液に浸漬して溶解除去する方法が考えられる。物
理的な剥離においては導体パターン及びフィルムにスト
レスが掛かり寸法精度に問題を生じる場合があり、溶解
除去する方法が好ましい。溶解除去する場合は、金属薄
板と導体パターンを形成する金属を選択的に溶解できる
薬品を使用する必要があり、この点からもアルミニウム
基板上に銅の導体パターンを形成することが好ましい。
2層構造の基板を用いる場合には、アルミニウムをエッ
チングした後に、2層目の金属層をエッチング除去する
必要がある。このため2層目の金属層は極力薄く1ミク
ロン以下であることが好ましく、導体パターンを形成す
る銅と選択的にエッチングできることが更に好ましい。
【0015】特に折り曲げ用途で用いられるフレキシブ
ル回路基板においては、特開平7−183631号公報
に示されているように、導体パターン表面の凹凸の凹部
からマイクロクラックが発生し、マクロクラックの成長
によって導体回路が破壊されることがあるため、導体表
面を平滑にして凹凸部を可能な限り減少させることが好
ましい。そのためには、金属薄板を除去して得られた回
路導体パターンの表面に、再度電気銅メッキ層を形成す
ることによって平滑な回路導体パターンの表面が得られ
る。
ル回路基板においては、特開平7−183631号公報
に示されているように、導体パターン表面の凹凸の凹部
からマイクロクラックが発生し、マクロクラックの成長
によって導体回路が破壊されることがあるため、導体表
面を平滑にして凹凸部を可能な限り減少させることが好
ましい。そのためには、金属薄板を除去して得られた回
路導体パターンの表面に、再度電気銅メッキ層を形成す
ることによって平滑な回路導体パターンの表面が得られ
る。
【0016】また、得られたフレキシブル回路基板とI
Cの接続は近年、ACF(異方導電性接着剤)による接
続が広く実施されているが、ACFの種類によっては、
樹脂層と導体層に段差が無いと接続の信頼性に劣るもの
がある。前述した再度形成する電気銅メッキ層の厚みを
調整することにより、樹脂層と導体層に段差を任意に設
定することが可能であり、接続の信頼性を向上すること
も可能である。フィルムの転写前にレジスト剥離を行っ
た場合には樹脂層と導体層に全く段差が無いために、再
メッキにより段差をつけることは特に有効である。段差
をつける目的の再メッキは金属薄板を除去した後に行う
ことでその機能を十分に満足するが、後に述べるオーバ
ーコートに段差をつけることにより、不要な部分にメッ
キすることが無くコストの点からはより好ましい。再メ
ッキ層の厚さは、1ミクロン以下では表面を平滑にする
効果が十分に得ることが出来ず、10ミクロンを超える
と導体表面が丸みを帯びて接続の信頼性が低下するため
1ミクロンから10ミクロン、さらには3ミクロンから
8ミクロンが好ましい範囲である。
Cの接続は近年、ACF(異方導電性接着剤)による接
続が広く実施されているが、ACFの種類によっては、
樹脂層と導体層に段差が無いと接続の信頼性に劣るもの
がある。前述した再度形成する電気銅メッキ層の厚みを
調整することにより、樹脂層と導体層に段差を任意に設
定することが可能であり、接続の信頼性を向上すること
も可能である。フィルムの転写前にレジスト剥離を行っ
た場合には樹脂層と導体層に全く段差が無いために、再
メッキにより段差をつけることは特に有効である。段差
をつける目的の再メッキは金属薄板を除去した後に行う
ことでその機能を十分に満足するが、後に述べるオーバ
ーコートに段差をつけることにより、不要な部分にメッ
キすることが無くコストの点からはより好ましい。再メ
ッキ層の厚さは、1ミクロン以下では表面を平滑にする
効果が十分に得ることが出来ず、10ミクロンを超える
と導体表面が丸みを帯びて接続の信頼性が低下するため
1ミクロンから10ミクロン、さらには3ミクロンから
8ミクロンが好ましい範囲である。
【0017】さらに、前述したようにピロ燐酸銅メッキ
層を含んでいると耐折り曲げ性が低下するために、金属
薄板を除去した後に、ピロ燐酸銅メッキ層を除去するこ
とが好ましい。ピロ燐酸メッキ層は硫酸銅メッキ層と物
理的に剥離することは極めて困難であるため、過硫酸ナ
トリウム、過硫酸アンモニウム等の銅のソフトエッチン
グ液により溶解除去する。オーバーコートはフィルムカ
バーレイ、液状樹脂によるカバーレイ等種々の方法が実
用化されており、本発明においては、オーバーコートの
方法は問わず、いかなる方法でも構わない。前述したよ
うに、オーバーコート後に段差をつける目的で再度電気
銅メッキ層を形成することで、ACFの種類を問わず接
続の信頼性を確保することが可能である。
層を含んでいると耐折り曲げ性が低下するために、金属
薄板を除去した後に、ピロ燐酸銅メッキ層を除去するこ
とが好ましい。ピロ燐酸メッキ層は硫酸銅メッキ層と物
理的に剥離することは極めて困難であるため、過硫酸ナ
トリウム、過硫酸アンモニウム等の銅のソフトエッチン
グ液により溶解除去する。オーバーコートはフィルムカ
バーレイ、液状樹脂によるカバーレイ等種々の方法が実
用化されており、本発明においては、オーバーコートの
方法は問わず、いかなる方法でも構わない。前述したよ
うに、オーバーコート後に段差をつける目的で再度電気
銅メッキ層を形成することで、ACFの種類を問わず接
続の信頼性を確保することが可能である。
【0018】最後に、表面処理、外形加工、補強板加工
を行うことでフレキシブル回路基板が完成するが、これ
も本発明においてはその方法を問わず、いかなる方法で
も構わない。
を行うことでフレキシブル回路基板が完成するが、これ
も本発明においてはその方法を問わず、いかなる方法で
も構わない。
【0019】
【発明の実施の形態】以下に本発明の態様を一層明確化
するために実施例をあげて説明するが、本発明はこれら
に限定されるものではない。
するために実施例をあげて説明するが、本発明はこれら
に限定されるものではない。
【0020】
【実施例1】膜厚80ミクロンのアルミニウム金属薄板
表面に、東京応化工業(株)社製ネガ型レジスト「PM
ER N−HC40」を乾燥後の膜厚が10ミクロンに
なるように塗布し、プリベークを行った。次いで、回路
パターンマスクを通して高圧水銀ランプで露光した後に
PEBを行い、現像液及びリンス液を用いて現像し、ア
フターベークを行って、ライン幅30ミクロン、スペー
ス幅30ミクロンの回路レジストパターンを形成した。
表面に、東京応化工業(株)社製ネガ型レジスト「PM
ER N−HC40」を乾燥後の膜厚が10ミクロンに
なるように塗布し、プリベークを行った。次いで、回路
パターンマスクを通して高圧水銀ランプで露光した後に
PEBを行い、現像液及びリンス液を用いて現像し、ア
フターベークを行って、ライン幅30ミクロン、スペー
ス幅30ミクロンの回路レジストパターンを形成した。
【0021】次いで、奥野製薬工業(株)社製の酸性ジ
ンケート液「サブスターAZ」でジンケート処理を行っ
た後に、アルミニウム基板を陰極として、ムラタ(株)
社製ピロ燐酸銅メッキ液を用いて膜厚1ミクロンとなる
まで電気メッキを行った。さらに、硫酸銅メッキ液を用
いて総メッキ厚が10ミクロンとなるまで電気メッキを
行い、回路導体パターンを形成した。回路導体パターン
を形成した後に、東京応化工業(株)社製専用レジスト
剥離液「NS」を用いてメッキレジストパターンを剥離
した。
ンケート液「サブスターAZ」でジンケート処理を行っ
た後に、アルミニウム基板を陰極として、ムラタ(株)
社製ピロ燐酸銅メッキ液を用いて膜厚1ミクロンとなる
まで電気メッキを行った。さらに、硫酸銅メッキ液を用
いて総メッキ厚が10ミクロンとなるまで電気メッキを
行い、回路導体パターンを形成した。回路導体パターン
を形成した後に、東京応化工業(株)社製専用レジスト
剥離液「NS」を用いてメッキレジストパターンを剥離
した。
【0022】回路導体パターン表面に東レデュポン
(株)社製のボンディングシート「パイララックスLF
−0110」をラミネーターで仮圧着した後に、真空プ
レス中で本圧着を行った。ボンディングシートを圧着し
た基板を塩酸水溶液中に浸漬して、アルミニウム金属薄
板をエッチング除去した。この状態での導体パターンの
断面を図1に示す。
(株)社製のボンディングシート「パイララックスLF
−0110」をラミネーターで仮圧着した後に、真空プ
レス中で本圧着を行った。ボンディングシートを圧着し
た基板を塩酸水溶液中に浸漬して、アルミニウム金属薄
板をエッチング除去した。この状態での導体パターンの
断面を図1に示す。
【0023】図1において、フィルム層3上に接着剤層
2を介して導体パターン1が形成されている。導体パタ
ーン1の表面は転写された後、金属薄板をエッチング除
去されているため、平滑な表面が得られている。この
後、日本ポリテック(株)社製の感光性オーバーコート
材「NPR−80」を塗布、露光、現像することによ
り、チップ部品、IC等の接続に用いる個所を除いて、
オーバーコートを施し、接続個所の銅表面には2ミクロ
ンのニッケルメッキの上に0.05ミクロンの金メッキ
を表面処理した。
2を介して導体パターン1が形成されている。導体パタ
ーン1の表面は転写された後、金属薄板をエッチング除
去されているため、平滑な表面が得られている。この
後、日本ポリテック(株)社製の感光性オーバーコート
材「NPR−80」を塗布、露光、現像することによ
り、チップ部品、IC等の接続に用いる個所を除いて、
オーバーコートを施し、接続個所の銅表面には2ミクロ
ンのニッケルメッキの上に0.05ミクロンの金メッキ
を表面処理した。
【0024】さらに、コネクター部分に補強板を貼り、
金型で外形加工を行うことによって、フレキシブル回路
基板を製造した。出来あがったフレキシブル回路基板の
特性比較を表1に示す。パターン断線率は完成品におい
て、導体パターンの初期断線率。接続断線率はパターン
断線の無い完成品において、256ピンのICをACF
により接続した時の初期断線率。
金型で外形加工を行うことによって、フレキシブル回路
基板を製造した。出来あがったフレキシブル回路基板の
特性比較を表1に示す。パターン断線率は完成品におい
て、導体パターンの初期断線率。接続断線率はパターン
断線の無い完成品において、256ピンのICをACF
により接続した時の初期断線率。
【0025】耐折り曲げ性は前記ICを接続後にフレキ
シブル回路基板を一回爪折りした時の導通率。寸法精度
はフォトレジスト露光時のマスク寸法30ミリの二点間
の距離の完成品での寸法収縮率。以下、実施例2から比
較例2までの評価方法も同様。
シブル回路基板を一回爪折りした時の導通率。寸法精度
はフォトレジスト露光時のマスク寸法30ミリの二点間
の距離の完成品での寸法収縮率。以下、実施例2から比
較例2までの評価方法も同様。
【0026】
【実施例2】膜厚80ミクロンのアルミニウム金属薄板
表面に、東京応化工業(株)社製ネガ型レジスト「PM
ER N−HC40」を乾燥後の膜厚が10ミクロンに
なるように塗布し、プリベークを行った。次いで、回路
パターンマスクを通して高圧水銀ランプで露光した後に
PEBを行い、現像液及びリンス液を用いて現像し、ア
フターベークを行って、ライン幅30ミクロン、スペー
ス幅30ミクロンの回路レジストパターンを形成した。
表面に、東京応化工業(株)社製ネガ型レジスト「PM
ER N−HC40」を乾燥後の膜厚が10ミクロンに
なるように塗布し、プリベークを行った。次いで、回路
パターンマスクを通して高圧水銀ランプで露光した後に
PEBを行い、現像液及びリンス液を用いて現像し、ア
フターベークを行って、ライン幅30ミクロン、スペー
ス幅30ミクロンの回路レジストパターンを形成した。
【0027】次いで、奥野製薬工業(株)社製の酸性ジ
ンケート液「サブスターAZ」でジンケート処理を行っ
た後に、アルミニウム基板を陰極として、ムラタ(株)
社製ピロ燐酸銅メッキ液を用いて膜厚1ミクロンとなる
まで電気メッキを行った。さらに、硫酸銅メッキ液を用
いて総メッキ厚が10ミクロンとなるまで電気メッキを
行い、回路導体パターンを形成した。回路導体パターン
を形成した後に、東京応化工業(株)社製専用レジスト
剥離液「NS」を用いてメッキレジストパターンを剥離
した。回路導体パターン表面に東レデュポン(株)社製
のボンディングシート「パイララックスLF−011
0」をラミネーターで仮圧着した後に、真空プレス中で
本圧着を行った。
ンケート液「サブスターAZ」でジンケート処理を行っ
た後に、アルミニウム基板を陰極として、ムラタ(株)
社製ピロ燐酸銅メッキ液を用いて膜厚1ミクロンとなる
まで電気メッキを行った。さらに、硫酸銅メッキ液を用
いて総メッキ厚が10ミクロンとなるまで電気メッキを
行い、回路導体パターンを形成した。回路導体パターン
を形成した後に、東京応化工業(株)社製専用レジスト
剥離液「NS」を用いてメッキレジストパターンを剥離
した。回路導体パターン表面に東レデュポン(株)社製
のボンディングシート「パイララックスLF−011
0」をラミネーターで仮圧着した後に、真空プレス中で
本圧着を行った。
【0028】ボンディングシートを圧着した基板を塩酸
水溶液中に浸漬して、アルミニウム金属薄板をエッチン
グ除去した。電気メッキで形成した回路導体パターンを
陰極として、硫酸銅メッキ液を用いて膜厚5ミクロンと
なるように再度、電気メッキを行った。この状態での導
体パターンの断面を図2に示す。図2(a)において、
フィルム層3上に接着剤層2を介して導体パターン7が
埋められている。形成されている。導体パターン7は、
図2(b)に示すように、接着剤2に埋れた状態にある
硫酸銅メッキ層6とピロ銅メッキ層5とが形成され、ピ
ロ銅メッキ層5の表面は転写により、平滑な表面に形成
されている。このピロ銅メッキ層5の上層に再メッキ層
4が形成されている。
水溶液中に浸漬して、アルミニウム金属薄板をエッチン
グ除去した。電気メッキで形成した回路導体パターンを
陰極として、硫酸銅メッキ液を用いて膜厚5ミクロンと
なるように再度、電気メッキを行った。この状態での導
体パターンの断面を図2に示す。図2(a)において、
フィルム層3上に接着剤層2を介して導体パターン7が
埋められている。形成されている。導体パターン7は、
図2(b)に示すように、接着剤2に埋れた状態にある
硫酸銅メッキ層6とピロ銅メッキ層5とが形成され、ピ
ロ銅メッキ層5の表面は転写により、平滑な表面に形成
されている。このピロ銅メッキ層5の上層に再メッキ層
4が形成されている。
【0029】この後、日本ポリテック(株)社製の感光
性オーバーコート材「NPR−80」を塗布、露光、現
像することにより、チップ部品、IC等の接続に用いる
個所を除いて、オーバーコートを施し、接続個所の銅表
面には2ミクロンのニッケルメッキの上に0.05ミク
ロンの金メッキを表面処理した。さらに、コネクター部
分に補強板を貼り、金型で外形加工を行うことによっ
て、フレキシブル回路基板を製造した。出来あがったフ
レキシブル回路基板の特性比較を表1に示す。
性オーバーコート材「NPR−80」を塗布、露光、現
像することにより、チップ部品、IC等の接続に用いる
個所を除いて、オーバーコートを施し、接続個所の銅表
面には2ミクロンのニッケルメッキの上に0.05ミク
ロンの金メッキを表面処理した。さらに、コネクター部
分に補強板を貼り、金型で外形加工を行うことによっ
て、フレキシブル回路基板を製造した。出来あがったフ
レキシブル回路基板の特性比較を表1に示す。
【0030】
【実施例3】膜厚80ミクロンのアルミニウム金属薄板
表面に、東京応化工業(株)社製ネガ型レジスト「PM
ER N−HC40」を乾燥後の膜厚が10ミクロンに
なるように塗布し、プリベークを行った。次いで、回路
パターンマスクを通して高圧水銀ランプで露光した後に
PEBを行い、現像液及びリンス液を用いて現像し、ア
フターベークを行って、ライン幅30ミクロン、スペー
ス幅30ミクロンの回路レジストパターンを形成した。
表面に、東京応化工業(株)社製ネガ型レジスト「PM
ER N−HC40」を乾燥後の膜厚が10ミクロンに
なるように塗布し、プリベークを行った。次いで、回路
パターンマスクを通して高圧水銀ランプで露光した後に
PEBを行い、現像液及びリンス液を用いて現像し、ア
フターベークを行って、ライン幅30ミクロン、スペー
ス幅30ミクロンの回路レジストパターンを形成した。
【0031】次いで、奥野製薬工業(株)社製の酸性ジ
ンケート液「サブスターAZ」でジンケート処理を行っ
た後に、アルミニウム基板を陰極として、ムラタ(株)
社製ピロ燐酸銅メッキ液を用いて膜厚1ミクロンとなる
まで電気メッキを行った。さらに、硫酸銅メッキ液を用
いて総メッキ厚が10ミクロンとなるまで電気メッキを
行い、回路導体パターンを形成した。回路導体パターン
を形成した後に、東京応化工業(株)社製専用レジスト
剥離液「NS」を用いてメッキレジストパターンを剥離
した。
ンケート液「サブスターAZ」でジンケート処理を行っ
た後に、アルミニウム基板を陰極として、ムラタ(株)
社製ピロ燐酸銅メッキ液を用いて膜厚1ミクロンとなる
まで電気メッキを行った。さらに、硫酸銅メッキ液を用
いて総メッキ厚が10ミクロンとなるまで電気メッキを
行い、回路導体パターンを形成した。回路導体パターン
を形成した後に、東京応化工業(株)社製専用レジスト
剥離液「NS」を用いてメッキレジストパターンを剥離
した。
【0032】回路導体パターン表面に東レデュポン
(株)社製のボンディングシート「パイララックスLF
−0110」をラミネーターで仮圧着した後に、真空プ
レス中で本圧着を行った。ボンディングシートを圧着し
た基板を塩酸水溶液中に浸漬して、アルミニウム金属薄
板をエッチング除去した。さらに、過硫酸アンモニウム
溶液中に基板を浸漬してピロ燐酸銅メッキ層をエッチン
グ除去した。
(株)社製のボンディングシート「パイララックスLF
−0110」をラミネーターで仮圧着した後に、真空プ
レス中で本圧着を行った。ボンディングシートを圧着し
た基板を塩酸水溶液中に浸漬して、アルミニウム金属薄
板をエッチング除去した。さらに、過硫酸アンモニウム
溶液中に基板を浸漬してピロ燐酸銅メッキ層をエッチン
グ除去した。
【0033】電気メッキで形成した回路導体パターンを
陰極として、硫酸銅メッキ液を用いて膜厚5ミクロンと
なるように電気メッキを行った。この状態での回路導体
パターンの断面を図3に示す。図3において、接着剤2
に埋められた硫酸銅メッキ層6が形成され、その上層に
再メッキ層4が形成されている。
陰極として、硫酸銅メッキ液を用いて膜厚5ミクロンと
なるように電気メッキを行った。この状態での回路導体
パターンの断面を図3に示す。図3において、接着剤2
に埋められた硫酸銅メッキ層6が形成され、その上層に
再メッキ層4が形成されている。
【0034】この後、日本ポリテック(株)社製の感光
性オーバーコート材「NPR−80」を塗布、露光、現
像することにより、チップ部品、IC等の接続に用いる
個所を除いて、オーバーコートを施し、接続個所の銅表
面には2ミクロンのニッケルメッキの上に0.05ミク
ロンの金メッキを表面処理した。さらに、コネクター部
分に補強板を貼り、金型で外形加工を行うことによっ
て、フレキシブル回路基板を製造した。出来あがったフ
レキシブル回路基板の特性比較を表1に示す。
性オーバーコート材「NPR−80」を塗布、露光、現
像することにより、チップ部品、IC等の接続に用いる
個所を除いて、オーバーコートを施し、接続個所の銅表
面には2ミクロンのニッケルメッキの上に0.05ミク
ロンの金メッキを表面処理した。さらに、コネクター部
分に補強板を貼り、金型で外形加工を行うことによっ
て、フレキシブル回路基板を製造した。出来あがったフ
レキシブル回路基板の特性比較を表1に示す。
【0035】
【比較例1】銅張積層板の上に東京応化工業(株)社製
ネガ型レジスト「PMER N−HC40」を乾燥後の
膜厚が10ミクロンになるように塗布し、プリベークを
行った。次いで、回路パターンマスクを通して高圧水銀
ランプで露光した後にPEBを行い、現像液及びリンス
液を用いて現像し、アフターベークを行って、ライン幅
30ミクロン、スペース幅30ミクロンの回路レジスト
パターンを形成した。次いで、塩化第二鉄水溶液でスプ
レーエッチングすることにより回路導体パターンを形成
した。回路導体パターンを形成した後に、東京応化工業
(株)社製専用レジスト剥離液「NS」を用いてエッチ
ングレジストを剥離した。この状態での回路導体パター
ンの断面を図4に示す。
ネガ型レジスト「PMER N−HC40」を乾燥後の
膜厚が10ミクロンになるように塗布し、プリベークを
行った。次いで、回路パターンマスクを通して高圧水銀
ランプで露光した後にPEBを行い、現像液及びリンス
液を用いて現像し、アフターベークを行って、ライン幅
30ミクロン、スペース幅30ミクロンの回路レジスト
パターンを形成した。次いで、塩化第二鉄水溶液でスプ
レーエッチングすることにより回路導体パターンを形成
した。回路導体パターンを形成した後に、東京応化工業
(株)社製専用レジスト剥離液「NS」を用いてエッチ
ングレジストを剥離した。この状態での回路導体パター
ンの断面を図4に示す。
【0036】この後、日本ポリテック(株)社製の感光
性オーバーコート材「NPR−80」を塗布、露光、現
像することにより、チップ部品、IC等の接続に用いる
個所を除いて、オーバーコートを施し、接続個所の銅表
面には2ミクロンのニッケルメッキの上に0.05ミク
ロンの金メッキを表面処理した。さらに、コネクター部
分に補強板を貼り、金型で外形加工を行うことによっ
て、フレキシブル回路基板を製造した。出来あがったフ
レキシブル回路基板の特性比較を表1に示す。
性オーバーコート材「NPR−80」を塗布、露光、現
像することにより、チップ部品、IC等の接続に用いる
個所を除いて、オーバーコートを施し、接続個所の銅表
面には2ミクロンのニッケルメッキの上に0.05ミク
ロンの金メッキを表面処理した。さらに、コネクター部
分に補強板を貼り、金型で外形加工を行うことによっ
て、フレキシブル回路基板を製造した。出来あがったフ
レキシブル回路基板の特性比較を表1に示す。
【0037】
【比較例2】ポリイミドフィルムの片面の上に真空蒸着
法により銅を0.5ミクロンつけた表面に、東京応化工
業(株)社製ネガ型レジスト「PMER N−HC4
0」を乾燥後の膜厚が10ミクロンになるように塗布
し、プリベークを行った。次いで、回路パターンマスク
を通して高圧水銀ランプで露光した後にPEBを行い、
現像液及びリンス液を用いて現像し、アフターベークを
行って、ライン幅30ミクロン、スペース幅30ミクロ
ンの回路レジストパターンを形成した。
法により銅を0.5ミクロンつけた表面に、東京応化工
業(株)社製ネガ型レジスト「PMER N−HC4
0」を乾燥後の膜厚が10ミクロンになるように塗布
し、プリベークを行った。次いで、回路パターンマスク
を通して高圧水銀ランプで露光した後にPEBを行い、
現像液及びリンス液を用いて現像し、アフターベークを
行って、ライン幅30ミクロン、スペース幅30ミクロ
ンの回路レジストパターンを形成した。
【0038】次いで、銅蒸着基板を陰極として、硫酸銅
メッキ液を用いてメッキ厚が10ミクロンとなるまで電
気メッキを行い、回路導体パターンを形成した。回路導
体パターンを形成した後に、東京応化工業(株)社製専
用レジスト剥離液「NS」を用いてメッキレジストを剥
離し、次いで過硫酸アンモニウム溶液中に浸漬すること
で銅をエッチングして蒸着層を除去した。この状態での
回路導体パターンの断面を図5に示す。
メッキ液を用いてメッキ厚が10ミクロンとなるまで電
気メッキを行い、回路導体パターンを形成した。回路導
体パターンを形成した後に、東京応化工業(株)社製専
用レジスト剥離液「NS」を用いてメッキレジストを剥
離し、次いで過硫酸アンモニウム溶液中に浸漬すること
で銅をエッチングして蒸着層を除去した。この状態での
回路導体パターンの断面を図5に示す。
【0039】この後、日本ポリテック(株)社製の感光
性オーバーコート材「NPR−80」を塗布、露光、現
像することにより、チップ部品、IC等の接続に用いる
個所を除いて、オーバーコートを施し、接続個所の銅表
面には2ミクロンのニッケルメッキの上に0.05ミク
ロンの金メッキを表面処理した。さらに、コネクター部
分に補強板を貼り、金型で外形加工を行うことによっ
て、フレキシブル回路基板を製造した。出来あがったフ
レキシブル回路基板の特性比較を表1に示す。
性オーバーコート材「NPR−80」を塗布、露光、現
像することにより、チップ部品、IC等の接続に用いる
個所を除いて、オーバーコートを施し、接続個所の銅表
面には2ミクロンのニッケルメッキの上に0.05ミク
ロンの金メッキを表面処理した。さらに、コネクター部
分に補強板を貼り、金型で外形加工を行うことによっ
て、フレキシブル回路基板を製造した。出来あがったフ
レキシブル回路基板の特性比較を表1に示す。
【0040】
【表1】
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
金属薄板上にフォトレジストを露光現像することにより
回路レジストパターンを形成する工程と、金属薄板を陰
極として、回路導体膜厚がレジスト膜厚以下となるよう
に電気銅メッキ層を厚付けすることにより回路導体パタ
ーンを形成する工程と、形成した回路導体パターンをフ
ィルムに転写する工程と、金属薄板を除去する工程とに
よって、高密度の配線パターンを歩留まり良く、寸法精
度に優れた、接続信頼性の高い、折り曲げ用途に用いる
フレキシブル回路基板を製造することができる。
金属薄板上にフォトレジストを露光現像することにより
回路レジストパターンを形成する工程と、金属薄板を陰
極として、回路導体膜厚がレジスト膜厚以下となるよう
に電気銅メッキ層を厚付けすることにより回路導体パタ
ーンを形成する工程と、形成した回路導体パターンをフ
ィルムに転写する工程と、金属薄板を除去する工程とに
よって、高密度の配線パターンを歩留まり良く、寸法精
度に優れた、接続信頼性の高い、折り曲げ用途に用いる
フレキシブル回路基板を製造することができる。
【図1】本発明による実施例1の回路導体パターンの部
分断面図を示す。
分断面図を示す。
【図2】(a)は本発明による実施例2の回路導体パタ
ーンの部分断面図であり、(b)は本発明による実施例
2の回路導体パターンの拡大断面図を示す。
ーンの部分断面図であり、(b)は本発明による実施例
2の回路導体パターンの拡大断面図を示す。
【図3】本発明による実施例3の回路導体パターンの拡
大断面図を示す。
大断面図を示す。
【図4】エッチング法による比較例1の回路導体パター
ンの拡大断面図を示す。
ンの拡大断面図を示す。
【図5】アディティブ法による比較例2の回路導体パタ
ーンの拡大断面図を示す。
ーンの拡大断面図を示す。
1 回路導体パターン 2 接着剤層 3 フィルム層 4 再メッキ層 5 ピロ銅メッキ層 6 硫酸銅メッキ層 7 回路導体パターン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05K 3/18 H05K 3/18 G Fターム(参考) 4E351 AA04 BB24 BB30 BB33 BB35 CC06 CC17 CC18 DD04 DD54 GG01 4K024 AA09 AB02 BA09 BB11 BC01 EA01 FA05 FA11 GA16 5E343 AA02 AA12 AA33 BB16 BB24 BB66 CC78 DD43 DD56 DD63 DD75 ER52 GG08
Claims (6)
- 【請求項1】 金属薄板上にフォトレジストを露光現像
することにより回路レジストパターンを形成する工程
と、金属薄板を陰極として、回路導体膜厚がレジスト膜
厚以下となるように電気銅メッキ層を厚付けすることに
より導体パターンを形成する工程と、形成した回路導体
パターンをフィルムに転写する工程と、金属薄板を除去
する工程とを含む、フレキシブル回路基板の製造方法。 - 【請求項2】 請求項1に記載の金属薄板を除去して得
られた回路導体パターンの表面に、再度電気銅メッキ層
を形成するフレキシブル回路基板の製造方法。 - 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載のフレキシ
ブル回路基板の製造方法において、金属薄板上に電気銅
メッキ層を形成する工程において、ピロ燐酸銅メッキ、
硫酸銅メッキの順に電気銅メッキ層を形成することを特
徴とするフレキシブル回路基板の製造方法。 - 【請求項4】 請求項2に記載のフレキシブル回路基板
の製造方法において、再度行う電気銅メッキが硫酸銅メ
ッキであることを特徴とするフレキシブル回路基板の製
造方法。 - 【請求項5】 請求項3又は請求項4に記載のフレキシ
ブル回路基板の製造方法において、金属薄板を除去した
後に必要に応じてピロ燐酸銅メッキ層を除去する工程を
含むフレキシブル回路基板の製造方法。 - 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載のフレキ
シブル回路基板の製造方法により得られたフレキシブル
回路基板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000171623A JP2001352151A (ja) | 2000-06-08 | 2000-06-08 | フレキシブル回路基板及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000171623A JP2001352151A (ja) | 2000-06-08 | 2000-06-08 | フレキシブル回路基板及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001352151A true JP2001352151A (ja) | 2001-12-21 |
Family
ID=18674149
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000171623A Withdrawn JP2001352151A (ja) | 2000-06-08 | 2000-06-08 | フレキシブル回路基板及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001352151A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017087353A (ja) * | 2015-11-10 | 2017-05-25 | 株式会社ディスコ | 電着砥石の製造方法 |
-
2000
- 2000-06-08 JP JP2000171623A patent/JP2001352151A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017087353A (ja) * | 2015-11-10 | 2017-05-25 | 株式会社ディスコ | 電着砥石の製造方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US20070101571A1 (en) | Printed wiring board, its manufacturing method and circuit device | |
US11653454B2 (en) | Printed wiring board and manufacturing method thereof | |
KR100427794B1 (ko) | 다층 배선 기판의 제조 방법 | |
JP2003008199A (ja) | プリント配線基板の銅表面粗化方法ならびにプリント配線基板およびその製造方法 | |
CN110402020B (zh) | 一种柔性印刷线路板及其制造方法 | |
US20040075528A1 (en) | Printed circuit heaters with ultrathin low resistivity materials | |
JP2001110940A (ja) | 半導体パッケージ用基板とその製造法 | |
JP2003078234A (ja) | プリント配線板およびその製造方法 | |
JPH10178271A (ja) | 多層配線基板の製造方法および多層配線基板 | |
JP2007517410A (ja) | パターン回路およびその製造方法 | |
JP2001111201A (ja) | 配線板の製造方法およびそれを用いて製造された配線板 | |
JPH05327224A (ja) | 多層配線基板の製造方法及びその製造方法で製造される多層配線基板 | |
JP3431556B2 (ja) | 転写媒体及びその製造方法、転写媒体を用いた配線基板の製造方法 | |
JP2001352151A (ja) | フレキシブル回路基板及びその製造方法 | |
CN113873771A (zh) | 一种适用于超精细fpc线路的制作工艺 | |
KR20090048358A (ko) | 배선 기판, 회로 기판, 이것들의 제조 방법 | |
JP3172711B2 (ja) | 転写媒体とその製造方法及びその転写媒体を使った配線パターンの製造方法 | |
JP4549807B2 (ja) | 多層プリント配線板の製造方法、多層プリント配線板及び電子装置 | |
JP2004095983A (ja) | プリント配線板の製造方法 | |
TWI420992B (zh) | 電路板製作方法 | |
JP2009177071A (ja) | ポリイミドフィルム回路基板およびその製造方法 | |
JP2000151076A (ja) | 配線基板の製造方法 | |
JP3941463B2 (ja) | 多層プリント配線板の製造方法 | |
JP2004039771A (ja) | 配線回路基板の製造方法 | |
JP3828205B2 (ja) | 転写用部材の製造方法及び転写用部材 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20070904 |