JP2001351673A - アルカリ蓄電池 - Google Patents
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Abstract
も、正極板が回り込み反応を起こさないような構造とし
て、正極活物質の脱落による容量低下を防止する。 【解決手段】 水素吸蔵合金の粉末に結着剤を添加混合
して負極活物質スラリーとし、この負極活物質スラリー
をパンチングメタル12aの両面に塗着し、乾燥した
後、所定の厚みにロール圧延し、所定の形状に切断し
た。ついで、下端部から所定幅の負極活物質を欠き落と
して、パンチングメタル12aの露出部12bを形成し
て水素吸蔵合金負極板12とした。この負極板12とニ
ッケル正極板11とを上下方向にずらすようにして配置
した後、セパレータ13を介して渦巻状に巻回して渦巻
状電極群10とした。この渦巻状電極群10の上部に正
極集電体14を、下部に負極集電体15を溶接した後、
金属外装缶に挿入し、電解液を注入し、封口体を外装缶
の開口部に封ロしてニッケル−水素蓄電池とした。
Description
電池やニッケル−カドミウム蓄電池などのアルカリ蓄電
池に係り、特に、これらのアルカリ蓄電池に用いられる
正極板と負極板とセパレータとからなる電極群の構造に
関する。
ルカリ蓄電池は、近年の市場拡大に伴って、電動工具、
アシスト自転車、電気自動車等への用途が拡大し、大型
化、高容量化、高出力化への需要、要望が高まった。こ
のような背景にあって、この種のアルカリ蓄電池におい
て、種々の高出力化の検討が行われた。例えば、図4に
示すように、電極群40の上部に正極板41に接続され
た正極集電体44を溶接し、電極群40の下部に負極板
42に接続された負極集電体45を溶接するとともに、
正極集電体44を図示しない封口体の下部に溶接し、負
極集電体45を図示しない電池缶の内底部に溶接する構
造が採用されるようになった。
に接続された正極集電体44を溶接し、電極群40の下
部に負極板42に接続された負極集電体45を溶接する
場合、正極板41の端部と負極板42の端部が同位置に
あると、正極板41と負極集電体45あるいは負極板4
2と正極集電体44とが接触して、内部短絡を生じる恐
れがある。このため、負極集電体45と正極板41との
接触による短絡あるいは正極集電体44と負極板42と
の接触による短絡を防止する目的で、正極板41に対し
て負極板42を下側にずらして配置する構造となってい
る。
ルカリ蓄電池に用いられる水酸化ニッケルを主正極活物
質とする正極板は、充放電サイクルの進行に伴って水酸
化ニッケルが高次化して膨潤し、膨潤した活物質が正極
板よりせり出すようになるという現象を生じる。そし
て、上述のように正極板41に対して負極板42を下側
にずらして配置すると、電極群40の下部では負極板4
2の一部に正極板41と対向しない部分42bが存在す
ることとなる。
対向しない部分42bと正極板41の下端部41cとの
間(図4の符号Zを参照)で充放電反応(この充放電反
応を以下では回り込み反応という)が生じて、正極板4
1の下端部41cは活物質の膨潤によってせり出しを生
じるという現象を生じた。正極板41の下端部41cで
の活物質の膨潤によってせり出しを生じると、やがては
正極活物質の脱落によって、容量低下を引き起こした
り、場合によっては、負極集電体45との短絡を引き起
こすという問題を生じた。
めになされたものであって、正極板に対して負極板をず
らして配置しても、正極板が回り込み反応を起こさない
ような構造として、正極活物質の脱落による容量低下を
防止するとともに、負極集電体との短絡を防止して、高
容量で長寿命のアルカリ蓄電池が得られるようにするこ
とを目的とするものである。
記目的を達成するため、本発明のアルカリ蓄電池は、正
極活物質が充填された正極板と負極活物質が充填された
負極板とこれらを隔離するセパレータとからなる電極群
を備え、この電極群は負極板の一部が正極板と対向しな
いようにずらして配置されているとともに、負極板の正
極板と対向しない部分に負極活物質が充填されていない
か、あるいは負極板の正極板と対向しない部分は正極板
との充放電反応が阻害されるようにしている。
部分に負極活物質が充填されていないか、あるいは負極
板の正極板と対向しない部分が正極板との充放電反応が
阻害されていると、正極板の下端部が回り込み反応を起
こさないような構造となるため、正極活物質の脱落によ
る容量低下が防止できて、負極集電体との短絡を防止す
ることが可能となり、高容量で長寿命のアルカリ蓄電池
が得られるようになる。
アルカリ性の保護膜を備えるようにするか、あるいは正
極活物質と対向しない部分に耐アルカリ性の樹脂を塗布
するようにすると、保護膜あるいは塗布された樹脂は充
放電反応を阻害するように作用するため、正極板の下端
部が回り込み反応を起こすことが防止できるようにな
る。なお、負極板の一部が正極板と対向しないようにず
らして配置する場合、正極板を負極板よりも上方にずら
して配置することが好ましい。
図1〜図4に基づいて以下に説明する。なお、図1は本
発明の実施例1の電極群の要部の一部を模式的に示す断
面図であり、図2は本発明の実施例2の電極群の要部の
一部を模式的に示す断面図であり、図3は本発明の実施
例3の電極群の要部の一部を模式的に示す断面図であ
り、図4は比較例の電極群の要部の一部を模式的に示す
断面図である。また、本発明は以下の実施の形態に限定
されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜
変更して実施することができる。
末を10質量部と、酸化亜鉛粉末を3質量部とを添加混
合した混合粉末に、結着剤としてのヒドロキシプロピル
セルロース0.2質量%水溶液を50質量部を添加混合
して正極活物質スラリーを作製した。この正極活物質ス
ラリーをニッケル発泡体(多孔度が約95%で、目付が
約600g/m2のもの)からなる発泡ニッケル基板1
1a,21a,31a,41aの空孔内にそれぞれ充填
した後、乾燥させた。この後、所定の厚みにロール圧延
した後、所定の形状に切断してニッケル正極板11,2
1,31,41をそれぞれ作製した。
1,41においては、発泡ニッケル基板11a,21
a,31a,41aの上部に充填された正極活物質を欠
き落として、該部分を圧縮して高密度化した後、この高
密度化した部分にニッケル箔(具体的には上端から約
0.5mm幅)が溶着されており、後述する各正極集電
体14,24,34,44との溶接部11b,21b,
31b,41bがそれぞれ形成されている。
土類元素を主成分とする化合物)と、ニッケルと、コバ
ルトと、アルミニウムと、マンガンとを元素比で1.
0:3.2:1.0:0.2:0.6に秤量して混合
し、これをるつぼに入れて高周波溶解炉で溶融した後、
冷却して、Mml.0Ni3.2Col.0A10.2MnO.6の組
成式で表される水素吸蔵合金を作製した。ついで、得ら
れた水素吸蔵合金の鋳塊(インゴット)を、予め粗粉砕
した後、不活性ガス中で平均粒径が約50μmになるよ
うに機械的に粉砕した。
ポリエチレンオキサイド0.5質量%水溶液を10質量
部だけ添加混合して負極活物質スラリーを作製した。こ
のように作製した負極活物質スラリーをパンチングメタ
ル12aの両面に塗着し、乾燥した後、所定の厚みにロ
ール圧延し、所定の形状に切断した。ついで、切断され
た極板の下端から約1.5mm幅の負極活物質を欠き落
としてパンチングメタル12aの露出部12bを形成し
て、実施例1の水素吸蔵合金負極板12を作製した。な
お、露出部12bの下端部分(下端から約0.5mm幅
の部分)12cは後述する負極集電体15との溶接部と
なる。
ングメタル22aの両面に塗着し、乾燥した後、所定の
厚みにロール圧延し、所定の形状に切断した。ついで、
切断された極板の下端から約0.5mm幅だけ負極活物
質を欠き落としてパンチングメタル22aの露出部22
cを形成した。ついで、露出部22cの上端から上方に
約1.0mm幅の耐アルカリ性のポリプロピレン製テー
プ(PPテープ)22bを負極活物質上に貼り付けて、
充放電反応の阻害部を形成して、実施例2の水素吸蔵合
金負極板22を作製した。なお、パンチングメタル22
aの露出部22c(約0.5mm幅の部分)は後述する
負極集電体25との溶接部となる。
ングメタル32aの両面に塗着し、乾燥した後、所定の
厚みにロール圧延し、所定の形状に切断した。ついで、
切断された極板の下端から約0.5mm幅だけ負極活物
質を欠き落としてパンチングメタル32aの露出部32
cを形成した。ついで、露出部32cの上端から上方に
約1.0mm幅だけに約8.0質量%のフッ素樹脂液
(例えば、PTFE液)を塗布して、充放電反応の阻害
部となるフッ素樹脂塗布部32bを形成した後、乾燥さ
せて実施例3の水素吸蔵合金負極板32を作製した。な
お、パンチングメタル32aの露出部32c(約0.5
mm幅の部分)は後述する負極集電体35との溶接部と
なる。
ングメタル42aの両面に塗着し、乾燥した後、所定の
厚みにロール圧延し、所定の形状に切断した。ついで、
切断された極板の下端から約0.5mm幅の負極活物質
を欠き落としてパンチングメタル42aの露出部42c
を形成し、比較例の水素吸蔵合金負極板42を作製し
た。なお、パンチングメタル42aの露出部42c(約
0.5mm幅の部分)は後述する負極集電体45との溶
接部となる。
金負極板12を用い、これらのニッケル正極板11と水
素吸蔵合金負極板12が正極集電体14および負極集電
体15の溶接時に短絡を生じないように、高さ方向に約
1.5mmだけずらすようにして配置した後、ポリオレ
フィン製不織布(例えば、ポリプロピレンおよびポリエ
チレンを主成分とし、厚みが約0.15mmで、目付が
約60g/m2のもの)からなるセパレータ13を介し
て渦巻状に巻回して、渦巻状電極群10を作製した。
集電体14を溶接するとともに、負極板12のパンチン
グメタル12aの露出部12bの下端部分12cに負極
集電体15を溶接して電極体とした後、この電極体を図
示しない負極端子を兼ねる有底円筒形の金属外装缶(A
Aサイズ)内に挿入した。ついで、負極集電体15を金
属外装缶の内底部に溶接するとともに、正極集電体14
を正極端子を兼ねる封口体に溶接した後、電解液(水酸
化ナトリウム及び水酸化リチウムを含む水酸化カリウム
を主体とした7mol/lのアルカリ水溶液)を金属外
装缶内に注入した。ついで、封口体を絶縁ガスケットを
介して金属外装缶の開口部に載置し、金属外装缶の開口
を封口体側にかしめることにより開口部を封ロして、公
称容量が1200mAhの実施例1のニッケル−水素蓄
電池Aを作製した。
金負極板22を用い、これらのニッケル正極板21と水
素吸蔵合金負極板22が正極集電体24および負極集電
体25の溶接時に短絡を生じないように、高さ方向に約
1.5mmだけずらすようにして配置した後、ポリオレ
フィン製不織布(例えば、ポリプロピレンおよびポリエ
チレンを主成分とし、厚みが約0.15mmで、目付が
約60g/m2のもの)からなるセパレータ23を介し
て渦巻状に巻回して、渦巻状電極群20を作製した。
極集電体24を溶接するとともに、負極板22のパンチ
ングメタル22aの露出部22cに負極集電体25を溶
接して電極体とした後、この電極体を実施例1と同様
に、金属外装缶(AAサイズ)内に挿入し、負極集電体
25を金属外装缶の内底部に溶接するとともに、正極集
電体24を封口体に溶接した後、電解液を注入し、封口
体を絶縁ガスケットを介して金属外装缶の開口部に載置
し、金属外装缶の開口を封口体側にかしめることにより
開口部を封ロして、公称容量が1200mAhの実施例
2のニッケル−水素蓄電池Bを作製した。
金負極板32を用い、これらのニッケル正極板31と水
素吸蔵合金負極板32が正極集電体34および負極集電
体35の溶接時に短絡を生じないように、高さ方向に約
1.5mmだけずらすようにして配置した後、ポリオレ
フィン製不織布(例えば、ポリプロピレンおよびポリエ
チレンを主成分とし、厚みが約0.15mmで、目付が
約60g/m2のもの)からなるセパレータ33を介し
て渦巻状に巻回して、渦巻状電極群30を作製した。
集電体34を溶接するとともに、負極板32のパンチン
グメタル32aの露出部32cに負極集電体35を溶接
して電極体とした後、この電極体を実施例1と同様に、
金属外装缶(AAサイズ)内に挿入し、負極集電体35
を金属外装缶の内底部に溶接するとともに、正極集電体
34を封口体に溶接した後、電解液を注入し、封口体を
絶縁ガスケットを介して金属外装缶の開口部に載置し、
金属外装缶の開口を封口体側にかしめることにより開口
部を封ロして、公称容量が1200mAhの実施例3の
ニッケル−水素蓄電池Cを作製した。
金負極板42を用い、これらのニッケル正極板41と水
素吸蔵合金負極板42が正極集電体44および負極集電
体45の溶接時に短絡を生じないように、高さ方向に約
1.5mmだけずらすようにして配置した後、ポリオレ
フィン製不織布(例えば、ポリプロピレンおよびポリエ
チレンを主成分とし、厚みが約0.15mmで、目付が
約60g/m2のもの)からなるセパレータ43を介し
て渦巻状に巻回して、渦巻状電極群40を作製した。
集電体44を溶接するとともに、負極板42のパンチン
グメタル42aの露出部42cに負極集電体45を溶接
して電極体とした後、この電極体を実施例1と同様に、
金属外装缶(AAサイズ)内に挿入し、負極集電体45
を金属外装缶の内底部に溶接するとともに、正極集電体
44を封口体に溶接した後、電解液を注入し、封口体を
絶縁ガスケットを介して金属外装缶の開口部に載置し、
金属外装缶の開口を封口体側にかしめることにより開口
部を封ロして、公称容量が1200mAhの比較例のニ
ッケル−水素蓄電池Xを作製した。
電池A,B,C,Xを用いて、室温(約25℃)で12
0mA(0.1C)の充電電流で16時間充電した後に
1時間休止させ、その後、240mA(0.2C)の放
電電流で放電終止電圧が1.0Vになるまで放電させた
後に、1時間休止させるという充放電サイクルを3サイ
クル繰り返して、各ニッケル−水素蓄電池A,B,C,
Xを活性化した。
蓄電池A,Xを用いて、室温(約25℃)で、1.2A
(1C)の充電々流で充電を行い、充電末期の電池電圧
のピーク値を記憶し、これを基準として一定値(10m
V)だけ電圧が低下した時点で充電を終了し、1時間休
止した後、1.2A(1C)の放電電流で電池電圧が
1.0Vになるまで放電させ、1時間休止するという−
ΔVサイクル試験を行い、各充放電サイクル毎の放電容
量を求めると、図5に示すような結果が得られた。
極板41と対向しない部分42bに負極活物質が充填さ
れている比較例の電池Xは、数10サイクル経過後に数
%の容量低下が生じ、約300サイクル経過した時点で
は初期容量の90%程度の放電容量となり、300サイ
クル以降での容量低下が顕著となり、約550サイクル
で寿命(初期容量の60%)となっていることが分か
る。一方、負極板12の正極板11と対向しない部分に
パンチングメタル12aの露出部(負極活物質が充填さ
れていない部分)12bが形成された実施例1の電池A
は、300サイクル付近までは安定して初期容量が維持
され、その後に放電容量が徐々に低下し、約700サイ
クルで寿命となって、比較例の電池Xよりも充放電サイ
クル特性が優れていることが分かる。
A,Xを解体して調査した結果、比較例の電池Xは、電
極群40の正極板41の下端部41cで活物質が下側に
せり出しており、また、外装缶の内底部に正極板41か
ら脱落した活物質が滞留していることが確認できた。一
方、実施例1の電池Aの正極板11には下端部11cに
活物質のせり出しは見られず、外装缶の内底部にも脱落
した活物質がほとんど認められなかった。
Xにおいては、負極板42の正極板41と対向しない部
分42bにも負極活物質が存在するため、正極板41の
下端部41cに回り込み反応が生じて、正極活物質が膨
潤して正極板41の下端部41cから下方にせり出し、
この正極活物質がせり出した部分が大きくなって、やが
ては正極板41から脱落して、充放電初期から容量が低
下したと考えられる。一方、実施例1の電池Aにおいて
は、負極板12の正極板11と対向しない部分(パンチ
ングメタル12aの露出部12b)には負極活物質が存
在しないため、正極板11の下端部11cでの回り込み
反応が抑制されて、活物質のせり出しおよび脱落が抑制
されたと考えられる。
蓄電池B,C,Xを用いて、室温(約25℃)で、2.
4A(2C)の充電々流で高率充電を行い、充電末期の
電池電圧のピーク値を記憶し、これを基準として一定値
(5mV)だけ電圧が低下した時点で充電を終了し、1
時間休止した後、4.8A(4C)の放電電流で電池電
圧が1.0Vになるまで高率放電させ、1時間休止する
という−ΔVサイクル試験を行い、各充放電サイクル毎
の放電容量を求めると、図6に示すような結果が得られ
た。
極板41と対向しない部分42bに負極活物質が充填さ
れている比較例の電池Xは、充放電の初期から徐々に容
量低下が生じ、約200サイクル経過した時点では初期
容量の約85%程度まで低下し、その後に全く充放電で
きなくなった。また、寿命(初期容量の60%)に至っ
た比較例の電池Xの開放電圧を測定すると0Vとなって
いた。一方、負極板22の正極板21と対向しない部分
にPPテープ22bを貼り付けた実施例2の電池B、お
よび正極板31と対向しない部分にフッ素樹脂塗布部3
2bを形成した実施例3の電池Cは、共に200サイク
ル付近までは安定して初期容量が維持され、その後に容
量低下が徐々に始まり、いずれも約500サイクルで寿
命となっていることが分かる。
体して調査した結果、電極群40の正極板41の下端部
41cより下方にせり出した活物質と外装缶の内底部に
脱落して滞留した活物質とが接触しているとともに、滞
留した活物質が負極集電体45に接触して、正極板41
と負極板42とが短絡していることが確認できた。一
方、実施例2の電池Bの正極板21および実施例3の電
池Cの正極板31には活物質のせり出しは見られず、外
装缶の内底部にも脱落した活物質がほとんど認められな
かった。
験に比べて充放電電流が大きいために、正極活物質のせ
り出しおよび脱落への影響が大きくなったものと考えら
れ、その影響が大きい場合には短絡までに至ったと考え
られる。一方、負極板22の正極板21と対向しない部
分に、PPテープ22bを貼り付けた電池Bおよびフッ
素樹脂塗布部32bを形成した電池Cにおいては、正極
板21の下端部21cあるいは正極板31の下端部31
cでの回り込み反応が抑制されて、活物質のせり出しお
よび脱落が抑制されたものと考えられる。
板12の正極板11と対向しない部分(パンチングメタ
ル12aの露出部12b)に負極活物質が充填されてい
ないか、あるいは負極板22(32)の正極板21(3
1)と対向しない部分に、PPテープ22bを貼り付け
たり、フッ素樹脂塗布部32bを形成して充放電反応を
阻害しているため、正極板11(21,31)の下端部
11c(21c,31c)での回り込み反応が起こらな
いような構造となり、正極活物質の脱落による容量低下
が防止できて、負極集電体15(25,35)との短絡
を防止することが可能となって、高容量で、長寿命のア
ルカリ蓄電池が得られるようになる。
ニッケルに正極活物質を充填した正極板を用いる例につ
いて説明したが、ニッケルメッシュなどの基材に正極活
物質を充填した正極板、あるいはパンチングメタル、エ
キスパンドメタル等の芯材に正極活物質を塗着した正極
板を用いるようにしてもよい。また、上述した実施形態
においては、パンチングメタルに負極活物質を塗着した
負極板を用いる例について説明したが、エキスパンドメ
タル等の芯材に負極活物質を塗着した負極板、あるいは
発泡ニッケルやニッケルメッシュ等の基材に負極活物質
を充填した負極板を用いるようにしてもよい。さらに、
上述した実施形態においては、本発明をニッケル−水素
蓄電池に適用する例について説明したが、本発明のアル
カリ蓄電池として、ニッケル−カドミウム蓄電池に適用
してもほぼ同様である。
式的に示す断面図である。
式的に示す断面図である。
式的に示す断面図である。
式的に示す断面図である。
す図である。
を示す図である。
41…正極板、11a,21a,31a,41a…発泡
ニッケル基板(多孔性基板)、11b,21b,31
b,41b…正極集電体との溶接部、11c,21c,
31c,41c…正極板の下端部、12,22,32,
42…負極板、12a,22a,32a,42a…パン
チングメタル(多孔性基板)、13,23,33,43
…セパレータ、14,24,34,44…正極集電体、
15,25,35,45…負極集電体、12b…パンチ
ングメタルの露出部(活物質が充填されていない部
分)、22b…ポリプロピレン製テープ、32b…フッ
素樹脂塗布部、42b…負極板の正極板に対向しない部
分
Claims (5)
- 【請求項1】 多孔性基板に水酸化ニッケルを主成分と
する正極活物質が充填された正極板と、多孔性基板に負
極活物質が充填された負極板と、これらを隔離するセパ
レータとからなる電極群を備えるとともに、前記電極群
の下部に前記負極板に接続された負極集電体を備えたア
ルカリ蓄電池であって、 前記電極群は前記負極板の一部が前記正極板と対向しな
いようにずらして配置されているとともに、 前記負極板の前記正極板と対向しない部分には負極活物
質が充填されていないことを特徴とするアルカリ蓄電
池。 - 【請求項2】 多孔性基板に水酸化ニッケルを主成分と
する正極活物質が充填された正極板と、多孔性基板に負
極活物質が充填された負極板と、これらを隔離するセパ
レータとからなる電極群を備えるとともに、前記電極群
の下部に前記負極板に接続された負極集電体を備えたア
ルカリ蓄電池であって、 前記電極群は前記負極板の一部が前記正極板と対向しな
いようにずらして配置されているとともに、 前記負極板の前記正極板と対向しない部分は該正極板と
の充放電反応が阻害されていることを特徴とするアルカ
リ蓄電池。 - 【請求項3】 前記負極板の前記正極板と対向しない部
分に耐アルカリ性の保護膜が備えられていて前記正極板
との充放電反応が阻害されていることを特徴とする請求
項2に記載のアルカリ蓄電池。 - 【請求項4】 前記負極板の前記正極板と対向しない部
分に耐アルカリ性の樹脂が塗布されていて前記正極板と
の充放電反応が阻害されていることを特徴とする請求項
2に記載のアルカリ蓄電池。 - 【請求項5】 前記正極板は前記負極板よりも上方にず
らして配置されていることを特徴とする請求項1から請
求項4のいずれかに記載のアルカリ蓄電池。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008123770A (ja) * | 2006-11-10 | 2008-05-29 | Gs Yuasa Corporation:Kk | 電池 |
JP2012038545A (ja) * | 2010-08-06 | 2012-02-23 | Fdk Twicell Co Ltd | 円筒型蓄電池 |
EP2523202A1 (en) * | 2011-05-13 | 2012-11-14 | Eika, S.Coop | Electrical double - layer capacitor, and method for manufacturing such a capacitor |
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2000
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