JP2001350139A - 液晶表示セルおよびその製造方法 - Google Patents
液晶表示セルおよびその製造方法Info
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Abstract
にラビング処理を行なう際に配向膜に発生する静電気が
すみやかに除去され、配向膜の帯電を防止することがで
き、絶縁不良を起こすことのない透明電極保護膜が形成
された透明電極付基板を備えた液晶表示セルを提供す
る。 【解決手段】基板上に透明電極、透明電極保護膜および
配向膜が順次積層されている透明電極付基板を備えた液
晶表示セルにおいて、前記透明電極保護膜が、体積抵抗
率が103〜1012Ω・cmの範囲にある導電性微粒子
を含んでなる液晶表示セル。
Description
電極保護膜および配向膜が順次積層されてなる透明電極
付基板を備えた液晶表示セルおよびその製造方法に関
し、さらに詳しくは、絶縁性に優れるとともに、配向膜
にラビング処理を行なう際に配向膜に発生する静電気が
すみやかに除去され、配向膜の帯電を防止し得るような
透明電極保護膜が形成された透明電極付基板を備えた液
晶表示セルおよびその製造方法に関する。
TOなどの透明電極、ポリイミドなどの重合体からなる
配向膜が順次積層されてなる一対の透明電極付基板を、
それぞれの透明電極膜同士が対向するようにスペーサを
介して配置させ、このスペーサによって所定の間隔に開
けられた隙間に液晶を封入した液晶表示セルが知られて
いる。
した異物やスペーサによって配向膜が傷つけられること
があり、その結果上下の電極間が導通し、表示不良が発
生する場合があった。また、配向膜にラビング処理を行
う際に静電気が発生し、この静電気が透明電極を通して
瞬時に大量に放電され、この放電過程で配向膜が発熱し
て破壊される場合があった。
ルの透明電極付基板には、その透明電極と配向膜との間
に絶縁性の保護膜を形成することが提案されている(特
開昭60−260021号公報、特開平1−15011
6号公報、特開平2−221923号公報など参照)。
しかしながら、透明電極と配向膜との間にこのような絶
縁膜を形成すると、ラビング時に配向膜に帯電した静電
気が除去できず、配向膜に静電気が残留したままの状態
になる。このため基板上に透明電極、絶縁膜および配向
膜が順次積層されている透明電極付基板を備えた液晶表
示セルでは、表示不良が生じるという問題点があった。
は、透明電極形成面に酸化スズをスパッタリングする
か、あるいは、酸化スズ系微粒子を含む塗布液を塗布し
て表面抵抗が108〜1013Ω/□の薄膜層を形成する
ことが開示されている。さらに、本願出願人は特開平5
−232459号公報にて、導電性微粒子と無機化合物
粒子を含み、表面抵抗が109〜1013Ω/□の透明電
極保護膜は、上記問題を解決するとともに電極膜および
配向膜との密着性にも優れていることを提案している。
性薄膜を形成する場合、電気信号の遅延防止、電圧ロス
の低下(低消費電力化)の観点から、その膜厚は150
nm以下、望ましくは100nm以下にする必要があ
る。なお、表面抵抗が108〜1012Ω/□の絶縁性薄
膜を形成する場合も同様にこの膜厚上限の制約を受け
る。
示された酸化スズは一般的に102Ω・cm程度以下の
体積抵抗を示し、電気伝導性が高い。このような電気伝
導性タイプの微粒子(酸化スズ系など)を用いて表面抵
抗を108〜1012Ω/□であり、上記のような膜厚の
絶縁性薄膜を形成したときに、薄膜中の導電性微粒子が
たとえば図2に示すように薄膜中に分散した場合に、導
電性の高い微粒子は、単分散性が充分ではない場合があ
り、このため絶縁性が不充分となり、上下導通(電気リ
ーク)が起こりやすくなることがある。
導性の高い微粒子から絶縁性薄膜を形成させた液晶表示
装置は、製造工程中に、絶縁性薄膜内部に導電性異物が
混入することがあり、その結果、導電性異物によっても
上下透明電極の電気的短絡が生じて、液晶表示装置が動
作不良を起こすという問題点もあった。
る問題点を解決しようとするものであって、電極膜およ
び配向膜との密着性に優れ、配向膜にラビング処理を行
なう際に配向膜に発生する静電気がすみやかに除去さ
れ、配向膜の帯電を防止することができ、絶縁不良を起
こすことのない透明電極保護膜が形成された透明電極付
基板を備えた液晶表示セルおよびその製造方法を提供す
ることを目的としている。
透明電極、透明電極保護膜および配向膜が順次積層され
ている透明電極付基板を備えた液晶表示セルにおいて、
前記透明電極保護膜が、体積抵抗率が103〜1012Ω
・cmの範囲にある導電性微粒子を含んでなることを特
徴としている。
化合物粒子を含んでいることが好ましい。本発明に係る
液晶表示セルの製造方法は、基板上に透明電極、透明電
極保護膜および配向膜が順次積層されている透明電極付
基板を備えた液晶表示セルを製造するに際して、基板上
に形成された透明電極の表面に、体積抵抗率が103〜
1012Ω・cmの範囲にある導電性微粒子およびマトリ
ックス前駆体が含有されている被膜形成用塗布液を塗布
し、得られた塗膜を硬化させて透明電極保護膜を形成す
る工程を含むことを特徴としている。
無機化合物微粒子を含有していることが好ましい。
およびその製造方法について具体的に説明する。まず本
発明に係る液晶表示セルにつき、図面を参照して具体的
に説明する。図1は、本発明に係る液晶表示セルの一例
を模式的に表す断面図である。
ックなどの透明基板21上に、ITO薄膜などの透明電
極22と、透明電極保護膜23と、ポリイミドなどの重
合体からなる配向膜24とが順次積層されてなる一対の
透明電極付基板2および2'を備えている。一対の透明
電極付基板2および2'は、透明電極22、22同士が
互いに対向するように複数のスペーサー粒子3、により
所定間隔の間隙dを設けて配置されている。また、この
間隙dには、液晶4が封入されている。
電極付基板2の透明電極22と配向膜24との間に体積
抵抗率が103〜1012Ω・cm、好ましくは105〜1
010Ω・cmの範囲にある導電性微粒子を含む透明電極
保護膜23が形成されている。このような導電性微粒子
を含む透明電極保護膜23は、液晶4内に混入した異物
やスペーサによって配向膜が傷つけられても上下の電極
間が導通しない程度の絶縁性を有していると同時に、配
向膜24にラビング処理を行なう際に発生する静電気が
配向膜24に帯電することなくすみやかに除去され、配
向膜24に帯電した静電気に起因する表示画像のむらが
防止できる程度の導電性を有している。
微粒子の体積抵抗率が1012Ω・cmを超えると、透明
電極保護膜の表面抵抗が1013Ω/□を越えることがあ
り、配向膜24に帯電した静電気の除去が困難になる。
一方、透明電極保護膜23に含まれる導電性微粒子の体
積抵抗率が103Ω・cm未満であると、後述する透明
電極保護膜の表面抵抗が109〜1013Ω/□の範囲に
あったとしても導電性微粒子の保護膜中の分布状態によ
っては絶縁性が不充分となり、上下の透明電極が導通す
ることがあり、この保護膜23を通して、隣接する電極
間、たとえば隣接するセグメント電極間、ドットマトリ
ックス表示セルの場合には隣接するライン電極間が導通
したり、あるいは配向膜が損傷した際に上下電極間がシ
ョートするなどの現象が生じ、正常な表示ができなくな
ることがある。
50nmの範囲にあることが好ましく、より好ましくは
30〜100nmの範囲である。透明電極保護膜の膜厚
が上記範囲にあれば、液晶表示装置の電気信号の遅延や
駆動電圧のロスの低下に対する効果が向上し、優れた液
晶表示装置が得られる。このような導電性微粒子として
は、体積抵抗率が103〜1012Ω・cmの範囲にあれ
ば特に制限はなく用いることができる。
酸化インジウムなどの導電性無機酸化物微粒子の少なく
とも1種を用いることができる。なおこの導電性無機酸
化物微粒子は、TiO2-SnO2などのような複合酸化
物粒子、あるいは前記導電性微粒子の外部を絶縁性材料
(SiO2、有機樹脂など)で被覆した複合型微粒子であ
ってもよい。
酸化アンチモンのうち五酸化アンチモン、特に結晶水を
持ちパイロクロア構造をとるアンチモン酸(Sb2O5・
nH2O:nは0.02〜4)は、配向膜が損傷した際な
どにも上下電極間が導通することがなく、配向膜のラビ
ング処理を行なう際に発生する静電気が帯電することも
なく、加えてイオン交換能を有しているので液晶中の可
動イオン(イオン性不純物)を吸着して低減することが
でき、このためTFT型液晶表示装置においては高電圧
保持率特性を持たせることができ、STN型液晶表示装
置においては可動イオンによる表示不良を抑制し、また
消費電力を低減することもできる。前記アンチモン酸に
ついては日本化学会誌(NO.4、488頁、198
3)に詳細に記載されているので参照されたい。
nm、さらに好ましくは10〜40nmの範囲である。
導電性微粒子の平均粒子径が上記範囲にあると透明電極
膜の表面が1〜10nmの均一な表面粗さ(Ra)を有
するので疎水性のポリイミド配向膜などとの密着性に優
れるとともに絶縁性薄膜の透明性を損なうこともない。
中の含有量は、透明電極保護膜に含まれるマトリックス
の種類、必要に応じて添加される後述する非導電性無機
化合物粒子などの種類および量によって異なり、特に限
定されないが、透明電極保護膜を酸化物と窒化物で表し
たときの合計重量に対し、導電性微粒子を酸化物換算で
1〜50重量%、好ましくは5〜30重量%の範囲で含
んでいることが望ましい。このような範囲で導電性微粒
子を含んでいると透明電極間における電気リークを生じ
る欠陥が少なくなり、配向膜のラビング処理を行なう際
に発生する静電気が帯電することもない。
導電性無機化合物粒子を含んでいることが好ましい。非
導電性無機化合物粒子としては、具体的に、SiO2、
TiO2、ZrO2、Al2O3などの酸化物、またはこれ
らの2種以上の混合物もしくは複合酸化物が好ましく用
いられる。またこの非導電性無機化合物粒子は、球状ま
たは球状に近い形状であることが好ましい。このような
非導電性無機化合物粒子の平均粒子径は2〜200n
m、さらに好ましくは5〜50nmの範囲である。
は、透明電極保護膜中に導電性微粒子と非導電性無機化
合物粒子の合計量が酸化物換算で5〜70重量%の範囲
となるように含まれていることが好ましい。このような
範囲で非導電性無機化合物粒子を含んでいると、導電性
微粒子の含有量、平均粒子径等に拘わらず配向膜との密
着性に優れた透明電極保護膜が得られるとともに、透明
電極保護膜の帯電防止性能(表面抵抗)や屈折率などを
所望の程度にコントロールすることができる。
ラス基板21と透明電極膜22との間にさらにSiO2
膜などのアルカリパッシベーション膜を形成した透明電
極付基板を用いることも可能である。上記のような本発
明に係る液晶表示セルは、たとえば以下のような製造方
法によって作製される。
基板上に形成された透明電極の表面に、体積抵抗率が1
03〜1012Ω・cmの範囲にある導電性微粒子および
マトリックス前駆体とが含有されている被膜形成用塗布
液を塗布し、得られた塗膜を硬化させ透明電極保護膜を
形成する工程を含んでいる。上記のような透明電極保護
膜を形成する際に用いられる被膜形成用塗布液は、導電
性微粒子およびマトリックス前駆体が含有されてなる塗
布液であれば特に限定されないが、水および/または有
機溶媒中にマトリックス前駆体と導電性微粒子とが分散
されている被膜形成用塗布液が好ましい。
るマトリックス前駆体は、被膜形成性を有していれば特
に限定されないが、以下に示す化合物またはその縮合体
を成分として、これらの成分の1種または2種以上から
なることが好ましい。上記のようなマトリックス前駆体
成分として、下記化学式(1) RaSi(OR')4-a …(1) (式中、Rは−CnH2n+1であり、R'は−CnH2n+1ま
たは−C2H4OCnH2n+1であり、aは0〜3の整数で
あり、nは1〜4の整数である。)で示されるアルコキ
シシランを用いることが好ましい。
は、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、モ
ノメチルトリメトキシシラン、モノエチルトリエトキシ
シラン、モノエチルトリメトキシシラン、モノメチルト
リエトキシシランなどが挙げられる。また上記アルコキ
シシランは、そのままの状態で用いてもよく、また部分
加水分解して用いてもよい。このようなアルコキシシラ
ンの部分加水分解は、従来から行われている通常の方
法、たとえばメタノールまたはエタノールなどのアルコ
ールにアルコキシシランを混合し、水と酸とを加えて部
分加水分解する方法に従って行うことができる。
下記化学式(2)で表される金属アルコキシドまたはそ
の縮合体も好適に使用することができる。 M(OR)n …(2) (式中、Mは金属原子であり、Rはアルキル基または−
CmH2mOClH2l+1(mは3〜10、lは1〜4であ
り、nはMの原子価と同じ整数である。)上記式(2)
においてMは、金属であれば特に限定されることはない
が、好ましいMは、Be、Al、Sc、Ti、V、C
r、Fe、Ni、Zn、Ga、Ge、As、Se、Y、
Zr、Nb、In、Sn、Sb、Te、Hf、Ta、
W、Pb、Bi、CeまたはCuである。
体的には、テトラブトキシジルコニウム、ジイソプロポ
キシ−ジオクチルオキシチタニウム、ジエトキシ鉛など
が好ましく用いられる。さらに下記化学式(3)で表さ
れるアセチルアセトナトキレート化合物またはその縮合
体も、上記マトリックス前駆体成分として好ましい。
0〜3であり、bは1〜4であり、Rは−CnH2n+1(n
=3または4)であり、Xは−CH3、−OCH3、−C
2H5または−OC2H5である。M1は周期率表第IB
族、第IIA、B族、第III A、B族、第IVA、B族、第
VA、B族、第VIA族、第VII A族、第VIII族から選ば
れる元素またはバナジル(VO)である。この内、これ
らの元素などとa、bの好ましい組み合わせは、次表の
通りである。〕
具体例としては、ジブトキシ−ビスアセチルアセトナト
ジルコニウム、トリブトキシ−モノアセチルアセトナト
ジルコニウム、ビスアセチルアセトナト鉛、トリスアセ
チルアセトナト鉄、ジブトキシ−ビスアセチルアセトナ
トハフニウム、モノアセチルアセトナト−トリブトキシ
ハフニウムなどが挙げられる。
して上述したアルコキシシラン、金属アルコキシドおよ
びアセチルアセトナトキレート化合物のそれぞれを単独
でまたは2種以上を混合して用いることもできる。上記
マトリックス前駆体成分として、さらに下記化学式
(4)で表される繰り返し単位を有するポリシラザンも
好ましい。
3は、それぞれ水素原子または炭素原子数1〜8のアル
キル基であり、アルキル基の中ではメチル基、エチル基
またはプロピル基が好ましい。特にR1、R2およびR3
がいずれも水素原子である場合が好ましく、この場合に
は、加熱時に分解するアルキル基がなく、加熱時に膜の
収縮が少なく、このため収縮ストレス時にクラックが生
じることが少なくなり、クラックのほとんどない透明電
極保護膜が得られる。
単位を有するポリシラザンは、直鎖状であっても、環状
であってもよく、直鎖状のポリシラザンと環状のポリシ
ラザンとが混合して含まれていてもよい。さらに、この
ようなポリシラザンの数平均分子量(ポリスチレン換算
の分子量)は、500〜10,000、好ましくは1,
000〜4,000の範囲にあることが望ましい。数平
均分子量が500未満では、加熱硬化時に低分子量のポ
リシラザンが揮発し、得られる電極保護膜が多孔質にな
りやすく、また、分子量が10,000を越えると、塗
布液の流動性が低下する傾向がある。
て、一般式RnSi(OR')4-n(式中、nは0〜3の整
数、R、R'は、互いに同一でも異なっていてもよく、
それぞれ炭素数1〜8のアルキル基、アリール基または
ビニル基を表わす)で示されるアルコキシシランを加水
分解重縮合して得られるシリカゾルと、このアルコキシ
シランの部分加水分解物との反応物も好ましい。
際に用いられる被膜形成用塗布液中には、上記マトリッ
クス前駆体成分に加えて、さらに導電性微粒子が含まれ
ている。このような導電性微粒子として、体積抵抗率が
103〜1012Ω・cmの導電性を示す微粒子であれば
特に限定されるものではなく、前述したと同様の導電性
微粒子を用いることができる。具体的には、酸化亜鉛、
酸化アンチモン、酸化インジウムなどの導電性無機酸化
物微粒子の1種または2種以上を用いることができる。
なおこの導電性無機酸化物微粒子は、TiO2−SnO2
などのような複合酸化物粒子、あるいは導電性微粒子の
外部を絶縁性材料(SiO2、有機樹脂など)で被覆した
複合型微粒子であってもよい。
液を調製する際に、粉末状またはコロイド粒子が分散し
たゾルの形態でマトリックスと混合されることが好まし
い。またこのような形態で被膜形成用塗布液中に含まれ
ている導電性微粒子の平均粒径は1〜50nm、さらに
好ましくは10〜40nmの範囲である。導電性微粒子
の平均粒子径が上記範囲にあると透明電極膜の表面が1
〜10nmの均一な表面粗さ(Ra)を有するので疎水
性のポリイミド配向膜などとの密着性に優れている。な
お、表面粗さ(Ra)は、JIS B0601-1982によって評価す
る。
電性微粒子とを含む被膜形成用塗布液を調製する際に
は、これらの溶媒または分散媒として水および/または
有機溶媒を用いることが好ましい。このような被膜形成
用塗布液を調製する際の有機溶媒としては、アルコール
類、エーテル類、ケトン類などから選ばれた通常の有機
溶媒が用いられる。これらの有機溶媒は単独でもしくは
2種以上を混合して用いてもよい。
は、マトリックス前駆体および導電性微粒子のような上
記成分に加えて、必要に応じて他の成分が添加される。
たとえば平均粒径が50nm以下、好ましくは10〜4
0nmの範囲内にある非導電性の無機化合物微粒子が添
加された被膜形成用塗布液を用いると、配向膜との密着
性に優れた透明電極保護膜を形成することができる。ま
た、これらの無機化合物微粒子の種類を選択することに
より透明電極保護膜の屈折率が調節され、透明電極を形
成しているITO膜などが外部から見えなくすることも
できる。
電極保護膜を形成する際に用いられる無機化合物微粒子
としては、具体的には、SiO2、TiO2、ZrO2、
Al2O3などの酸化物、またはこれらの2種以上の混合
物もしくは複合酸化物が好ましく用いられる。またこの
無機化合物微粒子は、球状または球状に近い形状である
ことが好ましい。
子は、水または有機溶媒に分散したゾルの状態で用いる
ことが好ましいが、無機化合物微粒子を被膜形成用塗布
液中に単分散または単分散に近い状態で分散できればゾ
ル以外の状態にある無機化合物微粒子を用いてもよい。
具体的には、この導電性微粒子は、被膜形成用塗布液中
に含まれるマトリックス前駆体の種類、必要に応じて被
膜形成用塗布液中に添加される上記のような無機化合物
微粒子などの種類および量によって異なり、特に限定さ
れないが、乾固成分の全量に対し酸化物換算で1〜50
重量%、好ましくは5〜30重量%の範囲で含まれてい
ることが望ましい。
む場合は、乾固成分の全量に対し酸化物換算で、導電性
微粒子と無機化合物粒子の合計量が5〜70重量%の範
囲にあることが好ましい。また、被膜形成用塗布液中の
固形分濃度は、3〜15重量%の範囲にあることが好ま
しい。被膜形成用塗布液中のマトリックス前駆体の濃度
は、酸化物換算で1〜14重量%の範囲にあることが望
ましい。
前駆体として上記アルコキシシラン、金属アルコキシ
ド、アセチルアセトナトキレート化合物のような加水分
解性化合物を用いた場合、この被膜形成用塗布液の水分
濃度は、0.1〜40重量%の範囲であることが好まし
い。上記のような被膜形成用塗布液をディッピング法、
スピナー法、スプレー法、ロールコーター法、フレキソ
印刷などの方法で基板上に形成された透明電極の表面に
塗布し、次いで透明電極表面に形成された被膜を常温〜
90℃で乾燥し、さらに200℃以上、好ましくは30
0℃以上に加熱して硬化するなどの方法により、上記特
定の表面抵抗を有する透明電極保護膜が形成される。
透明電極保護膜には、好ましくは次のような方法で硬化
促進処理が行なわれる。すなわち、上記塗布工程または
乾燥工程の後に、あるいは乾燥工程中に、未硬化段階の
被膜に可視光線よりも波長の短い電磁波を照射するかあ
るいは未硬化段階の被膜を硬化反応を促進するガス雰囲
気中に晒す。
射する電磁波としては、具体的には紫外線、電子線、X
線、γ線などが例示されるが、紫外線が好ましい。たと
えば、発光強度が約250nmと360nmとにおいて
極大となり、光強度が10mW/cm2以上である高圧
水銀ランプを紫外線源として使用し、100mJ/cm
2以上、好ましくは1000mJ/cm2以上のエネルギ
ー量の紫外線を未硬化段階の被膜に照射すると、未硬化
段階の被膜の硬化反応が促進される。
応を促進するガスとしては、たとえばアンモニア、オゾ
ンなどが例示される。またこのようなガス雰囲気による
被膜の硬化促進は、未硬化段階の被膜を、ガス濃度が1
00〜100,000ppm、好ましくは1000〜1
0,000ppmであるような上記活性ガス雰囲気下
で、1〜60分処理することによって達成される。
膜中にマトリックス前駆体成分として用いられているア
ルコキシシラン、金属アルコキシド、アセチルアセトナ
トキレート化合物などの重合が促進されると同時に、被
膜中に残存する水および溶媒の蒸発も促進される。この
ため、次の加熱工程において必要とされる加熱温度、加
熱時間などの加熱硬化条件が緩和され、本発明に係る被
膜付基材の製造を有利に進めることができる。
ても同様の効果が得られる。
の体積抵抗率を有する導電性微粒子を含む透明電極保護
膜が透明電極付基板と配向膜との間に設けられているの
で、上下電極間が導通すること等もなく、また配向膜に
ラビング処理を行なう際に発生する静電気がこの透明電
極保護膜を通してすみやかに除去されて配向膜の帯電を
防止することができる。
れば、基板上に透明電極、特定範囲の体積抵抗率を有す
る導電性微粒子を含む透明電極保護膜および配向膜が互
いに密着性よく順次積層された透明電極付基板を備えた
液晶表示セルが得られる。このため本発明によれば、配
向膜の帯電に起因する配向膜の破壊および液晶表示セル
中での液晶の配向不良が防止される。
定範囲の平均粒子径を有する導電性微粒子と必要に応じ
て特定範囲の平均粒子径を有する非導電性無機化合物粒
子を含んでいるので表面粗さが微細且つ均一である。こ
のため透明電極保護膜の表面に形成される配向膜は密着
性に優れ、しかも、液晶を異常配向させるほどの傷のな
い配向膜が得られる。したがって本発明によれば、表示
画像の色むらが改善された液晶表示セルが提供される。
電極保護膜の抵抗が従来の絶縁膜に比べて小さいため、
表示回路のインピーダンスが下がり、その結果、液晶セ
ルの駆動電圧を下げることもできる。
発明はこれら実施例に限定されるものではない。
平均粒径5nmのシリカ微粒子をSiO2濃度で10重量
%含むシリカゾル)を60g、エチルシリケート28
(多摩化学工業社製エチルシリケート、SiO2濃度:
28重量%)21.4g混合し10分攪拌した後、ヘキ
シレングリコール185g、61%硝酸0.2gおよび
純水14gを添加し,さらにヘキシレングリコール中に
平均粒径20nmのSb2O5・nH2O微粒子を固形分濃
度で10重量%含む導電性微粒子分散ゾル120gを加
えて3時間撹拌し液Bを調製した。ジイソプロポキシ-
ジオクチルオキシチタニウムのイソプロピルアルコール
溶液(TiO2濃度:10重量%)300g、トリブト
キシ-モノアセチルアセトナトジルコニウムのブタノー
ル溶液(ZrO2濃度:13.5%)44.4g、ヘキシ
レングリコール255gの混合物を液Bに加えて48時
間攪拌し、無機酸化物換算で固形分濃度6重量%の透明
電極保護膜形成用塗布液を得た。
ドットマトリックスセルが構成できるようにパターン状
に形成された透明電極付基板(旭硝子社製30Ωタイ
プ)上に、得られた透明電極保護膜形成用塗布液をフレ
キソ印刷法で塗布し、得られた塗膜を100℃で乾燥し
た後、高圧水銀ランプで6,000mJ/cm2の紫外
線を照射し、次いで300℃で30分間焼成することに
より透明電極保護膜(1)を形成した。得られた透明電
極保護膜(1)の膜厚は触針式段差計サーフコム(東京
精密社製)で測定した。
(1)上にポリイミド樹脂で膜厚約50nmの配向膜を形
成した後、得られた配向膜に25℃、相対湿度約30%
の条件下でラビング処理を行なった。こうしてガラス基
板上に透明電極、透明電極保護膜(1)および配向膜が
順次積層され、かつ配向膜がラビング処理された一対の
透明電極付基板を得た。
極同士が互いに対向するように複数のスペーサー粒子を
介して離間させたままシーリング剤で固定し、STN液
晶を封入した後に液晶の封入口をUV硬化樹脂で封止
し、その後120℃で1時間の加温処理を経て液晶表示
セルを作成した。線痕の測定 得られた液晶表示セルに静電ガンを用いて静電気を液晶
表示セルに印加し(液晶表示セルを帯電させ)、表示画
面上に透明電極配線に沿って現れる線状軌跡(線痕)の
消失程度の確認を実施した。この線痕は、一部の透明電
極配線に静電気が導入されることで、透明電極―絶縁膜
―配向膜−液晶層の各誘電体層やそれらの界面に静電気
が帯電し、その電荷の影響をうけて液晶が異常配向する
ことによって生じる。
については、次のような評価を行なった。 ○ …線痕が2秒以内で消失 △ …線痕が2秒から30秒で消失 × …線痕が30秒以上で消失ラビング傷の有無の観察 また、得られた液晶表示セルにDC電圧を印加し液晶表
示セルに観察されるラビング方向に沿った傷の有無を調
べた。この傷は透明電極保護膜と配向膜との密着性を知
る上での目安となる。すなわち、透明電極保護膜と配向
膜との密着性が悪いと、配向膜にラビング処理を行なう
際に配向膜に傷が付くことがある。配向膜に傷がある
と、液晶表示装置の作動中にこの傷が表示画面に観察さ
れ、表示上の不具合になることがあり、これはDC電圧
の印加により目視観察で容易に判定できる。
リックスタイプ液晶表示セルの作成工程中において、透
明電極保護膜と配向膜を有する基材上に通常の絶縁性ス
ペーサー粒子を散布した後に、その平均粒径より1.5
μmほど大きい弾性型のAuメッキスペーサ粒子(EW-P触
媒化成工業製)を5〜10個/mm2程度散布し,その後
は通常のプロセスで液晶表示セルを作成した。所定の電
圧で表示画素部を全面点灯させた場合に、セル内部に混
入させたAuメッキスペーサ−粒子に起因する上下透明電
極の短絡による表示不良の程度を確認した。
膜(SiO2スパッタ)付ガラス基板上に上記した成膜
方法で透明電極保護膜(2)を形成し,その基材の表面
抵抗を表面抵抗計ハイレスタ(三菱油化社製)を用いて
測定した。また、同一基材の帯電圧の半減期を帯電減衰
装置(静電式スイープメモリーKM-511,春日電気(株)
社製)を用いて測定した。
極保護膜(3)を形成させ,エリプソメータを用いてそ
の屈折率を測定した。結果を表2に示す。
平均粒径45nmのシリカ微粒子をSiO2濃度で10
重量%含むシリカゾル)を30g、エチルシリケート2
8(SiO2濃度:28重量%)を96.4g、γ-グリ
シドキシプロピルトリメトキシシラン(SiO2濃度:
25.4重量%)70.9gを混合し20分攪拌した後
に、ヘキシレングリコール664.5g、濃度61重量
%の硝酸0.2g、純水18gおよびヘキシレングリコ
ール中に平均粒径20nmのSb2O5・nH2O微粒子を
固形分濃度で10重量%含む導電性微粒子分散ゾル12
0gを加えて12時間撹拌し、無機酸化物換算で固形分
濃度6重量%の透明電極保護膜形成用塗布液を得た。
いて、ガラス基板上にITOからなる透明電極がパター
ン状に形成された透明電極付基板(旭硝子(株)製:30
Ωタイプ)の電極面上に、フレキソ印刷法で塗布し、得
られた塗膜を100℃で乾燥した後、200℃で30分
間焼成することにより透明電極保護膜(1)を形成し
た。
条件で形成された透明保護膜付き基材を用いて、実施例
1と同様な手法で液晶表示セルを作成し、静電気による
線痕状態とラビング傷および上下電極の導通についての
評価を行った。また、アルカリパッシベーション膜付き
ガラス基板、シリコンウェハーにも上記の成膜条件で透
明電極保護膜(2)および(3)を形成した。
膜の膜の厚さは保護膜(1)〜(3)でいずれも同
一)、表面抵抗、耐電圧の半減期および屈折率を実施例
1と同様な手法で測定した。それらの結果を表2に示
す。
平均粒径20nmのチタニア微粒子をTiO2濃度で1
0重量%含むチタニアゾル)30g、エチルシリケート
40(SiO2濃度:40重量%)30g、チタンオク
チレングリコレートのIPA溶液(TiO2濃度:9重
量%)400gを混合し20分攪拌した後に、ヘキシレ
ングリコール435.8g、濃度61重量%の硝酸0.
2g、および純水14gを添加し、さらにヘキシレング
リコール中に平均粒径20nmのSb2O5・nH2O微粒
子を固形分濃度で10重量%含む導電性微粒子分散ゾル
90gを加えて12時間撹拌し、固形分濃度6重量%の
透明電極保護膜形成用塗布液を得た。
ガラス基板上にITOからなる透明電極がパターン状に
形成された透明電極付基板(旭硝子(株)製:30Ωタ
イプ)の電極面上に、フレキソ印刷法で塗布し、得られ
た塗膜を100℃で乾燥した後、高圧水銀ランプで6,
000mJ/cm2の紫外線を照射し、次いで300℃
で30分間焼成することにより透明電極保護膜(1)を
形成した。
条件で形成された透明保護膜付き基材を用いて、実施例
1と同様な手法で液晶表示セルを作成し、静電気による
線痕状態とラビング傷および上下電極の導通についての
評価を行った。また、アルカリパッシベーション膜付き
ガラス基板、シリコンウェハーにも上記の成膜条件で透
明電極保護膜(2)および(3)を形成した。
膜の膜の厚さは保護膜(1)〜(3)でいずれも同
一)、表面抵抗、耐電圧の半減期および屈折率を実施例
1と同様な手法で測定した。それらの結果を表2に示
す。
8重量%)150gにブチルセロソルブ40g、ヘキシ
レングリコール304.4g、濃度61重量%の硝酸
0.4gおよび純水15gを添加し、ヘキシレングリコ
ール中に平均粒径20nmのSb2O5・nH2O微粒子
を固形分濃度で10重量%含む導電性微粒子分散ゾル9
0gを加えて3時間撹拌し液Dを調製した。ジイソプロ
ポキシ-ジオクチルオキシチタニウムのイソプロピルア
ルコール溶液(TiO2濃度:10重量%)60g、ト
リブトキシ-モノアセチルアセトナトジルコニウムのブ
タノール溶液(ZrO2濃度:13.5重量%)22.
2g、ヘキシレングリコール318gの混合物を液Dに
加えて48時間攪拌し、無機酸化物換算で固形分濃度6
重量%の透明電極保護膜形成用塗布液を得た。
ガラス基板上にITOからなる透明電極がパターン状に
形成された透明電極付基板(旭硝子(株)製:30Ωタイ
プ)の電極面上に、フレキソ印刷法で塗布し、得られた
塗膜を100℃で乾燥した後、高圧水銀ランプで6,0
00mJ/cm2の紫外線を照射し、次いで300℃で
30分間焼成することにより透明電極保護膜(1)を形
成した。
条件で形成された透明保護膜付き基材を用いて、実施例
1と同様な手法で液晶表示セルを作成し、静電気による
線痕状態とラビング傷および上下電極の導通についての
評価を行った。また、アルカリパッシベーション膜付き
ガラス基板、シリコンウェハーにも上記の成膜条件で透
明電極保護膜(2)および(3)を形成した。
膜の膜の厚さは保護膜(1)〜(3)でいずれも同
一)、表面抵抗、耐電圧の半減期および屈折率を実施例
1と同様な手法で測定した。それらの結果を表2に示
す。
8重量%)と107.1g、γ-グリシドキシプロピル
トリメトキシシラン(SiO2濃度:25.4重量%)
70.9gとを混合し、ヘキシレングリコール676.
8g、61%硝酸0.2g、および純水25gを添加し
た後、3時間攪拌しE液を調製した。珪酸液とアンチモ
ン酸カリウムを原料としてあらかじめ調製したSb2O5
−SiO2複合型ゾル(平均粒径15nm、固形分濃度
で10重量%、ヘキシレングリコール含む導電性微粒子
分散ゾル)120gをE液に加えて12時間撹拌し、無
機酸化物換算で固形分濃度6重量%の透明電極保護膜形
成用塗布液を得た。
いて、ガラス基板上にITOからなる透明電極がパター
ン状に形成された透明電極付基板(旭硝子(株)製:30
Ωタイプ)の電極面上に、フレキソ印刷法で塗布し、得
られた塗膜を100℃で乾燥した後、200℃で30分
間焼成することにより透明電極保護膜(1)を形成し
た。
条件で形成された透明保護膜付き基材を用いて、実施例
1と同様な手法で液晶表示セルを作成し、静電気による
線痕状態とラビング傷および上下電極の導通についての
評価を行った。また、アルカリパッシベーション膜付き
ガラス基板、シリコンウェハーにも上記の成膜条件で透
明電極保護膜(2)および(3)を形成した。
膜の膜の厚さは保護膜(1)〜(3)でいずれも同
一)、表面抵抗、耐電圧の半減期および屈折率を実施例
1と同様な手法で測定した。それらの結果を表2に示
す。
8重量%)85.7g、ジプロピレングリコール100
g、ヘキシレングリコール202g、濃度61重量%の
硝酸0.2gおよび純水12gを混合した後、3時間撹
拌し液Fを調製した。テトラノルマルブチルチタネート
(TiO2濃度:23.5重量%)127.7g、ジル
コニウムノルマルプロポキシド(ZrO2濃度:28
%)21.4g、ヘキシレングリコール451gの混合
物を液Fに加えて48時間攪拌し、無機酸化物換算で固
形分濃度6重量%の透明電極保護膜形成用塗布液を得
た。
ガラス基板上にITOからなる透明電極がパターン状に
形成された透明電極付基板(旭硝子(株)製:30Ωタ
イプ)の電極面上に、フレキソ印刷法で塗布し、得られ
た塗膜を100℃で乾燥した後、高圧水銀ランプで6、
000mJ/cm2の紫外線を照射し、次いで300℃
で30分間焼成することにより透明電極保護膜を形成し
た。
条件で形成された透明保護膜付き基材を用いて、実施例
1と同様な手法で液晶表示セルを作成し、静電気による
線痕状態とラビング傷および上下電極の導通についての
評価を行った。また、アルカリパッシベーション膜付き
ガラス基板、シリコンウェハーにも上記の成膜条件で透
明電極保護膜(2)および(3)を形成した。
膜の膜の厚さは保護膜(1)〜(3)でいずれも同
一)、表面抵抗、耐電圧の半減期および屈折率を実施例
1と同様な手法で測定した。それらの結果を表2に示
す。
8重量%)85.7g、ヘキシレングリコール374
g、61%硝酸0.3gおよび純水20gを混合した後
に1時間攪拌を行い、ヘキシレングリコール中に平均粒
径10nmの酸化スズ微粒子を固形分濃度で10重量%分
散して含む導電性微粒子分散ゾル120gを加えて12
時間撹拌し液Gを調製した。ジイソプロポキシ-ジオク
チルオキシチタニウムのイソプロピルアルコール溶液
(TiO2濃度:10重量%)240g、ヘキシレング
リコール160gの混合物を液Fに加えて48時間攪拌
し、無機酸化物換算で固形分濃度6重量%の透明電極保
護膜形成用塗布液を得た。
ガラス基板上にITOからなる透明電極がパターン状に
形成された透明電極付基板(旭硝子(株)製:30Ωタ
イプ)の電極面上に、フレキソ印刷法で塗布し、得られ
た塗膜を100℃で乾燥した後、高圧水銀ランプで6、
000mJ/cm2の紫外線を照射し、次いで300℃
で30分間焼成することにより透明電極保護膜(1)を
形成した。
条件で形成された透明保護膜付き基材を用いて、実施例
1と同様な手法で液晶表示セルを作成し、静電気による
線痕状態とラビング傷および上下電極の導通についての
評価を行った。また、アルカリパッシベーション膜付き
ガラス基板、シリコンウェハーにも上記の成膜条件で透
明電極保護膜(2)および(3)を形成した。
膜の膜の厚さは保護膜(1)〜(3)でいずれも同
一)、表面抵抗、耐電圧の半減期および屈折率を実施例
1と同様な手法で測定した。それらの結果を表2に示
す。
平均粒径5nmのシリカ微粒子をSiO2濃度で10重量
%含むシリカゾル)60g、エチルシリケートエチルシ
リケート28(SiO2濃度:28重量%)85.7
g、メチルトリメトキシシラン(SiO2濃度:44重
量%)40.9gの混合液に、ヘキシレングリコール6
73.1g、濃度61重量%の硝酸0.3g、純水20
g、およびヘキシレングリコール中に平均粒径10nm
のアンチモンがドープされた酸化スズ微粒子を固形分濃
度で10重量%分散して含む導電性微粒子分散ゾル12
0gを加えて12時間撹拌し、無機酸化物換算で固形分
濃度6重量%の透明電極保護膜形成用塗布液を得た。
いて、ガラス基板上にITOからなる透明電極がパター
ン状に形成された透明電極付基板(旭硝子(株)製:3
0Ωタイプ)の電極面上に、フレキソ印刷法で塗布し、
得られた塗膜を100℃で乾燥した後、200℃で30
分間焼成することにより透明電極保護膜(1)を形成し
た。
条件で形成された透明保護膜付き基材を用いて、実施例
1と同様な手法で液晶表示セルを作成し、静電気による
線痕状態とラビング傷および上下電極の導通についての
評価を行った。また、アルカリパッシベーション膜付き
ガラス基板、シリコンウェハーにも上記の成膜条件で透
明電極保護膜(2)および(3)を形成した。
膜の膜の厚さは保護膜(1)〜(3)でいずれも同
一)、表面抵抗、耐電圧の半減期および屈折率を実施例
1と同様な手法で測定した。それらの結果を表2に示
す。
平均粒径25nmのシリカ微粒子をSiO2濃度で10
重量%含むシリカゾル)120g、エチルシリケート2
8(SiO2濃度:28重量%)64.3g、γ-グリシ
ドキシプロピルトリメトキシシラン(SiO2濃度:2
5.4重量%)118.1gの混合物に、ヘキシレング
リコール682.4g、濃度61重量%の硝酸0.2g
および純水15gを添加し12時間撹拌した後、固形分
濃度6重量%の透明電極保護膜形成用塗布液を得た。
いて、ガラス基板上にITOからなる透明電極がパター
ン状に形成された透明電極付基板(旭硝子(株)製:3
0Ωタイプ)の電極面上に、フレキソ印刷法で塗布し、
得られた塗膜を100℃で乾燥した後、200℃で30
分間焼成することにより透明電極保護膜(1)を形成し
た。
条件で形成された透明保護膜付き基材を用いて、実施例
1と同様な手法で液晶表示セルを作成し、静電気による
線痕状態とラビング傷および上下電極の導通についての
評価を行った。また、アルカリパッシベーション膜付き
ガラス基板、シリコンウェハーにも上記の成膜条件で透
明電極保護膜(2)および(3)を形成した。
膜の膜の厚さは保護膜(1)〜(3)でいずれも同
一)、表面抵抗、耐電圧の半減期および屈折率を実施例
1と同様な手法で測定した。
図である。
布状態を示す模式図を示す。
Claims (4)
- 【請求項1】基板上に透明電極、透明電極保護膜および
配向膜が順次積層されている透明電極付基板を備えた液
晶表示セルにおいて、 前記透明電極保護膜が、体積抵抗率が103〜1012Ω
・cmの範囲にある導電性微粒子を含んでなることを特
徴とする液晶表示セル。 - 【請求項2】前記透明電極保護膜がさらに非導電性無機
化合物粒子を含んでなることを特徴とする請求項1に記
載の液晶表示セル。 - 【請求項3】基板上に透明電極、透明電極保護膜および
配向膜が順次積層されている透明電極付基板を備えた液
晶表示セルを製造するに際して、 基板上に形成された透明電極の表面に、体積抵抗率が1
03〜1012Ω・cmの範囲にある導電性微粒子および
マトリックス前駆体とが含有されている被膜形成用塗布
液を塗布し、得られた塗膜を硬化させ透明電極保護膜を
形成する工程を含むことを特徴とする液晶表示セルの製
造方法。 - 【請求項4】前記被膜形成用塗布液が、さらに非導電性
無機化合物微粒子を含有していることを特徴とする請求
項3に記載の液晶表示セルの製造方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007063375A (ja) * | 2005-08-30 | 2007-03-15 | Tokyo Ohka Kogyo Co Ltd | 無機膜形成用塗布液 |
JP2007148136A (ja) * | 2005-11-29 | 2007-06-14 | Optrex Corp | 液晶表示素子 |
JP2008020850A (ja) * | 2006-07-14 | 2008-01-31 | Seiko Epson Corp | 液晶装置、液晶装置の製造方法、及び電子機器 |
JP2014132469A (ja) * | 2006-05-10 | 2014-07-17 | Trendon Touch Technology Corp | 透明基板における透明電極が見えないようにする処理方法 |
CN108292068A (zh) * | 2015-11-18 | 2018-07-17 | 金泰克斯公司 | 电光气体阻挡层 |
-
2000
- 2000-06-02 JP JP2000166677A patent/JP3913962B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JP2014132469A (ja) * | 2006-05-10 | 2014-07-17 | Trendon Touch Technology Corp | 透明基板における透明電極が見えないようにする処理方法 |
JP2008020850A (ja) * | 2006-07-14 | 2008-01-31 | Seiko Epson Corp | 液晶装置、液晶装置の製造方法、及び電子機器 |
CN108292068A (zh) * | 2015-11-18 | 2018-07-17 | 金泰克斯公司 | 电光气体阻挡层 |
JP2018537712A (ja) * | 2015-11-18 | 2018-12-20 | ジェンテックス コーポレイション | 電気光学ガスバリヤ |
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