JP2001349818A - 近接場平面プローブ - Google Patents

近接場平面プローブ

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JP2001349818A
JP2001349818A JP2000172982A JP2000172982A JP2001349818A JP 2001349818 A JP2001349818 A JP 2001349818A JP 2000172982 A JP2000172982 A JP 2000172982A JP 2000172982 A JP2000172982 A JP 2000172982A JP 2001349818 A JP2001349818 A JP 2001349818A
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JP2000172982A
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Toshiyuki Kawasaki
俊之 川崎
Junichi Takahashi
淳一 高橋
Hiroaki Fukuda
浩章 福田
Genichi Otsu
元一 大津
Motonobu Korogi
元伸 興梠
Takashi Yatsui
崇 八井
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Kanagawa Academy of Science and Technology
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Kanagawa Academy of Science and Technology
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】回析限界を超えた高密度化と光エネルギを有効
に活用し、スリットと垂同方向に近接場光の効果を、ま
たスリット方向に超解像の効果が得られるようにして、
小型、軽量かつ薄板型の超解像近接場光素子およびこれ
を用いた近接場平面プローブを実現する。 【解決手段】入射光の光軸に対して垂直な薄板(スライ
ダ10)に、入射光の波長よりも短い幅のスリット13
を持つ平面プローブにおいて、スリット13に位相部材
11と、隣り合う透明部を透過した光に位相差を生じさ
せる位相部材11有するスリット13とを備える。スラ
イダ10の開口12を透過した光は、非常に小さいスポ
ット径となり、メディア上の記録ビット14に照射され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光記録、近接場光
記録、超解像光学素子あるいはそれらの応用機器である
光記録装置、近接場光記録装置、あるいは近接場顕微鏡
などに用いられる近接場平面プローブに関し、特に極め
て小さいスポット径が得られ、小型、軽量かつ薄板型の
超解像近接場光学素子およびこれを用いた近接場平面プ
ローブに関するものである。
【0002】
【従来の技術】光記録媒体の記録密度の向上策として、
現在、種々の方法が検討されているが、実際に記録媒体
上に形成する物理的な記録ピット密度を向上させるため
には、記録媒体上に形成される集光スポット径の縮小が
必要不可欠である。一般に、集光スポット径は、レーザ
光源波長に比例し、対物レンズ開口数に反比例する。開
口数は光ヘッドと記録媒体との位置関係から決定され、
現状の0.5以上に大きくすることは難しく、また、レー
ザ光源波長についても、実用的な構成としては現状の63
0nm以下に小さくすることは困難である。このような集
光スポット径の理論的限界である440nmを超える光学的
方法として、超解像手法の導入や近接場光の利用が検討
されている。
【0003】超解像は、対物レンズの入射ひとみ上の光
ビームの強度及び位相分布を変えることにより、一様な
光ビーム入射時に形成される集光スポット径より小さな
集光スポット径を実現する手段である。この超解像の最
も簡単な例としては、中心付近を遮光帯で遮光した平行
光を対物レンズで集光するものである。中心付近が遮光
される以前の平行光の光強度分布は、中央部分ほど高く
なっているが、遮光帯で遮光することにより中心付近の
光強度分布は減衰している。この平行光を対物レンズで
集光することにより、記録媒体表面に集光スポットが形
成される。この集光スポットの光分布は、平行光を遮光
しなかった場合に比較し、平行光を遮光すると、外側部
分の光波の干渉により、分布が中央に集中し両脇が低く
なる。つまり、平行光の中心付近を減衰させると、集光
スポットの径が減少するのである。
【0004】また、隣接する開口部を透過する光の位相
を反転させることにより開口の解像度を向上させる方法
を位相シフト法と呼び、1982年 IBMのLevenson等によっ
て、その効果が実証された。開口を透過するときの位相
を部分的に反転させるため、開口上に適当な屈折率をも
つ位相シフタと呼ばれる薄膜パターンを形成する。近接
場光は、光源の波長よりも小さい開口に光が照射された
とき、その開口に近接する領域で観測される光のしみだ
し現象である。近接場光は波長よりも小さい開口からし
み出す光なので、記録媒体を十分開口に近づければ、光
源の波長によって制約される回折限界を大幅に上回るこ
とができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、集光ス
ポット径は、レーザ光源波長に比例し、対物レンズ開口
数に反比例する。開口数は光ヘッドと記録媒体との位置
関係から決定され、現状の0.5以上に大きくすることは
難しく、また、レーザ光源波長についても実用的な構成
としては現状の630nm以下に小さくすることは困難であ
る。このようなことから、集光スポット径の理論的限界
は440nm程度であり、この限界を超えることは困難であ
る。しかし、現在の光メモリにおいては、さらに高密度
化が必要であり、それに伴い集光スポット径を更に小さ
くしたいという要望がある。平行光の中心部を遮光した
場合の集光スポット径は、遮光しなかった場合に比較
し、約半分程度の220nmである。
【0006】一方、隣接する開口部を透過する光の位相
を反転させた場合のスポット径は、光の位相を反転させ
なかった場合に比較し、約半分程度である。次に、KAST
の提案(未公開出願)について簡単に説明する。従来の
2次元開口型アレイスライダは、基板の厚さによりその
開口の間隔が制限される。機械的強度から、基板の厚さ
は10μm程度取る必要があり、そのため開口間隔は10μm
以下にすることは困難である。そこでKASTの提案では、
開口アレイをスリット型にすることにより、開口間隔を
50nm以下にするものである。近接場の効果のみを利用し
ているため、スポット径は開口径程度であり、開口径以
下にはならない。
【0007】そこで、本発明の第1の目的は、これら従
来の課題を解決し、ヘッド全体の縮小化、軽量化を行
い、スリットと垂直方向に近接場光の効果、スリット方
向に超解像の効果が得られる小型、軽量かつ薄板型の超
解像近接場光素子およびこれを用いた近接場平面プロー
ブを提供することにある(請求項1)。
【0008】また、本発明の第2の目的は、スリットと
垂直方向に近接場光の効果、スリット方向に超解像の効
果が得られ、開口の間隔より小さいマークの情報を記録
再生でき、記録再生時間が短縮できる小型、軽量かつ薄
板型の超解像近接場光素子およびこれを用いた近接場平
面プローブを提供することにある(請求項2).
【0009】また、本発明の第3の目的は、スリットと
垂直方向に近接場光の効果、スリット方向に超解像の効
果が得られ、開口の間隔より小さいマークの情報を記録
再生でき、記録再生時間が短縮でき、設計製作が容易な
小型、軽量かつ薄板型の超解像近接場光素子およびこれ
を用いた近接場平面プローブを提供することにある(請
求項3)。
【0010】また、本発明の第4の目的は、光のスポッ
ト径が非常に小さくなり、光エネルギを有効に活用し、
スリットと垂直方向に近接場光の効果、スリット方向に
超解像の効果が得られる小型、軽量かつ薄板型の超解像
近接場光素子およびこれを用いた近接場平面プローブを
提供することにある(請求項4)。
【0011】さらに、本発明の第5の目的は、通常光で
トラッキングを行うことができ、光エネルギを有効に活
用し、スリットと垂直方向に近接場光の効果、スリット
方向に超解像の効果が得られる小型、軽量かつ薄板型の
超解像近接場光素子およびこれを用いた近接場平面プロ
ーブを提供することにある(請求項5)。
【0012】さらに、本発明の第6の目的は、全ての二
次元的方向に近接場光の効果、一次元の方向に超解像の
効果が得られる小型、軽量かつ薄板型の超解像近接場光
素子およびこれを用いた近接場平面プローブを提供する
ことにある(請求項6)。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の近接場平面プローブは、記録媒体上を摺
動するスライダに一次元スリットを開け、そのスリット
の先端に光源の波長より短い幅の開口が並んでいる形状
を有する。そして、入射光の光軸に対して垂直な薄板
に、入射光の波長よりも短い幅のスリットを持つ平面プ
ローブにおいて、スリットに位相部材を設けて隣り合う
透明部を透過した光に位相差を生じさせる領域を有する
スリットを持つことにより、回折限界を超えた高密度化
と光エネルギを有効に活用する(請求項1)。また、
位相部材を設けたスリットを複数本設けた薄板を持つこ
とにより、光エネルギを有効に活用する(請求項2)。
また、位相部材を設けたスリットを複数本設けた薄板
を持つことにより、光エネルギを有効に活用する(請求
項3)。また、位相部材を設けたスリットが高屈折率
部材で覆われている構造を有する(請求項4)。また、
位相部材を設けたスリットの一部が、入射光の波長より
大きく開口している構造を有する(請求項5)。さら
に、位相部材の間隔が入射光の波長以下であることによ
り、光エネルギを有効に活用する(請求項6)。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を、図面に
より詳細に説明する。 (第1の実施例)図5は、本発明の第1の実施例を示す
近接場平面プローブの構成図である。近接場平面プロー
ブのスライダ10に、光源の波長以下の幅のスリット1
3を設ける。そのスリット13は、光の位相を180゜反
転させる厚さを持つ位相部材11で埋められている。位
相部材11には複数の開口12があり、この開口12の
直径は光源の波長より小さい。位相部材11によって光
の位相を反転させるためには、開口12を通過する近接
場光の位相に対して、位相部材11を透過した光の位相
が反転するだけの厚さを持つことが必要である。位相部
材11は、開口部12の周りの位相差を制御するだけな
ので、特別な材料を用いる必要はなく、光の位相を反転
させる透明あるいは半透明な材料であれば何でもよい。
また、耐光性、耐機械洗浄性、耐薬品洗浄性等を備えて
いなければならず、加工性が高いことも望まれる。しか
も、長時間の使用中に位相差が変化してはならず、すな
わち屈折率や厚さの変化を非常に小さい値におさえる必
要がある。レジスト、フッ素系ポリマ、PMMA等の高分子
材料などは、これらの条件を殆んど全て満たしていると
考えられる。スパッタSiO2、CVDSiO2、SOG膜(塗布型ガ
ラス膜)、DLC膜などの無機材料も使うことができる。
また、透明部材の厚さを変える方法でも可能である。光
学特性から考えると、SiO2系の材料で、スパッタ膜やCV
D膜が適しているが、被着性、加工性、機械性能から考
えるとポリマ系の材料が向いている。なお、スライダ1
0の背面はメディアであって、14は記録ビットであ
る。
【0015】次に、このようにして作られた近接場平面
プローブの動作について、図2を基に詳細に説明する。
図2は、図5の近接場平面プローブのスリットのスリッ
ト方向A−A′に切断した断面を示す図である。図2で
は、断面の下方に光振幅分布図と光強度分布図とを示し
ている。また、図2中のaは位相部材11、bは開口12
を表す。このような近接場平面プローブに、プローブ上
部から波長λの光を入射したとき、開口bを透過する光
の振幅分布をeとし、位相部材a1、a2を透過する光の振
幅分布をそれぞれd1、d2とする。d1、d2は光の位相が反
転しているため、図中ではマイナスの表示になる。ま
た、振幅の絶対値は位相部材aを透過した光d1、d2の方
が光が減衰するため、開口bを透過する光eの振幅より小
さい。積極的に光を減衰させるために、位相部材にはDL
C(ダイアモンド・ライク・カーボン)のような光を減
衰させる高屈折率材料を用いてもよい。これらの光を合
成した光強度分布はfのようになり、開口bのみの光の分
布eより十分小さい径の光になる。また、開口bは波長よ
りも小さい開口のため、eは既に近接場光になってお
り、近接場光による光のスポット径のスリットと垂直方
向の縮小効果と、位相シフトによるスリット方向の超解
像効果と両方の相乗効果により、非常に小さいスポット
径が得られる。
【0016】図7は、近接場平面プローブを用いた光メ
モリの光学系の既略図である。本発明の近接場平面プロ
ーブを用いた光記録再生光学系の一例を、図7により説
明する。メディア8上には、屈折率や吸光度などの光学
的物理量が異なることにより情報が書き込まれている記
録ビット14が存在する。光源20は光を発生させるも
のであれば何でもよく、 LD(レーザーダイオード)、L
ED(ライトエミッションダイオード)、ガスレーザ、分
光光源などを使うことができる。光源20からの入射光
21は、偏向器22によってスライダ10の各開口に掃
引、照射される。光源20には集光機構を含むので、ス
ライダ10の開口上で回折限界まで絞られた光になって
いる。また、集光機構は偏向器22の後に設けてもよ
い。スライダ10の開口を透過した光は、スリットと垂
直方向の近接場の効果と、スリット方向の超解像の効果
が重なり、非常に小さいスポット径になっており、メデ
ィア8上のビット14に照射される。ビット14の情報
を含んだメディア透過光は、メディア裏面の光検出器1
9により検出される。検出光の強度などの光学的物理量
を光学的あるいは電気的に解析することにより、メディ
ア8上に書かれた情報を読み取ることができる。メディ
ア透過光だけでなく、反射光を検出して解析することに
よっても、メディア8上に書かれた情報を読みとること
ができる。また、光源20の光強度を上げることによ
り、メディア8上のビット14の光学的物理量を変化さ
せ、新たな情報を記録することができる。
【0017】図10および図11は、図2の変形例を示
すもので、図5の近接場平面プローブのスリットのスリ
ット方向A−A′に切断した断面を示す図である。図1
0に示すように、開口12と位相部材11の間に光を遮
光する材料29を挟んだり、図11のように、透明部材
30の上に遮光体29、位相部材11をのせた構造で
も、小さいスポット径を得ることができる。
【0018】図9(a)(b)(c)は、それぞれ本発
明の近接場平面プローブの作製方法を示す図である。本
発明の近接場平面プローブの作製方法は、図9(a)
(b)(c)の順序の工程で作製される。 (1)先ず、 Si基板の裏面酸化(SiO2)を行い、表面に
位相部材11をデポジットする。 (2)裏面側をフォトリソグラフィでパターニングした
後、異方性エッチングを行う(図9(a))。表面の位
相部材11が現れた段階でエッチング止める。この時の
スリット幅Sは、Si基板の厚さとマスクの幅Lにより10
0nm以下に制御可能である。 (3)スリット保護膜27を施した後、表面パターンニ
ング26を施す。 (4) 表面のパターンニング26を除去する(図9
(b))。 (5) レジストを除去する(図9(c))。これによ
り、開口28が完成する。
【0019】(第2の実施例)図1は、本発明の第2の
実施例(請求項2)を示す近接場平面プローブの上面概
略図である。図1(請求項2)のプローブは、図5(請
求項1)の近接場平面プローブにおいて、スリットを複
数本設けたことを特徴とする近接場平面プローブであ
る。図1に示すように、このようなスリット13をスラ
イダ10上に複数設けることにより、2次元的に開口1
2を配置し、2次元的に近接場光を掃引することができ
る。また、図1に示すように、開口12と開口12の間
に存在するトラック上のデータを記録再生するために
は、スライダ10を適度に傾ける必要がある。これによ
り、開口12の間のトラック上の記録ビット14を記録
再生することができる。
【0020】(第3の実施例)図6は、本発明の第3の
実施例(請求図3)を示す開口位置をずらした近接場二
次元平面プローブの上面概略図である。図6に示すよう
に、スリット13をスライダ10上に複数設けることに
より、2次元的に開口12を配置し、2次元的に近接場
光を掃引することができる。更に図6に示すように、上
下のスリット13で開口12の位置を微妙にずらすこと
により、スライダ10全体をメディアのトラックに対し
て傾けることなく、開口12と開口12の間に存在する
トラック上のデータの記録再生をすることができる。ス
ライダ10がメディアのトラックに対して傾いている
と、スライダ10の形状設計がしにくく、組付けの位置
合わせが困難になる。
【0021】(第4の実施例)図3は、本発明の第4の
実施例(請求項4)を示す高屈折部材をスリットに充填
した近接場平面プローブの断面図である。図3に示すよ
うに、スリット全面を高屈折率部材15で埋めることに
より、bで示す開口を透過する光の波長を見かけ上短く
することができ、さらに小さいスポット径の光を発生す
ることができる。
【0022】(第5の実施例)図4は、本発明の第5の
実施例(請求項5)を示す大きい開口を設けた近接場平
面プローブの上面概略図であり、図8は、大きい開口を
設けた近接場平面プローブを用いた光メモリの光学系の
概略図である。図4に示すように、スリット13の一部
に波長よりも大きいサイズの開口16を設け、伝搬光が
透過するようにすることにより、CD(コンパクトディス
ク)やDVD(デジタルビデオディスク)に用いられてい
るのと同様な、トラッキングエラー信号を得ることがで
きる。このトラッキング用のビット17は、トラッキン
グに用いるだけでなく、通常のデータやアドレス情報、
メディアの欠陥情報などを記録しておくこともできる。
大きい開口を設けた近接場平面プローブを用いて光メモ
リの光学系を構成する場合には、図8のような構造にす
る。光源20から入射光21をレンズ23および偏光ビ
ームスプリッタ24を介してスライダ10上に光を掃引
する際に、大きい開口16にさしかかった時点で、メデ
ィア18上のトラッキング用ビット17の反射光を偏向
ビームスプリッタ24で偏向した光で検出し、4分割PD
(フォトディテクタ)25によってトラッキング信号を
作成する。トラッキングは4分割PD25を用いたもの以
外にも、サンプルサーボを用いた方法など、CDやDVDで
用いられている方法であれば、いずれも使うことができ
る。また、同時にフォーカス信号も作ることができる。
なお、メディア18上の記録ビット14は図7と同じよ
うに、開口において精度よく記録再生することができ
る。
【0023】(第6の実施例)本発明の第6の実施例
(請求項6)を説明する。第1〜第5の実施例の近接場
平面プローブにおいて、位相部材11の間隔を入射光の
波長以下にする。位相部材11の間隔が入射光の波長以
下であるので、スリット13と垂直方向以外にスリット
方向に対しても近接場の効果が得られる。すなわち、全
ての二次元的方向に近接場光の効果、一次元の方向に超
解像の効果が得られ、さらに小さいスポット径の光を発
生することができる。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
(1)スリットに位相部材を設けて隣り合う透明部を透
過した光に位相差を生じさせる領域を有するスリットを
持つので、スリットと垂直方向の近接場光による光のス
ポット径の縮小効果と、スリット方向の位相シフトによ
る超解像効果と両方の相乗効果により、非常に小さいス
ポット径が得られ、小型、軽量かつ薄板型した超解像近
接場光素子及びこれを用いた近接場平面プローブを実現
することができる(請求項1)。
【0025】(2)また、位相部材を設けたスリットを
複数本設けた薄板を持つので、2次元的に近接場光を掃
引することができ、光エネルギを有効に活用し、スリッ
トと垂直方向に近接場光の効果、スリット方向に超解像
の効果が得られ、開口の間隔より小さいトラックの情報
を記録再生することができる(請求項2)。
【0026】(3)また、位相部材を設けたスリットを
複数本設けた薄板を持つので、2次元的に近接場光を掃
引することができ、光エネルギを有効に活用し、スリッ
トと垂直方向に近接場光の効果、スリット方向に超解像
の効果が得られ、開口の間隔より小さいトラックの情報
を記録再生することができる(請求項3)。また、スラ
イダがメディアのトラックに対して傾いていないため、
スライダの形状設計がしやすく、組付けの位置合わせも
容易である。
【0027】(4)また、位相部材を設けたスリットが
高屈折率部材で覆われていることにより、開口を透過す
る光の波長を見かけ上短くすることができ、光のスポッ
トが非常に小さくなり、光エネルギを有効に活用し、ス
リットと垂直方向に近接場光の効果、スリット方向に超
解像の効果が得られる小型、軽量かつ薄板型の超解像近
接場光素子およびこれを用いた近接場平面プローブを実
現することが可能である(請求項4)。
【0028】(5)また、位相部材を設けたスリットの
一部が、入射光の波長より大きく開口していることによ
り、通常光でトラッキングを行うことができ、光エネル
ギを有効に活用し、スリットと垂直方向に近接場光の効
果、スリット方向に超解像の効果が得られる小型、軽量
かつ薄板型の超解像近接場光素子およびこれを用いた近
接場平面プローブを実現することが可能である(請求項
5)。
【0029】(6)さらに、スリットに位相部材を設け
て隣り合う透明部を透過した光に位相差を生じさせる領
域を有するスリットを持ち、さらに位相部材の間隔が光
源の波長以下であるので、全ての二次元的方向にわたる
近接場光による光のスポット径の縮小効果と、位相シフ
トによるスリット方向の超解像効果と両方の相乗効果に
より、非常に小さいスポット径が得られ、小型、軽量か
つ薄板型の超解像近接場光素子およびこれを用いた近接
場平面プローブを実現することが可能である(請求項
6)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第2の実施例を示す近接場平面プロー
ブの上面概略図である。
【図2】本発明の第1の実施例を示す近接場平面プロー
ブのスリットの断面図である。
【図3】本発明の第4の実施例を示す高屈折部材をスリ
ットに充填した近接場平面プローブの断面図である。
【図4】本発明の第5の実施例を示す大きい開口を設け
た近接場平面プローブの上面概略図である。
【図5】本発明の第1の実施例を示す近接場一次元平面
プローブの上面概略図である。
【図6】本発明の第3の実施例を示す開口位置をずらし
た近接場二次元平面プローブの上面概略図である。
【図7】本発明の第1の実施例を示す近接場平面プロー
ブを用いた光メモリの光学系の概略図である。
【図8】本発明の第5の実施例を示す大きい開口を設け
た近接場平面プローブを用いる光メモリの光学系の概略
図である。
【図9】本発明の第1の実施例を示す近接場平面プロー
ブの作製方法の工程図である。
【図10】本発明の第4の実施例の変形を示す近接場平
面プローブのスリットの断面図である。
【図11】本発明の第4の実施例の他の変形を示す近接
場平面プローブのスリットの断面図である。
【符号の説明】 10…スライダ、11…位相部材、12…開口、13…
スリット、14…記録ビット、15…高屈折率部材、1
6…大きい開口、17…トラッキング用ビット、20…
光源、21…入射光、22…偏向器、18…メディア、
19…光検出器、23…レンズ、24…偏光ビームスプ
リッタ、25…4分割PD、26…パターンニング、2
7…スリット保護膜、28…開口。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 淳一 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 福田 浩章 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 大津 元一 神奈川県大和市つきみ野1−15−42 (72)発明者 興梠 元伸 神奈川県横浜市旭区若葉台2−8−302 (72)発明者 八井 崇 神奈川県川崎市高津区坂戸3丁目2番1号 Fターム(参考) 5D118 AA01 AA14 BA01 BB01 BB07 CD03 DC01 5D119 AA01 AA22 AA38 BA01 BB01 BB04 EA02 JA34 MA06

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入射光の波長よりも短い幅のスリット
    と、該スリットに隣り合う透明部を透過した光に位相差
    を生じさせる位相部材とを具備することを特徴とする近
    接場平面プローブ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の近接場平面プローブに
    おいて、 前記スリットを複数本設けたことを特徴とする近接場平
    面プローブ。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の近接場平面プローブに
    おいて、 前記複数本のスリットのうち、上下のスリットで開口位
    置をずらしたことを特徴とする近接場平面プローブ。
  4. 【請求項4】 請求項1、2または3のいずれかに記載
    の近接場平面プローブにおいて、 前記位相部材を設けたスリットが、高屈折率部材で全体
    を覆われていることを特徴とする近接場平面プローブ。
  5. 【請求項5】 請求項1、2、3または4のいずれかに
    記載の近接場平面プローブにおいて、 前記位相部材を設けたスリットの一部が、入射光の波長
    より大きく開口していることを特徴とする近接場平面プ
    ローブ。
  6. 【請求項6】 請求項1、2、3、4または5のいずれ
    かに記載の近接場平面プローブにおいて、 前記位相部材の間隔が、入射光の波長以下であることを
    特徴とする近接場平面プローブ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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