JP2001349376A - 弾性滑り支承体及びこれを用いた構造物 - Google Patents
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Abstract
四フッ化エチレン樹脂を使用しても、当該低摩擦材が部
分接触になる現象を極力回避する。 【解決手段】ゴム層8と中間鋼板9とが交互に積層成型
された積層ゴム4と、積層ゴム4が載置される滑り板5
と、滑り板5に面接触する積層ゴム4の滑り面に設けら
れる四フッ化エチレン樹脂のみから成る低摩擦材11と
から構成され、積層ゴム4の形状を決定するパラメータ
として、積層ゴム4のゴム層8の補正曲げ弾性係数と、
当該積層ゴム4の2次形状係数との積の逆数である滑り
安定係数を用いて、低摩擦材11の摩擦係数の設計値範
囲内における積層ゴム4の形状を規定して当該積層ゴム
4が形成されている。
Description
等の免震、制振、除振あるいは防振のために使用される
弾性滑り支承体及びこれを用いた構造物に係り、特に滑
り材に四フッ化エチレン樹脂を使用した弾性滑り支承体
及びこれを用いた構造物に関する。
基礎との間に構造物の剛性に比べ遥かに低い水平剛性を
持つ免震層を設けて構成されている。この免震層の1つ
として、従来から積層ゴムが使用されている。この積層
ゴムを利用した免震システムとしては、天然ゴムを用
いた積層ゴムとダンパとを組合せたもの、積層ゴムの
ゴム状弾性体として高減衰のゴム材料を用いたもの(高
減衰積層ゴム)、積層ゴム内に形成された中空部に鉛
プラグが封入されたもの(鉛プラグ入り積層ゴム)、
積層ゴムの滑り面に低摩擦材を設け平板の滑り板上を摺
動させるもの等が挙げられる。中でもの滑り支承体
は、低摩擦材を設けた積層ゴムが滑り板上を滑り始めて
からの水平剛性がゼロなので、構造物の免震に有効とさ
れている免震層の長周期化が可能な免震構造として注目
されている。
うに、上部構造体51に固定される積層ゴム52と、下
部基礎53に固定されるステンレス等の滑り板54とを
備えている。積層ゴム52は上部鋼板55および下部鋼
板56間にゴム層521と中間鋼板522とが交互に積
層成型され、さらに、滑り板54上を摺動可能な低摩擦
材57が下部鋼板56に、貼付または表面処理等されて
いる。したがって、地震発生時には低摩擦材57と滑り
板54との間で滑りが生じるので、免震効果を発揮する
ことができる。なお、積層ゴム52は、滑り板54が若
干傾斜されて設置されていても、低摩擦材57と滑り板
54との間に隙間が生じないようにする可動部の役割
や、滑り初めの衝撃の緩和、微小振動の吸収等の役割を
担っている。
擦材57とは、接着材にて固定されている。この際、図
4(b)に示すように、下部鋼板56に凹部56aを形
成し、この凹部56aに低摩擦材57を接着材にて嵌着
させる嵌め込み型構造にしてもよい。この嵌め込み型構
造の役割は、地震時に積層ゴム52が水平変形する際
に、低摩擦材57に生じる水平方向の力を下部鋼板56
に伝えること、および荷重支持下において低摩擦材57
が凹部56a内に広がることで厚さが薄くなってしまう
クリープ現象(コールドフロー)を防止することにあ
る。
57は、一般的には四フッ化エチレン樹脂(ポリテトラ
フルオロエチレン)にガラス繊維、カーボン等の補強材
や添加材を配合したものが使用されている。なお、補強
材や添加材が配合されていない四フッ化エチレン樹脂
は、樹脂の中では最も低い摩擦係数と言われているが、
比較的軟らかい材質のため摺動時に磨耗等の難があると
され、低摩擦材57に使用されることは稀である。
は図5に示すように、地震時に積層ゴム52のゴム層5
21が水平変形し、この積層ゴム52に発生する水平力
QSRが低摩擦材57の摩擦力(=鉛直荷重×摩擦係数)
QSFに打ち勝つと、当該低摩擦材57が滑り板54上を
摺動するので、構造物の揺れを長周期化させることがで
きる。
うな弾性滑り支承体50は、使用条件や積層ゴム52の
形状によっては図6に示すように、低摩擦材57が固定
された下部鋼板56の一部位が鉛直方向に浮き上がり、
低摩擦材57が部分接触になる現象が起きる難点があっ
た。例えば、積層ゴム52の高さを高くして鉛直荷重を
大きくすることにより免震層を長周期化させると、積層
ゴム52が傾斜しやすくなり、また、ばね定数を小さく
して滑り出し前の固有周期を長周期化させると、積層ゴ
ム52が水平変形しやすくなる。即ち、積層ゴム52が
傾斜したり水平変形したりすると、積層ゴム52の水平
変位が大きくなり当該積層ゴム52の荷重支持が不安定
になるので、低摩擦材57を有する下部鋼板56に回転
力が働くようになり低摩擦材57が部分接触になる現象
が顕著になる。
と、摩擦係数が設計値よりも低下し、地震時に設計通
りの効果が得られなくなる、部分接触した低摩擦材5
7の部位が磨耗して地震後にクリープ現象等が発生し、
長期耐久性に影響を与える、地震経験後の滑り特性が
変化して、次回以降の地震時に所定の特性を得られなく
なる、等の不具合が生じやすくなる。
るためになされたもので、低摩擦材に補強材や添加材が
配合されていない四フッ化エチレン樹脂を使用しても、
当該低摩擦材が部分接触になる現象を極力回避できる弾
性滑り支承体及びこれを用いた構造物を提供することを
目的とする。
る本発明の弾性滑り支承体は、ゴム状弾性体と剛性材料
とが交互に積層成型された積層ゴムと、積層ゴムに対向
配置される滑り板と、滑り板に面接触する積層ゴムの滑
り面に設けられる低摩擦材とから構成された弾性滑り支
承体であって、積層ゴムの形状を決定するパラメータと
して、当該積層ゴムの前記ゴム状弾性体の体積弾性率E
bおよび圧縮の曲げ弾性係数Erから予め決定された演算
要素、
体の補正曲げ弾性係数Erbと、当該積層ゴムのゴム状弾
性体の外径D、1層の厚さtRおよび層数nから予め決
定された演算要素、
数S2との積の逆数である滑り安定係数1/αを用い
て、低摩擦材の摩擦係数の設計値範囲内における積層ゴ
ムの形状を規定して当該積層ゴムが形成されているもの
である。
れば、四フッ化エチレン樹脂のみから成る低摩擦材の摩
擦係数の設計値範囲内における滑り安定係数から、積層
ゴムの形状を算出できるので、低摩擦材が部分接触にな
りにくい積層ゴムを形成することができる。
低摩擦材の摩擦係数の設計値範囲内における滑り安定係
数は、
剛性体のみから成る剛滑り支承体に使用される低摩擦材
の摩擦係数を基準にした場合における弾性滑り支承体に
使用される低摩擦材の摩擦係数の低下率の限界値が定ま
るので、免震設計の限界値とすることができる。
り支承体を用いて上部構造体と下部構造体を互いに相対
変位可能に振動絶縁するために、積層ゴムが上部構造体
に固定され、滑り板が前記下部構造体に固定されている
ものである。このような構造にすることにより、地震経
験後の構造物の滑り特性の変化を極力抑えることができ
る。
びこれを用いた構造物における好ましい実施の形態例に
ついて、図面を参照して説明する。
滑り支承体は図1に示すように、構造物である建物2と
コンクリート基礎3とを互いに相対変位可能に振動絶縁
するもので、建物2に固定される積層ゴム4と、コンク
リート基礎3に固定され積層ゴム4に対向配置される滑
り板5とを備え、建物2に固定された積層ゴム4はコン
クリート基礎3に固定された滑り板5上に載置されてい
る。
間にゴム状弾性体であるゴム層8と、剛性材料である中
間鋼鈑9とが交互に積層成形され、さらに、連結鋼鈑6
には建物2に取付けるための取付板10が固定され、端
部鋼鈑7には滑り板5上を摺動可能に面接触させる低摩
擦材11が接着剤にて貼付されている。ゴム層8には、
剪断弾性率Gが0.29〜1.47MPaの弾性機能に優れた天然
ゴム又はクロロプレンゴム等の合成ゴムが用いられ、
又、連結鋼鈑6、端部鋼鈑7及び中間鋼鈑9には、ゴム
層8との付着性から、通常は、一般構造用圧延鋼材(S
S材)、冷間圧延鋼板(SPCC)、熱間圧延軟鋼板
(SPHC)、溶接構造用圧延鋼材(SM材)、建築構
造用圧延鋼材(SN材)等の鋼製材料を用いるが、ニッ
ケル板、銅板、黄銅板又はニッケルメッキ、銅メッキ、
黄銅メッキを施した鋼鈑を使用することもできる。又、
取付板10にも鋼製材料等が使用される。なお、積層ゴ
ム4の積層成型は加硫接着が好ましいが、非接着、部分
接着又は後接着でもよい。又、低摩擦材11は、例えば
四フッ化エチレン樹脂(ポリテトラフルオロエチレン
(以下、「純PTFE」という。))のみから成り、積
層ゴム4の端部鋼板7に貼付する際、クリープ現象を防
止するために嵌め込み型構造にしてもよい。
た状態で埋め込まれたベースプレート12上にボルト等
で固定されている。この滑り板5の材料としては、水分
等による発錆を考慮してステンレス鋼板が用いられ、特
に、表面をバフ研磨等で鏡面状に仕上げられたもの(♯
400仕上)が多用されているが、フッ素樹脂等でコーテ
ィングしたものでもよく、また、クラッド鋼でもよい。
ここで、クラッド鋼とは、鋼材を母材としたクラッド
で、ある金属を他の金属で全面に亘り被覆し、且つその
境界面が金属組織的に接合しているものをいう。なお、
滑り板5は、剛性を保つことができれば、エンジニアリ
ング・プラスチックや非鉄金属等を用いることもでき
る。
適用される積層ゴム4の形状を決定するパラメータとし
て、当該積層ゴム4のゴム層8の体積弾性率Eb(19613
3N/cm2(重量単位では20000kgf/cm2))および圧縮の曲
げ弾性係数Er(N/cm2)から予め決定された演算要素、
の補正曲げ弾性係数Erb(N/cm2)と、当該積層ゴム4
のゴム層8の外径D(cm)、1層の厚さtR(cm)およ
び層数nから予め決定された演算要素、
S2とを用いる。なお、圧縮の曲げ弾性係数Erは、理論
的に算出された弾性係数が実測値に対応しないため、予
め決定された演算要素、
ム層8の縦弾性係数(N/cm2)、Gは剪断弾性率(N/c
m2)、κはゴム層8の硬度に応じた補正係数で、κ=1.
2338−0.0124G+7×10-5×G2−1×10-7×G3(重量単
位では、κ=1.2338−0.11307G+0.0059701G2−0.000
10451G3(Gの単位はkgf/cm2))、S1は積層ゴム4の
1次形状係数、Dは積層ゴム4の受圧ゴム部外径(c
m)、dは積層ゴム4の受圧ゴム部内径(cm)であ
る。) このようなパラメータを、積層ゴム4の形状を決定する
ために用いるのは、補正曲げ弾性係数Erbが積層ゴム4
の曲げ変形に関係する係数で、曲げ応力の指標となるか
らで、また、2次形状係数S2が主に座屈荷重や水平剛
性に関係する係数で積層ゴム4の安定性を表す指標とな
るからである。したがって、使用するゴム材料が一定の
ときに補正曲げ弾性係数Erbが大きくなるほどゴム層が
薄くなり、また、2次形状係数S2が大きくなるほど積
層ゴム4が偏平になる。
働く回転モーメントとの関係を示す回転剛性Krは、次
式で表せる。
と、
の受圧ゴム部はD4>>d4のため、d≒0とすると、式
(4)は、
分接触になりにくい積層ゴム4を形成させることができ
ることがわかる。但し、係数αではゴム層8を有さない
剛滑り支承体においてα=∞となるため、逆数1/αと
し、これを滑り安定係数とする。なお、滑り安定係数1
/αの単位はm2/Nである。
ラメータの諸条件を踏まえて、剛滑り支承体に使用され
る低摩擦材の摩擦係数を基準にした場合における弾性滑
り支承体1に使用される低摩擦材11の摩擦係数の低下
率の限界値を定めるために、純PTFEのみから成る低
摩擦材11の摩擦係数μと、滑り安定係数1/αとの関
係を明らかにする実験を行った。
部鋼板7及び取付板10に一般構造用圧延鋼材(SS4
00)、ゴム層8に天然ゴム、中間鋼板9に熱間圧延鋼
板(SPHC)、及び滑り板5にステンレス鋼板(SU
S304(♯400バフ研磨))を、それぞれ使用し
た。また、積層ゴム4の形状としては、表1に示す条件
A、B、C、Dのものを使用した。
してそれぞれ滑り板5上に載置し、最大速度20cm/sec
の±20cmの正弦波加振を実施して摩擦係数μを求め
た。なお、この実験によって得られた図2に示すような
水平荷重−水平変位曲線の3サイクル目のY軸切片(変
位0点の水平荷重)の正負方向平均値を降伏荷重Qdと
し、この降伏荷重Qdを鉛直荷重Pvで除したものを摩擦
係数μとした。
純PTFEの摩擦係数μに速度依存性があるからで、静
的な速度から10cm/secまでは摩擦係数μが上昇し、速
度が10〜15cm/sec程度で摩擦係数μは上昇しなくな
り、以降、安定した摩擦係数μを得られるからである。
なお、高速の50cm/sec程度からは摩擦係数μが若干低
下する。
a、14.7MPa、22.1MPaの3パターンで実施し
た。
層ゴム4の形状を決定するパラメータの諸条件に基づき
算出した。この際、次式のように積層ゴム4の受圧ゴム
部内径dを考慮して算出すべきであるが、
径dを考慮せずに算出した。
から成る低摩擦材11の摩擦係数μと、滑り安定係数1
/αとの関係を表すグラフから明らかなように、各面圧
ともに滑り安定係数1/αの上昇に伴い摩擦係数μが低
下していることがわかった。また、高面圧時に、
動が確認され、1/33を上回ると低摩擦材11の部分
接触現象が顕著になった。即ち、鋼材等の剛性体のみか
ら成る剛滑り支承体(1/α=0)と比較すると、低摩
擦材11の部分接触現象とともに摩擦係数μの低下が大
きくなっていることがわかった。このことから、純PT
FEのみから成る低摩擦材11の摩擦係数μの設計値範
囲内における滑り安定係数1/αは、当該低摩擦材11
の部分接触現象が顕著にならず而も剛滑り支承体の摩擦
係数に対する最大の摩擦係数低下率が20%以内となる
点を免震設計の限界値と定めると、
状や弾性滑り支承体の形状を考慮すると、摩擦係数低下
率が15%以内となる、
滑り支承体のライフサイクルを長くしたい場合には、摩
擦係数低下率が10%以内となる、
とに近似式を求めると、面圧7.35MPaの場合は、
れば、滑り安定係数1/αを低摩擦材11の部分接触の
度合いの指標とすることができる。例えば、表2に示す
ように、
これら滑り安定係数1/αから各面圧(7.35MPa、
14.7MPa、22.1MPa)ごとの近似式によって低摩
擦材11の摩擦係数μを求めれば、剛滑り支承体の摩擦
係数μに対する摩擦係数低下率を求めることができるの
で、低摩擦材11の部分接触現象が顕著にならない滑り
安定係数1/αの範囲を定めることができる。
1の摩擦係数μの設計値範囲は、鉛直荷重によっても異
なるが、最大で0.05〜0.15、設計に余裕を持た
せたい場合には0.07〜0.13が好ましい。
えた弾性滑り支承体1を、本発明の構造物に用いて、上
部構造体としての建物2と下部構造体としてのコンクリ
ート基礎3とを互いに相対変位可能に振動絶縁するため
に、積層ゴム4が建物2に固定され、滑り板5がコンク
リート基礎3に固定されているので、地震経験後の建物
2の滑り特性の変化を極力抑えることができる。これに
より、地震の多い地域で長年に亘って使用される建物に
好適である。なお、積層ゴム4がコンクリート基礎3に
固定され、滑り板5が建物2に固定されている構造物に
おいても、地震経験後の建物2の滑り特性の変化を極力
抑えることができる。
を例示していたが、これに限らず、橋や精密機器等でも
よい。
構成する積層ゴムの構造は、連結鋼鈑6及び端部鋼鈑7
間にゴム層8と中間鋼鈑9とが交互に積層成形され、さ
らに、建物2に取付けるための取付板10が連結鋼鈑6
に固定されていたが、これに限らず、連結鋼鈑が一体化
された取付板及び端部鋼鈑間にゴム層と中間鋼鈑とが交
互に積層成形された積層ゴムでもよいのは言うまでもな
い。
を構成する積層ゴムに貼付される低摩擦材11の材料と
して純PTFEが使用されていたが、これに限らず、純
PTFEと同等の低摩擦材料ならば、どのような材料で
もよい。
り支承体によれば、四フッ化エチレン樹脂のみから成る
低摩擦材の摩擦係数の設計値範囲内における滑り安定係
数から、積層ゴムの形状を算出でき、この算出データか
ら低摩擦材が部分接触になりにくい積層ゴムを形成する
ことができるので、既存材料中、最も摩擦係数が低い四
フッ化エチレン樹脂のみから成る低摩擦材が、部分接触
になる現象を極力回避できる積層ゴムを構築できる。し
たがって、低摩擦材を摩擦係数の設計値範囲内で使用で
きるようになり、この結果、低摩擦材の偏磨耗を極力抑
えることできることから、地震経験後の滑り特性の変化
を最小限に留めることができるので、次回以降の地震時
に安定した所定の滑り特性を得ることができるようにな
る。
物、橋等の構造物を振動絶縁すれば、地震経過後の構造
物の滑り特性の変化を最小限に留めることができるの
で、地震の多い地域で長年に亘って使用される構造物に
好適である。
物における好ましい実施の形態例を示す説明図。
ルギを受けた場合の荷重と変位との関係を表すグラフ。
係数と滑り安定係数との関係を表すグラフ。
体説明図、(b)は部分詳細図。
明図。
点を示す説明図。
Claims (3)
- 【請求項1】ゴム状弾性体と剛性材料とが交互に積層成
型された積層ゴムと、前記積層ゴムに対向配置される滑
り板と、前記滑り板に面接触する前記積層ゴムの滑り面
に設けられる低摩擦材とから構成された弾性滑り支承体
であって、 前記積層ゴムの形状を決定するパラメータとして、当該
積層ゴムの前記ゴム状弾性体の体積弾性率(Eb)およ
び圧縮の曲げ弾性係数(Er)から予め決定された演算
要素、 【数1】 によって求まる当該積層ゴムの前記ゴム状弾性体の補正
曲げ弾性係数(Erb)と、当該積層ゴムの前記ゴム状弾
性体の外径(D)、1層の厚さ(tR)および層数
(n)から予め決定された演算要素、 【数2】 によって求まる当該積層ゴムの2次形状係数(S2)と
の積の逆数である滑り安定係数(1/α)を用いて、前
記低摩擦材の摩擦係数の設計値範囲内における前記積層
ゴムの形状を規定して当該積層ゴムが形成されているこ
とを特徴とする弾性滑り支承体。 - 【請求項2】前記低摩擦材の摩擦係数の設計値範囲内に
おける前記滑り安定係数は、 【数3】 であることを特徴とする請求項1記載の弾性滑り支承
体。 - 【請求項3】請求項1または2記載の弾性滑り支承体を
用いて上部構造体と下部構造体を互いに相対変位可能に
振動絶縁するために、前記積層ゴムが前記上部構造体に
固定され、前記滑り板が前記下部構造体に固定されてい
ることを特徴とする構造物。
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