JP2001349041A - 破砕面を有する意匠パネルおよびその製造方法 - Google Patents

破砕面を有する意匠パネルおよびその製造方法

Info

Publication number
JP2001349041A
JP2001349041A JP2000175589A JP2000175589A JP2001349041A JP 2001349041 A JP2001349041 A JP 2001349041A JP 2000175589 A JP2000175589 A JP 2000175589A JP 2000175589 A JP2000175589 A JP 2000175589A JP 2001349041 A JP2001349041 A JP 2001349041A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
crushed
lightweight
design panel
panel
adjacent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000175589A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4443730B2 (ja
Inventor
Hiroaki Yanagida
洋明 柳田
Masashi Inagaki
誠志 稲垣
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Kasei Corp
Original Assignee
Asahi Kasei Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Kasei Corp filed Critical Asahi Kasei Corp
Priority to JP2000175589A priority Critical patent/JP4443730B2/ja
Publication of JP2001349041A publication Critical patent/JP2001349041A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4443730B2 publication Critical patent/JP4443730B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Finishing Walls (AREA)
  • Devices For Post-Treatments, Processing, Supply, Discharge, And Other Processes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 破砕面を有する意匠パネルおよびその製造方
法を提供する。 【解決手段】 パネル表面が、隣接する破砕面相互に、
顕著な高低差を設けた表面加工部を有し、該隣接する破
砕面相互の境界が略垂直面で且つ破砕面であって、破砕
面形状が全体的に類似であるパターン表面加工部が2以
上の部分に設けられてることを特徴とし、且つ該パター
ン表面加工の破砕面形状が細部において不一致である軽
量気泡コンクリートパネル及びその製造方法。 【効果】 破砕面相互の境界が明確となり、ダイナミッ
クで情感にあふれる独特の表面性状の意匠パネルを提供
することが出来る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は破砕面を有する意匠
パネルおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】軽量気泡コンクリートパネルは、補強鉄
筋等を内在させて補強した軽量な既製パネルであり、例
えば幅60センチ、長さ数メートルの大きなパネルとし
て知られている。この軽量気泡コンクリートパネルは、
経済性、軽量性、耐火断熱性、加工性に優れているとい
う特性を有しており、建築業界において個人住宅、店舗
付住宅、ビルディングの屋根、床、外壁、及び間仕切り
材等として多用されている。
【0003】しかし、軽量気泡コンクリートパネルは、
このように諸性質に優れた材料であるが、生産効率上、
一般にフラットな平面を持ったパネルとして生産される
為、外壁材として使用した場合、意匠性に乏しいという
問題がある。そこで、従来から、この課題を克服するた
めに、軽量気泡コンクリートパネル表面に凹凸模様を得
る方法が提案されている。例えば、特開平9−1570
56のように模様面を得る為、化粧型を半硬化状のパネ
ルに押し付けて模様を付与し、その後オートクレイブ養
生をする技術がある。
【0004】又、特公平3−29749は、加工面を得
る為、軽量気泡コンクリートパネル表面を投射材によっ
て加工するものがある。更に、特開平11−24627
6は、軽量気泡コンクリートパネル表面の任意の位置に
プレス面及び破砕面が形成されていることを特徴とする
技術がある。
【0005】
【本発明が解決しようとする課題】図6に示す、特開平
9−157056のように模様面10を得る為、化粧型
9を半硬化状のパネル15に押し付けて模様を付与し、
その後オートクレイブ養生をする技術があるが、得られ
た表面性状は気泡が潰れて高比重かつ平滑であるため、
視覚に与える印象は平滑感があり、粒状感や細やかな陰
影のないものとなる。又、化粧型9を半硬化状のパネル
15に押し付けて模様を付与し、その後オートクレイブ
養生をする技術で、化粧型9を押し付けた後、化粧型を
抜く際に、抜けやすくする為、1/20程度の抜き勾配
11が発生し、模様面10相互に顕著な高低差を設けた
ものではなかった。更には、数種類の模様を作成する
際、化粧型9を数種類用意し、取り替える必要があるた
め、生産効率が悪い。
【0006】又、図7に示す、特公平3−29749
は、加工面13を得る為、軽量気泡コンクリートパネル
表面を投射材によって加工するもので、加工面13は、
軽量気泡コンクリートパネル表面に気泡が露出した面と
なる。該加工面はインペラーユニットの回転によって種
々の軌跡で投射される投射材によって得られるため、比
較的平滑な面となり、このような加工を受けない非加工
面12とを平面的に配置して、模様が形成されているた
め、加工面13相互に顕著な高低差を設けたものではな
かった。更には、表面に模様状に切り欠き部がある型版
を乗せて、該型板の表面に向けて投射材を投射するた
め、数種類の模様を作成する際、型版を数種類用意し、
取り替える必要があるため、生産効率が悪い。
【0007】更に、図8に示す、特開平11−2462
76は、軽量気泡コンクリートパネル表面の任意の位置
にプレス面14及び破砕面4が形成されていることを特
徴とし、気泡の切断面がそのまま露出した部分と押しつ
ぶされた重質層とでなっているため、得られる表面性状
は、複雑でなだらかな勾配を有したプレス面14及び破
砕面4とで自然調の意匠及び任意の模様が得られるもの
であった。すなわち、特開平11−246276では、
プレス面14及び破砕面4は、あくまでなだらかな勾配
を有するものであった。本発明は、前記課題を解決し、
明瞭なコントラスト、自然調のテクスチャーを有する意
匠パネルを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は、前記の課
題を達成したものであり、次のとおりである。 1.表面に、破砕面を有する軽量気泡コンクリートパネ
ルにおいて、隣接する破砕面相互に、顕著な高低差を設
けた表面加工部を有することを特徴とする軽量気泡コン
クリート意匠パネル。 2.高低差が5mm〜20mmであることを特徴とする
1.記載の軽量気泡コンクリート意匠パネル。
【0009】3.隣接する破砕面相互の境界部は、表面
と略垂直面であることを特徴とする1.または2.記載
の軽量気泡コンクリート意匠パネル。 4.略垂直面が破砕面であることを特徴とする3.記載
の軽量気泡コンクリート意匠パネル。 5.隣接する破砕面相互に、顕著な高低差を設けた表面
加工部にあって、破砕面形状が全体的に類似であるパタ
ーン表面加工部が、2以上の部分に設けられていること
を特徴とする1.、2.、3.または4.記載の軽量気
泡コンクリート意匠パネル。
【0010】6.2以上の部分に設けられた前記パター
ン表面加工部の対応する部分で、破砕面形状が細部にお
いて不一致であることを特徴とする5.記載の軽量気泡
コンクリート意匠パネル。 7.棒状打撃工具をパネル面の位置に応じて任意の作動
深さで作動させ、隣接する破砕面相互に顕著な高低差を
設けることを特徴とする1.、2.、3.、4.または
5.記載の軽量気泡コンクリート意匠パネルの製造方
法。
【0011】8.前記棒状打撃工具の打撃回数あるいは
打撃強さによって、隣接する破砕面相互に高低差を設け
ることを特徴とする1.、2.、3.、4.または5.
記載の軽量気泡コンクリート意匠パネルの製造方法。 9.前記棒状打撃工具の先端部が平面的にブレがあるよ
うに構成されたことを特徴とする1.、2.、3.、
4.、5.または6.に記載の軽量気泡コンクリート意
匠パネルの製造方法。
【0012】以下、本発明について詳細に説明する。ま
ず、本発明の軽量気泡コンクリートパネルの表面外観の
例を模式的に図1〜図5に示す。本発明における軽量気
泡コンクリートパネルとは、次のような製造方法によっ
て得られたものをいう。例えば、石灰質原料、珪酸質原
料に水、発泡剤等が加えられたモルタルスラリーを補強
筋が多数配置された型枠に注入し、気泡を含む型枠状の
大きなブロックを、硬化途中の半硬化状態でピアノ線を
用いて切断し、オートクレーブ養生したものである。
【0013】本発明でいう軽量気泡コンクリートパネル
は、気泡を含有するものなら、どのような形状のものも
含み、建物の床、屋根、間仕切材として使用されるフラ
ットパネル、外壁の出隅部に利用されるL字型、R型の
コーナーパネル、補強筋の形状やオートクレーブ養生後
のパネルの切削加工によって所定の形状に製造されるも
のが挙げられる。本発明における破砕面の表面性状は、
気泡の切断面がそのまま露出した部分と押しつぶされた
重質層とが存在し、視覚に与える印象は、表面が細やか
な粒々によって形成された、粒状感や細やかな陰影を有
したものとなる。
【0014】本発明における隣接する破砕面とは、前記
した破砕面が、軽量気泡コンクリートパネルのピアノ線
で切断された面からみて、平行に位置し、該破砕面が隣
接して存在している面を言う。又、隣接する破砕面相互
に、顕著な高低差を設けた表面加工部とは前記隣接する
破砕面相互が軽量気泡コンクリートパネルのピアノ線で
切断された面からみて、垂直方向に対しての距離の差が
顕著な表面加工部を言う。更には、高低差が5mm〜2
0mmとは前記距離の差が5mm〜20mmのものを言
う。この場合、高低差の範囲は5mm〜20mmが好ま
しく、意匠上、さらに好ましくは7〜20mmの範囲で
ある。
【0015】本発明における略垂直面とは、前記隣接す
る破砕面相互の境界部が、前記表面加工部からみて、軽
量気泡コンクリートパネルのピアノ線で切断された方向
に約80度〜100度の角度でほぼ垂直に存在するもの
であり、略垂直面が破砕面とは前記略垂直面が前記破砕
面であることを言う。本発明における破砕面形状が全体
的に類似であるパターン表面加工部とは、破砕面相互の
境界に連続して形成される幅の広い影のレベルで破砕面
の程度が類似であり、ある一定のパターンを形成した表
面加工部のことを言う。又、本発明における破砕面形状
が細部において不一致とは、破砕面表面の細やかな粒々
によって形成される粒状感や細やかな陰影レベルで破砕
面の程度差を有することを言う。
【0016】本発明では、隣接する破砕面相互に顕著な
高低差を設けたため、該破砕面相互の境界部分に幅の広
い影を連続して形成することが出来、破砕面相互の境界
が明確に際だち、(表面の細やかな粒々によって形成さ
れた)粒状感や細やかな陰影を表面性状とする破砕面
を、該境界を挟んで隣接させることにより、ダイナミッ
クで情感にあふれる独特の表面性状を得ることが初めて
可能となった。更には、前記構成に加え、隣接する破砕
面相互の境界を略垂直面で構成することにより、破砕面
相互の境界に連続して形成される幅の広い影を、更に明
確にすることが可能となり、よりダイナミックで情感に
あふれる独特の表面性状を得ることが可能となる。
【0017】また、該略垂直面を破砕面で構成すること
により、破砕面表面の細やかな粒々によって形成される
粒状感や細やかな陰影を、前述した破砕面相互の境界に
連続して形成される幅の広い影そのものにも付与させる
ことが可能となり、ダイナミックで情感にあふれる独特
の表面性状でありながらも、隣接する破砕面相互の境界
部分も含め、全体に自然調の風合いを表現することが可
能となる。
【0018】更には、以上の構成に加え、表面加工部の
破砕面形状が全体的に類似であるパターン表面加工部
を、2以上の部分に設けた構成することにより、ユニテ
ィー(統一)、レペティション(反復)、シンメトリー
(対象)、バランス(均衡)、ハーモニー(調和)、プ
ロポーション(比率)、コントラスト(対比)などの美
の形式原理を生かし、ダイナミックで情感にあふれる独
特の表面性状でありながらも、壁材としての統一した美
を表現することが可能となる。
【0019】更には2以上の前記パターン表面加工部の
対応する部分で、破砕面形状が細部において不一致とす
ることにより、表面性状は、ほぼ完全に同一の加工形状
を繰り返すといった画一的な工業製品の印象を排除し、
いわゆる細部においての不規則性・無作為性を有した自
然な感じがする表面性状と出来る。本発明における棒状
打撃工具とは、隣接する破砕面相互に顕著な高低差を設
けることが可能なもので、例えば、多針タガネ、単針タ
ガネ、ニードル、釘、針、ハンマー等が挙げられる。
【0020】本発明における作動深さとは棒状打撃工具
が作動する時の、軽量気泡コンクリートパネルのピアノ
線で切断された面からみて、垂直方向の深さである。本
発明における打撃回数とは棒状打撃工具で軽量気泡コン
クリートパネル表面を打撃する回数である。本発明にお
ける打撃強さとは棒状打撃工具で軽量気泡コンクリート
パネル表面を打撃する際の衝撃力のことである。
【0021】本発明における棒状打撃工具の先端部が平
面的にブレがあるとは、棒状打撃工具が作動する際、先
端部が、軽量気泡コンクリートパネルのピアノ線で切断
された面からみて水平の方向にブレがあることを言い、
該ブレは、細部破砕加工においての不規則性・無作為性
を有する程度である。
【0022】ここで本発明の軽量気泡コンクリート意匠
パネルの製造方法を簡単に説明する。棒状打撃工具をパ
ネル面の位置に応じて任意の作動深さで作動させること
により、棒状打撃工具を軽量気泡コンクリートパネル表
面の隣接する2箇所で作動深さに高低差を設けることに
より、隣接する破砕面相互に顕著な高低差を設けること
ができ、また隣接する破砕面相互の境界部を略鉛直面と
することもでき、さらには、パネル面の位置に応じて任
意の作動深さあるいは作動強さで作動させることで破砕
面高さを調整することが可能であるため、表面加工部の
破砕面形状が全体的に類似であるパターン表面加工部を
2以上の部分に設けることも可能となる。また、製造
上、打撃工具の作動のみをコントロールするだけでよ
く、化粧型や型板を使用及び取り替えをせずに、破砕面
模様を形成できるので、非常に生産効率がよく、ダイナ
ミックで情感にあふれる独特の表面性状を形成すること
ができ、また壁材としての統一した美を表現することも
可能となる。
【0023】また、前記棒状打撃工具の打撃回数を増減
させたり、あるいは打撃強さに強弱を設け作動せること
により一定の作動深さで、隣接する破砕面相互に高低差
を設けることが可能となる。更には、前記棒状打撃工具
の先端部が平面的にブレがあるように構成することによ
り、打撃工具の作動深さ、打撃回数あるいは打撃強さを
同一としても、細部破砕加工においての不規則性・無作
為性を有することになり、2以上の前記パターン表面加
工部の対応する部分で、破砕面形状が細部において不一
致である軽量気泡コンクリートパネルを製造することが
出来る。
【0024】
【実施例1】図1に示すように、厚さ12.5cm、幅
60cm、長さ200cmの軽量気泡コンクリートパネ
ル表面に、棒状打撃工具を任意の位置で作動させ、表面
加工をおこなった。その結果、隣接する破砕面相互の5
mmの高低差を設けた表面加工部を有した意匠パネルが
得られた。
【0025】又、破砕面相互の境界部分に幅の広い影を
連続して形成することが出来、破砕面相互の境界が明確
に際だち、(表面の細やかな粒々によって形成された)
粒状感や細やかな陰影を表面性状とする破砕面が、該境
界を挟んで隣接しているため、ダイナミックで情感にあ
ふれる独特の表面性状を得ることが出来た。更に、破砕
面相互の境界が略垂直面で且つ破砕面であるため、破砕
面相互の境界に連続して形成される幅の広い影を、更に
明確にすることが可能となり、よりダイナミックで情感
にあふれる独特の表面性状を得ることが出来た。更に、
表面加工部の破砕面形状が全体的に類似であるパターン
表面加工部を、2以上の部分に設けた構成としたため、
レペティション(反復)、バランス(均衡)、ハーモニ
ー(調和)、プロポーション(比率)、コントラスト
(対比)などの美の形式原理を生かし、ダイナミックで
情感にあふれる独特の表面性状でありながらも、壁材と
しての統一した美を表現することが出来た。
【0026】このような表面加工処理を施した軽量気泡
コンクリートパネルをそれぞれ8枚ずつ用意し、積み重
ねて衝撃試験を実施したところ、溝部のエッジ部側面部
分で欠けや亀裂は全く発生せず、加工直後の形状を維持
していた。次に、得られた軽量気泡コンクリートパネル
全てについて塗装試験及び施工試験を行った。その結
果、塗装時、塗料の付着不足や塗装むらなどの発生は全
く無く、また外壁として使用した場合、、通常の軽量気
泡コンクリートパネルの建築物にはみられない明瞭なコ
ントラスト、自然調のテクスチャーが得られた。
【0027】
【発明の効果】本発明では、隣接する破砕面相互に顕著
な高低差を設けたため、該破砕面相互の境界部分に幅の
広い影を連続して形成することが出来、破砕面相互の境
界が明確に際だち、(表面の細やかな粒々によって形成
された)粒状感や細やかな陰影を表面性状とする破砕面
を、該境界を挟んで隣接させることにより、ダイナミッ
クで情感にあふれる独特の表面性状を得ることが初めて
可能となった。更には、隣接する破砕面相互の境界を略
垂直面で構成することにより、破砕面相互の境界に連続
して形成される幅の広い影を、更に明確にすることが可
能となり、よりダイナミックで情感にあふれる独特の表
面性状を得ることが可能となる。
【0028】また、該略垂直面を破砕面で構成すること
で、破砕面表面の細やかな粒々によって形成される粒状
感や細やかな陰影を、前述した破砕面相互の境界に連続
して形成される幅の広い影そのものにも付与させること
が可能となり、ダイナミックで情感にあふれる独特の表
面性状でありながらも、隣接する破砕面相互の境界部分
も含め、全体に自然調の風合いを表現することが可能と
なる。
【0029】更には、上記構成に加え、表面加工部の破
砕面形状が全体的に類似であるパターン表面加工部を、
2以上の部分に設けた構成とすることにより、ユニティ
ー(統一)、レペティション(反復)、シンメトリー
(対象)、バランス(均衡)、ハーモニー(調和)、プ
ロポーション(比率)、コントラスト(対比)などの美
の形式原理を生かし、ダイナミックで情感にあふれる独
特の表面性状でありながらも、壁材としての統一した美
を表現することが可能となる。
【0030】更には2以上の前記パターン表面加工部の
対応する部分で、破砕面形状が細部において不一致とす
ることにより、表面性状は、ほぼ完全に同一の加工形状
を繰り返すといった画一的な工業製品の印象を排除し、
いわゆる細部においての不規則性・無作為性を有した自
然な感じがする表面性状と出来る。
【0031】表面を加工するに当たっては、棒状打撃工
具をパネル面の位置に応じて任意の作動深さで作動させ
ることにより、棒状打撃工具を軽量気泡コンクリートパ
ネル表面の隣接する2箇所で作動深さに高低差を設け、
隣接する破砕面相互に顕著な高低差を設けることがで
き、また隣接する破砕面相互の境界部を略鉛直面とする
こともでき、さらには、パネル面の位置に応じて任意の
作動深さあるいは作動強さで作動させることで破砕面高
さを調整することが可能であるため、表面加工部の破砕
面形状が全体的に類似であるパターン表面加工部を2以
上の部分に設けることも可能となる。また、製造上、打
撃工具の作動のみをコントロールするだけでよく、化粧
型や型板を使用及び取り替えをせずに、破砕面模様を形
成できるので、非常に生産効率がよく、ダイナミックで
情感にあふれる独特の表面性状を形成することができ、
また壁材としての統一した美を表現することも可能とな
る。
【0032】また、前記棒状打撃工具の打撃回数を増減
させたり、あるいは打撃強さに強弱を設け作動せること
により、一定の作動深さで、隣接する破砕面相互に高低
差を設けることが可能である。更には、前記棒状打撃工
具の先端部が平面的にブレがあるように構成することに
より、打撃工具の作動深さ、打撃回数あるいは打撃強さ
を同一としても、細部破砕加工においての不規則性・無
作為性を有することになり、2以上の前記パターン表面
加工部の対応する部分で、破砕面形状が細部において不
一致である軽量気泡コンクリートパネルを製造すること
が出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の軽量気泡コンクリートパネルの1例の
外観表面を模式的に示す平面図である。
【図2】図1を部分的に拡大し模式的に示した平面図で
ある。
【図3】図1のAA’線拡大断面図である。
【図4】図2のBB’線拡大断面図である。
【図5】本発明の表面加工方法の1例を示す説明図であ
る。
【図6】従来技術の例(特開平9−157056の図
1)を示す説明図である。
【図7】従来技術の例(特公平3−29749の図2)
を示す説明図である。
【図8】従来技術の例(特開平11−246276の図
11)を示す説明図である。
【符号の説明】
1 軽量気泡コンクリートパネル 2 軽量気泡コンクリートパネルのピアノ線で切断さ
れた面 3 軽量気泡コンクリートパネルの平面部 4 破砕面 5 顕著な高低差 6 隣接する破砕面相互の境界部 7 隣接する破砕面に、顕著な高低差を設けた表面加
工部 8 棒状打撃工具 9 化粧型 10 模様面 11 抜き勾配 12 非加工面 13 加工面 14 プレス面 15 半硬化状のパネル

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に、破砕面を有する軽量気泡コンク
    リートパネルにおいて、隣接する破砕面相互に、顕著な
    高低差を設けた表面加工部を有することを特徴とする軽
    量気泡コンクリート意匠パネル。
  2. 【請求項2】 高低差が5mm〜20mmであることを
    特徴とする請求項1記載の軽量気泡コンクリート意匠パ
    ネル。
  3. 【請求項3】 隣接する破砕面相互の境界部は、表面と
    略垂直面であることを特徴とする請求項1または請求項
    2記載の軽量気泡コンクリート意匠パネル。
  4. 【請求項4】 略垂直面が破砕面であることを特徴とす
    る請求項3記載の軽量気泡コンクリート意匠パネル。
  5. 【請求項5】 隣接する破砕面相互に、顕著な高低差を
    設けた表面加工部にあって、破砕面形状が全体的に類似
    であるパターン表面加工部が、2以上の部分に設けられ
    ていることを特徴とする請求項1、2,3または4記載
    の軽量気泡コンクリート意匠パネル。
  6. 【請求項6】 2以上の部分に設けられた前記パターン
    表面加工部の対応する部分で、破砕面形状が細部におい
    て不一致であることを特徴とする請求項5記載の軽量気
    泡コンクリート意匠パネル。
  7. 【請求項7】 棒状打撃工具をパネル面の位置に応じて
    任意の作動深さで作動させ、隣接する破砕面相互に顕著
    な高低差を設けることを特徴とする請求項1、2,3,
    4または5記載の軽量気泡コンクリート意匠パネルの製
    造方法。
  8. 【請求項8】 前記棒状打撃工具の打撃回数あるいは打
    撃強さによって、隣接する破砕面相互に高低差を設ける
    ことを特徴とする請求項1、2,3,4または5記載の
    軽量気泡コンクリート意匠パネルの製造方法。
  9. 【請求項9】 前記棒状打撃工具の先端部が平面的にブ
    レがあるように構成されたことを特徴とする請求項1、
    2,3,4,5または6に記載の軽量気泡コンクリート
    意匠パネルの製造方法。
JP2000175589A 2000-06-12 2000-06-12 破砕面を有する意匠パネル Expired - Fee Related JP4443730B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000175589A JP4443730B2 (ja) 2000-06-12 2000-06-12 破砕面を有する意匠パネル

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000175589A JP4443730B2 (ja) 2000-06-12 2000-06-12 破砕面を有する意匠パネル

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001349041A true JP2001349041A (ja) 2001-12-21
JP4443730B2 JP4443730B2 (ja) 2010-03-31

Family

ID=18677446

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000175589A Expired - Fee Related JP4443730B2 (ja) 2000-06-12 2000-06-12 破砕面を有する意匠パネル

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4443730B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004100264A (ja) * 2002-09-10 2004-04-02 Sumitomo Kinzoku Kozan Siporex Kk Alcパネル及びその製造方法
JP2019085873A (ja) * 2019-03-14 2019-06-06 積水ハウス株式会社 外壁構造

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004100264A (ja) * 2002-09-10 2004-04-02 Sumitomo Kinzoku Kozan Siporex Kk Alcパネル及びその製造方法
JP2019085873A (ja) * 2019-03-14 2019-06-06 積水ハウス株式会社 外壁構造

Also Published As

Publication number Publication date
JP4443730B2 (ja) 2010-03-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2001349041A (ja) 破砕面を有する意匠パネルおよびその製造方法
JP2002013241A (ja) 破砕面を有する意匠パネルおよびその製造方法
JP4294113B2 (ja) 軽量気泡コンクリートパネル及びその表面加工方法
JP2002013240A (ja) 破砕面と切削溝を有する意匠パネル
JP2002013241A5 (ja)
JP2002013242A (ja) 破砕面を有する意匠パネルおよびその製造方法
RU2708296C1 (ru) Строительная защитно-декоративная стеновая панель
JP2002020183A5 (ja)
JP2002020184A5 (ja)
JP2002020183A (ja) 破砕面を有する意匠パネルおよびその製造方法
JP2002020184A (ja) 破砕面を有する意匠パネルおよびその製造方法
CN109113224A (zh) 一种拼装式钢骨架隔墙施工工艺
US1910844A (en) Acoustical material
JP2000263997A (ja) レンガ片を使用したコンクリート打込み工法a及びその工法によるモザイク作品b
IL31482A (en) Simulated slate and method
US1233265A (en) Manufacture of artificial-stone structures.
JP3969811B2 (ja) 軽量気泡コンクリートパネルの表面加工方法
KR200262075Y1 (ko) 경량 기포패널
RU2325491C2 (ru) Способ изготовления строительных блоков с отделкой природным камнем или деревянными панелями
JPH09263468A (ja) 化粧軽量気泡コンクリートパネルの製造方法
JP2000169264A (ja) 表面加工された軽量気泡コンクリートパネル
JP2975726B2 (ja) 無機質板の製造方法
KR960005777Y1 (ko) 복합 석재 외부 장식물
Potgeter Facing Bricks in the Nineteenth Century. Developments in Manufacture and Construction of Brick Façades in German-Speaking Countries.
US1665072A (en) Manufacture of imitation-marble panels

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070605

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090311

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090929

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091130

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100112

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100113

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4443730

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130122

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140122

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees