JP2001348312A - 爪用有機溶剤組成物 - Google Patents

爪用有機溶剤組成物

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JP2001348312A
JP2001348312A JP2000168080A JP2000168080A JP2001348312A JP 2001348312 A JP2001348312 A JP 2001348312A JP 2000168080 A JP2000168080 A JP 2000168080A JP 2000168080 A JP2000168080 A JP 2000168080A JP 2001348312 A JP2001348312 A JP 2001348312A
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organic solvent
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nail
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Katsuyuki Kaneko
勝之 金子
Eiko Matsuura
恵衣子 松浦
Yoshikazu Soyama
美和 曽山
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Shiseido Co Ltd
Original Assignee
Shiseido Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 新たな機能を発現させる爪用有機溶剤組成物
を提供すること。 【解決手段】 エモリエント剤を爪用有機溶剤組成物全
量中0.01〜20重量%、樹脂類を爪用有機溶剤組成
物全量中0〜10重量%、特に0.1〜10重量%含有
することを特徴とする爪用有機溶剤組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エモリエント剤を
主成分とする爪用有機溶剤組成物に関する。さらに詳し
くは、ネールエナメルに添加してネールエナメルに新た
な機能を発現させるネールエナメルうすめ液に関する。
【0002】
【従来の技術】爪を保護し、指先を美しくするために用
いられる美爪料には、使う役割によってネールケア製
品、ベースコート、ネールエナメル、トップコート、ネ
ールドライヤー、エナメルリムーバー等がある。これら
の中で、ネールエナメルは、爪を保護すると同時に、爪
に美観を与える最もポピュラーな美爪料である。ネール
エナメルは、一般に被膜形成性樹脂、接着性樹脂、可塑
剤、有機溶剤、色材、ゲル化剤等の成分から構成され、
溶剤を揮発させ爪上で塗膜つくるものである。従って、
溶剤には沸点が80〜140℃前後の低い有機溶剤が用
いられている。そのため、溶剤が使用中容器から揮発し
てネールエナメル製品の粘度が高くなり爪に塗布しにく
くなったり、使用不能になったりして、途中で使われな
くなり、机の引出しにしまわれたり、捨てられたりして
いた。これを改善するために溶剤からなるネールエナメ
ルうすめ液が使われている。
【0003】一方、本出願人の行ったアンケートによれ
ば、一つのネールエナメルを使っていると途中で飽きが
くることも使わなくなる大きな理由の一つであり、ただ
単にネールエナメルとしての機能を復元させるのみのう
すめ液では不充分であり、使い古したネールエナメルに
新たな機能を発現させるネールエナメルうすめ液の出現
が望まれていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情に鑑
みてなされたもので、その目的は、新たな機能を発現さ
せる爪用有機溶剤組成物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するために鋭意研究を行った結果、エモリエント剤
の有機溶剤溶液又は分散液が、ネールエナメルの機能を
復元すると共に、新たに爪にエモリエント性を付与し
て、上記課題が解決されることを見出し、本発明を完成
するに至った。
【0006】すなわち本発明は、エモリエント剤を爪用
有機溶剤組成物全量中0.01〜20重量%、樹脂類を
爪用有機溶剤組成物全量中0〜10重量%含有すること
を特徴とする爪用有機溶剤組成物であり、有機溶剤を爪
用有機溶剤組成物全量中80〜99.99重量%及びエ
モリエント剤を爪用有機溶剤組成物全量中0.01〜2
0重量%からなる爪用有機溶剤組成物を一実施態様とす
る。
【0007】また、本発明の爪用有機溶剤組成物におい
ては、樹脂類の含有量を爪用有機溶剤組成物全量中0.
1〜10重量%とすることが好ましい。この場合の一実
施態様は、有機溶剤、エモリエント剤及び樹脂類からな
る爪用有機溶剤組成物である。
【0008】また、本発明の爪用有機溶剤組成物におい
ては、25℃の粘度が2〜100mPa・sであることが好
ましい。
【0009】また、本発明の爪用有機溶剤組成物におい
ては、有機溶剤が、総炭素数が5以下の酢酸エステルを
爪用有機溶剤組成物全量中30重量%以上含むものであ
ることが好ましい。
【0010】また、本発明の爪用有機溶剤組成物におい
ては、エモリエント剤は油脂及び/又は植物抽出物であ
ることが好ましい。また、樹脂類はニトロセルロースで
あることが好ましい。
【0011】本発明の爪用有機溶剤組成物は、ネールエ
ナメル改質用有機溶剤組成物であることができる。該ネ
ールエナメル改質用有機溶剤組成物は、ネールエナメル
エモリエント性付与改質用有機溶剤組成物であることが
できる。
【0012】また、本発明の爪用有機溶剤組成物は、ネ
ールエナメルうすめ液であることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
詳述する。
【0014】本発明において用いられる有機溶剤は、従
来ネールエナメルで用いられているエステル類、アルコ
ール類、炭化水素類等の公知のものを使用することがで
きる。例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピ
ル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、
酢酸アミル、乳酸エチル、乳酸ブチル等のエステル類、
エチルアルコール、プロピルアルコール、イソプロピル
アルコール、ブチルアルコール等のアルコール類、トル
エン等の炭化水素類等が挙げられる。中でも酢酸ブチ
ル、酢酸エチル、イソプロピルアルコール、ブチルアル
コール、エチルアルコール等が好ましく用いられる。溶
剤は1種または2種以上を組み合わせて用いることがで
きる。
【0015】本発明においては、総炭素数が5以下の酢
酸エステルを爪用有機溶剤組成物全量中30重量%以上
配合することが、ネールエナメルの速乾性が得られる点
で好ましい。炭素数5以下の酢酸エステルとしては、酢
酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピ
ルが挙げられる。
【0016】溶剤の配合量は、爪用有機溶剤組成物全量
中65〜99.99重量%が好ましい。さらに好ましく
は、65〜99.89重量%である。特に、77〜9
8.95重量%が好ましい。また、84〜96.9重量
%が最も好ましい。
【0017】本発明において用いられるエモリエント剤
は、化粧品に用いられる原料でエモリエント効果が発揮
されるものであればいずれも配合することができ、特に
限定されるものではない。エモリエント剤の例を挙げれ
ば、例えば、動物油脂、植物油脂等の油脂、炭化水素、
エステル油等の油分、植物抽出物等が挙げられる。以下
にエモリエント剤の具体的な例を挙げる。ホホバ油、米
胚芽油、小麦胚芽油、ヒマシ油、硬化ヒマシ油、マカデ
ミアナッツ油、ヤシ油、硬化ヤシ油、ゴマ油、ツバキ
油、茶実油、オリーブ油、グレープシードオイル、ピス
タチオオイル、ヒマワリ油、水添綿実油、綿実油、ロー
マカミツレ油、ラベンダーオイル、紅花油、オレンジ
油、ハッカ油、ローズマリー油、月見草油、セージ油、
大豆油、カカオ脂、アボガド油、硬化アボガドオイル、
水添ホホバ油、植物性スクワラン、トウモロコシ油、ナ
タネ油、アマニ油、落花生油、コメヌカ油、パーム核
油、モクロウ、モクロウ核油、硬化油等の植物油脂、ミ
ンク油、馬脂、牛脂、羊脂、硬化牛脂、豚脂、牛骨脂、
牛脚脂等の動物油脂、流動パラフィン、オゾケライト、
スクワレン、プリスタン、パラフィン、セレシン、ワセ
リン、マイクロクリスタリンワックス等の炭化水素、
【0018】ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セ
チル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イ
ソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシ
ル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメ
チルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリ
スチル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソ
ステアリン酸イソセチル、12−ヒドロキシステアリン
酸コレステリル、ジ−2−エチルヘキシル酸エチレング
リコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モ
ノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、ジカプリ
ン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリ
ル、ジ−2−へプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−
2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイ
ソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−
エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、トリ−2−エ
チルヘキサン酸グリセリン、セチル2−エチルヘキサノ
エート、2−エチルヘキシルパルミテート、トリミリス
チン酸グリセリン、トリ−2−ヘプチルウンデカン酸グ
リセリン、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、オレイン酸
オレイル、セトステアリルアルコール、アセトグリセラ
イド、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル、アジピン
酸ジイソブチル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−
2−オクチルドデシルエーテル、アジピン酸ジ−2−ヘ
プチルウンデシル、エチルラウレート、セバシン酸ジ−
2−エチルヘキシル、ミリスチン酸2−ヘキシルデシ
ル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、セバシン酸ジイソ
プロピル、コハク酸2−エチルヘキシル等のエステル
油、キイチゴ、十六夜バラ、カモミール、サボンソウ、
ハトムギ、西洋ノコギリ草、タイム、テンチャ、ヘチ
マ、ユキノシタ、海藻、人参、ホワイトリリー、地黄等
の植物の抽出物等である。これらの中で、好ましいエモ
リエント剤としては、動物油脂、植物油脂等の油脂、植
物抽出物を挙げることができる。特に、植物油脂、植物
抽出物が好ましい。これらのエモリエント剤は1種また
は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0019】エモリエント剤の配合量は、爪用有機溶剤
組成物全量中0.01〜20重量%である。配合量が
0.01重量%未満では、エモリエント性付与の効果が
得られない。一方、20重量%を超えて配合すると、操
作性の効果が得られない。好ましい配合量は、爪用有機
溶剤組成物全量中0.05〜10重量%重量%である。
さらに好ましくは、0.1〜5重量%である。
【0020】本発明における爪用有機溶剤組成物は、2
5℃の粘度が2〜100mPa・sであることが操作性の点
から好ましい。特に、4〜50mPa・sが好ましい。な
お、上記粘度は、爪用有機溶剤組成物調製時に、ロータ
ーNo.1/60rpmの条件で測定した値である。
【0021】本発明においては、上記必須成分の他、樹
脂類を配合することが好ましい。樹脂類の配合によっ
て、爪用有機溶剤組成物の粘度を上げ、爪への塗布の際
の操作性を向上することができる。本発明において用い
られる樹脂類は、従来ネールエナメルで用いられている
樹脂類を使用することができる。例えば、ニトロセルロ
ース、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エス
テル等のアクリル系樹脂、アクリルシリコーン樹脂、バ
ーサティック酸グリシジルエステル変性アルキッド樹脂
等の変性アルキッド樹脂、スルホンアミド樹脂、ショ糖
酢酸イソ酪酸エステル、シリコーン系グラフト共重合
体、シュークローズベンゾエート等が挙げられる。
【0022】これらのうち、最もポピュラーな皮膜形成
剤であるニトロセルロース配合のネールエナメルとの相
溶性の観点から、ニトロセルロース、変性アルキッド樹
脂、スルホアミド樹脂、シュークローズベンゾエートが
好ましい。操作性の向上を考えればニトロセルロースが
最も好ましい。
【0023】ニトロセルロースは、従来からネールエナ
メルで用いられている公知のものを、1種または2種以
上を組み合わせて用いることができる。例えば、ニトロ
セルロース1/16秒、ニトロセルロース1/8秒、ニ
トロセルロース1/4秒、ニトロセルロース1/2秒、
ニトロセルロース1秒、ニトロセルロース2秒、ニトロ
セルロース7秒、ニトロセルロース20秒等である。こ
れらの中で、ニトロセルロース1/8秒、ニトロセルロ
ース1/4秒、ニトロセルロース1/2秒が好ましい。
なお、ニトロセルロースは、イソプロピルアルコールで
湿潤させた状態、すなわちニトロセルロース(70重量
%)とイソプロピルアルコール(30重量%)の混合物
(以下、30%IPAと称する。)で配合されるのが好
適である。
【0024】変性アルキッド樹脂は、無水フタル酸など
の多塩基酸とグリセリン、ペンタエリスリトールなどの
多価アルコールのエステルを基体とし、さらに各種の油
又は脂肪酸、その他の変性剤で変性した合成樹脂である
が、特に好ましい例としては特公昭57−27082号
公報に記載されているバーサティック酸グリシジルエス
テル変性アルキッド樹脂等が挙げられる。
【0025】シュークローズベンゾエートは、例えば第
一工業製薬株式会製の商品名モノペットSBやシューク
ローズベンゾエート(米国ヴェルシコールケミカルコー
ポレーション社製)等である。
【0026】これらの樹脂類の配合量は、爪用有機溶剤
組成物全量中10重量%以下である。さらに好ましく
は、8重量%以下である。特に、6重量%以下が好まし
い。爪用有機溶剤組成物全量中10重量%を超えると、
使用性改善効果が得られず、操作性が悪化する。下限
は、樹脂類の配合効果を充分に発揮させるためには、爪
用有機溶剤組成物全量中0.1重量%が好ましく、特
に、1重量%が好ましい。さらに、3重量%が好まし
い。
【0027】本発明の爪用有機溶剤組成物には、本発明
の効果を損なわない程度に必要に応じて、香料、薬剤、
保湿剤、紫外線吸収剤、艶消剤、界面活性剤、金属石鹸
等の一般にネールエナメルに配合される原料を配合する
ことができる。
【0028】本発明の爪用有機溶剤組成物は、ネールエ
ナメル改質用有機溶剤組成物を一実施態様とし、ネール
エナメルのうすめ液を好ましい実施形態とする。前記ネ
ールエナメル改質用有機溶剤組成物の最も特徴的な改質
はエモリエント性付与である。
【0029】本発明の爪用有機溶剤組成物は、長い期間
使用の結果、溶剤が揮発して使用性が悪くなったり、使
用できなくなったりしたネールエナメルに添加して使用
することにより、ネールエナメルを蘇生すると共に、新
たにエモリエント効果を付与する等の機能をネールエナ
メルに与えることができる。従って、新しい機能を持っ
た、使用済のネールエナメルのうすめ液として使用する
ことができる。
【0030】本発明は、エモリエント剤を爪用有機溶剤
組成物全量中0.01〜20重量%、樹脂類を爪用有機
溶剤組成物全量中0〜10重量%含有することを特徴と
する爪用有機溶剤組成物であるが、以下の実施態様を含
むものである。(1)有機溶剤を爪用有機溶剤組成物全
量中80〜99.99重量%及びエモリエント剤を爪用
有機溶剤組成物全量中0.01〜20重量%からなる爪
用有機溶剤組成物。(2)有機溶剤を爪用有機溶剤組成
物全量中70〜99.89重量%、エモリエント剤を爪
用有機溶剤組成物全量中0.01〜20重量%及び樹脂
類を爪用有機溶剤組成物全量中0.1〜10重量%から
なる爪用有機溶剤組成物。
【0031】また、速乾性を考慮した実施態様は、
(1)総炭素数が5以下の酢酸エステルを爪用有機溶剤
組成物全量中30〜99.99重量%含む有機溶剤を爪
用有機溶剤組成物全量中80〜99.99重量%及びエ
モリエント剤を爪用有機溶剤組成物全量中0.01〜2
0重量%からなる爪用有機溶剤組成物。(2)総炭素数
が5以下の酢酸エステルを爪用有機溶剤組成物全量中3
0〜99.89重量%含む有機溶剤を爪用有機溶剤組成
物全量中70〜99.89重量%、エモリエント剤を爪
用有機溶剤組成物全量中0.01〜20重量%及び樹脂
類を爪用有機溶剤組成物全量中0.1〜10重量%から
なる爪用有機溶剤組成物である。
【0032】本発明の好ましい爪用有機溶剤組成物を例
示するならば、(1)総炭素数が5以下の酢酸エステル
を爪用有機溶剤組成物全量中30〜99.89重量%含
む有機溶剤を爪用有機溶剤組成物全量中65〜99.8
9重量%、エモリエント剤を爪用有機溶剤組成物全量中
0.01〜20重量%、樹脂類を爪用有機溶剤組成物全
量中0.1〜10重量%含有する爪用有機溶剤組成物、
(2)総炭素数が5以下の酢酸エステルを爪用有機溶剤
組成物全量中30〜98.95重量%含む有機溶剤を爪
用有機溶剤組成物全量中77〜98.95重量%、エモ
リエント剤を爪用有機溶剤組成物全量中0.05〜10
重量%、樹脂類を爪用有機溶剤組成物全量中1〜8重量
%含有する爪用有機溶剤組成物、(3)総炭素数が5以
下の酢酸エステルを爪用有機溶剤組成物全量中30〜9
6.9重量%含む有機溶剤を爪用有機溶剤組成物全量中
84〜96.9重量%、エモリエント剤を爪用有機溶剤
組成物全量中0.1〜5重量%、樹脂類を爪用有機溶剤
組成物全量中3〜6重量%含有する爪用有機溶剤組成物
である。
【0033】
【実施例】以下に本発明を実施例に基づいてさらに詳細
に説明する。なお、配合量は重量%である。
【0034】実施例の説明に先立ち、本実施例で用いた
各評価方法について説明する。
【0035】[使用性改善効果]ガラスビンに下記標準
ネールエナメル100gを充填した後、15gの溶剤を
揮発させた。それを10名の専門パネルが各人の左手の
爪に塗布した。次いで、前記溶剤を揮発させた標準ネー
ルエナメルに各試料15gを添加し、再度同じ10名の
専門パネルが各人の右手の爪に塗布した。各試料添加前
後の使用性を比較し、使用性改善効果を評価した。評価
は10名の合議で行った。 (評価基準) ◎:改善効果が大きい。 ○:改善効果がやや大きい。 △:改善効果がやや小さい。 ×:改善効果がない。
【0036】[操作性]上記使用性改善効果で用いた各
試料添加後のネールエナメルを、10名の専門パネルが
各人の爪に塗布する際の操作性を評価した。評価は10
名の合議で行った。 (評価基準) ◎:操作しやすい。 ○:操作ややしやすい。 △:やや操作しにくい。 ×:操作しにくい。
【0037】[エモリエント性付与効果]上記使用性改
善効果試験と同様にして、各試料添加前後のエモリエン
ト性付与の変化を評価した。評価は10名の合議で行っ
た。 (評価基準) ◎:変化が大きい。 ○:変化がやや大きい。 △:変化がやや小さい。 ×:変化が小さい。
【0038】[速乾性]上記使用性改善効果試験と同様
にして、各試料添加前後の速乾性を比較し、速乾性を評
価した。評価は10名の合議で行った。 (評価基準) ◎:乾燥時間が短くなった。 ○:乾燥時間がやや短くなった。 △:乾燥時間の変化が小さい。 ×:乾燥時間の変化がない。
【0039】 (標準ネールエナメル) (配合成分) (配合量) ニトロセルロース1/4秒(30%IPA) 15重量% アルキッド樹脂 10 クエン酸アセチルトリブチル 5 イソプロピルアルコール 8 n−ブチルアルコール 1 酢酸エチル 30 酢酸n−ブチル 30 有機変性モンモリロナイト 1
【0040】(実施例1〜6)(比較例1〜3) 表1及び2に示す組成で爪用有機溶剤組成物を調製し、
それぞれにつき上記評価方法により、使用性改善効果、
操作性、質感変化効果、エモリエント性付与効果を評価
した。結果を表1及び2に示す。
【0041】(製法)溶剤にマカデミアナッツオイルを
添加して撹拌して爪用有機溶剤組成物を得た。なお、ニ
トロセルロース配合のものは、溶剤にニトロセルロース
を添加し攪拌溶解した後、それにマカデミアナッツオイ
ルを添加して撹拌して爪用有機溶剤組成物を得た。
【0042】
【表1】 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― 実施例 ――――――――――――――――――――――― 1 2 3 4 5 6 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― 酢酸エチル 50 50 50 50 50 50 酢酸ブチル 44.99 40 25 39.8 34 26 ブタノール 5 5 5 5 5 5 マカデミアナッツオイル 0.01 5 20 5 5 5 ニトロセルロース1/2秒 ― ― ― 0.2 6 14 (30%IPA) ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― 使用性改善効果 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 操作性 ○ ○ ○ ◎ ◎ ◎ エモリエント性付与効果 ○ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 速乾性 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ――――――――――――――――――――――――――――――――――――
【0043】表1から明らかなように、本発明の実施例
1〜6は、使用性改善効果、操作性、エモリエント性付
与効果、速乾性のいずれも優れていることが分かる。
【0044】
【表2】 ―――――――――――――――――――――――――――― 比較例 ―――――――――――――― 1 2 3 ―――――――――――――――――――――――――――― 酢酸エチル 50 50 50 酢酸ブチル 44.995 15 20 ブタノール 5 5 5 マカデミアナッツオイル 0.005 30 5 ニトロセルロース1/2秒 ― ― 20 (30%IPA) ―――――――――――――――――――――――――――― 使用性改善効果 ◎ △ × 操作性 ○ × × エモリエント性付与効果 × ◎ ◎ ――――――――――――――――――――――――――――――――――――
【0045】表2から、エモリエント剤の配合量が少な
い比較例1は、エモリエント性付与効果に劣り、また、
配合量が多い比較例2は、操作性に劣ることが分かる。
さらに、樹脂類を多量に配合すると、使用性改善効果、
操作性に問題が起こってくることが分かる。
【0046】以下、実施例7〜17のネールエナメルう
すめ液を得た。評価は、6gの標準ネールエナメルを1
/2になるまで使用して、0.5gの試料を添加した以
外は前記と同様にして行った。いずれも、使用性改善効
果、操作性、エモリエント性付与効果、速乾性に優れて
いた。
【0047】 (実施例7:ネールエナメルうすめ液) (配合成分) (配合量) 酢酸エチル 30 酢酸n−ブチル 49.5 イソプロピルアルコール 8 n−ブチルアルコール 5 ホホバ油 1.5 流動パラフィン 0.5 キャンデリラロウ 0.5 ミリスチン酸イソプロピル 0.5 ニトロセルロース1/4秒(30%IPA) 4.5
【0048】 (実施例8:ネールエナメルうすめ液) (配合成分) (配合量) 酢酸エチル 88 酢酸n−ブチル 2.9 n−ブチルアルコール 3 米胚芽油 0.05 テンチャ抽出物 0.05 ニトロセルロース1/4秒(30%IPA) 6
【0049】 (実施例9:ネールエナメルうすめ液) (配合成分) (配合量) 酢酸エチル 30 酢酸プロピル 20 酢酸n−ブチル 26.5 イソプロピルアルコール 8 n−ブチルアルコール 5 オリーブ油 1 ヘチマ抽出物 1 ニトロセルロース1/4秒(30%IPA) 8.5
【0050】 (実施例10:ネールエナメルうすめ液) (配合成分) (配合量) 酢酸エチル 70 酢酸n−ブチル 残余 n−ブチルアルコール 5 ローマカミツレ油 0.2 紅花油 0.2 ジョジョバロウ 0.1 トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン 0.3 トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン 0.2 ニトロセルロース1/4秒(30%IPA) 7 香料 適量 薬剤 適量 保湿剤 適量 紫外線吸収剤 適量
【0051】 (実施例11:ネールエナメルうすめ液) (配合成分) (配合量) 酢酸エチル 50 酢酸イソプロピル 10 酢酸n−ブチル 29.5 n−ブチルアルコール 5 月見草油 0.45 ホワイトリリー抽出物 0・05 変性アルキッド樹脂 5
【0052】 (実施例12:ネールエナメルうすめ液) (配合成分) (配合量) 酢酸エチル 80 酢酸n−ブチル 7 n−ブチルアルコール 5 植物性スクワラン 2 マイクロクリスタリンワックス 1 流動パラフィン 2 スルホンアミド樹脂 3
【0053】 (実施例13:ネールエナメルうすめ液) (配合成分) (配合量) 酢酸エチル 40 酢酸n−ブチル 51 n−ブチルアルコール 1 セトステアリルアルコール 1 ミリスチン酸ミリスチル 1 シュークローズベンゾエート 6
【0054】 (実施例14:ネールエナメルうすめ液) (配合成分) (配合量) 酢酸エチル 50 酢酸n−ブチル 44.9 カモミール抽出物 0.1 ニトロセルロース1/2秒(30%IPA) 5
【0055】 (実施例15:ネールエナメルうすめ液) (配合成分) (配合量) 酢酸エチル 50 酢酸n−ブチル 39.8 n−ブチルアルコール 4 ホホバオイル 0.15 タイム抽出物 0.05 ニトロセルロース1/2秒(30%IPA) 6
【0056】 (実施例16:ネールエナメルうすめ液) (配合成分) (配合量) 酢酸エチル 50 酢酸n−ブチル 44 マカデミアナッツオイル 0.5 ひまわり油 0.5 ニトロセルロース1/2秒(30%IPA) 5
【0057】 (実施例17:ネールエナメルうすめ液) (配合成分) (配合量) 酢酸エチル 50 酢酸n−ブチル 44.9 マカデミアナッツオイル 0.1 ニトロセルロース1/2秒(30%IPA) 5
【0058】
【発明の効果】以上、詳述したように本発明によれば、
使用性改善効果、操作性、エモリエント性付与効果に優
れるネールエナメルをうすめる爪用有機溶剤組成物が得
られる。また、有機溶剤として、総炭素数が5以下の酢
酸エステルを爪用有機溶剤組成物全量中30重量%以上
含んだものを使用すれば、速乾性に優れるネールエナメ
ルをうすめる爪用有機溶剤組成物が得られる。
フロントページの続き (72)発明者 曽山 美和 神奈川県横浜市港北区新羽町1050番地 株 式会社資生堂第一リサーチセンター内 Fターム(参考) 4C083 AA112 AA122 AC012 AC022 AC102 AC351 AC352 AC422 AD072 AD092 AD222 AD261 AD262 CC28 EE06 EE07

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エモリエント剤を爪用有機溶剤組成物全
    量中0.01〜20重量%、樹脂類を爪用有機溶剤組成
    物全量中0〜10重量%含有することを特徴とする爪用
    有機溶剤組成物。
  2. 【請求項2】 有機溶剤及びエモリエント剤からなる請
    求項1記載の爪用有機溶剤組成物。
  3. 【請求項3】 樹脂類の含有量が爪用有機溶剤組成物全
    量中0.1〜10重量%であることを特徴とする請求項
    1記載の爪用有機溶剤組成物。
  4. 【請求項4】 有機溶剤、エモリエント剤及び樹脂類か
    らなる請求項3記載の爪用有機溶剤組成物。
  5. 【請求項5】 25℃の粘度が2〜100mPa・sである
    請求項1乃至4のいずれか一項に記載の爪用有機溶剤組
    成物。
  6. 【請求項6】 有機溶剤が、総炭素数が5以下の酢酸エ
    ステルを爪用有機溶剤組成物全量中30重量%以上含む
    ものである請求項1乃至5のいずれか一項に記載の爪用
    有機溶剤組成物。
  7. 【請求項7】 エモリエント剤が油脂及び/又は植物抽
    出物である請求項1乃至6のいずれか一項に記載の爪用
    有機溶剤組成物。
  8. 【請求項8】 樹脂類がニトロセルロースである請求項
    3乃至7のいずれか一項に記載の爪用有機溶剤組成物。
  9. 【請求項9】 爪用有機溶剤組成物が、ネールエナメル
    改質用有機溶剤組成物である請求項1乃至8のいずれか
    一項に記載の爪用有機溶剤組成物。
  10. 【請求項10】 ネールエナメル改質用有機溶剤組成物
    が、ネールエナメルエモリエント性付与改質用有機溶剤
    組成物である請求項9記載の爪用有機溶剤組成物。
  11. 【請求項11】 爪用有機溶剤組成物が、ネールエナメ
    ルうすめ液である請求項1乃至10のいずれか一項に記
    載の爪用有機溶剤組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008520627A (ja) * 2004-11-23 2008-06-19 デュルラン、フランス 植物由来の溶剤のみを原料とするワニス組成物

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