JP2001347374A - アーク溶接条件設定方法およびアーク溶接条件設定装置 - Google Patents

アーク溶接条件設定方法およびアーク溶接条件設定装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶接実行前の一度の演算で適正溶接条件を求
めることができるアーク溶接条件設定方法とその装置の
提供。 【解決手段】 溶接機器を選択し、溶接の前提条件を入
力する工程101、102と、製品要求品質を入力し、
溶接変動要因の許容範囲を入力する工程103、104
と、過去の溶接実績を基にした相関分析結果および境界
条件により、変動要因が前記許容範囲内で変動しても前
記製品要求品質を満たす、適正溶接条件を算出する工程
105と、からなるアーク溶接条件設定方法、および該
方法の実施に用いるアーク溶接条件設定装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アーク溶接条件設
定方法およびアーク溶接条件設定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のアーク溶接条件自動算出方法は、
図6に示すように、ワークの材質、板厚から溶接機器を
選択する工程201と、継手形状、溶接速度(トーチ送
り速度)、トーチ狙い位置等を前提条件として入力する
工程202と、投入金属量(ワイヤ)と溶着金属量(ビ
ード)の関係から溶接電流、電圧値を算出する工程20
3と、算出された溶接電流、電圧値で実際にアーク溶接
を実行し演算した溶接条件が溶接不良を発生させない適
当なものであったか否かを確認する溶接・確認工程20
4と、工程204で溶接不良、たとえばアンダーカッ
ト、スパッタ、溶け落ち、ハンピング(溶接ビード幅は
溶接方向に変動する現象)などが発生したことが確認さ
れると、前提条件等を変えて工程204の演算を再度実
行し新たな溶接条件を算出して溶接するサイクルを、溶
接不良が発生しないまで繰り返し行う、溶接工程を一部
に含むフィードバック工程205と、からなっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のアーク
溶接条件算出方法にはつぎの問題がある。 溶接不良を発生させない適正溶接条件に到達するの
に、溶接工程を含むフィードバック制御を行うので、適
正溶接条件に到達するのに、時間とコストがかかり過ぎ
る。 通常、量産での溶接条件は溶接電流、電圧、速度は
固定である。従来の溶接条件算出方法では、ワーク隙間
やトーチ狙い位置の変動要因が変動すると、それに応じ
て適正溶接電流、電圧、速度が変わり、固定条件となら
ず、実用的といえない。 工程203での溶接条件の算出が金属量の釣合いの
みで行っており、そして金属量は主に溶接電流値に依存
するため、電圧、溶接速度、継手形状等の影響が大きい
アンダーカット、ハンピング、スパッタ発生等の予想が
できない。 本発明の目的は、溶接実行前の演算で適正溶接条件を設
定できるアーク溶接条件設定方法およびアーク溶接条件
設定装置を提供することにある。本発明のもう一つの目
的は、ワーク隙間やトーチ狙い位置等の変動要因が変動
しても、変動要因の許容値内であれば、溶接電流、電圧
等溶接条件を固定のままとすることができる、溶接変動
要因に対して裕度をもたせたアーク溶接条件設定方法お
よびアーク溶接条件設定装置を提供することにある。本
発明のもう一つの目的は、アンダーカット、ハンピン
グ、スパッタ発生等を抑制できるアーク溶接条件設定方
法およびアーク溶接条件設定装置を提供することにあ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明はつぎの通りである。 (1) 溶接機器を選択し、溶接の前提条件を入力する
工程と、製品要求品質を入力し、溶接変動要因の許容範
囲を入力する工程と、過去の溶接実績を基にした相関分
析結果および境界条件により、変動要因が前記許容範囲
内で変動しても前記製品要求品質を満たす、適正溶接条
件を算出する工程と、からなるアーク溶接条件設定方
法。 (2) 前記溶接機器の選択条件はワークの材質、板厚
の少なくとも1つの条件を含み、前記溶接の前提条件は
継手形状、ワーク板厚、溶接速度の少なくとも1つの条
件を含み、前記製品要求品質は溶け込み深さ、脚長、の
ど厚の少なくとも1つに対する条件および/またはアン
ダーカット、溶け落ち、スパッタの少なくとも1つに対
する不可条件を含み、前記溶接変動要因は隙、狙いず
れ、エクステンションの少なくとも1つを含み、前記適
正溶接条件は溶接電流、電圧、トーチ角度、狙い位置の
少なくとも1つに対する条件を含む(1)記載のアーク
溶接条件設定方法。 (3) 溶接機器を選択する溶接機器選択手段と、溶接
の前提条件を読み込む前提条件読込手段と、製品要求品
質を読み込む製品要求品質読込手段と、溶接変動要因の
許容範囲を読み込む変動要因読込手段と、読み込まれた
これらのデータから過去の溶接実績を基にした相関分析
結果および境界条件により、変動要因が前記許容範囲内
で変動しても前記製品要求品質を満たす、適正溶接条件
を演算する適正溶接条件算出手段と、を有するホストコ
ンピュータと、該ホストコンピュータで演算された適正
溶接条件を溶接ロボットのロボットコントローラに転送
する転送手段をもつ、前記ホストコンピュータと分割さ
れた携帯端末機と、からなるアーク溶接条件設定装置。
【0005】上記(1)、(2)のアーク溶接条件設定
方法および上記(3)のアーク溶接条件設定装置では、
溶接前の1度の演算で適正溶接条件を求めることがで
き、従来のような溶接を繰り返し行って適正溶接条件を
求めないで済み、適正溶接条件を求めるための時間と費
用を減少できる。また、製品要求品質を読込み、溶接変
動要因に許容範囲を読込み、過去の溶接実績を基にした
相関分析結果および境界条件により、変動要因が許容範
囲内で変動しても製品要求品質を満たす、適正溶接条件
を求めるので、狙いズレ、隙間、エクステンション等の
変動要因が入力された許容範囲内で変動しても、なお溶
接は製品要求品質を満たす適正域にあるように裕度をも
たせてあり、変動要因が変動しても溶接電流、電圧を変
える必要がなく固定条件で溶接を存続できる。これは、
現状の溶接電流、電圧一定の溶接にマッチするものであ
る。また、アンダーカット、ハンピング、溶け落ち、ス
パッタ発生等に対して境界条件を設けることにより、ア
ンダーカット、ハンピング、溶け落ち、スパッタ発生等
の各領域以外の領域で適正溶接条件を算出することによ
り、アンダーカット、ハンピング、溶け落ち、スパッタ
発生を抑制できる。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明実施例のアーク溶接条件設
定方法およびアーク溶接条件設定装置を、図1〜図5を
参照して、説明する。溶接形状、溶接不良の種類は図3
に示す。本発明実施例のアーク溶接条件設定は、図5に
示すように、ホストコンピュータ1と、ホストコンピュ
ータと接続可能な端末機2と、端末機2に接続されるロ
ボットコントローラ3とからなる。ホストコンピュータ
1は、入出力インターフェース(インプット/アウトプ
ットインターフェース)1b、演算を実行するCPU1
a、格納手段(RAM、ROM)1cを有する。端末機
2は、ホストコンピュータ1で演算された適正溶接条件
を溶接ロボットのロボットコントローラ3に転送する転
送手段2aと、入出力手段2bをもつ、ホストコンピュ
ータ1と分割された携帯端末機からなる。端末機2は、
携帯用小型コンピュータであってもよい。ホストコンピ
ュータ1と端末機2とに分けたことにより、各設備毎の
ホストコンピュータの設置を必要とせず低コストの製作
が可能であり、また、設計計画時にはホストコンピュー
タ1での作業で済み、設備完成前での条件の確認が可能
である。また、端末機2でのオンラインティーチが可能
になり、作業性が向上する。ロボットコントローラ3は
各アーク溶接ロボットに備えられている。
【0007】ホストコンピュータ1には、図1に示す演
算ルーチンがインストールされている。該演算ルーチン
は、溶接機器を選択する溶接機器選択手段(工程101
を実行する手段)と、溶接の前提条件を読み込む前提条
件読込手段(工程102を実行する手段)と、製品要求
品質を読み込む製品要求品質読込手段(工程103を実
行する手段)と、溶接変動要因の許容範囲を読み込む変
動要因読込手段(工程104を実行する手段)と、読み
込まれたこれらのデータから過去の溶接実績を基にした
相関分析結果および境界条件により、変動要因が前記許
容範囲内で変動しても前記製品要求品質を満たす、適正
溶接条件を演算する適正溶接条件算出手段(工程105
を実行する手段)と、を有する。
【0008】上記において、溶接機器選択手段は、溶接
される板材ワークの材質、板厚の少なくとも1つの条件
から溶接機器を選択する。前提条件読込手段は、継手形
状、ワーク板厚、溶接速度の少なくとも1つの条件を読
み込む。製品要求品質読込手段は、溶け込み深さ、脚
長、のど厚の少なくとも1つに対する条件および/また
はアンダーカット、溶け落ち、スパッタの少なくとも1
つに対する不可条件を読み込む。たとえば、溶け込みが
20%以上、溶け落ち不可、アンダーカット不可、等と
読み込む。溶接変動要因読込手段は、隙(ワーク間の隙
間量)、狙いずれ(トーチの狙い位置ずれ)、エクステ
ンション(ワイヤのトーチからの突出量)の少なくとも
1つを読み込む。たとえば、狙いずれが0.6mm以下
等と読み込む。適正溶接条件算出手段は、溶接電流、電
圧、トーチ角度、狙い位置の少なくとも1つに対する適
正条件を算出する。
【0009】適正溶接条件算出手段では、つぎの演算が
行われる。製品溶接品質に係るパラメータ(たとえば、
溶け込みX)と、それと相関関係をもつパラメータ(た
とえば、電流I、電圧V、板厚d、継手形状、等)との
相関分析を行う。相関関数は、過去の溶接実績を基にし
て、決定される。 X=f(電流I、電圧V、板厚d、継手形状、等)・・・・・(1) と表せる。ワークと継手種類が決まると、板厚d、継手
形状値は定数となり、電流Iと電圧Vとの間にも所定の
関係 I=aV+b ・・・・・(2) があるから、(1)式は、 X=f(電流I) ・・・・・(3) となる。ここで、要求品質条件、たとえば溶け込みXが
20%以上の条件から、電流の範囲が決まり、それを
(2)式に代入して、電流I、電圧Vの範囲が、たとえ
ば、 I=125A以上 V=21V以上 等と決まる。一方、溶け落ち不可の条件(溶け込みがた
とえば70%以下、この条件は、要求品質の条件である
とともに、境界条件でもある)より、たとえば、 I=280A以下 V=31V以下 等となり、電流I、電圧Vの範囲が決まる。上記は、溶
け込み深さに関して述べたが、他の溶接品質パラメータ
についても同様に演算する。上記のようにして、製品溶
接品質に係るパラメータ(溶け込み深さ、脚長、のど厚
等)とそれと相関関係をもつパラメータ(たとえば、電
流I、電圧V、板厚d、継手形状、等)との相関分析か
ら、要求製品品質を満たすための、後者のパラメータ
(たとえば、電流I、電圧V、板厚d、継手形状、等)
の条件範囲が求められる。
【0010】ついで、変動要因(狙いずれ、隙、エクス
テンション等)が裕度(変動の許容最大値)をもって変
動した場合にも、なお要求製品品質を満たすように、上
記パラメータ(たとえば、電流I、電圧V、板厚d、継
手形状、等)の条件範囲を減縮する演算をする。たとえ
ば、変動要因として狙いずれをとり、その変動の裕度が
0.6mmとする。過去の溶接実績から、溶け込み深さ
と狙い位置との間に、図4の相関があったとする。図4
の例では、狙い位置の+、−各方向の0.6mmのずれ
は溶け込み深さに各15%の変動を与えるから、要求品
質で述べた溶け込み深さ20〜70%の範囲は、15%
ずつ減縮されて、35〜55%となる。これに対応して
(3)式を用いて電流値を算出すると、溶け込み深さ2
0〜70%に対応した電流値125〜280Aが、溶け
込み深さ35〜55%に対応する電流値150〜250
Aとなる。これに対応して、(2)式より、電圧値は、
22.5〜29Vとなる。図2はこの範囲を示す。した
がって、減縮された電流値範囲125〜280A、電圧
値範囲22.5〜29Vから溶接電流、電圧値を選定す
ると、狙いずれが許容値0.6mm内で変動しても、溶
け込み深さ20%以上、溶け落ちなしが満足される。上
記は、変動要因が狙いずれで、溶接不良を生じさせない
境界条件が溶け落ちなしの場合を述べたが、他の変動要
因である、隙、エクステンションで、境界条件が他の溶
接不良(アーク切れ、スパッタ、アンダーカット、ハン
ピング)を生じさせないについても、同様の、過去の実
績を基にした、相関分析と境界条件とから、適正域(図
2の適正マークが存在する三角形の領域)が求まり、こ
の適正域内で、電流、電圧、トーチ角度、狙い位置を選
定することにより、変動要因が変動しても、なお製品要
求品質が満足され、かつアンダーカット、ハンピング、
溶け落ち、スパッタ、アーク切れ等の溶接不良が生じな
い、適正溶接条件が求められる。
【0011】本発明実施例のアーク溶接条件設定方法
は、図1に示すように、溶接機器を選択し、溶接の前提
条件を入力する工程101、102と、製品要求品質を
入力し、溶接変動要因の許容範囲を入力する工程10
3、104と、過去の溶接実績を基にした相関分析結果
および境界条件により、変動要因が前記許容範囲内で変
動しても前記製品要求品質を満たす、適正溶接条件を算
出する工程105と、からなる。工程101、102は
何れの工程を先に実行してもよい。また、工程103、
104は何れの工程を先に実行してもよい。
【0012】工程101の溶接機器の選択条件はワーク
の材質、板厚の少なくとも1つの条件を含み、ワークの
材質、板厚の少なくとも1つの条件から溶接機器、すな
わち、トーチ、ワイヤ、電源等が選択される。工程10
2の溶接の前提条件は継手形状、ワーク板厚、溶接速度
の少なくとも1つの条件を含む。工程103の製品要求
品質は溶け込み深さ、脚長、のど厚の少なくとも1つに
対する条件および/またはアンダーカット、溶け落ち、
スパッタの少なくとも1つに対する不可条件を含む。工
程104の溶接変動要因は隙、狙いずれ、エクステンシ
ョンの少なくとも1つを含む。工程105の適正溶接条
件は溶接電流、電圧、トーチ角度、狙い位置の少なくと
も1つに対する条件を含む。
【0013】工程をおって説明すると、つぎの通りであ
る。工程101で、ワークの材質、板厚を読込、それら
の情報から溶接機器(トーチ、ワイヤ、電源等)を選択
する。また、設備情報としてロボットの情報を読み込
む。工程102で、継手形状、母材(ワーク)板厚、溶
接速度(トーチ速度)等の溶接前提条件を読み込む。工
程101、102は、個別の条件入力でも可能である
が、部品別(サスペンションアーム、ステアリングコラ
ム等)に一括入力してもよい。工程103で、製品要求
品質(溶け込み深さ、脚長、のど厚等)を読込む。たと
えば、溶け込みが20%以上、溶け落ち不可、アンダー
カット不可などである。工程104で、変動要因(狙い
ずれ、隙、エクステンション等)の許容範囲を入力す
る。たとえば、狙いずれが+、−各方向に対し、0.6
mm以下といった許容範囲を入力する。工程105で、
過去の実績(試験結果を含む)を基にした、相関分析結
果および境界条件により、適正溶接電流、電圧、トーチ
角度、狙い位置を算出する。
【0014】工程105では、条件算出のうち、品質を
満たす溶け込み深さ等は電流、板厚の相関からある条件
範囲が求められる。たとえば、前述のI=125〜28
0A、V=21〜31Vのように、ある条件範囲が求め
られる。その後、溶接不良抑制の境界条件を用いて、変
動が生じても溶接不良を抑制できるように、条件範囲を
限定し、適正領域を求める。たとえば、前述のI=15
0〜250A、V=22.5〜29Vのように、条件範
囲を限定し、適正領域を求める。適正領域および各種溶
接不良発生領域の一例を図2に示した。そして、この適
正領域内で、適正溶接条件(適正電流、電圧、トーチ角
度、狙い位置等)を選定する。
【0015】そして、この適正溶接条件にて、工程10
6にて、アーク溶接を実行する。この条件で溶接した場
合、溶接不良は発生しない筈であるが、実際には設備
(ロボット)に起因する不良もあり、たとえば、溶接中
のロボット姿勢の急激な変化によりワイヤ送給速度が安
定せずにビードくびれ(ハンピング)が起こったりす
る。上記の適正条件算出には、設備情報が考慮されてい
ないので、この種の問題はなお残る。それを解決するた
めに、溶接不良(設備によるもの)が発生した場合に、
トラブルシューティング集を作成し、原因調査と対策を
作成する。その場合、これをフローチャート式に構成し
ておき、ある溶接不良が発生すると、トラブルシュート
集のフローチャートに従って、設備の何による溶接不良
かがわかり、それに対して如何なる対策をとればよいか
がわかるようにしておく。
【0016】本発明実施例のアーク溶接条件設定方法お
よびアーク溶接条件設定装置により従来技術の問題がつ
ぎのように解決される。以下の〜は、前述の解決す
べき課題で述べた、問題〜に対応する。の適正溶
接条件を求めるのに時間と費用がかかりすぎるという問
題に対しては、つぎの通りに対策される。すなわち、本
発明のアーク溶接条件設定方法およびアーク溶接条件設
定装置では、溶接前の1度の演算で適正溶接条件を求め
ることができ、従来のような溶接を繰り返し行って適正
溶接条件を求めないで済み、適正溶接条件を求めるため
の時間と費用を減少できる。
【0017】の電流、電圧が固定されないという問題
に対しては、つぎの通りに対策される。すなわち、本発
明のアーク溶接条件設定方法およびアーク溶接条件設定
装置では、製品要求品質を読込み、溶接変動要因に許容
範囲を読込み、過去の溶接実績を基にした相関分析結果
および境界条件により、変動要因が許容範囲内で変動し
ても製品要求品質を満たす、適正溶接条件を求めるの
で、狙いズレ、隙間、エクステンション等の変動要因
が、入力された許容範囲内で変動しても、なお溶接は製
品要求品質を満たす適正域にありかつ溶接不良を生じな
いように裕度をもたせてあり、変動要因が変動しても溶
接電流、電圧を変える必要がなく固定条件で溶接を存続
できる。これは、現状の溶接電流、電圧一定の溶接にマ
ッチするものであり。
【0018】の溶接不良の発生を予想できないという
問題に対しては、つぎの通りに対策される。すなわち、
本発明のアーク溶接条件設定方法およびアーク溶接条件
設定装置では、アンダーカット、ハンピング、溶け落
ち、スパッタ発生等に対して境界条件を設けることによ
り、アンダーカット、ハンピング、溶け落ち、スパッタ
発生等の各領域以外の領域で適正溶接条件を算出するこ
とにより、アンダーカット、ハンピング、溶け落ち、ス
パッタの発生を抑制できる。
【0019】
【発明の効果】請求項1、2のアーク溶接条件設定方法
および請求項3のアーク溶接条件設定装置によれば、溶
接前の1度の演算で適正溶接条件を求めることができ、
従来のような溶接を繰り返し行って適正溶接条件を求め
ないで済み、適正溶接条件を求めるための時間と費用を
減少できる。また、製品要求品質を読込み、溶接変動要
因に許容範囲を読込み、過去の溶接実績を基にした相関
分析結果および境界条件により、変動要因が許容範囲内
で変動しても製品要求品質を満たす、適正溶接条件を求
めるので、狙いズレ、隙間、エクステンション等の変動
要因が入力された許容範囲内で変動しても、なお溶接は
製品要求品質を満たす適正域にあるように裕度をもたせ
てあり、変動要因が変動しても溶接電流、電圧を変える
必要がなく固定条件で溶接を存続できる。これは、現状
の溶接電流、電圧一定の溶接にマッチするものである。
また、アンダーカット、ハンピング、溶け落ち、スパッ
タ発生等に対して境界条件を設けることにより、アンダ
ーカット、ハンピング、溶け落ち、スパッタ発生等の各
領域以外の領域で適正溶接条件を算出することにより、
アンダーカット、ハンピング、溶け落ち、スパッタ発生
を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例のアーク溶接条件設定方法の工程
図である。
【図2】本発明実施例のアーク溶接条件設定方法の過去
の実績を基にした境界条件と、溶接不良発生域および適
正域を示すマップである。
【図3】ワークおよび溶接部の断面図である。
【図4】溶け込み深さと狙い位置との関係を示すグラフ
である。
【図5】本発明実施例のアーク溶接条件設定装置のブロ
ック図である。
【図6】従来のアーク溶接条件設定方法の工程図であ
る。
【符号の説明】
1 ホストコンピュータ 2 端末機 3 ロボットコントローラ 101 溶接機器選択工程 102 溶接前提条件入力工程 103 製品要求品質入力工程 104 溶接変動要因の許容範囲の入力工程 105 適正溶接条件算出工程

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶接機器を選択し、溶接の前提条件を入
    力する工程と、 製品要求品質を入力し、溶接変動要因の許容範囲を入力
    する工程と、 過去の溶接実績を基にした相関分析結果および境界条件
    により、変動要因が前記許容範囲内で変動しても前記製
    品要求品質を満たす、適正溶接条件を算出する工程と、
    からなるアーク溶接条件設定方法。
  2. 【請求項2】 前記溶接機器の選択条件はワークの材
    質、板厚の少なくとも1つの条件を含み、前記溶接の前
    提条件は継手形状、ワーク板厚、溶接速度の少なくとも
    1つの条件を含み、前記製品要求品質は溶け込み深さ、
    脚長、のど厚の少なくとも1つに対する条件および/ま
    たはアンダーカット、溶け落ち、スパッタの少なくとも
    1つに対する不可条件を含み、前記溶接変動要因は隙、
    狙いずれ、エクステンションの少なくとも1つを含み、
    前記適正溶接条件は溶接電流、電圧、トーチ角度、狙い
    位置の少なくとも1つに対する条件を含む請求項1記載
    のアーク溶接条件設定方法。
  3. 【請求項3】 溶接機器を選択する溶接機器選択手段
    と、溶接の前提条件を読み込む前提条件読込手段と、製
    品要求品質を読み込む製品要求品質読込手段と、溶接変
    動要因の許容範囲を読み込む変動要因読込手段と、読み
    込まれたこれらのデータから過去の溶接実績を基にした
    相関分析結果および境界条件により、変動要因が前記許
    容範囲内で変動しても前記製品要求品質を満たす、適正
    溶接条件を演算する適正溶接条件算出手段と、を有する
    ホストコンピュータと、 該ホストコンピュータで演算された適正溶接条件を溶接
    ロボットのロボットコントローラに転送する転送手段を
    もつ、前記ホストコンピュータと分割された携帯端末機
    と、からなるアーク溶接条件設定装置。
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