JP2001346681A - 炊飯器 - Google Patents

炊飯器

Info

Publication number
JP2001346681A
JP2001346681A JP2000174156A JP2000174156A JP2001346681A JP 2001346681 A JP2001346681 A JP 2001346681A JP 2000174156 A JP2000174156 A JP 2000174156A JP 2000174156 A JP2000174156 A JP 2000174156A JP 2001346681 A JP2001346681 A JP 2001346681A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rice
lid
cooking
heating
course
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000174156A
Other languages
English (en)
Inventor
Shoji Sakai
昌治 酒井
Noriko Sudo
紀子 須藤
Shunei Sugizaki
俊英 杉崎
Kazuya Miyake
一也 三宅
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Home Technology Corp
Original Assignee
Toshiba Home Technology Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Home Technology Corp filed Critical Toshiba Home Technology Corp
Priority to JP2000174156A priority Critical patent/JP2001346681A/ja
Publication of JP2001346681A publication Critical patent/JP2001346681A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 雑炊炊飯において、特に炊飯完了後における
蓋の内面への結露を低減する。 【解決手段】 再加熱調理機能を選択すると、少なくと
も炊飯加熱中において鍋8内の被炊飯物が沸騰する前か
ら内蓋27を加熱して、沸騰前に内蓋27を温度上昇させ、
この内蓋27の内面への水分の付着量を抑制する。したが
って、白米炊飯よりも内蓋27の内面に水分が付着しやす
い要因を抱えた雑炊炊飯を行なった場合でも、炊飯完了
後における内蓋27の内面への結露を低減できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般家庭などで用
いられる炊飯器に関わり、特に残飯を雑炊として再利用
できる再加熱調理機能を付加した炊飯器に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】保温されたご飯や冷や
ご飯を、水や調味料を添加した水すなわちダシ汁を加え
て炊飯加熱し、雑炊として再加熱調理できる炊飯器が知
られている。これは、残飯を雑炊として食べるのに適し
た機能である。しかし、食べ残したご飯の保存方法とし
ては冷凍庫などを用いた冷凍もあるので、保温されたご
飯や冷やご飯の他に、こうした冷凍したご飯を解凍して
雑炊に仕上げるには、炊飯加熱を開始した後、ご飯が解
凍し水がほぼ沸騰または所定時間沸騰したら炊飯加熱を
停止させるようにしている。
【0003】こうした再加熱調理による雑炊炊飯の場
合、沸騰してからの時間が長くなると煮崩れの原因とな
るため、むらし時間は10分以内程度に短く設定される。
また、もともとご飯になったものを再加熱する炊飯であ
るため、過度な吸水を防止するためと炊飯時間の短縮を
図るために、米からの炊飯では必要な被炊飯物を60℃以
下に加熱して米の吸水を促進させるいわゆる吸水行程を
不要にするか、あるいは吸水行程を短い時間に設定して
いる。
【0004】米からの炊飯を行なう場合、鍋内の被炊飯
物が略沸騰状態になるか、あるいは沸騰前の吸水行程以
後から、むらし行程が終わるか、あるいは保温になって
からの所定時間までは蓋加熱手段で蓋を加熱し、鍋の上
面開口部に直接対向する内蓋への結露を低減するように
構成している。しかし、上記の再加熱調理による雑炊炊
きでは、白米炊きなどで行なわれる炊飯加熱直後の吸水
行程は省略されるか、あるいは白米炊きなどよりも短か
い時間だけ行なわれるため、鍋に直接対向する内蓋は、
吸水行程中における鍋の水温上昇に伴なう湯気や輻射熱
による温度上昇がなく、吸水行程後の実質的な炊飯加熱
の開始時点における内蓋の温度が白米炊飯時よりも低
い。このため、白米炊きに比べて雑炊炊きでは炊飯加熱
時に内蓋への結露が多くなる。また、炊飯加熱の停止後
はむらしに移行するが、雑炊炊きではむらし時間が短い
ため、このむらし期間中に内蓋が加熱不足になって、内
蓋に付着した結露の蒸発量が少なくなる。さらに、内蓋
への加熱が少なく、内蓋に付着した水分の蒸発量も少な
いむらし期間ではあるが、鍋の中には約100℃に加熱さ
れた水分があり、白米炊きの場合に比べて発生する湯気
が多くなる難点もある。つまり、再加熱調理による雑炊
炊飯は、白米炊飯と比較して蓋を開けたときに、鍋を収
容する本体の上部へ落ちる露の量が多くなる要素を抱え
ている。
【0005】本発明は、このような問題点を解決しよう
とするもので、雑炊炊飯において特に炊飯完了後におけ
る蓋の内面への結露を低減できる炊飯器を提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1におけ
る炊飯器では、再加熱調理機能を選択すると、少なくと
も炊飯加熱中において鍋内の被炊飯物が沸騰する前から
蓋を加熱して、沸騰前に蓋を温度上昇させることで、こ
の蓋の内面への水分の付着量を抑制するように構成して
いる。したがって、白米炊飯よりも蓋の内面に水分が付
着しやすい要因を抱えた雑炊炊飯を行なった場合でも、
炊飯完了後における蓋の内面への結露を低減できる。
【0007】また、耐食性や清掃性を考慮して蓋の材料
をステンレスで形成したり、あるいは別のチタンまたは
チタン合金で形成した場合は、アルミニウムなどの熱伝
導性がよい材質と比較して、蓋を加熱したときにこの蓋
の温度上昇が鈍くなる欠点を有するが、炊飯加熱中の沸
騰前から蓋を加熱して、沸騰前に蓋を温度上昇させてお
けば、本来の温度が上昇しにくい欠点を補って、蓋の水
分付着量を抑制することができる。
【0008】ところで雑炊炊飯の場合は、鍋内の被炊飯
物が沸騰したことを精度良く検知することが不可欠なた
め、沸騰検知手段による蓋の温度監視により沸騰状況を
検知するのが望ましいが、沸騰検知期間中にも蓋を加熱
していると、この蓋への加熱の熱影響を受けて沸騰検知
手段が正しく沸騰を検知できない場合がある。そこでこ
の請求項1の発明では、沸騰検知期間中において蓋への
加熱を一時的に中止することでこの問題に対処し、精度
のよい沸騰検知と蓋への結露防止の両立が可能になる。
【0009】本発明の請求項2における炊飯器では、再
加熱調理機能を選択すると、炊飯開始後直ぐ(炊飯加熱
と略同時)、または例えば3分後などの所定時間後に、
蓋への加熱を開始し、少なくとも炊飯加熱中の沸騰前か
ら蓋を加熱して、沸騰前に蓋を温度上昇させることで、
この蓋の内面への水分の付着量を抑制するように構成し
ている。したがって、白米炊飯よりも蓋の内面に水分が
付着しやすい要因を抱えた雑炊炊飯を行なった場合で
も、炊飯完了後における蓋の内面への結露を低減でき
る。
【0010】本発明の請求項3における炊飯器では、再
加熱調理機能を選択すると、少なくとも炊飯加熱中にお
いて鍋内の被炊飯物が沸騰する前から蓋を加熱して、沸
騰前に蓋を温度上昇させることで、この蓋の内面への水
分の付着量を抑制するように構成している。したがっ
て、白米炊飯よりも蓋の内面に水分が付着しやすい要因
を抱えた雑炊炊飯を行なった場合でも、炊飯完了後にお
ける蓋の内面への結露を低減できる。
【0011】ところで、鍋内の被炊飯物から蒸気が発生
する前に、蓋の内面部材への加熱を開始すると、この蓋
の内面部材が蒸気で冷却されず、場合によっては100℃
を越えて、蓋を形成する他のプラスチック樹脂製部材が
溶解温度以上に達する可能性がある。そこで、蓋加熱手
段の加熱量(制御手段が故障した場合を想定し、定格電
圧の印加時に連続的に加熱したときの消費電力)を、蓋
の内面部材の温度が+100℃以下、好ましくは+70℃以
下になるように抑制するように設定することで、蓋を形
成するポリプロピレンなどのプラスチック部材の溶解温
度を越えないようにできる。
【0012】
【発明の実施形態】以下、本発明の炊飯器の一実施例に
ついて図1〜図3を参照しながら説明する。炊飯器の全
体構成を示す図1において、1は炊飯器本体で、この炊
飯器本体1は、ほぼ筒状の外枠2と、この外枠2の下面
開口を塞いで固定された外板3とにより外殻が形成され
る。また、炊飯器本体1の内部には、上面を開口した鍋
収容部4が形成される。この鍋収容部4は、外枠2の上
部内周側に一体に垂設された筒部5と、この筒部5の下
面開口を塞いで固定された椀状の内枠6とにより構成さ
れる。そして鍋収容部4には、白米炊飯においては米や
水を収容し、雑炊炊飯においては保温されたご飯,冷や
ご飯,冷凍されたご飯などのご飯や、所定量の水または
調味料を添加した水を収容する容器としての鍋8が着脱
自在に収容される。この鍋8は、前記筒部5上に載って
支持されるフランジ部9を上部に有している。
【0013】鍋8は、熱伝導性のよいアルミニウムを主
体にした鍋本体10と、この鍋本体10の外面の側面下部か
ら底面部にかけて接合されたフェライト系ステンレスな
どの磁性金属板からなる発熱層11とにより構成される。
また、鍋8の発熱層11に対向して位置する内枠6の側面
下部および底面部には、鍋8の少なくとも側面下部を電
磁誘導加熱する鍋加熱手段としての加熱コイル12が設け
られる。さらに、鍋収容部4の底部中央には、前記鍋8
の底面に弾発的に接触してこの底面の温度を検知する鍋
温度検知手段としての鍋温度センサ13が設けられる。
【0014】炊飯器本体1内の後方の位置には、加熱コ
イル12による加熱調節などの制御を行なう加熱制御手段
としての制御ユニット15が配設される。この制御ユニッ
ト15は、各種基板などを実装したものであり、鍋収容部
4の外面に近接して位置している。そして、制御ユニッ
ト15から加熱コイル12に高周波電流を供給すると、加熱
コイル12から発生する交番磁界によって鍋8の発熱層11
が加熱し、鍋8ひいては鍋8内の被炊飯物が加熱される
ようになっている。なお、16は同じく炊飯器本体1内に
設けられた電源供給用のコードリール、17は外枠2の外
側面に枢着されるハンドルである。
【0015】21は、炊飯器本体1の上面開口部を開閉自
在に覆う蓋に相当する蓋体である。この蓋体21は、炊飯
器本体1の上方後部においてヒンジ22により回動可能に
枢設され、炊飯器本体1の前上部に設けられたクランプ
23により閉じた状態に保持される。そして、蓋体21は、
その上面をなす外蓋24と、外蓋24の内側すなわち下側に
固定された外蓋カバー25と、内側カバー25の下側に固定
され蓋体21の下面を構成する放熱板26と、放熱板26の下
側にあって、鍋8の上面開口部を直接覆う着脱自在な内
蓋27とにより概ね構成される。このなかで、蓋体21の外
面に露出する外蓋24と、放熱板26を装着するための外蓋
カバー25は、いずれもポリプロピレン樹脂などのプラス
チックで形成される。また放熱板26は、ステンレスまた
はアルミニウムからなる板材料の表面にアルマイト皮膜
処理を施して形成され、鍋8の上面とは反対側の上側す
なわち裏側には、この放熱板26ひいては放熱板26に近接
する内蓋27を加熱するためのコード状の蓋ヒータ28が、
蓋加熱手段として配設される。さらに蓋体21の内面部材
である内蓋27は、被炊飯物を収容する鍋8の上面開口部
に直接対向することから、耐食性および清掃性に優れた
ステンレス材料(オーステナイト系またはフェライト
系)を選定するのが好ましく、その他、軽量でかつ強度
の高いチタンやチタン合金を選定してもよい。
【0016】31は、蓋体21の上面より着脱可能に設けら
れ、炊飯加熱時に鍋8内の蒸気を外部に放出する蒸気口
である。また32は、蒸気口31よりも前方に位置して蓋体
21の上面に設けられた操作パネルである。この操作パネ
ル32の構成は、後程詳しく説明する。33は、放熱板26の
裏側に接触してこの放熱板26ひいては内蓋27の温度を検
知する蓋温度検知手段としての蓋温度センサである。こ
こでの蓋温度センサ33は、特に内蓋27の温度監視により
鍋8内の沸騰状態を検知する沸騰検知手段として設けら
れている。
【0017】次に、操作パネル32の構成を図2に基づい
て説明する。この操作パネル32の略中央には、LCD
(液晶表示器)からなる表示手段41が設けられるととも
に、この略矩形状の表示手段41の両側辺部および下辺部
を利用して炊飯コース表示手段42が設られる。また、表
示手段41の上辺部には、行程表示手段を構成する保温ラ
ンプ43,予約ランプ44および炊飯ランプ45がそれぞれ設
けられる。さらに、これらの表示部を取り囲むようにし
て、炊飯スイッチ51,予約スイッチ52,メニュースイッ
チ53,分スイッチ54,時スイッチ55,新鮮保温スイッチ
56,玄米分づきスイッチ57,健康スイッチ58,時計スイ
ッチ59,切スイッチ60,保温/あつあつスイッチ61が各
々操作手段62として設けられている。
【0018】上記各構成のなかで、表示手段41は、具体
的には現在時刻や予約炊飯時における炊き上がり予定時
刻(予約時刻)を表示したり、あるいはむらし期間の残
時間などを表示する時計表示部46と、新鮮保温を選択し
たときに表示される新鮮保温表示部47と、あつあつ(保
温再加熱)機能を選択したときに表示されるあつあつ表
示部48と、予約時刻を複数(本実施例では2つ)設定で
きるものにおいて、どの予約時刻を時計表示部46で表示
しているのかを示す予約時刻選択表示部49がそれぞれ設
けられる。また65は、表示手段41の周囲に印刷形成され
たコース表示部66とともに炊飯コース表示手段42を構成
する指示部としての指示マークであり、ここでは各コー
ス表示部66に対応して、黒に塗り潰した三角および白抜
き三角の各記号が交互に配置される。本実施例の炊飯器
では複数の炊飯コース、具体的には、普通のかたさの白
米を炊く白米コースとしての白米・炊き込みコースの他
に、白米を硬めに炊くかため白米コース,白米をやわら
かめに炊くやわらかめ白米コース,主に精米したての米
を炊く精米したてコース,白米を短時間で炊き上げる白
米早炊き・クリーニングコース,玄米を炊く玄米コー
ス,三分づきの米を炊く三分づきコース,五分づきの米
を炊く五分づきコース,七分づきの米を炊く七分づきコ
ース,主に中華がゆを炊く中華がゆコース,おかゆを炊
くおかゆコース,リゾット(洋風おじや)を炊くリゾッ
トコース,保温していた温かめなご飯を使って雑炊に再
加熱調理する雑炊コース,冷凍庫などで冷凍保存された
ご飯を使って雑炊に再加熱調理する冷凍飯雑炊コース,
麦ご飯を炊く麦ご飯コースなどのいくつかの炊飯コース
を選択できるようになっているが、指示マーク65はコー
ス表示部66の一つを指示して、どの炊飯コースが選択さ
れているのかを表示するものである。
【0019】一方、前記操作手段のなかで、時計スイッ
チ59は時刻合わせ時に用いるもので、時計スイッチ59を
押して時計合わせモードにした状態で、時スイッチ55お
よび分スイッチ54をそれぞれ操作することにより時計合
わせができ、その後再度時計スイッチ59を押して時計合
わせモードを解除すると、時計の作動が開始するように
なっている。
【0020】予約スイッチ52は、所定時刻に炊飯を終了
する予約炊飯時に用いるもので、この予約スイッチ52を
押して予約時刻設定モードにした状態で、時スイッチ55
および分スイッチ54をそれぞれ操作することにより炊飯
終了の予定時刻の設定ができ、その後炊飯スイッチ51を
押すと、予約タイマが動作して予約動作が開始するよう
になっている。また、本実施例の炊飯器は2系統の予約
時刻を設定記憶することができ、予約スイッチ52を一度
押すと、それ以前に設定された第1の予約時刻が呼出さ
れ、さらにもう一度押すと、それ以前に設定された第2
の予約時刻が呼び出され、それぞれの予約時刻を時スイ
ッチ55および分スイッチ54にて修正できるようになって
いる。このとき、予約時刻選択表示部49には「予約1」
または「予約2」のいずれかが表示されるとともに、時
計表示部46には現在時刻に代わり予約時刻が表示され、
どちらの系統の予約時刻が呼出されているのかをすぐに
確認できるようになっている。一方、予約時刻設定モー
ド以外では、炊飯スイッチ51を押すと、すぐに炊飯が始
まるようになっている。
【0021】保温スイッチ/あつあつスイッチ61は、例
えば切状態でこれを押すと、保温動作に強制的に開始さ
せたり、あるいは保温動作中にこれを押すと、通常の保
温温度よりも高い温度に鍋8内のご飯を再加熱して、た
きたてのようなご飯にするものである。また、切操作手
段である切スイッチ60は、炊飯動作,保温動作または予
約炊飯動作を強制的に終了させて切状態にするものであ
る。
【0022】操作手段を構成する特にメニュースイッチ
53と、玄米分づきスイッチ57と、健康スイッチ58の3つ
は、加熱パターンの異なる複数の炊飯コースの中から特
定の1つの炊飯コースを選択する炊飯コース選択手段68
に相当する。この複数の炊飯コース選択手段68の数は、
2または4以上であってもよい。但し、炊飯コースの数
に応じて、1つの炊飯コース選択手段68で選択できる炊
飯コースを最小3種類,最大でも7種類とするのが好ま
しい。
【0023】メニュースイッチ53は、白米を主とする炊
き干し炊飯(水が無くなったら炊飯加熱を停止する)の
各炊飯コースの中から、所望の炊飯コースを選択するも
ので、これを押す毎に、白米・炊き込みコース,かため
白米コース,やわらかめ白米コース,精米したてコース
および白米早炊き・クリーニングコースに順次循環的に
切り替わって、その選択した炊飯コースが炊飯コース表
示手段42に表示されるようになっている。また、玄米分
づきスイッチ57は、白米炊きよりも鍋8に収容する水が
多めではあるが、最終的には水が無くなったら炊飯加熱
を停止するいわゆる白米以外の炊き干し炊飯の各炊飯コ
ースの中から、所望の炊飯コースを選択するもので、こ
れを押す毎に、玄米コース,三分づきコース,五分づき
コースおよび七分づきコースに順次循環的に切り替わっ
て、その選択した炊飯コースが炊飯コース表示手段42に
表示されるようになっている。さらに、健康スイッチ58
は、鍋8に収容したご飯(または米)に水分が全部吸収
される前に、炊飯を終了させるいわゆる残水式の各炊飯
コースの中から、所望の炊飯コースを選択するもので、
これを押す毎に、中華がゆコース,おかゆコース,リゾ
ットコース,雑炊コース,冷凍飯雑炊コース,麦ご飯コ
ースに順次循環的に切り替わって、その選択した炊飯コ
ースが炊飯コース表示手段42に表示されるようになって
いる。こうして、炊飯形態の異なる複数の炊き干し式の
炊飯コースと複数の残水式の炊飯コースとを、各々異な
る炊飯コース選択手段68で選択することで、誤って別の
炊飯コースを選択する誤使用を生じにくくしている。
【0024】本実施例における炊飯コースは、三つの炊
飯コース群に区分される。すなわち、白米・炊き込みコ
ース,かため白米コース,やわらかめ白米コース,精米
したてコース,白米早炊き・クリーニングコースなどの
炊き干し式の炊飯で、しかも米や水以外に具を入れたり
味付けを行なわずに白米からご飯をたき上げ、かつ炊き
上がったご飯のかたさを相違させた複数の炊飯コースを
含む第1の炊飯コース群と、玄米コース,三分づきコー
ス,五分づきコースおよび七分づきコースなどの精白米
以外の玄米や分づき米からご飯を炊き上げる複数の炊飯
コースを含む第2の炊飯コース群と、中華がゆコース,
おかゆコース,リゾットコース,雑炊コース,冷凍飯雑
炊コースおよび麦ご飯コースなどの、米の精米度に拘ら
ず鍋8内に水分を残した状態で炊飯を完了するいわゆる
残水式の炊飯を行なう複数の炊飯コースを含む第3の炊
飯コース群などからなる。勿論、第1〜第3の各炊飯コ
ース群において、実施例以外の炊飯コースがあってもよ
いし、実施例の炊飯コースがなくても、その主旨を逸脱
しなければよい。
【0025】前記炊飯コース表示手段42は、表示手段41
の右辺部に配置され、第1の炊飯コース群に含まれる選
択した炊飯コースを表示する第1の炊飯コース表示部71
と、表示手段41の下辺部に配置され、第2の炊飯コース
群に含まれる選択した炊飯コースを表示する第2の炊飯
コース表示部72と、表示手段41の左辺部に配置され、第
3の炊飯コース群に含まれる選択した炊飯コースを表示
する第3の炊飯コース表示部73とにより構成される。つ
まり炊飯コース表示手段42は、第1〜第3の各炊飯コー
ス群のそれぞれに対応して、選択した炊飯コースの表示
位置が相違するように、操作パネル32内の異なる位置に
第1〜第3の炊飯コース表示部71〜73を設けている。特
に本実施例では、各種時刻を表示する矩形状の表示手段
41の各辺を利用して、第1〜第3の炊飯コース表示部71
〜73を別々な位置に配設することにより、限られた操作
パネル32の表示領域内に、多数の炊飯コースのなかから
選択した炊飯コースを整然と表示することができる。な
お、第1〜第3の炊飯コース表示部71〜73のいずれかを
別の位置、具体的には表示手段41の上辺部に設けてもよ
い。また、各炊飯コース群の配置は任意に設定すればよ
い。但し、本実施例のように各炊飯コース群毎に炊飯コ
ース表示部71〜73の配置を変えることで、炊飯コースの
選択時における誤りを防止できる利点がある。
【0026】上記第1の炊飯コース群に含まれる炊飯コ
ースは、メニュースイッチ53により選択され、その選択
された炊飯コースは、メニュースイッチ53の近傍にある
第1の炊飯コース表示部71にて表示される。また、第2
の炊飯コース群に含まれる炊飯コースは、玄米分づきス
イッチ57により選択され、その選択された炊飯コース
は、玄米分づきスイッチ58の近傍にある第2の炊飯コー
ス表示部71にて表示される。さらに、第3の炊飯コース
群に含まれる炊飯コースは、健康スイッチ58により選択
され、その選択された炊飯コースは、玄米分づきスイッ
チ58の近傍にある第2の炊飯コース表示部71にて表示さ
れる。このように、第1〜第3の炊飯コース群のそれぞ
れに対応した炊飯コース選択手段68の各スイッチ53,5
7,58は、それぞれ第1〜第3の炊飯コース表示部71〜7
3の近傍に配置するのが望ましい。また炊飯コース表示
手段42は、使用者の誤解を避けるために、全ての炊飯コ
ースのなかで、炊飯コース選択手段68で選択された1つ
の炊飯コースのみを常に選択指示するようにすることが
望ましい。また、炊飯,保温または予約炊飯中に切スイ
ッチ60を押すなどして、炊飯,保温または予約炊飯の動
作を中止したときには、第1の炊飯コース群のなかの1
つの炊飯コース(例えば白米・炊き込みコース)のみ
を、設定されている炊飯コースとして炊飯コース表示手
段42で表示する構成にしてある。
【0027】本実施例の炊飯器は、図3に示すように、
マイクロコンピュータなどから制御手段81が、制御ユニ
ット15に搭載される。この制御手段81の記憶装置(図示
せず)には所定の制御シーケンスを実行するプログラム
が記憶されており、このプログラムに従って、操作手段
62からの操作信号と、鍋温度センサ13および蓋温度セン
サ33からの温度検知信号とに基づき、加熱コイル12およ
び蓋ヒータ28による加熱動作を制御するとともに、炊飯
コース表示手段42の指示マーク65を含む表示手段41の表
示動作と、前記保温ランプ,予約ランプ44および炊飯ラ
ンプで表示されるランプ表示部82の表示動作と、ブザー
や音声などの音声報知手段83の報知動作を制御するよう
になっている。
【0028】制御手段81には、各炊飯コースの加熱パタ
ーンが予め記憶保持されており、炊飯コース表示手段68
で特定の炊飯コースを選択すると、この炊飯コースの加
熱パターンに対応して、加熱コイル12および蓋ヒータ28
を制御するように構成している。また、白米コース,か
ため白米コース,やわらかめ白米コース,白米早炊き・
クリーニングコース,おかゆコース,リゾットコースな
どの生米を使用して炊飯を行なう炊飯コースは、予約炊
飯すなわち予約タイマを用いた炊飯ができる。一方、雑
炊コースおよび冷凍飯雑炊コースなどのご飯を使用して
炊飯を行なう炊飯コースは、予約スイッチ52を用いて予
約タイマの設定操作を行なっても、予約炊飯ができない
ようにしてある。そして、炊飯コースとして雑炊コース
あるいは冷凍飯雑炊コースが選択されている場合には、
予約タイマの設定操作をした後に炊飯スイッチ51を押す
と、予約ランプ44が点滅するとともに、ブザーあるいは
音声などによる報知によって、雑炊コースあるいは冷凍
雑炊コースでは予約炊飯が行なえないことが使用者に知
らされる。
【0029】つぎに、冷凍されたご飯を用いた雑炊の調
理について説明する。まず、冷凍されたご飯を鍋8の中
に入れ、ご飯にかぶるぐらいに所定量の水または調味料
を添加したダシ汁を加えた後、健康スイッチ58の近傍に
ある第3の炊飯コース表示部72を見ながら、健康スイッ
チ58を1回または複数回押して「冷凍飯雑炊」に対応す
る指示マーク65を点灯させ、冷凍飯雑炊コースを選択す
る。続いて、炊飯スイッチ51を押すと、制御手段81は選
択された冷凍飯雑炊コースの加熱パターンに基づき、鍋
8内に収容した被炊飯物に対し雑炊炊飯加熱を開始す
る。
【0030】この雑炊炊飯加熱では、鍋加熱手段である
加熱コイル12への通電により鍋8が加熱されるが、水が
昇温し、水がほぼ沸騰(例えば90℃以上の状態)または
所定時間(1〜10分)沸騰したことを蓋温度センサ33ま
たは鍋温度センサ13、あるいは蓋温度センサ33および鍋
温度センサ13の両方が検知したら、雑炊炊飯加熱を停止
し、むらしにする。但し、鍋8の温度上昇が100℃を越
えた120℃程度になったら、水が少ないものとして加熱
過多を防止するために雑炊炊飯加熱を停止し、むらしに
する。このむらしに切り替えるタイミングは、冷凍され
ていたご飯の塊のほぼ中心部の温度が60℃以上に加熱さ
れる頃合とする。この温度は60〜100℃の任意の温度で
よいが、98℃以上の状態が15分以上、好ましくは10分以
上続かないうちにむらしに切り替える。
【0031】また炊飯開始後は、直ぐ(炊飯加熱と略同
時)または例えば3分後などの所定時間後、または蓋温
度センサ33が検知する内蓋27の温度が例えば50℃になっ
たら、あるいは鍋温度センサ13で検知される鍋8の温度
が60℃になったら、炊飯加熱中の沸騰前から蓋加熱手段
である蓋ヒータ28で内蓋27を加熱する。なお、ここでの
時間は3分に限らず任意に設定してよい。また、内蓋27
の温度や鍋8の温度も、任意に設定してよい。むらし中
は、その全期間に渡り蓋ヒータ28で内蓋27を加熱する。
さらに、むらしが終了して保温になっても、5〜15分の
任意の時間は内蓋27の加熱を継続する。このときの内蓋
27の加熱は、蓋ヒータ28を常時通電する連続的加熱で
も、蓋ヒータ28を断続通電する断続的加熱でもよい。こ
のように内蓋27を加熱する理由は、特にこの内蓋27への
結露を抑制し、蓋体21を開けたときに結露した露が垂れ
落ちるのを防止するためである。
【0032】蓋ヒータ28の加熱量(連続通電時、または
断続通電時の平均消費電力)は、仮に制御手段81が故障
して蓋ヒータ28が連続的に通電された場合であっても、
内蓋27の温度が+100℃以下、好ましくは+70℃以下に
なるように抑制して設定するか、または放熱板26を支え
る外蓋カバー25の溶解温度以下になるように設定する。
例えば実施例のように、外蓋カバー25がポリプロピレン
で形成される場合は、ポリプロピレンの溶解温度である
約+173℃前後を越えないように、蓋ヒータ28の加熱量
を設定する。例えば、鍋8内が沸騰し、蒸気により約10
0℃に上昇した内蓋27の温度に加算して越えないように
する。したがって、外蓋カバー25がポリプロピレンの場
合、内蓋27の温度を+70℃以下にするのが好ましい。
【0033】炊飯加熱開始後、鍋8を最大加熱量で連続
的に加熱し、鍋8内の被炊飯物から蒸気が発生するよう
になると、鍋8に遅れて内蓋27の温度が急速に上昇して
100℃に近付いていく。この温度の急速な上昇を利用し
て、蓋温度センサ33により鍋8内の沸騰検知を行なう。
具体的には、蓋温度センサ33が90℃などの沸騰直前の温
度になったら、温度上昇の変化(温度上昇率)を検知し
て沸騰検知を開始し、温度の上昇率が所定値以下に安定
したら、沸騰したと判断する。そして、この沸騰検知の
期間中は、蓋ヒータ28による内蓋27への加熱を一時的に
中止し、沸騰検知が完了したら、蓋ヒータ28による内蓋
27への加熱を再開するように、前記制御手段81を構成し
ている。これにより、内蓋27を加熱することによる熱影
響を受けずに、蓋ヒータ28による正確な沸騰検知を行な
うことができる。
【0034】むらしに切り替えるときには、制御手段81
が音声報知手段83を利用してブザーやメロディーなどで
報知を行ない、むらしまで点灯していた炊飯ランプ45を
点灯から点滅に切り替え、時計表示部46の時計表示をむ
らし期間の残時間表示にする。この残時間は、例えば分
単位で表示され、この分表示が1分ずつ減じていくもの
である。むらしは1〜10分の所定の時間継続するが、こ
のむらし時間が経過したら、ブザーまたはメロディーに
より雑炊ができ上がったことを報知し、保温に移行す
る。この保温では、鍋8のご飯が所定の温度に保持され
るように鍋8を加熱する。
【0035】なお、炊飯開始からむらし終了までの時間
を、炊く量が多いときに合わせて長めに設定しておき炊
飯開始時からむらしを含む炊飯の残時間を時計表示部で
表示するようにしてもよい。この構成によれば、炊飯開
始指示から食べることができるまでの時間が分かり、便
利なものとなる。
【0036】以上、冷凍飯炊飯コースについて説明した
が、保温されていたご飯あるいは冷やご飯を使って、雑
炊に再加熱調理する雑炊コースでは、冷凍飯に比べてご
飯の温度がもとよりある程度高いので、鍋8にご飯を入
れるとともに、所定量の水または調味料を添加した水す
なわちダシ汁を入れ、雑炊炊飯加熱を開始した後、水が
略沸騰または所定時間沸騰したら雑炊炊飯加熱を停止す
ればよい。
【0037】以上のように本実施例では、鍋8と、この
鍋8に対向するステンレスやチタンまたはチタン合金か
らなる蓋(蓋体21)の一部をなす内蓋27と、内蓋27の温
度監視により鍋8内の沸騰を検知する沸騰検知手段たる
蓋温度センサ33とを備え、保温されたご飯,冷やご飯,
冷凍されたご飯などのご飯を鍋8の中に入れ、所定量の
水または調味料を添加した水を加えた後、炊飯加熱を行
なって雑炊に仕上げる再加熱調理機能(雑炊コース,冷
凍飯雑炊コース)を選択的に実行可能であり、この再加
熱調理機能を選択すると、炊飯加熱中の沸騰前から蓋体
21の内蓋27を加熱して、この内蓋27の内面への水分付着
量を抑制するとともに、蓋温度センサ33による沸騰検知
期間は内蓋27の加熱を一時的に中止するように構成して
いる。
【0038】再加熱調理機能による雑炊炊飯加熱時に
は、沸騰してからの時間が長くなると煮崩れの原因にな
るため、炊飯加熱完了後のむらし時間を10分以内程度に
短く設定しているが、むらし時間が短いと内蓋27がその
分加熱不足になるため、むらし期間中における内蓋27に
付着した露の蒸発量が少なくなる。加えて、むらし期間
を過ぎても鍋8には湯が存在するため、鍋8内の被炊飯
物から湯気が発生し、蓋体21を構成する内蓋27の内面に
結露が発生しやすい。しかしながら、本実施例では、再
加熱調理機能を選択すると、少なくとも炊飯加熱中にお
いて鍋8内の被炊飯物が沸騰する前から内蓋27を加熱し
て、沸騰前に内蓋27を温度上昇させることで、この内蓋
27の内面への水分の付着量を抑制するように構成してい
る。したがって、白米炊飯よりも内蓋27の内面に水分が
付着しやすい要因を抱えた雑炊炊飯を行なった場合で
も、炊飯完了後における内蓋27の内面への結露を低減で
きる。
【0039】また、耐食性や清掃性を考慮して内蓋27の
材料をステンレスで形成したり、あるいは別のチタンま
たはチタン合金で形成した場合は、アルミニウムなどの
熱伝導性がよい材質と比較して、内蓋27を加熱したとき
にこの内蓋27の温度上昇が鈍くなる欠点を有するが、炊
飯加熱中の沸騰前から内蓋27を加熱して、沸騰前に内蓋
27を温度上昇させておけば、本来の温度が上昇しにくい
欠点を補って、内蓋27の水分付着量を抑制することがで
きる。
【0040】ところで雑炊炊飯の場合は、鍋8内の被炊
飯物が沸騰したことを精度良く検知することが不可欠な
ため、蓋温度センサ33による内蓋27の温度監視により沸
騰状況を検知するのが望ましいが、沸騰検知期間中にも
内蓋27を加熱していると、この内蓋27への加熱の熱影響
を受けて蓋温度センサ33が正しく沸騰を検知できない場
合がある。そこで本実施例では、内蓋27の温度が上昇し
て沸騰温度直前の所定温度(例えば90℃)に達してか
ら、内蓋27の温度上昇率が所定値以下に安定する沸騰検
知期間中は、内蓋27への加熱を一時的に中止することで
この問題に対処し、精度のよい沸騰検知と内蓋27への結
露防止の両立が可能になる。
【0041】また本実施例では、保温されたご飯,冷や
ご飯,冷凍されたご飯などのご飯を鍋8の中に入れ、所
定量の水または調味料を添加した水を加えた後、炊飯加
熱を行なって雑炊に仕上げる再加熱調理機能を選択的に
実行可能な炊飯器において、この再加熱調理機能を選択
すると、炊飯加熱中の炊飯開始と同時か、あるいは炊飯
開始から所定時間経過後の沸騰前から蓋すなわち内蓋27
を加熱して、この内蓋27の内面への水分付着量を抑制す
るように制御手段81を構成している。
【0042】この場合は、再加熱調理機能を選択する
と、炊飯開始後直ぐ(炊飯加熱と略同時)、または例え
ば3分後などの所定時間後、蓋温度センサ33が検知する
内蓋27の温度が例えば50℃(任意の温度でよい)になっ
たら、あるいは鍋温度センサ13で検知される鍋8の温度
が60℃になったら、蓋ヒータ28により内蓋27への加熱を
開始し、少なくとも炊飯加熱中の沸騰前から内蓋27を加
熱して、沸騰前に内蓋27を温度上昇させることで、この
内蓋27の内面への水分の付着量を抑制するように構成し
ている。したがって、白米炊飯よりも内蓋27の内面に水
分が付着しやすい要因を抱えた雑炊炊飯を行なった場合
でも、炊飯完了後における内蓋27の内面への結露を低減
できる。
【0043】また本実施例では、保温されたご飯,冷や
ご飯,冷凍されたご飯などのご飯を鍋8の中に入れ、所
定量の水または調味料を添加した水を加えた後、炊飯加
熱を行なって雑炊に仕上げる再加熱調理機能を選択的に
実行可能な炊飯器において、この再加熱調理機能を選択
すると、制御手段81は炊飯加熱中の沸騰前から蓋である
内蓋27を蓋加熱手段である蓋ヒータ28により加熱して、
この内蓋27の内面への水分付着量を抑制するとともに、
内蓋27の温度が+100℃以下になるように蓋ヒータ28の
加熱量を設定する構成を有している。
【0044】この場合も、再加熱調理機能を選択する
と、少なくとも炊飯加熱中において鍋8内の被炊飯物が
沸騰する前から内蓋27を加熱して、沸騰前に内蓋27を温
度上昇させることで、この内蓋27の内面への水分の付着
量を抑制するように構成している。したがって、白米炊
飯よりも内蓋27の内面に水分が付着しやすい要因を抱え
た雑炊炊飯を行なった場合でも、炊飯完了後における内
蓋27の内面への結露を低減できる。
【0045】ところで、鍋8内の被炊飯物から蒸気が発
生する前に、蓋体21の内面部材である内蓋27への加熱を
開始すると、内蓋27が蒸気で冷却されず、場合によって
は内蓋27が100℃を越えて、蓋体21を形成する他の部材
であるプラスチック樹脂製の外蓋カバー25が溶解温度以
上に達する可能性がある。そこで本実施例では、蓋ヒー
タ28の加熱量(制御手段81が故障した場合を想定し、定
格電圧であるAC100Vの印加時に連続的に加熱したと
きの消費電力)を、内蓋27の温度が+100℃以下、好ま
しくは+70℃以下になるように抑制するように設定する
ことで、蓋体21を形成するポリプロピレンなどのプラス
チック部材の溶解温度を越えないようにすることができ
る。
【0046】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が
可能である。例えば、鍋加熱手段としては本実施例のよ
うな加熱コイルを用いた電磁誘導加熱方式の他に、電熱
ヒータからの輻射熱で鍋を加熱する輻射熱加熱方式を採
用してもよい。
【0047】
【発明の効果】本発明の請求項1の炊飯器によれば、雑
炊炊飯において特に炊飯完了後における蓋の内面への結
露を低減できる。また、蓋は温度が上昇しにくい材料を
用いているが、こうした欠点を補って、蓋の水分付着量
を抑制することができる。さらに、沸騰検知期間中にお
いて蓋への加熱を一時的に中止することで、精度のよい
沸騰検知と蓋への結露防止の両立が可能になる。
【0048】本発明の請求項2の炊飯器によれば、雑炊
炊飯において特に炊飯完了後における蓋の内面への結露
を低減できる。
【0049】本発明の請求項3の炊飯器によれば、雑炊
炊飯において特に炊飯完了後における蓋の内面への結露
を低減できる。また、蓋を形成するポリプロピレンなど
のプラスチック部材の溶解温度を越えないように、蓋を
効果的に加熱することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す炊飯器の全体構成をあ
らわした断面図である。
【図2】同上操作パネルの一例を示す平面図である。
【図3】同上制御系統の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
8 鍋 21 蓋体(蓋) 27 内蓋(蓋) 28 蓋ヒータ(蓋加熱手段) 33 蓋温度センサ(沸騰検知手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉崎 俊英 新潟県加茂市大字後須田2570番地1 東芝 ホームテクノ株式会社内 (72)発明者 三宅 一也 新潟県加茂市大字後須田2570番地1 東芝 ホームテクノ株式会社内 Fターム(参考) 4B055 AA03 BA80 CA02 CA24 CD02 DA02 DA05 DB14 DB22 FA09 FB02 FB05 GA04 GB03 GC12 GC21 GC34 GD02

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鍋と、この鍋に対向するステンレスやチ
    タンまたはチタン合金からなる蓋と、前記蓋の温度監視
    により前記鍋内の沸騰を検知する沸騰検知手段とを備
    え、保温されたご飯,冷やご飯,冷凍されたご飯などの
    ご飯を前記鍋の中に入れ、所定量の水または調味料を添
    加した水を加えた後、炊飯加熱を行なって雑炊に仕上げ
    る再加熱調理機能を選択的に実行可能であり、この再加
    熱調理機能を選択すると、炊飯加熱中の沸騰前から前記
    蓋を加熱して、この蓋の内面への水分付着量を抑制する
    とともに、前記沸騰検知手段による沸騰検知期間は前記
    蓋の加熱を一時的に中止するように構成したことを特徴
    とする炊飯器。
  2. 【請求項2】 鍋と、この鍋に対向する蓋とを備え、保
    温されたご飯,冷やご飯,冷凍されたご飯などのご飯を
    前記鍋の中に入れ、所定量の水または調味料を添加した
    水を加えた後、炊飯加熱を行なって雑炊に仕上げる再加
    熱調理機能を選択的に実行可能であり、この再加熱調理
    機能を選択すると、炊飯加熱中の炊飯開始と同時か、あ
    るいは炊飯開始から所定時間経過後の沸騰前から前記蓋
    を加熱して、この蓋の内面への水分付着量を抑制するよ
    うに構成したことを特徴とする炊飯器。
  3. 【請求項3】 鍋と、この鍋に対向する蓋と、この蓋を
    加熱する蓋加熱手段とを備え、保温されたご飯,冷やご
    飯,冷凍されたご飯などのご飯を前記鍋の中に入れ、所
    定量の水または調味料を添加した水を加えた後、炊飯加
    熱を行なって雑炊に仕上げる再加熱調理機能を選択的に
    実行可能であり、この再加熱調理機能を選択すると、炊
    飯加熱中の沸騰前から前記蓋を蓋加熱手段により加熱し
    て、この蓋の内面への水分付着量を抑制するとともに、
    前記蓋の温度が+100℃以下になるように前記蓋加熱手
    段の加熱量を設定する構成としたことを特徴とする炊飯
    器。
JP2000174156A 2000-06-09 2000-06-09 炊飯器 Pending JP2001346681A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000174156A JP2001346681A (ja) 2000-06-09 2000-06-09 炊飯器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000174156A JP2001346681A (ja) 2000-06-09 2000-06-09 炊飯器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001346681A true JP2001346681A (ja) 2001-12-18

Family

ID=18676242

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000174156A Pending JP2001346681A (ja) 2000-06-09 2000-06-09 炊飯器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001346681A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008000180A (ja) * 2006-06-20 2008-01-10 Mitsubishi Electric Corp 炊飯器
CN109419312A (zh) * 2017-09-05 2019-03-05 佛山市顺德区美的电热电器制造有限公司 电烹饪器及用于电烹饪器的再加热方法
CN113545681A (zh) * 2020-04-24 2021-10-26 佛山市顺德区美的电热电器制造有限公司 控制方法、控制装置、烹饪设备和存储介质

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008000180A (ja) * 2006-06-20 2008-01-10 Mitsubishi Electric Corp 炊飯器
JP4671920B2 (ja) * 2006-06-20 2011-04-20 三菱電機株式会社 炊飯器
CN109419312A (zh) * 2017-09-05 2019-03-05 佛山市顺德区美的电热电器制造有限公司 电烹饪器及用于电烹饪器的再加热方法
CN109419312B (zh) * 2017-09-05 2021-10-12 佛山市顺德区美的电热电器制造有限公司 电烹饪器及用于电烹饪器的再加热方法
CN113545681A (zh) * 2020-04-24 2021-10-26 佛山市顺德区美的电热电器制造有限公司 控制方法、控制装置、烹饪设备和存储介质

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2001346681A (ja) 炊飯器
JP2008023134A (ja) 炊飯器
JP7193712B2 (ja) 電気炊飯器
JPH0295318A (ja) 炊飯保温ジャー
JP4029821B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP4206973B2 (ja) 電気炊飯器
JPH064850Y2 (ja) 炊飯器
JP2001299580A (ja) 炊飯器
JP2001346683A (ja) 炊飯器
JP2004081437A (ja) 炊飯器
JP2004079216A (ja) 誘導加熱調理器
JP3539402B2 (ja) 炊飯器
JP2001292895A (ja) 炊飯器
JP7193711B2 (ja) 電気炊飯器
JP2629143B2 (ja) 電気炊飯器
JPH10165301A (ja) 炊飯器
JP3692529B2 (ja) おでん調理器
JP2890398B2 (ja) 炊飯器
JPH0632011Y2 (ja) 炊飯器
JP3826070B2 (ja) 炊飯器
JP2005296368A (ja) 電気炊飯器
JP2002202499A (ja) Lcd表示装置およびlcd表示装置を備えた調理器
JP2001238794A (ja) おでん販売用加熱保温器
JP2004081685A (ja) 炊飯器
JP2001299579A (ja) 炊飯器