JP2001345698A - 補償機能付アナログ回路 - Google Patents

補償機能付アナログ回路

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JP2001345698A
JP2001345698A JP2001087046A JP2001087046A JP2001345698A JP 2001345698 A JP2001345698 A JP 2001345698A JP 2001087046 A JP2001087046 A JP 2001087046A JP 2001087046 A JP2001087046 A JP 2001087046A JP 2001345698 A JP2001345698 A JP 2001345698A
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JP
Japan
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circuit
operation state
analog circuit
voltage
storage unit
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JP2001087046A
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English (en)
Inventor
Shinichi Yoshioka
晋一 吉岡
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 アナログ回路を短時間で且つ適切な動作状態
で待機モードから動作モードに復帰させる。 【解決手段】 補償機能付PLL回路10に、複数の動
作状態を有するPLL回路24の動作状態を記憶する、
動作状態記憶部26を設ける。この補償機能付PLL回
路10が待機モードにある場合には、所定の時間間隔で
PLL回路24を動作させ、最適な動作状態をチェック
して、この最適な動作状態を動作状態記憶部26に記憶
させる。PLL回路24を動作モードに復帰させる際に
は動作状態記憶部26に記憶されている動作状態に基づ
いて、PLL回路24を復帰させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、補償機能付アナロ
グ回路に関し、特に、プロセスや温度や電源電圧等のば
らつきを補償することの可能な補償機能付アナログ回路
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体製造技術が進歩してきてお
り、このため0.2μm以下のチャネル長を持つトラン
ジスタが製造できるようになってきている。これに伴
い、このトランジスタを駆動する電源電圧も1.5Vや
それ以下に下がるようになってきている。
【0003】一方、高速メモリ用のI/OやPLL(ph
ase locked loop)回路などは、アナログ回路、特にC
MOS回路で実現されているが、その動作条件は、プロ
セス(P)、温度(T)、電源電圧(V)によって影響
を受ける。特に、電源電圧が低い場合には、回路的な工
夫のみで広い動作範囲を持つアナログ回路を実現するこ
とは、困難になってきている。これは、電源電圧が低く
なるとバンドギャップリファレンス回路や、バイポーラ
トランジスタを用いた回路が使用できないことによるも
のである。
【0004】例えば、PLL回路などでは、プロセス
(P)、温度(T)、電源電圧(V)のばらつきによっ
て、そのロックする周波数の範囲が倍以上に変化する。
また、ラムバスインターフェースのような高速メモリの
I/Oでは、一定の電流で常にI/Oを駆動したいとい
う要求があるが、駆動電流はプロセス(P)、温度
(T)、電源電圧(V)のばらつきにより倍以上に変化
してしまう。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、これらのアナ
ログ回路では、動作の開始時や動作中のある一定の間隔
において、アナログ回路の動作状態を調べ、最適値に設
定し直すことが行われている。
【0006】例えば、PLL回路などにおいては、プロ
セス(P)のばらつきを補償するために、動作の開始時
においてそのロックする周波数の範囲を調整すること
で、目的の周波数にロックさせるようにしている。
【0007】また、ラムバスインターフェースでは、出
力バッファの駆動力を可変にして、出力信号が目標の電
圧振幅になるように調節し(電流制御)、且つ、出力信
号の立ち上がり時間も、バッファを駆動する前段のバッ
ファ駆動力を設定することで制御している(スルーレイ
ト制御)。さらに、ラムバスメモリインターフェースな
どは、メモリとバス使用の調停を行うことによって、シ
ステムが動作中でもこのような最適化動作を行うことが
できるようになっている。
【0008】一方、システムクロックなどにおいては、
システムの動作中にその動作状態を変更することはシス
テムの不安定化を招く。このため、システム動作中の動
作状態変更は、必要最小限にとどめておく必要がある。
したがって、PLL回路を使用するシステムにおいて
は、PLL回路本来の負帰還制御を除いて、システム動
作中にその動作状態を変更することは行われておらず、
動作の開始時においてのみ行われている。
【0009】さらに、上述したようなアナログ回路を半
導体集積回路として実現し、この半導体集積回路を携帯
用端末に使用する場合には、消費電力を抑えるためにで
きるだけ必要なもの以外の回路部分の動作を止めておき
たいという要望もある。つまり、携帯用端末に用いられ
る半導体集積回路においては、待機モードにおいては消
費電力を抑えるために回路を止めておきたいという要求
と、待機モードから通常動作モードに戻る場合における
即応性を確保するためには回路は動作させておきたいと
いう要求とがある。つまり、2つの相反する要求が存在
する。
【0010】そこで本発明は、前記課題に鑑みてなされ
たものであり、待機モードにおける消費電力を抑えつ
つ、待機モードから通常動作モードに戻る場合における
即応性を確保するという、2つの相反する要求を満たす
アナログ回路を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明に係る補償機能付アナログ回路は、異なる動
作設定で動作する複数の動作状態を有するとともに、動
作を一時的に停止する停止モードと通常に動作する動作
モードとの2つのモードを有する、アナログ回路と、前
記アナログ回路が前記停止モードである場合に、前記ア
ナログ回路を前記停止モードから前記動作モードに復帰
させる際に、前記アナログ回路を前記複数の動作状態の
うちのどの動作状態で復帰させるかを復帰動作状態とし
て記憶する、動作状態記憶部と、前記アナログ回路が前
記停止モードである場合に、前記アナログ回路を所定の
時間間隔で動作させて、前記複数の動作状態の中から適
切な動作状態を選定し、前記動作状態記憶部に記憶させ
る、制御部と、を備えることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】アナログ回路の消費電力を低減す
るためには、待機モードにおいてはできるだけ多くの回
路ブロックを停止させておくことが望ましい。しかし、
これら回路ブロックの中には、待機モードから通常動作
モードに戻るまでに時間がかかる回路ブロックも存在す
る。このため、本発明においては通常動作モードに戻る
までに時間がかかる回路ブロックについての動作状態を
記憶しておく動作状態記憶回路を設け、この記憶されて
いる動作状態に基づいて回路ブロックを通常動作モード
に復帰させることにより、回路ブロックの復帰時間を短
くしたものである。
【0013】以下の実施形態においては、アナログ回路
の一例としてPLL回路を例に挙げて本発明を説明する
が、他のアナログ回路、例えば、A/D変換回路、D/
A変換回路、RF変換回路等に適用することも可能であ
る。なお、本実施形態でPLL回路を例に本発明を説明
するのは、待機モードから通常動作モードになるまでの
時間応答性を考慮すると、PLL回路が最もクリティカ
ルになりやすいからである。
【0014】図1は、本発明の第1の実施形態に係る補
償機能付PLL回路10の構成をブロックで示す図であ
る。
【0015】この図1に示すように、補償機能付PLL
回路10は、スリープタイマ20と、制御部22と、P
LL回路24と、動作状態記憶部26と、温度モニタ2
8と、電圧モニタ30とを、備えて構成されている。
【0016】この補償機能付PLL回路10は、通常に
動作するモードである通常動作モードと、通常に動作せ
ずに待機する待機モードとの、2つのモードを有してい
る。補償機能付PLL回路10が通常動作モードである
場合には、PLL回路24も動作モードになり、補償機
能付PLL回路10が待機モードである場合には、PL
L回路24も停止モードになる。
【0017】PLL回路24は、入力された基準クロッ
ク信号CLK1のクロック周波数を変化させて、基準ク
ロック信号CLK1に同期した出力クロック信号CLK
2を出力する回路である。このPLL回路24は、上述
したように動作モードと待機モードの2つのモードを有
している。また、PLL回路24は、異なる動作設定で
動作する複数の動作状態を有している。
【0018】このPLL回路24の動作状態は、この補
償機能付PLL回路10が待機モードに入る前に、動作
状態記憶部26に記憶される。補償機能付PLL回路1
0が待機モードから通常動作モードに復帰する際には、
PLL回路24も停止モードから動作モードに移行し、
動作状態記憶部26に記憶されている情報に基づいて、
PLL回路24を初期化する。
【0019】スリープタイマ20は、待機モードにおい
て、一定時間毎に制御部に起動信号ASを出力する。こ
の起動信号ASが入力された制御部22は、PLL回路
24の最適化動作を開始する。この際、制御部22は、
PLL回路24の動作状態の検出と設定を行う。具体的
には、制御部22は、PLL回路24に対してある一定
の動作条件を与えて動作させ、その動作結果に基づいて
PLL回路24の各種設定値の最適値を求める。
【0020】例えば、PLL回路24においては、制御
電圧を中心値に固定して、この状態で目標のクロック周
波数になるように、クロック信号の周波数の最小値(又
は最大値)と電圧制御発振器のゲインを決定する。この
最適化動作によって求められた動作状態は、動作状態記
憶部26に記憶され、待機モードから通常動作モードに
復帰する際に、この新たな動作状態に基づいてPLL回
路24は初期化される。
【0021】つまり、PLL回路24の最適化動作を行
う時間間隔は、スリープタイマ20によって、制御され
ている。この定期的に行う最適化動作は、DRAMのリ
フレッシュ動作と近似したものと考えることもできる。
すなわち、補償機能付PLL回路10が待機モードにあ
る場合は、PLL回路24は消費電力削減のため、停止
モードにある。しかし、ある一定時間間隔でPLL回路
24の最適な動作状態をチェックするために、一度PL
L回路24を停止モードから動作モードに復帰させて動
作させる。PLL回路24が最適に動作するための動作
状態と、動作状態記憶部26が記憶する動作状態とが異
なる場合には、動作状態記憶部26に記憶する動作状態
を更新する。
【0022】本実施形態における動作状態記憶部26
は、複数の動作状態を記憶しておくことができるよう構
成されている。例えば、携帯情報端末(電話機等も含
む)では、充電して使用するので充電池の状態によって
は電源電圧も変化する。また、使用する場所によっては
周囲の温度の変化が激しい場合もある。例えば、暖かい
部屋から寒い戸外へ移動したような場合である。このよ
うな場合でも、動作状態記憶部26は、複数の動作状態
を保持しているので、最適な動作状態を選択することが
可能になる。
【0023】具体的には、一般にアナログ回路は、ある
一定の温度範囲、電圧範囲では正常に動作するが、その
範囲を超えると不安定になる。このため、本実施形態の
補償機能付PLL回路10においては、温度モニタ28
と電圧モニタ30を設けることにより、この問題を解決
している。
【0024】すなわち、温度モニタ28が周囲の温度を
モニタして、温度情報TIを動作状態記憶部26に出力
する。また、電圧モニタ30が充電池の電圧をモニタし
て、電圧情報VIを動作状態記憶部26に出力する。動
作状態記憶部26は、これら温度情報TIと電圧情報V
Iとに基づいて、複数保持している動作状態から、最適
な動作状態を選択し、PLL回路24を待機モードから
通常動作モードへ復帰させる際に、初期化条件として用
いる。したがって、PLL回路24は、ある意味では高
温で動作するモードと低温で動作するモードとを、切り
替えられるように構成されているといえる。
【0025】また、最適化動作中にシステムから起動要
求がある場合も考えられる。つまり、補償機能付PLL
回路10が待機モードにある場合に、PLL回路24の
最適化動作をしている最中に、補償機能付PLL回路1
0が通常動作モードへの復帰要求を受けることもあり得
る。この場合の対処方法としては主として次の2通りが
考えられる。1つは、PLL回路24の最適化動作を中
断して、動作状態記憶部26の内容を読み出し、この内
容に基づいてPLL回路24を初期化して復帰するやり
方である。もう1つは、最適化動作が短いものならば、
PLL回路24の最適化動作を継続して実行し、その終
了後にPLL回路24を初期化して復帰するやり方であ
る。後者のやり方の場合、最適化動作を最後まで実行す
るので、この最適化動作の動作状態を用いてPLL回路
24の初期化を行うことが可能になる。
【0026】次に、図2に基づいて、PLL回路24の
内部構成を詳しく説明する。この図2は、PLL回路2
4の内部構成をブロックで示す図である。
【0027】この図2に示すように、PLL回路24
は、分周器40、42と、位相比較器44と、周波数比
較器46と、チャージポンプ48と、ループフィルタ5
0と、電圧制御発振器52とを、備えて構成されてい
る。
【0028】分周器40には、上述した基準クロック信
号CLK1が入力される。この基準クロック信号CLK
1は、例えば、10MHzのクロック周波数である。分
周器40は、このクロック信号CLK1を分周する。例
えば、10MHzのクロック周波数を1/2に分周し
て、50MHzのクロック信号を生成する。そして、分
周器40は、この50MHzのクロック信号を位相比較
器44と周波数比較器46とに出力する。
【0029】これら位相比較器44と周波数比較器46
には、電圧制御発振器52が生成した出力クロック信号
CLK2も、分周器42を介して入力される。例えば、
分周器42は、400MHzの出力クロック信号CLK
2を1/8に分周して、50MHzのクロック信号にし
て、位相比較器44と周波数比較器46とに出力する。
【0030】位相比較器44は、分周器40から入力さ
れたクロック信号と分周器42から入力されたクロック
信号との位相を比較する。そして、両信号の位相差をパ
ルス幅に変換してパルス幅信号PWとして出力する。つ
まり、入力された2つのクロック信号について位相を比
較し、位相の差が大きい程、長い幅のパルスを有するパ
ルス幅信号PWを出力する。また、入力された2つのク
ロック信号のうち、分周器42からのクロック信号の方
が分周器40からのクロック信号よりも位相が進んでい
る場合は正のパルス幅信号PWを出力し、分周器42か
らのクロック信号の方が分周器40からのクロック信号
よりも位相が遅れている場合は負のパルス幅信号PWを
出力する。そして、このパルス幅信号PWはチャージポ
ンプ48に入力される。
【0031】チャージポンプ48ではこのパルス幅信号
PWに応じた電流信号ISを生成して、ループフィルタ
50に出力する。ループフィルタ50では、電流信号I
Sを電圧信号VSに変換し、電圧制御発振器52に出力
する。この電圧制御発振器52においては、電圧信号V
Sの電圧に応じた周波数の出力クロック信号CLK2を
生成して出力する。
【0032】この出力クロック信号CLK2は、PLL
回路24の外部に出力されるとともに、分周器42に入
力される。上述したように、分周器42は出力クロック
信号CLK2を分周して、位相比較器44と周波数比較
器46とに出力する。
【0033】このようなフィードバックループを構成す
ることにより、PLL回路24は、電圧制御発振器52
が生成する出力クロック信号CLK2の周波数を目的の
周波数に一致させるように制御する。
【0034】一方、上述した周波数比較器46は、分周
器40を介して入力された基準クロック信号CLK1
と、分周器42を介して入力された出力クロック信号C
LK2との周波数を比較して、両周波数の差分を周波数
差分信号FDとして出力する。この周波数差分信号FD
は、動作状態記憶部26に入力される。
【0035】動作状態記憶部26は、この周波数差分信
号FDに基づいて、分周器40、42の分周比や、電圧
制御発振器52のゲインや、チャージポンプ48を、最
適な条件に設定する。この設定情報を、動作状態記憶部
26は動作状態として記憶する。
【0036】図3(a)は、上述したような動作の最適
化を行わない従来のPLL回路における制御電圧と出力
クロック信号の周波数の関係を示すグラフであり、図3
(b)は、上述したような動作の最適化を行った補償機
能付PLL回路10における制御電圧と出力クロック信
号の周波数の関係を示すグラフである。
【0037】図3(a)からわかるように、従来のPL
L回路においては、プロセス(P)、温度(T)、電源
電圧(V)のばらつきにより、電圧制御発振器に与える
制御電圧が同じでも得られる出力クロック信号の周波数
は大きく異なっていた。これに対して、図3(b)から
わかるように、本実施形態に係る補償機能付PLL回路
10によれば、プロセス(P)、温度(T)、電源電圧
(V)のばらつきを補償するので、電圧制御発振器52
に与える制御電圧が同じであれば、出力クロック信号の
周波数をほぼ一定に揃えることができる。
【0038】図4は、電圧制御発振器52のゲインを変
更するためのゲイン変更回路の一例を示す図である。こ
の図4に示すように、電圧制御発振器52のゲイン変更
回路は、P型のMOSトランジスタP1、P2と、N型
のMOSトランジスタN1〜N7とを、備えて構成され
ている。
【0039】このゲイン変更回路は、カレントミラー回
路で構成されている。すなわち、MOSトランジスタP
2と、これに対するMOSトランジスタP1、N1〜N
7とで、カレントミラー回路が構成されている。
【0040】MOSトランジスタN1〜N3は、動作状
態記憶回路26のゲインの設定に基づいて、オン/オフ
される。これらMOSトランジスタN1〜N3をオン/
オフすることにより、カレントミラーの増幅率を変化さ
せて、同じ制御電流がMOSトランジスタN4を流れる
場合でも、MOSトランジスタP2から電圧制御発振器
52に与えられる電圧を変化させることができるように
している。
【0041】図5は、図4を用いた場合の周波数−電流
の特性グラフである。図5(a)〜(c)に示すよう
に、温度が高い時には電圧制御発振器の周波数は低い側
にシフトし、温度が低い時には電圧制御発振器の周波数
は高い側にシフトしている。ターゲットの周波数にあわ
せるために、スイッチN3,N2,N1の入力を決め、
カレントミラーの比を変えている。例えば、図に示す太
線が最適化の結果である。
【0042】図6は、本発明の第2の実施形態に係る補
償機能付PLL回路10の構成をブロックで示す図であ
る。
【0043】この図6に示すように、補償機能付PLL
回路10は、スリープタイマ20と、制御部22と、P
LL回路24と、動作状態記憶部26と、温度モニタ2
8と、電圧モニタ30と、設定状態記憶部32とを、備
えて構成されている。なお、第1の実施形態と同一部分
には同一符号を付して、説明は省略する。
【0044】第2の実施形態の補償機能付PLL回路1
0では、動作状態の最適化に加えて、ロック時の状態、
すなわち、あらかじめプロセス(P)によるばらつきを
補償するための設定情報を、設定情報記憶部32に記憶
している。電圧制御発振器52の発振範囲を最適化し、
それに見合うようにループの状態(Loop Dynamics)を
決定し、且つ、ロック時の発振周波数を記憶する。PL
L回路24は、この設定状態記憶部32および動作状態
記憶部26に記憶されている情報とに基づいて、最適化
する。
【0045】また、温度モニタ28と電圧モニタ30
は、制御部22を介して温度情報TIと電圧情報VIと
を動作状態記憶部26に出力している。
【0046】次に、図7に基づいて、PLL回路24の
内部構成を詳しく説明する。この図7は、図6のPLL
回路24の内部構成をブロックで示す図である。
【0047】この図7に示すように、PLL回路24
は、分周器40、42と、位相比較器44と、周波数比
較器46と、チャージポンプ48と、ループフィルタ5
0と、電圧制御発振器52とを、備えて構成されてい
る。なお、各部の動作は、第1の実施形態と同様である
ので、説明を省略する。
【0048】図8は、電圧制御発振器52の周波数帯域
を変更するための回路の一例を示す図であり、リングの
段数は可変可能である。例えば、図8に示すように、周
波数帯域を変更する回路は、6段の遅延素子と2段のミ
キサー型選択回路から構成されている。このミキサー型
選択回路は、リングの段数を切り替えるのに使用するア
ナログスイッチと考える。例えば、入力される3系統の
信号IN0,IN1,IN2のうち1系統を選択して出
力する。あるいは、3系統の信号のうち2系統の信号を
ミックスして、これらの中間の位相をもつ信号を出力す
る。図8の場合、ミキサー型選択回路を1段の遅延素子
と考えると、4段から8段までリングの段数を変化させ
ることができる。これにより、大幅に電圧制御発振器5
2の周波数範囲を変更できる。なお、図8のトランジス
タで構成された回路は、ミキサー型選択回路の具体的な
回路図である。
【0049】なお、第2の実施形態においても、図8の
かわりに、図4に示した電圧制御発振器52のゲインを
変更するためのゲイン変更回路を用いてもよい。
【0050】また、図9は、チャージポンプ電流を制御
するための回路の一例を示す図である。これもカレント
ミラーの比を変えることで変更が可能である。この図9
に示すように、チャージポンプ電流を制御する回路は、
5個のP型のMOSトランジスタと、10個のN型のM
OSトランジスタとを、備えて構成されている。
【0051】この制御回路は、カレントミラー回路で構
成され、カレントミラーの比を変えることで出力電圧の
変更が可能である。MOSトランジスタS0〜S2は、
動作状態記憶回路26あるいは設定状態記憶部32に基
づいて、オン/オフされる。これらMOSトランジスタ
S0〜S3をオン/オフすることにより、カレントミラ
ーの増幅率を変化させて、同じバイアス電流がMOSト
ランジスタを流れる場合でも、ループフィルタ50に与
えられる電圧を変化させることができるようにしてい
る。
【0052】上記のように、アナログ回路の複数の部分
において、動作状態をレジスタに記憶させておき、動作
環境の変化に応じてこの記憶させた情報から最適な動作
に変更することができる。例えば、動作状態記憶部26
は、レジスタあるいはメモリによって構成することがで
きる。図10および図11に、動作状態記憶部のブロッ
ク図を示す。
【0053】動作状態をアナログ値として保持する場
合、図10に示すように、一度A−D変換器でデジタル
値に変換してメモリに保持する。特に、PLL回路にお
けるループフィルタの出力電位などがこれに相当する。
保持している値を読み出すときには、D−A変換器でア
ナログ値に変換して読み出す。
【0054】また、図11に示すように、動作状態記憶
部26をフラッシュメモリによって実現することもでき
る。この場合、フラッシュメモリは8bit相当の情報
分解能があるアナログ値を保持するメモリとして機能す
る。アナログ値として、レベル変換、あるいは、インピ
ーダンスの変換が必要な場合には、図11(b)に示す
ように、バッファアンプを介してメモリと接続する。
【0055】以上のように、本実施形態に係る補償機能
付PLL回路10によれば、PLL回路24に複数の異
なる動作状態を設け、この動作状態を切り替えてPLL
回路24を動作させることにしたので、プロセス
(P)、温度(T)、電源電圧(V)がばらつくことに
よる出力クロック信号CLK2の周波数特性のばらつき
を抑えることができる。
【0056】すなわち、1つの動作状態のみを有するP
LL回路で、プロセス(P)、温度(T)、電源電圧
(V)のばらつきを吸収することはもはや困難である。
そこで、本実施形態に係る補償機能付PLL回路10に
おいては、複数の動作状態として、電圧制御発振器52
のゲイン設定と、分周器40、42の分周比の設定と、
チャージポンプの設定とを、PLL回路24に設けるこ
ととした。このため、プロセス(P)、温度(T)、電
源電圧(V)の状況によって、これら複数の動作状態を
切り替えて動作させることにより、制御電圧又は制御電
流に対する出力クロック信号CLK2の周波数が安定し
た補償機能付PLL回路10を得ることができる。
【0057】また、携帯用端末においては、この補償機
能付PLL回路10が待機モードにある場合が多いた
め、待機モードであっても定期的にPLL回路24を通
常させて、最適な動作状態がどのような状態であるのか
をチェックすることとした。このため、補償機能付PL
L回路10が待機モードから通常動作モードに復帰する
場合でも、PLL回路24を最適な状態で動作させるこ
とができる。
【0058】しかも、この最適な動作状態を動作状態記
憶部26に記憶しておくこととしたので、補償機能付P
LL回路10が待機モードから通常動作モードに移行す
る場合でも、短時間に移行することができる。
【0059】また、補償機能付PLL回路10は携帯用
端末に使用される場合も多く、このような携帯用端末に
おいてはクロック信号による電力消費が大きいことか
ら、待機モードにおいてはPLL回路24を停止モード
にできることから、消費電力の低減を図ることができ
る。
【0060】なお、本発明は上記実施形態に限定されず
種々に変形可能である。例えば、図1および図5におけ
る温度モニタ28と電圧モニタ30とは必ずしも必要な
ものではなく、どちらか一方を、又は、双方を、省略す
ることも可能である。
【0061】また、図1および図5における温度モニタ
28や電圧モニタ30が温度変化や電圧変化を検出し
て、制御部22に起動信号ASを出力するようにしても
よい。
【0062】さらに、PLL回路24のロック状態をデ
ジタル的に制御させ、且つ、ロック状態をデジタル的に
再現できるようにしておくことにより、ロックアップ時
間も短縮させることができる。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る補償
機能付アナログ回路によれば、アナログ回路が停止モー
ドである場合に、アナログ回路を動作モードに復帰させ
る際の動作状態を記憶する動作状態記憶回路を設けると
ともに、アナログ回路が停止モードである場合にも所定
の時間間隔でアナログ回路の最適な動作状態を選定し直
すこととしたので、アナログ回路を動作モードに復帰さ
せる際に短時間で且つ適切な動作状態で復帰させること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る補償機能付PL
L回路の内部構成をブロックで示す図。
【図2】図1におけるPLL回路の内部構成をブロック
で示す図。
【図3】(a)従来のPLL回路における制御電圧と出
力クロック信号の周波数との関係を示すグラフ。 (b)本実施形態に係る補償機能付PLL回路における
制御電圧と出力クロック信号の周波数の関係を示すグラ
フ。
【図4】本実施形態における電圧制御発振器のゲインを
変更するための回路を示す図。
【図5】図4を用いた場合の周波数−電流の特性グラ
フ。
【図6】本発明の第2の実施形態に係る補償機能付PL
L回路の内部構成をブロックで示す図。
【図7】図6におけるPLL回路の内部構成をブロック
で示す図。
【図8】電圧制御発振器の周波数帯域を変更するための
回路を示す図。
【図9】チャージポンプ電流を制御するための回路を示
す図。
【図10】動作状態記憶部の構成をブロックで示す図。
【図11】動作状態記憶部の構成をブロックで示す図。
【符号の説明】
10 補償機能付PLL回路 20 スリープタイマ 22 制御部 24 PLL回路 26 動作状態記憶部 28 温度モニタ 30 電圧モニタ 40、42 分周器 44 位相比較器 46 周波数比較器 48 チャージポンプ 50 ループフィルタ 52 電圧制御発振器 CLK1 基準クロック信号 CLK2 出力クロック信号

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】異なる動作設定で動作する複数の動作状態
    を有するとともに、動作を一時的に停止する停止モード
    と通常に動作する動作モードとの2つのモードを有す
    る、アナログ回路と、 前記アナログ回路が前記停止モードである場合に、前記
    アナログ回路を前記停止モードから前記動作モードに復
    帰させる際に、前記アナログ回路を前記複数の動作状態
    のうちのどの動作状態で復帰させるかを復帰動作状態と
    して記憶する、動作状態記憶部と、 前記アナログ回路が前記停止モードである場合に、前記
    アナログ回路を所定の時間間隔で動作させて、前記複数
    の動作状態の中から適切な動作状態を選定し、前記動作
    状態記憶部に記憶させる、制御部と、 を備えることを特徴とする補償機能付アナログ回路。
  2. 【請求項2】前記アナログ回路が前記停止モードである
    場合に、前記所定の時間間隔で起動信号を前記制御部に
    出力する、スリープタイマを、さらに備えるとともに、 前記制御部は前記起動信号が入力された場合に、前記ア
    ナログ回路を動作させて、前記複数の動作状態のうち最
    適な動作状態を選定し、前記動作状態記憶部に記憶させ
    る、 ことを特徴とする請求項1に記載の補償機能付アナログ
    回路。
  3. 【請求項3】周囲の温度を検出して、温度情報として前
    記動作状態記憶部に出力する、温度モニタを、さらに備
    えるとともに、 前記動作状態記憶部は、前記温度情報に基づいて、前記
    復帰動作状態を変更する、ことを特徴とする、請求項1
    又は請求項2に記載の補償機能付アナログ回路。
  4. 【請求項4】電源の電圧状態を検出して、電圧情報とし
    て前記動作状態記憶部に出力する、電圧モニタを、さら
    に備えるとともに、 前記動作状態記憶部は、前記電圧情報に基づいて、前記
    復帰動作状態を変更する、ことを特徴とする、請求項1
    乃至請求項3に記載の補償機能付アナログ回路。
  5. 【請求項5】前記アナログ回路は、PLL回路である、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記
    載の補償機能付アナログ回路。
  6. 【請求項6】前記PLL回路は、少なくとも入力された
    制御電圧に基づいた周波数のクロック信号を生成する、
    電圧制御発振器を備えており、 前記PLL回路における前記動作状態の動作設定には、
    前記電圧制御発振器のゲイン設定情報を含んでいる、こ
    とを特徴とする請求項5に記載の補償機能付アナログ回
    路。
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