JP2001345558A - プリント配線基板、およびプリント配線基板製造方法 - Google Patents

プリント配線基板、およびプリント配線基板製造方法

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JP2001345558A
JP2001345558A JP2000165943A JP2000165943A JP2001345558A JP 2001345558 A JP2001345558 A JP 2001345558A JP 2000165943 A JP2000165943 A JP 2000165943A JP 2000165943 A JP2000165943 A JP 2000165943A JP 2001345558 A JP2001345558 A JP 2001345558A
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wiring board
stage
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JP2000165943A
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Munehiro Kuramochi
宗広 倉持
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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  • Production Of Multi-Layered Print Wiring Board (AREA)
  • Printing Elements For Providing Electric Connections Between Printed Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 導通不良のない、かつ導通抵抗の低い良好な
プリント配線基板、およびプリント配線基板製造方法を
提供する。 【解決手段】 配線パターンを形成したプリント基板を
複数枚、積層して、積層基板間の配線パターン相互を導
電性樹脂を印刷、充填したビアホールによって相互接続
する構成において、導電性樹脂を印刷、充填の後、第1
段階目の導電性樹脂の熱硬化処理を導電性樹脂材料の標
準加工条件より10〜20%低い温度で実行し、さら
に、第2段階目の導電性樹脂の熱硬化処理を標準加工条
件のもとで行なう処理としたことにより、導電性樹脂内
の有機溶剤が十分取り除かれ、かつ、導電性樹脂内の導
電粒子の凝集度合いが高められ、導通不良のない、かつ
導通抵抗の低い良好な多層基板が得ることを可能とし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリント配線基
板、およびプリント配線基板製造方法に関する。さらに
詳細には、絶縁シートを積層して形成する多層プリント
配線基板において導通不良の発生を防止し、リフローソ
ルダリングによる実装も可能としたプリント配線基板、
およびプリント配線基板製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、各種電子機器の小型化、高機能化
に伴い、電子機器を構成する電子部品の高密度実装構成
が多方面で使用されている。その1つの態様として、多
層基板構成、すなわち配線パターンを形成した基板を絶
縁シートを介して積層させる構成がある。
【0003】異なる層間に位置する配線パターン同士の
接続には、絶縁層にビアホール(VIA HOLE)を
形成してビアホールに金属メッキを施して導電接続する
構成や、あるいは、ビアホール中に導電性樹脂材料を印
刷、充填して導電接続する方法が知られている。特に、
ビアホール中に導電性樹脂材料を印刷、充填して導電接
続する方法は、加工の容易性、低コストであることから
広く用いられている。
【0004】例えば、特開昭64−89586号には、
ビアホールによる異なる層に形成された配線パターン間
の接続構成として、図1に示すような構成が開示されて
いる。図1はビアホール部分の断面構成を示す図であ
る。図1の構成について説明する。下層の絶縁シート1
01の上面には配線パターン102が形成されており、
さらにその上段に上層の絶縁シート103が接合され、
絶縁シート103の上面に配線パターン104が形成さ
れている。
【0005】上層の絶縁シート103の一部に穴、すな
わちビアホール105が形成され、2層の絶縁シートの
接合後にビアホール105内に導電性樹脂材料106を
印刷、充填して、さらに導電性樹脂材料106を熱硬化
処理することにより、上層の配線パターン104と下層
の配線パターン102との導電性樹脂を介した接続構成
を形成している。
【0006】特開平7−106755号においては、ビ
アホール内に充填した導電性樹脂の熱硬化処理の際に、
導電性樹脂の表面が先行して硬化し、内部の有機溶剤が
残留して膨れや破裂等が発生して、導通不良を起こすこ
とを防止する処理方法として、ビアホールに充填した導
電性樹脂の熱硬化処理を3段階以上に分けて実行し、樹
脂内に残留する有機溶剤のガス抜きを効果的に行なう多
層回路基板製造方法を開示している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】導電性樹脂材料は、導
電性粒子と熱硬化性樹脂との混合体であり、熱硬化処理
により、熱硬化性樹脂の収縮が発生して導電性粒子の密
度が高まり、導通抵抗を低下させて良好な導通性を持つ
ビアホールが形成できる。しかしながら、特開昭64−
89586は、導電性樹脂材料の熱硬化処理を一度の処
理で行なう構成であるため、樹脂表面においては、先行
して樹脂収縮が発生し、内部では十分な収縮が行われな
いという自体が起こり得る。その結果、ビアホールとし
ての導通抵抗値が高くなるという問題が発生する。
【0008】パターン同士の接続抵抗値は低いほうが望
ましい。特に、プリント配線板として周波数の高い信号
を伝送しようとする場合、抵抗値が高いと、信号がビア
ホールの接続部を通過する際に時定数などの影響によ
り、波形歪が発生する等の問題が発生する。
【0009】特開平7−106755号は、樹脂内に含
まれる有機溶剤を飛ばすために、3段階以上の熱処理ス
テップを持つ。しかし、導電性ペーストに含まれる有機
溶剤は、スクリーン印刷による塗布作業中の乾燥、硬化
を防ぐため、沸点の高いものが使用されており、従って
有機溶剤をとばす処理には、高温での処理が必要とな
る。しかし、一気に高い温度で処理を実行すると表面の
樹脂が硬化してしまい、内部に有機溶剤が残留すること
になる。これを防止するために3段階以上の熱処理を行
なっている。特開平7−106755号の実施例によれ
ば、130℃,1時間の熱処理を行ない、次に160℃
で行なう処理を開示しているが、このような処理工程と
すると、最初の130℃,1時間の熱処理の間にある程
度の熱硬化制樹脂の縮合、硬化が発生し、その後の16
0℃での熱処理による樹脂縮合が弱められることにな
る。その結果、樹脂内の導電性粒子の凝集化が十分に行
われずビアホールの導通抵抗が高くなってしまうという
問題がある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の側面は、
配線パターンを有する回路基板を複数枚、積層した多層
型のプリント配線基板において、異なる層の配線パター
ンを導電性材料を充填したビアホールによって接続する
構成を有し、前記ビアホールには、導電性粒子と熱硬化
性樹脂とを含む導電性樹脂材料の熱硬化処理によって形
成された導電性樹脂が充填され、前記導電性樹脂は、前
記熱硬化性樹脂の標準硬化温度より低い温度における第
1段階目の熱硬化処理と、前記熱硬化性樹脂の標準硬化
温度における加圧下での第2段階目の熱硬化処理とを順
次実行して硬化させた導電性樹脂であることを特徴とす
るプリント配線基板にある。
【0011】さらに、本発明のプリント配線基板の一実
施態様において、前記導電性樹脂材料は、不飽和ポリエ
ステル系不織布、熱硬化性樹脂、および、導電性粒子と
しての銅粉または銀粉、またはカーボンの少なくともい
ずれかを含む構成であることを特徴とする。
【0012】さらに、本発明のプリント配線基板の一実
施態様において、最上層の配線パターン上には保護膜が
形成され、該保護膜は前記熱硬化性樹脂の標準硬化温度
における加圧下での第2段階目の熱硬化処理において熱
圧着処理により前記最上層の配線パターン上に形成され
た保護膜であることを特徴とする。
【0013】さらに、本発明のプリント配線基板の一実
施態様において、前記保護膜は、ポリイミド製のシート
体であることを特徴とする。
【0014】さらに、本発明の第2の側面は、配線パタ
ーンを有する回路基板を複数枚、積層した多層型のプリ
ント配線基板製造方法において、異なる層の配線パター
ンを接続孔としてのビアホールに導電性樹脂材料を印
刷、充填するステップと、前記導電性樹脂材料に含まれ
る熱硬化性樹脂の標準硬化温度より低い温度における第
1段階目の熱硬化処理ステップと、前記熱硬化性樹脂の
標準硬化温度における加圧下での第2段階目の熱硬化処
理ステップと、を有することを特徴とするプリント配線
基板製造方法にある。
【0015】さらに、本発明のプリント配線基板製造方
法の一実施態様において、前記第1段階目の熱硬化処理
ステップは、前記熱硬化性樹脂の標準硬化温度より10
〜20%低い温度に設定して実行するステップであるこ
とを特徴とする。
【0016】さらに、本発明のプリント配線基板製造方
法の一実施態様において、前記第1段階目の熱硬化処理
ステップは、前記熱硬化性樹脂材料の架橋が始まる最低
温度に対して約10〜20%低い温度で実行するステッ
プであることを特徴とする。
【0017】さらに、本発明のプリント配線基板製造方
法の一実施態様において、第2段階目の熱硬化処理ステ
ップは、最上層の配線パターン上の保護膜の熱圧着処理
を併せて実行するステップであることを特徴とする。
【0018】さらに、本発明のプリント配線基板製造方
法の一実施態様において、前記第1段階目の熱硬化処理
ステップは、約140℃において、約30〜45分の熱
硬化処理として実行し、前記第2段階目の熱硬化処理ス
テップは、約40Kg/cm2の加圧下で、約160℃
において、約30分の熱硬化処理として実行するステッ
プであることを特徴とする。
【0019】さらに、本発明のプリント配線基板製造方
法の一実施態様において、リフロー炉におけるリフロー
ソルダリング処理ステップを有することを特徴とする。
【0020】
【作用】本発明のプリント配線基板、およびプリント配
線基板製造方法によれば、ビアホールによる接続部にお
いて、導通抵抗を低く抑え、また、導電性樹脂に含まれ
る有機溶剤の除去が効率的に実行されるので、多層基板
形成後、リフローソルダリング時等において、樹脂部の
膨れ、破裂等の可能性の少ない良好な多層基板が得られ
る。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明のプリント配線基板、およ
びプリント配線基板製造方法の実施例について図面を参
照して説明する。
【0022】図2に本発明のプリント配線基板の製造方
法の工程図を示す。ステップS21は、配線パターン2
01の形成された第1の絶縁シート202の上面に配線
パターン203が形成され、かつ一部に穿孔された孔
部、すなわちビアホール204を持つ第2の絶縁シート
205を積層する。
【0023】次にステップS22では、積層した配線パ
ターンを持つ絶縁シートを熱圧着する。熱圧着処理は、
例えば約120〜150℃、約15〜40分、所定の圧
力、例えば1平方cm当たり20〜30Kgの圧力をか
けて実行する。これにより、積層した配線パターンを持
つ2層のパターンが接合される。
【0024】次にステップS23において、ビアホール
204内に導電性樹脂材料206をスクリーン印刷等で
塗布、充填する。導電性樹脂材料206は、熱硬化制樹
脂としてのフェノール樹脂、あるいはエポキシ樹脂を、
例えば不飽和ポリエステル系不織布に含浸させ、さら
に、導電性粒子として銅粉または銀粉、またはカーボン
の少なくともいずれかを含み、これらを有機溶剤によっ
て分散させた材料によって構成される。導電性樹脂材料
206のビアホール204内への充填後、常温で約15
分放置、レベリングを行なう。この間、塗布された導電
性樹脂材料206は、下層側に徐々に沈み込んでいく。
【0025】次に、ステップS24で、導電性樹脂材料
206に対する第1段階目の熱硬化処理を行なう。第1
段階目の熱硬化処理は、導電性樹脂材料206の標準加
工条件、すなわち導電性樹脂材料206に含まれる熱硬
化性樹脂材料の架橋が始まる最低温度に対して約10〜
20%低い温度で実行する。時間は、導電性樹脂材料2
06の標準加工条件として設定された時間とする。例え
ば導電性樹脂材料206に含まれる熱硬化性樹脂材料が
不飽和ポリエステル系不織布であり、その標準加工条件
が160℃,30分〜45分である場合には、本発明の
処理における第1段階目の熱硬化処理は、160℃より
約10%〜20%低い、約130〜145℃、好ましく
は約140℃に設定して、約30分〜45分の熱処理を
行なう。
【0026】この第1段階目の熱硬化処理の間に、ビア
ホール内に充填された導電性樹脂材料206に含まれる
有機溶剤は、その大部分が揮発する。また、導電性樹脂
材料206の表面は、完全な硬化には至らず、軽微に乾
燥して多少の圧力を加えても崩れない状態となる。
【0027】次に、ステップS25において、第2の絶
縁シート205の上面に形成された配線パターン203
のさらに上面に保護膜207を積層して第2段階目の熱
硬化処理を行なう。保護膜207としては、例えばポリ
イミド製のシートを使用する。この第2段階目の熱硬化
処理条件は、導電性樹脂材料206の標準加工条件とし
て設定された温度とする。また、保護膜207と配線パ
ターン203とを密着させて接合するため、圧力を印加
しながら第2段階目の熱硬化処理を行なう。第2段階目
の熱硬化処理は、圧力、約40Kg/cm2を印加しな
がら約160℃に設定して、約30分、熱処理を行な
う。
【0028】この圧力を印加しながらの熱硬化処理によ
り、ビアホール内の導電性樹脂材料206は、加熱のみ
の処理の場合よりも、収縮率が高まり導電性粒子の密度
が高まり、導電性粒子が密接に絡み合い安定な連鎖状態
を形成させて硬化することになる。
【0029】次に、本発明のプリント配線基板のリフロ
ーソルダリングによる製造方法、およびその結果得られ
た多層基板の導通抵抗の計測結果について説明する。
【0030】図3に示すように、上層基板30、下層基
板40にそれぞれ離間する配線パターン301,401
を50個設けた基板を形成した。、上層基板30の配線
パターン301の各々にはビアホール302が設けられ
ている。このビアホール302に導電性樹脂材料をスク
リーン印刷で印刷、充填する。導電性樹脂材料として
は、銅ペースト:E−1000(三井金属塗料化学製)
(標準加工条件:160℃,30分)を用いた。導電性
樹脂材料の印刷、充填の後、常温で15分、放置、レベ
リングを行なった。
【0031】次に、第1段階目の熱硬化処理として、約
140℃で、約30分の熱硬化処理を行なった。さら
に、ポリイミド性の保護シート50を積層一体化する処
理と併せて約160℃,約30分、圧力約40Kg/c
2で第2段階目の熱硬化処理を実行した。その後、こ
の多層配線基板を、リフローソルダリングに用いるリフ
ロー炉に投入した。リフロー炉の温度は、最大で約23
0℃,処理時間は10秒とした。
【0032】このようにして、製造された多層配線基板
は、上層基板30、下層基板40にそれぞれ設けられた
50個の配線パターン301,401がビアホールを介
して直列に接続された構成を持つ。その断面構成の分解
概略図を図4に示す。上層基板30の配線パターン30
1はビアホール302内の導電性樹脂500を介して下
層基板40の配線パターン401に接続され、さらに隣
接するビアホール302を介して上層基板30の別の配
線パターン301に接続されており、すべての配線パタ
ーン301,401に交互に接続し、50個の配線パタ
ーンをビアホールを介して直列に接続した構成となって
いる。
【0033】導通試験は、このような50個の配線パタ
ーンをビアホールを介して直列接続した多層プリント配
線基板を、加工条件を5種類設定して125点作成して
行なった。
【0034】これら5種類の加工条件は、前述の第1段
階目の熱硬化処理条件を変更したものであり、その他の
処理工程は同一とした。第1段階目の熱硬化処理条件の
5種類は、以下のA〜Eに示す通りである。
【0035】 A:120℃,30分 B:140℃,30分 C:140℃,45分 D:160℃,30分 E:160℃,45分
【0036】これら5種類の加工条件で生成した多層配
線基板の導通抵抗を加工処理の各ステップ、すなわち、
1次熱硬化処理後、2次熱硬化処理後、リフローソルダ
リングによるソルダリング処理後の3ステップ時点で計
測した結果を図5に示す。
【0037】図5から理解されるように、多層プリント
配線基板の平均抵抗値は、リフロー後において、103
mΩ〜167mΩであった。第1段階目の熱硬化処理条
件を160℃,30分、および160℃,45分とした
ものは、第1段階目の熱硬化処理時点で、熱硬化が進行
して、低い導通抵抗値に達している。一方、。第1段階
目の熱硬化処理条件を120℃,30分としたものは第
1段階目の熱硬化処理時点での導通抵抗値が高くなって
いる。第1段階目の熱硬化処理条件を140℃,30
分、および140℃,45分としたものは、第1段階目
の熱硬化処理時点で、その中間の導通抵抗値を示してい
る。
【0038】しかし、2次熱硬化処理を実行すると、そ
れぞれの導通抵抗値は低下する。これは、第2段階目の
熱硬化処理として実行される160℃,30分、圧力4
0Kg/cm2の熱処理によって、導電性樹脂中の熱硬
化性樹脂の縮合が進行し、導電性樹脂中の導電性粒子が
緊密に絡み合うためである。図5から理解されるよう
に、全てのサンプルにおいて、2次熱硬化処理後の導通
抵抗値は、150mΩ〜153mΩとなり、第1段階目
の熱硬化処理条件を160℃としたものと大差ない状態
となる。
【0039】また、リフロー後の導通抵抗値は、第1段
階目の熱硬化処理条件を120℃,30分としたもの、
140℃,30分としたサンプルがもっとも低い導通抵
抗値を示す結果となった。
【0040】図5に示す各サンプルの導通抵抗値は、導
通不良を示したサンプルを排除した残りのサンプルの平
均値に基づいて作成したものである。図6に、図5と同
様の5種類の第1段階目の熱硬化処理条件を設定した多
層基板のサンプルにおける導通不良発生率を計測したグ
ラフを示す。
【0041】図6から理解されるように、第1段階目の
熱硬化処理条件を120℃,30分としたものは、リフ
ロー後に導通不良となるものが10%を超える。これ
は、第1段階目の熱硬化処理条件が低温で行われるた
め、導電性樹脂材料中に有機溶剤が多く残留し、リフロ
ー時に残留した有機溶剤が突出するためであると考えら
れる。
【0042】また、第1段階目の熱硬化処理条件を16
0℃,30分、45分としたものは、2次熱硬化後に、
ほぼ10%を超える導通不良が発生している。これは、
第1段階目の熱硬化処理条件が高く、硬化の進行度合い
が高くなり、第2段階目の熱硬化処理において熱処理と
並行して行われる加圧処理によって硬化した樹脂にクラ
ックが発生し、クラックを原因として導通不良が発生し
たものと判断される。
【0043】第1段階目の熱硬化処理条件を140℃,
30分、45分としたサンプルには、導通不良を発生さ
せたものはなかった。
【0044】このように、多層基板内に形成したビアホ
ールの導電性樹脂の効果処理を2段階処理として、第1
段階目の処理を導電性樹脂材料の標準加工条件より10
〜20%低い温度で実行し、その後第2段階目の硬化処
理を標準加工条件のもとで行なうことにより、導通不良
のない、かつ導通抵抗の低い良好な多層基板が得られ
る。
【0045】以上、特定の実施例を参照しながら、本発
明について詳解してきた。しかしながら、本発明の要旨
を逸脱しない範囲で当業者が該実施例の修正や代用を成
し得ることは自明である。すなわち、例示という形態で
本発明を開示してきたのであり、限定的に解釈されるべ
きではない。本発明の要旨を判断するためには、冒頭に
記載した特許請求の範囲の欄を参酌すべきである。
【0046】
【発明の効果】以上述べたように、本発明のプリント配
線基板、およびプリント配線基板製造方法によれば、配
線パターンを形成したプリント基板を複数枚、積層し
て、積層基板間の配線パターン相互を導電性樹脂を印
刷、充填したビアホールによって相互接続する構成にお
いて、導電性樹脂を印刷、充填の後の熱処理を、導電性
樹脂材料の標準加工条件より10〜20%低い温度で実
行する第1段階目の熱硬化処理、導電性樹脂の熱硬化処
理を標準加工条件のもとで行なう第2段階目の処理の組
合わせで実行することにより、導電性樹脂内の有機溶剤
が十分取り除かれ、かつ、導電性樹脂内の導電粒子の凝
集度合いが高められ、導通不良のない、かつ導通抵抗の
低い良好な多層基板が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 多層プリント基板のビアホールの構成を示す
断面図である。
【図2】 本発明のプリント配線基板の製造ステップを
示す図である。
【図3】 本発明のプリント配線基板の試験用配線構成
について説明する図である。
【図4】 本発明のプリント配線基板の試験用配線構成
について説明する断面図である。
【図5】 第1段階熱硬化条件を変化させて導通抵抗試
験を行なった結果を示す図である。
【図6】 第1段階熱硬化条件を変化させて不良率測定
試験を行なった結果を示す図である。
【符号の説明】
101 絶縁シート 102 配線パターン 103 絶縁シート 104 配線パターン 105 ビアホール 106 導電性樹脂 201 配線パターン 202 絶縁シート 203 配線パターン 204 ビアホール 205 絶縁シート 206 導電性樹脂材料 30 上層基板 301 配線パターン 302 ビアホール 40 下層基板 401 配線パターン 500 導電性樹脂

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】配線パターンを有する回路基板を複数枚、
    積層した多層型のプリント配線基板において、 異なる層の配線パターンを導電性材料を充填したビアホ
    ールによって接続する構成を有し、 前記ビアホールには、導電性粒子と熱硬化性樹脂とを含
    む導電性樹脂材料の熱硬化処理によって形成された導電
    性樹脂が充填され、 前記導電性樹脂は、前記熱硬化性樹脂の標準硬化温度よ
    り低い温度における第1段階目の熱硬化処理と、前記熱
    硬化性樹脂の標準硬化温度における加圧下での第2段階
    目の熱硬化処理とを順次実行して硬化させた導電性樹脂
    であることを特徴とするプリント配線基板。
  2. 【請求項2】前記導電性樹脂材料は、不飽和ポリエステ
    ル系不織布、熱硬化性樹脂、および、導電性粒子として
    の銅粉または銀粉、またはカーボンの少なくともいずれ
    かを含む構成であることを特徴とする請求項1に記載の
    プリント配線基板。
  3. 【請求項3】前記多層型のプリント配線基板において、 最上層の配線パターン上には保護膜が形成され、該保護
    膜は前記熱硬化性樹脂の標準硬化温度における加圧下で
    の第2段階目の熱硬化処理において熱圧着処理により前
    記最上層の配線パターン上に形成された保護膜であるこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載のプリント配線
    基板。
  4. 【請求項4】前記保護膜は、ポリイミド製のシート体で
    あることを特徴とする請求項3に記載のプリント配線基
    板。
  5. 【請求項5】配線パターンを有する回路基板を複数枚、
    積層した多層型のプリント配線基板製造方法において、 異なる層の配線パターンを接続孔としてのビアホールに
    導電性樹脂材料を印刷、充填するステップと、 前記導電性樹脂材料に含まれる熱硬化性樹脂の標準硬化
    温度より低い温度における第1段階目の熱硬化処理ステ
    ップと、 前記熱硬化性樹脂の標準硬化温度における加圧下での第
    2段階目の熱硬化処理ステップと、 を有することを特徴とするプリント配線基板製造方法。
  6. 【請求項6】前記第1段階目の熱硬化処理ステップは、 前記熱硬化性樹脂の標準硬化温度より10〜20%低い
    温度に設定して実行するステップであることを特徴とす
    る請求項5に記載のプリント配線基板製造方法。
  7. 【請求項7】前記第1段階目の熱硬化処理ステップは、 前記熱硬化性樹脂材料の架橋が始まる最低温度に対して
    約10〜20%低い温度で実行するステップであること
    を特徴とする請求項5に記載のプリント配線基板製造方
    法。
  8. 【請求項8】前記プリント配線基板製造方法において、 第2段階目の熱硬化処理ステップは、 最上層の配線パターン上の保護膜の熱圧着処理を併せて
    実行するステップであることを特徴とする請求項5乃至
    7いずれかに記載のプリント配線基板製造方法。
  9. 【請求項9】前記第1段階目の熱硬化処理ステップは、 約140℃において、約30〜45分の熱硬化処理とし
    て実行し、 前記第2段階目の熱硬化処理ステップは、 約40Kg/cm2の加圧下で、約160℃において、
    約30分の熱硬化処理として実行するステップであるこ
    とを特徴とする請求項5乃至8いずれかに記載のプリン
    ト配線基板製造方法。
  10. 【請求項10】前記プリント配線基板製造方法におい
    て、さらに、 リフロー炉におけるリフローソルダリング処理ステップ
    を有することを特徴とする請求項5乃至9いずれかに記
    載のプリント配線基板製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN101370358B (zh) * 2007-08-17 2012-06-13 富士通株式会社 电路板、形成布线图案的方法及制造电路板的方法

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