JP2001344828A - 光ディスク成形基板、光ディスク用スタンパ、光ディスク成形基板作製方法及び光ディスク用スタンパ作製方法 - Google Patents

光ディスク成形基板、光ディスク用スタンパ、光ディスク成形基板作製方法及び光ディスク用スタンパ作製方法

Info

Publication number
JP2001344828A
JP2001344828A JP2000157533A JP2000157533A JP2001344828A JP 2001344828 A JP2001344828 A JP 2001344828A JP 2000157533 A JP2000157533 A JP 2000157533A JP 2000157533 A JP2000157533 A JP 2000157533A JP 2001344828 A JP2001344828 A JP 2001344828A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical disk
stamper
area
information
additional information
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000157533A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhiro Kotaka
一広 小鷹
Akihiko Shimizu
明彦 清水
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2000157533A priority Critical patent/JP2001344828A/ja
Publication of JP2001344828A publication Critical patent/JP2001344828A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
  • Manufacturing Optical Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 専用ステージ等を別個に設けることなく、各
基板毎に固有で光学的に読み取り可能な各種情報を改竄
しにくい状態で持たせることができる光ディスク成形基
板を提供する。 【解決手段】 本来の情報記録領域2に支障を来たさな
い内側(又は外側)の領域を付加情報領域3として利用
し、当該基板固有の情報等の各種情報を付加情報として
保有させる。その付加情報は低反射領域5と高反射部分
6とによる表面粗度の変化を利用して形成しているので
反射率の高低変化として光学的に読み取ることができ
る。このように表面粗度の変化を利用して付加情報を持
たせているため、その改竄も実質的に不可能とさせるこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスク成形基
板、光ディスク用スタンパ、光ディスク成形基板作製方
法及び光ディスク用スタンパ作製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の光ディスクの普及に伴い、生産量
の増加も著しい。この状況は、生産者に対し管理体制の
強化を強いることになってきている。再生専用光ディス
ク或いは記録再生光ディスクの生産においては、各生産
品の品種、生産日、ロット番号等を管理しなければなら
ない。
【0003】このため、生産品の原型(オリジナル)に
相当する光ディスク用スタンパの内周部に数字或いはバ
ーコードによって、当該スタンパに基づき記録されてい
る情報の素性を示す情報を形成することで管理を行い、
或いは、光ディスク成形基板毎にインクジェットプリン
タ等によりナンバリングを行うことにより生産日やロッ
ト番号の管理を行う手法が一般的に採用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前者の方法
によると、スタンパにこのような情報を形成して光ディ
スク成形基板に転写させるようにしており、固定された
情報しか付与することができず、各光ディスク成形基板
に固有の情報を付与することができない。
【0005】また、後者のプリンタによるナンバリング
方法によると、生産ライン上にナンバリング用の専用ス
テージ(工程)を付加することが必要となり、生産ライ
ンに制約を与えてしまう。また、付与した情報の改竄が
容易であり、管理情報等として信頼性に欠けあまり好ま
しくない。
【0006】ここに、前者の欠点に関しては、個々の光
ディスク(光ディスク成形基板)に基板固有の個別情報
を付与するために、生産ライン中にバーコード形成ステ
ージを設ける方法が特開平9−514899号公報によ
り提案されている。
【0007】しかしながら、同公報提案の方法では、バ
ーコード形成用の専用ステージを設ける必要があり、生
産ラインの設置スペース等の制約がある場合、採用でき
ないという問題を有する。さらには、バーコード情報の
トリミング時に、レーザトリマーにより除去された反射
膜の飛散物がステージ中に浮遊し、最悪の場合、光ディ
スク成形基板上に付着し、情報面を汚染してしまうとい
う問題が発生する。
【0008】さらには、現状の光ディスク(光ディスク
成形基板)には、その基板が保有する情報に関してその
複製を制限する情報がなく、違法な複製品が容易に作製
されてしまうという問題を有している。
【0009】そこで、本発明は、各基板毎に固有で光学
的に読み取り可能な各種情報を改竄しにくい状態で持た
せることができる光ディスク成形基板を提供することを
目的とする。
【0010】また、本発明は、上記目的を実現する上
で、その各種情報を本来の情報記録領域の記録情報と同
様に通常一般の光ディスク用再生装置によって読み取る
ことができる光ディスク成形基板を提供することを目的
とする。
【0011】また、本発明は、上記目的を実現する上
で、その各種情報を利用して正確な生産管理を容易に行
わせることができる光ディスク成形基板を提供すること
を目的とする。
【0012】また、本発明は、上記目的を実現する上
で、その各種情報を利用して違法な複製行為を防止する
ことができる光ディスク成形基板を提供することを目的
とする。
【0013】また、本発明は、上記目的を実現できる光
ディスク成形基板を容易に作製するのに役立つ光ディス
ク用スタンパ及びその作製方法を提供することを目的と
する。
【0014】また、本発明は、専用ステージを設けるこ
となく、上記目的を実現できる光ディスク成形基板を容
易かつダストフリーで作製できる光ディスク成形基板作
製方法を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明の光
ディスク成形基板は、情報記録領域の内側又は外側に表
面粗度を変化させた付加情報領域を備える。
【0016】従って、本来の情報記録領域に支障を来た
さない内側又は外側の領域を利用してその基板固有の情
報等の各種情報を付加情報として保有させることがで
き、その付加情報は表面粗度の変化を反射率の高低変化
として光学的に読み取ることができる。また、表面粗度
の変化を利用して情報を持たせているため、その改竄も
実質的に不可能とさせることができる。
【0017】請求項2記載の発明は、請求項1記載の光
ディスク成形基板において、前記付加情報領域は、ディ
スク円周方向又はディスク半径方向に表面粗度が変化す
るように形成されている。即ち、典型的には、ディスク
円周方向又はディスク半径方向にバーコード状に表面粗
度を変化させた形状に形成される。
【0018】従って、基板を回転させ、又は、光ピック
アップ等の光学的読取手段を半径方向に移動させること
により、その付加情報を光学的に読み取ることができ
る。
【0019】請求項3記載の発明は、請求項1又は2記
載の光ディスク成形基板において、ディスク表面は、前
記付加情報領域まで前記情報記録領域と同等の反射膜又
は記録膜が形成されている。
【0020】従って、本来の情報記録領域の場合と同様
な再生条件となるため、比較的光出力の低い本来の光デ
ィスク用再生装置によっても付加情報を読み取ることが
できる。
【0021】請求項4記載の発明は、請求項1,2又は
3記載の光ディスク成形基板において、前記付加情報領
域の表面粗度を変化させた形状が、当該基板に対して個
別に付与される固有情報に基づき形成されている。
【0022】従って、スタンパによるような固定された
情報ではなく、当該基板に対して個別に付与される固有
情報に基づき形成された付加情報であるため、正確な生
産管理等を容易に行わせ得る光ディスク成形基板を提供
できる。
【0023】請求項5記載の発明は、請求項1,2又は
3記載の光ディスク成形基板において、前記付加情報領
域の表面粗度を変化させた形状が、当該基板が有する情
報の複製に関する制約条件の情報に基づき形成されてい
る。
【0024】従って、当該基板が有する情報の複製に関
する制約条件の情報に基づき形成された付加情報である
ため、違法な複製行為を防止させ得る光ディスク成形基
板を提供できる。
【0025】請求項6記載の発明の光ディスク用スタン
パは、光ディスク成形基板に転写する情報記録領域用の
レリーフパターンを有するスタンパ表面における前記レ
リーフパターン領域を除く全面又は一部領域に微小な凹
凸形状を備える。
【0026】従って、上記の光ディスク成形基板を得る
上で、レリーフパターン領域を除く全面又は一部領域に
微小な凹凸形状を備える光ディスク用スタンパを利用さ
せることにより、付加情報領域の下地領域を容易に形成
することができるようになる。
【0027】請求項7記載の発明の光ディスク用スタン
パ作製方法は、金型内に載置させるための中心孔周りの
内孔端からスタンパ表面の露光を開始させて、光ディス
ク成形基板に転写する情報記録領域用のレリーフパター
ン領域外に微小な凹凸形状を露光により形成するように
した。
【0028】従って、既存のスタンパ作製工程を特に変
更することなく、その露光工程を利用してレリーフパタ
ーン領域外に微小な凹凸形状を有する光ディスク用スタ
ンパを作製できる。
【0029】請求項8記載の発明の光ディスク用スタン
パ作製方法は、光ディスク用スタンパに転写させるレリ
ーフパターンが形成される表面が全面的に曇りガラス状
の微小な凹凸形状を有するガラス原盤を用いるようにし
た。
【0030】従って、既存のスタンパ作製工程における
露光工程を利用できない状況下にあっても、全面的に曇
りガラス状の微小な凹凸形状を有するガラス原盤を用い
て光ディスク用スタンパを作製することにより、レリー
フパターン領域外に微小な凹凸形状を有する光ディスク
用スタンパを作製できる。
【0031】請求項9記載の発明の光ディスク成形基板
作製方法は、請求項6記載の光ディスク用スタンパを用
いてその微小な凹凸形状を転写させることにより低反射
領域を形成し、前記低反射領域中の所望の凹凸形状部分
に対して基板材料の熱変形温度以上に加熱された加熱部
材を押圧接触させてその凹凸形状部分を平坦化させて高
反射部分を形成することで、表面粗度を変化させた付加
情報領域を形成するようにした。
【0032】従って、付加情報領域の下地領域となる低
反射領域を請求項6記載の光ディスク用スタンパを用い
て転写形成した後、加熱部材による選択的な加熱・押圧
により所望の凹凸形状部分を平坦化させることで高反射
部分を形成し、低反射領域中に高反射部分を有すること
により、表面粗度を変化させた付加情報領域を形成する
ので、ごみの発生・浮遊等を伴うことがなく、ダストフ
リーで光ディスク成形基板を作製できる。このような高
反射部分の形成は、光ディスク成形基板の冷却工程中に
一般的に確保されている記録膜等の形成前のバッファス
テージ等を利用すればよく、特に専用ステージを確保し
て行わせる必要もない。
【0033】
【発明の実施の形態】本発明の第一の実施の形態を図1
ないし図6に基づいて説明する。図1は本実施の形態の
光ディスク成形基板1の領域関係等を誇張して示す模式
的平面図である。円盤状の光ディスク成形基板1は、本
来の情報記録領域(予め情報が記録され、又は、任意に
記録される領域)2を所定の内周側半径位置から外周側
半径位置の間に渡って有する他、この情報記録領域2よ
りも内側に付加情報領域3を有する構造として形成され
ている。4は中心孔である。付加情報領域3は曇りガラ
ス状の微小な凹凸形状による低反射領域5を下地領域と
し、この低反射領域5の一部に低反射領域5とは表面粗
度が明らかに異なる平坦鏡面状の高反射部分6がバーコ
ード状パターンとして形成されることにより、表面粗度
が変化する領域として設けられている。高反射部分6の
バーコード状パターンはディスク円周方向に形成されて
いるが、このバーコード状パターンには、当該基板に対
して個別に付与される固有な識別情報(固有情報)が含
まれている。即ち、当該光ディスク成形基板1に記録さ
れている情報の種類、生産日、ロット番号等がバーコー
ド状パターンとして記録されており、生産ラインにおけ
る生産管理に使用される。
【0034】生産ラインにおける生産管理では、比較的
高出力のレーザを有する再生装置で光学的にこの付加情
報領域3のバーコード状パターンを読み取り、管理情報
とする。曇りガラス状の微小な凹凸形状による低反射領
域5の部分では入射したレーザ光線は乱反射を起こし、
低反射領域5として認識され、バーコード状パターンの
平坦な部分では入射したレーザ光線はより確実に検出器
(図示せず)に戻ることにより高反射部分6として認識
される。このような付加情報領域3における表面粗度の
変化、即ち、反射状態(反射率)の違いにより、所定の
明暗パターン(基板の固有識別情報)が得られ、光学的
に認識が可能となる。
【0035】ここに、光ディスク製造ライン上では、こ
の反射率変動パターンをレーザ光線により非接触で明暗
信号として検出している。しかしながら、一般に市販さ
れている光ディスク再生装置では、使用されているレー
ザ光源の出力が比較的小さいことから、このままでは読
み取ることができない。この点、本実施の形態の場合、
本来の情報記録領域2だけでなく、この付加情報領域3
まで情報記録領域2と同等の反射膜或いは記録膜を形成
することにより、比較的低出力のレーザ光源を用いる光
ディスク再生装置であっても問題なく反射率の変動パタ
ーンを検出することが可能となる。さらに、付加情報領
域3のバーコード状パターンの情報中にその基板が有す
るメディアの複製に関する制約条件等の制限情報等を組
み込んでおくことにより、この光ディスク成形基板1を
ドライブに装填させたときに不正な複製メディアが作製
できなくする制御動作も可能となる。これにより、違法
な複製を防止し得る。
【0036】次に、このような光ディスク成形基板1に
おける付加情報領域3の形成方法について説明する。
【0037】付加情報領域3は、まず、低反射領域5を
下地領域として形成するところから始まる。
【0038】既存のスタンパ製造工程において、上記低
反射領域5を形成するために用いられるスタンパ(光デ
ィスク用スタンパ)11の作製方法について説明する。
図2は本実施の形態により作製されたスタンパ11を誇
張して示し、(a)は模式的平面図、(b)はその模式
的断面図である。本実施の形態におけるスタンパ11で
は、金型(図示せず)内に載置させるための中心孔12
周りの内孔端部分から情報記録領域用のレリーフパター
ン領域を含めて全面的にレリーフパターン13が形成さ
れている。即ち、従来のスタンパ11′では、図11に
示すように、本来の記録情報が開始される中心孔12′
周りの内孔端から例えば5mm程度外側から情報記憶領
域が形成されているが(従って、中心孔12′周りに鏡
面領域14′を有する)、本実施の形態のスタンパ11
では中心孔12周りの内孔端から露光を開始させること
により既存のスタンパ製造工程を特に変更することなく
情報記録領域が形成されている。もっとも、本来の情報
が始まる領域は、従来のスタンパ11′と同様に中心孔
12周りの内孔端から例えば5mm前後の位置からであ
るため、この最内周領域には微小な凹凸形状を形成する
レリーフパターン13としてダミー情報が記録されてい
る。例えば、単純な連続溝或いはランダムパターンのピ
ットが記録されていれば目的を達成することができる。
【0039】このようなスタンパ11を光ディスク成形
基板1の基板成形に用いて、最内周領域の微小な凹凸形
状を転写させることにより、低反射領域5を付加情報領
域3の下地領域として形成することができる。
【0040】次に、低反射領域5中に高反射部分6を形
成する方法について図3を参照して説明する。図3は、
光ディスク成形基板1の作製工程中、成形基板の冷却工
程部分を示す概略平面図である。一般的に、金型から取
り出された成形基板は、反射膜或いは記録膜の成膜前に
冷却を受ける。これは、形成される膜の品質を確保する
ためであり、明確に“冷却ステージ”と称さないまで
も、成膜前にはバッファステージを設けるのが一般的で
ある。本実施の形態では、このような冷却ステージ(バ
ッファステージ)を利用して高反射部分6を形成する。
【0041】図3では便宜上、ターンテーブル21上に
8個あるステーション22に1〜8の番号を付けてい
る。第1ステーション(基板投入ステーション)に金型
から取り出された直後の成形基板が載置される。光ディ
スク成形基板1は図4に示すように、外周端を保持され
た状態でターンテーブル21のステーション22上に載
置される。このターンテーブル21は、光ディスク成形
基板1の第1ステーション(基板投入ステーション)か
らの取り込みと同期しながら、図中時計方向にピッチ送
りされる。順次送りを受けた光ディスク成形基板1は、
十分な冷却後、図中、第7ステーション(基板排出ステ
ーション)から記録膜成形工程へと排出される。
【0042】このターンテーブル21の第5ステーショ
ンには、本実施の形態による加熱部材23が設けられて
いる。図5にこの加熱部材23の概略斜視図を示す。加
熱部材23は光ディスク成形基板1の中心孔4を貫通し
て位置決めするための円筒状突部24を有して、第5ス
テーションにおいて上下方向に昇降自在であり、第5ス
テーションに保持された低反射領域5に対向する部分に
位置させて高反射部分形成部25が設けられている。こ
の高反射部分形成部25は、図6に示すように、選択的
に突出可能な複数の加熱押圧ブロック26により構成さ
れており、制御信号により選択的に加熱押圧ブロック2
6が突出する。また、これらの加熱押圧ブロック26
は、常時、光ディスク成形基板1の基板材料が持つ熱変
形温度以上の温度に加熱されている。
【0043】そこで、第5ステーションに到達した光デ
ィスク成形基板1に、所定のブロック26が突出した加
熱部材23を上昇させ押圧接触させる。この時、部材の
押圧力が機能するよう図中上部からサポート部材(図示
せず)が現れ、光ディスク成形基板1を挟持する形とな
る。
【0044】加熱された加熱押圧ブロック26が低反射
領域5に対して押圧接触すると、低反射領域5における
微小な凹凸形状27が潰れて平坦化する。図6に加熱押
圧ブロック26を光ディスク成形基板1の低反射領域5
上に押圧接触させた状態を模式的に示している。加熱押
圧ブロック26は、必要に応じて複数本を1単位として
突出し所定のバーコード状パターンを形成する。なお、
図中の微小な凹凸形状27と加熱押圧ブロック26と
は、その大きさ等を極端に誇張して示している。
【0045】この微小な凹凸形状27の平坦化により、
低反射領域5中に鏡面状の高反射部分6が選択的に形成
され、図1に示したような目的とする光ディスク成形基
板1が得られる。
【0046】さらに、加熱部材23は、或る制御信号に
より選択的に加熱領域を形成できる部材である。この場
合の制御信号としては、前述した当該基板の固有識別情
報等が用いられる。また、本実施の形態では、加熱押圧
ブロック26が幅細の直方体状に形成されているため、
加熱押圧後の低反射領域5にはバーコード状パターンで
鏡面状態に平坦化された高反射部分6が形成され、低反
射領域5とは表面粗度(光学的反射特性)が明らかに異
なる状態となる。このようにして高反射部分6を形成す
ることにより、光ディスク成形基板1の作製工程におい
て最も注意しなければならないゴミの発生・浮遊がな
く、ダストフリーに形成することができる。また、光デ
ィスク成形基板1の冷却工程中に一般的に確保されてい
る記録膜等の成膜前のバッファステージ等を利用すれば
よく、特に専用ステージを設けて行わせる必要もない。
【0047】なお、光ディスク成形基板1の低反射領域
5に高反射部分6を形成する方法としては、上述した方
法に限られない。また、本実施の形態では、水平状態に
保持された光ディスク成形基板1に対し加熱部材23を
上昇させて押圧させるようにしたが、例えば、光ディス
ク成形基板1を金型から取り出す取り出しアームに同等
の加熱押圧機構を組み込み、光ディスク成形基板1の取
り出しと同時に高反射部分6を形成するようにすること
も可能である。この方法によれば、取り出される基板の
搬送状態に依存することなく目的とする光ディスク成形
基板1を得ることができる。
【0048】また、本実施の形態では、情報記録領域2
の内側に付加情報領域3を形成するようにしたが、ディ
スクにおける情報記録領域2の領域設定等によってはそ
の外側に付加情報領域を形成するようにしてもよい。ま
た、ディスク円周方向に表面粗度が変化するバーコード
状パターンとしたが、ディスク半径方向に表面粗度が変
化するバーコード状パターンとして形成してもよい。こ
の場合、光ディスク再生装置の光ピックアップを半径方
向にシーク移動させながら読み取らせることにより、そ
の付加情報の内容を認識させればよい。
【0049】本発明の第二の実施の形態を図7ないし図
10に基づいて説明する。本実施の形態は、目的とする
光ディスク成形基板1を得る上で前述したようなスタン
パ11を作製することができない場合のスタンパ31の
作製方法に関する。例えば、ガラス原盤の露光を行うマ
スタリング装置の光ピックアップ(露光機)が、スタン
パの中心孔周りの内孔端半径位置まで進入できない場合
等に適用される。
【0050】図7は本実施の形態により作製されたスタ
ンパ31を誇張して示し、(a)は模式的平面図、
(b)はその模式的断面図である。本実施の形態におけ
るスタンパ31では、金型(図示せず)内に載置させる
ための中心孔32周りの内孔端部分から情報記録領域用
の通常のレリーフパターン領域33の内周側までの領域
が曇りガラス状の微小な凹凸形状領域34として形成さ
れている。
【0051】このような曇りガラス状の微小な凹凸形状
領域34は、図8及びその一部(A部)を拡大した図9
に示すようなガラス原盤41を利用することにより形成
される。図8に示すように、スタンパ31を作製するた
めのガラス原盤41の表面には予め曇りガラス状の微小
な凹凸形状42が全面的に形成されている。微小な凹凸
形状42は、エッチング法等により形成される。
【0052】まず、このような微小な凹凸形状42を有
するガラス原盤41に対し、情報のレリーフパターンを
形成する領域に図10(a)に示すようにアンカーコー
ト剤43を塗布する。アンカーコート剤43は、レリー
フパターンを形成する感光剤44とガラス原盤41との
密着力を強くさせるために設けられる層で、一般的な手
法である。この工程により、アンカーコート剤43が塗
布された領域の凹凸形状はアンカーコート剤43に覆わ
れ、鏡面状態となる(図10(a)参照)。その後、ア
ンカーコート剤43上に感光剤44が塗布され、露光可
能なガラス原盤41が完成する。
【0053】そして、感光剤44の領域に関して露光・
現像を行い、レリーフパターン45を形成する。露光・
現像により除去される部分は図10(b)に示すように
感光剤44の領域だけである。このため、情報のレリー
フパターン45が形成された領域には、ガラス原盤41
表面に予め形成された微小な凹凸形状42は現れず、本
来の機能を損なうことなくスタンパ31の情報記録領域
以外の領域を曇りガラス状の微小な凹凸形状領域34と
して形成することができる。
【0054】このようなスタンパ31を光ディスク成形
基板1の基板成形に用いることにより、付加情報領域3
の下地領域となる低反射領域5を形成することができ
る。
【0055】
【発明の効果】請求項1記載の発明の光ディスク成形基
板によれば、本来の情報記録領域に支障を来たさない内
側又は外側の領域を利用してその基板固有の情報等の各
種情報を付加情報として保有させることができ、その付
加情報は表面粗度の変化を利用しているので反射率の高
低変化として光学的に読み取ることができ、また、表面
粗度の変化を利用して情報を持たせているため、その改
竄も実質的に不可能とさせることができる。
【0056】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の光ディスク成形基板において、付加情報領域がディ
スク円周方向又はディスク半径方向に表面粗度を変化さ
せるように形成されているので、基板を回転させ、又
は、光ピックアップ等の光学的読取手段を半径方向に移
動させることにより、その付加情報を光学的に読み取る
ことができる。
【0057】請求項3記載の発明によれば、請求項1又
は2記載の光ディスク成形基板において、ディスク表面
が付加情報領域まで情報記録領域と同等の反射膜又は記
録膜が形成されており、本来の情報記録領域の場合と同
様な再生条件となるため、比較的光出力の低い本来の光
ディスク用再生装置によっても付加情報を読み取ること
ができる。
【0058】請求項4記載の発明によれば、請求項1,
2又は3記載の光ディスク成形基板において、スタンパ
によるような固定された情報ではなく、当該基板に対し
て個別に付与される固有情報に基づき形成された付加情
報であるため、正確な生産管理等を容易に行わせ得る光
ディスク成形基板を提供することができる。
【0059】請求項5記載の発明によれば、請求項1,
2又は3記載の光ディスク成形基板において、当該基板
が有する情報の複製に関する制約条件の情報に基づき形
成された付加情報を有するため、違法な複製行為を防止
させ得る光ディスク成形基板を提供することができる。
【0060】請求項6記載の発明の光ディスク用スタン
パによれば、上記の目的とする光ディスク成形基板を得
る上で、レリーフパターン領域を除く全面又は一部領域
に微小な凹凸形状を備える光ディスク用スタンパを利用
させることにより、付加情報領域の下地領域を容易に形
成することができる。
【0061】請求項7記載の発明の光ディスク用スタン
パ作製方法によれば、金型内に載置させるための中心孔
周りの内孔端からスタンパ表面の露光を開始させて、光
ディスク成形基板に転写する情報記録領域用のレリーフ
パターン領域外に微小な凹凸形状を露光により形成する
ようにしたので、既存のスタンパ作製工程を特に変更す
ることなく、その露光工程を利用してレリーフパターン
領域外に微小な凹凸形状を有する光ディスク用スタンパ
を作製することができる。
【0062】請求項8記載の発明の光ディスク用スタン
パ作製方法によれば、光ディスク用スタンパに転写させ
るレリーフパターンが形成される表面が全面的に曇りガ
ラス状の微小な凹凸形状を有するガラス原盤を用いるよ
うにしたので、既存のスタンパ作製工程における露光工
程を利用できない状況下にあっても、全面的に曇りガラ
ス状の微小な凹凸形状を有するガラス原盤を用いて光デ
ィスク用スタンパを作製することにより、レリーフパタ
ーン領域外に微小な凹凸形状を有する光ディスク用スタ
ンパを作製することができる。
【0063】請求項9記載の発明の光ディスク成形基板
作製方法によれば、付加情報領域の下地領域となる低反
射領域を請求項6記載の光ディスク用スタンパを用いて
転写形成した後、加熱部材による選択的な加熱・押圧に
より所望の凹凸形状部分を平坦化させることで高反射部
分を形成し、低反射領域中に高反射部分を有することに
より、表面粗度を変化させた付加情報領域を形成するよ
うにしたので、ごみの発生・浮遊等を伴うことがなく、
ダストフリーで光ディスク成形基板を作製することがで
きる上に、このような高反射部分の形成は、光ディスク
成形基板の冷却工程中に一般的に確保されている記録膜
等の形成前のバッファステージ等を利用すればよく、特
に専用ステージを確保して行わせる必要もなく実現でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態の光ディスク成形基
板の領域関係等を誇張して示す模式的平面図である。
【図2】本実施の形態により作製されたスタンパを誇張
して示し、(a)は模式的平面図、(b)はその模式的
断面図である。
【図3】光ディスク成形基板の作製工程中の、成形基板
の冷却工程部分を示す概略平面図である。
【図4】その第5ステーションの構成例を示す概略断面
図である。
【図5】加熱部材を示す概略斜視図である。
【図6】加熱押圧ブロックの動作状態を拡大・誇張して
示す断面図である。
【図7】本発明の第二の実施の形態により作製されたス
タンパを誇張して示し、(a)は模式的平面図、(b)
はその模式的断面図である。
【図8】本発明の第二の実施の形態に用いられるガラス
原盤を誇張して示し、(a)は模式的平面図、(b)は
その模式的断面図である。
【図9】その一部を拡大して示す断面図である。
【図10】ガラス原盤へのアンカーコート剤の塗布工程
及び感光剤の露光・現像工程を拡大・誇張して示す断面
図である。
【図11】従来一般のスタンパを誇張して示し、(a)
は模式的平面図、(b)はその模式的断面図である。
【符号の説明】
1 光ディスク成形基板 2 情報記録領域 3 付加情報領域 5 低反射領域 6 高反射部分 11 光ディスク用スタンパ 12 中心孔 23 加熱部材 31 光ディスク用スタンパ 41 ガラス原盤 42 微小な凹凸形状領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F202 AH79 CA30 CB01 CD02 CD24 5D029 PA01 5D121 AA02 AA03 BA01 BB21 DD06 GG30 JJ05

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 情報記録領域の内側又は外側に表面粗度
    を変化させた付加情報領域を備える光ディスク成形基
    板。
  2. 【請求項2】 前記付加情報領域は、ディスク円周方向
    又はディスク半径方向に表面粗度が変化するように形成
    されている請求項1記載の光ディスク成形基板。
  3. 【請求項3】 ディスク表面は、前記付加情報領域まで
    前記情報記録領域と同等の反射膜又は記録膜が形成され
    ている請求項1又は2記載の光ディスク成形基板。
  4. 【請求項4】 前記付加情報領域の表面粗度を変化させ
    た形状が、当該基板に対して個別に付与される固有情報
    に基づき形成されている請求項1,2又は3記載の光デ
    ィスク成形基板。
  5. 【請求項5】 前記付加情報領域の表面粗度を変化させ
    た形状が、当該基板が有する情報の複製に関する制約条
    件の情報に基づき形成されている請求項1,2又は3記
    載の光ディスク成形基板。
  6. 【請求項6】 光ディスク成形基板に転写する情報記録
    領域用のレリーフパターンを有するスタンパ表面におけ
    る前記レリーフパターン領域を除く全面又は一部領域に
    微小な凹凸形状を備える光ディスク用スタンパ。
  7. 【請求項7】 金型内に載置させるための中心孔周りの
    内孔端からスタンパ表面の露光を開始させて、光ディス
    ク成形基板に転写する情報記録領域用のレリーフパター
    ン領域外に微小な凹凸形状を露光により形成するように
    した光ディスク用スタンパ作製方法。
  8. 【請求項8】 光ディスク用スタンパに転写させるレリ
    ーフパターンが形成される表面が全面的に曇りガラス状
    の微小な凹凸形状を有するガラス原盤を用いるようにし
    た光ディスク用スタンパ作製方法。
  9. 【請求項9】 請求項6記載の光ディスク用スタンパを
    用いてその微小な凹凸形状を転写させることにより低反
    射領域を形成し、前記低反射領域中の所望の凹凸形状部
    分に対して基板材料の熱変形温度以上に加熱された加熱
    部材を押圧接触させてその凹凸形状部分を平坦化させて
    高反射部分を形成することで、表面粗度を変化させた付
    加情報領域を形成するようにした光ディスク成形基板作
    製方法。
JP2000157533A 2000-05-29 2000-05-29 光ディスク成形基板、光ディスク用スタンパ、光ディスク成形基板作製方法及び光ディスク用スタンパ作製方法 Pending JP2001344828A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000157533A JP2001344828A (ja) 2000-05-29 2000-05-29 光ディスク成形基板、光ディスク用スタンパ、光ディスク成形基板作製方法及び光ディスク用スタンパ作製方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000157533A JP2001344828A (ja) 2000-05-29 2000-05-29 光ディスク成形基板、光ディスク用スタンパ、光ディスク成形基板作製方法及び光ディスク用スタンパ作製方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001344828A true JP2001344828A (ja) 2001-12-14

Family

ID=18662151

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000157533A Pending JP2001344828A (ja) 2000-05-29 2000-05-29 光ディスク成形基板、光ディスク用スタンパ、光ディスク成形基板作製方法及び光ディスク用スタンパ作製方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001344828A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010068189A1 (en) * 2008-12-12 2010-06-17 Rovi Solutions Corporation Device for marking optical discs in a non-destructive, tamper-proof manner for licensing and other purposes
US8965180B2 (en) 2010-07-13 2015-02-24 Rovi Guides, Inc. Systems and methods for converting interactive multimedia content authored for distribution via a physical medium for electronic distribution
US9075964B2 (en) 2010-12-09 2015-07-07 Solabyte Corporation Electronic system for the protection and control of license transactions associated with the alteration of replicated read only media and its bound licensed content

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010068189A1 (en) * 2008-12-12 2010-06-17 Rovi Solutions Corporation Device for marking optical discs in a non-destructive, tamper-proof manner for licensing and other purposes
US8965180B2 (en) 2010-07-13 2015-02-24 Rovi Guides, Inc. Systems and methods for converting interactive multimedia content authored for distribution via a physical medium for electronic distribution
US9620172B2 (en) 2010-07-13 2017-04-11 Rovi Technologies Corporation Systems and methods for converting interactive multimedia content authored for distribution via a physical medium for electronic distribution
US9075964B2 (en) 2010-12-09 2015-07-07 Solabyte Corporation Electronic system for the protection and control of license transactions associated with the alteration of replicated read only media and its bound licensed content
US9430761B2 (en) 2010-12-09 2016-08-30 Solabyte Corporation Electronic system for the protection and control of license transactions associated with the alteration of replicated read only media and its bound licensed content

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100809788B1 (ko) 광기록매체, 광기록매체 제조방법, 광기록매체 제조장치 및 매체
JP3503767B2 (ja) 光記録媒体
US6423478B1 (en) Method of forming a watermark image in a hybrid optical master disc
JPH087962B2 (ja) 磁気情報記録媒体及び磁気媒体への光学的サーボトラック情報の付加方法
JP2007524180A (ja) 事前フォーマット済み線状光データ記憶媒体を製造するための機器および方法
KR20040091029A (ko) 광 기록 매체 및 그것의 재생 방법
JP2003016697A (ja) 光情報記録媒体、スタンパー及びスタンパーの製造方法
EP1219402B1 (en) Indelible watermark on optical discs
JPH07101188A (ja) 複合カード
JP2001344828A (ja) 光ディスク成形基板、光ディスク用スタンパ、光ディスク成形基板作製方法及び光ディスク用スタンパ作製方法
EP1625582B1 (en) Media labeling system
JP4280288B2 (ja) 再生専用型光ディスク媒体及びその製造方法
EP0720160B1 (en) Optical disk with pits formed by stamper and method for fabricating the same
JPH0375947B2 (ja)
KR100254904B1 (ko) 광 디스크 제조방법과 그 제조방법에 의한 광디스크
JPH10154351A (ja) 光学記録媒体とその製造方法
JP4002354B2 (ja) 情報記録ディスク及びその製造方法
JPH09106585A (ja) 光学記録媒体の製造方法
JP2000322767A (ja) 光ディスク
JP2508788B2 (ja) 光学的記録媒体及びその製造方法
JP2710609B2 (ja) 記録媒体用カードの製造方法
JP3338782B2 (ja) 光ディスク媒体及びその製造方法
US20120189799A1 (en) Recording medium and method for manufacturing recording medium
JPH09161313A (ja) 光学記録媒体
JP2012142052A (ja) 光ディスク、その製造方法及び再生装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040721

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20040922

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20050620

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060104

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061017

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061120

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070109