JP2001343970A - ピアノのハンマー - Google Patents

ピアノのハンマー

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JP2001343970A
JP2001343970A JP2000162642A JP2000162642A JP2001343970A JP 2001343970 A JP2001343970 A JP 2001343970A JP 2000162642 A JP2000162642 A JP 2000162642A JP 2000162642 A JP2000162642 A JP 2000162642A JP 2001343970 A JP2001343970 A JP 2001343970A
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JP
Japan
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hammer
felt
wood
piano
under
Prior art date
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JP2000162642A
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English (en)
Inventor
Katsuo Kataoka
活夫 片岡
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Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アンダーフェルトの省略によって製造コスト
を削減できるとともに、ハンマーフェルトの硬度を十分
に確保できることで、それによる音響上の改善を図るこ
とができるピアノのハンマーを提供する。 【解決手段】 両側方に突出する所定の形状および寸法
の突部2aを先端部に形成した軸状のハンマーウッド2
と、このハンマーウッド2の突部2aを含む部分に巻か
れ、圧締・接着されたハンマーフェルト3と、を備えて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アコースティック
ピアノにおいて押鍵に伴って打弦を行うピアノのハンマ
ーに関する。
【0002】
【従来の技術】図4は、従来のハンマーの一例を示して
いる。このハンマー51は、アンダーフェルト入りタイ
プのものであり、軸状のハンマーウッド52と、その先
端部を包むように巻かれ、接着されたハンマーフェルト
53とを備え、ハンマーフェルト53は、アンダーフェ
ルト54およびトップフェルト55で構成されている。
ハンマーウッド52は、マホガニーなどの無垢の木質材
で構成され、その先端部は先細り状に加工されたフェル
ト取付部52aになっている。
【0003】アンダーフェルト54およびトップフェル
ト55は、いずれも羊毛フェルトで構成されており、ハ
ンマーウッド52のフェルト取付部52aに順に巻か
れ、接着されている。このうち、アンダーフェルト54
は、ハンマーウッド52とトップフェルト55の間に隙
間が生じるのを防止し、トップフェルト54を安定して
接着できるようにするという機能と、ハンマーフェルト
53全体の硬度を高め、特に「内硬外柔」の硬度分布と
することで、より豊かな音量と美しい響きが得られるよ
うにするという機能を果たす。このため、アンダーフェ
ルト54は、トップフェルト55よりも密で硬い羊毛フ
ェルトで構成されている。
【0004】以上の構成のハンマー51は、例えば次の
ようにして製造される。まず、あらかじめ加湿したアン
ダーフェルト54およびトップフェルト55をそれぞ
れ、プレス機(図示せず)により加熱しながら所定の圧
力で圧締することにより、所定の形状に仮締めする。次
いで、ハンマーウッド52のフェルト取付部52aの両
側面に接着剤を塗布した後、仮締めしたアンダーフェル
ト54およびトップフェルト55を順に巻いた状態で、
プレス機により所定の圧力で圧締することにより、本締
めする。これにより、アンダーフェルト54およびトッ
プフェルト55が、それぞれ所定の形状および硬度を有
するように形成される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
のハンマー51は、ハンマーフェルト53がアンダーフ
ェルト54とトップフェルト55の2層構成になってい
て、その分、部品点数が増加するとともに、それぞれに
ついて仮締めおよび本締めなどの加工や硬度管理などを
行わなければならず、そのための工数が多くなるため、
製造コストが増大してしまう。また、ハンマーウッド5
2が木質材で構成されていて、その強度が小さいため、
本締めの際の圧締圧をあまり大きくすることができず、
その結果、ハンマーフェルト53の硬度が不足がちにな
ることで、十分な音量が得られないなどの音響上の不具
合もある。
【0006】本発明は、このような課題を解決するため
になされたものであり、アンダーフェルトの省略によっ
て製造コストを削減できるとともに、ハンマーフェルト
の硬度を十分に確保できることで、それによる音響上の
改善を図ることができるピアノのハンマーを提供するこ
とを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明のピアノのハンマーは、両側方に突出する所
定の形状および寸法の突部を先端部に形成した軸状のハ
ンマーウッドと、このハンマーウッドの突部を含む部分
に巻かれ、圧締・接着されたハンマーフェルトと、を備
えていることを特徴とする。
【0008】このピアノのハンマーによれば、軸状のハ
ンマーウッドの先端部に両側方に突出形成した突部の所
定の形状および寸法を、従来のハンマーのアンダーフェ
ルトのそれと同じに設定することによって、アンダーフ
ェルトが突部で置換された関係になる。その結果、合成
樹脂から成る突部に、アンダーフェルトの機能を持たせ
ることができる。すなわち、この突部によって、ハンマ
ーウッドとハンマーフェルトの間に隙間が生じるのを防
止できるとともに、ハンマーフェルトにおける「内硬外
柔」の硬度分布を実現することができる。このように、
本発明のハンマーによれば、従来のアンダーフェルトに
より得られる機能を維持しながら、これを省略でき、し
たがって、その分の部品点数および工数の削減により、
ハンマーの製造コストを削減することができる。
【0009】この場合、ハンマーウッドが、木質材より
も強度の大きな合成樹脂で構成されていることが好まし
い。
【0010】この構成によれば、ハンマーウッドが木質
材よりも強度の大きな合成樹脂で構成されているので、
ハンマーウッドを木質材で構成した従来のハンマーと比
較し、ハンマーフェルトをハンマーウッドに本締めする
際の圧締圧を大きくすることができる。その結果、ハン
マーフェルトの硬度を十分に確保でき、それによる音響
上の改善を図ることができる。なお、この場合の「強
度」は、主として圧縮強さをいう。
【0011】さらにこの場合、ハンマーフェルトが接着
されるハンマーウッドのフェルト接着面に、その接着効
果を高めるための多数の穴が形成されていることが好ま
しい。
【0012】ハンマーウッドを構成する合成樹脂とフェ
ルトとの接着性は一般的にはあまり高くないが、この構
成によれば、ハンマーウッドのフェルト接着面に形成し
た多数の穴によって接着効果が高められるので、ハンマ
ーフェルトをハンマーウッドに安定して接着することが
できる。また、多数の穴を形成することによって、ハン
マーウッドひいてはハンマーを軽量化することができ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
を、図面を参照しながら、詳細に説明する。図1は、本
発明の一実施形態によるアップライトピアノのハンマー
を示している。このハンマー1は、ハンマーウッド2お
よびハンマーフェルト3で構成されている。
【0014】図2に示すように、ハンマーウッド2は、
全体としては軸状のものであり、本実施形態では、木質
材よりも強度(主として圧縮強さ)の大きな合成樹脂
(例えばABS)や他の材料を付加した合成樹脂(例え
ばガラス繊維樹脂)などの成形品で一体に形成されてい
る。なお、このようにハンマーウッド2は、従来のよう
な木質材ではなく、合成樹脂で構成されているため、
「ウッド」ではないが、本明細書では、従来の呼び方を
そのまま用いて「ハンマーウッド」と呼ぶものとする。
【0015】ハンマーウッド2の先端部には、両側方に
突出するように突部2aが形成されている。図1と図4
の比較からわかるように、この突部2aの形状および寸
法は、従来のハンマー51のアンダーフェルト54のそ
れと同じに設定されている。すなわち、ハンマーウッド
2全体の形状および寸法は、従来のハンマー51のハン
マーウッド52およびアンダーフェルト54を合わせた
ものの形状および寸法と等しくなるように設定されてい
る。
【0016】また、図2に示すように、ハンマーウッド
2の突部2aから中央付近までの部分の両側面がフェル
ト接着面2bになっており、このフェルト接着面2b
に、多数の穴2cが形成されている。これらの穴2c
は、フェルト接着面2bに後述するように接着されるハ
ンマーフェルト3の接着効果を高めるためのものであ
り、微細なめくら穴で構成されている。
【0017】一方、ハンマーフェルト3は、従来のハン
マー51のトップフェルト55に対応するものであり、
羊毛フェルトで構成され、ハンマーウッド2のフェルト
接着面2bに、これを包むように巻かれ、接着されてい
る。
【0018】このハンマー1は、例えば次のようにして
製造される。すなわち、上述した構成のハンマーウッド
2を、例えば射出成形によって成形する。また、あらか
じめ加湿したハンマーフェルト3を、プレス機(図示せ
ず)により加熱しながら所定の圧力で圧締することによ
り、所定の形状に仮締めする。次いで、ハンマーウッド
2のフェルト接着面2bに接着剤を塗布した後、仮締め
したハンマーフェルト3をフェルト接着面2bに巻いた
状態で、プレス機により所定の圧力で圧締することによ
り、本締めする。これにより、ハンマーフェルト3が、
図1に示すような所定の形状と所定の硬度を有するよう
に形成される。その後、図3に示すように、ハンマーウ
ッド2のハンマーフェルト3と反対側の端部に、ハンマ
ーシャンク4の一端部を取り付け、さらにハンマーシャ
ンク4の他端部にバット(図示せず)などを取り付け、
ハンマー1の製造を完了する。
【0019】以上のように、本実施形態のハンマー1に
よれば、ハンマーウッド2の先端部に両側方に突出形成
した突部2aの形状および寸法が、従来のハンマー51
のアンダーフェルト54のそれと同じに設定されている
ことによって、アンダーフェルト54が突部2aで置換
された関係になっている。その結果、合成樹脂から成る
突部2aに、アンダーフェルト54の機能を持たせるこ
とができる。すなわち、この突部2aによって、ハンマ
ーウッド2とハンマーフェルト3の間に隙間が生じるの
を防止できるとともに、ハンマーフェルト3における
「内硬外柔」の硬度分布を実現することができる。この
ように、本実施形態のハンマー1によれば、従来のアン
ダーフェルト54により得られる機能を維持しながら、
これを省略でき、したがって、その分の部品点数および
工数の削減により、ハンマーの製造コストを削減するこ
とができる。
【0020】また、ハンマーウッド2が木質材よりも強
度の大きな合成樹脂で構成されているので、ハンマーウ
ッドを木質材で構成した従来のハンマー51と比較し、
ハンマーフェルト3をハンマーウッド2に本締めする際
の圧締圧を大きくすることができる。その結果、ハンマ
ーフェルト3の硬度を十分に確保でき、それによる音響
上の改善を図ることができる。
【0021】さらに、ハンマーウッド2のフェルト接着
面2bに形成した多数の穴2cによって接着効果が高め
られるので、ハンマーフェルト3をハンマーウッド2に
安定して接着することができる。また、多数の穴2cを
形成することによって、ハンマーウッド2ひいてはハン
マー1を軽量化することができる。
【0022】なお、本発明は、説明した実施形態に限定
されることなく、種々の態様で実施することができる。
例えば、実施形態では、ハンマーウッドを合成樹脂で構
成しているが、これを木質材で構成することも可能であ
る。それにより、前述した実施形態による効果のうち
の、アンダーフェルトの省略によってハンマーの製造コ
ストを削減できるという効果を得ることができる。この
場合、ハンマーフェルト3の接着効果を高めるための穴
2cは不要になる。
【0023】また、ハンマーウッドを構成する合成樹脂
は、木質材よりも強度が大きく、本締めの際により大き
な圧締圧に耐えられるものである限り、実施形態で例示
した以外の任意の材質を採用することが可能である。さ
らに、実施形態は、本発明をアップライトピアノのハン
マーに適用した例であるが、本発明をグランドピアノの
ハンマーにも適用できることはもちろんである。その
他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、細部の構成を適
宜変更することが可能である。
【0024】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のピアノの
ハンマーは、アンダーフェルトの省略によって製造コス
トを削減できるとともに、ハンマーフェルトの硬度を十
分に確保できることで、それによる音響上の改善を図る
ことができるなどの効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態によるアップライトピアノ
のハンマーを示す部分正面図である。
【図2】図1のハンマーのハンマーウッドの斜視図であ
る。
【図3】図1のハンマーの斜視図である。
【図4】従来のアップライトピアノのハンマーの部分正
面図である。
【符号の説明】
1 ハンマー 2 ハンマーウッド 2a 突部 2b フェルト接着面 2c 穴 3 ハンマーフェルト

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両側方に突出する所定の形状および寸法
    の突部を先端部に形成した軸状のハンマーウッドと、 このハンマーウッドの前記突部を含む部分に巻かれ、圧
    締・接着されたハンマーフェルトと、 を備えていることを特徴とするピアノのハンマー。
  2. 【請求項2】 前記ハンマーウッドが、木質材よりも強
    度の大きな合成樹脂で構成されていることを特徴とす
    る、請求項1に記載のピアノのハンマー。
  3. 【請求項3】 前記ハンマーフェルトが接着される前記
    ハンマーウッドのフェルト接着面に、その接着効果を高
    めるための多数の穴が形成されていることを特徴とす
    る、請求項2に記載のピアノのハンマー。
JP2000162642A 2000-05-31 2000-05-31 ピアノのハンマー Withdrawn JP2001343970A (ja)

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Effective date: 20070807