JP2001343645A - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置

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JP2001343645A
JP2001343645A JP2000163458A JP2000163458A JP2001343645A JP 2001343645 A JP2001343645 A JP 2001343645A JP 2000163458 A JP2000163458 A JP 2000163458A JP 2000163458 A JP2000163458 A JP 2000163458A JP 2001343645 A JP2001343645 A JP 2001343645A
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layer
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crystal display
retardation
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JP2000163458A
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Shinko Nakajima
伸向 中嶋
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Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 両用型の液晶表示装置の透過型表示の明るさ
を向上させる。 【解決手段】 透過型表示と反射型表示との両方が可能
な液晶表示装置20において、STN型の液晶層22と
各偏光層23,24との間に光学補償用の位相差層2
5,26が介在されており、液晶層22と後方位相差層
26との間に半透過反射層27が介在されている。液晶
層22のリタデーション値ReLが、背面32からの入
射光の波長λrearの略〔1/2+L/2〕倍の値(Lは
0以上の整数)に選ばれ、後方位相差層26のレタデー
ション値ReFrearが、該波長λrearの略〔1/4+K
/2〕倍の値(Kは0以上の整数)に選ばれ、後方偏光
層吸収軸APrearと後方位相差層遅相軸AFrearとの交
差角Δφrearが、0度より大きく90度未満でありかつ
45度を除く範囲内の値に選ばれている。これによっ
て、液晶表示装置20の透過型表示の明るさが向上す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、後方面から液晶層
に入射する光を用いて表示を行う液晶表示装置に関し、
好ましくは透過型表示と反射型表示とが可能な液晶表示
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置は、薄くて軽いので、携帯
型情報端末のディスプレイを始めとして、様々な用途に
広く用いられている。液晶表示装置は、液晶層を内蔵す
る液晶セルを最低限含んでおり、表示に利用する光に応
じて透過型と反射型とに分けられる。液晶セルは、液晶
層への入射光の透過強度を画素単位で制御している平板
型の表示素子である。液晶表示装置が透過型であれば、
液晶セルの背面に背面光源が備えられ、該背面光源が発
する光が表示に用いられる。液晶表示装置が反射型であ
れば、液晶セルの背面に反射板が備えられ、反射板で反
射された外部光が表示に用いられる。反射型の液晶表示
装置は、光源を持たないので、消費電力が極めて低い。
しかしながら、反射型液晶表示装置は、室内等、外部光
の光量が小さい場所では、表示の際の画素の明度が低く
成易いため、表示全体を明るくすることが難しい。
【0003】このために、背面光源からの光を利用する
透過型表示と反射板による反射光を利用する反射型表示
との両方が可能な構成である両用型の液晶表示装置1が
提案されている。図6に示すように、両用型の液晶表示
装置1は、液晶セル3の他に、前方偏光層5と後方偏光
層6と半透過反射層7と背面光源8とを含む。前方偏光
層5と後方偏光層6との間に液晶セル3が配置されてお
り、かつ液晶セル3と後方偏光層6との間に半透過反射
層7が配置されており、後方偏光層6よりも液晶表示装
置1の背面側に背面光源8が配置されている。半透過反
射層7は、自己への入射光の一部の成分を反射させて残
余の成分を透過させる。液晶セル3は、2つの透明な基
板部11,12で液晶層13を挟んだ構成になってい
る。各基板部11,12は、透明な基板の上に透明な電
極と透明な配向膜とを積層した構成になっている。背面
光源8は、光源ランプ15と導光板16とを含んでい
る。光源ランプ15から発せられる光は、導光板16の
端面から導光板16の内部に入射されて導かれ、導光板
16の前方面から液晶セル3に向かって出射する。透過
型表示の際には、背面光源8が発する光が表示に利用さ
れる。反射型表示の際には、前方偏光層5側から液晶セ
ル3に入射す得が外部光が表示に利用される。このよう
に両用型の液晶表示装置1は、透過型表示と反射型表示
との両方が可能であり、明るい場所では、消費電力の抑
制のために反射型表示を行い、かつ室内など外部光の光
量が少ない場所では、明るい表示を実現するために背面
光源8を用いて透過型表示を行う。
【0004】液晶表示装置には、液晶層の構成に応じ
て、液晶層の光の旋光性を利用するTN(Twisted Nema
tic)型液晶表示装置と、液晶層の光の複屈折性を利用
するSTN(Super Twisted Nematic)型液晶表示装置
との2種類がある。STN型液晶表示装置では、画素の
表示状態の制御の際に、印加電圧を用いて液晶層13の
複屈折量を制御することによって液晶層13透過後の光
の偏光状態を変化させており、偏光状態に応じて液晶層
13透過後の光が前方偏光層5を選択的に透過する。こ
のようにSTN型液晶表示装置では、光の複屈折性を利
用しており、液晶層の複屈折量に依存して液晶層からの
出射光の偏光状態を変化させているので、光学補償が難
しい。特に液晶層の複屈折量は、液晶層への印加電圧の
変化だけでなく液晶層への入射光の波長ににも依存して
変化するため、光学補償が難しい。
【0005】特開平8−292413公報は、透過型表
示の機能と反射型表示の機能とを有する両用型のSTN
型液晶表示装置において、液晶層13の複屈折量の波長
依存性に起因する画素の色付きを防止する技術を開示し
ている。特開平8−292413公報の液晶表示装置
は、図6にさらに示すように、液晶セル3と2枚の偏光
層5,6と半透過反射層7と背面光源8とに加えて、液
晶層13の光学補償のための補償板である2枚の位相差
層17,18を含む。各位相差層17,18は、液晶セ
ル3と各偏光層5,6との間にそれぞれ配置されてい
る。前後の位相差層17,18の複屈折量の波長依存性
が液晶層13の複屈折量の波長依存性を反映したものと
なるように各位相差層17,18が構成されているた
め、液晶層13の複屈折量の波長依存性は2枚の位相差
層17,18によって打消される。
【0006】図7は、図6の構成の液晶表示装置1がS
TN型である状況下での透過型表示の際の単一画素の表
示原理を説明するための図である。背面光源8が発する
光の全成分のうち、振動方向が後方偏光層6の吸収軸に
直交する直線偏光の成分だけが、後方偏光層6を透過す
る。後方偏光層6透過後の直線偏光は、後方位相差層1
8を透過することによって円偏光になり、円偏光のまま
半透過反射層7を通過して液晶層13に後方面から入射
する。白表示状態に応じた電圧が液晶層13に印加され
ている場合、後方面から液晶層13に入射した円偏光
は、液晶層13と前方位相差層17とを通過することに
よって、前方偏光層5の吸収軸と短軸が略平行な楕円偏
光になる。これによって、前方位相差層17透過後の楕
円偏光の全成分のうち、前方偏光層5の吸収軸と直交す
る直線偏光成分だけが、前方偏光層5を透過して液晶表
示装置1の外に射出する。黒表示状態に応じた電圧が液
晶層13に印加されている場合、後方面から液晶層13
に入射した円偏光は、液晶層13と前方位相差層17と
を通過することによって前方偏光層5の吸収軸と振動方
向が平行な直線偏光になるので、前方偏光層5に吸収ま
たは分散される。
【0007】特開平8−292413公報の液晶表示装
置では、表示のコントラストが最高になるように、各位
相差層17,18のレタデーション値が450nmに設
定され、液晶層13のレタデーション値が850nmに
設定され、後方偏光層6の遅相軸と後方の位相差層18
の吸収軸との交差角は90度±5度または90度±15
度に設定されている。表示のコントラストが最高になる
ように液晶表示装置のパラメータが設定されている場
合、白表示状態における画素の光透過率が比較的低くな
っているため、透過型表示の際に充分な表示明度が得ら
れない。
【0008】また周知の事実として、透過型表示の機能
と反射型表示の機能とを有する両用型の液晶表示装置1
の反射型表示に関して、以下の最適化理論が一般的に知
られている。可視光の波長領域内の全波長について波長
毎に、液晶層13のレタデーション値と前方位相差層1
7のレタデーション値との差が該波長の略4分の1の整
数倍になっている場合、可視光が前方偏光層5と半透過
反射層7との間を往復する際の光路差が半波長の略整数
倍となる。この場合、前方偏光層5の吸収軸と前方位相
差層17の遅相軸との交差角が45度または135度に
設定されていれば、半透過反射層7による反射直後の可
視光の偏光状態は円偏光状態になっている。これらによ
って、半透過反射層7で反射された可視光は、液晶層1
3通過後の偏光状態に応じて、前方偏光層5によって理
想的に遮光または透過される。
【0009】また両用型の液晶表示装置1の透過型表示
の関して、以下の最適化理論がさらに知られている。上
記のように半透過反射層7による反射直後の可視光の偏
光状態が円偏光になっていることを理想として前方偏光
層5と前方位相差層17とが構成されているため、半透
過反射層7通過直後の光の偏光状態も円偏光になるよう
に定められている。このために、可視光の波長領域内の
全波長について波長毎に、液晶層13のレタデーション
値と後方位相差層18のレタデーション値との差が該波
長の略4分の1の整数倍に設定されており、かつ後方偏
光層6の吸収軸と後方位相差層18の遅相軸との交差角
が135度または45度に設定されていれば、後方偏光
層6と後方位相差層18とを透過した可視光の偏光状態
が円偏光状態になる。これによって半透過反射層7透過
直後の可視光の偏光状態が円偏光になるので、半透過反
射層7を透過した可視光は、液晶層13透過後の偏光状
態に応じて、前方偏光層5で理想的に遮光または透過さ
れる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように、
透過型表示と反射型表示とが可能な構成の両用型液晶表
示装置1は、使用場所の外部光の光量に応じて透過型表
示と反射型表示とを使分けるので、暗い場所でも明るい
表示が可能である。しかしながら、従来技術の両用型液
晶表示装置1は、現状では、透過型表示の際の表示明度
が充分に得られていない。特開平8−292413公報
の液晶表示装置においても、透過型表示の際の表示明度
が充分に得られていない。これらは、両用型の液晶表示
装置内の偏光層5,6および位相差層17,18の設計
時に参照される上記の理想の最適化理論が表示明度より
もコントラストを重視していてコントラストを最良にす
るように構成されているので、コントラスト向上に伴う
表示明度の低下を考慮していないためである。しかしな
がら、現状の両用型の液晶表示装置1では、透過型表示
に関して、コントラストよりも表示明度の向上が求めら
れている。
【0011】本発明の目的は、より明るい透過型表示が
可能な液晶表示装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、液晶材料から
形成されている液晶層と、液晶層を挟んで対向配置され
ており、かつ入射光内の予め定める方向に偏光している
偏光成分だけをそれぞれ透過させる前方偏光層および後
方偏光層と、液晶層と前方偏光層および後方偏光層との
間にそれぞれ配置されている前方位相差層および後方位
相差層とを含み、後方偏光層を選択的に透過した偏光成
分が、後方位相差層と液晶層と前方位相差層とを順に透
過し、前方位相差層透過後の偏光状態に応じて前方偏光
層を選択的に透過しており、液晶層の厚みd1と該液晶
層の光学異方性Δn1との積d1×Δn1が、後方偏光
層への入射光の波長λrearの略〔1/2+L/2〕倍の
値(Lは0以上の整数)に選ばれ、後方位相差層のレタ
デーションReFrear値が、後方偏光層への入射光の波
長λrearの略〔1/4+K/2〕倍の値(Kは0以上の
整数)に選ばれ、後方偏光層の吸収軸と後方位相差層の
遅相軸との交差角Δφrearが、0度より大きく45度未
満の範囲および45度より大きく90度未満の範囲のう
ちのいずれかの範囲内の値に選ばれていることを特徴と
する液晶表示装置である。
【0013】本発明に従えば、1層の偏光層と1層の位
相差層とを液晶層の前方に備える構成の液晶表示装置に
おいて、装置背面から装置内部に入射する光を利用する
透過型表示の光学補償のために、1層の偏光層と1層の
位相差層とが液晶層の後方にさらに備えられている。さ
らに、液晶層の厚みd1と該液晶層の光学異方性Δn1
との積d1×Δn1が後方偏光層の入射光の波長λrear
の略〔1/2+L/2〕倍の値(Lは0以上の整数)に
選ばれており、後方位相差層のレタデーション値が該入
射光の波長λrearの略〔1/4+K/2〕倍の値(Kは
0以上の整数)に選ばれており、かつ後方偏光層の吸収
軸と後方位相差層の遅相軸との交差角Δφrearが0度よ
り大きく90度未満であってかつ45度を除く範囲内の
値に選ばれている。この結果、本発明の液晶表示装置に
おいて、背面から液晶表示装置に入射する光の液晶層入
射直前の偏光状態が円偏光から崩れた楕円偏光状態にな
る。これによって、コントラスト重視に設計されている
従来技術の液晶表示装置よりも本発明の液晶表示装置の
ほうが、後方偏光層から後方位相差層と液晶層と前方位
相差層とを経て前方偏光層へ抜け得る透過光の光量が増
大するので、透過型表示が明るくなる。
【0014】本発明の液晶表示装置は、前記液晶層と前
記後方位相差層との間に配置されていて、該液晶層側の
面からの入射光内の少なくとも一部の成分を反射させ、
かつ前記後方位相差層側の面からの入射光内の少なくと
も一部の成分を透過させる半透過反射層をさらに含むこ
とを特徴とする。
【0015】本発明に従えば、液晶表示装置において、
液晶層と後方位相差層との間に半透過反射層がさらに配
置されている。半透過反射層は、液晶層側の面からの入
射光内の少なくとも一部の成分を反射させ、かつ後方位
相差側の面からの入射光内の少なくとも一部の成分を透
過させる。この結果本発明の液晶表示装置は、透過型液
晶表示装置と反射型液晶表示装置とを兼ねた両用型の構
成であって、かつ透過型表示の際の画素の明るさが向上
されている。これによって液晶表示装置が使いやすくな
る。
【0016】本発明の液晶表示装置は、前記後方偏光層
の吸収軸と前記後方位相差層の遅相軸との交差角Δφre
arが、35度を含む予め定める範囲内の値に選ばれてい
ることを特徴とする。
【0017】本発明に従えば、液晶表示装置において、
後方偏光層吸収軸と後方位相差層遅相軸との交差角Δφ
rearが、概ね35度に設定されている。これによって液
晶表示装置は、透過型表示の際に、背面からの入射光の
液晶層後方面の直前における偏光状態をより適切な偏光
状態にすることが可能になるので、より明るい表示が可
能になる。
【0018】本発明の液晶表示装置は、前記後方偏光層
の吸収軸と前記後方位相差層の遅相軸との交差角Δφre
arが、55度を含む予め定める範囲内の値に選ばれてい
ることを特徴とする。
【0019】本発明に従えば、液晶表示装置において、
後方偏光層吸収軸と後方位相差層遅相軸との交差角Δφ
rearが、概ね55度に設定されている。これによって液
晶表示装置は、透過型表示の際に、背面からの入射光の
液晶層後方面の直前における偏光状態をより適切な偏光
状態にすることが可能になるので、より明るい表示が可
能になる。
【0020】本発明の液晶表示装置は、前記液晶層がス
ーパツイステッドネマティック型に構成され、前記液晶
層内の液晶分子のツイスト角が180度以上に選ばれて
いることを特徴とする。
【0021】本発明に従えば、液晶表示装置において、
液晶層がSTN型に構成されている。これによって液晶
表示装置の構造の簡略化が可能になるので、液晶表示装
置の製造コストを低減させることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態で
ある液晶表示装置20の概略的な構成を示す断面図であ
る。図1の液晶表示装置20は、透過型表示と反射型表
示との両方が可能な両用型の構成になっている。なお明
細書では、液晶表示装置20内の構成部品の配置に関
し、液晶層よりも使用者に近い位置を「前方」と記し、
液晶層よりも使用者から遠ざかる位置を「後方」と記し
ている。また液晶表示装置20内の各構成部品に関し、
構成部品の中心よりも使用者に近い面を「前方面」と記
し、構成部品の中心よりも使用者から遠い面を「後方
面」と記している。
【0023】図1の液晶表示装置20は、液晶層22
と、2層の偏光層23,24と、2層の位相差層25,
26とを最低限含む。図1の液晶表示装置20は両用型
であるので、液晶表示装置20が半透過反射層27をさ
らに含み、かつ該液晶表示装置20は背面光源28と共
に用いられる。2層の偏光層23,24は、液晶層22
を挟んで相互に対向配置されている。各位相差層25,
26は、各偏光層23,24と液晶層22との間にそれ
ぞれ配置されている。半透過反射層27は、液晶層22
と2層の位相差層25,26のうちの後方位相差層26
との間に配置されている。液晶表示装置20内におい
て、2層の偏光層23,24のうちの前方偏光層23が
配置されている側の最外面が、該液晶表示装置20の表
示面31として、使用者に最近接する。液晶表示装置2
0内において、2層の偏光層23,24のうちの後方偏
光層24が配置されている側の最外面が、該液晶表示装
置20の背面32になる。背面光源28は、後方偏光層
24の後方であって、液晶表示装置20の背面32の外
側に配置されている。
【0024】液晶層22は、液晶材料から形成されてお
り、好ましくは、複屈折効果がある液晶材料から形成さ
れている。各偏光層23,24は、該偏光層23,24
への入射光の全成分内の予め定める方向に偏光している
偏光成分だけを、それぞれ透過させる。2層の位相差層
25,26のうちの前方位相差層25は、透過型表示お
よび反射型表示の際の光学補償のために備えられてい
る。後方位相差層26は、透過型表示の際の光学補償の
ために備えられている。半透過反射層27は、液晶層2
2側の前方面から該半透過反射層27内部へ入射する光
の少なくとも一部の成分を反射させ、かつ後方偏光層2
4側の後方面から該半透過反射層27内部へ入射する光
の少なくとも一部の成分を透過させる。
【0025】以上説明したように、1層の偏光層23と
1層の位相差層25とを液晶層22の前方に備える構成
の液晶表示装置20において、背面32から入射光を利
用する透過型表示の際の光学補償のために、1層の偏光
層24と1層の位相差層26とが液晶層22の後方にさ
らに備えられている。図1の液晶表示装置20内部の後
方位相差層26から液晶層22を経て前方位相差層25
に至る部分の光学的特性は、透過型表示の際の光学補償
のために、画素の白表示状態に応じた電圧が液晶層22
に印加されている状況下で、後方位相差層26の後方面
から該部分内に入射した直線偏光が、後方位相差層26
と液晶層22と前方位相差層25とを通過する間に円偏
光を崩した楕円偏光に変換されて、前方位相差層25の
前方面から該部分外に射出する特性に設定されている。
【0026】図1の液晶表示装置20では、透過型表示
の光学補償のために、具体的には、液晶層22のレタデ
ーション値ReL、後方位相差層26のレタデーション
値ReFrear、および後方偏光層24の吸収軸APrear
と後方位相差層26の遅相軸AFrearとの交差軸Δφre
arのうちの少なくとも1つが調整されている。以後「後
方偏光層24の吸収軸APrearと後方位相差層26の遅
相軸AFrearとの交差角Δφrear」を「後方遅相−後方
吸収交差角Δφrear」と略記する。本明細書では、液晶
表示装置20において、液晶層22内部で後方面34か
ら前方面33に向かう方向に並んでいる液晶分子のツイ
スト方向を正方向として、2本の軸の成す角度を表して
いる。かつ単一の軸の角度は、該単一軸と液晶表示装置
20に予め定義されている測角の基準軸ACとの成す角
度で表している。
【0027】液晶層22のレタデーション値ReLは、
式1に示すように、液晶層22の厚みd1と該液晶層2
2の光学異方性Δn1との積d1×Δn1と等しい。液
晶層22のレタデーション値ReLは、背面32から液
晶表示装置20に入射する光の波長λrearの略〔1/2
+L/2〕倍の値に選ばれている。「L」は、0以上の
整数である。式2は、液晶層22のレタデーション値R
eLの基準値CReFrearを示している。液晶層22の
レタデーション値ReLの最適値は、式2の基準値CR
eLと等しいかまたは該基準値CReLに近い値であ
る。
【0028】
【数1】
【0029】後方位相差層26のレタデーション値Re
Frearは、式3に示すように、後方位相差層26の厚み
d2rearと該後方位相差層26の光学異方性Δn2rear
との積と等しい。後方位相差層26のレタデーション値
ReFrearは、背面32から液晶表示装置20に入射す
る光の波長λrearの略〔1/4+K/2〕倍の値に選ば
れている。「K」は0以上の整数である。式4は、後方
位相差層26のレタデーション値ReFrearの基準値C
ReFrearを示す。後方位相差層26のレタデーション
値ReFrearの最適値は、式4の基準値CReFrear等
しいかまたは該基準値CReFrearに近い値である。式
2の整数Lと式4の整数Kとは、一致していてもよく異
なっていてもよい。
【0030】
【数2】
【0031】後方遅相−後方吸収交差角Δφrearは、式
5に示すように、基準軸ACに対する後方偏光層24の
吸収軸APrearの角度φPrearと基準軸ACに対する後
方位相差層26の遅相軸AFrearの角度φFrearとの差
の絶対値で定義される。後方遅相−後方吸収交差角Δφ
rearは、式6で示す角度範囲内の値、すなわち0度より
大きく45度未満の範囲および45度より大きく90度
未満の範囲のうちのいずれかの範囲内の値に選ばれてい
る。 後方遅相−後方吸収交差角:Δφrear =|φPrear−φFrear| …(5) 0°<Δφrear<45°または 45°<Δφrear<90° …(6)
【0032】このように、液晶層22のリタデーション
値ReLと後方位相差層26のレタデーション値ReF
rearと後方遅相−後方吸収交差角Δφrearとが式1〜式
6で説明している設定条件を満たすように設計されてい
る場合、背面32からの入射光の液晶層22の後方面3
4への入射直前の偏光状態が、円偏光から崩れた楕円偏
光状態になる。この結果、後方偏光層24から後方位相
差層26と液晶層22と前方位相差層25とを経て前方
偏光層23へ抜ける透過光の光量が増大する。これによ
って、図1の液晶表示装置20では、透過型表示の明る
さの向上が図られている。また図1の液晶表示装置20
は液晶層22と後方位相差層26との間に半透過反射層
27をさらに備えているので、透過型液晶表示装置と反
射型液晶表示装置とを兼ねた両用型の構成を取りつつ、
透過型表示の際の画素の明るさが向上されている。これ
によって両用型の液晶表示装置20が使いやすくなる。
【0033】図1の液晶表示装置20は半透過反射層2
7を備えているので、背面32からの入射光を用いる透
過型表示だけでなく、表示面31からの入射光を用いる
反射型表示が可能である。半透過反射層27が後方偏光
層24および後方位相差層26よりも前方に設けられて
いるため、反射型表示の明るさと反射型表示のコントラ
ストと反射型表示の際の画素の色付き防止とを実用上充
分なレベルまで向上させるための反射型表示の際の光学
補償は、液晶層と前方偏光層23と前方位相差層25と
だけで行われる。このために、図1の液晶表示装置20
内部の前方位相差層25から液晶層22を経て半透過反
射層27に至る部分の光学的特性は、反射型表示の際の
光学補償のために、画素の白表示状態に応じた電圧が液
晶層22に印加されている状況下で、前方位相差層25
の前方面から該部分内に入射した直線偏光が、前方位相
差層25および液晶層22を往復して透過する間に円偏
光を崩した楕円偏光に変換されて、前方位相差層25の
前方面から該部分外に射出する特性に設定されている。
【0034】図1の液晶表示装置20は、反射型表示の
際の光学補償のために、具体的には、液晶層22のレタ
デーション値ReL、前方位相差層25のレタデーショ
ン値ReFfront、および前方偏光層23の吸収軸APf
rontと前方位相差層25の遅相軸AFfrontとの交差軸
Δφfrontのうちの少なくとも1つが調整されている。
以後「前方偏光層23の吸収軸APfrontと前方位相差
層25の遅相軸AFfrontとの交差角Δφfront」を「前
方遅相−前方吸収交差角Δφfront」と略記する。反射
型表示の際の光学補償に係る液晶層22のレタデーショ
ン値ReLの設定条件は、式1および式2で説明してい
る透過型表示の際の設定条件と等しい。
【0035】前方位相差層25のレタデーション値Re
Ffrontは、式7に示すように、前方位相差層25の厚
みd2frontと該前方位相差層25の光学異方性Δn2f
rontとの積と等しい。前方位相差層25のレタデーショ
ン値ReFfrontは、表示面31から液晶表示装置20
に入射する光の波長λfrontの略〔1/4+J/2〕倍
の値に選ばれている。「J」は0以上の整数である。式
8は、前方位相差層25のレタデーション値ReFfron
tの基準値CReFfrontを示す。前方位相差層25のレ
タデーション値ReFfrontの最適値は、式8の基準値
CReFfrontと等しいかまたは該基準値CReFfront
に近い値である。式8の整数Jと式2の整数Lと式4の
整数Kとは、一致していてもよく異なっていてもよい。
【0036】
【数3】
【0037】前方遅相−前方吸収交差角Δφfrontは、
式9に示すように、基準軸ACに対する前方偏光層23
の吸収軸APfrontの角度φPfrontと基準軸ACに対す
る前方位相差層25の遅相軸AFfrontの角度φFfront
との差の絶対値で定義される。好ましくは、前方遅相−
前方吸収交差角Δφfrontが、式10で示す角度範囲内
の値、すなわち0度より大きく45度未満の範囲および
45度より大きく90度未満の範囲のうちのいずれかの
範囲内の値に選ばれている。 前方遅相−前方吸収交差角:Δφfront= |φPfront−φFfront| …(9) 0°<Δφfront<45°または 45°<Δφfront<90° …(10)
【0038】コントラスト重視の理想論に基づき設計さ
れている従来技術の両用型液晶表示装置1と図1の両用
型の液晶表示装置20とを比較すると、従来技術の液晶
表示装置1よりも図1の液晶表示装置20のほうが前後
の位相差層25,26による光学補償効果は小さくなる
ので、従来技術の液晶表示装置1よりも図1の液晶表示
装置20のほうが透過型表示の際のコントラストが低下
する。しかしながら、従来技術の液晶表示装置1よりも
図1の液晶表示装置20のほうが、白表示状態において
背面32からの入射光内の前方偏光層23を透過し得る
成分の光量は大きくなっている。この結果、従来技術の
液晶表示装置1よりも図1の液晶表示装置20のほう
が、透過型表示の際の白表示状態の画素の明度が向上し
ているため、表示全体の明るさが向上している。これに
よって、従来技術の液晶表示装置1よりも図1の液晶表
示装置20のほうが、透過型表示が見やすくなってい
る。
【0039】再び図1を参照する。図1の液晶表示装置
20は、具体的には、液晶層22を内蔵する液晶セル4
0を含む。液晶セル40は、液晶層22の他に、透明な
2枚の基板41,42、透明な2枚の配向膜43,4
4、透明な前方電極45、および透明な後方電極46を
さらに含む。2枚の基板41,42は液晶層22を挟ん
で相互に対向配置されている。2枚の各配向膜43,4
4は、液晶セル40内において、液晶層22の前後の各
面47,48にそれぞれ最近接する位置に配置される。
前方電極45は、2枚の基板41,42のうちの前方基
板41と2枚の配向膜45,46のうちの前方配向膜4
3との間に配置される。後方電極46は、2枚の基板4
1,42のうちの後方基板42と2枚の配向膜43,4
4のうちの後方配向膜46との間に配置される。液晶層
22の前後の各面47,48に最近接する液晶分子の長
軸方向ALH,ALLは、液晶層22の前後の各面4
7,48に最近接している配向膜43,44によって、
それぞれ規制されている。表示面31側から見て、液晶
セル40の中の前方電極45および後方電極46が配向
膜43,44を介して液晶層22を挟んでいる部分が、
画素として機能する。
【0040】各偏光層23,24と各位相差層25,2
6と半透過反射層27とは、液晶層22に対する位置が
上記の基本の位置を保つならば、液晶セル40の他の構
成部品との位置関係がどのようになっていてもよい。半
透過反射層27、後方偏光層24および後方位相差層2
6のうちの少なくとも1層が液晶セル40の中の後方基
板42と後方配向膜46との間の位置に配置されてもよ
く、3層27,24,26全てが液晶セル40外部に配
置されもよい。前方偏光層23および前方位相差層25
のうちの少なくとも1層が液晶セル40の中の前方基板
41と前方配向膜43との間の位置に配置されてもよ
く、2層23,25全てが液晶セル40外部に配置され
もよい。
【0041】2層の偏光層23,24と2層の位相差層
25,26と半透過反射層27とが液晶セル40の外に
配置されているならば、液晶セル40の構造が一般的な
透過型の液晶セル40と等しくなるので、本実施の形態
の液晶表示装置20の実現が容易になる。後方基板42
と後方配向膜46との間に半透過反射層27が配置され
ているならば、反射型表示の際の後方基板42に起因す
る光の減衰が無くなるので、より明るい表示が可能にな
る。さらに好ましくは、後方基板42および後方電極4
6のうちの少なくとも一方が半透過反射層27を兼ねる
構成になっていてもよい。さらにまた、後方基板42が
後方位相差層26または後方偏光層24を兼ねていても
よく、前方基板41が前方位相差層25または前方偏光
層23を兼ねていてもよい。これらの場合、液晶表示装
置20全体の部品点数が減少するので、液晶表示装置2
0の製造コストがさらに削減される。
【0042】液晶層22の各画素内の部分には、各画素
内にある前方電極45および後方電極46によって、各
画素の表示状態に応じた予め定める大きさの電圧が印加
される。画素毎に、液晶層22のリタデーション値Re
Lと画素内の液晶層22への電圧の印加状態とに応じ
て、表示に用いられる光が液晶層22を後方面34から
前方面33へ透過した後の偏光状態が定まる。光の液晶
層22透過後の偏光状態の変化に伴って、液晶層22透
過後の光が前方位相差層25を後方面から前方面へ透過
した後の偏光状態が変化しており、前方位相差層25透
過後の偏光状態に応じて前方偏光層23が該光を選択的
に透過させる。これによって、画素毎に、液晶層22へ
の電圧の印加状態に応じて、白表示状態と黒表示状態と
が切換えられる。白表示状態とは、前方位相差層25透
過後の光が前方偏光層23を透過して装置外部に射出さ
れる状態である。黒表示状態とは、前方位相差層25透
過後の光が前方偏光層23に遮断吸収される状態であ
る。
【0043】図2は、表示明度を重視して設計されてい
る本実施の形態の液晶表示装置20の透過型表示の際の
単一画素の表示原理を説明するための図である。図1の
液晶表示装置20において、背面光源28が発する光の
全成分のうち、振動方向が後方偏光層24の吸収軸AP
rearに直交する直線偏光52の成分だけが、後方偏光層
24を透過する。図1の液晶表示装置20においては、
後方位相差層26のリタデーション値ReFrearが式3
および式4の設定条件を満たしかつ後方遅相−後方吸収
交差角Δφrearが式5および式6の設定条件を満たすよ
うに、後方位相差層26および後方偏光層24が設計さ
れている。この結果、後方偏光層24透過後の直線偏光
52は、後方位相差層26を透過することによって円偏
光が崩れた楕円偏光53になり、楕円偏光53のまま半
透過反射層27を通過して、液晶層22に後方面34か
ら入射する。
【0044】図1の液晶表示装置20において、液晶層
22のリタデーション値ReLが式1および式2の設定
条件を満たすように、液晶層22が設計されている。こ
の結果、白表示状態に応じた電圧が液晶層22に印加さ
れている場合、後方面34から液晶層22に入射した楕
円偏光53は、液晶層22と前方位相差層25とを透過
することによって、前方偏光層23の吸収軸APfront
と短軸が略平行な楕円偏光54になる。またこの結果、
黒表示状態に応じた電圧が液晶層22に印加されている
場合、後方面34から液晶層22に入射した楕円偏光5
3は、液晶層22と前方位相差層25とを通過すること
によって、前方偏光層23の吸収軸APfrontと長軸が
略平行な楕円偏光55になる。これによって、白表示状
態および黒表示状態のどちらであっても、前方位相差層
25透過後の楕円偏光54,55の全成分のうち、前方
偏光層23の吸収軸APfrontと直交する直線偏光成分
56,57だけが、前方偏光層23を透過して液晶表示
装置20の外に射出され、残余の成分は前方偏光層23
に吸収または分散される。
【0045】黒表示状態における前方位相差層25透過
後の楕円偏光55よりも、白表示状態における前方位相
差層25透過後の楕円偏光54のほうが、長軸が長い。
かつ、黒表示状態における前記楕円偏光55では長軸が
前方偏光層23の吸収軸APfrontと略平行になってい
るが、白表示状態における前記楕円偏光54は短軸が前
方偏光層23の吸収軸APfrontと略平行になってい
る。これによって、黒表示状態よりも白表示状態のほう
が、前方偏光層23を透過する光の光量は充分に多い。
これによって図1の液晶表示装置20は、画素の白表示
および黒表示の両方が可能になっている。
【0046】図2で説明されている本実施の形態の液晶
表示装置20の透過型表示の表示原理と、図7で説明さ
れている従来技術の液晶表示装置1の透過型表示の表示
原理との違いは、下記の通りである。背面32からの入
射光の後方位相差層透過後の偏光状態は、図7では円偏
光になっているのに対し、図2では円偏光から崩れた状
態になっている。このために、従来技術の液晶表示装置
1および本実施の形態の液晶表示装置20のどちらでも
では、背面32からの入射光の白表示状態での前方位相
差層透過後の偏光状態は前方偏光層の吸収軸と短軸が略
平行な楕円偏光であるが、図7の楕円偏光の長軸よりも
図2の楕円偏光54の長軸のほうが長くなっている。こ
れによって、白表示状態において前方偏光層を透過する
光の光量は、従来技術の液晶表示装置1よりも本実施の
形態の液晶表示装置20のほうが多くなっている。また
黒表示状態において、図7では前方位相差層透過後の光
が前方偏光層に完全に吸収分散されているが、図2では
前方位相差層25透過後の光の一部の成分が前方偏光層
23を透過している。
【0047】以上の理由に基づき、透過型表示の際の表
示明度を重視して設計されている本実施の形態の図1の
液晶表示装置20とコントラストを重視して設計されて
いる従来技術の図6の液晶表示装置1とを比較すると、
図6の液晶表示装置1よりも図1の液晶表示装置20の
ほうが前後の位相差層による光学補償効果が小さくなる
ので透過型表示のコントラストが低下するが、図6の液
晶表示装置1よりも図1の液晶表示装置20のほうが透
過型表示の際に前方偏光層を透過する光の光量が増加す
るので、透過型表示の明るさが増大する。これによっ
て、コントラスト重視の図6の液晶表示装置1よりも図
1の液晶表示装置20のほうが、透過型表示が明るくな
る。
【0048】液晶表示装置20は、図1の例では、具体
的には、単純マトリクス型になっている。単純マトリク
ス型かつ両用型の液晶表示装置20の具体的構成は、下
記の通りである。前方位相差層25および後方位相差層
26は、材料がポリカーボネイトである一軸延伸位相差
層によって実現される。半透過反射層27は、入射光の
全成分内の一部の成分を反射し残余の成分を透過させる
ことが可能な層厚のアルミニウム薄膜で実現される。半
透過反射層27を実現するアルミニウム薄膜は、後方基
板42の後方の面にアルミニウムを電着して形成されて
おり、たとえば層厚が350Åである。
【0049】液晶セル40において、前方基板41およ
び後方基板42は、ガラス基板で実現される。前方電極
45および後方電極46は、ITO(インジウム−錫酸
化物)で形成されているストライプ状の薄膜片でそれぞ
れ実現される。前方電極45は複数本あって相互に平行
に配置されており、後方電極46も複数本あって相互に
平行に配置されており、前方電極45は後方電極46に
対してねじれの位置にある。各前方電極45の幅は21
5μmであり、隣合う2本の前方電極45の間隔は25
μmである。各後方電極46の幅は73μmであり、隣
合う2本の後方電極46の間隔は10μmである。表示
面31側から見て前方電極45と後方電極46とがねじ
れの位置関係で対向する部分をマトリクス状に配置させ
るために、表示面31側から見て、前方電極45の長手
方向と後方電極46の長手方向とは相互に直交してい
る。これによって液晶セル40が単純マトリクス型にな
る。
【0050】液晶層22は、左旋光性を持つカイラル剤
を添加したネマティック混合液晶から形成されている。
液晶層22の厚さd1は5.95μmである。前方配向
膜43および後方配向膜46は、ポリイミド系の薄膜に
ラビング処理を施して形成されているポリイミド系配向
膜によって、実現される。前方配向膜43および後方配
向膜46の配向方向は、液晶層22内の液晶分子のツイ
スト角ΩLCが240度になるように設定されている。
これによって液晶セル40がSTN型になる。液晶セル
40がSTN型に構成されていれば、図1の液晶表示装
置20の構造の簡略化が可能になるので、液晶表示装置
20の製造コストを低減させて、液晶表示装置20の低
価格化を図ることができる。
【0051】背面光源28は、光源ランプ47と導光板
48とを含む。光源ランプ47から発せられる可視光
は、導光板48の端面から導光板48の内部に入射され
て導かれ、導光板48の片側表面から液晶表示装置20
の背面32に向かって出射する。好ましくは、光源ラン
プ47が発する可視光が導光板48前方面の全体に拡散
的に射出されており、かつ該導光板48前方面からの射
出光の光量が該前方面全体で均一になるように、導光板
48が設計されている。なお本発明の液晶表示装置20
の部品の具体的構成は、以上説明した具体的構成には限
定されない。
【0052】図1の液晶表示装置20において、前後の
位相差層25,26および液晶層22にはどれも波長分
散性があるので、層が厚くなるほど光の波長に因る偏光
の差が大きくなる。ゆえに各層のリタデーション値Re
Frear,ReFfront,ReLの基準値を定義する上記
の式2、式4、式8の任意整数K,L,Jがそれぞれ小
さい値を取るほど、光の波長に因る偏光の差が小さくな
るので、好ましい。また液晶表示装置20は可視光を表
示に利用するので、各層のリタデーション値ReFrea
r,ReFfront,ReLは可視光の波長を基準に設定さ
れる。特に波長550nmの光は可視光の波長範囲内に
おいて視覚感度が最高になる波長の光なので、リタデー
ション値設定の基準に好適に用いられる。また透過型表
示の際には背面光源28から発せられる光が表示に用い
られるので、後方位相差層26のリタデーション値Re
Frearおよび液晶層22のリタデーション値ReLは、
背面光源28からの発光の波長に基づいて設定されるこ
とが好ましい。
【0053】図1の両用型の液晶表示装置20における
前後の位相差層のリタデーション値の最適構成は下記の
通りになっている。背面32からの入射光の波長λrear
が550nmである場合、任意整数Kが0である場合の
波長550nmに対する基準値CReFrearである13
8nmが、後方位相差層26のリタデーション値ReF
rearの最適値に採用される。また入射光の波長λfront
が550nmである場合、前方位相差層25のリタデー
ション値ReFfrontも、任意整数Jが0である場合の
波長550nmに対する基準値CReFfrontである1
38nmが好ましい。なお図1の液晶表示装置20の各
位相差層25,26の具体的なリタデーション値ReF
front,ReFrearは、以上説明した具体値には限定さ
れない。
【0054】図1の両用型の液晶表示装置20における
液晶層22のリタデーション値の最適構成は下記の通り
である。背面32からの入射光の波長λrearが550n
mである場合、液晶層22のリタデーション値ReLの
最適値は800nmになっている。これは、波長λrear
が550nmの背面32からの入射光に対して、任意整
数Lが2である場合の基準値CReLである825nm
を基準として、液晶表示装置の実際の光学特性が良くな
るように、実験によって合わせ込んで設定された値であ
る。液晶層22のリタデーション値ReLが800nm
である場合、液晶層22の厚さd1は5.95μmであ
り、かつ液晶材料の光学異方性Δn1は0.1320で
ある。なお図1の液晶表示装置20の液晶層22の具体
的なリタデーション値ReLは、以上説明した具体値に
は限定されない。
【0055】各位相差層25,26のリタデーション値
ReFfront,ReFrearの最適値および液晶層の22
のリタデーション値ReLの最適値を上述のように定め
るのは、下記の理由に基づく。各位相差層および液晶層
のリタデーション値ReFfront,ReFrear;ReL
は、光の波長によって異なる。光の波長が変わっても波
長毎の各層のリタデーション値ReFfront,ReFrea
r;ReLの比は変らないが、リタデーション値ReFf
ront,ReFrear;ReLが大きくなると、光の波長の
変化に伴い、前記比が同じであるのでリタデーション値
ReFfront,ReFrear;ReLの実際の値の差が大
きくなってしまう。このような光の波長によるリタデー
ション値ReFfront,ReFrear;ReLの差を少な
くするために、リタデーション値ReFfront,ReFr
ear;ReLは小さいほうが好ましい。ゆえに各リタデ
ーション値ReFfront,ReFrear;ReLの基準値
の定義式4,8,2内部の任意整数K,J,Lが小さい
ほど好ましい。このために、各位相差層25,26のリ
タデーション値ReFfront,ReFrearの最適値は、
前記任意整数K,Jに最小値である0を代入して得られ
る値を最適値として採用している。
【0056】また液晶層のリタデーション値ReLが前
記任意整数L=2の値を元にしているのは、上記理由に
加えて、下記の理由に基づく。液晶材料等の液晶層22
の構成を変化させても、液晶層22の光学異方性Δn1
はほぼ同じような値をとるので、液晶層22の光学異方
性Δn1を大きく調整することは困難である。また液晶
層22の層厚d1は一般に5μm〜7μmであり、これ
以上薄くすると液晶の配向および装置の生産性等の問題
が生じる恐れがある。上記の光学異方性Δn1および層
厚d1の限定条件を鑑みると、液晶層22のリタデーシ
ョン値ReLは800nm付近の値になる。このため
に、最適値設定時に上記限定条件を考慮しつつ前記任意
整数Lができるだけ小さくなるようにすると、該任意整
数Lは2に設定される。
【0057】図1の両用型の液晶表示装置20における
後方遅相−後方吸収交差軸Δφrearの最適値は、35度
および55度の2通りある。後方遅相−後方吸収交差軸
Δφrearは、35度および55度のいずれか一方に近い
程好ましく、35度および55度がどちらも最適であ
る。後方遅相−後方吸収交差軸Δφrearが35度または
55度に近いほど、後方偏光層24と後方位相差層26
と半透過反射層27とを透過して液晶層22の後方面3
4の直前に達する光の偏光状態をより適切な状態にする
ことが可能になるので、透過型表示の際により明るい表
示が可能になる。
【0058】従来技術の液晶表示装置のようコントラス
トCoが最大になるように開発されている場合、後方遅
層−後方吸収交差軸Δφrearの最適値は45度および1
35度になっている。これに対し本実施の形態の液晶表
示装置20はコントラストCoよりも表示の明るさを重
視した構成なので、従来技術とは異なり、後方遅層−後
方吸収交差軸Δφrearの最適値が35度および55度に
なっている。また本実施の形態の液晶表示装置の後方遅
相−後方吸収交差軸Δφrearの最適値である35度およ
び55度は、図1の構成の液晶表示装置において透過表
示の際のコントラストCoが3になる場合の後方遅相−
後方吸収交差軸Δφrearの値である。これは、表示の明
るさとトレードオフの関係にあるコントラストが最低3
あれば、充分な表示が得られるためである。
【0059】後方遅相−後方吸収交差軸Δφrearは、概
ね35度または概ね55度であれば好ましい。後方遅相
−後方吸収交差軸Δφrearは、0度より大きく90度未
満であって45度を除く角度範囲内の値であれば、35
度また55度近傍の値でもよい。後方遅相−後方吸収交
差軸Δφrearの最適範囲は、35度を含む予め定める範
囲または55度を含む予め定める範囲であり、たとえば
経験的に35度±3度以内の範囲または55度±3度以
内の範囲が許容されている。
【0060】図3(A)〜図3(C)は、後方遅相−後
方吸収交差軸Δφrearが35度である状況下の図1の液
晶表示装置20において、液晶層22と前後の偏光層2
3,24と前後の位相差層25,26との最適な軸配置
を示す図である。図4(A)〜図4(C)は、後方遅相
−後方吸収交差軸Δφrearが55度である状況下におい
て、液晶層22と前後の偏光層23,24と前後の位相
差層25,26との最適な軸配置を示す図である。図3
と図4とを合わせて説明する。
【0061】図3(A)および図4(A)に示すよう
に、後方遅相−後方吸収交差軸Δφrearが35度および
55度のどちらであっても、液晶分子のツイスト角ΩL
Cが+240度である場合、液晶層後方面34に最近接
する液晶分子の長軸方向ALCLの基準軸ACに対する
角度φLCLの最適値は、−30度になっている。図3
(B)および図4(B)に示すように、後方遅相−後方
吸収交差軸Δφrearが35度および55度のどちらであ
っても、前方吸収−前方遅相交差角Δφfrontの最適値
は45度であり、前方偏光層23の吸収軸APfrontと
液晶層後方面34に最近接する液晶分子の長軸方向AL
CLとの交差角(以後「前方吸収−後方長軸交差角」と
略記する)θfrontの最適値は55度であり、前方偏光
層23の吸収軸APfrontの基準軸APに対する角度φ
Pfrontの最適値は+25度である。
【0062】後方遅相−後方吸収交差角Δφrearが35
度であれば、図3(C)に示すように、後方偏光層24
の吸収軸APrearと液晶層後方面34に最近接する液晶
分子の長軸方向ALCLとの交差角(以後「後方吸収−
後方長軸交差角」と略記する)θrearの最適値は40度
であり、後方位相差層遅相軸AFrearの基準軸ACに対
する角度φFrearの最適値は+45度であり、後方偏光
層吸収軸APrearの基準軸APに対する角度φPrearの
最適値は+10度である。また後方遅相−後方吸収交差
軸Δφrearが55度であれば、図4(C)に示すよう
に、後方吸収−後方長軸交差角θrearの最適値は70度
であり、後方位相差層遅相軸AFrearの基準軸ACに対
する角度φFrearの最適値は−45度であり、後方偏光
層吸収軸APrearの基準軸ACに対する角度φPrearの
最適値は−100度である。なお本発明の液晶表示装置
20の各層の軸配置は、以上説明した具体値には限定さ
れない。
【0063】図1の液晶表示装置は反射型表示と透過型
表示との両方が可能なので、前方遅相−前方吸収交差軸
Δφfront等の前方偏光層23および前方位相差層25
の構成は反射型表示の際にコントラストが最大になるよ
うに、周知の理論を用いて設定されている。このために
前方遅相−前方吸収交差軸Δφfrontの最適値は45度
になっている。また前方吸収−前方長軸交差角θfront
の最適値55度は、コントラストが最大になるように、
シミュレーションおよびサンプルとして作成された液晶
表示装置の表示の目視確認によって設定された値であ
る。このように設定されている前方偏光層23と前方位
相差層25と液晶層22との構成に合わせて透過型表示
の明るさが最大になるように後方偏光層24および後方
位相差層26の構成を設定すると、図1の液晶表示装置
20における各層の軸の最適配置が図4および図5のよ
うに規定される。後方吸収−後方長軸交差角θrearの最
適値である40度および70度は、コントラストが最大
になるように、シミュレーションおよびサンプルとして
作成された液晶表示装置の表示の目視確認によって設定
された値である。
【0064】表示明度重視の本実施の形態の液晶表示装
置20とコントラスト重視の従来技術の液晶表示装置1
との比較のために、本願発明人は以下に説明する実験を
行っている。比較実験のサンプルとして、後方偏光層お
よび後方位相差層の軸配置ならびに後方位相差層および
液晶層のリタデーション値だけが異なる両用型の液晶表
示装置が作成され、サンプル毎に、液晶表示装置の透過
型表示の状態を示すパラメータとして、透過型表示の際
のコントラストと透過型表示の際の透過率とがそれぞれ
測定されている。サンプルである両用型液晶表示装置の
構成のうち、後方偏光層および後方位相差層の軸配置な
らびに位相差層および液晶層のリタデーション値以外の
残余構成は、図1の説明で述べた該部品の具体的構成と
等しい。
【0065】コントラストおよび透過率測定時には、画
素が白表示状態の場合と画素が黒表示状態の場合との2
通りの場合それぞれにおいて、背面光源28からの拡散
光が入射光として背面から液晶表示装置内部に入射さ
れ、液晶表示装置内部を通過して表示面内の直径10m
mの領域から正面2度の視野方向に向かって射出される
透過光が測定されている。背面への入射光の光量に対す
る表示面からの射出光の光量の比が、透過率として定義
される。白表示状態での透過率に対する黒表示状態の透
過率の比が最大の状況下において測定されている白表示
状態の画素からの射出光の光量と黒表示状態の画素から
の射出光の光量との比が、コントラストとして定義され
る。
【0066】比較実験の3つのサンプルのうちの本発明
の実施例である2つは、表示明度を重視して設計されて
おり、図3および図4でそれぞれ説明している軸配置で
あってかつ式1〜式6で説明した条件を満たす。比較実
験のサンプルのうちの従来技術である残りの1つは、図
5に示す軸配置であってかつ後方位相差層および液晶層
がコントラストを重視して設計されている。図5の軸配
置では、前方偏光層23と前方位相差層25と液晶層2
2との設計は図3および図4と等しく、後方遅相−後方
吸収交差軸Δφrearが45度であって、後方偏光層吸収
軸APrearの基準軸ACに対する角度φPrearが0度に
なっている。
【0067】
【表1】
【0068】表1は、上記の比較実験における3つのサ
ンプルの測定結果を示す。表1から分かるように、従来
技術の液晶表示装置よりも本発明の第1実施例および第
2実施例の液晶表示装置のほうがコントラストは若干低
くなっているが、従来技術の液晶表示装置よりも本発明
の第1実施例および第2実施例の液晶表示装置のほうが
透過率が高くなっている。これによって、従来技術の液
晶表示装置1よりも図1の液晶表示装置20のほうが、
透過型表示の際に、明るく見やすい表示を行うことがで
きることが判る。また、第1および第2実施例の液晶表
示装置のコントラストはほぼ等しいが、第1実施例より
も第2実施例のほうが透過率が向上している。これによ
って図1の液晶表示装置20において、後方遅相−後方
吸収交差角Δφrearが55度の場合がより好ましいこと
が分かる。また本願発明人は、上記比較実験の3つのサ
ンプルの透過型表示の状態を目視確認している。目視確
認の結果、従来技術の液晶表示装置よりも第1および第
2実施例の液晶表示装置のほうが、透過型表示が明るく
見やすいことを、本願発明人が確認している。
【0069】上述した図1の液晶表示装置20は、背面
32からの入射光を利用する透過型表示だけでなく、表
示面31からの入射光を利用する反射型表示が可能であ
る。好ましくは、液晶表示装置20の表示面31から入
射する外光の光量に応じて、透過型表示と反射型表示と
が使分けられる。表示面31から入射する外光の光量が
予め定める基準光量以上であれば反射型表示が選ばれ、
該外光の光量が該基準光量未満であれば透過型表示が選
ばれる。反射型表示の際には、背面光源28を停止させ
ることが可能なので、背面光源28の消費電力を抑制す
ることができる。また図1の液晶表示装置20に従来技
術の液晶表示装置1と同程度の明るさの透過型表示を行
わせる場合、従来技術の液晶表示装置1より図1の液晶
表示装置20のほうが所定光量の光が背面32から入射
される場合の透過型表示が明るくなっているので、従来
技術の液晶表示装置1より図1の液晶表示装置20のほ
うが、背面光源28からの光の光量を減少させて背面光
源28の消費電力を抑制させることができる。このよう
に図1の両用型の液晶表示装置20は、従来技術の液晶
表示装置1よりも、背面光源28の消費電力を抑制する
ことができる。
【0070】本実施の形態の液晶表示装置20は本発明
の液晶表示装置の例示であり、主要な構成が等しけれ
ば、他の様々な形で実現することができる。特に液晶表
示装置20の各構成部品の詳細な構成は、同じ効果が得
られるならば、上述の構成に限らず、他の構成によって
実現されてもよい。たとえば、図1の液晶表示装置20
は、2層の偏光層23,24と2層の位相差層25,2
6と液晶層22とを最低限備えていて、後方位相差層2
6および液晶層22の光学的構成が上記の式1〜式6を
満たしていれば良く、その他の構成部品は適宜増減され
ても良い。たとえば図1の液晶表示装置20は、半透過
反射層27が省略された透過型の構成になっていてもよ
い。
【0071】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、前後の各
偏光層と液晶層との間に位相差層が介在される構成の液
晶表示装置において、液晶層の厚みと該液晶層の光学異
方性との積d1×Δn1が背面からの入射光の波長λre
arの略〔1/2+L/2〕倍の値(Lは0以上の整数)
に選ばれており、液晶層後方の位相差層のレタデーショ
ン値が背面からの入射光の波長λrearの略〔1/4+K
/2〕倍の値(Kは0以上の整数)に選ばれており、か
つ後方偏光層吸収軸と後方位相差層遅相軸との交差角Δ
φrearが0度より大きく90度未満であってかつ45度
を除く範囲内の値に選ばれている。この結果、背面から
の入射光の液晶層入射直前の偏光状態が円偏光ではなく
楕円偏光になるので、透過型表示が充分明るくなる。こ
れによって液晶表示装置は、透過型表示の際の表示品位
を実用上充分な程度に得ることができる。
【0072】また本発明に従えば、液晶層と後方位相差
層との間に半透過反射層がさらに配置されている。これ
によって、透過型表示と反射型表示とを適宜切換え可能
であり、かつ透過型表示の明るさが向上されているの
で、液晶表示装置が使いやすくなる。さらにまた本発明
によれば、後方偏光層吸収軸と後方位相差層遅相軸との
交差角Δφrearが、35度を含む所定範囲内の値、また
は55度を含む所定範囲内の値に選ばれてる。これらに
よって液晶表示装置は、透過型表示の際により明るい表
示が可能になる。さらにまた本発明によれば、液晶層が
STN型に構成されているので、液晶表示装置の製造コ
ストを低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態である液晶表示装置20
の構成を示す断面図である。
【図2】図1の液晶表示装置20の透過型表示の表示原
理の説明図である。
【図3】後方遅相−後方吸収交差角Δφrearが35度で
ある状況下の図1の液晶表示装置20の最適な光学軸の
配置を示す図である。
【図4】後方遅相−後方吸収交差角Δφrearが55度で
ある状況下の図1の液晶表示装置20の最適な光学軸の
配置を示す図である。
【図5】後方遅相−後方吸収交差角が45度である状況
下の従来技術の図6の液晶表示装置20の最適な光学軸
の配置を示す図である。
【図6】従来技術の液晶表示装置1の構成を示す断面図
である。
【図7】図6の液晶表示装置1の透過型表示の表示原理
の説明図である。
【符号の説明】
20 液晶表示装置 22 液晶層 23 前方偏光層 24 後方偏光層 25 前方位相差層 26 後方位相差層 27 半透過反射層 28 背面光源 ReL 液晶層のリタデーション値 ReFfront 前方位相差層のリタデーション値 ReFrear 後方位相差層のリタデーション値 Δφfront 前方偏光層の吸収軸と前方位相差層の遅相
軸との交差角 Δφrear 後方偏光層の吸収軸と後方位相差層の遅相
軸との交差角
フロントページの続き Fターム(参考) 2H089 QA16 RA05 RA10 SA07 TA14 TA15 TA17 TA18 TA20 2H091 FA07X FA07Z FA11X FA14Z FA15X FA23Z FA41Z HA10 KA02 LA17 LA18 5C094 AA10 AA44 BA45 CA19 DA12 DA13 EA04 EA05 EB03 ED14 ED20 JA09 JA11

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液晶材料から形成されている液晶層と、 液晶層を挟んで対向配置されており、かつ入射光内の予
    め定める方向に偏光している偏光成分だけをそれぞれ透
    過させる前方偏光層および後方偏光層と、 液晶層と前方偏光層および後方偏光層との間にそれぞれ
    配置されている前方位相差層および後方位相差層とを含
    み、 後方偏光層を選択的に透過した偏光成分が、後方位相差
    層と液晶層と前方位相差層とを順に透過し、前方位相差
    層透過後の偏光状態に応じて前方偏光層を選択的に透過
    しており、 液晶層の厚みd1と該液晶層の光学異方性Δn1との積
    d1×Δn1が、後方偏光層への入射光の波長λrearの
    略〔1/2+L/2〕倍の値(Lは0以上の整数)に選
    ばれ、 後方位相差層のレタデーションReFrear値が、後方偏
    光層への入射光の波長λrearの略〔1/4+K/2〕倍
    の値(Kは0以上の整数)に選ばれ、 後方偏光層の吸収軸と後方位相差層の遅相軸との交差角
    Δφrearが、0度より大きく45度未満の範囲および4
    5度より大きく90度未満の範囲のうちのいずれかの範
    囲内の値に選ばれていることを特徴とする液晶表示装
    置。
  2. 【請求項2】 前記液晶層と前記後方位相差層との間に
    配置されていて、該液晶層側の面からの入射光内の少な
    くとも一部の成分を反射させ、かつ前記後方位相差層側
    の面からの入射光内の少なくとも一部の成分を透過させ
    る半透過反射層をさらに含むことを特徴とする請求項1
    記載の液晶表示装置。
  3. 【請求項3】 前記後方偏光層の吸収軸と前記後方位相
    差層の遅相軸との交差角Δφrearが、35度を含む予め
    定める範囲内の値に選ばれていることを特徴とする請求
    項1または2記載の液晶表示装置。
  4. 【請求項4】 前記後方偏光層の吸収軸と前記後方位相
    差層の遅相軸との交差角Δφrearが、55度を含む予め
    定める範囲内の値に選ばれていることを特徴とする請求
    項1または2記載の液晶表示装置。
  5. 【請求項5】 前記液晶層がスーパツイステッドネマテ
    ィック型に構成され、 前記液晶層内の液晶分子のツイスト角が180度以上に
    選ばれていることを特徴とする請求項1〜4のうちのい
    ずれか1項記載の液晶表示装置。
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