JP2001343538A - 光ファイババンドルの製造方法及び挿入治具 - Google Patents

光ファイババンドルの製造方法及び挿入治具

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JP2001343538A
JP2001343538A JP2000163549A JP2000163549A JP2001343538A JP 2001343538 A JP2001343538 A JP 2001343538A JP 2000163549 A JP2000163549 A JP 2000163549A JP 2000163549 A JP2000163549 A JP 2000163549A JP 2001343538 A JP2001343538 A JP 2001343538A
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fiber bundle
focusing
optical
optical fibers
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Tatsuhiro Kishikawa
龍広 岸川
Mareyoshi Hatsutori
希義 服部
Takeo Okura
武雄 大倉
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】光ファイババンドルの入射端部における光ファ
イバの整列性を向上させて、光伝送特性を向上させる。 【解決手段】複数本の光ファイバの少なくとも一方の端
部を集束する集束工程と、該集束工程において集束され
た光ファイバ束を一体化する一体化工程の間に、集束さ
れた光ファイバ束の光ファイバを櫛6を用いて整列させ
る整列工程、および/または集束された光ファイバ束を
パイプ内で加温して光ファイバを真っ直ぐに整形する整
形工程を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多数本の光ファイ
バの端部を集束し、一体化してなる光ファイババンドル
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より照明用ライトガイドとして、多
数本のプラスチック光ファイバの端部を集束してなる光
ファイババンドルが用いられている。具体的には、光フ
ァイババンドルの一端部を集束させて一体化し、その端
面を光源に対向させて光入射端部とするとともに、他端
を照明領域に配置して光出射部とすることにより、光源
からの光を光ファイバを介して照明領域に伝送すること
ができる。例えば、このようなライトガイドを景観照明
用として使う場合、通常は1つの光源装置から複数本の
光ファイバケーブルを用いて、複数の照明領域に光を分
岐して伝送する方法が用いられる。ここでの光ファイバ
ケーブルとは多数本の光ファイバを集束して一括的にジ
ャケットを被覆したものをいう。
【0003】従来の光ファイババンドルの一般的な製造
方法は、各光ファイバケーブルを必要長に切断し、複数
本の光ファイバケーブルの光入射端部においてジャケッ
トを除去して多数本の光ファイバを露出させ、これらを
集束して光ファイバ束とし、その光ファイバ束の外径よ
り若干大きい口径の口金内に挿入して接着剤で固定後、
研磨もしくはホットカットして入射端部の処理を行う方
法であった。あるいは、多数本の光ファイバを集束させ
た状態でこれらを加熱する事により光ファイバを相互に
融着させた後、この融着部を口金内に透明な接着剤を用
いて接着、固定する方法も知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
ライトガイドとして用いられる光ファイババンドルにあ
っては、入射端部の光ファイバ、すなわち口金内で一体
化されている光ファイバの配列状態によって伝送特性が
影響を受ける。すなわち、本来は、口金内において個々
の光ファイバが真っ直ぐで互いに平行に配列されている
ことが光伝送特性上望ましいが、従来の製造方法により
製造された光ファイババンドルにおいては、光ファイバ
に曲げ癖がついていて真っ直ぐでなかったり、光ファイ
バどうしが絡み合って交差していることが多く、これら
は伝送損失の増加や、出射光の均一性低下など、光伝送
特性の低下の原因となっていた。
【0005】本発明は前記事情に鑑みてなされたもの
で、光ファイババンドルの入射端部における光ファイバ
の整列性を向上させて、光伝送特性を向上させることを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に本発明の光ファイババンドルの製造方法は、複数本の
光ファイバの少なくとも一方の端部を集束する集束工程
と、該集束工程において集束された光ファイバ束を一体
化する一体化工程とを有する光ファイババンドルの製造
方法において、前記集束工程と前記一体化工程との間
に、集束された光ファイバ束の光ファイバを整列させる
整列工程を有することを特徴とする。あるいは本発明の
光ファイババンドルの製造方法は、前記集束工程と前記
一体化工程との間に、集束された光ファイバ束の光ファ
イバを真っ直ぐに整形する整形工程を有することを特徴
とする。前記整形工程において、集束された光ファイバ
束を、該光ファイバ束の外径より大きい内径を有するパ
イプ内に挿入し、該パイプ内の光ファイバを40℃〜9
8℃の範囲内の温度で加温することが好ましい。本発明
の挿入治具は、光ファイバ束を筒状体の中空部内に挿入
するための挿入治具であって、貫通孔を有し、該貫通孔
の内面の一端部側に前記筒状体の外面形状と嵌合する形
状の嵌合部を有し、他端部側に、他端部側から前記一端
部側に向かって漸次縮径する形状の挿入部を有すること
を特徴とする挿入治具である。本発明の光ファイババン
ドルの製造方法は、前記集束工程と、該集束工程におい
て集束された光ファイバ束を、本発明の挿入治具を用い
て筒状の集束口金の中空部内に挿入し、該集束口金内の
光ファイバを一体化する一体化工程を有することを特徴
とする。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。
図1は、本発明の光ファイババンドルの一実施形態を模
式的に示した概略構成図である。図中符号1は光ファイ
バである。本発明における光ファイバ1としては、特に
限定されず、有機系の材料からなるものや、無機系の材
料からなるものを使用することが可能である。光ファイ
バ1は、光伝送機能を有するものであればよく、構造や
大きさは限定されない。また、多数本の光ファイバ1を
集束し、その周囲に一括的にジャケットを被覆してなる
形態の光ファイバケーブル10を用いることもできる。
【0008】本実施形態の光ファイババンドルは、複数
本の光ファイバケーブル10が集束され、一端部20で
は、光ファイバケーブル10のジャケットが除去され多
数本の光ファイバ1が剥き出しにされている。そして剥
き出しにされた多数本の光ファイバ1は集束され、その
先端が集束口金5内に挿入されており、集束口金5内の
光ファイバ1は互いに接着され、かつ集束口金5に接着
固定されている。光ファイバ1の集束形態、すなわち先
端面5aにおける集束口金5の中空部の断面形状は特に
限定されず、円形でもよく、矩形でもよい。一方、他端
部30では、個々の光ファイバケーブル10がばらばら
の状態となっており、各光ファイバケーブル10の先端
には光出射端口金2が取り付けられている。
【0009】図中符号3は、一端部20において剥き出
しにされた光ファイバ1を保護するための一括被覆層で
あり、光ファイバ1の先端部分を光源装置や口金などを
取付けるのに必要な長さだけ残して、光ファイバ1が剥
き出しになっている部分とジャケットがある部分との境
目付近を密着被覆するように設けられている。この一括
被覆層3の材質は、例えばシリコンチューブ等である。
本実施形態の光ファイババンドルは集束口金5が設けら
れている一端部20側を光の入射端として光を入射させ
ることにより光伝送用途に好適に用いられる。
【0010】本実施形態の光ファイババンドルは次のよ
うな方法で製造することができる。まず、複数本の光フ
ァイバケーブル10を用意し、その一端部20のジャケ
ットを除去して光ファイバ1を剥き出しにして、多数本
の光ファイバ1がばらばらになっている状態とする。こ
のジャケットを除去する長さは、集束口金5の長さ以上
とする必要がある。また光ファイバケーブル10の他端
部30のジャケットを除去し、剥き出しになった光ファ
イバ1を出射端口金2内に挿入して、接着剤等の固定手
段を用いて固定し、端面を研磨処理する。
【0011】次に、一端部20の光ファイバ1を集束す
る。この集束工程において集束した光ファイバ1の束
(光ファイバ束1a)を例えば木綿糸などの結束手段を
用いて仮結束してもよい。次いで、光ファイバ1aにお
ける光ファイバ1の整列性を向上させるために整列工程
を行う。この整列工程としては、光ファイバ束1aに対
して、先端面より適宜の長さだけ他端側の所定位置から
先端面に向かう方向に櫛がけを行うことが好ましい。図
2は、この整列工程において用いられる櫛6の例を示し
たもので、(a)は正面図、(b)は側面図である。こ
の櫛6の材質は特に限定されず、例えばステンレス鋼製
のものや、樹脂製のものが使用できる。櫛の歯6a、6
a、・・・間の隙間dは特に限定されないが、1本の光フ
ァイバ1の外径より0.2mm〜5mmほど大きい方が
作業がしやすく光ファイバの整列性も効果的に向上す
る。光ファイバ束1aにおいて櫛がけを行う範囲は、先
端面より20〜30cmほど他端側の位置から先端面ま
での間とすること好ましい。また、櫛がけを行う際に
は、まず、図3に実線で示すように、光ファイバ束1a
に櫛6の歯6aを、光ファイバ1の長さ方向に対して垂
直なX方向に沿うように入れて櫛がけし、次いで図3に
二点鎖線で示すように、櫛6の歯6aを、光ファイバ1
の長さ方向に対して垂直で、かつ前記X方向にも垂直な
Y方向に入れて櫛がけを行うという操作を数回繰り返す
ことが好ましい。
【0012】続いて、光ファイバ束1aを構成している
光ファイバ1の曲げ癖を除いて真っ直ぐに整形する整形
工程を行う。この整形工程として、図4に示すように、
光ファイバ束1aを例えばアルミ等からなる金属製パイ
プ7内に挿入して加温した後、常温に戻るまで冷却し、
パイプ7から光ファイバ束1aを取り出すことが好まし
い。ここで用いられるパイプ7の内径は、光ファイバ束
1aの外径と同径であるとパイプ7内に光ファイバ束1
aを挿入するときに光ファイバ1が曲がる恐れがあるの
で、パイプ7の内径が光ファイバ束1aの外径より1m
m以上大きいことが好ましい。一方、パイプ7の内径が
大きすぎると、パイプ7と光ファイバ束1aとの間に光
ファイバ1が自由に動ける隙間が生じて光ファイバ1の
曲げ癖が効果的にとれないことがあるので、パイプ7の
内径と光ファイバ束1aの外径との差は30mm以内で
あることが好ましい。また、パイプの肉厚は、加温時に
パイプが反らない程度の肉厚が確保されていればよく、
特に限定されない。加温方法は、例えば熱風または温水
を用いて、パイプ7とその中の光ファイバ1を加温する
方法を用いることができる。また、冷却方法は、例えば
冷風または冷水を用いて積極的に冷却する方法でもよ
く、常温下に放置して自然冷却する方法でもよい。加温
温度および加温時間は、光ファイバ1が軟化変形して、
曲げ癖がとれる程度に設定される。加温温度は、例えば
光ファイバ1の材質がプラスチックである場合には40
℃〜98℃の範囲内で設定されるが、加温温度が低くな
るに従って処理時間は長くなるデメリットがあるので、
75℃〜85℃が最も好ましい。
【0013】続いて、光ファイバ束1aの端部を集束口
金5の中空部内に挿入する。本明細書における集束口金
5は、少なくとも後述の光ファイバ束1aを一体化する
工程において光ファイバ束1aの外形を規定するものを
指し、一体化工程後に光ファイバ束1aから取り外され
るものも、また光ファイバ束1aと接着されて最終製品
である光ファイババンドルを構成するものも含まれる。
本実施形態における集束口金5は後者であり、断面円形
のパイプ状のものが用いられている。また集束口金5の
材質は特に限定されず、金属製や樹脂製のものを適宜用
いることができる。光ファイバ束1aの端部を集束口金
5の中空部内に挿入する際には、図5に示すような挿入
治具8を用いることが好ましい。挿入治具8は、長さ方
向に沿う貫通孔9を有する筒状体からなり、貫通孔9の
一端部9aの内面には、同軸の集束口金5の外面形状と
嵌合する形状の嵌合部が形成されている。本実施形態に
おいて集束口金5は断面円形のパイプ状であり、貫通孔
9の一端部9aの内面は集束口金5の外径とほぼ同じ内
径を有する円形に形成されており、かつ一端部9aの端
面9dから所定の長さだけ離れた位置に内方に縮径する
段部9cが設けられている。一端部9aの端面9dから
この段部9cまでの距離は集束口金5の長さより短い長
さであることが好ましい。また段部9cの径方向の幅
は、集束口金5の径方向の肉厚tと同じ大きさとされ
る。
【0014】また貫通孔9の他端部9bの内面は、外方
に向かって漸次拡径するテーパ状に形成されている。す
なわち、貫通孔9の内径は他端部9bの端面9eにおい
て最も大きく、ここから内方に向かって漸次減少して挿
入部を形成し、最も小さい内径が集束口金5の内径と同
じ大きさになるように形成されている。そして使用時に
は、図5に示すように、貫通孔9の一端部9aに集束口
金5を、集束口金5の端面が段部9cに当接するよう挿
入して嵌合させる。この状態で、貫通孔9の他端部9b
の内径が最も小さい位置での内径が、集束口金5の内径
と同じに形成されているので、貫通孔9の他端部9bと
集束口金5の中空部とが、段差を生じることなく連続し
た孔を形成する。したがって、貫通孔9の他端部9b側
から光ファイバ束1aの端部を挿入すると、光ファイバ
束1aは他端部9bのテーパ状の内面に沿ってさらに集
束されながら、集束口金5の中空部内に導かれる。光フ
ァイバ束1aの端部を集束口金5の中空部内にスムーズ
に挿入するためには、他端部9bのテーパ状の内面と貫
通孔9の軸方向とがなす角の大きさθを5°〜45°程
度とするのが好ましい。また挿入治具8は、これを軸方
向に平行な平面で二つ割にした形状の分割体8a、8b
を着脱可能に形成して構成することが好ましい。このよ
うにすれば、光ファイバ束1aの端部を集束口金5の中
空部内に挿入した後、挿入治具8を2個の分割体8a、
8bに分解することにより、集束口金5から挿入治具8
を容易に取り外すことができる。なお挿入治具8は、本
実施形態のように、貫通孔9の内径が最小になる位置と
段部9cが設けられている位置を同一とすることが好ま
しいが、これらの位置は離れていてもよく、離れている
場合には両位置の間に、内面に段差がないように貫通孔
を設けることが好ましい。
【0015】次に、集束口金5の中空部内に挿入された
光ファイバ束1aを一体化する一体化工程を行う。例え
ば、集束口金5の中空部内の隙間に接着剤を充填して、
光ファイバ束1aの各光ファイバ1どうしを接着一体化
するとともに、光ファイバ束1aと集束口金5とを接着
固定する。あるいは、光ファイバ1として有機系の材料
からなるものを用いる場合は、集束口金5とその中空部
内の光ファイバ1を加熱して融着させることにより、接
着剤が光ファイバの光学特性へ及ぼす影響をなくすこと
ができるので好ましい。このときの加熱温度は光ファイ
バ1の軟化点以上融点以下とされる。この加熱処理によ
り光ファイバ1は径方向に膨張すると共に周縁部が軟化
流動して隣接する光ファイバ1どうしが互いに密着し、
常温まで冷却されると完全に融着される。また、集束口
金5の材質によっては、この加熱処理によって光ファイ
バ束1aと集束口金5とを融着させることもできるが、
光ファイバ束1aを融着一体化した後に、接着剤を用い
て光ファイバ束1aと集束口金5とを接着固定してもよ
い。
【0016】この後、集束口金5内に固定された光ファ
イバ束1aの先端面を研磨処理して光ファイババンドル
が得られる。研磨処理の方法は特に限定されず、公知の
研磨方法を用いることができる。さらに、必要に応じ
て、光ファイバ1が剥き出しになっている部分とジャケ
ットがある部分との境目付近に一括被覆層3を形成す
る。この一括被覆層3の形成は、前記一体化工程の後、
研磨処理の前に行ってもよい。
【0017】本実施形態の光ファイババンドルの製造方
法によれば、光ファイバ1を集束する集束工程の後に、
集束された光ファイバ束1aの端部に対して櫛がけを行
って整列させる整列工程を行うので、これにより光ファ
イバ束1aを構成している各光ファイバ1が互いに平行
に整列される。したがって最終製品の光ファイババンド
ルにあっては、光ファイバ1が一体化されている端部に
おいて光ファイバ1どうしの絡みや交差がなくなる。ま
た本実施形態では、整列工程の後に、集束された光ファ
イバ束1aの端部をパイプ内で加温する整形工程を行う
ので、これにより光ファイバ束1aを構成している各光
ファイバ1の曲げ癖が除かれて真っ直ぐに整形される。
したがって最終製品の光ファイババンドルにあっては、
光ファイバ1が一体化されている端部において各光ファ
イバ1の曲がりがなくなる。なお、整形工程は、前記整
列工程を経た後に行うことが好ましいが、光ファイバ束
1aに絡みや交差がない場合は、整列工程を省略するこ
ともできる。また光ファイバ束1aの各光ファイバ1が
真っ直ぐである場合は、整形工程を省略することもでき
る。
【0018】また、本実施形態では、光ファイバ束1a
を集束口金5の中空部内に挿入する際に、挿入治具8を
用いているので、光ファイバ束1aにおける光ファイバ
1の整列状態を乱すことなく集束口金5内にスムーズに
挿入することができる。したがって最終製品の光ファイ
ババンドルにあっては、光ファイバ1が一体化されてい
る端部における光ファイバ1の整列性が向上し、製造効
率も向上する。なお、挿入治具8は、その貫通孔9の形
状を集束口金5の外面形状および内面形状に応じて適宜
変更することができ、集束口金5以外の筒状体に光ファ
イバ束1aを挿入するのにも用いることができる。例え
ば、整形工程で用いるパイプ7内に光ファイバ束1aを
挿入する際に、同様の挿入治具を用いてもよく、このよ
うにすれば、光ファイバ1の整列状態を損なうことなく
光ファイバ束1aをパイプ7内に確実に挿入することが
できる。このように、本実施形態により得られる光ファ
イババンドルは、光ファイバ1が一体化されている端部
において光ファイバ1の曲がりや、光ファイバ1どうし
の絡みや交差がなく、整列性に優れたものとなる。した
がって、入射端部における光ファイバの整列性の悪さが
原因となって生じていた伝送損失や出射光不均一を防止
することができる。本実施形態の光ファイババンドルは
光伝送特性に優れており、ライトガイドとして好適であ
る。
【0019】なお、上記の実施形態では、一端部20に
のみ融着部4を形成して、他端部30は個々の光ファイ
バケーブル10をばらばらの状態としているが、他端部
30においても、必要本数の光ファイバ1を融着一体化
してもよい。
【0020】
【実施例】以下、実施例を示して具体的に説明する。 (実施例)図1〜図5に示した方法で光ファイババンド
ルを製造した。まず、多数本の光ファイバ1の周上にジ
ャケットが形成された光ファイバケーブル10を複数本
用意し、一端部20のジャケットを先端から約40cm
にわたって剥離除去した。また他端部30においては光
出射端口金2に挿入する部分のジャケットを剥離除去し
た。次いで、個々の光ファイバケーブル10の他端部3
0において剥き出しにされた光ファイバ1を光出射端口
金2に挿入し、接着剤により固定した後、端面を研磨処
理した。次に、一端部20において剥き出しにされた光
ファイバ1を集束した。集束された光ファイバ束1aの
外径は約18mmであった。そして、この光ファイバ束
1aに対して、光ファイバ1の絡みを取り除くべく、図
2に示すような櫛6を用い、先端面より20cmほど他
端側の位置から先端面に向かう方向に、図3に示すよう
に前記X方向と前記Y方向から交互に数回櫛がけを行い光
ファイバ束1aの整列性を向上させた。続いて図4に示
すように、この光ファイバ束1aの先端面から長さ30
cm程の部分を内径20mmのアルミ製のパイプ内に挿
入して80℃にて30分間加熱し、続いて常温に戻るま
で冷却を行って光ファイバ1の曲げ癖を取り除いて整形
した。
【0021】一方、図5に示すような集束金具5と挿入
治具8を用意した。集束金具5はアルミニウムを用いて
形成し、外径40mm、内径18mm、長さ30mmの
丸パイプ状とした。また挿入治具8は、貫通孔9の一端
部9aの内径を40mmとし、端面9dから20mm離
れた位置に幅5mmの段部9cを設けた。また貫通孔9
の他端部9bは、端面9eにおける内径を40mmと
し、この端面9eから前記段部9cまでの距離を35m
mとした。そして、前記の整形工程を経た後の光ファイ
バ束1aを、挿入治具8を用いて集束口金5の中空部に
挿入した後、挿入治具8を分解して集束口金5から取り
外した。次いで、集束口金5内に接着剤を充填し、硬化
させて、光ファイバ束1aの光ファイバ1どうしを一体
化するとともに、光ファイバ束1aと集束口金5とを接
着固定した。
【0022】この後、光ファイバ1が剥き出しになって
いる部分とジャケットがある部分との境目付近にシリコ
ンチュ−ブ からなる一括被覆層3を形成した後、集束
口金5を研磨治具にセットし、一体化された光ファイバ
束1aの先端面を研磨処理をして光ファイババンドルを
得た。研磨処理は、最初#400の耐水ペーパーを用
い、順に#1000、#1500用の耐水ペーパーに取
り替え一定時間研磨したのち、光学研磨用のバフ研磨に
取り替えさらに一定時間研磨を行った。得られた光ファ
イババンドルは、集束口金5内で多数本の光ファイバ1
が一体化されており、その端面は平滑で欠損や傷が無い
ものであった。また得られた光ファイババンドルの集束
口金5を除去して、その内部の光ファイバ束1aの配列
状態を目視にて観察したところ、各光ファイバ1は真っ
直ぐで曲がりはなく、光ファイバ1どうしの絡みや交差
もなかった。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の光ファイ
ババンドルの製造方法によれば、光ファイバ端部を集束
する集束工程と、光ファイバ束を一体化する一体化工程
の間に、光ファイバ束の光ファイバを整列させる整列工
程を行うことにより、光ファイババンドルの入射端部に
おいて光ファイバどうしの絡みや交差が生じるのを防止
することができる。したがって、光伝送特性に優れた光
ファイババンドルを再現性良く製造することができる。
また集束工程と一体化工程の間に光ファイバ束の光ファ
イバを真っ直ぐに整形する整形工程を行うことにより、
光ファイババンドルの入射端部において光ファイバの曲
がりをなくすことができる。したがって、光伝送特性に
優れた光ファイババンドルを再現性良く製造することが
できる。具体的には、集束された光ファイバ束をパイプ
内に挿入した状態で加温することにより、光ファイバの
光ファイバの特性に影響を与えることなく、光ファイバ
を容易に整形することができる。
【0024】また本発明の挿入治具は、貫通孔を有する
とともに、貫通孔の一端部が筒状体と嵌合する形状に形
成されており、他端部が外方に向かって漸次拡径するテ
ーパ状に形成されているので、筒状体の中空部内に光フ
ァイバ束を、光ファイバ束における光ファイバの整列状
態を乱すことなくスムーズに挿入することができる。そ
して光ファイババンドルを製造する際の一体化工程にお
いて、本発明の挿入治具を用いて、集束した光ファイバ
束を集束治具内に挿入し、その集束治具内の光ファイバ
を一体化させることにより、光ファイババンドルの入射
端部における光ファイバの整列性を向上させることがで
きるとともに、製造効率も向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る光ファイババンドルを示した概
略構成図である。
【図2】 本発明に係る整列工程で用いられる櫛の例を
示したもので、(a)は正面図、(b)は側面図であ
る。
【図3】 本発明に係る整列工程の説明図である。
【図4】 本発明に係る整形工程の説明図である。
【図5】 本発明に係る挿入治具を示した断面図であ
る。
【符号の説明】
1・・・光ファイバ、1a・・・光ファイバ束、2・・・光出射
端口金、5・・・集束口金、6・・・櫛、7・・・パイプ、8・・・
挿入治具、9・・・貫通孔、9a・・・貫通孔の一端部、9b
・・・貫通孔の他端部、10・・・光ファイバケーブル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大倉 武雄 愛知県豊橋市牛川通四丁目1番地の2 三 菱レイヨン株式会社豊橋事業所内 Fターム(参考) 2H046 AA42 AC15 AC28 AD00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数本の光ファイバの少なくとも一方の端
    部を集束する集束工程と、該集束工程において集束され
    た光ファイバ束を一体化する一体化工程とを有する光フ
    ァイババンドルの製造方法において、 前記集束工程と前記一体化工程との間に、集束された光
    ファイバ束の光ファイバを整列させる整列工程を有する
    ことを特徴とする光ファイババンドルの製造方法。
  2. 【請求項2】複数本の光ファイバの少なくとも一方の端
    部を集束する集束工程と、該集束工程において集束され
    た光ファイバ束を一体化する一体化工程とを有する光フ
    ァイババンドルの製造方法において、 前記集束工程と前記一体化工程との間に、集束された光
    ファイバ束の光ファイバを真っ直ぐに整形する整形工程
    を有することを特徴とする光ファイババンドルの製造方
    法。
  3. 【請求項3】前記整形工程において、集束された光ファ
    イバ束を、該光ファイバ束の外径より大きい内径を有す
    るパイプ内に挿入し、該パイプ内の光ファイバを40℃
    〜98℃の範囲内の温度で加温することを特徴とする請
    求項2記載の光ファイババンドルの製造方法。
  4. 【請求項4】光ファイバ束を筒状体の中空部内に挿入す
    るための挿入治具であって、貫通孔を有し、該貫通孔の
    内面の一端部側に前記筒状体の外面形状と嵌合する形状
    の嵌合部を有し、他端部側に、他端部側から前記一端部
    側に向かって漸次縮径する形状の挿入部を有することを
    特徴とする挿入治具。
  5. 【請求項5】複数本の光ファイバの少なくとも一方の端
    部を集束する集束工程と、該集束工程において集束され
    た光ファイバ束を、請求項4記載の挿入治具を用いて筒
    状の集束口金の中空部内に挿入し、該集束口金内の光フ
    ァイバを一体化する一体化工程を有することを特徴とす
    る光ファイババンドルの製造方法。
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