JP2001343349A - 中性脂肪測定用センサ - Google Patents

中性脂肪測定用センサ

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JP2001343349A JP2000162429A JP2000162429A JP2001343349A JP 2001343349 A JP2001343349 A JP 2001343349A JP 2000162429 A JP2000162429 A JP 2000162429A JP 2000162429 A JP2000162429 A JP 2000162429A JP 2001343349 A JP2001343349 A JP 2001343349A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡易型センサにおける従来の問題点を解決
し、測定精度を落とすことなく、安価に簡単に製造する
ことができ、かつ、品質のバラツキが極めて少ない中性
脂肪測定用センサを提供すること。 【解決手段】 本発明に係る中性脂肪測定用センサは、
絶縁性基板上に少なくとも測定極と対極とを有する電極
系を形成し、酵素、電子受容体及び試料液の反応時の物
質濃度変化を電気化学的に前記電極系で検知し前記試料
液の基質濃度を測定するセンサにおいて、前記測定極上
に、リポプロテインリパーゼ、グリセロールキナーゼ,
グリセロリン酸オキシダーゼ及び界面活性剤を保持し、
かつ、試料液が通過可能な保持体を載置して第1層を形
成し、前記対極上に、界面活性剤を保持し、かつ、試料
液が通過可能な保持体を載置して第2層を形成したこと
を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、全血、血漿、血
清、又は標準液等の試料液中の中性脂肪成分を測定する
ためのセンサに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、基板上に測定極と対極とから
なる電極系を形成し、この電極系の上に、酵素と電子受
容体とを担持した多孔体から成る酵素反応層を設け、そ
れらを適当なカバーで一体化したバイオセンサが提案さ
れている。このバイオセンサは、血液等の試料液を酵素
反応層に滴下して酵素と電子受容体とを試料液中に溶解
させ、酵素及び電子受容体と試料液中の特定の基質との
間で酵素反応を進行させて電子受容体を還元した後、還
元された電子受容体を電気化学的に酸化させて、このと
きに得られる酸化電流値から試料液中の特定の基質の濃
度を求める。しかし、上記した構成では、電極系を含む
基板面の濡れが必ずしも一様とならないため、多孔体と
基板との間に気泡が残り、応答電流に影響を与えたり反
応速度が低下するという問題があった。上記した従来の
問題点を解決する方法として、測定極と対極とからなる
電極系の上に、親水性高分子と酵素とから成る酵素反応
層を設けることが登録第2502665号にて提案され
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たように親水性高分子を用いて酵素反応層と電極との間
の気泡の残存を防ぐ方法は、親水性高分子を含む層と電
極系とを隙間なく一体化する必要があるため、始めに、
親水性高分子を溶液にして電極上に塗布した後に乾燥さ
せて親水性高分子層を形成した後に、親水性高分子層の
上に酵素を含む酵素層を形成しなければならないという
製造上の制限があるという問題があった。このような製
造方法は、親水性高分子層を形成した後でなければ、酵
素層の形成を開始することができないので製造に時間が
かかるという問題がある。また、塗布・乾燥工程を用い
た製造方法は、塗布時に塗布すべき溶液の量にバラツキ
が出やすいため、複数のセンサを製造する場合、各セン
サで親水性高分子や酵素の濃度にバラツキが生じる可能
性が高いという問題もある。また、上記した従来のバイ
オセンサは、本来、対極上には酵素反応層を設ける必要
がないにも拘わらず、測定極と対極との両方に跨って酵
素反応層を設けているため、製造コストが高くなるとい
う問題もある。酵素には、高価なものも、安価なものも
あるため、上記した問題の大きさは、測定すべき基質の
種類、即ち、酵素の種類に依存する問題ではあるが、中
性脂肪を測定する場合には、中性脂肪の測定に有効な酵
素であるリポプロテインリパーゼ、グリセロールキナー
ゼ,グリセロリン酸オキシダーゼが高価であるので大き
な問題となる。この製造コスト上の問題を解決するため
には、測定極上のみに酵素を設ける必要があるが、従来
のバイオセンサは、上記したように、始めに、親水性高
分子を溶液にして塗布し乾燥させなければならないとい
う製造上の制限があり、そのため、測定極上のみに酵素
反応層を設けようとすると、始めに、親水性高分子を測
定極と対極との両方に別々に塗布・乾燥させて各々に親
水性高分子層を形成しなければならないので、塗布・乾
燥工程が増えてしまい、結局、製造コストが高くなって
しまうという問題がある。親水性高分子は測定極上及び
対極上の両方に設けることが望ましいので、塗布・乾燥
工程を増やさないために、親水性高分子層だけは電極全
面に形成し、酵素を含む酵素層だけを測定極上のみに設
けるという考え方もあるが、親水性高分子層を塗布・乾
燥した後に、測定極上のみに酵素が溶解した試料液を塗
布・乾燥させて酵素層を測定極上に局在するように形成
するのは極めて困難であり、このような製造方法を採る
とセンサ一個体ごとにバラツキが生じることは避けられ
ないので現実的ではない。さらに、上記した従来のバイ
オセンサのように、測定極と対極との両方に渡って酵素
反応層を設けるという従来の構造は、上記したコスト面
に関する問題の他にも、対極が試料液中の基質と酵素と
の反応生成物と相互作用を起こし易く、測定結果に影響
を及ぼす可能性があるという根本的な問題点もある。ま
た、中性脂肪の測定には、血液中に含まれているグリセ
ロールの値を用いるが、血液中には、センサー上での中
性脂肪分解反応によって生じたグリセロールと、血液中
に元々存在していたグリセロール、すなわち遊離グリセ
ロールがあるため、遊離グリセロールの値を勘案して中
性脂肪由来のグリセロールを測定しなければならない
が、簡易のセンサでは、遊離グリセロールの値を正確に
測定できるものが従来なかったため、中性脂肪濃度の真
値に、遊離グリセロール分の濃度(10%程度)が上乗
せされた値を測定値としていた。しかし、実際には、遊
離グリセロールの量は検体によって異なるため、この測
定方法では必ずしも正確な中性脂肪の値が測定できてい
るとはいえなかった。最近では、大型の生化学汎用測定
器において測定された、遊離グリセロール分が差し引か
れた値が、より正確な測定値として広く認知されてお
り、簡易のセンサによる、遊離グリセロール濃度を含む
測定値は、それよりも正確度の低い数値として取り扱わ
れているのが実状である。本発明は、上記した簡易型セ
ンサにおける従来の問題点を解決し、測定精度を落とす
ことなく、安価に簡単に製造することができ、かつ、品
質のバラツキが極めて少ない中性脂肪測定用センサを提
供することを目的としている。また、本発明は、上記し
た従来の問題点を解決し、正確な中性脂肪の値を測定す
ることができる中性脂肪測定用センサを提供することを
目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために本発明に係る中性脂肪測定用センサは、絶縁性基
板上に少なくとも測定極と対極とを有する電極系を形成
し、酵素、電子受容体及び試料液の反応時の物質濃度変
化を電気化学的に前記電極系で検知し前記試料液の基質
濃度を測定するセンサにおいて、前記測定極上に、リポ
プロテインリパーゼ、グリセロールキナーゼ,グリセロ
リン酸オキシダーゼ及び界面活性剤を保持し、かつ、試
料液が通過可能な保持体を載置して第1層を形成し、前
記対極上に、界面活性剤を保持し、かつ、試料液が通過
可能な保持体を載置して第2層を形成したことを特徴と
するものである。また、本発明に係る中性脂肪測定用セ
ンサは、上記したように構成された中性脂肪測定用セン
サにおいて、絶縁性基板上の前記対極を挟んで前記測定
極と対応する位置に第2測定極を設け、前記第2測定上
に、リポプロテインリパーゼを含有していないこと以外
は、前記測定極と同一の条件の層を、前記測定極と同一
条件で設けたことを特徴とするものである。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に示した幾つかの
実施例を参照して本発明に係るコレステロール測定用セ
ンサの実施の形態について説明する。始めに、図1〜図
5を参照して本発明に係る中性脂肪測定用センサの第1
の実施例について説明していく。図1は、本発明に係る
中性脂肪測定用の一実施例の展開図、図2は、図1に示
した中性脂肪測定用センサの組立完成品の部分断面図、
図3は、図1に示した中性脂肪測定用センサの中央断面
図を各々示している。図中符号1は、絶縁性基板を示し
ている。この絶縁性基板1の上には、カーボンペースト
をスクリーン印刷した後、加熱乾燥することにより第1
測定極2及び第2測定極3が形成されており、また、銀
/塩化銀ペーストをスクリーン印刷した後、加熱乾燥す
ることにより対極4が形成されている。前記測定極2と
第2測定極3とは、対極4を中心として左右対称となる
位置に形成されている。また、前記測定極2、第2測定
極3、及び対極4は、測定部分2a、3a、4a及び端
子部分2b、3b、4b以外は絶縁層5で覆われる。図
中符号6は、絶縁性材料で形成された保持枠を示してい
る。この保持枠6は、図2に示すように前記端子部分2
b、3b、4bを残して絶縁性基板1の上面を覆える寸
法に形成されており、また、前記測定部分2a、3a、
4aと対応する位置には、後述する酵素反応層7、8及
び界面活性剤保持層9を保持する孔6a、6b、6cが
形成されている。酵素反応層7は、第1測定極2の測定
部分2aの上に載置されるよう前記保持枠6により保持
される処理層であり、リポタンパク中の中性脂肪を分解
し、中性脂肪由来のグリセロールを生成するためのリポ
プロテインリパーゼ、グリセロールをリン酸化するため
のグリセロールキナーゼ、グリセロール−3−リン酸を
酸化すると共に、後述する電子受容体としてのフェリシ
アンイオンを還元してフェロシアンイオンを生成するた
めのグリセロリン酸オキシダーゼを保持させたろ紙で形
成されている。前記ろ紙としては、例えば、ポリエステ
ル繊維から成るろ紙を用いることができ、好ましくは、
コンジュゲートリリースパッドが用いられ得る。このコ
ンジュゲートリリースパッドは、イムノクロマトグラフ
ィー用センサーデバイスの構成要素として開発されたろ
紙であり、ガラス繊維などの表面に、必要に応じ特殊な
コーティングを施したものを材料とする。このろ紙は、
たんぱく質等の吸着量が低いという特徴を有し、これを
酵素反応層の保持体として適用すると、酵素反応層に試
料液が導入された際、試薬を速やかに遊離し、反応終了
までの時間が大幅に短縮するという効果を奏する。ま
た、繊維の微細なコンジュゲートリリースパッド用いる
ことにより、より多くの酵素を保持させることができ、
それにより、さらに反応速度が短縮するという効果を奏
する。酵素反応層8は、第2測定極3の測定部分3aの
上に載置されるよう前記保持枠6により保持される処理
層であり、リポプロテインリパーゼを含んでいないこと
以外は、全て、酵素反応層7と同一の条件、即ち、グリ
セロールキナーゼ及びグリセロリン酸オキシダーゼを保
持させたろ紙で形成されている。前記ろ紙としては、例
えば、ポリエステル繊維から成るろ紙を用いることがで
き、好ましくは、コンジュゲートリリースパッドが用い
られ得る。界面活性剤保持層9は、対極4の測定部分4
aの上に載置されるよう前記保持枠6により保持される
処理層であり、界面活性剤を保持させたろ紙、例えば、
ポリエステル繊維ろ紙で形成されている。前記界面活性
剤としては、例えば、トリトンX−100(製品名)
等)を用いることができる。図中、符号10は、界面活
性剤(例えば、トリトンX−100(製品名))、塩化
マグネシウム及び電子受容体としてのフェリシアンイオ
ンを保持させたろ紙(例えば、ポリエステル繊維ろ紙)
から成る保持層を示している。この保持層10は、前記
酵素反応層7、8及び界面活性剤保持層9の上面に、こ
れらを覆うように載置される処理層であり、その中心軸
に対して左右対称の形状を持ち、前記界面活性剤保持層
9の同軸上に配置された時に、前記酵素反応層7及び8
を覆うことができるよう寸法決めされている。また、図
中、符号11は、血球分離膜を示している。この血球分
離膜11は、グリセロールキナーゼの補酵素としてのア
デノシン3リン酸(以下、ATPと称します。)を保持
させたろ紙(例えば、ガラス繊維ろ紙)から成り、前記
保持層10と同様、その中心軸に対して左右対称の形状
を持ち、前記界面活性剤保持層9の同軸上に配置され時
に、前記保持層10を覆うことができるよう寸法決めさ
れている。図中、符号12は、カバーを示している。図
4は、カバー12を底面から見た斜視図である。図4に
示すように、このカバー12は、絶縁性材料、例えば、
適当な樹脂で形成された底面が開口した箱体から成る。
カバー12は、その上壁12aの内面12bに、前記保
持層10及び血球分離膜11を嵌め込むことができる凹
部12cが形成されている。前記凹部12cの深さの寸
法は、前記保持層10と血球分離膜11とを重ねた時の
厚みに合わせられ、組み立てた時に、上壁12aの内面
12bと、前記保持枠6の上面とが当たるようにされて
おり、また、その形状は、前記保持層10及び血球分離
膜11を位置決めできるように、保持層10の形状に合
わせられている(図2及び図3参照)。また、カバー1
2の上壁12aには、試料液を導入するための開口12
dが設けられている。この開口12dの位置及び大きさ
は、試料液の導入位置を制限して、試料液を保持層10
の中心に導入できるように決められ、これにより、前記
第1測定極2と第2測定極3との中間位置に試料液が導
入できるようになる(図3参照)。さらに、カバー12
の前壁12eには、切り欠き12fが形成されており
(図4参照)、組み立てた時に、基板1の上の端子部分
2b、3b、4bが、この切り欠き12fから突出する
ようにされている(図2参照)。
【0006】上記した中性脂肪測定用センサは、基板1
上に、酵素反応層7,8及び界面活性剤保持層9を保持
した保持枠6を載置し、保持枠6の上に、前記保持層1
0及び血球分離膜11を積層し、さらに、カバー12を
被せて、カバー12と基板1とを適当な方法で固定する
ことにより、基板1とカバー12との間に、酵素反応層
7,8及び界面活性剤保持層9を保持した保持枠6と、
前記保持層10と、血球分離膜11とを挟み込んで固定
することで組み立てられる。尚、組み立て順序及び方法
は前記の方法に限定されるものではなく、任意の方法で
よく、例えば、カバー12側から組み立ててもよいこと
は勿論である。基板1とカバー12とを固定する方法
は、任意の方法でよく、例えば、保持枠6の上面及び下
面に接着剤を塗布して保持枠6を介して基板1とカバー
12とを固定してもよく、また、基板1及び/又はカバ
ー12に適当な係止部材を設けて固定してもよく、さら
にまた、カバー12に基板1をスライド嵌合可能な溝を
設けて固定してもよい。
【0007】以上説明したように構成された中性脂肪測
定用センサの開口12dから試料液を滴下すると試料液
が血球分離膜11、前記保持層10を通過する際に試料
液中にATP、塩化マグネシウム、界面活性剤及び電子
受容体としてのフェリシアンイオンが溶解する。次い
で、酵素反応層7を通過する試料液には、リポプロテイ
ンリパーゼが溶解し、この酵素により試料液のリポたん
ぱく中の中性脂肪が分解され、グリセロール及び脂肪酸
が生成される。さらに、酵素反応層7において、試料液
中にグリセロールキナーゼが溶解し、この酵素とATP
とによりグリセロール−3−リン酸及びADPが生成さ
れる。さらに、グリセロリン酸オキシダーゼが、グリセ
ロール−3−リン酸を酸化すると共に、試料液中に溶解
したフェリシアンイオンを還元してジヒドロキシアセト
ン−3−リン酸及びフェロシアンイオンを生成する。こ
の酵素反応層22では、前記したようにリポプロテイン
リパーゼによりリポ蛋白中の中性脂肪から生成されたグ
リセロールが含まれているので、ここで生成されるフェ
ロシアンイオンの値は、遊離グリセロールと中性脂肪由
来のグリセロールとの両方から得られた値になる。一
方、酵素反応層8を通過する試料液には、グリセロール
キナーゼ及びグリセロリン酸オキシダーゼが溶解し、こ
れらの酵素によりフェロシアンイオンが生成されるが、
この酵素反応層8には、リポプロテインリパーゼが含ま
れていないので、中性脂肪由来のグリセロールは生成さ
れず、従って、この酵素反応層8で得られるフェロシア
ンイオンの値は、遊離グリセロールから得られる値とな
る。次いで、第1測定極2及び第2測定極3と、対極4
との間に、適当な電圧を印加し、その時に、第1測定極
2と対極4との間に流れる電極応答電流の値から中性脂
肪由来のグリセロール及び遊離グリセロールの合計の濃
度が算出され、第2測定極3と対極4との間に流れる電
極応答電流の値から遊離グリセロールの濃度が算出さ
れ、これらの差をとることにより、中性脂肪濃度を算出
することができる。尚、上記したように、酵素反応層
7,8及び界面活性剤保持層9は、それぞれ、第1測定
極2、第2測定極3、及び対極4上に載置された後、基
板1とカバー12とで挟まれて固定されているだけなの
で、各層7,8,9と各極2,3,4とは、完全に一体
化しているわけではない。従って、層7,8,9と各極
2,3,4との間には、必ず、微小な隙間が生じてしま
い、その隙間に空気が残存してしまうが、第1測定極
2、第2測定極3及び対極4に達する試料液中には、界
面活性剤が溶解しているので、この界面活性剤が、疎水
性の第1測定極2、第2測定極3、及び対極4と、試料
液との界面に顕著な吸着を生じさせるので、各極2,
3,4と、試料液との間に気泡の残存はなくなり、各極
2,3,4の濡れが一様になり、測定値が安定する。
【0008】各層を下記の条件で構成し、鶏卵黄を、ウ
シ血清アルブミン7%、リン酸緩衝液50mM(pH
7.5)、塩化ナトリウム150mMの組成の水溶液に
て希釈し、中性脂肪濃度を適当に調整した4つの試料液
a〜dを開口12dより滴下したときの測定結果を図5
に示す。 ・血球分離膜11 アデノシン3リン酸・2ナトリウム塩 0.13mg ガラス繊維ろ紙 直径6.8mm ・電子受容体・塩化マグネシウム及び界面活性剤保持層10 フェリシアン化カリウム 1.33mg 塩化マグネシウム 0.2mg トリトンX−100 0.03mg ポリエステル繊維ろ紙 直径6.8mm ・酵素反応層7 リポプロテインリパーゼ 1.13ユニット グリセロールキナーゼ 0.28ユニット グリセロリン酸オキシダーゼ 0.28ユニット コンジュゲートリリースパッド 直径1.5mm ・酵素反応層8 グリセロールキナーゼ 0.28ユニット グリセロリン酸オキシダーゼ 0.28ユニット コンジュゲートリリースパッド 直径1.5mm ・界面活性剤保持層9 トリトンX−100 5μg ポリエステル繊維ろ紙 直径2mm 図5の測定結果に示すように試料液a〜dの測定結果
は、1直線上に乗っており、安定した中性脂肪濃度が測
定できることが分かる。
【0009】次にに、図6を参照して本発明に係る中性
脂肪測定用センサの第2の実施例を説明する。図6は、
上記した第1実施例の中性脂肪測定用センサに、さら
に、コレステロール測定機能を加え、かつ全血測定をも
可能としたコレステロール及び中性脂肪測定用センサの
展開図を示している。図中、符号1は絶縁性基板を、符
号2は中性脂肪用第1測定極、符号3は中性脂肪用第2
測定極、符号4は対極、符号5は絶縁層、符号6は保持
枠、符号7及び8は酵素反応層、符号9は界面活性剤保
持層、符号10は界面活性剤、塩化マグネシウム及び電
子受容体を保持する保持層、符号11は血球分離膜及び
符号12はカバーを各々示している。前記第1測定極2
及び第2測定極3は、対極4を中心として左右対称に配
置され、酵素反応層7、8及び界面活性剤保持層9は、
組立時に保持枠6により第1測定極、第2測定極3及び
対極4上の保持される。これらの構成部材は、基本的に
上記した第1の実施例と同じ構成なので、重複する説明
はここでは省略する。
【0010】前記絶縁性基板1には、コレステロール測
定用の第3測定極20及び第4測定極21が、前記対極
4を中心として左右対称となる位置に形成されている。
これらのコレステロール測定用の測定極20及び21
は、中性脂肪測定用の測定極と同様、カーボンペースト
をスクリーン印刷した後、加熱乾燥することにより形成
されており、また、その測定部分20a及び21a並び
に端子部分20b及び21b以外の部分は絶縁層5で覆
われている。前記保持枠6は、端子部分2b,3b,4
b,20b,21bを残して絶縁性基板1の上面を覆え
る寸法に形成されており、また、孔6a〜6cに加え
て、前記中性脂肪測定用の測定極20及び21と対応す
る位置に、後述する酵素反応層22及び23を保持する
孔6d,6eが形成されている。酵素反応層22は、第
3測定極20の測定部分20aの上に載置されるよう前
記保持枠6により保持される処理層であり、リポプロテ
インを分解するためのリポプロテインリパーゼ、コレス
テロールエステルを加水分解するためのコレステロール
エステラーゼ、コレステロールを酸化すると共に、後述
する電子受容体としてのフェリシアンイオンを還元して
フェロシアンイオンを生成するためのコレステロールオ
キシダーゼを保持させたろ紙で形成されている。前記ろ
紙としては、例えば、ポリエステル繊維から成るろ紙を
用いることができ、好ましくは、コンジュゲートリリー
スパッドが用いられ得る。酵素反応層23は、第4測定
極21の測定部分21aの上に載置されるよう前記保持
枠6により保持される処理層であり、コレステロールオ
キシダーゼを含んでいないこと以外は、全て、酵素反応
層7と同一の条件、即ち、リポプロテインリパーゼ及び
コレステロールエステラーゼを保持させたろ紙で形成さ
れている。前記ろ紙としては、例えば、ポリエステル繊
維から成るろ紙を用いることができ、好ましくは、コン
ジュゲートリリースパッドが用いられ得る。
【0011】上記したコレステロール及び中性脂肪測定
用センサは、前記第1実施例に挙げた中性脂肪測定用セ
ンサと同様に組み立てられる。
【0012】以上説明したように構成されたコレステロ
ール及び中性脂肪測定用センサの作用について説明す
る。開口12dから試料液を滴下すると、試料液が血球
分離膜24、前記保持層10を通過する際に試料液中に
ATP、塩化マグネシウム、界面活性剤及び電子受容体
としてのフェリシアンイオンが溶解する。前記した処理
層24及び10を通過した試料液は、酵素反応層7及び
8を通り通過し、第1測定極2、第2測定極3、及び対
極4に至り、これらの電極間に適当な電圧をかけること
により、その時の電極応答電流の値から中性脂肪成分の
濃度が算出され得る。酵素反応層7及び8における反応
は、先に説明した第1実施例と同じなのでここでは、そ
の説明は省略する。一方、酵素反応層22を通過する試
料液には、リポプロテインリパーゼ、コレステロールエ
ステラーゼ、及びコレステロールオキシダーゼが溶解
し、これらの酵素が試料液中のコレステロールエステル
を加水分解してコレステロールを生成し、さらに、コレ
ステロールオキシダーゼがコレステロールを酸化し、血
液中に溶解したフェリシアンイオンを還元してコレステ
−4-エン−3−オン及びフェロシアンイオンを生成す
る。他方、酵素反応層23を通過する試料液には、リポ
プロテインリパーゼ及びコレステロールエステラーゼが
溶解してコレステロールエステルからコレステロールが
生成される。しかし、酵素反応層8には、コレステロー
ルオキシダーゼは保持されていないので、フェロシアン
イオンは生成されない。次いで、第3測定極20及び第
4測定極21と、対極4との間に、適当な電圧をかけ、
その時に、第3測定極20と対極4との間に流れる電極
応答電流の値Aと、第4測定極21と対極4との間に流
れる電極応答電流の値Bとを測定し、電流値Aからを電
流値Bを引いた値からコレステロール成分の濃度を算出
する。第3測定極20に達する試料液中にはコレステロ
ールの酸化反応によって生じたフェロシアンイオンが含
まれているため、対極4との間には、フェロシアンイオ
ンが電気化学的に酸化する時に生じる酸化電流が流れる
が、第4測定極21に達する試料液中にはコレステロー
ルの酸化反応によって生じたフェロシアンイオンが含ま
れていないので、フェロシアンイオンが電気化学的に酸
化する時に生じる酸化電流は流れない。しかし、第3測
定極20と第4測定極21とは、酵素反応層23にコレ
ステロールオキシダーゼが保持されていないこと以外の
条件は同一である。従って、上記したように、電極応答
電流値Aから電極応答電流値Bとを引くと、フェロシア
ンイオンの酸化時に生じる酸化電流値のみが残るので、
その値からコレステロール成分の濃度を算出することが
可能になる。尚、各酵素反応層7,8,22,23、界
面活性剤保持層9は、それぞれ、各測定極2,3,2
0,21及び対極4上に載置された後、基板1とカバー
12とで挟まれて固定されているだけなので、各層7,
8,22,23,9と各極2,3,20,21,4と
は、完全に一体化しているわけではないが、各極2,
3,20,21,4に達する試料液中には、界面活性剤
が溶解しているので、この界面活性剤が、疎水性の各極
2,3,20,21,4と試料液との界面に顕著な吸着
を生じさせるので、各極2,3,20,21,4と、試
料液との間に気泡の残存はなくなり、各極2,3,2
0,21,4の濡れが一様になり、測定値が安定する。
【0013】各層を下記の条件で構成し、下記の人血清
1〜6を開口12dより滴下したときのコレステロール
並びに中性脂肪の測定結果を図7(a)及び(b)に各
々示す。 (各層の構成) ・血球分離膜24 アデノシン3リン酸・2ナトリウム塩 0.13mg ガラス繊維ろ紙 直径6.8mm ・電子受容体・塩化マグネシウム及び界面活性剤保持層10 フェリシアン化カリウム 1.33mg 塩化マグネシウム 0.2mg トリトンX−100 0.03mg ポリエステル繊維ろ紙 直径6.8mm ・酵素反応層7 リポプロテインリパーゼ 0.54ユニット コレステロールエステラーゼ 1.09ユニット コレステロールオキシダーゼ 0.54ユニット コンジュゲートリリースパッド 直径1.5mm ・酵素反応層8 リポプロテインリパーゼ 0.54ユニット コレステロールエステラーゼ 1.09ユニット コンジュゲートリリースパッド 直径1.5mm ・酵素反応層20 リポプロテインリパーゼ 1.13ユニット グリセロールキナーゼ 0.28ユニット グリセロリン酸オキシダーゼ 0.28ユニット コンジュゲートリリースパッド 直径1.5mm ・酵素反応層21 グリセロールキナーゼ 0.28ユニット グリセロリン酸オキシダーゼ 0.28ユニット コンジュゲートリリースパッド 直径1.5mm ・界面活性剤保持層9 トリトンX−100 5μg ポリエステル繊維ろ紙 直径2mm (人血清) 試料番号 総コレステロール濃度(mg/dL) トリク゛リセリト゛濃度(mg/dL) 1 51 60 2 274 43 3 192 207 4 122 24 5 142 148 6 175 102 図7の測定結果に示すように試料液1〜6の測定結果
は、好適な値を示しており、安定したコレステロール濃
度並びに中性脂肪濃度の測定を同時に行うことができる
ことが分かる。一般的に、健康診断では患者の血液から
コレステロール濃度と中性脂肪濃度との両方を測定する
ことが多く、このように、コレステロールと中性脂肪と
を同時に測定できるように構成することにより、2度測
定する必要がなくなるので診療の効率化を図ることがで
き、また、検体の量を減らすことができるので患者に与
える負担を軽減させることができるようになる。
【0014】以上説明した中性脂肪測定用センサは、第
1実施例及び第2実施例共に、第1測定極2及び第2測
定極3を対極4を中心として対称に配置し、さらに、試
料液を、第1測定極2と第2測定極3との中間位置に導
入できるようにカバー12の開口12dを形成している
ので、第1測定極2と第2測定極3とに到達する試料液
を均等にすることができ、これにより、第1測定極2及
び第2測定極3の条件を、リポプロテインリパーゼ以外
の部分で同一にすることができるようになり、第1測定
極2の値を第2測定極3の値で補正することによる測定
の精度をより上げることが可能になる。また、以上説明
した中性脂肪測定用センサは、界面活性剤を用いること
により、各処理層を基板と別体に構成することを可能に
しており、その結果、各処理層をろ紙で形成できるよう
にしている。ろ紙で各処理層を形成する場合、一つのろ
紙に必要な試薬を保持させた後、そこから、複数個の処
理層を切り出して、複数のセンサの製造に用いることが
できる。このように製造することで、各処理層の条件を
合わせやすくなるので、処理層を塗布・乾燥して製造す
る場合に比べて、センサの性能のバラツキを小さくする
ことができる。また、このように製造することで、処理
層の製造工程と、センサの組み立て工程とを分離するこ
とができるので、センサを効率的に製造することができ
るようになる。さらに、このように各処理層をろ紙で製
造することにより、対極上の処理層と測定極上の処理層
を分けることができるようになり、その結果、高価なコ
レステロールオキシダーゼを、必要もないのに対極上に
設ける必要がなくなるので、製造コストを安価にするこ
とができる。さらにまた、親水性高分子を用いて各処理
層を、塗布・乾燥して形成する場合、製造コストの高騰
を防ぐために、測定極と対極とに跨って親水性高分子層
を形成する必要があるので、上記した実施例のように、
測定極を二つ設け、一方の測定極(即ち、第1測定極)
にリポプロテインリパーゼを含む酵素反応層を形成し、
他方の測定極(即ち、第2測定極)にリポプロテインリ
パーゼを含まない酵素反応層を形成することにより、中
性脂肪由来のグリセロール及び遊離グリセロールの合計
値と、遊離グリセロールのみの値とを測定し、これらの
差から中性脂肪濃度を測定するように構成するセンサを
塗布・乾燥が必要な親水性高分子層を用いて製造する場
合には、親水性高分子層を介して一方の測定極上の酵素
反応層から、他方の測定極に酵素が混入しないように、
二つの測定極上の親水性高分子層を完全に分離する必要
がある。そのため、対極と測定極とからなる電極を二つ
形成し、その各々に別個に親水性高分子層を形成する必
要があるので、上記した中性脂肪測定用センサに比べて
対極が一つ多くなり、材料費や製造工程が増え、製造コ
ストが高くなるという問題が生じると共に、二つの測定
極間の条件を合わせることが難しくなるという問題があ
る。このような観点からみると、本発明に係る中性脂肪
測定用センサは、測定極を二つ設けて、各測定極間に生
じる電流値の差に基づいて基質濃度を測定するセンサ
を、従来のバイオセンサに比べて、より、安価に、か
つ、精度よく製造することができるよういう効果も奏す
る。また、以上説明したセンサは、酵素反応層を測定極
上のみに設けることができるように構成し、かつ、酵素
反応層の保持体としてコンジュゲートリリースパッドを
用いているので、無駄に酵素を使用することなく酵素濃
度を高めることができるという効果を奏し、酵素濃度を
高めることにより、反応速度をより高めることができる
ようになるという効果を奏する。
【0015】本発明に係る中性脂肪測定用センサの構成
は上記した実施例に限定されるものではなく、特許請求
の範囲に記載された発明の概念内で任意に変更すること
ができる。具体的には、上記した第1の実施例では、電
子受容体、界面活性剤及び酵素を各処理層に分離してい
るが、これらは、一つのろ紙に保持させて構成してもよ
く、また、図8〜図10に示すようにろ紙に保持される
試薬の組合せも任意に決めることができ、さらに、積層
順序も任意に変更することができる。これは、血球分離
膜11についても同様である。さらに、第1実施例及び
第2実施例における第2測定極3上の保持層に、第1測
定極2のリポプロテインリパーゼに相当する量のたんぱ
くを保持させることにより、また、第2実施例における
第4測定極21上に、第3測定極20のコレステロール
オキシダーゼに相当する量のたんぱくを保持させること
により、第2測定極3上の保持層にリポプロテインリパ
ーゼがないことによる第1測定極2との試料反応時の粘
性の違いや、第4測定極20上にコレステロールオキシ
ダーゼがないことによる第3測定極20との試料反応時
の粘性の違いを補完してもよく、このように構成するこ
とにより測定精度はさらに高まる。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る中性
脂肪測定用センサは、絶縁性基板上に少なくとも測定極
と対極とを有する電極系を形成し、酵素、電子受容体及
び試料液の反応時の物質濃度変化を電気化学的に前記電
極系で検知し前記試料液の基質濃度を測定するセンサに
おいて、前記測定極上に、リポプロテインリパーゼ、グ
リセロールキナーゼ,グリセロリン酸オキシダーゼ及び
界面活性剤を保持し、かつ、試料液が通過可能な保持体
を載置して第1層を形成し、前記対極上に、界面活性剤
を保持し、かつ、試料液が通過可能な保持体を載置して
第2層を形成しているので、測定精度を落とすことな
く、安価に簡単に製造することができ、かつ、品質のバ
ラツキが極めて少ない中性脂肪測定用センサを提供する
ことが可能になるという効果を奏する。また、前記第1
層にリポプロテインリパーゼ、グリセロールキナーゼ,
グリセロリン酸オキシダーゼを保持し、かつ、試料液が
通過可能な保持体で形成された酵素反応層と、界面活性
剤を保持し、かつ、試料液が通過可能な保持体で形成さ
れた界面活性剤保持層とで形成することにより、測定極
と対極とに共通に必要な界面活性剤を保持する処理層を
一体化することが可能になり、製造及び組み立て工程を
より簡略化することができるようになるという効果を奏
する。さらに、前記酵素反応層に、コンジュゲートリリ
ースパッドを用いることにより、酵素反応層に試料液が
導入された際、試薬を速やかに遊離し、反応終了までの
時間が大幅に短縮するという効果を奏する。また、絶縁
性基板上の前記対極を挟んで前記測定極と対応する位置
に第2測定極を設け、前記第2測定上に、リポプロテイ
ンリパーゼを含有していないこと以外は、前記測定極と
同一の条件の層を、前記測定極と同一条件で設けること
で、中性脂肪由来のグリセロールと遊離グリセロールの
合計値と、遊離グリセロールのみの値との両方を算出す
ることができるようになるので、簡易なセンサでより正
確な中性脂肪の測定を行うことができるようになるとい
う効果を奏する。さらに、試料液を前記測定極と前記第
2測定極との中間位置に導入できるように、試料液の滴
下位置を制限可能な案内手段を設けることで、使用者が
試料液の滴下位置を意識する必要がなくなるので、測定
が簡単に行えるようになるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る中性脂肪測定用センサの第一実
施例の展開図
【図2】 図1に示した中性脂肪測定用センサの組立完
成品の部分断面図
【図3】 図1に示した中性脂肪測定用センサの中央横
断面図
【図4】 カバー12を底面から見た斜視図
【図5】 図1〜図4に示した中性脂肪測定用センサを
用いた中性脂肪濃度の測定結果を示すグラフである。
【図6】 本発明に係る中性脂肪測定用センサの構造を
適用したコレステロール及び中性脂肪測定用センサの展
開図である。
【図7】 (a)は図6に示したコレステロール測定用
センサを用いたコレステロール濃度の測定結果を示すグ
ラフであり、(b)は同センサを用いた中性脂肪濃度の
測定結果を示すグラフである。
【図8】 本発明に係る中性脂肪測定用センサの各処理
層の組合せの別の実施例を示す概略図
【図9】 本発明に係る中性脂肪測定用センサの各処理
層の組合せの別の実施例を示す概略図
【図10】 本発明に係る中性脂肪測定用センサの各処
理層の組合せの別の実施例を示す概略図
【符号の説明】
1 絶縁性基板 2 第1測定極(中性脂肪測定用) 2a 測定部分 2b 端子部分 3 第2測定極(中性脂肪測定用) 3a 測定部分 3b 端子部分 4 対極 4a 測定部分 4b 端子部分 5 絶縁層 6 保持枠 6a 保持孔(酵素反応層7の保持用) 6b 保持孔(酵素反応層8の保持用) 6c 保持孔(界面活性剤保持層9の保持用) (6d 保持孔(酵素反応層22の保持用)) (6e 保持孔(酵素反応層23の保持用)) 7 酵素反応層(中性脂肪測定用の第1測定極用) 8 酵素反応層(中性脂肪測定用の第2測定極用) 9 界面活性剤保持層 10 界面活性剤及び電子受容体保持層 11 血球分離膜 12 カバー 12a 上壁 12b 上壁の内面 12c 凹部 12d 開口(試料液滴下用) 12e 前壁 12f 切り欠き 20 第3測定極(コレステロール測定用) 20a 測定部分 20b 端子部分 21 第4測定極(コレステロール測定用) 21a 測定部分 21b 端子部分 22 酵素反応層(コレステロール測定用) 23 酵素反応層(コレステロール測定用)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 27/46 336G (72)発明者 山崎 浩樹 神奈川県横浜市都筑区仲町台5丁目5番1 号 株式会社テクノメデイカ内 (72)発明者 相澤 益男 東京都小金井市梶野町5丁目12番5号 Fターム(参考) 2G045 AA13 BB29 CA25 CA26 DA60 FB01 FB05 4B033 NA02 NA23 NA25 NA27 NB15 NB23 NB34 NB65 NC04 ND05 ND16 NE10

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁性基板上に少なくとも測定極と対極
    とを有する電極系を形成し、酵素、電子受容体及び試料
    液の反応時の物質濃度変化を電気化学的に前記電極系で
    検知し前記試料液の基質濃度を測定するセンサにおい
    て、 前記測定極上に、リポプロテインリパーゼ、グリセロー
    ルキナーゼ,グリセロリン酸オキシダーゼ及び界面活性
    剤を保持し、かつ、試料液が通過可能な保持体を載置し
    て第1層を形成し、 前記対極上に、界面活性剤を保持し、かつ、試料液が通
    過可能な保持体を載置して第2層を形成したことを特徴
    とする中性脂肪測定用センサ。
  2. 【請求項2】 前記第1層が、 リポプロテインリパーゼ、グリセロールキナーゼ,グリ
    セロリン酸オキシダーゼを保持し、かつ、試料液が通過
    可能な保持体で形成された酵素反応層と、 界面活性剤を保持し、かつ、試料液が通過可能な保持体
    で形成された界面活性剤保持層とから形成されているこ
    とを特徴とする請求項1に記載のセンサ。
  3. 【請求項3】 前記酵素反応層を構成する保持体をコン
    ジュゲートリリースパッドで形成したことを特徴とする
    請求項2に記載のセンサ。
  4. 【請求項4】 測定極上に前記酵素反応層を、前記酵素
    反応層上に前記界面活性剤保持層を順次積層してなるこ
    とを特徴とする請求項2又は3に記載のセンサ。
  5. 【請求項5】 前記界面活性剤保持層と前記第2層とが
    一つの保持体で形成されていることを特徴とする請求項
    4に記載のセンサ。
  6. 【請求項6】 前記第1層を構成する界面活性剤層が、
    グリセロリン酸オキシダーゼを触媒としてグリセロール
    3リン酸と反応する電子受容体を保持していることを特
    徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載のセンサ。
  7. 【請求項7】 前記電子受容体保持層が、前記第1層と
    第2層とに跨って載置されることを特徴とする請求項6
    に記載のセンサ。
  8. 【請求項8】 前記電子受容体が、フェリシアンイオン
    であることを特徴とする請求項6又は7に記載のセン
    サ。
  9. 【請求項9】 絶縁性基板上の前記対極を挟んで前記測
    定極と対応する位置に第2測定極を設け、 前記第2測定上に、リポプロテインリパーゼを含有して
    いないこと以外は、前記測定極と同一の条件の層を、前
    記測定極と同一条件で設けたことを特徴とする請求項1
    〜8の何れか一項に記載のセンサ。
  10. 【請求項10】 試料液を前記測定極と前記第2測定極
    との中間位置に導入できるように、試料液の滴下位置を
    制限可能な案内手段を設けたことを特徴とする請求項9
    に記載のセンサ。
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