JP2001341229A - 加工性、スポット溶接性に優れた耐熱プレコート鋼鈑 - Google Patents

加工性、スポット溶接性に優れた耐熱プレコート鋼鈑

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JP2001341229A JP2001027633A JP2001027633A JP2001341229A JP 2001341229 A JP2001341229 A JP 2001341229A JP 2001027633 A JP2001027633 A JP 2001027633A JP 2001027633 A JP2001027633 A JP 2001027633A JP 2001341229 A JP2001341229 A JP 2001341229A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 過酷な加工条件でも充分な加工性およびスポ
ット溶接性を発揮することができ、かつ300℃以上の
温度でも耐熱性を発揮することが可能である耐熱プレコ
ート鋼鈑を提供する。 【解決手段】 鋼鈑の基材表面にシリコーン樹脂を主成
分として低融点フリット粉末5〜35質量%を含み、前
記シリコーン樹脂がメチルフェニルシリコーン樹脂
(A)とメチルシリコーン樹脂(B)とを質量比A/B
=99/1〜30/70で配合され、グラファイト粉末
3〜30質量%および所望に応じてスポット溶接性を向
上させるためのニッケル粉末10〜30質量%を含む塗
膜を形成したプレコート鋼鈑は、加工性に優れ、かつ高
い耐熱性を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子レンジ部品、
自動車マフラー、温風ヒーター部品等に適用可能な加工
性、スポット溶接性に優れた耐熱プレコート鋼鈑に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、電子レンジ部品、自動車マフラー
等のように耐熱性を必要とする用途に対して、鋼鈑、ス
テンレス鋼鈑等を所望の形状に成形した後、耐熱性に優
れる無機系の塗料を用いた耐熱塗膜をポストコートする
方法が多用されてきた。また、有機基による加工性、ケ
イ素と酸素との結合(Si−O)による耐熱性の両者の
特性を兼ね備えるようにSi−O結合と有機基とを有す
るシリコーン樹脂を用いた、いわゆる無機と有機とが複
合化された複合系塗膜を用いることも考えられるが、シ
リコーン樹脂を用いた耐熱塗膜は以下のような欠点を有
している。
【0003】すなわち、前記シリコーン樹脂を用いた耐
熱塗膜は、耐熱部材を加工する際に適用する「かしめ加
工」等の厳しい条件での加工性が充分ではなく、塗膜の
摩耗、疵付き等の欠陥を生じてしまう。また、前記シリ
コーン樹脂を用いた耐熱塗料の加工性は、一般に250
〜300℃程度の温度範囲が上限となっている。すなわ
ち、この温度範囲を超えると、加工時に前記耐熱塗料の
割れや剥離等の劣化が著しく生じ易くなる。このような
問題点に対して、耐熱性を向上させるため、シリコーン
樹脂における有機基の結合量を減少させると、シリコー
ン樹脂の有する加工性が著しく低下する。更に、シリコ
ーン樹脂自体は導電性が充分ではなく、所要の導電性が
要求される部品、部材、例えば、スポット溶接が施され
る部材に適用するのは困難であった。このような面か
ら、従来技術では、300℃を超える温度に対する耐熱
性が要求される部材においては充分な加工性と耐熱性の
両特性を兼ね備えるプレコート鋼鈑が存在せず、このよ
うな耐熱性が要求される環境下で使用される部材では、
敢えて複雑な製造工程を伴う、部材の成形加工後に無機
系の塗料を塗装するいわゆるポストコート法を採用して
きた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、前記
の従来技術の欠点を解消し、過酷な加工条件でも充分な
加工性およびスポット溶接性を発揮することができ、か
つ300℃以上の温度でも耐熱性を発揮することが可能
である耐熱プレコート鋼鈑を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は前記課題に
鑑み鋭意検討した結果、鋼鈑表面にシリコーン樹脂を主
成分とし、低融点フリット粉末を所定の量添加した塗膜
を形成することで350℃以上での耐熱性を顕著に向上
させることが可能であることを知見した。更に、シリコ
ーン樹脂を、メチルフェニルシリコーン樹脂とメチルシ
リコーン樹脂がこれら両者の重量比を所定の範囲内にす
ることで、300〜350℃での耐熱性を大きく改善さ
せることができることを見いだした。そして、前記の各
シリコーン樹脂に対して、グラファイト粉末を所定の量
添加することで所望とする加工性を具現化でき、また、
ニッケル粉末を所定の量添加することでスポット溶接性
を所要のレベルに向上させることできることを明らかに
した。本発明は、かかる技術的思想に基づいて創作され
たものである。
【0006】すなわち、本発明は、鋼材の基材表面にシ
リコーン樹脂を主成分として、これに低融点フリット粉
末を5〜35質量%含み、更に所望に応じて、加工性を
向上させるためのグラファイト粉末を3〜30質量%含
み、またはスポット溶接性を向上させるためのニッケル
粉末を10〜30質量%含む塗膜を形成したことを特徴
とする、加工性に優れた耐熱プレコート鋼鈑に関する。
(請求項1、請求項3、請求項4)
【0007】このようにして形成された本発明に係る耐
熱プレコート鋼鈑は、電子レンジ部品、自動車マフラー
等を製造するのに充分な加工性を有しており、また30
0℃以上の温度でも充分な耐熱性を有している。
【0008】また、本発明は、前記シリコーン樹脂が、
メチルフェニルシリコーン樹脂(A)とメチルシリコー
ン樹脂(B)とを質量比A/B=99/1〜30/70
で配合されてなる樹脂で構成され、更に所望に応じて、
加工性を向上させるためのグラファイト粉末を3〜30
質量%含み、またはスポット溶接性を向上させるための
ニッケル粉末を10〜30質量%含む塗膜を形成したこ
とを特徴とする、加工性に優れた耐熱プレコート鋼鈑に
関する。(請求項2、請求項3、請求項4)
【0009】このようにして形成された本発明に係る耐
熱プレコート鋼鈑は、前記した効果に加え、300〜3
50℃の温度に長時間さらされても塗膜の硬度が低下し
ないような耐熱性を有している。
【0010】また、本発明に係るプレコート鋼鈑に含ま
れる基材として、溶融アルミニウムめっき鋼鈑、溶融ア
ルミニウムステンレス鋼鈑、またはステンレス鋼鈑を適
用することが可能である。(請求項5)
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を詳細
に説明する。 (塗膜成分)本発明において基材に塗布する塗膜は、ベ
ース樹脂としてシリコーン樹脂を用い、これにグラファ
イト粉末および低融点フリットならびに所望に応じてニ
ッケル粉末を所定量で配合したものである。
【0012】(シリコーン樹脂)本発明において使用さ
れるシリコーン樹脂は、例えば下記化学式(1)で表さ
れるように、メチル基とフェニル基とを有する樹脂構造
を有している。
【0013】
【化1】
【0014】(上記化学式(1)中、nおよびmは互い
に独立して整数である。) 上記化学式(1)で表される樹脂(以下、「有機系シリ
コーン樹脂」という)は、前記した従来技術で説明した
通り、ケイ素(Si)と酸素(O)との結合(Si−
O)と有機基とを備えて、無機と有機とが複合化された
複合塗膜を形成し、本発明に係るプレコート鋼鈑のベー
ス樹脂となるものである。本発明では、このような有機
系シリコーン樹脂を含む塗料を所定の鋼鈑に塗装し、そ
の後200℃〜350℃程度の温度で、数十秒から数分
程度の時間、熱処理を施して塗膜を乾燥させ、プレコー
ト鋼鈑が形成される。そして、このようなプレコート鋼
鈑は所定の成形加工が施され、耐熱性が要求される部材
に好適なものとなる。
【0015】このような有機系シリコーン樹脂は、比較
的かさ高いフェニル基を有するため、この樹脂の高分子
鎖の間に比較的広いスペースが生じ、その結果、高分子
鎖の動力学的挙動が効果的に高めれれるようになる。す
なわち、前記有機系シリコーン樹脂を用いて基材たる鋼
鈑に塗膜を形成すれば、その塗膜は前記鋼鈑の成形加工
にフレキシブルに追従して、厳しい加工を施しても塗膜
の割れが生じ難くなる、優れた加工性を備えたプレコー
ト鋼鈑を具現化することが可能となる。
【0016】また、前記プレコート鋼鈑が適用される用
途に応じて所定の形状に成形加工された後、比較的高温
に保持された場合、前記塗膜中の有機成分が徐々に分解
されて塗膜が劣化するようになる。その際、前記有機成
分からの分解生成物の一部は前記塗膜中の無機物と反応
してシリコン酸化物(以下、「シリカ」という)を生成
する。本発明にあっては、このように前記塗膜中に残存
するシリカが、前記塗膜中に元々配合されてなる着色顔
料等の無機成分と互いに反応する、あるいはこのシリカ
の一部が素地金属に浸透して焼結の場合と同様の現象が
発現し、シリカと素地金属、または素地金属に浸透した
シリカと前記塗膜中のシリカが強固に結合して、前記塗
膜と素地金属との密着性が高められるという特徴を備え
ていることは特筆すべきことである。
【0017】しかしながら、例えば、前記したように塗
膜中の有機成分の分解が開始された後、その分解生成物
が塗膜中の無機成分と反応してシリカを生成し、このシ
リカによって実用的に充分な硬度を有する塗膜が形成さ
れるまでの過渡期において、塗膜が一時的に不安定な状
態となる。すなわち、例えば300〜400℃の温度で
数百時間熱処理したとき、前記塗膜が形成される反応経
路において、前記シリカからなる皮膜が塗膜に形成され
て塗膜が物理的に強化される反応経路に比べ、前記有機
成分が分解して塗膜が劣化する反応経路の方の反応速度
定数が若干大きく、その結果として一時的に前記塗膜の
硬度が低下するという問題点が発生する場合があった。
【0018】そこで、かかる問題点を解決するために、
本発明にあっては、低融点フリットを添加する。この低
融点フリットは、前記有機系シリコーン樹脂中の有機成
分が分解された後、この分解生成物と前記塗膜中の無機
成分との反応によって無機皮膜を生成する反応過程を促
進させる作用を有し、その結果として前記有機系シリコ
ーン樹脂を安定化する効果が発現する。このような低融
点フリットと、前記メチルシリコーン樹脂との組み合わ
せにより前記効果が発現するのは、約350℃以上の温
度領域においてであり、この温度領域では充分な前記効
果が得られる。
【0019】更に、本発明者等が前記シリコーン樹脂に
対して300〜350℃の耐熱性を付与するために種々
の検討を行った結果、メチルフェニルシリコーン樹脂
(これを樹脂「A」とする)とメチルシリコーン樹脂
(これを樹脂「B」とする)とを混合して、これらの樹
脂の質量比A/Bが、99/1〜30/70となるよう
に調製した樹脂を用いれば、前記耐熱性を具現化できる
ことが明らかとなった。
【0020】本発明で使用されるメチルフェニルシリコ
ーン樹脂は、例えば、前記した化学式(1)で示される
ようなメチル基とフェニル基とを有するシリコーン樹脂
で構成される。また、本発明で使用されるメチルシリコ
ーン樹脂は、例えば下記化学式(2)で表されるような
メチル基と水酸基とを有するシリコーン樹脂である。
【0021】
【化2】
【0022】(上記化学式(2)中、nおよびmは互い
に独立して整数である。) 上記化学式(2)で表されるようなメチルシリコーン樹
脂は水酸基を有していることから、前記メチルフェニル
シリコーン樹脂よりも低い温度でも反応性に富み、架橋
反応を生じ易いため、メチルフェニルシリコーン樹脂の
有機成分の分解反応による塗膜の劣化を抑えることがで
きる。このため、このようなメチルシリコーン樹脂は、
低融点フリット粉末の効果が得られ難い300〜350
℃の温度領域でも、添加された着色顔料や低融点フリッ
ト等の無機成分との反応、またはシリコーン樹脂同士の
反応、あるいは架橋によって塗膜の劣化を低く抑えるこ
とができるようになる。このような効果を発現させるた
めには、前記メチルフェニルシリコーン樹脂に対するこ
のメチルシリコーン樹脂の添加量を1%以上とすること
が必要である。
【0023】また、前記メチルシリコーン樹脂の添加量
が、前記メチルフェニルシリコーン樹脂に対して過剰に
なると、この塗膜を乾燥させる段階で架橋が過度に進行
して塗膜の柔軟性が阻害され、成形加工時に塗膜の割れ
等が生じ易くなって加工性が低下する。従って、前記塗
膜の柔軟性を保持して成形加工時の塗膜の劣化を抑える
ためには、前記メチルフェニルシリコーン樹脂に対して
前記メチルシリコーン樹脂の添加量を70%以下とする
ことが必要である。本発明にあっては、このような理由
によって、メチルフェニルシリコーン樹脂(A)とメチ
ルシリコーン樹脂(B)との配合比率は質量比でA/B
=99/1〜30/70とする。
【0024】本発明で用いられるこのようなシリコーン
樹脂は、所要の耐熱性や、使用される環境条件に応じ
て、前記配合比率の範囲内で適宜に組成が決定される。
例えば、300℃以上で均一に耐熱性が要求されるよう
な場合には、メチルフェニルシリコーン樹脂(A)とシ
リコーン樹脂(B)とを前記した配合比率で調製したも
のを用いる。そして、主に400℃以上の温度領域のみ
で耐熱性が要求されるような場合には、前記した化学式
(1)で表されるようなシリコーン樹脂を用いてもよ
い。
【0025】(低融点フリット粉末)本発明者等は、前
記したようなシリコーン樹脂の性質を吟味して、このシ
リコーン樹脂を用いて、所望の耐熱性と成形加工性とを
備えるプレコート鋼鈑を形成させるための条件について
検討を行った。すなわち、1)プレコート鋼鈑を製作す
る際の塗装焼付け時においては、塗膜中に均一に分布し
たガラス粉末の状態を維持することによって塗装の焼付
け後の加工性を充分に確保し、かつ、2)このプレコー
ト鋼鈑が各種部材に成形加工された後、350℃以上の
温度で使用される過程で、シリコーン樹脂の分解温度付
近で溶融させ、残存するシリカと化学結合を形成させて
強固な塗膜を形成させるべく、前記シリコーン樹脂に添
加する種々の添加物について検討を行った。その結果、
本発明者等は低融点フリットを前記シリコーン樹脂に添
加することにより、前記塗膜をセラミックス系の塗膜に
形成させることが可能であることを見いだした。
【0026】このようにシリコーン樹脂に添加されてプ
レコート鋼鈑の塗膜が形成されると、成形加工時には適
度な柔軟性を備え、成形加工後に高い温度で使用された
際に強固な結合を形成するようになる低融点フリット粉
末としては、例えばアルミニウム化合物、りん酸化合
物、およびアルカリ金属酸化物等を配合し、このように
配合された配合物を、一旦、溶融し、急冷して得られる
ガラス状の粉末が挙げられる。このとき、前記のアルミ
ニウム化合物、りん酸化合物、およびアルカリ金属酸化
物の配合比は、得られる低融点フリット粉末の軟化点が
350〜450℃の温度範囲となるように決定されるこ
とが好ましい。
【0027】また、前記低融点フリット粉末の粒径は、
塗料への分散性、あるいはロール塗装での均一塗装性等
の観点から、約20μm以下であることが望ましい。更
に、塗料への前記低融点フリット粉末の添加量を前記シ
リコーン樹脂に対して5〜35質量%とすると都合がよ
い。その理由は、塗料への前記低融点フリット粉末の添
加量が5質量%未満では強固なセラミックス系の塗膜を
形成する効果が不足し、また塗料への前記低融点フリッ
ト粉末の添加量が35質量%を超えると塗料の粘度が上
昇するなどして、塗装性が阻害されるためである。
【0028】(グラファイト粉末)本発明では、塗膜の
加工性および摺動性を向上させる目的でグラファイト粉
末を添加する。このグラファイト粉末は、劈開性、つま
り外部応力が加わると一定の結晶面に沿って板状に滑る
性質を持っており、塗料中に添加することによって塗膜
面の摺動性を改善する作用を有する。また、グラファイ
ト粉末は、耐熱性に優れるとともに化学的に安定である
ので、塗料中に添加することによって、耐食性、耐熱性
の向上に寄与する。更に、グラファイト粉末は、導電性
にも優れるため、スポット溶接性の向上にも寄与する。
【0029】本発明で用いられるグラファイト粉末は、
特に限定されるものではなく、鱗片状、粒状のいずれの
形状であってもよい。また、塗膜を形成させるための塗
料の分散性やロール塗装等の塗装での均一転写性等の観
点からグラファイト粉末の粒径は、5〜20μm程度で
あることが好ましい。また、かかるグラファイト粉末の
添加量は、前記シリコーン樹脂に対して3〜30質量%
であることが好ましい。その理由は、前記シリコーン樹
脂に対する前記グラファイト粉末の添加量が3質量%未
満では摺動性の効果が不足し、逆に30質量%を超える
と前記効果が飽和するためコストアップの要因となるた
めである。
【0030】(ニッケル粉末)塗膜へのスポット溶接性
を付与するために、本発明にあっては所望に応じ塗料中
にニッケル粉末をシリコーン樹脂に対して10〜30質
量%添加する。スポット溶接性の付与は、自動車用マフ
ラー、電子レンジ用部材等として本発明のプレコート鋼
鈑を使用する場合、部材と部材との接合には「かしめ加
工」等の他にスポット溶接が多用されている。本発明で
は、所定量のニッケル粉末を添加することによって、塗
膜に導電性を付与する。ニッケル粉末の形状としては粒
状ニッケルまたは鱗片状ニッケル粉末が好ましく、フレ
ーク状ニッケルは、アスペクト比が大きくなるほど塗膜
の断面方向での短絡効果が減少するので好ましくない。
また、粒状ニッケルを使用する場合、その粒径は、塗料
中への分散性あるいはロール塗装での均一転写性等の観
点から、5〜20μmの範囲が好ましい。また、ニッケ
ル粉末を添加する場合の添加量をシリコーン樹脂に対し
て10〜30質量%に規定したのは、10質量%未満で
は、導電性付与効果が少なく、逆に30質量%を超える
と粘度が上昇して塗装性を低下させるためである。な
お、本発明の塗膜中には、上記性質を阻害しない限り、
通常の添加剤を塗料中に添加してもよい。
【0031】(基材)本発明のプレコート鋼鈑に好適に
用いられる基材としては、例えば耐熱性に優れたステン
レス鋼鈑、あるいは普通鋼鈑またはステンレス鋼鈑に溶
融アルミニウムめっきを施した溶融アルミニウムめっき
鋼鈑または溶融アルミニウムめっきステンレス鋼鈑等の
耐熱性を有する鋼鈑が挙げられる。これらの基材は、要
求される耐熱性、加工性、耐食性、耐久性、耐テンパー
カラー性等の性能に応じて使い分けられる。更に、これ
らの基材には、前記したような所要の性能を付与するた
めに、必要に応じて、クロメート処理、クロムフリー処
理、りん酸塩処理、表面調整処理をはじめとする従来公
知の鋼鈑に対する各種の前処理を施してもよい。更に、
塗装や、塗装の焼付け方法についても特に限定されるも
のではなく、当該分野で従来公知の方法および設備を用
いて行うことができる。そして、本発明に係る耐熱プレ
コート鋼鈑の主に成形加工性の観点から、前記基材の片
面または両面に塗装する塗膜は、乾燥後の塗膜厚みが5
〜20μmとなるように形成することが好ましい。
【0032】また、本発明に係るプレコート鋼鈑は、使
用する用途によっては片面のみに前記特定の塗膜をプレ
コートする場合があり、その場合には未塗装面の耐熱性
は、基材自体の有する耐熱性に依存するからである。そ
のため、冷間圧延鋼鈑等を基材として使用した場合に
は、プレコート鋼鈑全体の耐熱性が不充分となる場合が
ある。そして、前記特定の塗膜を基材の両面にプレコー
トした場合においても、切断端面からのスケーリングが
進行することによる耐熱性の低下が懸念されるので、基
材として耐熱塗膜と同程度の耐熱性を有する前記の耐熱
性の鋼鈑を基材として用いるのが好ましい。
【0033】(塗装)本発明において、前記の組成を有
するシリコーン樹脂を主成分とした塗料を通例の方法に
より、予備処理された基材の片面または両面に塗布し、
乾燥後の厚みが5〜20μmの塗膜を形成することがで
きる。このようにして所定の塗膜が形成された本発明に
よるプレコート鋼鈑は、300℃以上、好ましくは40
0〜500℃の温度に対しても耐熱性を発揮できるのと
同時に、「かしめ加工」等の過酷な条件の加工に対して
も良好な加工性を有している。更に、本発明の塗膜成分
に所定量のニッケル粉末を添加することによって、スポ
ット溶接性にも優れたプレコート鋼鈑が得られる。
【0034】
【実施例】以下、本発明の実施例により更に詳細に説明
するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるもので
はない。 (実施例1〜20および比較例21〜29)基材として
は、表1に示す板厚1.0mmのステンレス鋼鈑に対し
2%塩酸による酸洗を行うとともに酸系の表面調整処理
を施した後、クロム付着量で40mg/m2となるよう
にコントロールして塗布型クロメート処理を施したもの
を使用した。また、もう1つの基材として,板厚1.0
mmの溶融アルミニウムめっきステンレス鋼鈑(SUS
430)に対しアルカリ脱脂を行った後、クロム付着量
で40mg/m2となるようにコントロールして塗布型
クロメート処理を施したものを使用した。そして、他の
基材として、板厚1.2mmのステンレス鋼鈑(NSS
−NCRM、NSS−409M1、NSS−HR1、以
上日新製鋼社製)に対しアルカリ脱脂を行った後、酸系
の表面調整処理を行い、シリカ系の非クロメート処理
(Si付着量で80mg/m2)を施したものを使用し
た。一方、ベース樹脂のジメチルシロキシ―ジフェニル
シロキサン樹脂およびジメチルシロキシ―ジフェニルシ
ロキサン樹脂とモノメチルヒドロキシシロキサン樹脂と
の混合物を用い、グラファイト粉末(SEC製SNE−
6G)、耐熱性顔料として低融点フリット(軟化点35
0〜450℃)および導電材として粒状ニッケル粉末
(平均粒径7μm)を表1に示す通り加えて塗料化し
た。
【0035】これらの塗料を基材の片面に乾燥塗膜厚み
が10μmとなるようにバーコータで塗装した。この塗
装板を最高到達温度330℃で、120秒間焼付けて供
試塗装板とした。このようにして得られた塗装板につい
て、塗膜の疵付き性を評価するドロービード試験、34
0℃および450℃の雰囲気に各々200時間保持して
実施する耐熱試験およびスポット溶接試験を行った。こ
れらの結果を表1に併記する。なお、各試験の試験方法
および評価方法は以下の通りである。
【0036】(1)ドロービード試験 図1に示すようなドロービード試験装置を用いて、19
60N(200kgf)の荷重を加えた。先端が1mm
Rのポンチ形状の雄型2と雌型3との間に供試塗装板1
を挟んで上方に引き抜き、この際の塗膜に生じる疵の状
態を下記の基準で評価した。 ◎: 塗膜に全く疵を生じなかったもの ○: 塗膜に僅かに疵が認められたもの △: 塗膜に疵および剥離が認められたもの ×: 塗膜が全面剥離したもの
【0037】(2)耐熱試験 340℃および450℃に保持したマッフル炉に前記供
試塗装板を200時間保持した。その後、JIS−K−
5400に準拠し、ゴバン目試験を実施して、下記の基
準で評価した。また、このゴバン目試験後、塗膜に全く
剥離を生じさせなかった最も硬い鉛筆の硬度を硬度とし
た。 ◎: 塗膜に全く剥離を生じなかったもの △: 塗膜に生じた剥離が10%未満のもの ×: 塗膜に生じた剥離が10%以上のもの
【0038】(3) スポット溶接試験 前記供試塗装板を2枚重ねて、溶接電流5000A、加
圧力1960N(200kgf)、溶接時間10サイク
ルでスポット溶接し、溶接部を顕微鏡観察し、下記の基
準で評価した。 ◎: 正常なナゲットが形成されていたもの △: 部分的にナゲットが形成されていたもの ×: ナゲットが全く形成されていなかったもの
【0039】
【表1】
【0040】表1から明らかな通り、本発明の必要条件
を満たす実施例(1〜20)では、耐疵付き性(ドロー
ビード試験結果参照)および耐熱性が良好で、しかも実
用的に充分なスポット溶接性が付与された塗装板が得ら
れていることがわかる。一方、本発明の必要条件を満た
さない比較例(21〜29)では、低融点フリットの添
加量が本発明で規制する下限値よりも少ない比較例(2
5)においては、耐熱試験後のゴバン目試験で容易に塗
膜剥離を生じており、耐熱性が不充分であることがわか
る。また、グラファイト粉末の添加量が本発明で規制す
る下限値よりも少ない比較例(24、28)で、ドロー
ビード試験により塗膜の疵付きや剥離が容易に発生し、
耐疵付き性(ドロービード試験結果参照)が不足してい
ることがわかる。そして、ニッケル粉末を添加していな
い比較例(22)や、ニッケル粉末の添加量が本発明で
規制する下限値よりも少ない比較例(23)は、スポッ
ト溶接性が不充分であることがわかる。
【0041】以上の結果から、本発明による所定の成分
からなるプレコート鋼鈑を形成することによって、加工
性、耐熱性の優れた耐熱プレコート鋼鈑を提供すること
が可能となり、特にニッケル粉末を添加した場合には更
にスポット溶接性に優れた耐熱プレコート鋼鈑を提供す
ることが可能となる。
【0042】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明による耐熱プ
レコート鋼鈑は、300℃以上、好ましくは400〜5
00℃の温度に対しても耐熱性を発揮することができる
と同時に、「かしめ加工」等の過酷な条件で施される加
工に対しても良好な加工性を備えている。(請求項1、
2、3) 更に、本発明の塗膜成分に所定量のニッケル粉末を添加
することによって、スポット溶接性にも優れたプレコー
ト鋼鈑が得られる。(請求項4) これにより、従来のポストコート法によって、多く対応
されていた耐熱性塗装の分野において、本発明に係る耐
熱プレコート鋼鈑が適用可能となり、塗装前処理を含め
たポストコート工程の省略や、廃液処理の廃止が実現さ
れるとともに、溶融アルミニウムめっき鋼鈑、溶融アル
ミニウムめっきステンレス鋼鈑、またはステンレス鋼鈑
を基材として、過酷な条件で加工され、しかも高温条件
下で使用されるような外装建材に好適な耐熱プレコート
鋼鈑が提供される。(請求項5)
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における供試塗装板の耐疵付き性を評価
するドロービード試験装置の概要を示す概念図である。
【符号の説明】
1 供試塗装板 2 雄型 3 雌型
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C23C 26/00 C23C 26/00 A 28/00 28/00 Z // C09D 7/12 C09D 7/12 183/04 183/04 (72)発明者 前田 靖治 千葉県市川市高谷新町7番地の1 日新製 鋼株式会社技術研究所内 (72)発明者 佐藤 正樹 千葉県市川市高谷新町7番地の1 日新製 鋼株式会社技術研究所内 Fターム(参考) 4D075 CA02 CA09 CA13 CA18 CA22 CA33 DA06 DB02 DB04 DB07 DC10 DC13 DC19 EB43 EB56 EC01 EC05 EC10 EC54 4F100 AA22 AB03A AB04A AB10C AB16B AB16H AD11B AD11H AG00B AG00H AK52B AL05A BA02 BA03 BA10A BA10B CA13B CA23B EH71C EJ69 GB32 GB48 JA04B JA04H JJ03 JL00 JL01 YY00A YY00B YY00H 4J038 DL031 HA036 HA066 HA486 KA08 KA12 KA20 NA12 NA14 NA20 NA27 PB05 PB07 PB09 PC02 PC03 4K044 AA03 AB10 BA21 BB03 BB04 BB09 BC05 BC08 BC11 CA11 CA53 CA62

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼鈑の基材表面にシリコーン樹脂を主成
    分として低融点フリット粉末5〜35質量%を含む塗膜
    を形成したことを特徴とする耐熱性プレコート鋼鈑。
  2. 【請求項2】前記シリコーン樹脂は、メチルフェニルシ
    リコーン樹脂(A)とメチルシリコーン樹脂(B)とを
    質量比A/B=99/1〜30/70で配合されている
    請求項1に記載の耐熱プレコート鋼鈑。
  3. 【請求項3】 前記塗膜は、更にグラファイト粉末3〜
    30質量%を配合されている請求項1または2に記載の
    耐熱プレコート鋼鈑。
  4. 【請求項4】 前記塗膜は、更に前記シリコーン樹脂に
    対してニッケル粉末10〜30質量%を配合されている
    ことを特徴とする請求項1、2、3のいずれか一項に記
    載の加工性に優れた耐熱プレコート鋼鈑。
  5. 【請求項5】 前記基材が溶融アルミニウムめっき鋼
    鈑、溶融アルミニウムめっきステンレス鋼鈑、またはス
    テンレス鋼鈑である請求項1、2、3、4のいずれか一
    項に記載の加工性に優れた耐熱プレコート鋼鈑。
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