JP2001340235A

JP2001340235A - 電磁誘導加熱式無煙ロースター

Info

Publication number: JP2001340235A
Application number: JP2000202929A
Authority: JP
Inventors: Yoshitaka Hattori; 義隆服部; Noriyuki Okuma; 憲行大熊
Original assignee: Chubu Corp; Joy Tec Corp
Current assignee: Chubu Corp; Joy Tec Corp
Priority date: 2000-05-30
Filing date: 2000-05-30
Publication date: 2001-12-11

Abstract

(57)【要約】【課題】送風ファンからの風を散逸せずに満遍なくワー
クコイルに当てることが出来るとともに、ワークコイル
の放熱を促進する手段を設け、かつ、排煙手段を有する
電磁誘導加熱式無煙ロースターを提供することを目的と
する。【解決手段】送風ファンＦに接続する送風回路４６を有
する箱体１８内に電磁誘導加熱具２８を設置するととも
に、電磁誘導加熱具２８のワークコイル３１下部に放熱
体１を設ける。また、箱体１８と非接触の排煙回路３８
を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術の分野】本発明は、電磁誘導加熱式
無煙ロースターにおいて、その加熱源である電磁誘導加
熱具のワークコイルへの冷却用送風回路及びワークコイ
ルの放熱促進手段を設けるとともに、焙焼料理中に発生
する煙を吸引排気する排煙回路を設けた電磁誘導加熱式
無煙ロースターに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、電磁誘導加熱式無煙ロースターと
して特許第３０１６７３２号公報に開示されたものが公
知である。この電磁誘導加熱式ロースターにおいては、
ワークコイルに通電すると加熱体は約８００℃に加熱さ
れる。ワークコイルは、高温下では耐久性が低下するの
で加熱体とワークコイル間には、断熱体を介在させて加
熱体からの伝導熱を遮り、ワークコイルへの熱影響を防
いでいる。しかし、断熱体が筒状であるので加熱体から
の輻射熱は、断熱体の下方を経てワークコイルへ伝熱す
る。また、冷却ファンを用いて直接ワークコイルに送風
して冷却しているが、この方法では送風がワークコイル
に満遍なくあたらず、かつ、送風が散逸するので効果的
な冷却が出来ない。さらに、焙焼料理中に発生する煙の
排出手段を有していない。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の問題
を解決するために送風ファンからの風を散逸することな
く満遍にワークコイルに当てることが出来るとともにワ
ークコイルの放熱を促進する手段を設け、かつ、排煙手
段を有する電磁誘導加熱式無煙ロースターを提供するこ
とを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明の請求項１記載の電磁誘導加熱式無煙ロース
ターは、送風ファンに接続する送風回路を有する箱体内
に電磁誘導加熱具を設置する。電磁誘導加熱具のワーク
コイルの下部に複数の放熱リブを有する放熱体を設け
る。さらに、箱体と非接触の排煙回路を設けた。

【０００５】本発明の請求項２記載の電磁誘導加熱式無
煙ロースターは、放熱体の放熱リブを箱体の送風口の中
央付近に配置するものを大片とし、送風口から遠ざかる
ものを順次小さくなる小片として放熱体軸心より放射状
に配置した。

【０００６】本発明の請求項３記載の電磁誘導加熱式無
煙ロースターは、放熱体のリブを放熱体軸心より外縁に
向けて同心円弧状に複数配置した。

【０００７】本発明の請求項４記載の電磁誘導加熱式無
煙ロースターは、放熱リブを放熱体と分離して締結手段
により取付、取り外し可能にした。

【０００８】

【発明の実施の形態】次に本発明に係る電磁誘導加熱式
無煙ロースターの実施例を図１乃至図９に基づいて説明
する。Ｔはテーブルで、その中央開口Ｈ内に、排煙回路
３８を設置する。この排煙回路３８を設置する方法とし
て排煙回路３８を構成する排煙環体４の外周上部に複数
の係止片５４を突出してテーブルＴの開口Ｈ縁に係止
し、また、集煙体２底部を図示省略の受片で支えてもよ
い。

【０００９】排煙環体４は、外側壁５５と内側壁５６と
該両側壁５５，５６の下部を連結する底板１６で、溝形
断面の環体本体５２とリング状の蓋体５３とで構成す
る。環体本体５２の内側壁５６には吸煙孔４８を設け
る。本実施例では、長孔状のものを例示する。環体本体
５２の底板１６には複数の排煙口２０を設けるととも
に、該排煙口２０を形成する筒状の連結部２６を下方に
突出する。蓋体５３は、外周端と内周端近傍の底面に嵌
合片３３を下方に突出する。蓋体５３を環体本体５２に
取付けるには、嵌合片３３環体本体５２の外側壁５５内
側と内側壁５６内側に嵌合して取付ける。

【００１０】排煙環体４の排煙口２０上には平面コの字
状の整流片３６を設け、その両側片は、環体本体５２の
内側壁５６内側に当接する。本実施例では、大、小の整
流片３６ａ，３６ｂを２重に設けた。整流片３６ａ，３
６ｂにより排煙口２０付近の吸煙孔４８からの煙の吸引
量を制限し、全吸煙孔４８からの煙の量を均一化する。
なお、整流片３６ａ，３６ｂは、蓋体５３裏面に設ける
こともできる。

【００１１】排煙管３は、その上端４１内縁に、前記排
煙環体４の連結部２６を、下端４９内縁には、後記の集
煙体２の連結部８を嵌合して排煙環体４と集煙体２に連
結する。

【００１２】集煙体２は、集煙本体５と蓋体６より分割
して構成する。集煙本体５は有底筒状で、底部中央に筒
状の排煙口７を下方に突出する。この排煙口７は、排煙
ファンｆ（図示省略）に連接する排煙ダクトＤに連結す
る。蓋体６は、上部に複数の筒状連結部８を突出し、こ
の連結部８に排煙管３の下端４９内縁を嵌合する。蓋体
６の外縁には、集煙本体５の上端９外縁に嵌合するリン
ク状の連結部１０を形成する。

【００１３】前記集煙体２の蓋体６の上には、上面に開
口５１を有する扁平直方体状のオイルパン１１を設置す
る。このオイルパン１１の２側面１２、１３と上板１４
を包むようにガイド１５を設け、ガイド１５に沿って引
き出し状にオイルパン１１を出し入れ自在とし、その出
入側部に取っ手（図示省略）を設ける。ガイド１５の幅
は、図２に示すようにオイルパン１１を引き出すことが
出来るように排煙管３、３間の内幅より狭く設定する。
ガイド１５の取付方法は、テーブルＴの下方に設けるキ
ャビネットに端部を取り付ける。（図示省略）また、ガ
イド１５の上板１４中央には、オイルパン１１の開口５
１に通じる開放口１７を設ける。

【００１４】前記ガイド１５上に有底筒状の箱体１８を
載置する。箱体１８の外径は、前記排煙環体４の内側壁
５６内径よりも小径とする。箱体１８の外壁２１上端に
鍔部１９を形成する。鍔部１９には複数の透孔を設け
る。また外壁２１には送風口２２を設けて、送風ファン
Ｆを連結する。送風口２２及び排気口２７は、前記排煙
環回路３８の排煙管３、３間に配置する。本実施例で
は、送風口２２を対向して２ケ所設けて、それぞれに送
風ファンＦを連結した。箱体１８の底面４４には段部２
４を形成し、さらに下方に縮径して縮径部２５を設け
る。縮径部の２５外壁に排気口２７を設ける。

【００１５】なお、前記送風口２２及び排気口２７に
は、それぞれの断面形状とほぼ同形状及び同大の整流板
Ｐ１、Ｐ２を、それぞれ水平軸に対し適正角度に傾斜し
て取付ける。整流板Ｐ１、Ｐ２には角度可変手段を講じ
ることもできる。

【００１６】２８は、電磁誘導加熱具で、内側より外側
に向かって加熱体２９、断熱体３０と、この断熱体３０
の外壁に沿って配設したワークコイル３１より構成す
る。

【００１７】加熱体２９は、薄鋼板を用いて漏斗状に形
成する。その外縁は下方に突出して上側鍔部３２を形成
する。また、中央筒部２３の下端より水平に下側鍔部３
４を形成する。

【００１８】断熱体３０は、セラミック製で、加熱体２
９と同様の漏斗状に形成する。その外縁にはフランジ部
３５を設けるとともに、複数の透孔を設ける。中央部に
は筒部３７を設ける。

【００１９】ワークコイル３１は、断熱体３０の外壁に
沿って配設し、下部をシリコンゴムＳにより被覆して絶
縁する。

【００１９】前記箱体１８の段部２４上には、加熱体２
９及び断熱体３０と同様の漏斗状を呈するアルミ製放熱
体１を設置する。放熱体１は、略等肉厚にて傾斜部と中
央筒部５７を形成する。放熱体１の下部には放熱リブ３
９を形成する。

【００２０】前記放熱リブ３９の第１実施例を図４、図
５に示す。この実施例においては、放熱体１の傾斜部の
下部にＸ軸心に沿って筒部５７の底面から放熱体１の外
縁に到る略三角形状の放熱リブ３９ａを相対向して設け
る。そして軸心Ｏより放射状で、かつ、Ｘ軸心からＹ軸
心に向かって順次軸心Ｏからの外縁半径を減少して、そ
れぞれ放熱リブ３９ｂ，３９ｃ，３９ｄを設ける。箱体
１８内に放熱体１を設置するには、そのＸ軸心を箱体１
８の対向する送風口２２中央に向けて行う。

【００２１】図６、図７は、放熱リブ３９の第２実施例
を示す。この実施例においては、Ｘ軸心に沿う放熱リブ
３９を前記第１実施例と同様に設ける。そして放熱リブ
３９ａと同一外縁径にて軸心Ｏより放射状に複数の放熱
リブ３９ｂ，３９ｃ，３９ｄを設けるとともに、各放熱
リブ３９ｂ，３９ｃ，３９ｄの外縁下端をＸ軸心からＹ
軸心に向かって前記放熱リブ３９ａ底面より順次高くな
るようにしてそれぞれの外縁下端と筒部５７の底面外縁
とを結ぶ傾斜底面を各放熱リブ３９ｂ，３９ｃ，３９ｄ
に設けた。放熱体１の箱体１８への設置は第１実施例と
同様に行う。

【００２２】放熱リブ３９の第２実施例において、傾斜
底面を有する各放熱リブ３９ｂ，３９ｃ，３９ｄは、そ
の外縁径をＸ軸心に沿う放熱リブ３９ａと同径としたが
第１実施例と同様にＹ軸に向かって順次減少する外縁径
にて各放熱リブ３９ｂ，３９ｃ，３９ｄを形成すること
も出来る。

【００２３】放熱リブ３９の第３実施例を図８、図９に
示す。筒部５７と外縁間に同心円にて複数の円弧状の放
熱リブ３９を設ける。その幅は、外縁に向かって配置す
るものほど広く設定する。この円弧状放熱リブ３９の底
面は、筒部５７底面と同一とするか又は外縁に向かって
筒部５７底面より順次離して設定することも出来る。

【００２４】なお、放熱リブ３９の第１乃至第３実施例
においては、放熱体１と放熱リブ３９は一体としている
が、それぞれ別体として構成することが出来る。この場
合、例えば放熱リブ３９の上面に雌ネジ孔を設けて放熱
体１に座グリ部を有する透孔を設け、この透孔に皿ビス
などを挿入して放熱リブ３９の雌ネジ孔にねじ込んで連
結する。

【００２５】図１に示すように、放熱体１の上面には、
全周をシリコンゴムＳで絶縁したフェライト４０を接着
する。フェライト４０上に前記ワークコイル３１を設置
する。箱体１８の鍔部１９上に断熱体３０のフランジ部
３５を載せるとともに箱体１８の環状部４５の中央孔４
２に断熱体３０の中央筒部３７を嵌合し、かつ、断熱体
３０のフランジ部３５外縁を前記排煙環体４の内周に嵌
合する。箱体１８の鍔部１９と断熱体３０のフランジ部
３５に設けた複数の透孔に止めネジを挿入し、ナットを
ねじ込んで連結する。断熱体３０の外壁と、箱体１８の
外壁２１内周、底面４４、及び環状部４５にて送風経路
４６が形成される。

【００２６】断熱体３０上には、前記加熱体２９を載置
する。加熱体２９と断熱体３０間には、加熱体２９の上
側鍔部３２と下側鍔部３４により適正間隔おいて空間部
４３が形成される。金網ＭまたはロストルＥの外縁を加
熱体２９上に載置し、この上で焙焼料理を行う

【００２７】次に本発明による電磁誘導加熱式無煙ロー
スターの作用、効果について説明する。メインスイッチ
（図示省略）をＯＮしてワークコイル３１に通電すると
数分にて加熱体２９が赤熱して約８００℃に至る。赤熱
化した加熱体２９により加熱体２９上面の空気は加熱さ
れて上昇するとともに加熱体２９からの輻射熱と近赤外
線、中赤外線、遠赤外線により食材を焼き上げる。

【００２８】メインスイッチＯＮ時には送風ファンＦも
同時に作動して送風を開始する。図１に示すように送風
ファンＦからの送風は、整流板Ｐ１により断熱体３０と
ワークコイル３１間の空間部を経由する送風Ａと放熱体
３８の下部に向かう送風Ｂとに分けられる。この際、そ
れぞれの送風Ａ、Ｂは、箱体１８の縮径部２５内で合流
して排気口２７より排出される。また、排気口２７に整
流板Ｐ２を設ければ、前記送風口２２の整流板Ｐ１同様
に排気量を調節することができ送風回路４６の内圧が高
まるので、さらにワークコイル３１に満遍なく送風でき
る。

【００２９】

【００２９】放熱体３８は、アルミ製であるので熱伝導
率が高く、さらに、その下部に放熱リブ３９を設けて放
熱面積を大としたのでワークコイル３１からの伝導熱を
効率よく放熱してワークコイル３１の過熱を防止する。

【００３０】フェライト４０はワークコイル３１からの
漏れ磁束を遮断して加熱体２９以外のものからの発熱を
防ぐ。

【００３１】焙焼料理中は、排煙ファンｆが作動し、食
材から発生する煙は、排煙環体４の吸煙孔４８に吸い込
まれて排煙管３に導入され、さらに、集煙体２に集ま
り、集煙体２底部の中央の筒状の排煙口７より排煙ダク
トＤを経て外へ排出される。排煙ダクトＤ中には、油
分、塵埃等の除去フィルター、濾過装置を組込むことも
できる。また、焙焼料理中に金網ＭまたはロストルＥか
ら垂れ落ちる食材の油分などの汁は加熱体の傾斜上面に
落下した後、中央筒部３７内壁を伝ってオイルパン１１
の開口５１を経て水Ｗを適量満たしたオイルパン１１内
に落ちる。日々の器具の清掃等維持管理にあたっては、
特に汚れやすい加熱体２９を箱体１８より取り外す。ま
た、オイルパン１１をガイド１５より取り出して清掃す
る。

【００３２】また、排煙回路３８の清掃は、排煙環体４
と排煙管３及び集煙体２を、それぞれの連結部を取り外
して分離する。さらに排煙環体４は、環体本体５２と蓋
体５３に分離し、集煙体２も集煙本体５と蓋体６に分離
する事が出来るので、確実、容易に清掃が行える。

【００３３】

【発明の効果】以上に詳述したように本発明の電磁誘導
加熱式無煙ロースターによれば、電磁誘導加熱具を収納
する箱体に非接触で、伝熱作用の無い排煙回路を設け
た。さらに、ワークコイルの下部には複数の放熱リブを
有する放熱体を設けるとともに、電磁誘導加熱具のワー
クコイルの冷却用送風回路を箱体内に形成したのでワー
クコイルの異常温度上昇を確実に防ぐことができるので
実用上の効果が大である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の電磁誘導加熱式無煙ロースターの要部
中央縦断面図である。

【図２】本発明の電磁誘導加熱式無煙ロースターの平面
図である。

【図３】本発明の電磁誘導加熱式無煙ロースターを構成
する排煙回路の一部を破断面した斜視図である。

【図４】放熱体の放熱リブの第１実施例を示す平面図で
ある。

【図５】図４の正面図である。

【図６】放熱体の放熱リブの第２実施例を示す平面図で
ある。

【図７】図６の正面図である。

【図８】放熱体の放熱リブの第３実施例を示す平面図で
ある。

【図９】図８の正面図である。

【符号の説明】

１排煙回路１１オイルパン２８電磁誘導加熱具２９加熱体３０断熱体３１ワークコイル４６送風回路Ｆ送風ファンＨテーブル中央の開口Ｔテーブル

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続きＦターム(参考） 3K051 AA08 AB04 AB12 CD43 4B040 AA01 AC03 AD04 AE13 CA06 CA16 NA11

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】有底筒状で、底面中央には、環状部（４
５）を設け、外壁（２１）には、送風口（２２）と排気
口（２７）を設け、前記送風口（２２）には、送風ファ
ン（Ｆ）を連結した箱体（１８）内に、内側より外側に
向かって、漏斗状の加熱体（２９）と、該加熱体（２
９）と同形状の断熱体（３０）と、該断熱体（３０）の
外壁に沿って設けるワークコイル（３１）とを、それぞ
れ適正間隔置いて配置して構成した電磁誘導加熱具（２
８）を収納し、前記箱体（１８）の下方に、断熱体（３
０）の外壁と、箱体（１８）の外壁（２１）内周、底面
（４４）及び環状部（４５）にて送風回路（４６）を形
成するとともに、前記加熱体（２９）の上方で、前記断
熱体（３０）の外縁を、その内側面（５６）に嵌合する
断面が中空で、内側面（５６）に複数の吸煙孔（４８）
を有する排煙環体（４）と、該排煙環体の底板（１６）
に設けた複数の排煙口（２０）の、それぞれに連結する
複数の排煙管（３）、（３）と、該排煙管（３）、
（３）の下端を連結するとともに排煙ファン（ｆ）を備
える排煙ダクト（Ｄ）に連接する集煙体（２）を設けて
排煙回路（３８）を構成し、前記箱体（１８）の送風口
（２２）は、前記排煙管（３）、（３）間に配置した電
磁誘導加熱式無煙ロースターであって、前記ワークコイ
ル（３１）の下部に前記加熱体（２９）、断熱体（３
０）と同形状の漏斗状で、かつ下部に複数の放熱リブ
（３９）を有する放熱体（１）を設けた電磁誘導加熱式
無縁ロースター。
【請求項２】放熱リブ（３９）は、箱体（１８）の送風
口（２２）の中央付近に配置されるものを大片とし、送
風口（２２）より遠ざかるものを順次小片として放熱体
（１）軸心（Ｏ）より放射状に配置した請求項１記載の
電磁誘導加熱式無煙ロースター。
【請求項３】放熱リブ（３９）は、放熱体（１）軸心よ
り外縁に向けて同心円状に複数配置した請求項１記載の
電磁誘導加熱式無煙ロースター。
【請求項４】放熱リブ（３９）は、放熱体（１）に対し
締結手段にて着脱自在とした請求項１乃至３記載の電磁
誘導加熱式無煙ロースター。