JP2001340085A - プロモーター遺伝子 - Google Patents
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Abstract
モーターとして機能し得るDNAを提供する。 (a)配列番号1中の第1〜2116塩基で表される塩
基配列を含むDNA。 (b)配列番号1中の第1〜2116塩基で表される塩
基配列において少なくとも1個の塩基が欠失、置換若し
くは付加された塩基配列を含み、かつプロモーター活性
を有するDNA。 【効果】 本発明により、シイタケユビキチン遺伝子の
転写開始を指令するプロモーター、シイタケユビキチン
遺伝子の転写終結を指令するターミネーター、並びに該
プロモーター及び/又は該ターミネーターを含む組換え
ベクター、該組換えベクターを含む形質転換体、該形質
転換体を用いるポリペプチドの製造方法が提供される。
Description
ユビキチン遺伝子における転写開始を指令するプロモー
ター、シイタケユビキチン遺伝子の転写終結を指令する
ターミネーター、並びに該プロモーター及び/又は該タ
ーミネーターを含む組換えベクター、該組換えベクター
を含む形質転換体、該形質転換体を用いるポリペプチド
の製造方法に関する。
大腸菌、枯草菌、放線菌、酵母、糸状菌、動物細胞、植
物細胞などの様々な細胞を宿主として用いる異種遺伝子
発現用宿主ベクター系の開発が行われている。例えば、
現在までに、大腸菌の宿主ベクター系を用いて、インシ
ュリン、成長ホルモン、インターフェロンなどの様々な
有用物質が生産されている。また、植物の育種において
は、従来の古典的な交配法では不可能であった種を越え
ての異種生物由来の遺伝子導入が、アグロバクテリウム
・チュメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)
のTiプラスミドなどの宿主ベクター系を用いることによ
り行われ、所望の性質を有するトランスジェニック植物
が作出されている。
最も多く実用化されているのは大腸菌の宿主ベクター系
である。しかし、大腸菌を宿主として用い、ヒトなどの
高等動物由来のポリペプチドを生産させた場合、生産さ
れたポリペプチドに糖鎖が付加されないことやポリペプ
チド鎖が本来の高次構造にフォールディング(foldin
g)されないことなどが原因で、元来の生理活性を示さ
ないことが多い。さらに、大腸菌は目的ポリペプチドの
生産過程において、該ポリペプチド以外にも様々な毒性
物質を産生するため、多段階の精製過程を必要とするな
どの問題点がある。
鎖付加機能及び適正なフォールディング機能を有する宿
主として、酵母細胞や動物細胞などの真核細胞を用いる
宿主ベクター系の開発が行われてきた。しかし、酵母細
胞を用いてヒトなどの高等動物由来のポリペプチドを生
産させた場合、ヒト由来のものとは異なる高マンノース
型の糖鎖が付加される場合があること、あるいは目的ポ
リペプチドの生産が低いことなどの問題点が挙げられ
る。一方、動物細胞を用いた場合であっても、目的産物
の収量が極めて少ないことや高価な培地を必要とするこ
となどの問題点が多い。そのような観点から、高等動物
細胞と同等の糖鎖が付加されかつ安価に培養でき、そし
て安全性が高いなどの要件を満たす宿主ベクター系が求
められていた。ところで、担子菌は一般に酵母よりも動
物に近縁である[T. L. Smith : Proc. Natl. Acad. Sc
i. USA, 86: 7063 (1989)]ため、適正な糖鎖付加機能
及び適正なフォールディング機能を有していると思われ
る。特に、シイタケ(Lentinula edodes)は、長年食用
に用いられてきた実績もあり、安全性に優れている。
的な処方による形質転換の技術開発は、これまで、Mira
nda D.らが、エレクトロポレーション法によるマッシュ
ルームの形質転換[Miranda D. van de Rhee, et.al.,
Mol.Gen.Genet., 250, 252-258, (1996)]、Ming Peng
らがエレクトロポレーション法によるヒラタケの形質転
換[Peng, M., et.al., Curr. Genet., 22, 53-59, (19
92)]、そしてYanai,K.らがポリエチレングリコール法
によるヒラタケの形質転換[Yanai, K. et. al., Biosc
i. Biotech. Biochem., 60, 472-475 (1996)]について
報告し、 Noёlらがポリエチレングリコール法によるフ
ミヅキタケの形質転換[Noёl, T andLabarere, J. , C
urr. Genet., 25: 432-437 (1994), Noёl, T. et a
l., Theor. Appl. Genet., 90: 1019-1027 (1995)]に
ついて報告している。
ものが確立されていなかったが、本発明者らは鋭意検討
を重ね、有効なシイタケの形質転換方法[Sato, T. et.
al., Biosci. Biotech. Biochem., 62, 2346-2350 (19
98)、佐藤ら、特開平11-155568]及び発現ベクター(pL
G及びpLT)を開発した(平野ら、特開2000-069975、及
び、佐藤ら、特願平11-342347)。
クターを構築するためには、mRNAへの転写効率が高
いプロモーターを用いることが必要である。ユビキチン
は、蛋白質の分解提示シグナルの機能などを有する保存
性の高い蛋白質であり、トウモロコシのユビキチンプロ
モーター(maize ubiquitin promoter)は、植物用の高
発現ベクターに利用されている[Maria-Jesus Cornejo,
et. al., (1993) Plant Molecular Biology 23: 567-
581]。
チン遺伝子のプロモーター及び該プロモーターを含む組
換えベクターは知られていない。
ユビキチン遺伝子の転写開始を指令するプロモーター、
シイタケユビキチン遺伝子の転写終結を指令するターミ
ネーター、並びに該プロモーター及び/又は該ターミネ
ーターを含む組換えベクター、該組換えベクターを含む
形質転換体、該形質転換体を用いるポリペプチドの製造
方法を提供することを目的とする。
を解決するため、鋭意研究を行った結果、シイタケ菌糸
から調製したcDNA及びゲノムDNAライブラリーか
らユビキチン遺伝子を単離し、さらにそのプロモーター
領域及びターミネーター領域を単離することに成功し、
本発明を完成するに至った。
(b)に示される、プロモーターとして機能し得るDN
Aを提供する。 (a)配列番号1中の第1〜2116塩基で表される塩
基配列を含むDNA。 (b)配列番号1中の第1〜2116塩基で表される塩
基配列において少なくとも1個の塩基が欠失、置換若し
くは付加された塩基配列を含み、かつプロモーター活性
を有するDNA。さらに、本発明は、上記DNAとスト
リンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつプロモ
ーター活性を有するDNAを提供する。
に示される、ターミネーターとして機能し得るDNAを
提供する。 (c)配列番号2中の第16〜1199塩基で表される
塩基配列を含むDNA。 (d)配列番号2中の第16〜1199塩基で表される
塩基配列において少なくとも1個の塩基が欠失、置換若
しくは付加された塩基配列を含み、かつターミネーター
活性を有するDNA。 さらに、本発明は、上記DNAとストリンジェントな条
件下でハイブリダイズし、かつターミネーター活性を有
するDNAを提供する。
して機能し得るDNA及び/又は上記のターミネーター
として機能し得るDNAを含有する発現用組換えベクタ
ーを提供する。さらに、本発明は、上記発現用組換えベ
クターに任意のポリペプチドをコードする遺伝子が組み
込まれた組換えベクターを提供する。
ターを含む形質転換体を提供する。さらに、本発明は、
上記組換えベクターを含む形質転換体、並びに、該形質
転換体を培養又は栽培し、得られる培養物又は栽培物か
らポリペプチドを採取することを特徴とする前記ポリペ
プチドの製造方法を提供する。
配列番号1で表される塩基配列を含むDNA、又は
(b)配列番号1で表される塩基配列において少なくと
も1個の塩基が欠失、置換若しくは付加された塩基配列
を含み、かつプロモーター活性を有するDNAであり、
このようなDNAはプロモーターとして機能し得る。ま
た、本発明のターミネーターは、(c)配列番号2で表
される塩基配列を含むDNA、又は(d)配列番号2で
表される塩基配列において少なくとも1個の塩基が欠
失、置換若しくは付加された塩基配列を含み、かつター
ミネーター活性を有するDNAであり、このようなDN
Aはターミネーターとして機能し得る。
プロモーターは、シイタケユビキチン遺伝子の5'上流
域から単離したものであり、上記配列番号2で表される
塩基配列を含むターミネーターは、シイタケユビキチン
遺伝子の3'下流域から単離したものである。また、本
発明の発現用組換えベクターは、従来のシイタケ用発現
ベクターと異なり、上記のユビキチン遺伝子プロモータ
ー及び/又はユビキチン遺伝子ターミネーターを組み込
んだベクターである。本発明の発現用組換えベクター
は、所望のタンパク質又はポリペプチドの生産に用いる
ことができる。
ーターの単離、本発明の発現用組換えベクターの構築、
該ベクターを用いるポリペプチドの生産について詳細に
説明する。
ター領域及びターミネーター領域の単離 本発明のプロモーター及びターミネーターは、シイタケ
ユビキチン遺伝子cDNAの配列決定、シイタケゲノム
DNAライブラリーの調製、該ライブラリーからのシイ
タケユビキチン遺伝子ゲノムDNAの単離、該ゲノムD
NAの配列決定、cDNAとゲノムDNAの配列比較に
よるプロモーター領域及びターミネーター領域の特定、
並びにこれらの領域の単離という手順で得ることができ
る。以下、各工程について説明する。
イブラリーの調製 mRNAの供給源は、シイタケ(Lentinula edodes)の
傘、菌褶、菌輪、菌柄、脚苞、菌糸等、子実体の一部で
もよく、子実体全体でもよい。また、胞子又は一次菌糸
若しくは二次菌糸を0.25×MYPG培地、SMY培地、グルコ
ース・ペプトン培地などの固体培地で培養後、菌糸を液
体培地に接種し、生育してきた菌体も用いることができ
る。
り行うことができる。例えば、まず、液体培地での培養
により得られた菌糸を、濾過によって回収後、液体窒素
で凍結する。次いで、凍結した菌糸を磨砕後、ISOGEN
(ニッポンジーン社製)等を加えて核酸を抽出する。抽
出した核酸を、クロロホルムやフェノール試薬などで処
理して全RNAを得た後、オリゴ dT-セルロースやセフ
ァロース2Bを担体とするポリU-セファロース等を用いた
アフィニティーカラム法、若しくはStraight A'smRNA I
solation System(Novagen社製)などのキットを用いて
mRNA(ポリ(A)+RNA)を調製することができる。
して、市販のキット(例えば、ZAPExpressTM cDNA Synt
hesis Kit:Stratagene社製)を用い、オリゴdT20及び
逆転写酵素によって一本鎖cDNAを合成した後、該一
本鎖cDNAから二本鎖cDNAを合成する。次いで、
得られた二本鎖cDNAにEco RIアダプターなどの適切
なアダプターを付加後、Uni-ZAP XR Vector(Stratagen
e社製)やλgt10(Amersham社製)などの適当なクロー
ニングベクターに組み込んで、組換えベクターを作製す
る。
クターを用いた場合、得られた組換えベクターを大腸菌
に形質転換する。ここで、大腸菌の形質転換はHanahan
の方法[Hanahan, D., J. Mol. Biol. 166: 557-580 (1
983)]、すなわち塩化カルシウム、塩化マグネシウム又
は塩化ルビジウムを共存させて調製したコンピテント細
胞に、組換えベクターを加える方法等により行うことが
できる。なお、ここで用いたプラスミドベクターには、
プレート上でのコロニーの選択用にテトラサイクリン耐
性遺伝子、アンピシリン耐性遺伝子等の薬剤耐性遺伝子
が含有されていることが必要である。次いで、二本鎖c
DNAを含むプラスミドベクターにより大腸菌を形質転
換後、テトラサイクリン耐性、アンピシリン耐性を指標
として形質転換体を選抜することにより、cDNAライ
ブラリーを得ることができる。
ジベクターを用いた場合には、得られた組換えベクター
をGiga Pack III Gold Packaging Extract(Stratagene
社製)などのキットを用いてin vitroパッケージングし
た後、形成されたファージを大腸菌に感染させる。これ
をLB Agarなどの寒天培地を用いて培養し、プラークを
形成させることによりcDNAライブラリーを得ること
ができる。
DNAライブラリーの調製 ゲノムDNAの供給源は、上記(1)と同様に、シイタ
ケの傘、菌褶、菌輪、菌柄、脚苞、菌糸等、子実体の一
部でもよく、子実体全体でもよい。また、胞子又は一次
菌糸若しくは二次菌糸を0.25×MYPG培地、SMY培地、グ
ルコース・ペプトン培地などの固体培地で培養後、菌糸
を液体培地に接種し、生育した菌体を用いることができ
る。
により行うことができる。例えば、まず、液体培養した
シイタケの菌体を濾過などにより集菌後、菌体を液体窒
素で凍結し、凍結菌体を乳鉢を用いて磨砕する。磨砕し
た菌体にDNA抽出用緩衝液を加え、クロロホルムを加
えて激しく撹拌する。クロロホルムを除去後、水層部分
にエタノールを徐々に添加し、DNAが析出したところ
でゲノムDNAを巻取り、TE緩衝液に溶解することによ
り、ゲノムDNA溶液を得ることができる。あるいは、
磨砕した菌体から、市販のキット(例えばISOPLANT:ニ
ッポンジーン社製)を用いてゲノムDNAを得ることも
できる。
行われる手法により行うことができる。例えば、まず、
ゲノムDNAを制限酵素Sau3AIなどの制限酵素で消化
し、フェノール・クロロホルム処理後、エタノール沈殿
によりDNA断片を回収する。次いで市販のキット(例
えば、Lambda EMBL3/Bam HI Vector Kit:Stratagene社
製)を用い、該断片を、例えば、λ EMBL3-Bam HIアー
ムにT4 DNAリガーゼを用いて連結し、得られたファージ
DNAを大腸菌に感染させる。その後、これをLBAgar等
の寒天培地を用いて培養し、プラークを形成させること
によりゲノムDNAライブラリーを作製することができ
る。
DNAライブラリーから、通常の方法(例えば、PCR
法、プラークハイブリダイゼーション法等)によりスク
リーニングすることができる。すなわち、既知の糸状菌
類のユビキチンにおいて保存性の高いアミノ酸配列[Ly
ndon M. Foster, et. al., (1993) Mycol. Res. 97(7):
769-781]をもとに縮重センスプライマー及び縮重アン
チセンスプライマーを合成する。次いで、これらを用い
て縮重ポリメラーゼ連鎖反応(縮重PCR)を行う。得
られた断片をプローブとして、シイタケcDNAライブ
ラリーをスクリーニングし、ユビキチン遺伝子を得るこ
とができる。
しては、上記(2)で調製したゲノムDNAが挙げられ
る。またプライマーとしては、上述のように、保存性の
高いアミノ酸配列に基づいて合成した縮重プライマーが
挙げられ、その塩基配列は特に限定されないが、例え
ば、センス鎖については、アミノ酸配列:MQIFVKT(配
列番号3)に基づいて設計したユビキチン上流プライマ
ーU1(5'-ATGCARATHTTYGTNAARAC-3':配列番号4)を、
アンチセンス鎖については、アミノ酸配列:IEKESTL
(配列番号5)に基づいて設計したGPD下流プライマーL
1(5'-ARNGTNSWYTCYTTYTCDAT-3':配列番号6)等を用
いることができる。ここで、RはG又はAを示し、HはA、T
又はCを示し、YはT又はCを示し、SはG又はCを示し、Wは
A又はTを示し、DはA、G又はTを示し、NはA、T、C又はG
を示す。
塩基配列を決定し、担子菌の公知のユビキチン遺伝子と
ホモロジーが高いことを確認した後、その断片にペルオ
キシダーゼ、アルカリフォスファターゼ等による酵素直
接標識、又は32P、35S等による放射性標識を施し、これ
を上記スクリーニング用のプローブとして用いることが
できる。上記DNA増幅断片の塩基配列は特に限定され
ないが、例えば、配列番号11で表される塩基配列を挙
げることができる。次いで、こうして得られるプローブ
を、ファージライブラリーのDNAを変性固定したニト
ロセルロースやナイロンメンブレンフィルターとハイブ
リダイズさせる。そして、得られたポジティブシグナル
からファージクローンを同定し、シイタケのユビキチン
遺伝子をクローニングすることができる。
は、pBlueScript SK(+)(Stratagene社製)、pCR2.1(I
nvitrogen社製)等の市販されている適切なプラスミド
ベクターにサブクローニングし、例えばサイクルシーク
エンス法などの塩基配列の解析を行うことができる。塩
基配列の決定は、自動塩基配列決定装置(例えば、Perk
in Elmer社製、ABI PRISM 310 Genetic Analyzer)を用
いて行われる。
域及びターミネーター領域の単離 ユビキチン遺伝子のプロモーター領域及びターミネータ
ー領域の単離は、該領域をそれぞれ含むユビキチン遺伝
子の上流約2.1kbpの領域及び下流約1.2kbpの領域を、上
記(4)において決定された塩基配列に基づいて合成し
たプライマーを用いて、ゲノムライブラリーからクロー
ニングしたゲノムユビキチン遺伝子、シイタケ染色体D
NAなどを鋳型とするPCRによって増幅することによ
り行うことができる。ここで、プロモーター領域単離の
ためのPCRに用いることができるプライマーとして、
例えば、5'-TATAATAAAACACAACGCCGCAGAC-3'(UproU:配
列番号7)の塩基配列で表される5'センスプライマー
及び5'-CATTTTGCGGGAGTGAATCGACTAC-3'(UproL:配列番
号8)の塩基配列で表される3'アンチセンスプライマー
が挙げられる。また、UproL(配列番号8)に代えて5'-
TTTGCGGGAGTGAATCGACTACCAC-3'(配列番号12)の塩基
配列で表される3'アンチセンスプライマーを用いると、
開始コドンを含まないプロモーターを得ることができ
る。さらに、ターミネーター領域単離のためのPCRに
用いることができるプライマーとして、例えば、5'-GGT
GGATGTCCTTAGTTGTGTTG-3'(UterU:配列番号9)の塩基
配列で表される5'センスプライマー及び5'-AGAAACTTCTA
TCCGCCAAACC-3'(UterL:配列番号10)の塩基配列で
表される3'アンチセンスプライマーが挙げられる。ま
た、UterU(配列番号9)に代えて5'-TTGTGTTGATTCTTGA
CAATCCG-3'(配列番号13)の塩基配列で表される5'セ
ンスプライマーを用いると、終止コドンを含まないター
ミネーターを得ることができる。
明のプロモーター活性を有するDNAの塩基配列、配列
番号2中の第16〜1199塩基に本発明のターミネー
ター活性を有するDNAの塩基配列を例示するが、前者
の場合であればプロモーター活性、後者の場合であれば
ターミネーター活性を有する限り、当該塩基配列におい
て少なくとも1個の塩基の欠失、置換、付加等の変異が
生じてもよいし、このような変異を導入してもよい。こ
こで、欠失、置換、付加とは、1〜10個の短い欠失、置
換、付加のみならず、10〜50塩基、さらには50〜100塩
基の長い欠失、置換、付加も含む。
ー活性を有するDNAの塩基配列、配列番号2に本発明
のターミネーター活性を有するDNAの塩基配列を例示
するが、前者の場合であればプロモーター活性、後者の
場合であればターミネーター活性を有する限り、当該塩
基配列において少なくとも1個の塩基の欠失、置換、付
加等の変異が生じてもよいし、このような変異を導入し
てもよい。ここで、欠失、置換、付加とは、1〜10個の
短い欠失、置換、付加のみならず、10〜50塩基、さらに
は50〜100塩基の長い欠失、置換、付加も含む。
el法やGapped duplex法等の公知の手法又はこれに準ず
る方法を採用することができる。例えば、部位特異的突
然変異誘発法を利用した変異導入用キット(例えば Mut
ant-K や Mutant-G(TaKaRa社製))などを用いて、あ
るいはTaKaRa社のLA PCR in vitro Mutagenesisシリー
ズキットを用いて変異を導入することができる。
ーター領域とストリンジェントな条件下でハイブリダイ
ズし、かつプロモーター活性又はターミネーター活性を
有するDNAも本発明のDNAに含まれる。ストリンジ
ェントな条件とは、例えば、ナトリウム濃度が、10mM〜
300mM、好ましくは20〜100mM、より好ましくは75mMであ
り、温度が25℃〜70℃、好ましくは42℃〜55℃、より好
ましくは42℃での条件をいう。このような条件は、ECL
TM direct nucleic acid labelling and detection sys
tem(Amersham Life Science社製)を用いて、添付され
ている説明書の記載に従うことにより達成することがで
きる。
の第1〜2116塩基若しくは配列番号1の全体又は配
列番号2中の第16〜1199塩基若しくは配列番号2
の全体で表される塩基配列と、少なくとも90%以上、好
ましくは95%以上、さらに好ましくは98%以上の相同性
を有し、かつ、プロモーター活性又はターミネーター活
性を有するDNAをも包含する。上記の相同性の数値
は、当業者に公知の相同性検索プログラムを用いて算出
される数値であってよいが、好ましくはBLASTにお
いてデフォルト(初期設定)のパラメータを用いて算出
される数値である。
以外の塩基配列を有するDNAがプロモーター活性又は
ターミネーター活性を有するか否かは、例えば、これら
のDNAをマーカー遺伝子と共に機能しうる形で組み込
んだ発現ベクターを調製し、該発現ベクターで形質転換
したシイタケを培養して上記マーカーの発現を調べるこ
とにより確認することができる。マーカー遺伝子として
は、例えば、抗生物質ハイグロマイシンBに対する抵抗性
を付与するハイグロマイシンBホスホトランスフェラー
ゼ(Hygromycin B phosphotransferase, hph)遺伝子
[Griz and Davis, Gene, 25: 179-188 (1983)]、除草
剤ビアラフォスに対する抵抗性を付与するホスフィノト
リシンアセチルトランスフェラーゼ(phosphinothricin
acetyltransferase, bar)遺伝子[Murakami et al.,
Mol. Gen. Genet., 205: 42-50 (1986)]等が挙げられ
る。発現ベクターの調製及び形質転換体の作製について
は後に詳述する。
れると、その後は化学合成によって、又は本発明のDN
Aを含むcDNAないしゲノムDNAを鋳型としたPC
Rによって、あるいは該塩基配列を有するDNA断片を
プローブとしてハイブリダイズさせることにより、本発
明のDNAを得ることができる。
築 上記1.において得られたユビキチン遺伝子のプロモー
ター領域及び/又はターミネーター領域を適当なプラス
ミドベクター(例えば、pUC19ベクター等)に連結する
ことにより、本発明の発現用組換えベクターを構築する
ことができる。
導入を実際に確認する上で有効なマーカー遺伝子を併用
して使用することが望ましい。そのため本発明の発現用
組換えベクターには、ユビキチン遺伝子のプロモーター
領域の下流に、例えば、抗生物質ハイグロマイシンBに
対する抵抗性を付与するハイグロマイシンBホスホトラ
ンスフェラーゼ(Hygromycin B phosphotransferase, h
ph)遺伝子[Griz and Davis, Gene, 25: 179-188 (198
3)]、除草剤ビアラフォスに対する抵抗性を付与するホ
スフィノトリシンアセチルトランスフェラーゼ(phosph
inothricin acetyltransferase, bar)遺伝子[Murakam
i et al., Mol. Gen. Genet., 205: 42-50(1986)]など
を連結するとよい。こうして作出した発現用組換えベク
ターをPEG法、エレクトロポレーション法、REMI法など
の様々な遺伝子導入法でシイタケに導入し、その薬剤に
対する抵抗性を指標として形質転換体を得ることができ
る。
るポリペプチドの生産 本発明の発現用組換えベクターを用いて、シイタケにお
いて目的のポリペプチドを遺伝子工学的に得ることがで
きる。
のポリペプチド(例えばインシュリン、成長ホルモン、
チロシナーゼ、ラッカーゼ、ペルオキシダーゼなどの有
用タンパク質)をコードする遺伝子を連結(挿入)する
ことにより組換えベクターを作製することができる。本
発明のベクターに目的のポリペプチドをコードする遺伝
子を挿入する方法としては、精製されたDNAを適当な
制限酵素で切断し、本発明のベクターの制限酵素部位又
はマルチクローニングサイトに挿入してベクターに連結
する方法等が挙げられる。得られた組換えベクターをシ
イタケにPEG法、エレクトロポレーション法、REMI(Res
triction Enzyme-Mediated Integration)法などの方法
によって導入することにより、形質転換体を得ることが
できる。
の培養物から採取することにより、目的のポリペプチド
を得ることができる。
る方法としては、シイタケの培養に用いられる通常の方
法に従って行われる。
を培養する培地としては、シイタケが資化し得る炭素
源、窒素源、無機塩類などを含有し、形質転換体の培養
を効率的に行える培地であれば、天然培地、合成培地の
いずれを用いてもよい。
ス、スクロース、デンプン、マルトース、デキストリン
等の炭水化物が用いられる。
ニウム、硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、リン酸
アンモニウム等の無機塩類若しくは有機酸のアンモニウ
ム塩又はその他含窒素化合物のほか、ペプトン、肉エキ
ス、コーンスティープリカー、カザミノ酸、NZアミン等
が用いられる。
ン酸第2カリウム、塩化カルシウム、硫酸マグネシウ
ム、炭酸ナトリウム、硫酸第一鉄、硫酸亜鉛、塩化マン
ガン、炭酸カルシウム等が用いられる。
気撹拌培養、固体培地での静置培養等の好気〜微好気条
件下、25℃で数日間〜2ヶ月程度行うことが好ましい。
継代は生育した菌糸の一部を新たな培地に接種すること
により行うことができる。培養中は、必要に応じてハイ
グロマイシンやビアラフォス等の抗生物質を培地に添加
してもよい。
いて生産される場合には、シイタケ菌株を用いて子実体
を立ち上げることができる。シイタケ子実体を立ち上げ
る方法としては、例えば、菌床培養が挙げられる。
製する。ここで、「種菌」とは、シイタケ栽培において
種として使用するもので、適度な条件下で純粋に培養し
た菌体又は培養物をいう。このような種菌としては、液
体培地にて調製した液体種菌、菌糸を断片化した液体種
菌、寒天培地で調製したもの、オガクズ種菌等が挙げら
れる。
とができ、その方法は特に制限されないが、ここでは1
例としてオガクズ種菌培養法を用いた例を示す。培地
は、オガクズと米ヌカとを10:1の割合で混合し、含
水率63%に調製する。これをポリプロピレン製培養器
(800ml)に500g充填し、蓋をして121℃で40分間加圧
蒸気滅菌をする。室温まで放冷した後、シイタケ菌株を
接種し培養する。培養の条件は、当業者であれば適切に
設定することができるため、特に制限されない。このよ
うな培養は、例えば、20℃、相対湿度65%にて約50日間
培養することにより行うことができる。
いて、菌床培養を行う。ここで、「菌床」とは、シイタ
ケの栽培を目的として調製された培地に種菌を接種した
もの、又はその菌が蔓延したものをいう。この菌床培養
は、当業者であれば適切に行うことができるため、その
方法は特に制限されないが、1例として以下のような方
法を挙げることができる。
なる培地の水分を63%に調整し、フィルター付きポリ
プロピレン製袋に、培地を2.5kg詰め込み、直方体(密
度0.7g/cm)に成形する。培地中央部に直径2cmの穴を
底部に到達するまで開け、これをオートクレーブにて、
121℃で40分間滅菌し、室温で一晩放冷したものを培養
基とする。この培養基に上記オガクズ種菌を約17gずつ
接種し、ヒートシーラーにて速やかに袋を閉じる。これ
を20℃、相対湿度65%の条件下において暗黒下で培養す
る。この培養は、菌糸が菌床全面に蔓延し、完熟するま
で行うが、通常、種菌接種から菌床完熟までの期間は10
2〜116日間である。
菌床から子実体を発生させる。この操作は当業者であれ
ば適切に行うことができるため、その方法は特に制限さ
れないが、1例として以下のような方法を挙げることが
できる。
出し、温度16℃、湿度85%、照度300ルックス(12時
間おき)の条件下で子実体を発生させ、収穫する。子実
体の芽出しから収穫までの期間を特に「発生期間」とい
うが、この発生期間は、当業者であれば適切に設定する
ことができるため、特に制限されない。発生終了後、浸
水処理(約20時間)を施した後に、再度発生のための培
養を行って2回目の発生を行う。さらに、収穫後、再度
浸水処理を行い、2回目と同じく子実体の発生を行うこ
とができる。
いは子実体内に生産される場合には菌体あるいは子実体
を破砕する。一方、目的のポリペプチドが菌体外に分泌
される場合には、液体培養液をそのまま使用するか、遠
心分離等により菌体を除去し、上清を得る。そして、ポ
リペプチドの単離精製に用いられる一般的な生化学的方
法、例えば硫酸アンモニウム沈殿、ゲルクロマトグラフ
ィー、イオン交換クロマトグラフィー、アフィニティー
クロマトグラフィー等を単独で又は適宜組み合わせて用
いることにより、上記培養物中から目的のポリペプチド
を単離精製することができる。
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
プロモーター領域及びターミネーター領域の単離 (1)シイタケ菌糸の調製 北研産業のシイタケ菌株北研57(市販株)の2核菌糸を
0.25×MYPG寒天培地(0.25%麦芽エキス、0.1%酵母エ
キス、0.1%ペプトン、0.5%グルコース、1.5%寒天)
に接種し、約2週間、25℃で培養した。生育した菌糸を
寒天培地上からかきとり、100mlの0.25×MYPG液体培地
(0.25%麦芽エキス、0.1%酵母エキス、0.1%ペプト
ン、0.5%グルコース)の入った200ml容三角フラスコに
接種した。接種後、25℃で約2〜4週間振盪培養し、菌
糸を生育させた。
の調製 上記(1)により得られた液体培養液をガラスフィルタ
ーで濾過することにより、菌糸を回収した。水分をペー
パータオルで十分に除去し、湿重量約1gの菌糸を、液
体窒素存在下で乳鉢及び乳棒を用いて、パウダー状にな
るまで磨砕した。液体窒素を除くために2分間ほど放置
した後、磨砕した菌糸をポリプロピレン製の50ml容遠心
チューブに移し、10mlのISOGEN(ニッポンジーン社製)
を加えて、室温で10分間激しく撹拌後、さらに2mlのク
ロロホルムを加えて、室温で1分間激しく撹拌した。
水層を回収した。再度、タンパク質やDNA等を取り除
くため、回収した水層に5mlのISOGEN及び1mlのクロロ
ホルムを加えて、激しく撹拌した。この混合物を10000
×g、4℃で5分間遠心後、水層を回収し、フェノール
・クロロホルム処理及びイソプロパノール沈殿を行っ
た。
水にジエチルピロカーボネイトを0.1%になるように溶
解し、オートクレーブ中、120℃で1時間処理したも
の)に溶解後、250μlの10M塩化リチウム水溶液を加
え、-80℃で1時間冷却した。次いで、この混合物を120
00×g、4℃で15分間遠心した。上清を除去した後、ペ
レットを70%エタノールで洗浄後、200μlのDEPC処理水
に溶解した。この混合物を10000×g、4℃で5分間遠心
し、上清を回収し、次いでエタノール沈殿を行うことに
より全RNAを得た。得られた全RNAを200μlのDEPC
処理水に溶解し、吸光度測定法及びホルムアルデヒド変
性アガロースゲル電気泳動により、良質の全RNAが調
製されたことを確認した。
RNA Isolation System (Novagen社製)を用いて、ポリ
(A)+RNAを精製した。得られたRNAの量をUV分光器
により測定したところ、20μgであった。
P ExpressTM cDNA Synthesis Kit (Stratagene社製)を
用いて二本鎖cDNAの合成を行った。すなわち、ま
ず、下記の表1に示す組成を有する溶液に、逆転写酵素
(MMLV-RTase)3.5μl(20U/μl)を添加して、37℃で
1時間インキュベートすることにより一本鎖cDNAを
合成した。インキュベート後、反応液を氷中で冷却し
た。
に、下記の表2に示す試薬を順に加え、得られた反応液
を、16℃で2.5時間インキュベートすることにより第2
鎖cDNAを合成した。インキュベート後、反応液を氷
中で冷却した。
μl Cloned Pfu DNA polymerase(Stratagene社製)を
加え、72℃で30分間インキュベートすることにより、該
二本鎖cDNAの末端を平滑化した。次いで、フェノー
ル・クロロホルム抽出及びエタノール沈殿を行った後、
9.0μlのEco RIアダプター溶液(Stratagene社製)に沈
殿を溶解して、二本鎖cDNA溶液を得た。
鎖cDNA溶液9μlのうち1μlを1.0%アルカリアガ
ロースゲル電気泳動に供試することにより確認した。
記の表3に示す組成を有する溶液を加え、得られた反応
液を8℃で一晩インキュベートすることにより、二本鎖
cDNAの両末端にEco RIアダプターを付加した。アダ
プター付加後、反応液を70℃で30分間熱処理し、リガー
ゼを失活させた。
うため、下記の表4に示される組成を有する反応液を、
37℃で30分間インキュベートすることにより、二本鎖c
DNAのEco RI末端のリン酸化を行った。反応後、反応
液を70℃で30分間熱処理し、キナーゼを失活させた。
方向に組み込まれるようにするため、下記の表5に示さ
れる組成を有する反応液を、37℃で90分間反応させるこ
とにより、Eco RIアダプター付加二本鎖cDNAをXho
Iで消化し、3'末端にXho Iサイトを生じさせた。反応
後、反応液を室温にまで冷却し、5μlの10×STE緩衝液
を加えた。これにより、上記二本鎖cDNAの5'末端
にEco RIサイトを、3'末端にXho Iサイトを生じさせ
た。
phacryl S-500カラム(Stratagene社製)に供して、未
付加のアダプターとXho I消化産物を除去した。次い
で、カラムの溶出画分のフェノール・クロロホルム抽
出、さらにエタノール沈殿を行い、得られた沈殿を5μ
lの滅菌水に溶解した。得られたcDNA溶液の濃度を
吸光度測定法(260nm)により定量した。
RIサイト、3'末端にXho Iサイトを有するcDNA(1
00ng)を、クローニングベクターであるZAP Express Ve
ctor arms(Stratagene社製)に2UのT4 DNA リガーゼ
を用いて挿入した。反応は12℃で14時間行った。このラ
イゲーション反応液5μlのうち2μlを、Giga PackIII
Gold Packaging Extract(Stratagene社製)を用い
て、in vitroパッケージングに供した。
ァージを含むパッケージング溶液30μlに、10mM MgCl2
でOD600が0.5となるように調製したE. coli XL1-blue M
RF'株を600μl加え、37℃で15分間培養した。これを48
℃に保温した6.5mlのNZYトップアガロース(0.5%塩化
ナトリウム、0.2%硫酸マグネシウム7水和物、0.5%酵
母エキス、1%NZアミン、0.7%アガロース、pH7.5)に
加え、90mm×130mmの角型シャーレを用いたNZYプレート
(0.5%塩化ナトリウム、0.2%硫酸マグネシウム7水和
物、0.5%酵母エキス、1%NZアミン、1.5%アガー、pH
7.5)上に、1枚当たり約5万個のプラークが形成され
るように、計15枚のプレートに播き、合計75万個のプラ
ークからなるライブラリーを作製した。
製 上記(1)により得られた液体培養液をガラスフィルタ
ーで濾過することにより、菌糸を回収した。水分をペー
パータオルで十分に除去し、湿重量約1gの菌糸を、液
体窒素存在下で乳鉢及び乳棒を用いて、パウダー状にな
るまで磨砕した。液体窒素を除くために2分間ほど放置
した後、磨砕した菌糸をポリプロピレン製の50ml容遠心
チューブに移し、20mlのTESS緩衝液(0.73M シュクロー
ス、10mMトリス緩衝液(pH 8.0)、1mM EDTA(pH8.
0)、1%SDS)を加えて、65℃で1時間インキュベート
した。これに終濃度が1Mとなるように5M NaClを加え
て、8,000×gで20分間遠心し、上清を回収した。回収し
た上清に等量のフェノール・クレゾール試薬(100gのフ
ェノールに4.7mlのm-クレゾールを加えて50℃で溶解さ
せ、これに8-キノリノールを0.05%となるように加
え、さらに等量の1M NaClで平衡化させたもの)を加
え、1,300×gで5分間遠心して、上清(水層)を回収し
た。回収した上清をクロロホルム処理し、さらにエタノ
ール沈殿を行って、1mlのTE緩衝液に溶解した。その溶
液をRNase A及びproteinase Kで処理し、フェノール・
クロロホルム処理とエタノール沈殿を行って、適当量の
TE緩衝液に溶解し、染色体DNA試料とした。
よって消化し、フェノール・クロロホルム処理後、エタ
ノール沈殿を行って適当量のTE緩衝液に溶解した。得ら
れたDNA断片を用い、Lambda EMBL3/Bam HI Vector K
it(Stratagene社製)によりゲノムDNAライブラリー
を作製した。
ノ酸配列[Lyndon M.Foster , et. al., (1993) Mycol.
Res. 97 (7): 769-781]をもとに縮重センスプライマ
ー及び縮重アンチセンスプライマーを合成した。すなわ
ち縮重プライマーとして、センス鎖についてはアミノ酸
配列MQIFVKT(配列番号3)に基づいて合成したユビキ
チン遺伝子上流プライマー(U1)5'-ATGCARATHTTYGTNAA
RAC-3'(配列番号4)を、アンチセンス鎖についてはア
ミノ酸配列IEKESTL(配列番号5)に基づいて合成した
ユビキチン遺伝子下流プライマー(L1)5'-ARNGTNSWYTC
YTTYTCDAT-3'(配列番号6)を合成した。なお、合成オ
リゴヌクレオチドは常法により合成した(日本製粉中央
研究所カスタムサービスに委託)。
型に、上記(4)において調製したプライマーを用い
て、PCRを行った。PCRの反応液の組成は下記の表
6に示す。
℃で30秒間のアニーリング、72℃で1分間の伸長反応の
条件を1サイクルとして、30サイクル行った。反応終了
後、反応液を新しいマイクロチューブに移し、そのうち
5μlを1%アガロースゲルによる電気泳動に供し、増
幅断片の確認を行った。次いで、残りの反応液に対して
フェノール・クロロホルム処理とエタノール沈殿を行
い、ペレット化したPCR産物を20μlのTE緩衝液に溶
解した。
スゲル電気泳動に供し、約250bpの断片を切り出し、QIA
EX II(QIAGEN社製)を用いてゲルからDNAを抽出
し、PCR産物を回収した。
(Invitrogen社製)でpCR2.1ベクターにサブクローニン
グした後、蛍光自動DNAシーケンサー(Parkin Elmer
社製、ABI PRISM 310型)により塩基配列を解析した。
その結果、得られたPCR産物は配列番号11で表され
る塩基配列を有しており、公知のユビキチン遺伝子(Ne
urospora crassa由来;GenBankアクセッション番号:X1
3140)と高いホモロジー(58.8%)を有していることが
示された。なお、このホモロジーの値は、DNASIS(日立
ソフトウエアエンジニアリング)において、デフォルト
(初期設定)のパラメーターを用いて算出した。そこ
で、プロモーター及びターミネーター領域を含むユビキ
チン遺伝子の全長配列をクローニングするために、この
PCR産物を、シイタケ菌糸cDNAライブラリー及び
シイタケゲノムライブラリーをスクリーニングするため
のプローブとして用いた。
ビキチン遺伝子の単離 ユビキチン遺伝子のスクリーニングにおいて、プラーク
の形成及びライブラリーの増幅はZAP Express cDNA syn
thesis Kit(Stratagene社製)の説明書に基づいて行っ
た。すなわち、上記(2)において得られたcDNAラ
イブラリーから合計約20万個のプラークをスクリーニン
グするため、1×107pfu/mlのファージ溶液5μlを5本
用意し、それぞれに10mM MgSO4でOD600が0.5となるよう
に調製した大腸菌XL1-Blue MRF'株600μlを加えて、37
℃で15分間インキュベートした。次いで、6.5mlのNZYト
ップアガーを加えて、90mm×130mmの角型NZYプレートに
重層し、37℃で6〜8時間インキュベートし、プラーク
を形成させた。プラークが形成したプレートは4℃で保
存した。
ナイロンメンブレン(90mm×130mm、Amersham Life Sci
ence社製)をプレートに重ね、2分間放置し、ファージ
DNAをメンブレンに転写した。次いで、該メンブレン
をアルカリ変性溶液(0.25MNaOH、1.5M NaCl)で20分間
処理し、DNAをアルカリ変性させた。変性後、メンブ
レンを中和液(0.5M Tris-HCl (pH8.0)、1.5M NaCl)に
浸して、室温で5分間振盪し、続いて、リンス溶液(0.
2M Tris-HCl (pH7.5)、2×SSC)中で30秒間メンブレン
を洗浄後、ペーパータオルにメンブレンを挟んで、80℃
で2時間加温することで、DNAをメンブレンに固定し
た。
及びシグナルの検出を、ECLTM direct nucleic acid la
belling and detection system(Amersham Life Scienc
e社製)を用いて行った。すなわち、上記のメンブレン
をハイブリバック(コスモバイオ社製)に入れ、キット
付属のハイブリダイゼーション緩衝液を適量加えて、密
閉し、42℃で1時間プレハイブリダイゼーションを行っ
た。次いで、溶液を除去し、上記(5)において調製し
たプローブをペルオキシダーゼ標識したもの50ngを含む
5mlのハイブリダイゼーション緩衝液を加え、42℃で4
時間ハイブリダイゼーションを行った。ハイブリダイゼ
ーション完了後、メンブレンを0.4%SDS、36%Ureaを含
む0.5×SSCを用い、42℃で20分間の洗浄を2回行った。
さらに、2×SSCを用い、室温で5分間の洗浄を2回行
った。
agentで1分間処理し、サランラップで包み、フィルム
カセットに入れ、生じたシグナルをHyperfilm-ECL(Amr
shamLife Science社製)に感光させた。フィルムを現像
したところ、陽性シグナルが得られた。得られたシグナ
ルに対するプラークをピペットで吸い取り、それを1ml
のSM緩衝液(100mM NaCl、100mM MgSO4、50mM Tris-HCl
(pH7.5)、0.01%ゼラチン)に懸濁し、20μlのクロロ
ホルムを加えて撹拌した。このファージ懸濁液を適当に
希釈してプレーティングし、上記と同様にスクリーニン
グを行い、陽性プラークを得た。
p Express cDNA synthesis kit(Stratagene社製)の説
明書に基づいて行った。すなわち、1mlのSM緩衝液に懸
濁した陽性組換えファージ250μlに、10mM MgSO4でOD60
0が1.0となるように調製した大腸菌XL1-Blue MRF'株200
μlと、EXassistヘルパーファージを加えて、37℃で15
分間インキュベートした。そこへ、3mlのNZY brothを
加えて、さらに37℃で2.5時間インキュベートした。イ
ンキュベート後、70℃で20分間加温し、1000×gで15分
間遠心して上清を回収し、ファージミド溶液を得た。次
に、ファージミドを大腸菌に組み込むため、ファージミ
ド溶液100μl若しくは10μlに、10mM MgSO4でOD600が1.
0となるように調製した大腸菌XLOLR株200μlを加えて、
37℃で15分間インキュベートした。培養液200μlを50μ
g/mlのカナマイシンを含むLBプレートに播き、37℃で一
晩インキュベートし、生じたコロニーからファージミド
を調製した。
製)を用いて行った。すなわち、上記で得られたコロニ
ーを50μg/mlのカナマイシンを含む3mlのLB液体培地に
接種し、37℃で一晩インキュベートした。培養液をマイ
クロチューブに取り、10,000×gで1分間遠心して、集
菌した。回収した菌体にPre-Lysis緩衝液50μlを加えて
激しく撹拌し、菌体を懸濁した。さらに、100μlのアル
カリLysis緩衝液を加えて、穏やかに撹拌し、菌体を完
全に溶解させた。次に、100μlの中和溶液を加えて激し
く撹拌し、10,000×gで2分間遠心して、上清を回収し
た。キット付属のSPIN FIRTERによく混ぜたGlass Milk
を250μl加えて、そこへ回収した上清を加えてよく撹拌
し、マイクロチューブにSPIN FIRTERをのせた。10,000
×gで1分間遠心し、さらにWash緩衝液350μlを加えて
同様に遠心した後、新しいマイクロチューブにSPIN FIR
TERをのせ、TEを50μl加えて10,000×gで30秒間遠心
し、Glass Milkからファージミドを溶出させた。エタノ
ール沈殿後、得られた沈殿を20μlのTEに溶解し、塩基
配列の決定に供した。
ン遺伝子の単離 上記(3)において作製したゲノムライブラリーから、
上記(6)とほぼ同様の手順でユビキチン遺伝子を単離
した。プラークの形成及びライブラリーの増幅は、大腸
菌XL1-blue MRA株を使用して、Lambda EMBL3/Bam HI ve
ctor kit(Stratagene社製)の説明書に基づいて行い、
プラークハイブリダイゼーション及びシグナルの検出
は、上記(6)と同じ手順で行った。
を掻き取り、それをSM緩衝液に懸濁した。このファージ
懸濁液を適度に希釈してプレーティングし、上記と同様
のスクリーニングを行い、ゲノムのユビキチン遺伝子を
含む組換え体ファージを得た。クローン化したファージ
をそれぞれプレーティングし、37℃で6〜8時間インキ
ュベートしてプラークを形成させた。プラークが形成し
たプレートに10mlのSM緩衝液を重層し、4℃で12時間以
上振盪培養して、ファージをSM緩衝液中に遊離させた。
ファージを含むSM緩衝液をプロピレン製の15ml容遠心チ
ューブに回収し、クロロホルムを終濃度5%となるよう
に加えて、室温に15分間放置し、それを1,500×gで10分
間遠心し、上清を回収した。次いで、Wizard Lambda Pr
eps DNAPurification System(Promega社製)を用い
て、回収した上清からファージDNAを精製し、塩基配
列の決定に供した。
塩基配列を、ABI PRISM Dye Terminator Cycle Seqeuen
cing Ready Reaction Kit, FS(Perkin Elmer社製)を
用いて決定した。PCR反応はその説明書に基づいて行
い、得られたPCR産物はABI PRISM 310 Genetic Anal
yzer(Perkin Elmer社製)によって解析した。ユビキチ
ン遺伝子を含むcDNAの塩基配列とユビキチン遺伝子
を含むゲノムDNAの塩基配列の比較から、解析したユ
ビキチン遺伝子は、図1のように2つのイントロン(直
線部分)を有する3つのエキソンに分断されてゲノム上
に存在することを見出した。
側上流域約2.1 kbの塩基配列を配列表の配列番号1に示
す。この領域には、各種プロモーターに見出される特定
塩基配列(CAAT box、CT rich motif等)が存在してい
た。そこで、翻訳開始コドンから上流約2.1 kbをプロモ
ーター領域とみなし、ゲノムユビキチン遺伝子を鋳型と
してPCRを行い、ユビキチン遺伝子のプロモーター領
域を大量に調製した。
として、翻訳開始点から-2116〜-2092 bpの位置に存在
する配列:5'-TATAATAAAACACAACGCCGCAGAC-3'(配列番
号7)を有するものを用い、3'アンチセンスプライマ
ー(UproLプライマー)として、翻訳開始点から-22〜+3
bpの位置に存在する配列:5'-CATTTTGCGGGAGTGAATCGAC
TAC-3'(配列番号8)を有するものを用いた。PCRの
反応液組成は下記の表7に示す。
℃で30秒間のアニーリング、72℃で2分間の伸長反応の
条件を1サイクルとして、30サイクル行った。反応終了
後、反応液を新しいマイクロチューブに移し、そのうち
5μlを1%アガロースゲルによる電気泳動に供し、増
幅断片の確認を行った。次いで、残りの反応液に対して
フェノール・クロロホルム処理とエタノール沈殿を行
い、ペレット化したPCR産物を20μlのTE緩衝液に溶
解した。
スゲル電気泳動に供し、約2,118 bpの断片を切り出し
た。その断片をQIAEX II(QIAGEN社製)を用いてゲルか
ら抽出し、2,118 bpのユビキチン遺伝子プロモーターを
精製した。
領域の単離 単離したユビキチン遺伝子の翻訳終止コドンを含む3'
側下流域約1.2 kbの塩基配列を配列表の配列番号2に示
す。この領域をユビキチン遺伝子ターミネーター領域と
みなし、ゲノムユビキチン遺伝子を鋳型としてPCRを
行い、ユビキチン遺伝子のプロモーター領域を大量に調
製した。
として、終止コドンから-12〜+11 bpの位置に存在する
配列:5'-GGTGGATGTCCTTAGTTGTGTTG-3'(配列番号9)
を有するものを用い、3'アンチセンスプライマー(Ute
rLプライマー)として、終止コドンから+1166〜+1187 b
pの位置に存在する配列:5'-AGAAACTTCTATCCGCCAAACC-
3'(配列番号10)を用いた。PCR反応は、上記
(1)におけるプロモーターの単離と同条件で行った。
スゲル電気泳動に供し、約1.2 kbpの断片を切り出し
た。その断片をQIAEX II(QIAGEN社製)を用いてゲルか
ら抽出し、約1.2 kbpのユビキチン遺伝子ターミネータ
ーを精製した。
ロモーター領域とターミネーター領域を利用し、異種生
物由来の遺伝子として大腸菌由来のハイグロマイシンB
耐性遺伝子(hygromycin B phosphotransferase gene,
hph)[Gritz and Davies, Gene, 25, 179-188, 1983]
を用い、シイタケを宿主とする組換えベクターを構築し
た。
するpCHベクター[Matsuki et al.,Mol. Gen. Genet.,
220, 12-16, 1989]を制限酵素BamHIで消化することに
より、hph断片を切り出した。その断片を、BamHIで消化
した大腸菌のプラスミドベクターpUC19[Yanisch-Perro
n et al., Gene, 33, 109-119, 1985]に組込み、コン
ピテント細胞Top 10 F'(Invitrogen社製)に導入し
て、hph遺伝子を含有するpUC19プラスミドを大量に調製
した。このプラスミドベクターを制限酵素Xba Iで消化
し、平滑末端化、脱リン酸化を行った後、pT7Blue Perf
ectly Blunt Cloning Kit(Novagen社製)を用いて、単
離したユビキチン遺伝子のプロモーターとライゲーショ
ンさせた。こうして作出したプラスミドのうち、転写方
向的に正しく挿入されたものを選抜して、大量に調製し
た。このプラスミドベクターを制限酵素Sma Iで消化
し、脱リン酸化を行った後、上述の方法で単離したユビ
キチン遺伝子のターミネーターとライゲーションさせ
た。こうして作出したプラスミドのうち、pLU-hphベク
ターの模式図を図2に示す。
転換 (1)プロトプラストの調製 野性型のシイタケ菌株の2核菌糸を、0.25×MYPG寒天培
地(0.25%麦芽エキス、0.1%酵母エキス、0.1%ペプト
ン、0.5%グルコース、1.5%寒天)で、25℃2週間培養
した。生育した菌糸をかきとり、50mlの0.25×MYPG液体
培地(0.25%麦芽エキス、0.1%酵母エキス、0.1%ペプ
トン、0.5%グルコース)で1週間培養した。得られた
菌糸はガラスフィルターで集菌し、50mlの0.25×MYPG液
体培地に懸濁してポリトロンホモジナイザーで裁断し、
100μmのナイロンメッシュで濾過した濾過菌糸をさらに
0.25×MYPG液体培地中、25℃で5日間培養した。培養菌
糸は100μmのナイロンメッシュで集菌後、クエン酸緩衝
液(0.6Mマンニトールを含む50mMクエン酸緩衝液(pH5.
6))で2回洗浄し、菌糸1g当たり10mlの酵素溶液[2.5
重量%セルラーゼ(セルラーゼ“オノズカ”RS:ヤク
ルト薬品工業社製)、0.1重量%キチナーゼ(シグマ社
製)を含むクエン酸緩衝液(pH5.6)]に菌糸を懸濁
し、28℃で3〜4時間インキュベートした。酵素処理し
た菌糸を40μmのナイロンメッシュで濾過し、濾液を1,5
00×gで10分間遠心分離して、プロトプラストを沈殿さ
せた。上清を捨て、プロトプラストをSTC緩衝液(10mM
塩化カルシウム、1.2Mソルビトールを含む10mM Tris-HC
l、pH7.5)で洗浄後、再び1mlのSTC緩衝液にプロトプ
ラストを懸濁し、顕微鏡でプロトプラストの数を計測し
た。最終的には、STC緩衝液100μlに0.5〜1.0×107 pro
toplastsとなるように調整して、形質転換用のプロトプ
ラストとした。
酵素Dra I(図2参照)を用いたRestriction Enzyme Me
diated Integration(REMI)法(特開平11−1555
68)によって行った。すなわち、2.5μgのpLU-hphと5
0ユニットのDraIを含む150μlのSTC緩衝液に、上記のプ
ロトプラスト懸濁液100μlを穏やかに加え、氷中で20分
間インキュベートした。これに62.5μlのPEG溶液(10mM
塩化カルシウム、60%PEG4000を含む10mM Tris-HCl、pH
7.5)を加え、氷中で20分間インキュベートした。さら
に3.125mlのPEG溶液を加えて、室温で20分間インキュベ
ートした。次に、10 mlのSTC緩衝液を加えて溶液全体を
十分に懸濁し、1,500×gで10分間遠心し、プロトプラス
トを沈殿させた。回収したプロトプラストを4mlのMS
(2%麦芽エキス、0.6Mスクロース)液体培地に懸濁
し、25℃で3〜4日間静置培養した。
心することにより回収した。回収した菌糸を1mlのMS液
体培地に再懸濁し、5μg/mlハイグロマイシンBを含む最
少寒天培地(2%グルコース、0.2%酒石酸アンモニウ
ム、0.05%硫酸マグネシウム、0.1%リン酸二水素カリ
ウム、0.112%炭酸ナトリウム、0.132%フマル酸、10pp
m硫化鉄、8.8ppm硫化亜鉛、7.2ppm塩化マンガン、pH4.
5、1.5%寒天)にまき、25℃で5日間培養した。次に、
一旦溶解し、50℃程度に冷却させた0.25×MYPG寒天培地
に、20μg/mlハイグロマイシンBを加え、それを最少寒
天培地上で生育した菌糸上に重層した。25℃で約5日間
培養後、増殖してきた菌糸を分離し、20μg/mlハイグロ
マイシンBを含む新しいMYPG寒天培地に植え替えた。さ
らに1週間程度培養し、増殖してきた菌糸を新しい20μ
g/mlハイグロマイシンBを含むMYPG 寒天培地に植え替え
て培養し、ハイグロマイシン耐性を獲得した菌糸を選抜
した。
ある。pLU-hphベクターによりハイグロマイシン耐性を
獲得したシイタケ形質転換体が作出され、本発明の発現
用組換えベクターが、シイタケを宿主とする異種遺伝子
発現用ベクターとして有効であることを確認した。
子の転写開始を指令するプロモーター、シイタケユビキ
チン遺伝子の転写終結を指令するターミネーター、並び
に該プロモーター及び/又は該ターミネーターを含む組
換えベクター、該組換えベクターを含む形質転換体、該
形質転換体を用いるポリペプチドの製造方法が提供され
る。
ビキチンにおける保存配列 配列番号4:プライマー。第15塩基のnは、a、t、
c又はgである。 配列番号5:糸状菌由来のユビキチンにおける保存配列 配列番号6:プライマー。第3塩基及び第6塩基のn
は、a、t、c又はgである。 配列番号7〜10:プライマー 配列番号12及び13:プライマー
図である。
表わす模式図である。
Claims (9)
- 【請求項1】 以下の(a)又は(b)に示される、プロ
モーターとして機能し得るDNA。 (a)配列番号1中の第1〜2116塩基で表される塩
基配列を含むDNA。 (b)配列番号1中の第1〜2116塩基で表される塩
基配列において少なくとも1個の塩基が欠失、置換若し
くは付加された塩基配列を含み、かつプロモーター活性
を有するDNA。 - 【請求項2】 請求項1記載の遺伝子とストリンジェン
トな条件下でハイブリダイズし、かつプロモーター活性
を有するDNA。 - 【請求項3】 以下の(c)又は(d)に示される、ター
ミネーターとして機能し得るDNA。 (c)配列番号2中の第16〜1199塩基で表される
塩基配列を含むDNA。 (d)配列番号2中の第16〜1199塩基で表される
塩基配列において少なくとも1個の塩基が欠失、置換若
しくは付加された塩基配列を含み、かつターミネーター
活性を有するDNA。 - 【請求項4】 請求項3記載の遺伝子とストリンジェン
トな条件下でハイブリダイズし、かつターミネーター活
性を有するDNA。 - 【請求項5】 請求項1若しくは2記載のDNA及び/
又は請求項3若しくは4記載のDNAを含有する発現用
組換えベクター。 - 【請求項6】 請求項5記載の発現用組換えベクターに
任意のポリペプチドをコードする遺伝子が組み込まれた
組換えベクター。 - 【請求項7】 請求項5記載の発現用組換えベクターを
含む形質転換体。 - 【請求項8】 請求項6記載の組換えベクターを含む形
質転換体。 - 【請求項9】 請求項8記載の形質転換体を培養又は栽
培し、得られる培養物又は栽培物からポリペプチドを採
取することを特徴とする前記ポリペプチドの製造方法。
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JP2000069975A (ja) * | 1998-09-01 | 2000-03-07 | Iwate Prefecture | プロモーター遺伝子 |
JP2001157586A (ja) * | 1999-12-01 | 2001-06-12 | Iwate Prefecture | プロモーター遺伝子 |
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Non-Patent Citations (2)
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JPN6010020360, Mycol Res, vol.97, p.769−781 (1993) * |
JPN6010020364, Curr Genet, vol.48, p.195−203 (2005) * |
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