JP2001340042A - 両軸受リール - Google Patents

両軸受リール

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JP2001340042A
JP2001340042A JP2000163599A JP2000163599A JP2001340042A JP 2001340042 A JP2001340042 A JP 2001340042A JP 2000163599 A JP2000163599 A JP 2000163599A JP 2000163599 A JP2000163599 A JP 2000163599A JP 2001340042 A JP2001340042 A JP 2001340042A
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brake shoe
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contact
bearing reel
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JP2000163599A
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Naohisa Katagiri
尚久 片桐
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Mamiya OP Co Ltd
Original Assignee
Mamiya OP Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ドラグレバーをフリー回転位置に回動する
と、自動的にスプールのフリー回転が制動されるように
することで、左手と右手の持ち替え時間を省き、しかも
サミングに依存することなく、効率よく釣りが行えるレ
バードラグ式の両軸受リールの提供。 【解決手段】 ドラグレバー1をフリー回転位置に回動
させたときにのみ、スプール4と一体回転する接触部4
1に摩擦抵抗力を与えるブレーキシュー7を有し、この
ブレーキシュー7と接触部41との摩擦抵抗力によって
スプール4のフリー回転を制動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ドラグレバー式の
両軸受リールに関し、詳しくは、ドラグレバーをフリー
回転位置に回動すると自動的にスプールのフリー回転が
制動される両軸受リールに関する。
【0002】
【従来背景】従来、ドラグレバー式の両軸受リールにお
いては、ドラグレバーの回動により、スプールとクラッ
チ板を接離して、ハンドルの回転をスプールに伝達する
とともに、その伝達を切り離してスプールがフリー回転
するようにしている。
【0003】この両軸受リールは例えば図7に示す構造
のものがある。この構造を説明すると、左右フレーム1
00,101間にスプールシャフト102が左右動可能
に支持されており、右フレーム101に設けられたドラ
グレバー103の回動によって作動するカム機構104
により左右動するようになっている。符号105はクラ
ッチ板であり、軸受106を介してスプールシャフト1
02に遊転可能に支持されて、ハンドル107と一体回
転するメインギア108と噛合ってスプールシャフト1
02上を遊転するピニオンギア109と一体回転するよ
うに連結されている。上記スプールシャフト102に、
軸受110,111を介してスプール112が遊転可能
に支持されている。上記スプール112は、スプールシ
ャフト102の左端部に設けられた太径部の端部と軸受
110との間に設けられた皿バネ群113と、軸受10
6,111間に設けられたスプリング114とで挟まれ
ており、これによって、スプール112のフリー回転時
のがたつきを防止している。そして、上記スプール11
2の右フランジ115には、ドラグ板116が固着され
ており、このドラグ板116がクラッチ板105に接触
することで発生するドラグ力によって、クラッチ板10
5の回転がスプール112に伝わるようになっている。
【0004】このような構造においては、スプール11
2のフリー回転状態から、ドラグレバー103をハンド
ル巻き上げ状態に回動すると、カム機構104の作動に
よってスプールシャフト102が右フレーム101方向
にスライドする。このスプールシャフト102は、上記
皿バネ群113を介してスプール112を伴ってスライ
ドするとともに、スプリング114の反発力に抗してス
ライドする。そして、スプールシャフト102に伴って
スライドしたスプール112のドラグ板116がクラッ
チ板105に接触してスプール112がハンドル巻上げ
回転可能状態となる。この状態からドラグレバー103
をフリー回転状態に回動すると、上記カム機構104の
作動と上記スプリング114の反発力によって、スプー
ルシャフト102がスプール112を伴って左フレーム
100側へスライドし、ドラグ板116がクラッチ板1
05から離れて、スプール112がフリー回転可能状態
となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ジグを落と
すときには、ドラグレバー103をフリー回転位置に回
動してスプール112をフリー回転させるが、このと
き、スプール112を指で押さえてスプールが回転しな
いようにし、その状態を保持してドラグレバー103を
回動し、スプール112から指を離してスプール112
をフリー回転させている。例えばジギング釣りのよう
に、釣竿を手で持ちながらキャストとリトリーブを繰り
返す釣りでは、右ハンドルの場合で説明すると、左手で
リール前方に位置する釣竿のグリップを持ち、右手でハ
ンドル107を握ってリトリーブをするが、仕掛けを落
としこむときには、左手をリール側に持ち替えて釣竿を
落とさないように握りながらスプール112を押さえ、
その状態で右手でドラグレバー103を回動させる。
又、スプール112の過回転によるバックラッシュを防
止するために、フリー回転しているスプール112のフ
ランジや繰り出されるライン上をサミングするが、この
とき、スプール112を押さえた左手をそのままに、右
手で釣竿を握りながらスプール112をサミングし、上
記左手を釣竿のグリップに持ち替えてジグをキャストす
る。そして、ジグが目的の棚に至ると同時にサミング力
を大きくしてスプール112の回転を止め、再び左手を
リール側に持ち替えてスプール112を押さえ、その状
態で右手でドラグレバー103を回動させる。さらに、
右手で釣竿を保持しながら左手でグリップを握り、右手
をハンドル107に持ち替えてリトリーブする。この行
動を一つのルーチンとして、キャストとリトリーブを繰
り返している。
【0006】しかしながら、キャストからリトリーブを
繰り返す毎に、左手と右手の位置を換えることが極めて
面倒であり、又、手の位置を換える一つ々の時間はわず
かであっても、この時間が積み重なると相当の時間とな
り、キャストとリトリーブの回数が釣果に影響するジギ
ング釣りにおいてその効率の低下が顕著であった。さら
に、サミングするとき、繰り出されるライン上、又は、
スプールのフランジに指を押し当てるが、ライン上への
サミングの場合、勢いよく繰り出される指や爪によって
ラインを傷める可能性がある。しかも、スプール幅が広
い場合にはラインの左右移動に伴う親指の移動が難し
く、その移動によってラインへのサミング力が強弱して
しまい適正なサミング操作が行なえないことがあった。
又、スプール112へのサミングの場合、上記親指の移
動によるサミング操作の難しさはないものの、フランジ
115等に付着した水分や釣人自身が有する油脂分によ
って親指が滑りやすい。つまり、親指が滑った場合,ス
プール112の回転数によっては強いサミング力であっ
ても、適正なスプール112の制動ができないことがあ
るし、サミング中における水分量や油脂分量の増減によ
って、スプール112に対する必要なサミング力が強弱
変化してしまうので、適正なスプール112の制動が極
めて難しいものであった。すなわち、サミングが確実に
行なえないと、ジグをキャストする際に投入を失敗した
り、バックラッシュの発生が生じたりしてしまい、釣果
に大きな影響を与えてしまう可能性がある。
【0007】そこで本発明は、ドラグレバーをフリー回
転位置に回動すると、自動的にスプールのフリー回転が
制動されるようにすることで、左手と右手の持ち替え時
間を省き、しかもサミングに依存することなく、効率よ
く釣りが行えるレバードラグ式の両軸受リールを提供す
ることを目的とする。又、請求項2及び請求項4の発明
は、上記目的に加えて、接触部の磨耗を減少させること
により、長期間に亘ってスプールの制動機能を保持でき
るようにすることを目的とする。又、請求項3及び請求
項4の発明は、上記目的に加えて、フリー回転するスプ
ールへの抵抗を強弱可能にして、スプールの回転数に応
じた制動力を発揮できるようにすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために本発明が採用した技術的手段は、ドラグレバー1
の回動操作で、左右フレーム2,3間に遊転可能に支持
されたスプール4とクラッチ板5とを接離させることに
より、ハンドル6の回転をスプール4に伝達するととも
に、回転伝達を切り離してスプール4をフリー回転させ
る両軸受リールA,Bであって、上記ドラグレバー1を
フリー回転位置に回動させたときにのみ、スプール4と
一体回転する接触部41に摩擦抵抗力を与えるブレーキ
シュー7を有し、このブレーキシュー7と接触部41と
の摩擦抵抗力によってスプール4のフリー回転を制動す
るようにしたことを特徴とする両軸受リールA,Bにし
たことである。 (請求項1)
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の両軸受リールAにおける
スプール4とクラッチ板5との接離は、スプール4がス
ライドしてクラッチ板5に対して接離する構造、又は、
クラッチ板5がスライドしてスプール4に対して接離す
る構造のいずれも包含するが、具体的に例示するなら
ば、図1に示すように、ドラグレバー1の回動操作で左
右動するスプールシャフト8に伴って左右動するスプー
ル4がクラッチ板5に接離することによって、ハンドル
6の回転がスプール4に伝達されるとともに、回転伝達
が切り離されてスプール4がフリー回転する両軸受リー
ルAや、図5に示すように、巻き取り方向に回転し、逆
方向には回転が阻止され、ドラグレバー1の回動操作で
左右動するスプールシャフト8と一体に回転、且つ左右
動するクラッチ板5Aがドラグ板44に接離することに
よって、ハンドル6の回転がスプール4に伝達されると
ともに、回転伝達が切り離されてスプール4がフリー回
転する両軸受リールBである。
【0010】上記摩擦抵抗力をスプール4に与える構成
としては、図1乃至図4に示すように、ドラグレバー1
をフリー回転位置に回動させたときにのみ、上記接触部
41とブレーキシュー7が接触することによって摩擦抵
抗力が発生するものが挙げられる。例えば、両軸受リー
ルAの場合、スプール4が左右スライドすることによっ
て、スプール4と一体回転する接触部41を定位置が保
持されたブレーキシュー7に対して接触、離間させ、両
軸受リールBの場合、スプールシャフト8が左右スライ
ドすることによって、スプールシャフト8と一体回転す
るブレーキシュー7を定位置が保持された接触部41に
対して接触、離間させる。又、両軸受リールBの場合に
おいては、図5及び図6に示すように、スプールシャフ
ト8にブレーキシューを設けて、常にブレーキシュー7
と接触部41を接触させておく構成も挙げられる。つま
り、巻き取り回転ではスプール4とスプールシャフト8
が一体回転することから、ブレーキシュー7と接触部4
1は接触した状態で一体回転するので、両者間には摩擦
が生じない。そして、スプール4のフリー回転では、ス
プール4のみが回転することによって、非回転のブレー
キシュー7と回転する接触部41間に摩擦が発生する。
【0011】上記請求項1の発明によれば、ドラグレバ
ー1をフリー回転位置に回動すると、自動的にブレーキ
シュー7と接触部41の接触による摩擦抵抗力がスプー
ル4のフリー回転に作用し、ドラグレバー1を回転伝達
方向に回動させると、自動的に摩擦抵抗力が解除される
ようにした両軸受リールA,Bであるので、キャストか
らリトリーブ、そして再びキャストする一つのルーチン
において、一々、釣竿を握る手を持ち替えてスプール4
を押さえたりする必要がなく、しかもボトム釣りの際の
ジグの落とし込み時においてサミングをする必要もな
い。したがって、左手と右手の持ち替え時間を省き、し
かもサミングに依存することがないので効率よく釣りが
行える。
【0012】上記ブレーキシュー7と接触部41の位置
としては、両軸受リールAであれば、スプールがフリー
回転時にスライドする方向に面するフレーム内に配設す
ることが挙げられ、スプールがフリー回転方向へスライ
ドしたときにスプールフランジ(接触部)に接触し、両
軸受リールBであれば、スプールのスプールフランジ
(接触部)と対面するクラッチ板の面に配設することが
挙げられ、クラッチ板が右方向にスライドしたときにス
プールフランジに接触する。
【0013】又、両軸受リールA、Bともに、図1乃至
図6に示すように、ブレーキシュー7をスプール4の貫
通孔42内に位置するスプールシャフト8の外周面から
放射方向に突出状に配し、接触部41を貫通孔42に一
体的、且つブレーキシュー8と対向状に配することが挙
げられる。(請求項2) 請求項2の発明によれば、ブレーキシュー7がスプール
4の回転中心近くにある接触部41で接触してスプール
4のフリー回転に抵抗を与えることになる。すなわち、
ブレーキシュー7が接触する部位のスプール1回転毎の
距離が、スプール4のスプールフランジに接触するとき
におけるその接触部位のスプール1回転毎の距離に比べ
て短くなる。したがって、ブレーキシャフト7がスプー
ル4のスプールフランジに接触する構造とのものとスプ
ール4の回転数が同回転数である場合において、接触部
41に対するブレーキシュー7の接触総距離が大幅に短
くなるので、ブレーキシュー7及び接触部41の磨耗を
低減することができる。
【0014】又、請求項3の発明では、上記ブレーキシ
ュー7を、接触部41に対して離間接近、又は、接触圧
力を強弱可能に配設したことを特徴としている。すなわ
ち、ブレーキシュー7の位置を接触部41に対して接近
させ、又は、接触部41に対する接触圧力を強くすれ
ば、スプール4、又は、スプールシャフト8がフリー回
転位置にスライドしたとき、接触部41に与える摩擦抵
抗力が強くなり、逆に離間させ、又は、接触圧力を弱く
すればスプール4、又は、スプールシャフト8がフリー
回転位置にスライドしたとき、接触部41に与える摩擦
抵抗力が弱くなる。したがって、スプール4の回転速度
に応じてブレーキシュー7と接触部41との摩擦抵抗力
を強弱することができる。この場合、フレームの外側か
らブレーキシュー7を左右動操作する操作体10を設け
ることが好適であり、例えば、フレームに左右動可能に
ねじ込んだり、押し引きによって左右動させたりする構
成により達成できる。又、ブレーキシューをスプールの
スプールフランジと対面するクラッチ板の面に配設した
ものである場合、厚みの異なるブレーキシューを用意し
て、任意にこれを交換することによって、スプールフラ
ンジに接近離間させる。(例えば,両軸受リールBの構
造)
【0015】請求項4の発明は、上記ブレーキシュー7
を、スプールシャフト8に軸方向スライド可能、且つ接
触部41から離反する方向に付勢して設けるとともに、
フレーム(図面では左フレーム2)に左右動可能に設け
られた操作ノブ10の左右動に連動するようにしたこと
によって、ブレーキシュー7を接触部41に対して離間
接近、又は、接触圧力を強弱することを特徴としてい
る。このブレーキシュー7の作動は、操作ノブ10を操
作して図面上右側へ移動させると、その移動に連動して
ブレーキシャフト7が右側に移動して接触部41に接
近、又は、接触部41に対する接触圧力が強くなる。そ
して、操作ノブ10を操作して図面上左側へ移動させる
と、付勢力によって操作ノブの移動に連動してブレーキ
シュー7が左側に移動して接触部41から離反、又は、
接触部41に対する接触圧力が弱くなる。したがって、
請求項4の発明では、ブレーキシュー7及び接触部41
の磨耗を減少させることができるとともに、フリー回転
するスプール4への抵抗を強弱可能にすることができ
る。
【0016】
【実施例1】以下、本発明の実施例1を図面に基づいて
説明すると、図1乃至図4は本発明に係る両軸受リール
Aを例示している。本実施例の両軸受リールAは、左右
フレーム2,3間に支持されたスプールシャフト8が、
ドラグレバー1によって作動するカム機構Cにより左右
動するようになっている。符号5はクラッチ板であり、
軸受B1を介してスプールシャフト8に遊転可能に支持
されて、ハンドル6と一体回転するメインギアMと噛合
ってスプールシャフト8を遊転するピニオンギアPと一
体回転するように連結されている。上記スプールシャフ
ト8に、軸受B2,B3を介してスプール4が遊転可能
に支持されている。上記スプール4は、スプールシャフ
ト8の左端部に固着されたキャップ部84と軸受B2と
の間に設けられた皿バネ群S2と、軸受B3,B1間に
設けられたスプリングS3とで挟まれており、これによ
って、スプール4のフリー回転時のがたつきを防止して
いる。そして、上記スプール4の右フランジ43には、
ドラグ板44が固着されており、このドラグ板44がク
ラッチ板5に接触することで発生するドラグ力によっ
て、クラッチ板5の回転がスプール4に伝わるようにな
っている。
【0017】符号7はブレーキシューであり、略細長板
状に形成されてスプールシャフト8に左右スライド可能
に配されている。具体的には、上記スプールシャフト8
の周面に、径方向に貫通し側面において軸方向に長い長
孔状のスライド孔81が形成されており、このスライド
孔81にブレーキシュー7が左右動可能に嵌合されてい
る。このブレーキシュー7の両端はスライド孔81の両
側から突出し、スプール4の貫通孔42に配設された接
触部41と対向している。符号9は、スライドシャフト
であり、円柱状に形成されて、スプールシャフト8の左
端面から軸方向に、上記スライド孔81を越えた深さに
形成されたスライド凹部82に軸方向スライド可能に挿
入されており、右端部91がブレーキシュー7に固定さ
れている。又、左端部92は、左フレーム2に開口され
た開口部21に左右動可能にねじ込んだ操作ノブ10に
連結されており、具体的には、操作ノブ10の端面に設
けられた凹部11の側壁面12に当接させて遊嵌合して
いる。符号S1はばねであり、上記ブレーキシュー7と
スライド凹部82の側壁面821との間に位置してお
り、スライドシャフト9を操作ノブ10側に付勢して、
左端面部92を側壁面12に押し付けている。この構成
によって、図3に示すように操作ノブ10を一方向へ回
動させると該操作ノブ10が右方向に移動する。する
と、スライドシャフト9が移動する操作ノブ10に押さ
れて同方向に移動し、スライドシャフト9と一体のブレ
ーキシュー7が接触部41に接近する。又、操作ノブ1
0を他方向に回動させると該操作ノブ10が左方向に移
動する。すると、スライドシャフト9がばねS1の付勢
力により、操作ノブ10の移動に伴って同方向に移動
し、スライドシャフト9と一体のブレーキシュー7が接
触部41から離間する。この構成によって、スプール4
の回転数に応じた摩擦抵抗力を強弱調節することができ
る。上記スライド孔81の長さは、ブレーキシュー7が
接触板41に対して接近離間するときに影響がない長さ
であるとともに、最も離間したときにおいてスプール4
がフリー回転位置にある場合、接触板41がブレーキシ
ュー7に接触しない位置となる長さである。
【0018】上記接触部41はスプール4と一体回転す
るように軸受B3が嵌合する貫通孔42の大径部45に
左右スライド可能に挿入されている。具体的には、接触
部41は、大径部45に適合する径の略円盤状を呈し、
図面上縁部の上下2箇所に突起411,411を形成し
てある。そして、接触部41は、上記大径部43の内周
面における図面上上下2箇所に形成された嵌合溝45
1,451に、突起411,411を嵌合した状態で大
径部43に挿入され、大径部43の段部46と軸受B3
に挟まれるとともに、ばねS3の付勢力によって常に段
部46に押し付けられている。この構成によって、接触
部41がスプール4と一体回転する。又、ブレーキシュ
ー7との距離が、スプール4がフリー回転位置に至るス
ライド量よりも短いときに、接触部41がブレーキシュ
ー7に押されて右方向にスライドし、スプール4のスラ
イド量を確保する。
【0019】本実施例の両軸受リールAは上記構成によ
り、ドラグレバー1をフリー回転位置に回動させると、
カム機構Cによりスプールシャフト8とスプール4が左
側に移動し、スプール4とクラッチ板5とが離間すると
ともに、接触板41がブレーキシュー7に接触して、ス
プール4のフリー回転に制動を与える。そして、ドラグ
レバー1をハンドル巻き取り位置に回動させると、カム
機構Cによりスプールシャフト8とスプール4が右側に
移動し、ドラグ板44とクラッチ板5とが接触するとと
もに、接触板41がブレーキシュー7から離間して、ハ
ンドル6の回転がスプール4に伝達される。
【0020】
【実施例2】次に、本発明の実施例2を図5及び図6に
基づいて説明すると、本実施例の両軸受リールBは、図
に示すように、左右フレーム2,3間に支持されたスプ
ールシャフト8が、ドラグレバー1によって作動するカ
ム機構Cにより左右動するとともに、ハンドル6と一体
回転するメインギアMと噛合うピニオンギアPと一体回
転するようになっていて、巻き取り方向にのみ回転する
ようになっている。上記スプールシャフト8には、軸受
B2,B3を介してスプール4が遊転可能に支持されて
いる。又、スプールシャフト8の左フレーム2側には、
該スプールシャフト8と一体回転する2枚のクラッチ板
5A,5Bが支持されており、スプールシャフト8の左
右スライドによりクラッチ板5Aがクラッチ板5Bに対
して接近離間するようになっている。又、クラッチ板5
A,5B間には、ばねS4が両クラッチ板を離間させる
方向に付勢力を作用させて、離間状態を保持するように
介在してある。そしてクラッチ板5A,5Bの間には、
スプール4と一体回転するドラグ板44があり、ドラグ
レバー1をハンドル巻取り方向へ回動すると、クラッチ
板5Aがスプールシャフト8の左側へのスライドによっ
てクラッチ板5Bに近接し、このクラッチ板5A,5B
でドラグ板44を挟むことによって、ハンドルの回転が
スプール4に伝達される。又、ドラグレバー1をフリー
回転位置に回動すると、スプールシャフト8が右側にス
ライドするとともに、ばねS4の付勢力によってクラッ
チ板5Aがクラッチ板5Bから離間することによって、
ドラグ板から44両クラッチ板が離れて、スプール4が
フリー回転するようになっている。
【0021】本実施例における接触部41とブレーキシ
ュー7の配設形態は、上記実施例1と基本的には同様で
あるため、異なっている点のみを説明する。本実施例に
おける接触部41は、図示するように大径部45に嵌め
込まれたクリップリング47で抜止された軸受B3と、
段部46とで挟まれて定位置が保持されている。本実施
例では、ブレーキシュー7を接触部41に対して常に接
触させており、スプール4のフリー回転時において摩擦
が生じるようにしてある。つまり、巻き取り回転ではス
プール4とスプールシャフト8が一体回転することか
ら、ブレーキシュー7と接触部41は接触した状態で一
体回転するので、両者間には摩擦が生じない。そして、
スプール4のフリー回転では、スプール4のみが回転す
ることによって、非回転のブレーキシュー7と回転する
接触部41間に摩擦が発生する。
【0022】又、スプールシャフト8が回転することか
ら、スライドシャフト9と操作ノブ10との連結形態を
図6に示すようにしている。具体的には、スライドシャ
フト9の左端部を小径とするとともに、その小径部91
に軸受B5を嵌合してあり、この軸受B5を、小径部9
1にしたことによって形成された段部92に軸受B5の
右側端部を当接させた状態で、操作ノブ10の凹部11
に嵌合してある。上記凹部11は2段上に形成され、こ
の凹部11の大径凹部111に軸受B5を嵌合し、段部
112に軸受B5の左側端部を当接させている。上記凹
部11の小径凹部113は、スライドシャフト9の小径
部91よりも大径、且つ軸受B5のから突出したスライ
ドシャフト9の突出量よりも深く形成されている。つま
り、スライドシャフト9は、軸受B5を介して操作ノブ
10に支持されて、しかも、操作ノブ10に一切接触し
ていない。すなわち、操作ノブ10を一方向に回動させ
て右方向に移動させると、軸受B5が段部112で押さ
れ、その軸受B5がスライドシャフト9を右方向にスラ
イドさせることにより、ブレーキシュー7の接触部41
に対する接触圧力が強くなる。又、操作ノブ10を方向
に回動させて左方向に移動させると、ばねS1の付勢力
によってスライドシャフト9が左側にスライドしてブレ
ーキシュー7の接触部41に対する接触圧力が弱くな
る。この構成によって、スプール4の回転数に応じた摩
擦抵抗力を強弱調節することができるとともに、スプー
ルシャフト8を軸受B5によって抵抗なくスムースに回
転させることができる。
【0023】本実施例における両軸受リールAは上記構
成により、ドラグレバー1をフリー回転位置に回動させ
ると、カム機構Cによりスプールシャフト8が左側に移
動し、ドラグ板44からクラッチ板5A,5Bが離間し
てスプール4がフリー回転し、スプール4と一体回転す
る接触部41とブレーキシュー7間に接触摩擦力が発生
してして、スプール4のフリー回転に制動を与える。そ
して、ドラグレバー1をハンドル巻き取り位置に回動さ
せると、カム機構Cによりスプールシャフト8が右側に
移動し、ドラグ板44をクラッチ板5A,5Bが挟み、
接触板41とブレーキシュー7が接触した状態で、ハン
ドル6の回転がスプール4に伝達される。
【0024】
【発明の効果】本発明は以上説明した通り、ドラグレバ
ーをフリー回転位置に回動すると、自動的にスプールの
フリー回転が制動されるものであるので、左手と右手の
持ち替え時間を省き、しかもサミングに依存することな
く、効率よく釣りが行えるレバードラグ式の両軸受リー
ルを提供することができる。又、ブレーキシューがスプ
ールシャフトの軸心に位置しているので、スプールのス
プールフランジに接触する構造とのものとスプール4の
回転数が同回転数である場合において、接触部に対する
ブレーキシューの接触する総距離が大幅に短くできるた
め、ブレーキシューの磨耗を低減することができる。し
たがって、接触部の磨耗が少ないので、長期間に亘って
スプールの制動機能を保持することができる。又、ブレ
ーキシューを接触部に対して接近離間可能、又は、接触
圧力を強弱可能にしたことによって、フリー回転するス
プールへの抵抗を強弱可能にしたので、スプールの回転
数に応じた制動力を発揮させることができる。したがっ
て、回転数が低ければ制動力を弱くし、高ければ強くす
ることにより、常にバックラッシュの危険性がない安定
したスプール回転が実現する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における実施例1の両軸受リールAの断
面図である。
【図2】図1の要部拡大図である。
【図3】図2の(3)−(3)線断面図である。
【図4】スプールがハンドル巻取り回転する状態の要部
拡大図である。
【図5】本発明における実施例2の両軸受リールAの一
部切欠正面図である。
【図6】図5の要部拡大図である。
【図7】従来の両軸受リールである。
【符号の説明】
1:ドラグレバー 2,3:左右フレーム 4:スプール 5:クラッチ板 6:ハンドル 7:ブレーキシュー 8:スプールシャフト 10:操作ノブ 41:接触部 42:貫通孔 A:両軸受リール ばね:S1

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドラグレバーの回動操作で、左右フレー
    ム間に遊転可能に支持されたスプールとクラッチ板とを
    接離させることにより、ハンドルの回転をスプールに伝
    達するとともに、回転伝達を切り離してスプールをフリ
    ー回転させる両軸受リールであって、 上記ドラグレバーをフリー回転位置に回動させたときに
    のみ、スプールと一体回転する接触部に摩擦抵抗力を与
    えるブレーキシューを有し、このブレーキシューと接触
    部との摩擦抵抗力によってスプールのフリー回転を制動
    するようにしたことを特徴とする両軸受リール。
  2. 【請求項2】 上記ブレーキシューをスプールの貫通孔
    内に位置するスプールシャフトの外周面から放射方向に
    突出状に配し、接触部を貫通孔に一体的、且つブレーキ
    シューと対向状に配していることを特徴とする請求項1
    に記載の両軸受リール。
  3. 【請求項3】 上記ブレーキシューと接触部との摩擦抵
    抗力が、強弱調節可能であることを特徴とする請求項
    1、又は、請求項2に記載の両軸受リール。
  4. 【請求項4】 上記ブレーキシューを、スプールシャフ
    トに軸方向スライド可能、且つ接触部から離反する方向
    に付勢して設けるとともに、フレームに左右動可能に設
    けられた操作ノブの左右動に連動して左右動するように
    したことしたことを特徴とする請求項1乃至請求項3い
    ずれか1項に記載の両軸受リール。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011019428A (ja) * 2009-07-14 2011-02-03 Shimano Inc 両軸受リールのレバードラグ機構
KR102141331B1 (ko) * 2020-03-19 2020-08-04 주식회사 샤크컴퍼니 강선을 이용하여 만든 파이프형 금속 탄성체 및 그 제조 방법과 이를 이용한 낚시릴의 텐션조정노브

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