JP2001337698A - 符号化装置および符号化方法並びに復号化装置および復号化方法 - Google Patents

符号化装置および符号化方法並びに復号化装置および復号化方法

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JP2001337698A JP2000159930A JP2000159930A JP2001337698A JP 2001337698 A JP2001337698 A JP 2001337698A JP 2000159930 A JP2000159930 A JP 2000159930A JP 2000159930 A JP2000159930 A JP 2000159930A JP 2001337698 A JP2001337698 A JP 2001337698A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数のファイルを符号化または復号化する時
に、複数のファイル間の連続性を考慮した処理と、連続
性を考慮しない処理とを選択可能とする。 【解決手段】 図14Aは、分割点を境にして、dataA.
pcm の終点のPCMデータとdataB.pcm の始点のPCM
データが連続している様子を示す。図14Bは、dataA.
pcm の最終フレームの様子を示し、データ列を連続した
形で処理する場合では、分割点より外側のデータに0デ
ータを埋めるのではなく、dataB.pcm のデータを採用す
る。図14Cは、dataB.pcm の先頭のフレーム割りを示
し、ファイルの始点にフレームをあわせて0データを埋
めるのではなく、dataA.pcm のフレーム割りと連続性を
保つようなフレーム割り処理として、dataB.pcm の始点
より外側のデータについては、dataA.pcm のデータを採
用する。このように処理することにより、二つのファイ
ル間で連続性が保たれることとなり、二つのファイルを
復号化して連続再生した場合に音切れが起こらない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、オーディオデー
タ等のディジタル信号に係る符号化装置および符号化方
法並びに復号化装置および復号化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】オーディオ信号の高能率符号化に係る従
来技術として、例えば、時間領域のオーディオ信号を単
位時間毎にブロック化し、ブロック毎の時間軸上の信号
を周波数軸上の信号に変換(直交変換)して複数の周波
数帯域に分割し、各帯域毎に符号化するブロック化周波
数帯域分割方式の一つである変換符号化方法が知られて
いる。また、時間領域のオーディオ信号を単位時間毎に
ブロック化せずに、複数の周波数帯域に分割して符号化
する非ブロック化周波数帯域分割方法の一つである帯域
分割符号化(サブ・バンド・コーディング(SBC:Su
b Band Coding ))方法が知られている。
【0003】さらに、上述の帯域分割符号化と変換符号
化とを組み合わせてなる高能率符号化方法も知られてい
る。この方法では、例えば、帯域分割符号化方式によっ
て分割した各帯域毎の信号を、変換符号化方式によって
周波数領域の信号に直交変換し、直交変換された各帯域
毎に符号化が施される。
【0004】ここで、上述した帯域分割符号化方式に使
用される帯域分割用フィルタとしては、例えばQMF(Q
uadrature Mirror filter)等のフィルタがある。QMF
については、例えば、 R.E.Crochiere Digital coding
of speech in subbands Bell Syst.Tech. J. Vol.55,
No.8(1976)に述べられている。また、ICASSP 83, BOST
ON Polyphase Quadrature filters-A new subband codi
ng technique JosephH. Rothweiler には、ポリフェー
ズ クワドラチャ フィルタ(Polyphase Quadrature fi
lter) などの等バンド幅のフィルタ分割手法および装置
が述べられている。
【0005】また、直交変換としては、例えば、入力オ
ーディオ信号を所定単位時間(フレーム)でブロック化
し、該ブロック毎に高速フーリエ変換(FFT)やコサ
イン変換(DCT)、モディファイドDCT変換(MD
CT)等を行うことで時間軸を周波数軸に変換するよう
な方法が知られている。MDCTについては、例えば、
ICASSP 1987 Subband/Transform Coding Using Filter
Bank Designs Based on Time Domain Aliasing Cancell
ation J.P.Princen A.B.Bradley Univ. of Surrey Roy
al Melbourne Inst.of Tech. に述べられている。
【0006】一方、周波数帯域分割された各周波数成分
を量子化する際に、人間の聴覚特性を考慮した周波数分
割幅を用いる符号化方法が知られている。すなわち、臨
界帯域(クリティカルバンド)と呼ばれる、帯域幅が高
域程広くなるような帯域幅が広く用いられている。この
ような臨界帯域を用いてオーディオ信号を複数バンド
(例えば25バンド)の帯域に分割することがある。こ
のような帯域分割方法によれば、各帯域毎のデータを符
号化する際に、各帯域毎に所定のビット配分、或いは各
帯域毎に適応的なビット配分による符号化が行われる。
例えば、MDCT処理によって生成されるMDCT係数
データを上述したようなビット配分によって符号化する
場合には、各ブロック毎に対応して生成される各帯域毎
のMDCT係数データに対して適応的なビット数が配分
され、そのようなビット数配分の下で符号化が行われ
る。
【0007】このようなビット配分方法およびそれを実
現する装置についての公知文献として、例えば以下のよ
うなものが挙げられる。まず、例えばIEEE Transaction
s ofAccoustics,Speech,and Signal Processing,vol.AS
SP-25,No.4,August(1977)には、各帯域毎の信号の大き
さに基づいてビット配分を行う方法が記載されている。
また、例えばICASSP 1980 Thecritical band coder--di
gital encoding of the perceptual requirements of
the auditory system M.A. Kransner MIT には、聴覚マ
スキングを利用することによって各帯域毎に必要な信号
対雑音比を得て固定的なビット配分を行う方法が記載さ
れている。
【0008】また、各帯域毎の符号化に際しては、各帯
域毎に正規化を行って量子化を行うことにより、より効
率的な符号化を実現するいわゆるブロックフローティン
グ処理が行われている。例えば、MDCT処理によって
生成されるMDCT係数データを符号化する際には、各
帯域毎に上述のMDCT係数の絶対値の最大値等に対応
した正規化を行った上で量子化を行うことにより、より
効率的な符号化が行われる。正規化処理は例えば以下の
ように行われる。すなわち、予め番号付けされた複数種
類の値を用意し、それら複数種類の値の内で各ブロック
についての正規化に係るものを所定の演算処理によって
決定し、決定した値に付されている番号を正規化情報と
して使用する。複数種類の値に対応する番号付けは、例
えば、番号の1の増減に、オーディオレベルの2dBの
増減が対応する等の一定の関係の下で行われる。
【0009】上述したような方法で生成される高能率符
号化データは、次のようにして復号化される。まず、各
帯域毎のビット配分情報、正規化情報等を参照して、符
号化データに基づいてMDCT係数データを生成する処
理がなされる。このMDCT係数データに基づいていわ
ゆる逆直交変換(IMDCT)が行われることにより、
時間領域のデータが生成される。高能率符号化の過程で
帯域分割用フィルタによる帯域分割が行なわれていた場
合は、帯域合成フィルタを用いて時間領域のデータを合
成する処理がさらになされる。
【0010】上述した符号化に用いられている直交変換
のMDCT処理、並びに復号化に用いられている、逆直
交変換のIMDCT処理では、処理を行うフレーム間の
不連続性を防止するために、いわゆるオーバーラップ処
理が利用されている。ある楽曲を符号化し、また、復号
化する時には、当該楽曲の始点および終点については、
このオーバーラップおよび変換サイズを考慮した適合処
理が行われる。
【0011】上述した方法での高能率符号化は、基本的
には楽曲単位で行われるが、大量の楽曲を高能率符号化
処理するような場合、各楽曲の処理の終了毎に、ユーザ
が次の楽曲の処理の開始を促すのは非効率的であるた
め、通常、あらかじめ所望の楽曲を選択して、自動的に
選択された楽曲が高能率符号化されるような処理が行わ
れる。より具体的には、電子音楽配信の配信用サーバで
は、ハードディスクに大量のPCMファイルを格納し、
コンピュータソフトウェア処理によって高速に高能率符
号化の処理がなされる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】配信用サーバのよう
に、大量の楽曲を自動的に高能率符号化処理する場合、
楽曲単位で高能率符号化が行われるので、各楽曲に対し
て、始点および終点における、直交変換におけるオーバ
ーラップおよび変換サイズを考慮した適合処理を行うこ
とになる。楽曲によっては、他の楽曲との相関関係があ
る場合、例えば当該楽曲の始点が他の楽曲の終点との連
続性を保つような場合がある。具体例としては、ライブ
版、リミックス、ダンス系等の音楽では、楽曲同士が無
音期間を介することなくつながっていることがある。こ
のような場合でも、上述したような始点および終点にお
ける適合処理を楽曲毎に独立して行うと、高能率符号化
処理後のデータは、楽曲間の連続性を失ってしまう問題
がある。復号化においても同様の問題が発生する。楽曲
間に連続性があるものを処理する場合には、始点および
終点における適合処理を行わずに、楽曲間データを連続
的に処理することが望ましい。
【0013】したがって、この発明の目的は、複数の楽
曲を符号化または復号化の処理を行う場合、処理の対象
の楽曲の連続性を応じて、始点および終点における適合
処理を行い、楽曲毎に独立して処理を行うか、または適
合処理を行わずに、楽曲間を連続的に処理を行うかの選
択を行うことによって、上述した問題を解決することが
できる符号化装置および符号化方法並びに復号化装置お
よび復号化方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、複数
のディジタルオーディオファイルに対して所定長毎にブ
ロック化を施し、ブロック処理されたディジタルオーデ
ィオファイルに対して圧縮処理を施す符号化装置であっ
て、複数のディジタルオーディオファイルの中から圧縮
処理を施すディジタルオーディオファイルを選択する第
1の選択手段と、第1の選択手段にて選択された隣接す
るディジタルオーディオファイルの前方に位置するディ
ジタルオーディオファイルの終端部近傍のブロックと、
第1の選択手段にて選択された隣接するディジタルオー
ディオファイルの後方に位置するディジタルオーディオ
ファイルの始端部近傍のブロックと、2つのディジタル
オーディオファイルに跨がっているブロックとに基づい
て符号化処理を施す第1の符号化手段と、第1の選択手
段にて選択された隣接するディジタルオーディオファイ
ルの前方に位置するディジタルオーディオファイルの終
端部近傍のブロックと、2つのディジタルオーディオフ
ァイルに跨がっているブロックとに基づいて符号化処理
を施す第2の符号化手段と、第1の符号化手段における
符号化処理と第2の符号化手段における符号化処理との
一方を選択する第2の選択手段とを備えてなる符号化装
置である。
【0015】請求項7の発明は、複数のディジタルオー
ディオファイルに対して所定長毎にブロック化を施し、
ブロック処理されたディジタルオーディオファイルに対
して圧縮処理を施す符号化装置であって、入力ディジタ
ル信号を複数の周波数帯域成分に分割する帯域分割手段
と、信号を直交変換して時間と周波数に関する複数の2
次元ブロック内の符号化のための信号成分を得る直交変
換手段と、時間と周波数に関する2次元ブロック毎に2
次元ブロック内の信号成分を基に正規化を行なって正規
化データを得る正規化データ算出手段と、時間と周波数
に関する2次元ブロック毎に2次元ブロック内の信号成
分の特徴を表す量子化係数を求める量子化係数算出手段
と、該量子化係数を基にビット配分量を決定するビット
配分算出手段と、時間と周波数に関する2次元ブロック
毎に正規化データとビット配分量によりブロック内の信
号成分を量子化して情報圧縮する圧縮符号化手段と、時
間と周波数に関する2次元ブロック毎の情報圧縮パラメ
ーターを得る情報圧縮パラメータ決定手段と、複数ファ
イルの処理時に、異なるファイル間の連続性を考慮した
符号化と、考慮しない符号化を選択する処理選択手段と
を有する符号化装置である。
【0016】請求項8の発明は、複数のディジタルオー
ディオファイルに対して所定長毎にブロック化を施し、
ブロック処理されたディジタルオーディオファイルに対
して圧縮処理を施す符号化方法であって、複数のディジ
タルオーディオファイルの中から圧縮処理を施すディジ
タルオーディオファイルを選択する第1の選択ステップ
と、第1の選択ステップにて選択された隣接するディジ
タルオーディオファイルの前方に位置するディジタルオ
ーディオファイルの終端部近傍のブロックと、第1の選
択ステップにて選択された隣接するディジタルオーディ
オファイルの後方に位置するディジタルオーディオファ
イルの始端部近傍のブロックと、2つのディジタルオー
ディオファイルに跨がっているブロックとに基づいて符
号化処理を施す第1の符号化ステップと、第1の選択ス
テップにて選択された隣接するディジタルオーディオフ
ァイルの前方に位置するディジタルオーディオファイル
の終端部近傍のブロックと、2つのディジタルオーディ
オファイルに跨がっているブロックとに基づいて符号化
処理を施す第2の符号化ステップと、第1の符号化ステ
ップにおける符号化処理と第2の符号化ステップにおけ
る符号化処理との一方を選択する第2の選択ステップと
を備えてなる符号化方法である。
【0017】請求項9の発明は、複数のディジタルオー
ディオファイルに対して所定長毎にブロック化を施し、
ブロック処理されたディジタルオーディオファイルに対
して圧縮処理を施す符号化方法であって、入力ディジタ
ル信号を複数の周波数帯域成分に分解して、時間と周波
数に関する複数の2次元ブロック内の信号成分を得、時
間と周波数に関する2次元ブロック毎に2次元ブロック
内の信号成分を基に正規化を行って正規化データを得、
時間と周波数に関する2次元ブロック毎に2次元ブロッ
ク内の信号成分の特徴を表す量子化係数を求め、該量子
化係数を基にビット配分量を決定し、時間と周波数に関
する2次元ブロック毎に正規化データとビット配分量に
よりブロック内信号成分を量子化した量子化データと、
時間と周波数に関する2次元ブロック毎の情報圧縮パラ
メーターを、情報圧縮データとする符号化を行い、複数
ファイルの処理時に、異なるファイル間の連続性を考慮
した符号化と、考慮しない符号化を選択可能とした符号
化方法である。
【0018】請求項10の発明は、符号化された複数の
ディジタルオーディオファイルに対して復号化を施す復
号化装置であって、入力ディジタル信号を複数の周波数
帯域成分に分割する帯域分割手段と、信号を直交変換し
て時間と周波数に関する複数の2次元ブロック内の符号
化のための信号成分を得る直交変換手段と、時間と周波
数に関する2次元ブロック毎に2次元ブロック内の信号
成分を基に正規化を行なって正規化データを得る正規化
データ算出手段と、時間と周波数に関する2次元ブロッ
ク毎に2次元ブロック内の信号成分の特徴を表す量子化
係数を求める量子化係数算出手段と、該量子化係数を基
にビット配分量を決定するビット配分算出手段と、時間
と周波数に関する2次元ブロック毎に正規化データとビ
ット配分量によりブロック内の信号成分を量子化して情
報圧縮する圧縮符号化手段と、時間と周波数に関する2
次元ブロック毎の情報圧縮パラメーターを得る情報圧縮
パラメータ決定手段と、情報圧縮された時間と周波数に
関する2次元ブロック内の信号成分を、時間と周波数に
関する2次元ブロック毎の情報圧縮パラメータを用いて
復号する復号手段と、複数ファイルの処理時に、異なる
ファイル間の連続性を考慮した復号化と、考慮しない復
号化を選択する処理選択手段とを有する復号化装置であ
る。
【0019】請求項11の発明は、符号化された複数の
ディジタルオーディオファイルに対して復号化を施す復
号化方法であって、入力ディジタル信号を複数の周波数
帯域成分に分解して、時間と周波数に関する複数の2次
元ブロック内の信号成分を得、時間と周波数に関する2
次元ブロック毎に2次元ブロック内の信号成分を基に正
規化を行って正規化データを得、時間と周波数に関する
2次元ブロック毎に2次元ブロック内の信号成分の特徴
を表す量子化係数を求め、該量子化係数を基にビット配
分量を決定し、時間と周波数に関する2次元ブロック毎
に正規化データとビット配分量によりブロック内信号成
分を量子化した量子化データと、時間と周波数に関する
2次元ブロック毎の情報圧縮パラメーターを、情報圧縮
データとする符号化を行い、符号化された情報圧縮デー
タの量子化データを、時間と周波数に関する2次元ブロ
ック毎の情報圧縮パラメータを用いて復号化を行い、複
数ファイルの処理時に、異なるファイル間の連続性を考
慮した復号化と、考慮しない復号化を選択可能とした復
号化方法である。
【0020】以上のような発明によれば、連続性を考慮
した処理と、連続性を考慮しない処理とを選択すること
が可能となり、元々のデータの特徴に応じた処理が可能
となる。
【0021】
【発明の実施の形態】この発明の一実施形態について、
以下、図面を参照して説明する。一実施形態では、オー
ディオPCM信号等の入力ディジタル信号を、帯域分割
符号化(SBC)、適応変換符号化(ATC)および適
応ビット割当の技術を用いて高能率符号化する。この高
能率符号化技術について、図1を参照して説明する。
【0022】図1に示す高能率符号化装置では、入力デ
ィジタル信号を複数の周波数帯域に分割すると共に、各
周波数帯域毎に直交変換を行って、得られた周波数軸の
スペクトルデータを、低域では、後述する人間の視覚特
性を考慮したいわゆる臨界帯域幅(クリティカルバン
ド)毎に、中高域では、ブロックフローティング効率を
考慮して臨界帯域幅を細分化した帯域毎に、適応的にビ
ット割当して符号化している。通常このブロックが量子
化雑音発生ブロックとなる。さらに、一実施形態におい
ては、直交変換の前に入力信号に応じて適応的にブロッ
クサイズ(ブロック長)を変化させている。
【0023】例えばサンプリング周波数が44.1kH
zの場合、入力端子100を介して0〜22kHzのオ
ーディオPCM信号がQMFフィルタ等の帯域分割フィ
ルタ101に供給される。帯域分割フィルタ101は、
供給される信号を0〜11kHz帯域と11kHz〜2
2kHz帯域とに分割する。11〜22kHz帯域の信
号はMDCT(Modified Discrete Cosine Transform)回
路103およびブロック決定回路109、110、11
1に供給される。
【0024】また、0kHz〜11kHz帯域の信号は
帯域分割フィルタ102に供給される。帯域分割フィル
タ102は、供給される信号を5. 5kHz〜11kH
z帯域と0〜5. 5kHz帯域とに分割する。5.5〜
11kHz帯域の信号はMDCT回路104およびブロ
ック決定回路109、110、111に供給される。ま
た、0〜5. 5kHz帯域の信号は、MDCT回路10
5およびブロック決定回路109、110、111に供
給される。帯域分割フィルタ101、102は、例えば
QMFフィルタ等を用いて構成することができる。ブロ
ック決定回路109は、供給される信号に基づいてブロ
ックサイズを決定し、決定したブロックサイズを示す情
報をMDCT回路103および出力端子113に供給す
る。
【0025】ブロック決定回路110は、供給される信
号に基づいてブロックサイズを決定し、決定したブロッ
クサイズを示す情報をMDCT回路104および出力端
子115に供給する。ブロック決定回路111は、供給
される信号に基づいてブロックサイズを決定し、決定し
たブロックサイズを示す情報をMDCT回路105お。
よび出力端子117に供給する。ブロックサイズブロッ
ク決定回路110、111、112は、供給される信号
の時間特性、周波数分布に応じて適応的にブロックサイ
ズ(ブロック長)を設定する。
【0026】MDCT回路103、104、105は、
供給される信号に基づいてMDCT処理を行い、MDC
T係数データまたは周波数軸上のスペクトルデータを生
成する。MDCT回路103が生成する高域のMDCT
係数データまたは周波数軸上のスペクトルデータは、ブ
ロックフローティングの有効性を考慮して臨界帯域幅を
細分化する処理を施された後に適応ビット割当符号化回
路106およびビット割当算出回路118に供給され
る。MDCT回路104が生成する中域のMDCT係数
データまたは周波数軸上のスペクトルデータは、ブロッ
クフローティングの有効性を考慮して臨界帯域幅を細分
化する処理を施された後に適応ビット割当符号化回路1
07およびビット割当算出回路118に供給される。
【0027】MDCT回路105が生成する低域のMD
CT係数データまたは周波数軸上のスペクトルデータ
は、臨界帯域(クリティカルバンド)毎にまとめる処理
を施された後に適応ビット割当符号化回路108および
ビット割当算出回路118に供給される。ここで、臨界
帯域とは、人間の聴覚特性を考慮して分割された周波数
帯域であり、ある純音の周波数近傍の同じ強さの狭帯域
バンドノイズによって当該純音がマスクされる時に、当
該狭帯域バンドノイズの帯域のことである。臨界帯域
は、高域ほど帯域幅が広くなるという性質がある。0〜
22kHzの全周波数帯域は、例えば25のクリティカ
ルバンドに分割されている。
【0028】ビット割当算出回路118は、供給される
MDCT係数データまたは周波数軸上のスペクトルデー
タ、およびブロックサイズ情報に基づいて、後述するよ
うなマスキング効果等を考慮して上述の臨界帯域および
ブロックフローティングを考慮した各分割帯域毎のマス
キング量、エネルギーおよび或いはピーク値等を計算
し、計算結果に基づいて各帯域毎にブロックフロ−ティ
ングの状態を示すスケ−ルファクタ、および割当てビッ
ト数を計算する。計算された割当てビット数は、適応ビ
ット割当符号化回路106、107、108に供給され
る。以下の説明において、ビット割当の単位とされる各
分割帯域を単位ブロックと表記する。
【0029】適応ビット割当符号化回路106は、ブロ
ック決定回路109から供給されるブロックサイズ情
報、ビット割当算出回路118から供給される割当ビッ
ト数および正規化情報としてのスケールファクタ情報に
応じて、MDCT回路103から供給されるスペクトル
データまたはMDCT係数データを再量子化(正規化し
て量子化)する処理を行う。かかる処理の結果として、
高能率符号化データが生成される。この高能率符号化は
演算器120に供給される。適応ビット割当符号化回路
107は、ブロック決定回路110から供給されるブロ
ックサイズ情報、ビット割当算出回路118から供給さ
れる割当ビット数およびスケールファクタ情報に応じ
て、MDCT回路104から供給されるスペクトルデー
タまたはMDCT係数データを再量子化する処理を行
う。かかる処理の結果として、高能率符号化データが生
成される。この高能率符号化データが演算器121に供
給される。
【0030】適応ビット割当符号化回路108は、ブロ
ック決定回路110から供給されるブロックサイズ情
報、ビット割り当て算出回路118から供給される割当
ビット数およびスケールファクタ情報に応じて、MDC
T回路105から供給されるスペクトルデータまたはM
DCT係数データを再量子化する。かかる処理の結果と
して、高能率符号化データが生成される。この高能率符
号化データは演算器122に供給される。正規化情報変
更回路119、および演算器120、121、122に
ついては後述する。
【0031】図2に、MDCT回路103,104,1
05に供給される、各帯域毎のデータの例を示す。ブロ
ック決定回路109,110,111の動作により、帯
域分割フィルタ101、102から出力される計3個の
データについて、各帯域毎について独立に直交変換ブロ
ックサイズを設定することができると共に、信号の時間
特性、周波数分布等により時間分解能を切り換えること
が可能とされている。すなわち、信号が時間的に準定常
的である場合には、図2Aに示すような、直交変換ブロ
ックサイズを例えば11.6msと大きくするLong
Modeが用いられる。
【0032】一方、信号が非定常的である場合には、直
交変換ブロックサイズをLongMode時に比べて2
分割または4分割とするモードが用いられる。より具体
的には、全てを4分割して例えば2.9msとするSh
ort Mode(図2B参照)、或いは、一部を2分
割して例えば5.8msとし、他の一部を4分割して例
えば2.9msとするMiddleMode−a(図2
C参照)または、Middle Mode−b(図2D
参照)が用いられる。このように時間分解能を様々に設
定することにより、実際の複雑な入力信号に適応できる
ようになされる。
【0033】回路規模等に係る制約が小さい場合には、
直交変換ブロックサイズの分割をさらに複雑なものとす
ることにより、実際の入力信号をより適切に処理できる
ことは明白である。上述したようなブロックサイズは、
ブロック決定回路109,110,111によって決定
され、決定されたブロックサイズの情報はMDCT回路
103,104,105およびビット割り当て算出回路
118に供給されると共に、出力端子113、115、
117を介して出力される。
【0034】次に、図3を参照して、ビット割当て算出
回路118について詳細に説明する。入力端子301を
介して、MDCT回路103、104、105からの周
波数軸上のスペクトルデータまたはMDCT係数、およ
びブロック決定回路109、110、111からのブロ
ックサイズ情報がエネルギー算出回路302に供給され
る。エネルギー算出回路302は、例えば当該単位ブロ
ック内での各振幅値の総和を計算する等の方法で単位ブ
ロック毎のエネルギーを計算する。なお、エネルギー算
出回路302の代わりに振幅値のピーク値、平均値等を
計算する構成を設け、振幅値のピーク値、平均値等の計
算値に基づいてビット割当て処理を行うようしても良
い。
【0035】エネルギー算出回路302の出力の一例を
図4に示す。図4では、各バンド毎の総和値のスペクト
ルSBを、先端に丸を付した縦方向の線分によって示
す。ここで、横軸が周波数、縦軸が信号強度をそれぞれ
示す。なお、図示が煩雑となるのを避けるため、図4で
は、単位ブロックによる分割数を12ブロック(B1〜
B12)とし、B12のスペクトルのみに符号「SB」
を付した。
【0036】また、エネルギー算出回路302は、単位
ブロックのブロックフローティングの状態を示す正規化
情報であるスケールファクタ値を決定する処理を行う。
具体的には、例えばあらかじめスケールファクタ値の候
補として幾つかの正の値を用意し、それらの内、単位ブ
ロック内のスペクトルデータ又はMDCT係数の絶対値
の最大値以上の値をとるものの中で最小のものを当該単
位ブロックのスケールファクタ値として採用する。スケ
ールファクタ値の候補は、実際の値と対応した形で、例
えば数ビットを用いて番号付けを行ない、その番号を図
示しないROM(Read Only Memory) 等に記憶させてお
けば良い。この際に、スケールファクタ値の候補は、番
号順に例えば2dBの間隔での値を持つように規定して
おく。ある単位ブロックについて採用されたスケールフ
ァクタ値に付される番号がサブ情報として用いられ、当
該単位ブロックについてのスケールファクタ情報とされ
る。
【0037】エネルギー算出回路302の出力、すなわ
ち、スペクトルSBの各値は、畳込みフイルタ回路30
3に送られる。畳込みフイルタ回路303は、例えば、
入力データを順次遅延させる複数の遅延素子と、これら
遅延素子からの出力にフイルタ係数(重み付け関数)を
乗算する複数の乗算器と、各乗算器出力の総和をとる総
和加算器とから構成することができる。畳込みフイルタ
回路303は、スペクトルSBのマスキングにおける影
響を考慮するための、スペクトルSBに所定の重み付け
関数を掛けて加算するような畳込み(コンボリユーショ
ン)処理を施す。この畳込み処理により、図4中で点線
で示す部分の総和が計算される。
【0038】図3に戻り、畳込みフイルタ回路303の
出力は演算器304に供給される。演算器304には、
さらに、許容関数(マスキングレベルを表現する関数)
が(n−ai)関数発生回路305から供給される。演
算器304は、許容関数に従って、畳込みフイルタ回路
303によって畳み込まれた領域における、許容可能な
ノイズレベルに対応するレベルαを計算する。ここで、
許容可能なノイズレベル(許容ノイズレベル)に対応す
るレベルαとは、後述するように、逆コンボリユーショ
ン処理を行うことによって、クリテイカルバンドの各バ
ンド毎の許容ノイズレベルとなるようなレベルである。
レベルαの算出値は、許容関数を増減させることによっ
て制御される。
【0039】すなわち、許容ノイズレベルに対応するレ
ベルαは、クリテイカルバンドのバンドの低域から順に
与えられる番号をiとすると、次の式(1)で求めるこ
とができる。
【0040】α=S−(n−ai) (1)
【0041】式(1)において、n,aは定数でa>
0、Sは畳込み処理されたスペクトルの強度であり、式
(1)中(n−ai)が許容関数となる。一例としてn
=38,a=1とすることができる。
【0042】演算器304によって計算されるレベルα
が割算器306に伝送される。割算器306は、レベル
αを逆コンボリユーションする処理を行い、その結果と
してレベルαからマスキングスペクトルを生成する。こ
のマスキングスペクトルが許容ノイズスペクトルとな
る。なお、逆コンボリユーション処理を行う場合、一般
的には複雑な演算が行われる必要があるが、この発明の
一実施形態では、簡略化した割算器306を用いて逆コ
ンボリユーションを行っている。マスキングスペクトル
は、合成回路307に供給される。合成回路307に
は、さらに、後述するような最小可聴カーブRCを示す
データが最小可聴カーブ発生回路312から供給され
る。
【0043】合成回路307は、割算器306の出力で
あるマスキングスペクトルと最小可聴カーブRCのデー
タとを合成することにより、マスキングスペクトルを生
成する。生成されるマスキングスペクトルが減算器30
8に供給される。減算器308には、さらに、エネルギ
ー検出回路302の出力、すなわち帯域毎のスペクトル
SBが遅延回路309によってタイミングを調整された
上で供給される。減算器308は、マスキングスペクト
ルとスペクトルSBとに基づく減算処理を行う。
【0044】かかる処理の結果として、ブロック毎のス
ペクトルSBの、マスキングスペクトルのレベル以下の
部分がマスキングされる。図5に、マスキングの一例を
示す。スペクトルSBにおける、マスキングスペクトル
のレベル(MSと表記する)以下の部分がマスキングさ
れていることがわかる。なお、図示が煩雑となるのを避
けるため、図5中ではB12においてのみ、スペクトル
に符号「SB」を付すと共にマスキングスペクトルのレ
ベルに符号「MS」を付した。
【0045】雑音絶対レベルが最小可聴カーブRC以下
ならばその雑音は人間には聞こえないことになる。最小
可聴カーブは、コーデイングが同じであっても例えば再
生時の再生ボリユームの違いによって異なる。但し、実
際のデジタルシステムでは、例えば16ビットダイナミ
ックレンジへの音楽データの入り方にはさほど違いがな
いので、例えば4kHz付近の最も耳に聞こえやすい周
波数帯域の量子化雑音が聞こえないとすれば、他の周波
数帯域ではこの最小可聴カーブのレベル以下の量子化雑
音は聞こえないと考えられる。
【0046】従って、例えばシステムの持つワードレン
グスの4kHz付近の雑音が聞こえないような使い方を
する場合、最小可聴カーブRCとマスキングスペクトル
MSとを合成することによって許容ノイズレベルを得る
ようにすれば、この場合の許容ノイズレベルは図6中の
斜線で示す部分となる。なお、ここでは、最小可聴カー
ブの4kHzのレベルを例えば20ビット相当の最低レ
ベルに合わせている。図6では、各ブロック内の水平方
向の実線としてSB、各ブロック内の水平方向の点線と
してMSをそれぞれ示した。但し、図示が煩雑となるの
を避けるため、図6ではB12のスペクトルのみについ
て符号「SB」、「MS」を付した。また、図6では、
信号スペクトルSSを一点鎖線で示した。
【0047】図3に戻り、減算器308の出力は許容雑
音補正回路310に供給される。許容雑音補正回路31
0は、例えば等ラウドネスカーブのデータ等に基づい
て、減算器308の出力における許容雑音レベルを補正
する。すなわち、許容雑音補正回路310は、上述した
マスキング、聴覚特性等の様々なパラメータに基いて、
各単位ブロックに対する割当ビットを算出する。許容雑
音補正回路310の出力は、出力端子311を介して、
ビット割当算出回路118の最終的な出力データとして
出力される。ここで、等ラウドネスカーブとは、人間の
聴覚特性に関する特性曲線であり、例えば1kHzの純
音と同じ大きさに聞こえる各周波数での音の音圧を求め
て曲線で結んだもので、ラウドネスの等感度曲線とも呼
ばれる。
【0048】また、この等ラウドネスカーブは、図6に
示した最小可聴カーブRCと同じ曲線を描く。この等ラ
ウドネスカーブにおいては、例えば4kHz付近では1
kHzのところより音圧が8〜10dB下がっても1k
Hzと同じ大きさに聞こえ、逆に、50Hz付近では1
kHzでの音圧よりも約15dB高くないと同じ大きさ
に聞こえない。このため、最小可聴カーブRCのレベル
を越える雑音(許容ノイズレベル)が等ラウドネスカー
ブに沿った周波数特性を持つようにすれば、その雑音が
人間に聞こえないようにすることができる。
【0049】等ラウドネスカーブを考慮して許容ノイズ
レベルを補正することは、人間の聴覚特性に適合してい
ることがわかる。以上のように、ビット割当算出回路1
18では、メイン情報としての直交変換出力スペクトル
をサブ情報によって処理したデータと、サブ情報として
のブロックフローティングの状態を示すスケールファク
タおよび語調を示すワードレンクスが得られる。これら
の情報に基づいて、図1中の適応ビット符号化回路10
6、107、108が再量子化を行って、符号化フォー
マットに従う高能率符号化データを生成する。
【0050】図1に戻り、正規化情報変更回路119に
ついて説明する。上述したように、エネルギー算出回路
302によって決定されるスケールファクタ情報を操作
することにより、例えば2dB毎のレベル調整を行うこ
とができる。正規化情報変更回路119は、スケールフ
ァクタ情報の変更に係る値を生成し、生成した値をそれ
ぞれ、演算器120、121、122に供給する。演算
器120は、121、122は、それぞれ、適応ビット
割当符号化回路106、107、108から供給される
符号化データ中のスケールファクタ情報に、正規化情報
変更回路119から供給される値を加算する。但し、正
規化情報変更回路119から出力される値が負の場合
は、演算器120、121、122は減算器として作用
するものとする。この際の加算結果については、フォー
マットで定められたスケールファクタの数値の範囲内に
収まるような制限を行う。
【0051】なお、スケールファクタ情報に加算すべき
値として、正規化情報変更回路119が全単位ブロック
に対して同一の値を出力する場合にはレベル調整処理が
行われるが、正規化情報変更回路119が単位ブロック
毎に異なる値を出力するようにすれば、例えばフィルタ
処理等を実現できる。フィルタ処理等を行う場合には、
正規化情報変更回路119は、スケールファクタ情報に
加算すべき値と、その値が加算されるべきスケールファ
クタ情報をに係る単位ブロックの番号との組を出力す
る。以上のような正規化情報調整処理は、後述する復号
化の場合に実現することも可能である。
【0052】次に、高能率符号化データの符号化フォー
マットについて、図7を参照して説明する。左側に示し
た数値0,1,2,‥‥,211はバイト数を表してお
り、この一例では212バイトを1フレームの単位とし
ている。先頭の0バイト目の位置には、図1中のブロッ
ク決定回路109、110、111において決定され
た、各帯域のブロックサイズ情報を記録する。次の1バ
イト目の位置には、記録する単位ブロックの個数の情報
を記録する。例えば高域側になる程、ビット割当算出回
路118によってビット割当が0とされて記録が不必要
となる場合が多いため、このような状況に対応するよう
に単位ブロックの個数を設定することにより、聴感上の
影響が大きい中低域に多くのビットを配分するようにな
されている。それと共に、かかる1バイト目の位置には
ビット割当情報の2重書きを行なっている単位ブロック
の個数、及びスケールファクタ情報の2重書きを行なっ
ている単位ブロックの個数が記録される。
【0053】2重書きとは、エラー訂正用に、あるバイ
ト位置に記録されたデータと同一のデータを他の場所に
記録する方法である。2重書きされるデータの量を多く
する程、エラーに対する強度が向上するが、2重書きさ
れるデータの量を少なくする程、スペクトラムデータに
使用できるデータ容量が多くなる。この符号化フォーマ
ットの一例では、ビット割当情報、スケールファクタ情
報のそれぞれについて独立に2重書きを行なう単位ブロ
ックの個数を設定することにより、エラーに対する強度
と、スペクトラムデータを記録するために使用されるビ
ット数とを適切なものとするようにしている。なお、そ
れぞれの情報について、規定されたビット内でのコード
と単位ブロックとの個数の対応は、あらかじめフォーマ
ットとして定めている。
【0054】1バイト目の位置の8ビットにおける記録
内容の一例を図8に示す。ここでは、最初の3ビットを
実際に記録される単位ブロックの個数の情報とし、後続
の2ビットをビット割当情報の2重書きを行なっている
単位ブロックの個数の情報とし、最後の3ビットをスケ
ールファクタ情報の2重書きを行なっている単位ブロッ
クの個数の情報とする。
【0055】図8において、2バイト目からの位置に
は、単位ブロックのビット割当情報が記録される。ビッ
ト割当情報の記録のために、単位ブロック1個当たり例
えば4ビットが使用される。これにより、0番目の単位
ブロックから順番に記録される単位ブロックの個数分の
ビット割当情報が記録されることになる。ビット割当情
報のデータの後に、各単位ブロックのスケールファクタ
情報が記録される。スケールファクタ情報の記録のため
に、単位ブロック1個当たり例えば6ビットが使用され
る。これにより、0番目の単位ブロックから順番に記録
される単位ブロックの個数分のスケールファクタ情報が
記録される。
【0056】スケールファクタ情報の後に、単位ブロッ
ク内のスペクトラムデータが記録される。スペクトラム
データは、0番目の単位ブロックより順番に、実際に記
録させる単位ブロックの個数分記録される。各単位ブロ
ック毎に何本のスペクトラムデータが存在するかは、あ
らかじめフォーマットで定められているので、上述した
ビット割当情報によりデータの対応をとることが可能と
なる。なお、ビット割当が0の単位ブロックについては
記録を行なわない。
【0057】このスペクトラム情報の後に、上述したス
ケールファクタ情報の2重書き、およびビット割当情報
の2重書きを行なう。この2重書きの記録方法は、個数
の対応を図8に示した2重書きの情報に対応させるだけ
で、その他の点については上述のスケールファクタ情
報、およびビット割当情報の記録と同様である。最後の
バイトすなわち211バイト目、およびその1バイト前
の位置すなわち210バイト目には、それぞれ、0バイ
ト目と1バイト目の情報が2重書きされる。これら2バ
イト分の2重書きはフォーマットとして定められてお
り、スケールファクタ情報の2重書きやビット割当情報
の2重書きのように、2重書き記録量の可変の設定はで
きない。
【0058】次に、高能率符号化データを復号化する復
号化処理について説明する。復号化処理系の構成の一例
を図9に示す。高能率符号化データは、入力端子707
を介して演算器710に供給される。また、符号化処理
において使用されたブロックサイズ情報、すなわち図1
中の出力端子113、115、117の出力信号と等価
のデータが入力端子708に供給される。また、正規化
情報変更回路709は、各単位ブロックのスケールファ
クタ情報に加算または減算すべき値を生成する。
【0059】演算器710は、さらに、正規化情報変更
回路709から数値データを供給される。演算器710
は、供給される高能率符号化データ中のスケールファク
タ情報に対して、正規化情報変更回路709から供給さ
れる数値データを加算する。但し、正規化情報変更回路
709から供給される数値データが負の数の場合は、演
算器710は減算器として作用するものとする。演算器
710の出力は、適応ビット割当復号化回路706、お
よび出力端子711に供給される。
【0060】適応ビット割当復号化回路706は、適応
ビット割当情報を参照してビット割当てを解除する処理
を、高域、中域、低域の各帯域について行う。高域、中
域、低域のそれぞれに対する適応ビット割当て復号化回
路706の出力は、逆直交変換回路703、704、7
05に供給される。逆直交変換回路703、704、7
05は、供給されるデータを逆直交変換処理する。これ
により、周波数軸上の信号が時間軸上の信号に変換され
る。逆直交変換回路703、704、705の出力であ
る、部分帯域の時間軸上信号は、帯域合成フィルタ70
1、702によって合成され、全帯域信号に復号化され
る。帯域合成フィルタ701、702としては、例えば
IQMF(Inverse Quadrature Mirror filter)等を使用
することができる。
【0061】演算器710による加算または減算によっ
てスケールファクタ情報を操作することにより、再生デ
ータについて例えば2dB毎のレベル調整を行うことが
できる。例えば、正規化情報変更回路709から全て同
じ数値を出力し、その数値を全単位ブロックのスケール
ファクタ情報に一律に加算または減算する処理により、
全単位ブロックに対して2dBを単位とするレベル調整
を行うことが可能とされる。
【0062】また、例えば、正規化情報変更回路709
から単位ブロック毎に独立な数値を出力し、それらの数
値を各単位ブロックのスケールファクタ情報に加算また
は減算する処理によって単位ブロック毎のレベル調整を
行うことができ、その結果としてフィルタ機能を実現す
ることができる。より具体的には、正規化情報変更回路
709が単位ブロックの番号と、当該単位ブロックのス
ケールファクタ情報に加算または減算すべき値との組を
出力させる等の方法で、単位ブロックと当該単位ブロッ
クのスケールファクタ情報に加算または減算すべき値と
が対応付けられるようにする。なお、演算器710によ
る加算または減算の結果として生成されるスケールファ
クタ情報は、対応するスケールファクタ値が高能率符号
化データのフォーマットで定められた範囲に収まるよう
に制限される。
【0063】演算器710によって単位ブロックのレベ
ル調整が行われたスケールファクタ値については、適応
ビット割当復号化回路706の復号化の行程に使用され
ることにより、復号化信号のレベル調整を行うのみに利
用することが可能であると共に、例えば符号化情報が記
録された記録媒体よりスケールファクタ値を読み込み、
調整が行われたスケールファクタ値を出力端子711に
出力させ、記録媒体に記録されたスケールファクタ値を
調整された値に変更することも可能である。記録媒体の
情報の変更については、必要に応じて行えるものとす
る。これによって、非常に簡単なシステムで、記録媒体
のレベル情報を変更することが可能となる。
【0064】上述の説明では、符号化回路、復号化回路
の双方においてスケールファクタ情報の変更処理を行う
ものとした。これに対して、復号化回路のみにおいてス
ケールファクタ情報の変更処理を行うようにした場合に
も、変更処理の結果として、レベル調整、フィルタ処理
等の機能を充分に得ることができる。
【0065】次に、上述した高能率符号化における処理
を行う時間単位について説明する。図1における入力端
子100には、オーディオのPCMサンプルが供給され
るが、入力後に行われるMDCT回路103,104,
105によるMDCT処理においては、いわゆる直交変
換処理を行うためのサンプル数が規定され、それが一つ
の単位となり、繰り返し処理がなされる。
【0066】ここでは、入力端子100から入力された
1024サンプルのPCMサンプルが512本のMDC
T係数、またはスペクトラムデータとして、MDCT回
路103,104,105より出力される。具体的に
は、入力端子100から入力された1024個のPCM
サンプルが帯域分割フィルタ101によって、512個
の高域サンプルと512個の低域サンプルと256個の
中域サンプルとなる。その後に、帯域分割フィルタ10
2からの256個の低域サンプルは、MDCT回路10
5によって、128個の低域スペクトラムデータとな
り、帯域分割フィルタ102からの256個の中域サン
プルは、MDCT回路104によって、128個の中域
スペクトラムデータとなり、帯域分割フィルタ101か
らの512個の高域サンプルは、MDCT回路103に
よって、256個の高域スペクトラムデータとなる。こ
のように、合計512個のスペクトラムデータが102
4個のPCMサンプルから作成される。この1024個
のPCMサンプルが上述した高能率符号化の1回の処理
を行う時間単位となり、図7に示した212バイトの高
能率符号化データ、すなわち、1フレームとなる。
【0067】上述したように、1フレームは、例えば1
024個のPCMサンプルからなるが、図1中のMDC
T回路103,104,105によるMDCT処理にお
いては、通常、順次処理されていく各フレームにおいて
オーバーラップ部分が生じる。PCMサンプルとフレー
ムの関係を図10を用いて説明する。図10に示すよう
に、例えば、n番目からn+1023番目までの102
4個のPCMサンプルがN番目のフレームで処理される
場合に、N+1番目のフレームでは、n+512番目か
らn+1535番目までの1024個のPCMサンプル
が処理され、N+2番目のフレームでは、n+1024
番目からn+2047番目までの1024個のPCMサ
ンプルが処理される。このように、一つのフレームは、
隣接するサウンドフレームと、512個のPCMサンプ
ルのオーバーラップを持つ形となる。つまり、このよう
な形で処理を行うと、高能率符号化情報の1フレーム
は、1024個のPCMサンプルを処理したものである
が、隣接フレームとのオーバーラップを考慮すると、5
12個のPCMサンプル相当ということになる。
【0068】図10は、PCMサンプルの途中でのフレ
ームとの対応を示しているが、PCMサンプルの始点に
ついては、例えば始点より以前の段階に512個の0デ
ータのPCMサンプルを想定して、これらの512個の
0データのPCMサンプルを、最初のフレーム以前の仮
想的なフレームとオーバーラップして処理するものとす
る。また、最後のフレームでは、サンプル列終了時点以
後に512個の0データのPCMサンプルを想定して、
それら512個の0データのPCMサンプルを、最後の
フレーム以後の仮想的なフレームとオーバーラップして
処理するものとする。
【0069】次に、上述した符号化または復号化方法に
ついて、いわゆるパソコン上のソフトウエアとして処理
する方法について説明する。パソコン上での処理として
は、主にハードディスク上のPCMのデータファイルを
高能率符号化することにより、ハードディスク上に高能
率符号化データファイルを作成する、またはハードディ
スク上の高能率符号化データファイルを復号化処理する
ことによりハードディスク上にPCMのデータファイル
を作成することが考えられる。この時、通常一つの楽曲
が一つのファイルに対応される。
【0070】具体例として、いわゆるパソコンにおけ
る、GUI(Graphical User Interface)を利用したソフ
トウエアでの画面表示、操作方法、処理行程等につい
て、図11を用いて説明する。図11は、符号化および
復号化のソフトウエアのパソコン上での画面表示の一例
を示すものである。このソフトウエアは、まずPCMデ
ータと高能率符号化データのためのディレクトリを選択
する。801は、PCMデータファイルのディレクトリ
パスの表示部であり、現在この例ではCドライブのPC
MDATAという名のディレクトリが選択されているこ
とが示されている。803は、表示部801にて示され
たディレクトリ内のファイル構成を表示すると共に、デ
ィレクトリ移動、ドライブ移動、ファイル選択等を行え
る表示操作部である。この例では、現在の表示部801
で示されたディレクトリの下には更にtmpという名称
のディレクトリが存在していることが分かる。
【0071】また、「・・」の表示は、一つ上の階層の
ディレクトリを示しているものとする。また、tmp以
下6つのファイルはPCMデータファイルを示してい
る。また、その下の[−c−][−d−]は、移動可能
なドライブを示している。表示されているものが、ディ
レクトリか、ドライブか、PCMデータかの判断は、表
示されている文字列や、文字列の横に付加されている、
いわゆるアイコンにより、判断することが可能である。
【0072】ディレクトリとドライブの表示部は、その
文字列位置にマウスポインタを対応させ、ダブルクリッ
クすることで、現行ディレクトリ位置を、ダブルクリッ
クした場所に移動させることが可能である。この例で
は、例えばtmpの場所でダブルクリックを行うと、表
示部801の表示は、C:¥PCMDATA¥tmpと
なり、表示操作部803では、tmpの下のファイルの
状態、および移動可能ドライブが示されるようになる。
このように、ドライブ名やディレクトリ名をダブルクリ
ックを繰り返すことにより、PCMデータファイル用の
所望のディレクトリ位置に移動することができる。
【0073】802は、高能率符号化データ用のディレ
クトリ位置を表示する表示部であり、図示の例では、C
ドライブのENCODEDATAという名のディレクト
リが選択されていることが示されている。804は、表
示部802にて示されたディレクトリ内のファイル構成
を表示すると共に、ディレクトリ移動、ドライブ移動、
ファイル選択等を行える表示操作部である。この例で
は、表示部802で示された現在のディレクトリの下に
は、ファイル、ディレクトリが共に存在していないこと
が示されている。表示操作部804における操作、およ
び表示部802との対応については、表示操作部80
3、表示部801におけるものと同様であり、表示操作
部804にて高能率符号化データ用のディレクトリを選
択することができる。
【0074】805は、高能率符号化を実行するボタン
であり、ここをクリックすることで、表示操作部803
にて選択されたPCMデータファイルが順に高能率符号
化され、表示部802で示されたディレクトリの下に高
能率符号化ファイルが作成される。この実際の処理の流
れについて図12を用いて説明する。
【0075】図12Aに示す状態では、図11における
表示操作部803にて、data2.pcm、data
A.pcm、dataB.pcmの3つのPCMファイ
ルが選択され、反転表示されている。ここで図11にお
けるボタン805をクリックすることにより、これらの
3つのファイルがそれぞれ順に高能率符号化される。通
常の高能率符号化処理の場合、処理を行うファイルの順
序は特に問題とならない。
【0076】図12Bに示す状態では、高能率符号化処
理実行中の表示画面を示すものであり、符号化処理行程
の進行状況が、棒グラフのような形で認識できるように
なっている。ここでは図示していないが、ボタンの形で
処理を途中で中止するような手段を設けても良い。図1
2Cは、選択された全てのファイルの高能率符号化処理
が終了した状態を示すものである。図11における操作
表示部804には、処理により作成された3つの高能率
符号化データファイル、data2enc.dat、d
ataAenc.dat、dataBenc.datが
表示されている。処理後の、高能率符号化データファイ
ルのファイル名については任意性があるが、ここでは処
理を行うPCMファイル名の、いわゆる拡張子部分とな
る.pcmを取り除いた部分の名称にenc.datが
自動的に付加されたファイル名を採用するようにしてい
る。
【0077】次にボタン807について説明する。この
ボタン807がクリックされると、複数のファイルの高
能率符号化処理を、データ列として連続に扱うようにな
される。図12Bを参照して説明したように、ファイル
を連続して処理する場合、一づつのファイルについて、
図1による行程と、図10で示したデータ関係による処
理を行うこととなる。このため、処理を行う全てのファ
イルについて、上述したように、始点での512個の0
データのPCMサンプルの想定、および終点についての
0データのPCMサンプルの想定を考慮した処理を行う
こととなる。通常、楽曲がファイル毎に独立している場
合はこの方法で問題とならないが、楽曲としては別であ
るがPCMデータとして連続となっているような場合、
高能率符号化処理を行うことで、連続性が失われてしま
うこととなる。
【0078】この例を、先に示した図12におけるda
taA.pcm、dataB.pcmが連続したPCM
データである場合を想定し、図13A、図13B、およ
び図13Cを用いて説明する。図13Aでは、分割点を
境にして、dataA.pcmの終点のPCMデータと
dataB.pcmの始点のPCMデータが連続してい
るものである様子を示している。
【0079】また、先に図10等を用いて説明した高能
率符号化処理を行うフレーム割りの最終部分について
は、図13AにおけるNとN+1のような状態となった
ものとする。この時、dataA.pcmの最終部の処
理を示したものが図13Bである。すなわち、N+1番
目のフレームが最終フレームとなるが、図13Aにおけ
る分割点以降のデータについては別ファイルのデータで
あるので、分割点以降のデータを使用せず端数分となっ
た部分については0データを詰め込んで処理を行う。
【0080】これに対して、dataB.pcmの始点
のデータについては、図13Cに示した形の処理を行
う。すなわち、図13Aにおける分割点以前のデータに
ついては別ファイルのデータであるので、分割点以前の
データを使用せず、先頭フレームの1024個のPCM
データは、512個のゼロデータと512個のdata
B.pcmの始点のデータから構成される。
【0081】この時、図13Bで示したdataA.p
cmを処理するフレーム割りと、図13Cで示したda
taB.pcmを処理するフレーム割りが異なったもの
となる。また、それぞれが端数分としてゼロデータを挿
入しているため、連続性も失われた状態となっている。
すなわち、dataA.pcmとdataB.pcmを
連続再生した場合は、連続した音となるが、dataA
enc.datとdataBenc.datを復号化し
て連続再生した場合は、音切れのような形となってしま
う。
【0082】これに対して、図11におけるボタン80
7をクリックして、データ列を連続した形で処理する場
合の例を図14A、図14Bおよび図14Cを用いて説
明する。図14Aに示すように、ファイルの分割点、お
よびdataA.pcmの処理フレーム割り等は、図1
3Aと同様の状態となっている。図14Bは、data
A.pcmの最終フレームの様子を示すものであるが、
図13Bとは異なり、分割点より外側のデータに0デー
タを埋めるのではなく、dataB.pcmのデータを
採用している。
【0083】また、図14Cは、dataB.pcmの
先頭のフレーム割りを示しているが、図13Cのよう
に、ファイルの始点にフレームをあわせて0データを埋
めるのではなく、dataA.pcmのフレーム割りと
連続性を保つようなフレーム割り処理として、data
B.pcmの始点より外側のデータについては、dat
aA.pcmのデータを採用するようにしている。つま
り図14Aでのフレーム割りで考えた場合の、N+2と
いうのがdataB.pcmの先頭フレームということ
になる。このように処理することにより、高能率符号化
処理データにおいても、二つのファイル間で連続性が保
たれることとなり、dataAenc.datとdat
aBenc.datを復号化して連続再生した場合の音
切れが起こらないこととなる。
【0084】上述した図13A、図13B、図13Cに
示したように、符号化処理を行う場合の処理を図15の
フローチャートに示し、図14A、図14B、図14C
に示したように、符号化処理を行う場合の処理を図16
のフローチャートに示す。
【0085】図15の最初のステップS1では、102
4ポイント分の読み込みバッファを用意する。次に、処
理の対象のファイルの番号iを0に設定する(ステップ
S2)。ステップS3では、処理すべきi番目のファイ
ルがあるかどうかが決定される。ファイルがなければ、
処理は、終了する(ステップS4)。
【0086】i番目のファイルがある場合に、ステップ
S5において、読み込みバッファの前半512ポイント
分データとしてゼロデータを詰める処理を行う。次に、
i番目の読み込みファイル(PCMファイル)をオープ
ンし(ステップS6)、そして、i番目の書き込みファ
イル(符号化ファイル)をオープンする(ステップS
7)。読み込んだ符号化からバッファの後半512ポイ
ントにデータを読み込む(ステップS8)。
【0087】ステップS9では、読み込みデータ量が取
得され、読み込み位置が更新される。ステップS10で
は、読み込みデータ量が512ポイントに満たないかど
うかが決定される。読み込みデータ量が512ポイント
に満たない場合には、ステップS11において、読み込
みバッファの512ポイントと、読み込みデータ量の差
分量のデータとしてゼロデータが詰められる。
【0088】ステップS10で読み込みデータ量が51
2ポイントある場合、またはステップS11(ゼロデー
タの詰め込み)に続いて、ステップS12において、1
フレーム分の符号化処理がなされる。ステップS13で
は、符号化データを書き込みファイルに書き込む。
【0089】ステップS10の決定の結果が肯定の場合
(読み込みデータ量が512ポイントに満たない場合)
では、ステップS14で、i番目の読み込みファイルを
クローズし、ステップS15でi番目の書き込みファイ
ルをクローズし、ステップS16でiのインクリメント
処理がなされる。そして、処理がステップS3(i番目
のファイルの有無の決定)に戻る。
【0090】ステップS10の決定の結果が否定の場合
(読み込みデータ量が512ポイントある場合)では、
ステップS13に続いてステップS17の処理がなされ
る。ステップS17では、読み込みバッファの後半51
2ポイント分のデータをその前半512ポイントにシフ
トする。そして、処理がステップS9(読み込みデータ
量の取得、および読み込み位置の更新)に戻る。
【0091】このようにして、図13に示すように、楽
曲がファイル毎に独立している場合に適用される処理が
なされる。また、楽曲としては別であるが、PCMデー
タとして連続となっているような場合に適用される処理
(図14)を図16のフローチャートを参照して説明す
る。
【0092】最初のステップS21で、1024ポイン
ト分の読み込みバッファが用意される。ステップS22
では、iが0に初期化される。ステップS23では、最
初のファイル(i==0)であるか否かが決定される。最
初のファイルの場合には、ステップS24において、読
み込みバッファの前半512ポイント分のデータとして
ゼロデータが詰められる。そして、i番目の読み込み
(PCM)ファイルをオープンし(ステップS25)、
i番目の書き込み(符号化)ファイルをオープンする
(ステップS26)。ステップS27では、読み込みフ
ァイルからバッファの後半の512ポイントにデータを
読み込む。
【0093】ステップS28では、読み込みデータ量が
取得され、読み込み位置が更新される。ステップS29
では、読み込みデータ量が512ポイントに満たないか
どうかが決定される。読み込みデータ量が512ポイン
トに満たない場合には、ステップS30において、処理
すべきi+1番目のファイルがあるかどうかが決定され
る。
【0094】ステップS30において、処理すべきi+
1番目のファイルがないと決定されると、ステップS3
1では、読み込みバッファの512ポイントと、読み込
みデータ量の差分量のデータとしてゼロデータが詰めら
れる。
【0095】ステップS30において、処理すべきi+
1番目のファイルがあると決定されると、ステップS3
2において、i+1番目の読み込みファイルのオープン
がなされる。そして、ステップS33では、読み込みバ
ッファの512ポイントと、読み込みデータ量の差分量
のデータがi+1番目のファイルから読み込まれ、読み
込み位置が更新される。
【0096】ステップS29で読み込みデータ量が51
2ポイントある場合、ステップS31(ゼロデータの詰
め込み)、またはステップS33(i+1番目のファイ
ルからのデータの読み込みと、読み込み位置の更新)に
続いて、ステップS34において、1フレーム分の符号
化処理がなされる。ステップS35では、符号化データ
を書き込みファイルに書き込む。
【0097】ステップS29の決定の結果が否定の場合
(読み込みデータ量が512ポイントある場合)では、
ステップS35に続いてステップS36の処理がなされ
る。ステップS36では、読み込みバッファの後半51
2ポイント分のデータをその前半512ポイントにシフ
トする。そして、処理がステップS27(読み込みファ
イルからバッファの後半512ポイントにデータを読み
込む)に戻る。
【0098】ステップS29の決定の結果が肯定の場合
(読み込みデータ量が512ポイントに満たない場合)
では、ステップS37で、i番目の読み込みファイルを
クローズし、ステップS38でi番目の書き込みファイ
ルをクローズする。そして、ステップS30の決定の結
果が否定(すなわち、i+1番目のファイルがない)場
合に、処理が終了する(ステップS40)。一方、ステ
ップS30の決定の結果が肯定(すなわち、i+1番目
のファイルがある)場合に、ステップS39でiのイン
クリメント処理がなされ、ステップS36の処理がなさ
れる。そして、処理がステップS23(最初のファイル
か否かの決定)に戻る。
【0099】実際の符号化処理を行う場合、上述したよ
うに、図11中のボタン807によって、図13に示し
た形で処理を行うか、図14に示した形で処理を行うか
が選択される。なお、連続させるファイルの数が二つ以
上の場合も同様である。連続処理させるファイルの選択
については、図17で示した方法で割り出される。
【0100】図17は、連続させるファイルを実際に設
定する方法の一例を示す。図17は、図11にてボタン
807をクリックした場合に現れる操作表示画面であ
り、操作表示画面上で連続処理させるファイルが選択さ
れる。901で示す表示部には、連続処理を行うファイ
ルを表示している。ここではdata2.pcmと、d
ata3.pcmを連続処理する例が示されている。表
示部901には、直接ファイル名を入力することが可能
であるが、ボタン905を使って、いわゆるファイル構
造をグラフィカルに検索し、ファイルを選択することも
可能である。このとき、ファイルを選択した順序が、連
続処理に反映されることとなるが、表示部901内で順
序を変更することも可能である。
【0101】また、902を使用することで、複数のフ
ァイルの連続処理に対応することも可能である。表示部
903は、表示部901と同様に、その他の組みで連続
処理をさせるファイルについて設定するものである。こ
の例ではdataA.pcm、dataB.pcm、d
ataC.pcmを連続処理させる設定が示されてい
る。ここではdata2.pcmと、data3.pc
mの連続処理を一組目、dataA.pcm、data
B.pcm、dataC.pcmを二組目としている
が、とくにこの組の数値については、直接処理結果には
関わらない。904については、一組目の902に相当
するものである。また、ここでは二組を表示している
が、906を使用することで、このような組を、更に設
定することも可能である。最後にOKボタン907をク
リックすることで設定が完了する。
【0102】再び図11について説明する。806は、
表示操作部804にて選択された高能率符号化データフ
ァイルを復号化する時に押されるボタンである。その処
理方法、表示内容の対応等については、高能率符号化時
のボタン805によるものと同様である。また復号化時
においても、上述した高能率符号化の連続処理の場合と
同様に、ボタン807を使用することで、連続復号化処
理を設定することが可能である。復号化の連続処理の場
合は、ある高能率符号化データファイルの最終フレーム
と、他の高能率符号化データファイルの先頭フレームを
連続フレームとして復号化処理する形に設定を行うよう
にすればよい。808は、プログラムを終了させるため
のボタンである。
【0103】上述した方法で、複数ファイルの符号化、
復号化の際に、各ファイル独立に処理を行うか、また
は、異なるファイル間にまたがった連続性を考慮した処
理を行うかを選択して、所望の形で処理ファイルを作成
することが可能となる。
【0104】
【発明の効果】上述したこの発明は、所望の複数ファイ
ルを符号化処理または復号化処理を行う時に、異なるフ
ァイル間の始点、終点の連続性を考慮した符号化と、考
慮しない符号化を選択することができる。それによっ
て、処理後に元々存在していた連続性が失われることを
防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】高能率符号化データの生成に係る構成の一例を
示すブロック図である。
【図2】各帯域毎の直交変換ブロックサイズについて説
明するための略線図である。
【図3】図1中の一部の構成について詳細に示すブロッ
ク図である。
【図4】臨界帯域、ブロックフローティング等を考慮し
て分割された帯域のスペクトルの一例を示す略線図であ
る。
【図5】マスキングスペクトルの一例を示す略線図であ
る。
【図6】最小可聴カーブ、マスキングスペクトルの合成
について説明するための略線図である。
【図7】この発明の一実施形態における符号化データフ
ォーマットの一例を示す略線図である。
【図8】図7中の1バイト目のデータの詳細を示した略
線図である。
【図9】ディジタル信号復号化処理に係る構成の一例を
示すブロック図である。
【図10】符号化データ内の各フレームにおけるオーバ
ーラップについて説明するための略線図である。
【図11】パソコン上で高能率符号化処理、および復号
化処理を行うシステムの操作表示画面の一具体例を示す
略線図である。
【図12】上記図11のシステムにより複数のファイル
について高能率符号化をおこなう処理を示す略線図であ
る。
【図13】二つのファイルの連続性を考慮せずに高能率
符号化を行う場合のフレーム対応を示す略線図である。
【図14】二つのファイルの連続性を考慮して高能率符
号化を行う場合のフレーム対応を示す略線図である。
【図15】二つのファイルの連続性を考慮せずに高能率
符号化を行う場合の処理工程を示すフローチャートであ
る。
【図16】二つのファイルの連続性を考慮して高能率符
号化を行う場合の処理工程を示すフローチャートであ
る。
【図17】連続性を考慮した処理を行うファイルの組合
せを選択するための操作表示画面の一具体例を示す略線
図である。
【符号の説明】
101、102・・・帯域分割フィルタ、103、10
4、105・・・直交変換回路(MDCT)、109、
110、111・・・ブロック決定回路、118・・・
ビット割り当て算出回路、106、107、108・・
・適応ビット割当符号化回路、119・・・正規化情報
変更回路、120、121、122・・・加算器、30
2・・・帯域毎エネルギー算出器、303・・・畳込み
フィルタ、304・・・加算器、305・・・関数発生
器、306・・・割り算器、307・・・合成器、30
8・・・減算器、309・・・遅延回路、310・・・
許容雑音補正器、701、702・・・帯域合成フィル
タ(IQMF)、703、704、705・・・逆直交
変換回路(IMDCT)、706・・・適応ビット割当
復号化回路、709・・・正規化情報変更回路、710
・・・加算器、803・・・PCMデータファイルに関
する表示操作部、804・・・符号化データファイルに
関する表示操作部、807・・・複数のファイルの高能
率符号化時の処理を選択するボタン

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のディジタルオーディオファイルに
    対して所定長毎にブロック化を施し、ブロック処理され
    たディジタルオーディオファイルに対して圧縮処理を施
    す符号化装置であって、 上記複数のディジタルオーディオファイルの中から圧縮
    処理を施すディジタルオーディオファイルを選択する第
    1の選択手段と、 上記第1の選択手段にて選択された隣接するディジタル
    オーディオファイルの前方に位置するディジタルオーデ
    ィオファイルの終端部近傍のブロックと、上記第1の選
    択手段にて選択された隣接するディジタルオーディオフ
    ァイルの後方に位置するディジタルオーディオファイル
    の始端部近傍のブロックと、上記2つのディジタルオー
    ディオファイルに跨がっているブロックとに基づいて符
    号化処理を施す第1の符号化手段と、 上記第1の選択手段にて選択された隣接するディジタル
    オーディオファイルの前方に位置するディジタルオーデ
    ィオファイルの終端部近傍のブロックと、上記2つのデ
    ィジタルオーディオファイルに跨がっているブロックと
    に基づいて符号化処理を施す第2の符号化手段と、 上記第1の符号化手段における符号化処理と上記第2の
    符号化手段における符号化処理との一方を選択する第2
    の選択手段とを備えてなる符号化装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 上記第1の符号化手段は、隣接するディジタルオーディ
    オファイルの前方に位置するディジタルオーディオファ
    イルの終端部近傍のブロックと上記2つのディジタルオ
    ーディオファイルに跨がっているブロックと上記第1の
    選択手段にて選択された隣接するディジタルオーディオ
    ファイルの後方に位置するディジタルオーディオファイ
    ルの始端部近傍のブロックに基づいて、上記隣接するデ
    ィジタルオーディオファイルの前方に位置するディジタ
    ルオーディオファイルの終端部近傍のブロックを符号化
    処理することを特徴とする符号化装置。
  3. 【請求項3】 請求項1において、 上記第1の符号化手段は、隣接するディジタルオーディ
    オファイルの前方に位置するディジタルオーディオファ
    イルの終端部近傍のブロックと上記2つのディジタルオ
    ーディオファイルに跨がっているブロックと上記第1の
    選択手段にて選択された隣接するディジタルオーディオ
    ファイルの後方に位置するディジタルオーディオファイ
    ルの始端部近傍のブロックに基づいて、上記隣接するデ
    ィジタルオーディオファイルの後方に位置するディジタ
    ルオーディオファイルの終端部近傍のブロックを符号化
    処理することを特徴とする符号化装置。
  4. 【請求項4】 請求項1において、 上記第2の符号化手段は、隣接するディジタルオーディ
    オファイルの前方に位置するディジタルオーディオファ
    イルの終端部近傍のブロックと、上記2つのディジタル
    オーディオファイルに跨がっているブロックとに基づい
    て、上記隣接するディジタルオーディオファイルの前方
    に位置するディジタルオーディオファイルの終端部近傍
    のブロックを符号化処理することを特徴とする符号化装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項1において、 上記第2の符号化手段は、隣接するディジタルオーディ
    オファイルの後方に位置するディジタルオーディオファ
    イルの始端部近傍のブロックと、上記2つのディジタル
    オーディオファイルに跨がっているブロックとに基づい
    て、上記隣接するディジタルオーディオファイルの後方
    に位置するディジタルオーディオファイルの終端部近傍
    のブロックを符号化処理することを特徴とする符号化装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項4または5において、 上記第2の符号化手段による符号化処理は、ゼロデータ
    を詰めるものであることを特徴とする符号化装置。
  7. 【請求項7】 複数のディジタルオーディオファイルに
    対して所定長毎にブロック化を施し、ブロック処理され
    たディジタルオーディオファイルに対して圧縮処理を施
    す符号化装置であって、 入力ディジタル信号を複数の周波数帯域成分に分割する
    帯域分割手段と、信号を直交変換して時間と周波数に関
    する複数の2次元ブロック内の符号化のための信号成分
    を得る直交変換手段と、 上記時間と周波数に関する2次元ブロック毎に2次元ブ
    ロック内の信号成分を基に正規化を行なって正規化デー
    タを得る正規化データ算出手段と、 上記時間と周波数に関する2次元ブロック毎に2次元ブ
    ロック内の信号成分の特徴を表す量子化係数を求める量
    子化係数算出手段と、 該量子化係数を基にビット配分量を決定するビット配分
    算出手段と、 上記時間と周波数に関する2次元ブロック毎に上記正規
    化データとビット配分量によりブロック内の信号成分を
    量子化して情報圧縮する圧縮符号化手段と、 上記時間と周波数に関する2次元ブロック毎の情報圧縮
    パラメーターを得る情報圧縮パラメータ決定手段と、 複数ファイルの処理時に、異なるファイル間の連続性を
    考慮した符号化と、考慮しない符号化を選択する処理選
    択手段とを有する符号化装置。
  8. 【請求項8】 複数のディジタルオーディオファイルに
    対して所定長毎にブロック化を施し、ブロック処理され
    たディジタルオーディオファイルに対して圧縮処理を施
    す符号化方法であって、 上記複数のディジタルオーディオファイルの中から圧縮
    処理を施すディジタルオーディオファイルを選択する第
    1の選択ステップと、 上記第1の選択ステップにて選択された隣接するディジ
    タルオーディオファイルの前方に位置するディジタルオ
    ーディオファイルの終端部近傍のブロックと、上記第1
    の選択ステップにて選択された隣接するディジタルオー
    ディオファイルの後方に位置するディジタルオーディオ
    ファイルの始端部近傍のブロックと、上記2つのディジ
    タルオーディオファイルに跨がっているブロックとに基
    づいて符号化処理を施す第1の符号化ステップと、 上記第1の選択ステップにて選択された隣接するディジ
    タルオーディオファイルの前方に位置するディジタルオ
    ーディオファイルの終端部近傍のブロックと、上記2つ
    のディジタルオーディオファイルに跨がっているブロッ
    クとに基づいて符号化処理を施す第2の符号化ステップ
    と、 上記第1の符号化ステップにおける符号化処理と上記第
    2の符号化ステップにおける符号化処理との一方を選択
    する第2の選択ステップとを備えてなる符号化方法。
  9. 【請求項9】 複数のディジタルオーディオファイルに
    対して所定長毎にブロック化を施し、ブロック処理され
    たディジタルオーディオファイルに対して圧縮処理を施
    す符号化方法であって、 入力ディジタル信号を複数の周波数帯域成分に分解し
    て、時間と周波数に関する複数の2次元ブロック内の信
    号成分を得、上記時間と周波数に関する2次元ブロック
    毎に2次元ブロック内の信号成分を基に正規化を行って
    正規化データを得、上記時間と周波数に関する2次元ブ
    ロック毎に2次元ブロック内の信号成分の特徴を表す量
    子化係数を求め、該量子化係数を基にビット配分量を決
    定し、上記時間と周波数に関する2次元ブロック毎に上
    記正規化データとビット配分量によりブロック内信号成
    分を量子化した量子化データと、上記時間と周波数に関
    する2次元ブロック毎の情報圧縮パラメーターを、情報
    圧縮データとする符号化を行い、該複数ファイルの処理
    時に、異なるファイル間の連続性を考慮した符号化と、
    考慮しない符号化を選択可能とした符号化方法。
  10. 【請求項10】 符号化された複数のディジタルオーデ
    ィオファイルに対して復号化を施す復号化装置であっ
    て、 入力ディジタル信号を複数の周波数帯域成分に分割する
    帯域分割手段と、 信号を直交変換して時間と周波数に関する複数の2次元
    ブロック内の符号化のための信号成分を得る直交変換手
    段と、 上記時間と周波数に関する2次元ブロック毎に2次元ブ
    ロック内の信号成分を基に正規化を行なって正規化デー
    タを得る正規化データ算出手段と、 上記時間と周波数に関する2次元ブロック毎に2次元ブ
    ロック内の信号成分の特徴を表す量子化係数を求める量
    子化係数算出手段と、 該量子化係数を基にビット配分量を決定するビット配分
    算出手段と、 上記時間と周波数に関する2次元ブロック毎に上記正規
    化データとビット配分量によりブロック内の信号成分を
    量子化して情報圧縮する圧縮符号化手段と、 上記時間と周波数に関する2次元ブロック毎の情報圧縮
    パラメーターを得る情報圧縮パラメータ決定手段と、 上記情報圧縮された時間と周波数に関する2次元ブロッ
    ク内の信号成分を、上記時間と周波数に関する2次元ブ
    ロック毎の情報圧縮パラメータを用いて復号する復号手
    段と、 複数ファイルの処理時に、異なるファイル間の連続性を
    考慮した復号化と、考慮しない復号化を選択する処理選
    択手段とを有する復号化装置。
  11. 【請求項11】 符号化された複数のディジタルオーデ
    ィオファイルに対して復号化を施す復号化方法であっ
    て、 入力ディジタル信号を複数の周波数帯域成分に分解し
    て、時間と周波数に関する複数の2次元ブロック内の信
    号成分を得、上記時間と周波数に関する2次元ブロック
    毎に2次元ブロック内の信号成分を基に正規化を行って
    正規化データを得、上記時間と周波数に関する2次元ブ
    ロック毎に2次元ブロック内の信号成分の特徴を表す量
    子化係数を求め、該量子化係数を基にビット配分量を決
    定し、上記時間と周波数に関する2次元ブロック毎に上
    記正規化データとビット配分量によりブロック内信号成
    分を量子化した量子化データと、上記時間と周波数に関
    する2次元ブロック毎の情報圧縮パラメーターを、情報
    圧縮データとする符号化を行い、符号化された情報圧縮
    データの量子化データを、上記時間と周波数に関する2
    次元ブロック毎の情報圧縮パラメータを用いて復号化を
    行い、該復号化について、複数ファイルの処理時に、異
    なるファイル間の連続性を考慮した復号化と、考慮しな
    い復号化を選択可能とした復号化方法。
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