JP2001336707A - 微粉炭燃焼バーナ - Google Patents

微粉炭燃焼バーナ

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JP2001336707A
JP2001336707A JP2000159566A JP2000159566A JP2001336707A JP 2001336707 A JP2001336707 A JP 2001336707A JP 2000159566 A JP2000159566 A JP 2000159566A JP 2000159566 A JP2000159566 A JP 2000159566A JP 2001336707 A JP2001336707 A JP 2001336707A
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combustion
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gas
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JP2000159566A
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Hirofumi Okazaki
洋文 岡▲崎▼
Yoshinobu Kobayashi
啓信 小林
Masayuki Taniguchi
正行 谷口
Shunichi Tsumura
俊一 津村
Kimiharu Kuramasu
公治 倉増
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Hitachi Ltd
Mitsubishi Power Ltd
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Babcock Hitachi KK
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】バーナ構造物体上に付着する燃焼灰を容易に離
脱させることができ、クリンカの形成を抑制できる微粉
炭燃焼バーナを提供する。 【解決手段】微粉炭と空気との混合物を噴出する微粉炭
ノズル10と、前記混合物を燃焼させる空気を噴出する
空気ノズル11とを備えた微粉炭燃焼バーナにおいて、
前記微粉炭ノズル10,あるいは前記空気ノズル11を
構成する流路の部分に、気体,あるいは粉体を含む気体
を間欠的に噴出する気体間欠噴出手段30を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は微粉炭燃焼バーナに
係わり、特に微粉炭を気流搬送して燃焼させる微粉炭燃
焼バーナに関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の微粉炭燃焼バーナは、微粉炭や
燃焼灰からのふく射伝熱によりバーナ構成部材が高温に
なる。このため、バーナ構成部材の冷却が大きな課題と
なる。特に、微粉炭燃焼では、燃焼により生じた燃焼灰
が火炉内を浮遊していることから、この浮遊燃焼灰が、
高温のバーナ構成部材や伝熱管に付着、また堆積する
と、構成部材および伝熱管の熱伝導率が低くなるため、
燃焼灰が高温となって溶融し、強固な固形物,いわゆる
クリンカの形成に至る。このクリンカが成長すると、空
気流動の阻害、さらには流路の閉塞や火炉壁面に設けら
れている伝熱管への熱吸収が阻害されることになる。
【0003】特に、一般にボイラでは燃焼用空気と燃焼
排ガスとの間で熱交換をさせ、燃焼用空気の温度を高め
ることで熱効率の向上を図るようにしているが、熱交換
の際、一部燃焼排ガスが燃焼用空気と混合するため、微
粉炭燃焼では燃焼用空気中に燃焼灰が混入し、燃焼用空
気の流路表面に燃焼灰が付着、また堆積し易い。
【0004】また、燃焼用空気の流路内に燃焼灰が堆積
すると、燃焼灰は、流路構造物と流路内を流れる空気と
の間の熱伝達を妨げ、火炎近くのバーナ構成部品の温度
が上がり、さらに焼損やクリンカの成長を増長させるこ
とになる。これらは、ボイラ運用の大きな障害となる。
【0005】上記に見られる燃焼灰やクリンカの付着を
阻害、除去する一つの方法として、例えば、特開昭63
−70009号公報、特開昭63−65209号公報に
は、物体の表面に冷却空気膜を形成し、燃焼灰の付着を
防止する方法が記載されている。また、特開平8−16
6117号公報には、伝熱管に加振装置を着け、付着し
た燃焼灰を除去する方法が記載されている。さらに、特
開平9−101015号公報には共鳴振動により燃焼灰
を除去する方法が記載されている。
【0006】また、この他に、一般にスートブロアと呼
ばれる除去方法も知られている。すなわち、伝熱管に付
着した灰を、空気もしくは水蒸気を噴射することにより
除去するようにした方法で、ボイラ関係では良く知ら
れ、広く採用されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来技術のう
ち、空気や水蒸気を利用する方法,すなわち伝熱管の表
面に空気や蒸気を吹きつけたり、その表面に空気膜を形
成する方法は、常時空気や水蒸気を流しておく必要があ
り、また一旦、灰が付着した場合、付着灰が気体に対し
て障害物として働くため、付着灰の下流は流速が低下す
る。この低速部分には灰が付着し易くなるため、クリン
カが形成することが考えられる。また、付着した灰を除
去するには多量の気体が必要になると考えられるが、多
量の冷却気体の消費はボイラの安定燃焼の障害となりN
OxやCOの増大などの燃焼性能の悪化を招く恐れがあ
る。
【0008】また、加振装置を付ける方法は、機械的な
構造が必要なため、高温雰囲気での信頼性が課題とな
る。また、共鳴振動を用いる場合、ボイラ内の温度分布
により共鳴周波数が変動するため、運用方法が煩雑にな
ると考えられる。
【0009】本発明はこれに鑑みなされたもので、その
目的とするところは、簡単な構成で、バーナ構造物体上
に付着する燃焼灰を容易に離脱させることができ、クリ
ンカの形成を抑制することが可能なこの種の微粉炭燃焼
バーナを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、微粉
炭と空気との混合物を噴出する微粉炭ノズルと、前記混
合物を燃焼させる空気を噴出する空気ノズルとを備えた
微粉炭燃焼バーナにおいて、前記微粉炭ノズル,あるい
は前記空気ノズルを構成する流路の部分に、気体,ある
いは粉体を含む気体を間欠的に噴出する気体間欠噴出手
段を設け所期の目的を達成するようにしたものである。
【0011】また本発明は、微粉炭と空気との混合物を
噴出する微粉炭ノズルと、前記混合物を燃焼させる空気
を噴出する空気ノズルとを備えた微粉炭燃焼バーナにお
いて、前記微粉炭ノズル,あるいは前記空気ノズル内の
気流減速部に、気体,あるいは粉体を含む気体を間欠的
に噴出する気体噴出ノズルを設けるようにしたものであ
る。
【0012】また、微粉炭と空気との混合物を噴出する
微粉炭ノズルと、前記混合物を燃焼させる空気を噴出す
る空気ノズルとを備えた微粉炭燃焼バーナにおいて、前
記バーナに、前記微粉炭ノズル,あるいは前記空気ノズ
ルを構成する流路の部分に配置され、かつ気体,あるい
は粉体を含む気体を間欠的に噴出する気体間欠噴出手段
と、前記バーナを構成する構成部材の温度を測定する温
度計測手段と、前記温度計測手段の計測値が所定の値を
越えたときに、前記気体間欠噴出手段を作動制御する制
御装置とを設けるようにしたものである。
【0013】また、この場合、前記粉体を含む気体の粉
体を、微粉炭の燃焼灰としたものである。また、前記燃
焼灰を、バーナ燃焼排ガスから分離した燃焼灰,あるい
はその粒子濃度を高めた燃焼灰としたものである。ま
た、前記燃焼灰を、バーナ燃焼排ガスから分離した燃焼
灰を粒子径で分類(分級)し、粒子径の大きな粒子のも
ので、かつ溶融後、冷却し形成するようにしたものであ
る。また、前記溶融後冷却された燃焼灰として、粒子の
物性値(かさ密度、弾性係数)の違いから他の燃焼灰と
分類したものを用いるようにしたものである。
【0014】すなわちこのように形成された微粉炭燃焼
バーナであると、微粉炭ノズル(あるいは空気ノズル)
を構成する流路の部分(特にノズル内の気流減速部分)
に、気体,あるいは粉体を含む気体を間欠的に噴出する
気体間欠噴出手段が設けられ、この気体間欠噴出手段に
より流路の部分に間欠的に気体が噴射されるので、物体
表面での気体速度が増し、これにより表面に付着、堆積
した燃焼灰などの汚れを充分吹き飛ばすことができ、バ
ーナにおけるクリンカの形成を抑制することができるの
である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下図示した実施例に基づいて本
発明を詳細に説明する。図1には、その微粉炭燃焼装置
の要部が断面で示されている。図中、10が微粉炭ノズ
ルであり、11が二次空気ノズル、12が三次空気ノズ
ル、21がバーナスロート、23が水管である。
【0016】また、17は絞り部で、微粉炭の逆火を防
止するための微粉炭ノズル10のノズル内径を狭めるよ
うに形成されている。また、その下流側に設けられてい
る18は保炎リングで、微粉炭ノズルと二次空気ノズル
を隔てる隔壁19の先端に設けられている。20は、こ
の保炎リング18の下流に設けられた案内板である。
【0017】また、21は火炉壁を構成するバーナスロ
ートであり、三次空気ノズルの外周壁を兼ねる。22は
三次空気を二次空気ノズルの円周に沿って旋回させるた
めの旋回器であり、この実施例では通常レジスタ羽根と
呼ばれる空気旋回羽根を用いる。23は火炉壁21に設
けられる水管、24は二次空気が導入されるウインドボ
ックス、25は二次空気の流量を調節するダンパであ
る。26は二次空気ノズルと三次空気ノズルを隔てる隔
壁である。なお、矢印13は流入する微粉炭および一次
空気の流れを示し、また矢印14及び15は、それぞれ
二次空気及び三次空気の流れを示している。
【0018】微粉炭ノズル10は、その上流側で図示さ
れていない搬送管,すなわち微粉炭と空気の混合物を搬
送する搬送管に接続されている。また、二次空気ノズル
11は、微粉炭ノズル10の外周に同心円状にその流路
が形成されている。三次空気ノズル12の流路は、前記
二次空気ノズル11の外周に同心円状に形成されてい
る。オイルガン16は、微粉炭ノズル10を貫通して設
けられ、バーナ起動時,または低負荷燃焼時に助燃のた
めに使用される。
【0019】このバーナの場合、特に空気ノズル11を
構成する流路の部分に、気体を間欠的に噴出する気体間
欠噴出手段,すなわち噴出ノズル30が設けられてい
る。
【0020】図2は、この図1に示す微粉炭燃焼バーナ
と対比するために示した従来の微粉炭燃焼バーナのノズ
ル先端部分の拡大図で、この図2に示す構成は図1に示
すものと、二次空気ノズル内にこの噴出ノズル30が設
けられていない点で異なる。
【0021】微粉炭燃焼バーナでは、保炎リングや案内
板20が微粉炭ノズルから噴出する微粉炭流に対し障害
物となるので、噴出する微粉炭流とは逆方向の下流から
上流に向かう循環流27ができる。この循環流27内は
高温のガスが滞留し、微粉炭を着火する役割を持つ。保
炎リングや案内板はその下流に高温ガスが滞留し、火炎
に近いため、特に構造物の温度が上がる。一般に石炭の
溶融はその性状によるが約700℃以上で生じる。この
ため燃焼灰が高温の構造物に付着すると、燃焼灰は溶融
し固着するいわゆるクリンカが形成することがある。
【0022】このクリンカが成長すると空気流動の障害
となり燃焼性能を悪化させることが考えられる。このた
め、構造物の温度を下げ、付着した燃焼灰が溶融、固着
しないようにすることが必要である。構造物の温度を低
減するには構造物からの対流伝熱による放熱が一般的で
ある。例えば、図1の保炎リングや案内板の場合、2次
空気への対流伝熱により冷却される。
【0023】しかし、微粉炭ボイラでは燃焼排ガスとの
熱交換により燃焼用空気の温度を高めることが行われ
る。この際、燃焼排ガスが一部が燃焼用空気に混入する
ため、燃焼用空気中には燃焼灰が混ざる。燃焼用空気中
の燃焼灰は長時間の使用により二次空気や三次空気流路
に付着する。このため構造物からの対流伝熱が妨げられ
構造物の温度が低下する。特に保炎リングや案内板のよ
うに高温の構造物に付着した場合、前述のクリンカや焼
損の恐れが生じる。前記の流路に付着する燃焼灰は燃焼
で生成する粒子のうち、燃焼排ガスに同伴されやすい比
較的細かな粒子が多い。
【0024】この点、図1に示される本発明の実施例で
は、二次空気流路中に粉体を含む気体を間欠的に噴出す
る気体噴出ノズル30が設けられている。気体を噴出
し、物体表面での気体速度を増すことで、表面に付着、
堆積した燃焼灰などの汚れを吹き飛ばすことができる。
この場合、噴出気体中に粉体を含むようにすることで、
さらに強力に汚れを除去することが可能となる。すなわ
ち、噴出気体中に粉体を含むようにすると、気体だけの
場合よりも見かけ上の質量が増し、同一の噴出流速にお
ける運動量が強いので、付着物の除去性能が高まる。さ
らに、間欠的に噴出することで、構造物表面での気流の
乱れが強まり、除去性能は高くなる。付着物を除去する
ことにより、構造物からの対流伝熱量は増え、構造物の
温度は低下する。
【0025】なお、この気体噴出ノズル30の作動に際
しては、手動で行うようにしてもよいが、次のようにす
ると良い。すなわち、図1(b)に示されているよう
に、保炎リング内部に温度計(温度計測手段)31を設
け、また、この温度計の計測値が所定の値を越えたとき
に、気体噴出ノズル30を作動制御する制御装置60を
設けて、この温度指示値が一定温度を超えた場合にノズ
ル30を作動させるようにするのである。
【0026】図3は、本発明の実施例による微粉炭燃焼
装置の概略構成及び系統を示すもので、図1に示されて
いるバーナ44と燃焼用空気を追加供給する空気供給口
45が火炉46の側壁に設けられている。石炭32はホ
ッパ41に貯蔵され、粉砕機43により微粉炭に粉砕さ
れる。微粉炭燃焼により火炉内に堆積する燃焼灰33は
火炉46の下部から排出される。
【0027】燃焼ガスは脱硝装置47、空気予熱器48
を通り、集塵器49で燃焼ガスと燃焼灰(フライアッシ
ュ3、4)に分離される。さらに脱硫装置50を通った
あと、煙突51から系外に排出される。図3では脱硝装
置47や空気予熱器48、脱硫装置50を記すが、これ
らは本発明に必ずしも必要なものではないが、通常、微
粉炭燃焼では設けられる。
【0028】図1に示される本発明の気体噴出ノズル3
0から噴出する粉体は微粉炭燃焼により生じた燃焼灰3
を利用する。燃焼灰は燃焼ガスとの分離装置49により
分離貯蔵され、ブロア53で駆動される空気によりバル
ブ54を通りバーナ44内の気体噴出ノズル30(図3
には図示せず)から噴出される。
【0029】さらに、本実施例では分離装置は燃焼灰の
うち比較的粗い粒子を燃焼排ガスから分離する装置52
を通す、さらに燃焼灰のうち粒子の弾性反発力を利用し
て密度の高い粒子を選別する装置を通しても良い(図3
には図示せず)。このように粗い粒子(一般に粒子直径
が30ミクロン以上)でかつ、密度の高い粒子を選択す
ることで、気体噴出ノズルから噴出した粒子は気体より
も運動量が高くなる。運動量の高い粒子は構造物表面の
速度低下域(境界層)で速度が低下せずに物体表面に到
達しやすい。このため、付着物の除去能力は高い。
【0030】また、燃焼灰のうち、燃焼時に粒子が溶融
したものは球形となり、粒子中の空洞が減少するため見
かけ上の密度(かさ密度)が増大する。また溶融により
粒子の強度が強まる。このため構造物表面に粒子が衝突
した際に粒子が砕けにくく、また角が無いので切削効果
による構造物の摩耗は少なくなる。
【0031】このように、分別装置で粒子を分別すると
本発明の意図する除去能力は高くなるが、分別装置が無
く粒子を混入する場合でも本発明の意図する除去能力は
得られる。
【0032】次に、本発明の第2の実施形態を図4を用
いて説明する。この図は本実施形態に係わる微粉炭燃焼
バーナのノズル先端部の概略図である。本実施形態は、
図1の第1の実施形態と比べて、気体噴出ノズル30が
流路拡大部の壁面に設けられた点が異なり、その他の構
成は同一である。
【0033】この図4に見られる流路拡大部は燃焼用空
気中に含まれる燃焼灰が気流と分離し堆積しやすい。図
4の55は流路拡大部に堆積した燃焼灰を模式的に示
す。特に燃焼灰中の見かけ上のかさ密度が高く、粒子径
の大きいものは気体の流れとは異なる動きをするため気
体と分離しやすい。このため、気体噴出ノズルが作動し
ない場合はノズル噴出口近くに燃焼灰が堆積する。ノズ
ルから気体を噴出させることで噴出口近くの燃焼灰も流
路中に飛散する。この燃焼灰により流路構造物表面の付
着物を除去できる。付着物を除去することにより、構造
物からの対流伝熱量は増え、構造物の温度は低下する。
温度を低減することで、構造物の焼損やクリンカ付着を
抑制できる。
【0034】本実施形態では、流路中に堆積した燃焼灰
を利用するので、ノズルから噴出する気体中に粉体を混
合する必要はない。なお、流路中に流路拡大部を設け、
この部分に燃焼灰を堆積する。燃焼灰の固着や溶融を避
けるため、流路拡大部は火炎から離れ構造物の温度が低
い部分に設けることが望ましい。
【0035】以上説明してきたように、本発明では間欠
的な空気の噴射,特に気体中に粉体を含むことで、気体
だけの場合よりも見かけ上の質量が増し、同一の噴出流
速における運動量が強いので、付着物の除去性能が高ま
り、物体表面の付着物を充分除去することができ、物体
から流路内を流れる気体への熱伝達が良くなり、物体が
充分に冷却され、温度上昇による焼損を阻止することが
できるのである。なお、この場合、気体噴出ノズルから
噴出させる気体としては、微粉炭バーナの燃焼により生
じた燃焼灰を利用することができる。
【0036】気体中に含まれる燃焼灰は付着を避けるた
め400℃以下に冷却することが望ましい。また、前記
燃焼灰は予めサイクロンなどの粒子径の分別装置を通
し、比較的大きな粒子を利用することが望ましい。大き
な粒子は、同一速度での運動量が大きいため、付着物の
除去性能が高い。また、噴出後、気体の速度と同一にな
った後は、空気抵抗が大きいため、静電気力や熱泳動に
よる物体表面への付着が生じにくくなり有効である。
【0037】また、前記燃焼灰は溶融後、冷却されたも
のを用いることが望ましい。溶融した燃焼灰は表面が強
固であり、付着物の除去性能は溶融しないものに比べて
高い。また、溶融により球形に近いため、角がある場合
に比べて切削作用により物体表面を削ることが少ない。
このため、物体の摩耗が非溶融灰に比べて少ない。
【0038】なお、述べてきた本実施例では堆積した粒
子の固着を避けるため、温度400℃以下の領域にノズ
ルを設けることが望ましく、また、本発明の気体噴出ノ
ズルは、構成部品の冷却のためにフィンや乱れ促進部材
を設けた部分に設置することが望ましい。すなわち、フ
ィンや乱れ促進部材はそれ自体は空気の流れに対して障
害物となる。このため、フィンや乱れ促進部材の表面や
下流では空気の流れが遅くなるので、燃焼灰などの汚れ
が付着しやすく、長時間放置すると空気への熱伝達が低
下しやすくなる。
【0039】また、本発明において、微粉炭バーナを構
成する構成部材の温度を測定する手段を有し、前記温度
が一定の温度以上となる場合に粉体を含む気体を噴出す
るときには、温度上昇に基き適正な時期に気体を噴出す
ることで、気体噴出の回数を最低限とし、気体の駆動動
力を低減するようにすると良い。
【0040】以上説明してきたように、本発明の燃焼バ
ーナであると、二次空気流路中に気体を間欠的に噴出す
る気体噴出ノズル30を設けて気体を噴出し、物体表面
での気体速度を増すことで、表面に付着、堆積した燃焼
灰などの汚れを有効に除去でき、さらに気体中に粉体を
含むことで、気体だけの場合よりも見かけ上の質量が増
し、同一の噴出流速における運動量が強まる。このた
め、付着物の除去性能をさらに高めることができるので
ある。付着物を除去することにより、構造物からの対流
伝熱量は増え、構造物の温度を低減でき、構造物の焼損
や灰の付着による流路の閉塞の危険性を小さくすること
ができるのである。
【0041】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明によれ
ば、構成簡単にしてバーナ構造物体上に付着する燃焼灰
を容易に離脱させることができ、クリンカの形成を抑制
できるこの種の微粉炭燃焼バーナを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の微粉炭燃焼バーナの一実施例を示す縦
断側面図である。
【図2】従来の微粉炭燃焼バーナを示す縦断側面図であ
る。
【図3】本発明の微粉炭燃焼バーナを備えた燃焼装置の
概略系統図である。
【図4】本発明の微粉炭燃焼バーナの要部を拡大して示
す縦断側面図である。
【符号の説明】
3,4…燃焼灰(フライアッシュ)、10…微粉炭ノズ
ル、11…二次空気ノズル、12…三次空気ノズル、1
3…微粉炭と一次空気の混合物の流れ、14…二次空気
の流れ、15…三次空気の流れ、16…オイルガン、1
7…流路絞り部、18…保炎器、19…隔壁、20…案
内板、21…バーナスロート、22…旋回器、23…水
管、24…ウインドボックス、25…ダンパ、26…隔
壁、27…循環流、30…気体噴出ノズル(気体間欠噴
出手段)、31…温度計、32…石炭、33…燃焼灰
(クリンカ)、41…ホッパ、42…ブロア、43…粉
砕機、44…微粉炭バーナ、45…空気投入口、46…
火炉、47…脱硝装置、48…空気予熱器、49…集塵
器、50…脱硫装置、51…煙突、52…粒子選別装
置、53…ブロア、54…バルブ、55…燃焼灰、60
…制御装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 啓信 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所電力・電機開発研究所内 (72)発明者 谷口 正行 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所電力・電機開発研究所内 (72)発明者 津村 俊一 広島県呉市宝町6番9号 バブコック日立 株式会社呉工場内 (72)発明者 倉増 公治 広島県呉市宝町6番9号 バブコック日立 株式会社呉工場内 Fターム(参考) 3K065 TA08 TC01 TD07 TE01 TE10 TG01 TL07 TN01

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 微粉炭と空気との混合物を噴出する微粉
    炭ノズルと、前記混合物を燃焼させる空気を噴出する空
    気ノズルとを備えた微粉炭燃焼バーナにおいて、 前記微粉炭ノズル,若しくは前記空気ノズルを構成する
    流路の部分に、気体,若しくは粉体を含む気体を間欠的
    に噴出する気体間欠噴出手段を設けたことを特徴とする
    微粉炭燃焼バーナ。
  2. 【請求項2】 微粉炭と空気との混合物を噴出する微粉
    炭ノズルと、前記混合物を燃焼させる空気を噴出する空
    気ノズルとを備えた微粉炭燃焼バーナにおいて、 前記微粉炭ノズル,若しくは前記空気ノズル内の気流減
    速部に、気体,若しくは粉体を含む気体を間欠的に噴出
    する気体噴出ノズルを設けたことを特徴とする微粉炭燃
    焼バーナ。
  3. 【請求項3】 微粉炭と空気との混合物を噴出する微粉
    炭ノズルと、前記混合物を燃焼させる空気を噴出する空
    気ノズルとを備えた微粉炭燃焼バーナにおいて、 前記バーナに、 前記微粉炭ノズルの流路部分,若しくは前記空気ノズル
    を構成する流路部分に配置され、かつ気体,若しくは粉
    体を含む気体を間欠的に噴出する気体間欠噴出手段と、 前記バーナを構成する構成部材の温度を測定する温度計
    測手段と、 前記温度計測手段の計測値が所定の値を越えたときに、
    前記気体間欠噴出手段を作動制御する制御装置と、 を設けたことを特徴とする微粉炭燃焼バーナ。
  4. 【請求項4】 前記粉体を含む気体の粉体が、微粉炭の
    燃焼灰である請求項1,2または3記載の微粉炭燃焼バ
    ーナ。
  5. 【請求項5】 前記燃焼灰が、バーナ燃焼排ガスから分
    離した燃焼灰,若しくはその粒子濃度を高めた燃焼灰で
    ある請求項4記載の微粉炭燃焼バーナ。
  6. 【請求項6】 前記燃焼灰が、バーナ燃焼排ガスから分
    離した燃焼灰を粒子径で分類(分級)し、粒子径の大き
    な粒子のもので、かつ溶融後、冷却されたものである請
    求項4記載の微粉炭燃焼バーナ。
  7. 【請求項7】 前記溶融後冷却された燃焼灰は、粒子の
    物性値(かさ密度、弾性係数)の違いから他の燃焼灰と
    分類されたものである請求項6記載の微粉炭燃焼バー
    ナ。
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