JP2001336669A - 接続容易な被覆導帯 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】地中においても充分な電気絶縁性を保持し、埋
設管１１表面などに容易に接着できる被覆導帯において
導帯の延長接続及び方向変更接続を簡単且つ低コストで
実現する。 【手段】金属細線を所定の網目間隔で織製した網帯２を
絶縁フィルム３、５間に封止して被覆導帯１を構成し、
重ね合わせ接続部に網目間隔より大きな断面の金属片２
０の脚片２０ａを貫通させる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は導電体を内装した
絶縁被覆導帯を簡単且つ確実に接続して延長或は分岐で
きる被覆導帯に関し、特に地中に埋設して高い導電性と
高絶縁性を保持できる被覆導帯に関する。

【０００２】

【発明が解決しようとする課題】地中に埋設された合成
樹脂製管を検知するための導電性テープは電気抵抗が小
さく地中絶縁抵抗が大きい他、テープ同士の接続が簡単
且つ容易であってしかも接続による電気抵抗を増大させ
ないことが必要である。更に、内装導電体が非開削工法
による埋設中の管の延伸に耐え、変形や断線等を生じな
い堅牢性も要求される。本発明は埋設時の表面摩擦抵抗
が小さく内装導体が非開削工法による引張力に耐え、他
工事などの外力によって損傷を受け難い構造を持つと共
に現場での接続作業が容易でしかも電気的接続が確実な
被覆導帯を提供するものである。

【０００３】

【課題を解決するための手段】本発明被覆導帯は、金属
細線を平織り又は綾織した所定幅の網帯をこれより幅広
の２枚のフィルム間に挟持させて内装導体としたもので
被覆導帯の接続手段として網帯を貫通する金属脚片を使
用できるようにしたものであり、接続用金属脚片として
例えば市販のホッチキス針を用いる事ができる。網帯の
網目寸法は金属脚片の断面寸法より小さいことが好まし
く、線径は０．０５〜０．５ｍｍまで可能であり、単線
でも撚線でもよい。本発明被覆導帯を埋設管の検知テー
プとして使用する場合は、フィルムの裏面に管表面に接
着する粘着剤層が設けられる。また、カバーフィルム表
面に所要事項を印刷表示することができる。

【０００４】

【発明の実施の形態】以下、本発明被覆導帯をポリエチ
レン製ガス管の検知テープに利用する場合について説明
する。図において１は検知テープ、２はステンレス製網
帯であって線径０．１ｍｍの縦線２ａ、横線２ｂによっ
て幅約１５ｍｍに平織りされたもので網目寸法Ｄは接続
に使用する貫通金属片の断面寸法より小さくされてい
る。３は網帯より巾広で厚さ約０．１ｍｍのポリエチレ
ン製ベースフィルム、４は網帯の網目を通しベースフィ
ルム３に達するブチルゴム系粘着剤層であってフィルム
換算で厚さ約０．３ｍｍ塗布した。５は所要事項が印刷
されている厚さ約０．２ｍｍの着色したポリエチレン製
カバーフィルムであって粘着剤によってベースフィルム
と一体されている。６は埋設管表面に密着させるため厚
さ約０．１ｍｍで塗布したアクリル系粘着剤層であり、
離型紙を用いずに使用できる。上記テープ１は１枚のシ
ート内に複数並列して形成され所定巾にカット７、８さ
れたものであって非開堀工法においては管の引込み側で
埋設管１１の表面に粘着されながら地中に引込まれ管と
一体になって埋設される。

【０００５】被覆導帯の延長接続及び分岐部における方
向変更接続においては導帯を重ね合わせて金属片を貫通
させることによって網帯の金属細線同志を電気的に接続
するのが有効であり、貫通金属片として例えば市販のホ
ッチキス針を用いることができる。電気的接続を容易且
つ確実にするため例えば断面０．３ｍｍ×０．５ｍｍの
ホッチキス針を使用する場合、網帯の網目間隔Ｄ＝０．
４ｍｍとする。これによって接続手段としてのホッチキ
ス針２０の脚部２０ａが網帯のどこにどのような方向で
挿入されても脚部側面と金属細線２ａ又は２ｂが接触し
て確実な電気的接続が得られる。脚部の挿入によって金
属細線が切断された場合でも線端部と脚部側面は確実に
接触する。これに対し、金属導帯として金属箔を用いた
場合は、脚部の挿入によって絶縁膜が破断した金属箔を
包み込むように変形するので電気的接続が不安定であ
る。

【０００６】上記接続構造の機械的強度と電気的安定性
を確認するため図６のサンプル（線径０．１ｍｍ、Ｄ＝
０．３２ｍｍ×０．３２ｍｍ）を夫々５個作成し、約２
ｋｇｆの引張り荷重を１００回繰返した結果、実施例品
においては初期電気抵抗（平均値）が約２Ωで、３０回
で約４．５倍になったものもあるが１００回の平均値で
も２乃至４．５倍程度であって実用上まったく問題ない
ことが確認された。接続用ホッチキス針２０は、幅８．
５ｍｍ、脚部長さ４．８ｍｍ、脚部断面（０．３ｍｍ×
０．５ｍｍ）のものを用いた。因に、網目間隔（メッシ
ュ）Ｄ＝０．６ｍｍ×０．６ｍｍとした網帯を使用した
比較例においては平均初期値約６Ωであったが１０〜２
０回の引張りで５００Ω以上になったものがあり、機械
的な接続強度は同等であったが検知テープとしては使用
不能であった。

【０００７】なお、上記テープと既設管のロケーティン
グワイヤ２４との接続には図５のような接続具２１を用
いることによって簡単容易に接続できる。接続具２１は
検知テープ１同一構成を有し、２２は絶縁被覆導線、２
３は導線部であって網帯２に接続している。２５は圧着
コネクタであって外周を絶縁される。

【０００８】

【発明の効果】本発明被覆導帯は、その接続手段に市販
のホッチキス針を使用して、無造作な接続作業によって
も充分な機械的強度と安定な電気的接続を確保でき、導
帯を全方向に延長することが可能になる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明テープの拡大断面図。

【図２】テープ末端の部分平面図。

【図３】網帯の拡大平面図。

【図４】テープの接続部を示す断面図。

【図５】本発明テープと既設管ロケーティングワイヤと
の接続態様を示す平面図。

【図６】試験品の平面図

【符号の説明】

１ 本発明被覆導帯 ２ 網帯 ３ ベースフィルム ４ 粘着剤層 ５ カバーフィルム ６ 接着層 ７、８ カット面 ２０ 接続用金属片 ２０ａ 貫通脚部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｈ０２Ｇ 9/00 Ｆ１６Ｌ 1/02 Ｖ (71)出願人 597167634 習志野市 千葉県習志野市藤崎１丁目１番13号 (71)出願人 000221834 東邦瓦斯株式会社 愛知県名古屋市熱田区桜田町19番18号 (71)出願人 000132404 株式会社スリーボンド 東京都八王子市狭間町1456番地 (72)発明者 秋山 恵男 東京都福生市本町17番の１ 武陽ガス株式 会社内 (72)発明者 豊田 康弘 福岡県福岡市博多区千代１丁目17番１号 西部ガス株式会社内 (72)発明者 森 研二 福岡県福岡市博多区千代１丁目17番１号 西部ガス株式会社内 (72)発明者 小川 政雄 千葉県習志野市藤崎１丁目１番13号 習志 野市企業局内 (72)発明者 森 栄爾 愛知県名古屋市熱田区桜田町19番18号 東 邦瓦斯株式会社内 (72)発明者 岩堀 直二 東京都八王子市狭間町1456番地 株式会社 スリーボンド内 Ｆターム(参考） 4F100 AB04A AK04B AK13 AT00B AT00C BA03 BA07 BA10B BA10C CB05 DG11A EC18 GB46 JG01 JG04 JL01 5G311 CA05 CB01 CD03 CF06 5G369 AA16 BA04 EA01 EA04

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】金属細線を織製した網帯を該網帯より幅広
   の可撓性ポリエチレン製カバーフィルムとベースフィル
   ム間に絶縁性接着剤を介して密着一体化させると共に前
   記ベースフィルム裏面に接着用粘着剤層が設けられてな
   る被覆導帯。
2. 【請求項２】網帯の網目寸法が接続用挿入金属片の貫通
   脚断面寸法より小さいことを特徴とする請求項１記載の
   被覆導帯。
3. 【請求項３】金属細線及び接続用挿入金属片がステンレ
   スでなる請求項２記載の被覆導帯。
4. 【請求項４】カバーフィルム表面に所要事項が印刷表示
   されてなる請求項１乃至２記載のいずれかの被覆導帯。