JP2001336634A - 油圧式無段変速装置の斜板操作機構 - Google Patents
油圧式無段変速装置の斜板操作機構Info
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Landscapes
- Arrangement Or Mounting Of Control Devices For Change-Speed Gearing (AREA)
- Control Of Fluid Gearings (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 従来の斜板操作機構においては、可動斜板が
中立位置から最大斜板角へ傾倒する際の操作ロッドの操
作位置と、最大斜板角から中立位置へ戻る際の操作ロッ
ドの操作位置との間にヒステリシスが発生し、変速レバ
ーの操作フィーリングが悪くなったり、正確な変速操作
が阻害される恐れがある。 【解決手段】 可動斜板2cに連動して回動可能な操作
レバー21にピン部材23を固設し、操作ロッド22に
形成したピン部材よりも大径の嵌合孔22aを該ピン部
材と嵌合して操作レバーと操作ロッドとを連結し、該ピ
ン部材に操作ロッドへ押圧される摩擦部材25を設け、
可動斜板2cを中立位置側へ戻すために必要な力よりも
大きく、且つ可動斜板2cの中立位置保持力よりも小さ
な摩擦力を生じさせる。
中立位置から最大斜板角へ傾倒する際の操作ロッドの操
作位置と、最大斜板角から中立位置へ戻る際の操作ロッ
ドの操作位置との間にヒステリシスが発生し、変速レバ
ーの操作フィーリングが悪くなったり、正確な変速操作
が阻害される恐れがある。 【解決手段】 可動斜板2cに連動して回動可能な操作
レバー21にピン部材23を固設し、操作ロッド22に
形成したピン部材よりも大径の嵌合孔22aを該ピン部
材と嵌合して操作レバーと操作ロッドとを連結し、該ピ
ン部材に操作ロッドへ押圧される摩擦部材25を設け、
可動斜板2cを中立位置側へ戻すために必要な力よりも
大きく、且つ可動斜板2cの中立位置保持力よりも小さ
な摩擦力を生じさせる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油圧式無段変速装
置の可動斜板の操作機構に関する。
置の可動斜板の操作機構に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、油圧式無段変速装置において
は、可変容量型に構成した油圧ポンプ等の可動斜板の斜
板角の調整は、可動斜板と連動して回動する操作レバー
と変速レバーとを操作ロッドにて連結し、該変速レバー
により操作レバーを操作して行うようにしていた。例え
ば、図14、図15に示すように、油圧式無段変速装置
のハウジング101から突出するトラニオン軸102と
一体的に回動可能な操作レバー103と操作ロッド10
4とを連結して、変速レバーにより操作ロッド104を
介して操作レバー103を回動操作するようにしてい
る。該操作レバー103と操作ロッド104との連結部
においては、該操作レバー103にピン部材105を固
設し、操作ロッド104に長孔104aを形成して、該
ピン部材105を長孔104aに嵌合することで両者を
連結している。操作ロッド104は変速レバーの操作に
より、長孔104aの方向に操作されるが、操作ロッド
104の移動量が長孔104aの範囲内である場合に
は、ピン部材105が長孔104a内を摺動するのみで
操作レバー103は回動操作されないため、変速レバー
が若干操作された程度では油圧式無段変速装置の可動斜
板は中立位置を保持することが可能となっている。
は、可変容量型に構成した油圧ポンプ等の可動斜板の斜
板角の調整は、可動斜板と連動して回動する操作レバー
と変速レバーとを操作ロッドにて連結し、該変速レバー
により操作レバーを操作して行うようにしていた。例え
ば、図14、図15に示すように、油圧式無段変速装置
のハウジング101から突出するトラニオン軸102と
一体的に回動可能な操作レバー103と操作ロッド10
4とを連結して、変速レバーにより操作ロッド104を
介して操作レバー103を回動操作するようにしてい
る。該操作レバー103と操作ロッド104との連結部
においては、該操作レバー103にピン部材105を固
設し、操作ロッド104に長孔104aを形成して、該
ピン部材105を長孔104aに嵌合することで両者を
連結している。操作ロッド104は変速レバーの操作に
より、長孔104aの方向に操作されるが、操作ロッド
104の移動量が長孔104aの範囲内である場合に
は、ピン部材105が長孔104a内を摺動するのみで
操作レバー103は回動操作されないため、変速レバー
が若干操作された程度では油圧式無段変速装置の可動斜
板は中立位置を保持することが可能となっている。
【0003】また、油圧式無段変速装置には、傾動した
可動斜板を中立位置方向へ付勢するとともに、可動斜板
を中立位置に保持可能な中立位置保持機構が構成されて
いる。従って、例えば操作ロッド104を引いて操作レ
バー103が回動操作され斜板が傾動している状態か
ら、該操作ロッド104を中立位置方向へ移動させる
と、可動斜板は中立位置保持機構の付勢力によって、操
作ロッド104の移動量に応じて中立位置側へ回動する
こととなる。
可動斜板を中立位置方向へ付勢するとともに、可動斜板
を中立位置に保持可能な中立位置保持機構が構成されて
いる。従って、例えば操作ロッド104を引いて操作レ
バー103が回動操作され斜板が傾動している状態か
ら、該操作ロッド104を中立位置方向へ移動させる
と、可動斜板は中立位置保持機構の付勢力によって、操
作ロッド104の移動量に応じて中立位置側へ回動する
こととなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、中立位置保持
機構における可動斜板の中立位置方向への付勢力が弱い
場合、操作ロッド104が中立位置方向へ移動したとし
ても、移動量が長孔104aの範囲内にある間は斜板は
元の位置に保持されたままとなり、可動斜板が長孔10
4aとピン部材105とのクリアランス分だけ遅れて操
作ロッド104の動きに追従する場合がある。
機構における可動斜板の中立位置方向への付勢力が弱い
場合、操作ロッド104が中立位置方向へ移動したとし
ても、移動量が長孔104aの範囲内にある間は斜板は
元の位置に保持されたままとなり、可動斜板が長孔10
4aとピン部材105とのクリアランス分だけ遅れて操
作ロッド104の動きに追従する場合がある。
【0005】例えば、図14に示す如く、操作レバー1
03が中立位置にあり、ピン部材105が長孔104a
の略中央部に位置している状態から、操作ロッド104
を右方へ移動操作すると、図16に示すように、斜板角
が変化しないまま操作ロッド104がa1点からb1点
まで移動する。b1点では長孔104aの一端部104
bにピン部材105が当接し、操作ロッド104を右方
へさらに移動操作すると、操作ロッド104の移動量に
応じて斜板角が前進側へ増加し、c1点へ達する。c1
点では最大斜板角となっている。c1点にある状態から
操作ロッド104を左方(中立位置側)へ移動操作する
と、d1点へ移動する。即ち、操作レバー103が最大
斜板角位置を保持したまま、ピン部材105が長孔10
4aの一端部104bから他端部104cまで摺動す
る。ピン部材105が他端部104cまで摺動すると該
他端部104cに係合し、操作ロッド104の移動量に
応じて斜板角が減少する。その後、操作ロッド104が
a1点よりも左方のe1点まで移動すると、斜板角が中
立位置に達する。
03が中立位置にあり、ピン部材105が長孔104a
の略中央部に位置している状態から、操作ロッド104
を右方へ移動操作すると、図16に示すように、斜板角
が変化しないまま操作ロッド104がa1点からb1点
まで移動する。b1点では長孔104aの一端部104
bにピン部材105が当接し、操作ロッド104を右方
へさらに移動操作すると、操作ロッド104の移動量に
応じて斜板角が前進側へ増加し、c1点へ達する。c1
点では最大斜板角となっている。c1点にある状態から
操作ロッド104を左方(中立位置側)へ移動操作する
と、d1点へ移動する。即ち、操作レバー103が最大
斜板角位置を保持したまま、ピン部材105が長孔10
4aの一端部104bから他端部104cまで摺動す
る。ピン部材105が他端部104cまで摺動すると該
他端部104cに係合し、操作ロッド104の移動量に
応じて斜板角が減少する。その後、操作ロッド104が
a1点よりも左方のe1点まで移動すると、斜板角が中
立位置に達する。
【0006】この状態から、操作ロッド104をさらに
左方へ移動すると、該操作ロッド104の移動量に応じ
て斜板角が後進側へ増加し、f1点へ達すると最大斜板
角となる。f1点にある状態から操作ロッド104を右
方(中立位置側)へ移動操作すると、操作レバー103
が最大斜板角位置を保持したまま、ピン部材105が長
孔104の他端部104cから一端部104bまで摺動
し、操作ロッド104はd1点へ移動する。ピン部材1
05が一端部104bまで摺動すると該一端部104b
に係合して、操作ロッド104の移動量に応じて斜板角
が減少し、操作ロッド104がb1点へ達すると斜板角
が中立位置へ戻ることとなる。
左方へ移動すると、該操作ロッド104の移動量に応じ
て斜板角が後進側へ増加し、f1点へ達すると最大斜板
角となる。f1点にある状態から操作ロッド104を右
方(中立位置側)へ移動操作すると、操作レバー103
が最大斜板角位置を保持したまま、ピン部材105が長
孔104の他端部104cから一端部104bまで摺動
し、操作ロッド104はd1点へ移動する。ピン部材1
05が一端部104bまで摺動すると該一端部104b
に係合して、操作ロッド104の移動量に応じて斜板角
が減少し、操作ロッド104がb1点へ達すると斜板角
が中立位置へ戻ることとなる。
【0007】このように、中立位置保持機構の中立位置
方向への付勢力が弱くて操作レバー103が自力で中立
位置側へ戻ることができない場合には、可動斜板が中立
位置から最大斜板角へ傾倒する際の操作ロッド104の
操作位置(図16におけるa1からc1までの経路、又
はe1からf1までの経路)と、最大斜板角から中立位
置へ戻る際の操作ロッド104の操作位置(図16にお
けるc1からe1までの経路、又はf1からb1までの
経路)とにズレが生じ、両経路にヒステリシスが発生す
ることとなる。これにより、変速レバーの操作フィーリ
ングが悪くなったり、変速レバーが中立位置まで操作さ
れたにもかかわらず可動斜板が中立位置にまで戻らない
ために車体が停止しなかったりする等、正確な変速操作
が阻害される恐れがある。このような不具合を是正する
ためには、可動斜板の中立位置方向への付勢力を大きく
すればよいが、この場合は変速レバーの操作力が大きく
なって操作しづらいという問題が生じる。
方向への付勢力が弱くて操作レバー103が自力で中立
位置側へ戻ることができない場合には、可動斜板が中立
位置から最大斜板角へ傾倒する際の操作ロッド104の
操作位置(図16におけるa1からc1までの経路、又
はe1からf1までの経路)と、最大斜板角から中立位
置へ戻る際の操作ロッド104の操作位置(図16にお
けるc1からe1までの経路、又はf1からb1までの
経路)とにズレが生じ、両経路にヒステリシスが発生す
ることとなる。これにより、変速レバーの操作フィーリ
ングが悪くなったり、変速レバーが中立位置まで操作さ
れたにもかかわらず可動斜板が中立位置にまで戻らない
ために車体が停止しなかったりする等、正確な変速操作
が阻害される恐れがある。このような不具合を是正する
ためには、可動斜板の中立位置方向への付勢力を大きく
すればよいが、この場合は変速レバーの操作力が大きく
なって操作しづらいという問題が生じる。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の解決しようとす
る課題は以上の如くであり、次に該課題を解決するため
の手段を説明する。即ち、請求項1においては、可動斜
板を中立位置側へ付勢し中立位置に保持する中立位置保
持機構を具備する油圧式無段変速装置において、可動斜
板に連動して回動可能な操作レバーにピン部材を固設
し、該操作レバーを操作する操作ロッドに、ピン部材の
外径よりも操作ロッドの操作方向に大径である嵌合孔を
形成し、該ピン部材と嵌合孔を嵌合させて操作レバーと
操作ロッドとを連結し、該ピン部材に操作ロッドへ押圧
される摩擦部材を設けて、可動斜板を中立位置側へ戻す
ために必要な力よりも大きく、且つ可動斜板の中立位置
保持力よりも小さな摩擦力を生じさせる。
る課題は以上の如くであり、次に該課題を解決するため
の手段を説明する。即ち、請求項1においては、可動斜
板を中立位置側へ付勢し中立位置に保持する中立位置保
持機構を具備する油圧式無段変速装置において、可動斜
板に連動して回動可能な操作レバーにピン部材を固設
し、該操作レバーを操作する操作ロッドに、ピン部材の
外径よりも操作ロッドの操作方向に大径である嵌合孔を
形成し、該ピン部材と嵌合孔を嵌合させて操作レバーと
操作ロッドとを連結し、該ピン部材に操作ロッドへ押圧
される摩擦部材を設けて、可動斜板を中立位置側へ戻す
ために必要な力よりも大きく、且つ可動斜板の中立位置
保持力よりも小さな摩擦力を生じさせる。
【0009】また、請求項2においては、前記嵌合孔を
長孔に形成し、該長孔の長軸を操作ロッドの操作方向に
対して傾斜させた。
長孔に形成し、該長孔の長軸を操作ロッドの操作方向に
対して傾斜させた。
【0010】また、請求項3においては、前記長孔の長
軸の、操作ロッドの操作方向に対する傾斜角を、該長孔
の長軸方向略中央部から両端部へいくに従って増加させ
た。
軸の、操作ロッドの操作方向に対する傾斜角を、該長孔
の長軸方向略中央部から両端部へいくに従って増加させ
た。
【0011】また、請求項4においては、可動斜板を中
立位置側へ付勢し中立位置に保持する中立位置保持機構
を具備する油圧式無段変速装置において、可動斜板に連
動して回動可能な操作レバーにピン部材を固設し、該操
作レバーを操作する操作ロッドに、ピン部材の外径より
も操作ロッドの操作方向に長孔である嵌合孔を形成し、
該ピン部材と嵌合孔を嵌合させて操作レバーと操作ロッ
ドとを連結し、該操作レバーと操作ロッドとの間に、可
動斜板を中立位置側へ戻すために必要な力よりも大き
く、且つ可動斜板の中立位置保持力よりも小さな保持力
を有し、ピン部材を嵌合孔の両端位置に保持するデテン
ト機構を構成した。
立位置側へ付勢し中立位置に保持する中立位置保持機構
を具備する油圧式無段変速装置において、可動斜板に連
動して回動可能な操作レバーにピン部材を固設し、該操
作レバーを操作する操作ロッドに、ピン部材の外径より
も操作ロッドの操作方向に長孔である嵌合孔を形成し、
該ピン部材と嵌合孔を嵌合させて操作レバーと操作ロッ
ドとを連結し、該操作レバーと操作ロッドとの間に、可
動斜板を中立位置側へ戻すために必要な力よりも大き
く、且つ可動斜板の中立位置保持力よりも小さな保持力
を有し、ピン部材を嵌合孔の両端位置に保持するデテン
ト機構を構成した。
【0012】また、請求項5においては、可動斜板を中
立位置側へ付勢し中立位置に保持する中立位置保持機構
を具備する油圧式無段変速装置において、可動斜板に連
動して回動可能な操作レバーにピン部材を固設し、該操
作レバーを操作する操作ロッドに、長軸方向の径がピン
部材の外径よりも大きく、長軸を操作ロッドの操作方向
に対して傾斜させた長孔を形成し、該ピン部材と嵌合孔
を嵌合させて操作レバーと操作ロッドとを連結し、該操
作ロッドには、油圧式無段変速装置のハウジングから突
出するガイドピンが嵌合するカム孔が形成され、該カム
孔は、嵌合孔と長さ及び傾斜角度が略同一の長孔形状に
形成される中立部と、該中立部の両端から外側へ延設さ
れ操作レバーの回動中心に対して同心円弧形状に形成さ
れる操作部とで構成される。
立位置側へ付勢し中立位置に保持する中立位置保持機構
を具備する油圧式無段変速装置において、可動斜板に連
動して回動可能な操作レバーにピン部材を固設し、該操
作レバーを操作する操作ロッドに、長軸方向の径がピン
部材の外径よりも大きく、長軸を操作ロッドの操作方向
に対して傾斜させた長孔を形成し、該ピン部材と嵌合孔
を嵌合させて操作レバーと操作ロッドとを連結し、該操
作ロッドには、油圧式無段変速装置のハウジングから突
出するガイドピンが嵌合するカム孔が形成され、該カム
孔は、嵌合孔と長さ及び傾斜角度が略同一の長孔形状に
形成される中立部と、該中立部の両端から外側へ延設さ
れ操作レバーの回動中心に対して同心円弧形状に形成さ
れる操作部とで構成される。
【0013】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を説明
する。図1は本発明の斜板操作機構を備えた油圧式無段
変速装置を示す側面断面図、図2は油圧式無段変速装置
の中立位置保持機構を示す側面図、図3は油圧式無段変
速装置を示す背面図、図4は操作レバーを示す側面図、
図5は斜板操作機構を示す側面図、図6は同じく正面断
面図、図7は斜板角と操作ロッドの操作位置との関係を
示す図、図8は斜板操作機構の別実施例を示す側面図、
図9は図8における長孔の別実施例を示す側面図、図1
0は斜板操作機構の第三の実施例を示す側面図、図11
は同じく正面断面図、図12は斜板操作機構の第四の実
施例を示す側面図、図13は同じく正面断面図、図14
は従来の斜板操作機構を示す側面図、図15は同じく正
面断面図、図16は従来の斜板操作機構における斜板角
と操作ロッドの操作位置との関係を示す図である。
する。図1は本発明の斜板操作機構を備えた油圧式無段
変速装置を示す側面断面図、図2は油圧式無段変速装置
の中立位置保持機構を示す側面図、図3は油圧式無段変
速装置を示す背面図、図4は操作レバーを示す側面図、
図5は斜板操作機構を示す側面図、図6は同じく正面断
面図、図7は斜板角と操作ロッドの操作位置との関係を
示す図、図8は斜板操作機構の別実施例を示す側面図、
図9は図8における長孔の別実施例を示す側面図、図1
0は斜板操作機構の第三の実施例を示す側面図、図11
は同じく正面断面図、図12は斜板操作機構の第四の実
施例を示す側面図、図13は同じく正面断面図、図14
は従来の斜板操作機構を示す側面図、図15は同じく正
面断面図、図16は従来の斜板操作機構における斜板角
と操作ロッドの操作位置との関係を示す図である。
【0014】まず、本発明の斜板操作機構を備えた油圧
式無段変速装置について説明する。図1に示すように、
油圧式無段変速装置(以降HSTと記載する)1は、油
圧ポンプ2と油圧モータ3とで構成されている。該油圧
ポンプ2と油圧モータ3とは上下に並設され、該油圧ポ
ンプ2及び油圧モータ3の後端部(図1における右側端
部)にセンターセクション32が配置されている。
式無段変速装置について説明する。図1に示すように、
油圧式無段変速装置(以降HSTと記載する)1は、油
圧ポンプ2と油圧モータ3とで構成されている。該油圧
ポンプ2と油圧モータ3とは上下に並設され、該油圧ポ
ンプ2及び油圧モータ3の後端部(図1における右側端
部)にセンターセクション32が配置されている。
【0015】油圧ポンプ2は、駆動軸2a、該駆動軸2
aが挿嵌され駆動軸2aと共に回動するシリンダブロッ
ク2b、該シリンダブロック2bに摺動自在に挿嵌され
たプランジャ2e、及び該プランジャ2eに当接した可
動斜板2cにより構成され、可変容量型油圧ポンプとさ
れている。可動斜板2cはプランジャ2eの摺動量を規
制し、該油圧ポンプ2の作動油の吐出量を調節可能に構
成されている。センターセクション32には図示せぬ油
路が設けられており、油圧ポンプ2より作動油が該油路
を介して油圧モータ3に供給される。
aが挿嵌され駆動軸2aと共に回動するシリンダブロッ
ク2b、該シリンダブロック2bに摺動自在に挿嵌され
たプランジャ2e、及び該プランジャ2eに当接した可
動斜板2cにより構成され、可変容量型油圧ポンプとさ
れている。可動斜板2cはプランジャ2eの摺動量を規
制し、該油圧ポンプ2の作動油の吐出量を調節可能に構
成されている。センターセクション32には図示せぬ油
路が設けられており、油圧ポンプ2より作動油が該油路
を介して油圧モータ3に供給される。
【0016】油圧モータ3は油圧ポンプ2と同様に、セ
ンターセクション32に挿嵌され、一端をハウジング3
1により回動自在に支持された出力軸3a、該出力軸3
aが挿嵌され該出力軸3aと共に回動するシリンダブロ
ック3b、該シリンダブロック3bに摺動自在に挿嵌さ
れたプランジャ3eおよび該プランジャ3eに当接した
固定斜板3cにより構成されている。該シリンダブッロ
ク3bは出力軸3aとともに回動する構成になってお
り、該シリンダブッロク3bにはプランジャ3eが摺動
自在に挿嵌されている。該プランジャ3eはハウジング
31に固設された固定斜板3cに当接している。
ンターセクション32に挿嵌され、一端をハウジング3
1により回動自在に支持された出力軸3a、該出力軸3
aが挿嵌され該出力軸3aと共に回動するシリンダブロ
ック3b、該シリンダブロック3bに摺動自在に挿嵌さ
れたプランジャ3eおよび該プランジャ3eに当接した
固定斜板3cにより構成されている。該シリンダブッロ
ク3bは出力軸3aとともに回動する構成になってお
り、該シリンダブッロク3bにはプランジャ3eが摺動
自在に挿嵌されている。該プランジャ3eはハウジング
31に固設された固定斜板3cに当接している。
【0017】上記の構成により、エンジン等からの駆動
力が駆動軸2aに入力され、油圧ポンプ2が駆動され
る。そして、該油圧ポンプ2の駆動により吐出された作
動油がセンターセクション32を介して油圧モータ3に
供給されて、該作動油の流出入により油圧モータ3が駆
動され、油圧モータ3の駆動力が出力軸3aに伝達され
る構成となっている。
力が駆動軸2aに入力され、油圧ポンプ2が駆動され
る。そして、該油圧ポンプ2の駆動により吐出された作
動油がセンターセクション32を介して油圧モータ3に
供給されて、該作動油の流出入により油圧モータ3が駆
動され、油圧モータ3の駆動力が出力軸3aに伝達され
る構成となっている。
【0018】また、ハウジング31内における油圧ポン
プ2の部分には操作アーム10が配設され、該操作アー
ム10の一端部(図1における左端部)がピン軸7によ
り可動斜板2cと連結され、該操作アーム10の途中部
には、ハウジング31に回動自在に支持されるトラニオ
ン軸9が取り付けられている。該トラニオン軸9はハウ
ジング31の外部へ突出しており、油圧ポンプ2の外部
からトラニオン軸9を回動操作することにより操作アー
ム10を上下回動させ、これにより、可動斜板2cの斜
板角を調節するように構成している。
プ2の部分には操作アーム10が配設され、該操作アー
ム10の一端部(図1における左端部)がピン軸7によ
り可動斜板2cと連結され、該操作アーム10の途中部
には、ハウジング31に回動自在に支持されるトラニオ
ン軸9が取り付けられている。該トラニオン軸9はハウ
ジング31の外部へ突出しており、油圧ポンプ2の外部
からトラニオン軸9を回動操作することにより操作アー
ム10を上下回動させ、これにより、可動斜板2cの斜
板角を調節するように構成している。
【0019】また、本HST1においては、可動斜板2
cを中立位置に保持するとともに中立位置方向へ付勢す
る中立位置保持機構が構成されている。次に、該中立位
置保持機構について図1乃至図3により説明する。前記
操作アーム10の他端部(図1における右端部)には、
カムフォロアー10aが該操作アーム10と一体的に形
成されている。該カムフォロアー10aは操作アーム1
0と同一部材にて形成されている。該カムフォロアー1
0aとセンターセクション32との間のスペースにはカ
ム54が配設され、該カム54のカムフォロアー10a
側端面には凹陥したデテントカム部54aが形成されて
いる。デテントカム部54aには、カムフォロアー10
aが圧接状態で当接している。
cを中立位置に保持するとともに中立位置方向へ付勢す
る中立位置保持機構が構成されている。次に、該中立位
置保持機構について図1乃至図3により説明する。前記
操作アーム10の他端部(図1における右端部)には、
カムフォロアー10aが該操作アーム10と一体的に形
成されている。該カムフォロアー10aは操作アーム1
0と同一部材にて形成されている。該カムフォロアー1
0aとセンターセクション32との間のスペースにはカ
ム54が配設され、該カム54のカムフォロアー10a
側端面には凹陥したデテントカム部54aが形成されて
いる。デテントカム部54aには、カムフォロアー10
aが圧接状態で当接している。
【0020】また、カムフォロアー10aのデテントカ
ム部54aとの当接面は略円筒面形状に形成されてい
る。該カムフォロアー10aはデテントカム部54aに
当接している状態が最も圧接力が小さくなり、また、カ
ムフォロアー10aがデテントカム部54aに当接する
位置にあるときに油圧ポンプ2の可動斜板2cが中立位
置となるように構成している。
ム部54aとの当接面は略円筒面形状に形成されてい
る。該カムフォロアー10aはデテントカム部54aに
当接している状態が最も圧接力が小さくなり、また、カ
ムフォロアー10aがデテントカム部54aに当接する
位置にあるときに油圧ポンプ2の可動斜板2cが中立位
置となるように構成している。
【0021】前記カム54は、その一端部54bを、ハ
ウジング31の一側面に回転自在に軸支される偏心軸5
5により支持されている。偏心軸55は軸支部55aと
カム支持部55bとで構成され、該軸支部55aはハウ
ジング31の一側面に設けられる軸受31bに軸支さ
れ、カム支持部55bはカム54の一端部54bを回転
自在に支持している。そして、ハウジング31の軸受3
1bに軸支される軸支部55aの軸心と、カム54の一
端部54bを支持するカム支持部55bの軸心とは偏心
しており、これにより、該軸受31bの軸心とカム支持
部55bの軸心とが偏心されている。
ウジング31の一側面に回転自在に軸支される偏心軸5
5により支持されている。偏心軸55は軸支部55aと
カム支持部55bとで構成され、該軸支部55aはハウ
ジング31の一側面に設けられる軸受31bに軸支さ
れ、カム支持部55bはカム54の一端部54bを回転
自在に支持している。そして、ハウジング31の軸受3
1bに軸支される軸支部55aの軸心と、カム54の一
端部54bを支持するカム支持部55bの軸心とは偏心
しており、これにより、該軸受31bの軸心とカム支持
部55bの軸心とが偏心されている。
【0022】このような構成により、デテントカム部5
4aにカムフォロアー10aが当接した状態にて、油圧
ポンプ2の可動斜板2cが中立位置よりずれた状態とな
った場合、前記偏心軸55をHST1外部から回転操作
して中立位置を微調整することが可能となっている。即
ち、偏心軸55を回転操作すると、軸支部55a及び軸
受31bの軸心に対してカム支持部55bの軸心が偏心
しているため、該カム支持部55bは軸支部55a及び
軸受31bの軸心を中心にして公転し、該カム支持部5
5bにより支持されるカム54の一端部54bが上下方
向へ移動する。これにより、カムフォロアー10aを介
してカム54に圧接される操作レバー51が上下方向に
微動回動されて、中立位置が微調節されることとなる。
4aにカムフォロアー10aが当接した状態にて、油圧
ポンプ2の可動斜板2cが中立位置よりずれた状態とな
った場合、前記偏心軸55をHST1外部から回転操作
して中立位置を微調整することが可能となっている。即
ち、偏心軸55を回転操作すると、軸支部55a及び軸
受31bの軸心に対してカム支持部55bの軸心が偏心
しているため、該カム支持部55bは軸支部55a及び
軸受31bの軸心を中心にして公転し、該カム支持部5
5bにより支持されるカム54の一端部54bが上下方
向へ移動する。これにより、カムフォロアー10aを介
してカム54に圧接される操作レバー51が上下方向に
微動回動されて、中立位置が微調節されることとなる。
【0023】一方、カム54の他端部54cには、セン
ターセクション32側へ突出する凸部54dが、カム5
4と同一部材により一体的に形成されている。センター
セクション32における該凸部54dに対応する箇所に
は凹部32aが形成されており、該凹部32aには付勢
部材であるスプリング56が嵌装されている。また、該
スプリング56にはカム54の前記凸部54dが嵌挿さ
れ、該スプリング56によりカム54を支持するととも
に、該カム54をカムフォロアー10a側へ付勢するよ
うに構成している。このように、スプリング56によっ
て、カム54がカムフォロアー10a側へ付勢されるこ
とにより、デテントカム部54aがカムフォロアー10
aへ圧接されている。
ターセクション32側へ突出する凸部54dが、カム5
4と同一部材により一体的に形成されている。センター
セクション32における該凸部54dに対応する箇所に
は凹部32aが形成されており、該凹部32aには付勢
部材であるスプリング56が嵌装されている。また、該
スプリング56にはカム54の前記凸部54dが嵌挿さ
れ、該スプリング56によりカム54を支持するととも
に、該カム54をカムフォロアー10a側へ付勢するよ
うに構成している。このように、スプリング56によっ
て、カム54がカムフォロアー10a側へ付勢されるこ
とにより、デテントカム部54aがカムフォロアー10
aへ圧接されている。
【0024】そして、凹陥したデテントカム部54aに
当接して中立位置にあるカムフォロアー10aが、トラ
ニオン軸9の回動操作により該デテントカム部54aか
ら上方向又は下方向へ回動するに従って、デテントカム
部54aはカムフォロアー10aによりスプリング56
の付勢力に抗してセンターセクション32側へ押圧され
る。デテントカム部54aがセンターセクション32側
へ押圧されると、スプリング56による付勢力が大きく
なり、カムフォロアー10aのカム54への圧接力が大
きくなる。
当接して中立位置にあるカムフォロアー10aが、トラ
ニオン軸9の回動操作により該デテントカム部54aか
ら上方向又は下方向へ回動するに従って、デテントカム
部54aはカムフォロアー10aによりスプリング56
の付勢力に抗してセンターセクション32側へ押圧され
る。デテントカム部54aがセンターセクション32側
へ押圧されると、スプリング56による付勢力が大きく
なり、カムフォロアー10aのカム54への圧接力が大
きくなる。
【0025】従って、操作アーム10を上下回動させる
トラニオン軸9の操作力を解除すると、カム54の付勢
力によりカムフォロアー10aが中立位置に戻されてデ
テントカム部54aと嵌合し、HST1が中立状態で保
持されることとなる。このように、可動斜板2cの斜板
角を操作する操作アーム10へ一体的に形成したカムフ
ォロアー10aに、カム54のデテントカム部54aを
圧接させることにより、操作アーム10(可動斜板2
c)を中立位置方向へ付勢するとともに、中立位置の決
定を行うデテント機構を中立位置保持機構として構成し
ている。
トラニオン軸9の操作力を解除すると、カム54の付勢
力によりカムフォロアー10aが中立位置に戻されてデ
テントカム部54aと嵌合し、HST1が中立状態で保
持されることとなる。このように、可動斜板2cの斜板
角を操作する操作アーム10へ一体的に形成したカムフ
ォロアー10aに、カム54のデテントカム部54aを
圧接させることにより、操作アーム10(可動斜板2
c)を中立位置方向へ付勢するとともに、中立位置の決
定を行うデテント機構を中立位置保持機構として構成し
ている。
【0026】また、図4乃至図6に示すように、可動斜
板2cの斜板角を操作する前記トラニオン軸9には、ハ
ウジング31の外部にて操作レバー21が一体的に回動
可能に取り付けられている。該操作レバー21は、HS
T1が搭載される車両の運転部等に設けられる変速レバ
ーと操作ロッド22を介して連結されている。そして、
該変速レバーを操作すると、操作ロッド22が例えば図
5における左右方向に移動して、操作レバー21を回動
操作し、トラニオン軸9を通じて可動斜板2cの斜板角
が調整されるように構成している。以下に、可動斜板2
cの操作機構について説明する。
板2cの斜板角を操作する前記トラニオン軸9には、ハ
ウジング31の外部にて操作レバー21が一体的に回動
可能に取り付けられている。該操作レバー21は、HS
T1が搭載される車両の運転部等に設けられる変速レバ
ーと操作ロッド22を介して連結されている。そして、
該変速レバーを操作すると、操作ロッド22が例えば図
5における左右方向に移動して、操作レバー21を回動
操作し、トラニオン軸9を通じて可動斜板2cの斜板角
が調整されるように構成している。以下に、可動斜板2
cの操作機構について説明する。
【0027】操作レバー21と操作ロッド22との連結
部における、該操作レバー21にはピン部材23が固設
され、操作ロッド22には長孔22aが形成されてお
り、該ピン部材23を長孔22aに摺動自在に嵌合する
ことで、操作レバー21と操作ロッド22とを連結して
いる。長孔22aの長軸の軸心Oは、操作ロッド22の
移動方向と平行となるように配置されている。ピン部材
23の操作ロッド22よりも外側(図6における右側)
部分には、半径方向外側へ突出するつば部23aが形成
されている。該つば部23aと操作ロッド22との間に
は摩擦部材25が介装されており、該摩擦部材25のピ
ン部材23に対する操作ロッド22操作方向位置は固定
されている。摩擦部材25は、ピン部材23のつば部2
3aにより操作ロッド22に押圧され、該操作ロッド2
2に対して、操作ロッド22の操作方向に一定の摩擦力
を生じさせるものである。即ち、操作ロッド22と操作
レバー21との間に一定の摩擦力が生じることとなる。
部における、該操作レバー21にはピン部材23が固設
され、操作ロッド22には長孔22aが形成されてお
り、該ピン部材23を長孔22aに摺動自在に嵌合する
ことで、操作レバー21と操作ロッド22とを連結して
いる。長孔22aの長軸の軸心Oは、操作ロッド22の
移動方向と平行となるように配置されている。ピン部材
23の操作ロッド22よりも外側(図6における右側)
部分には、半径方向外側へ突出するつば部23aが形成
されている。該つば部23aと操作ロッド22との間に
は摩擦部材25が介装されており、該摩擦部材25のピ
ン部材23に対する操作ロッド22操作方向位置は固定
されている。摩擦部材25は、ピン部材23のつば部2
3aにより操作ロッド22に押圧され、該操作ロッド2
2に対して、操作ロッド22の操作方向に一定の摩擦力
を生じさせるものである。即ち、操作ロッド22と操作
レバー21との間に一定の摩擦力が生じることとなる。
【0028】摩擦部材25により操作ロッド22に発生
する摩擦力は、可動斜板2cの斜板角が大きくなる方向
(可動斜板2cが図5に示す中立状態にある場合には左
方向又は右方向)への操作ロッド22を操作する際の操
作力よりも小さく、且つ、可動斜板2cの斜板角が小さ
くなる方向への、中立位置保持機構による操作レバー2
1の中立位置側への付勢力よりも大きくなるように設定
されている。
する摩擦力は、可動斜板2cの斜板角が大きくなる方向
(可動斜板2cが図5に示す中立状態にある場合には左
方向又は右方向)への操作ロッド22を操作する際の操
作力よりも小さく、且つ、可動斜板2cの斜板角が小さ
くなる方向への、中立位置保持機構による操作レバー2
1の中立位置側への付勢力よりも大きくなるように設定
されている。
【0029】このような構成により、例えば図5に示す
如く、可動斜板2cが中立状態にあり、ピン部材23が
操作ロッド22の長孔22aの途中部に位置した状態か
ら、操作ロッド22を右方(斜板角が大きくなる方向)
へ移動した場合、操作ロッド22と操作レバー21との
間に生じる摩擦力は操作ロッド22の操作力よりも小さ
いため、ピン部材23が長孔22aの一端部22bに当
接するまで、ピン部材23が長孔22aに対して摺動
し、操作レバー21は回動操作されない。即ち、この間
においては、図7に示すように、操作ロッド22がa点
からb点まで移動するのみである。ピン部材23が長孔
22aの一端部22bに当接した後は、該一端部22b
がピン部材23と係合して、操作ロッド22の移動に追
従して操作レバー21が回動操作され、例えば斜板角が
最大斜板角となるc点まで、操作ロッド22の移動量に
応じて斜板角が増加する。
如く、可動斜板2cが中立状態にあり、ピン部材23が
操作ロッド22の長孔22aの途中部に位置した状態か
ら、操作ロッド22を右方(斜板角が大きくなる方向)
へ移動した場合、操作ロッド22と操作レバー21との
間に生じる摩擦力は操作ロッド22の操作力よりも小さ
いため、ピン部材23が長孔22aの一端部22bに当
接するまで、ピン部材23が長孔22aに対して摺動
し、操作レバー21は回動操作されない。即ち、この間
においては、図7に示すように、操作ロッド22がa点
からb点まで移動するのみである。ピン部材23が長孔
22aの一端部22bに当接した後は、該一端部22b
がピン部材23と係合して、操作ロッド22の移動に追
従して操作レバー21が回動操作され、例えば斜板角が
最大斜板角となるc点まで、操作ロッド22の移動量に
応じて斜板角が増加する。
【0030】逆に、操作ロッド22を右方へ操作した最
大斜板角位置から、操作ロッド22を左方(斜板角が小
さくなる方向)へ移動操作した場合、中立位置保持機構
による操作レバー21の中立位置方向(斜板角が小さく
なる方向)への付勢力が、可動斜板位置を保持する力よ
りも小さい場合でも、摩擦部材25による摩擦力が操作
ロッド22と操作レバー21との間に生じるため、中立
位置保持機構による付勢力と該摩擦力の和により可動斜
板位置の保持力に打ち勝って、長孔22aの一端部22
bにピン部材23が位置した状態を保持したまま、操作
ロッド22の移動に追従して操作レバー21が中立位置
まで回動操作される。この場合、最大斜板角位置から中
立位置まではc点からb点までの経路を辿る。
大斜板角位置から、操作ロッド22を左方(斜板角が小
さくなる方向)へ移動操作した場合、中立位置保持機構
による操作レバー21の中立位置方向(斜板角が小さく
なる方向)への付勢力が、可動斜板位置を保持する力よ
りも小さい場合でも、摩擦部材25による摩擦力が操作
ロッド22と操作レバー21との間に生じるため、中立
位置保持機構による付勢力と該摩擦力の和により可動斜
板位置の保持力に打ち勝って、長孔22aの一端部22
bにピン部材23が位置した状態を保持したまま、操作
ロッド22の移動に追従して操作レバー21が中立位置
まで回動操作される。この場合、最大斜板角位置から中
立位置まではc点からb点までの経路を辿る。
【0031】操作レバー21が中立位置まで左方に回動
操作された後、操作ロッド22を中立位置からさらに左
方(斜板角が大きくなる方向)へ操作すると、ピン部材
23が長孔22内の一端部22bから他端部22cまで
摺動し、他端部22cに当接する。この間、操作レバー
21は中立位置に位置したまま回動せず、操作ロッド2
2がb点からd点まで移動するのみである。ピン部材2
3が他端部22cに当接した後は、前述の場合と同様
に、該他端部22cがピン部材23と係合して、操作ロ
ッド22の移動に追従して操作レバー21が回動操作さ
れ、d点から斜板角が最大斜板角となるe点まで、操作
ロッド22の移動量に応じて斜板角が増加する。
操作された後、操作ロッド22を中立位置からさらに左
方(斜板角が大きくなる方向)へ操作すると、ピン部材
23が長孔22内の一端部22bから他端部22cまで
摺動し、他端部22cに当接する。この間、操作レバー
21は中立位置に位置したまま回動せず、操作ロッド2
2がb点からd点まで移動するのみである。ピン部材2
3が他端部22cに当接した後は、前述の場合と同様
に、該他端部22cがピン部材23と係合して、操作ロ
ッド22の移動に追従して操作レバー21が回動操作さ
れ、d点から斜板角が最大斜板角となるe点まで、操作
ロッド22の移動量に応じて斜板角が増加する。
【0032】逆に、操作ロッド22を中立位置より左方
へ操作して斜板角が大きくなった状態から、操作ロッド
22を右方(斜板角が小さくなる方向)へ移動操作した
場合、前述の場合と同様に、長孔22aの他端部22c
にピン部材23が位置した状態を保持したまま、操作ロ
ッド22の移動に追従して操作レバー21が中立位置方
向へ回動操作される。この場合、最大斜板角位置から中
立位置まではe点からd点までの経路を辿る。
へ操作して斜板角が大きくなった状態から、操作ロッド
22を右方(斜板角が小さくなる方向)へ移動操作した
場合、前述の場合と同様に、長孔22aの他端部22c
にピン部材23が位置した状態を保持したまま、操作ロ
ッド22の移動に追従して操作レバー21が中立位置方
向へ回動操作される。この場合、最大斜板角位置から中
立位置まではe点からd点までの経路を辿る。
【0033】以上の如く、操作レバー21と操作ロッド
22との間に摩擦部材25を介装した構成においては、
可動斜板が中立位置から最大斜板角へ傾倒する際の操作
ロッド22の操作位置(図7におけるa点からc点まで
の経路、又はa点からe点までの経路)と、最大斜板角
から中立位置へ戻る際の操作ロッド22の操作位置(図
7におけるcからaまでの経路、又はeからaまでの経
路)とが一致しており、中立位置付近では、操作ロッド
22が若干操作された程度では斜板角が中立位置を保持
することが可能となっている。
22との間に摩擦部材25を介装した構成においては、
可動斜板が中立位置から最大斜板角へ傾倒する際の操作
ロッド22の操作位置(図7におけるa点からc点まで
の経路、又はa点からe点までの経路)と、最大斜板角
から中立位置へ戻る際の操作ロッド22の操作位置(図
7におけるcからaまでの経路、又はeからaまでの経
路)とが一致しており、中立位置付近では、操作ロッド
22が若干操作された程度では斜板角が中立位置を保持
することが可能となっている。
【0034】これにより、操作ロッド22に連結される
変速レバーの操作と斜板角の変化とがずれることなく一
致して、変速レバーの操作フィーリングを良好にするこ
とができる。また、変速レバーを中立位置まで操作する
と、可動斜板2cも中立位置へ確実に戻るため、車体を
確実に停止させることができる。さらに、中立位置保持
機構に急激に力がかかったり、無理な力がかかることも
なく、該中立位置保持機構の耐久性や信頼性を向上する
ことができる。
変速レバーの操作と斜板角の変化とがずれることなく一
致して、変速レバーの操作フィーリングを良好にするこ
とができる。また、変速レバーを中立位置まで操作する
と、可動斜板2cも中立位置へ確実に戻るため、車体を
確実に停止させることができる。さらに、中立位置保持
機構に急激に力がかかったり、無理な力がかかることも
なく、該中立位置保持機構の耐久性や信頼性を向上する
ことができる。
【0035】次に、可動斜板2cの操作機構の別実施例
について説明する。即ち、図8に示すように、操作ロッ
ド22に形成される長孔22aの長軸の軸心Oを、操作
ロッド22の操作方向(図8における左右方向)に対し
て傾斜して配置する。ピン部材23が長孔22aの一端
部22bと他端部22cとの間に位置している状態で操
作ロッド22が移動操作されると、その移動方向に応じ
て、ピン部材23が一端部22b側又は他端部22c側
へ摺動するが、このように、長孔22aを傾斜して配置
すると、ピン部材23は、長孔22aの内周面(特に軸
心Oと平行な部分の内周面)に当接しながら摺動するこ
ととなる。
について説明する。即ち、図8に示すように、操作ロッ
ド22に形成される長孔22aの長軸の軸心Oを、操作
ロッド22の操作方向(図8における左右方向)に対し
て傾斜して配置する。ピン部材23が長孔22aの一端
部22bと他端部22cとの間に位置している状態で操
作ロッド22が移動操作されると、その移動方向に応じ
て、ピン部材23が一端部22b側又は他端部22c側
へ摺動するが、このように、長孔22aを傾斜して配置
すると、ピン部材23は、長孔22aの内周面(特に軸
心Oと平行な部分の内周面)に当接しながら摺動するこ
ととなる。
【0036】ピン部材23が長孔22aの内周面に当接
しながら摺動することで、操作レバー21と操作ロッド
22との間には、摩擦部材25による摩擦力に加えて、
ピン部材23と長孔22aの内周面との間に発生する摩
擦力が加わる。従って、前述の長孔22aの長軸の軸心
Oを操作ロッド22の操作方向と平行に配置した場合と
同等の摩擦力を得るには、摩擦部材25により生じる摩
擦力を小さくすることができる。これにより、摩擦部材
25の操作ロッド22への押圧力を減少させることがで
き、ピン部材23や操作レバー21等の強度や剛性等を
低く抑えることが可能となって、これら構成部材のコス
ト低減を図ることが可能となる。また、摩擦部材25の
操作ロッド22との摺接面、及びピン部材23の長孔2
2a内周面との摺接面といったように、複数の摺接面に
より摩擦力を付与することができるので、操作レバー2
1と操作ロッド22との間に生じる摩擦力を確実且つ安
定的に得ることができる。
しながら摺動することで、操作レバー21と操作ロッド
22との間には、摩擦部材25による摩擦力に加えて、
ピン部材23と長孔22aの内周面との間に発生する摩
擦力が加わる。従って、前述の長孔22aの長軸の軸心
Oを操作ロッド22の操作方向と平行に配置した場合と
同等の摩擦力を得るには、摩擦部材25により生じる摩
擦力を小さくすることができる。これにより、摩擦部材
25の操作ロッド22への押圧力を減少させることがで
き、ピン部材23や操作レバー21等の強度や剛性等を
低く抑えることが可能となって、これら構成部材のコス
ト低減を図ることが可能となる。また、摩擦部材25の
操作ロッド22との摺接面、及びピン部材23の長孔2
2a内周面との摺接面といったように、複数の摺接面に
より摩擦力を付与することができるので、操作レバー2
1と操作ロッド22との間に生じる摩擦力を確実且つ安
定的に得ることができる。
【0037】また、操作ロッド22の操作方向に対して
傾斜して配置した長孔22aは、図9に示す長孔22
a’の如く形成することもできる。長孔22a’におい
ては、操作ロッド22の操作方向に対して傾斜して配置
した長軸の軸心O’は、長孔22a’の中央部から両端
部へいくに従って、その傾斜角が大きくなるように形成
されている。即ち、軸心O’及び長孔22a’は、中央
部から長孔22a’の一端部22b’側へいくに従って
傾斜角が下方へ向かって除々に大きくなり、中央部から
長孔22a’の他端部22c’側へいくに従って傾斜角
が上方へ向かって除々に大きくなる略S字形状に形成さ
れている。
傾斜して配置した長孔22aは、図9に示す長孔22
a’の如く形成することもできる。長孔22a’におい
ては、操作ロッド22の操作方向に対して傾斜して配置
した長軸の軸心O’は、長孔22a’の中央部から両端
部へいくに従って、その傾斜角が大きくなるように形成
されている。即ち、軸心O’及び長孔22a’は、中央
部から長孔22a’の一端部22b’側へいくに従って
傾斜角が下方へ向かって除々に大きくなり、中央部から
長孔22a’の他端部22c’側へいくに従って傾斜角
が上方へ向かって除々に大きくなる略S字形状に形成さ
れている。
【0038】長孔22a’をこのような略S字形状に形
成することにより、該長孔22a’の中央部では、操作
ロッド22が移動操作された際に、ピン部材23と長孔
22a’の内周面とが当接することにより該操作ロッド
22が受ける力が、両端部に比べて小さくなる。これに
より、中立位置付近での操作レバー21と操作ロッド2
2との間の摩擦力を小さくすることができるため、前記
中立位置保持機構における中立位置保持力を小さく設定
することが可能となる。従って、中立位置保持機構にか
かる力を減少することができて、該中立位置保持機構の
耐久性及び信頼性を向上させることができる。
成することにより、該長孔22a’の中央部では、操作
ロッド22が移動操作された際に、ピン部材23と長孔
22a’の内周面とが当接することにより該操作ロッド
22が受ける力が、両端部に比べて小さくなる。これに
より、中立位置付近での操作レバー21と操作ロッド2
2との間の摩擦力を小さくすることができるため、前記
中立位置保持機構における中立位置保持力を小さく設定
することが可能となる。従って、中立位置保持機構にか
かる力を減少することができて、該中立位置保持機構の
耐久性及び信頼性を向上させることができる。
【0039】また、可動斜板2cの操作機構の第三の実
施例について説明する。図10、図11に示すように、
操作レバー21は、ピン部材23と操作ロッド62の長
孔62aとが摺動自在に嵌合することにより、該操作ロ
ッド62と連結されている。
施例について説明する。図10、図11に示すように、
操作レバー21は、ピン部材23と操作ロッド62の長
孔62aとが摺動自在に嵌合することにより、該操作ロ
ッド62と連結されている。
【0040】ピン部材23及び長孔62aの下方におけ
る操作レバー21と操作ロッド62との間には、該操作
レバー21と操作ロッド62との位置関係を保持するデ
テント機構35・35が構成されている。
る操作レバー21と操作ロッド62との間には、該操作
レバー21と操作ロッド62との位置関係を保持するデ
テント機構35・35が構成されている。
【0041】デテント機構35は、操作ロッド62に形
成される嵌合凹部62dと、操作レバー21に設けられ
スプリング37により操作ロッド62側へ付勢されるボ
ール部材36とで構成され、該ボール部材36が嵌合凹
部62dに嵌合することで、操作ロッド62と操作レバ
ー21との位置関係を保持可能としている。該デテント
機構35は、長孔62aの一端部62bの下方及び他端
部62cの下方に配置され、ピン部材23が長孔62a
の一端部62b位置又は他端部62c位置に位置してい
るときにボール部材36が嵌合凹部62dに嵌合する。
成される嵌合凹部62dと、操作レバー21に設けられ
スプリング37により操作ロッド62側へ付勢されるボ
ール部材36とで構成され、該ボール部材36が嵌合凹
部62dに嵌合することで、操作ロッド62と操作レバ
ー21との位置関係を保持可能としている。該デテント
機構35は、長孔62aの一端部62bの下方及び他端
部62cの下方に配置され、ピン部材23が長孔62a
の一端部62b位置又は他端部62c位置に位置してい
るときにボール部材36が嵌合凹部62dに嵌合する。
【0042】また、デテント機構35は、斜板角が大き
くなる方向へ操作ロッド62を操作する場合の操作力よ
りも小さな保持力を有し、斜板角が小さくなる方向へ操
作ロッド62を操作する場合の可動斜板位置保持力より
も大きな保持力を有するように設定する。
くなる方向へ操作ロッド62を操作する場合の操作力よ
りも小さな保持力を有し、斜板角が小さくなる方向へ操
作ロッド62を操作する場合の可動斜板位置保持力より
も大きな保持力を有するように設定する。
【0043】このような構成により、例えば可動斜板2
cが中立状態にあり、ピン部材23が操作ロッド62の
長孔62aの他端部62cに位置した状態から、操作ロ
ッド22を右方(斜板角が大きくなる方向)へ移動した
場合、デテント機構35の保持力は、操作レバー21を
斜板角増加方向へ操作するために必要な力よりも小さい
ため、デテント機構35による操作レバー21と操作ロ
ッド62との位置の保持は解除されて、操作ロッド62
の操作に伴いピン部材23は長孔62aの一端部62b
側へ摺動する。ピン部材23が一端部62bに当接する
までの間は操作レバー21は回動操作されずに中立位置
が保持される。ピン部材23が長孔62aの一端部62
bに当接すると、デテント機構35により操作レバー2
1と操作ロッド62との位置が保持されるとともに、該
一端部62bがピン部材23と係合し、操作ロッド62
の移動に追従して操作レバー21が回動操作され、操作
ロッド62の移動量に応じて斜板角が増加する。
cが中立状態にあり、ピン部材23が操作ロッド62の
長孔62aの他端部62cに位置した状態から、操作ロ
ッド22を右方(斜板角が大きくなる方向)へ移動した
場合、デテント機構35の保持力は、操作レバー21を
斜板角増加方向へ操作するために必要な力よりも小さい
ため、デテント機構35による操作レバー21と操作ロ
ッド62との位置の保持は解除されて、操作ロッド62
の操作に伴いピン部材23は長孔62aの一端部62b
側へ摺動する。ピン部材23が一端部62bに当接する
までの間は操作レバー21は回動操作されずに中立位置
が保持される。ピン部材23が長孔62aの一端部62
bに当接すると、デテント機構35により操作レバー2
1と操作ロッド62との位置が保持されるとともに、該
一端部62bがピン部材23と係合し、操作ロッド62
の移動に追従して操作レバー21が回動操作され、操作
ロッド62の移動量に応じて斜板角が増加する。
【0044】逆に、操作ロッド62を右方へ操作した斜
板角が大きな位置から、操作ロッド62を左方(斜板角
が小さくなる方向)へ移動操作した場合、可動斜板位置
保持力よりも、中立位置保持機構による操作レバー21
の中立位置方向(斜板角が小さくなる方向)への付勢力
と、デテント機構35の保持力との和の方が大きいた
め、長孔62aの一端部62bにピン部材23が位置し
た状態を保持したまま、操作ロッド62の移動に追従し
て操作レバー21が中立位置まで回動操作される。
板角が大きな位置から、操作ロッド62を左方(斜板角
が小さくなる方向)へ移動操作した場合、可動斜板位置
保持力よりも、中立位置保持機構による操作レバー21
の中立位置方向(斜板角が小さくなる方向)への付勢力
と、デテント機構35の保持力との和の方が大きいた
め、長孔62aの一端部62bにピン部材23が位置し
た状態を保持したまま、操作ロッド62の移動に追従し
て操作レバー21が中立位置まで回動操作される。
【0045】操作レバー21が中立位置まで左方に回動
操作された後、操作ロッド62を中立位置からさらに左
方(斜板角が大きくなる方向)へ操作すると、デテント
機構35の保持力は操作レバー21を斜板角増加方向へ
操作するために必要な力よりも小さいため、前述の場合
と同様に、操作ロッド62の操作に伴いピン部材23は
長孔62aの一端部62bから他端部62cまで摺動す
る。この間、操作レバー21は回動せず中立位置に位置
したままである。ピン部材23が他端部62cに当接し
た後は、他端部62cがピン部材23と係合して、操作
ロッド62の移動に追従して操作レバー21が回動操作
され、操作ロッド22の移動量に応じて斜板角が増加す
る。
操作された後、操作ロッド62を中立位置からさらに左
方(斜板角が大きくなる方向)へ操作すると、デテント
機構35の保持力は操作レバー21を斜板角増加方向へ
操作するために必要な力よりも小さいため、前述の場合
と同様に、操作ロッド62の操作に伴いピン部材23は
長孔62aの一端部62bから他端部62cまで摺動す
る。この間、操作レバー21は回動せず中立位置に位置
したままである。ピン部材23が他端部62cに当接し
た後は、他端部62cがピン部材23と係合して、操作
ロッド62の移動に追従して操作レバー21が回動操作
され、操作ロッド22の移動量に応じて斜板角が増加す
る。
【0046】逆に、操作ロッド62を中立位置より左方
へ操作して斜板角が大きくなった状態から、操作ロッド
62を右方(斜板角が小さくなる方向)へ移動操作した
場合、前述の場合と同様に、長孔62aの他端部62c
にピン部材23が位置した状態を保持したまま、操作ロ
ッド62の移動に追従して操作レバー21が中立位置方
向へ回動操作される。
へ操作して斜板角が大きくなった状態から、操作ロッド
62を右方(斜板角が小さくなる方向)へ移動操作した
場合、前述の場合と同様に、長孔62aの他端部62c
にピン部材23が位置した状態を保持したまま、操作ロ
ッド62の移動に追従して操作レバー21が中立位置方
向へ回動操作される。
【0047】以上の如く、操作レバー21と操作ロッド
62との間にデテント機構35を構成した場合、操作レ
バー21と操作ロッド22との間に摩擦部材25を介装
した場合と同様に、可動斜板が中立位置から斜板角が大
きくなる方向へ傾倒する際の操作ロッド62の操作位置
と、斜板角が大きな状態から中立位置へ戻る際の操作ロ
ッド62の操作位置とを一致させることができるととも
に、中立位置付近では、操作ロッド62が若干操作され
た程度では斜板角が中立位置を保持することを可能とし
ている。
62との間にデテント機構35を構成した場合、操作レ
バー21と操作ロッド22との間に摩擦部材25を介装
した場合と同様に、可動斜板が中立位置から斜板角が大
きくなる方向へ傾倒する際の操作ロッド62の操作位置
と、斜板角が大きな状態から中立位置へ戻る際の操作ロ
ッド62の操作位置とを一致させることができるととも
に、中立位置付近では、操作ロッド62が若干操作され
た程度では斜板角が中立位置を保持することを可能とし
ている。
【0048】これにより、変速レバーの操作フィーリン
グを良好にすることができ、車体を確実に停止させるこ
とができる。また、操作レバー21と操作ロッド62と
の位置関係を保持するのに、摩擦部材25を用いずにデ
テント機構35を用いているので、該保持力が経時的に
変化することがなく、長期に渡って安定して該保持力を
維持することができる。
グを良好にすることができ、車体を確実に停止させるこ
とができる。また、操作レバー21と操作ロッド62と
の位置関係を保持するのに、摩擦部材25を用いずにデ
テント機構35を用いているので、該保持力が経時的に
変化することがなく、長期に渡って安定して該保持力を
維持することができる。
【0049】次に、可動斜板2cの操作機構の第四の実
施例について説明する。図12、図13に示すように、
操作レバー21は、ピン部材23と操作ロッド72の長
孔72aとが摺動自在に嵌合することにより、該操作ロ
ッド72と連結されている。長孔72aは操作ロッド7
2の操作方向に対して傾斜して配置されている。操作ロ
ッド72における長孔72aの下方にはカム孔75が形
成され、HST1のハウジング31に固設されるガイド
ピン38が該カム孔75に摺動自在に嵌合している。
施例について説明する。図12、図13に示すように、
操作レバー21は、ピン部材23と操作ロッド72の長
孔72aとが摺動自在に嵌合することにより、該操作ロ
ッド72と連結されている。長孔72aは操作ロッド7
2の操作方向に対して傾斜して配置されている。操作ロ
ッド72における長孔72aの下方にはカム孔75が形
成され、HST1のハウジング31に固設されるガイド
ピン38が該カム孔75に摺動自在に嵌合している。
【0050】カム孔75は、長さ及び傾斜角が長孔72
aと略同一の長孔形状に形成される中立部75aと、該
中立部75aの両端部から操作ロッド72の操作方向外
側に延出する操作部75b・75cとで構成されてい
る。該操作部75b・75cは操作レバー21の回動中
心であるトラニオン軸9に対して同心円弧状に形成され
ている。
aと略同一の長孔形状に形成される中立部75aと、該
中立部75aの両端部から操作ロッド72の操作方向外
側に延出する操作部75b・75cとで構成されてい
る。該操作部75b・75cは操作レバー21の回動中
心であるトラニオン軸9に対して同心円弧状に形成され
ている。
【0051】そして、操作ロッド72の操作により、ピ
ン部材23及びガイドピン38が、それぞれ長孔72a
及びカム孔75の中立部75aの範囲内で摺動している
間は、ピン部材23及びガイドピン38に対して操作ロ
ッド72が上下動し、操作レバー21は回動操作されず
に中立位置が保持される。例えば、操作ロッド72を右
方へ操作してピン部材23が長孔72aの一端部72b
に当接すると、操作ロッド72の移動に追従して操作レ
バー21が回動操作され、操作ロッド72の移動量に応
じて斜板角が増加するとともに、ガイドピン38がカム
孔75の操作部75b内を摺動する。また、操作ロッド
72を左方へ操作してピン部材23が長孔72aの他端
部72cに当接すると、操作ロッド72の移動に追従し
て操作レバー21が回動操作され、操作ロッド72の移
動量に応じて斜板角が増加するとともに、ガイドピン3
8がカム孔75の操作部75b内を摺動する。
ン部材23及びガイドピン38が、それぞれ長孔72a
及びカム孔75の中立部75aの範囲内で摺動している
間は、ピン部材23及びガイドピン38に対して操作ロ
ッド72が上下動し、操作レバー21は回動操作されず
に中立位置が保持される。例えば、操作ロッド72を右
方へ操作してピン部材23が長孔72aの一端部72b
に当接すると、操作ロッド72の移動に追従して操作レ
バー21が回動操作され、操作ロッド72の移動量に応
じて斜板角が増加するとともに、ガイドピン38がカム
孔75の操作部75b内を摺動する。また、操作ロッド
72を左方へ操作してピン部材23が長孔72aの他端
部72cに当接すると、操作ロッド72の移動に追従し
て操作レバー21が回動操作され、操作ロッド72の移
動量に応じて斜板角が増加するとともに、ガイドピン3
8がカム孔75の操作部75b内を摺動する。
【0052】逆に、操作ロッド72を右方へ操作して斜
板角が大きくなった位置から、操作ロッド72を左方
(斜板角が小さくなる方向)へ移動操作した場合、操作
レバー21の回動動作に伴いガイドピン38がカム孔7
5の操作部75b内を摺動することとなる。操作部75
bはトラニオン軸9に対して同心円弧状に形成されてい
るので、操作ロッド72の上下位置(トラニオン軸9か
らの寸法)は一定であり、ピン部材23が長孔72aの
一端部72bに当接したままの状態を保持しながら操作
レバー21が回動する。また、同様に、操作ロッド72
を左方へ操作して斜板角が大きくなった位置から、操作
ロッド72を右方(斜板角が小さくなる方向)へ移動操
作した場合、操作レバー21の回動動作に伴いガイドピ
ン38がカム孔75の操作部75c内を摺動することと
なる。操作部75cはトラニオン軸9に対して同心円弧
状に形成されているので、操作ロッド72の上下位置
(トラニオン軸9からの寸法)は一定であり、ピン部材
23が長孔72aの他端部72cに当接したままの状態
を保持しながら操作レバー21が回動する。
板角が大きくなった位置から、操作ロッド72を左方
(斜板角が小さくなる方向)へ移動操作した場合、操作
レバー21の回動動作に伴いガイドピン38がカム孔7
5の操作部75b内を摺動することとなる。操作部75
bはトラニオン軸9に対して同心円弧状に形成されてい
るので、操作ロッド72の上下位置(トラニオン軸9か
らの寸法)は一定であり、ピン部材23が長孔72aの
一端部72bに当接したままの状態を保持しながら操作
レバー21が回動する。また、同様に、操作ロッド72
を左方へ操作して斜板角が大きくなった位置から、操作
ロッド72を右方(斜板角が小さくなる方向)へ移動操
作した場合、操作レバー21の回動動作に伴いガイドピ
ン38がカム孔75の操作部75c内を摺動することと
なる。操作部75cはトラニオン軸9に対して同心円弧
状に形成されているので、操作ロッド72の上下位置
(トラニオン軸9からの寸法)は一定であり、ピン部材
23が長孔72aの他端部72cに当接したままの状態
を保持しながら操作レバー21が回動する。
【0053】このように、操作ロッド72にカム孔75
を形成することで、前述の操作レバー21と操作ロッド
22との間に摩擦部材25を介装した場合と同様に、中
立位置付近で操作ロッド72を操作している場合には操
作レバー21が中立位置を保持し、操作レバー21を回
動操作する場合には、操作レバー21と操作ロッド72
との位置関係を保持して、可動斜板が中立位置から斜板
角が大きくなる方向へ傾倒する際の操作ロッド72の操
作位置と、斜板角が大きな状態から中立位置へ戻る際の
操作ロッド72の操作位置とを一致させてヒステリシス
なしに操作レバー21の操作を行うことが可能となる。
を形成することで、前述の操作レバー21と操作ロッド
22との間に摩擦部材25を介装した場合と同様に、中
立位置付近で操作ロッド72を操作している場合には操
作レバー21が中立位置を保持し、操作レバー21を回
動操作する場合には、操作レバー21と操作ロッド72
との位置関係を保持して、可動斜板が中立位置から斜板
角が大きくなる方向へ傾倒する際の操作ロッド72の操
作位置と、斜板角が大きな状態から中立位置へ戻る際の
操作ロッド72の操作位置とを一致させてヒステリシス
なしに操作レバー21の操作を行うことが可能となる。
【0054】これにより、変速レバーの操作フィーリン
グを良好にすることができ、車体を確実に停止させるこ
とができる。また、操作レバー21と操作ロッド72と
の位置関係を保持するのに、摩擦部材25を用いずに操
作ロッド72に形成したカム孔75を用いているので、
該保持力が経時的に変化することがなく、長期に渡って
安定して該保持力を維持することができる。
グを良好にすることができ、車体を確実に停止させるこ
とができる。また、操作レバー21と操作ロッド72と
の位置関係を保持するのに、摩擦部材25を用いずに操
作ロッド72に形成したカム孔75を用いているので、
該保持力が経時的に変化することがなく、長期に渡って
安定して該保持力を維持することができる。
【0055】
【発明の効果】本発明は以上の如く構成したので、次の
ような効果を奏するのである。即ち、請求項1記載の如
く、可動斜板を中立位置側へ付勢し中立位置に保持する
中立位置保持機構を具備する油圧式無段変速装置におい
て、可動斜板に連動して回動可能な操作レバーにピン部
材を固設し、該操作レバーを操作する操作ロッドに、ピ
ン部材の外径よりも操作ロッドの操作方向に大径である
嵌合孔を形成し、該ピン部材と嵌合孔を嵌合させて操作
レバーと操作ロッドとを連結し、該ピン部材に操作ロッ
ドへ押圧される摩擦部材を設けて、可動斜板を中立位置
側へ戻すために必要な力よりも大きく、且つ可動斜板の
中立位置保持力よりも小さな摩擦力を生じさせるので、
可動斜板が中立位置から斜板角が大きくなる方向へ傾倒
する際の操作ロッドの操作位置と、斜板角大きな状態か
ら中立位置へ戻る際の操作ロッドの操作位置とを一致さ
せることができるとともに、中立位置付近では、操作ロ
ッドが若干操作された程度では斜板角が中立位置を保持
することを可能としている。これにより、操作ロッドに
連結される変速レバーの操作と斜板角の変化とがずれる
ことなく一致して、変速レバーの操作フィーリングを良
好にすることができる。また、変速レバーを中立位置ま
で操作すると、可動斜板も中立位置へ確実に戻るため、
車体を確実に停止させることができる。さらに、中立位
置保持機構に急激に力がかかったり、無理な力がかかる
こともなく、該中立位置保持機構の耐久性や信頼性を向
上することができる。
ような効果を奏するのである。即ち、請求項1記載の如
く、可動斜板を中立位置側へ付勢し中立位置に保持する
中立位置保持機構を具備する油圧式無段変速装置におい
て、可動斜板に連動して回動可能な操作レバーにピン部
材を固設し、該操作レバーを操作する操作ロッドに、ピ
ン部材の外径よりも操作ロッドの操作方向に大径である
嵌合孔を形成し、該ピン部材と嵌合孔を嵌合させて操作
レバーと操作ロッドとを連結し、該ピン部材に操作ロッ
ドへ押圧される摩擦部材を設けて、可動斜板を中立位置
側へ戻すために必要な力よりも大きく、且つ可動斜板の
中立位置保持力よりも小さな摩擦力を生じさせるので、
可動斜板が中立位置から斜板角が大きくなる方向へ傾倒
する際の操作ロッドの操作位置と、斜板角大きな状態か
ら中立位置へ戻る際の操作ロッドの操作位置とを一致さ
せることができるとともに、中立位置付近では、操作ロ
ッドが若干操作された程度では斜板角が中立位置を保持
することを可能としている。これにより、操作ロッドに
連結される変速レバーの操作と斜板角の変化とがずれる
ことなく一致して、変速レバーの操作フィーリングを良
好にすることができる。また、変速レバーを中立位置ま
で操作すると、可動斜板も中立位置へ確実に戻るため、
車体を確実に停止させることができる。さらに、中立位
置保持機構に急激に力がかかったり、無理な力がかかる
こともなく、該中立位置保持機構の耐久性や信頼性を向
上することができる。
【0056】さらに、請求項2記載の如く、前記嵌合孔
を長孔に形成し、該長孔の長軸を操作ロッドの操作方向
に対して傾斜させたので、長孔の長軸を操作ロッドの操
作方向と平行に配置した場合と同等の摩擦力を得るため
に必要な、摩擦部材により生じる摩擦力を小さくするこ
とができる。これにより、摩擦部材の操作ロッドへの押
圧力を減少させることができ、ピン部材や操作レバー等
の強度や剛性等を低く抑えることが可能となって、これ
ら構成部材のコスト低減を図ることが可能となる。ま
た、摩擦部材の操作ロッドとの摺接面、及びピン部材の
長孔内周面との摺接面といったように、複数の摺接面に
より摩擦力を付与することができるので、操作レバーと
操作ロッドとの間に生じる摩擦力を確実且つ安定的に得
ることができる。
を長孔に形成し、該長孔の長軸を操作ロッドの操作方向
に対して傾斜させたので、長孔の長軸を操作ロッドの操
作方向と平行に配置した場合と同等の摩擦力を得るため
に必要な、摩擦部材により生じる摩擦力を小さくするこ
とができる。これにより、摩擦部材の操作ロッドへの押
圧力を減少させることができ、ピン部材や操作レバー等
の強度や剛性等を低く抑えることが可能となって、これ
ら構成部材のコスト低減を図ることが可能となる。ま
た、摩擦部材の操作ロッドとの摺接面、及びピン部材の
長孔内周面との摺接面といったように、複数の摺接面に
より摩擦力を付与することができるので、操作レバーと
操作ロッドとの間に生じる摩擦力を確実且つ安定的に得
ることができる。
【0057】さらに、請求項3記載の如く、前記長孔の
長軸の、操作ロッドの操作方向に対する傾斜角を、該長
孔の長軸方向略中央部から両端部へいくに従って増加さ
せたので、該長孔の中央部では、操作ロッドが移動操作
された際に、ピン部材と長孔の内周面とが当接すること
により該操作ロッドが受ける力が、両端部に比べて小さ
くなる。これにより、中立位置付近での操作レバーと操
作ロッドとの間の摩擦力を小さくすることができるた
め、前記中立位置保持機構における中立位置保持力を小
さく設定することが可能となる。従って、中立位置保持
機構にかかる力を減少することができて、該中立位置保
持機構の耐久性及び信頼性を向上させることができる。
長軸の、操作ロッドの操作方向に対する傾斜角を、該長
孔の長軸方向略中央部から両端部へいくに従って増加さ
せたので、該長孔の中央部では、操作ロッドが移動操作
された際に、ピン部材と長孔の内周面とが当接すること
により該操作ロッドが受ける力が、両端部に比べて小さ
くなる。これにより、中立位置付近での操作レバーと操
作ロッドとの間の摩擦力を小さくすることができるた
め、前記中立位置保持機構における中立位置保持力を小
さく設定することが可能となる。従って、中立位置保持
機構にかかる力を減少することができて、該中立位置保
持機構の耐久性及び信頼性を向上させることができる。
【0058】さらに、請求項4記載の如く、可動斜板を
中立位置側へ付勢し中立位置に保持する中立位置保持機
構を具備する油圧式無段変速装置において、可動斜板に
連動して回動可能な操作レバーにピン部材を固設し、該
操作レバーを操作する操作ロッドに、ピン部材の外径よ
りも操作ロッドの操作方向に長孔である嵌合孔を形成
し、該ピン部材と嵌合孔を嵌合させて操作レバーと操作
ロッドとを連結し、該操作レバーと操作ロッドとの間
に、可動斜板を中立位置側へ戻すために必要な力よりも
大きく、且つ可動斜板の中立位置保持力よりも小さな保
持力を有し、ピン部材を嵌合孔の両端位置に保持するデ
テント機構を構成したので、可動斜板が中立位置から斜
板角が大きくなる方向へ傾倒する際の操作ロッドの操作
位置と、斜板角が大きな状態から中立位置へ戻る際の操
作ロッドの操作位置とを一致させることができるととも
に、中立位置付近では、操作ロッドが若干操作された程
度では斜板角が中立位置を保持することを可能としてい
る。これにより、変速レバーの操作フィーリングを良好
にすることができ、車体を確実に停止させることができ
る。また、操作レバーと操作ロッドとの位置関係を保持
するのに、摩擦部材を用いずにデテント機構を用いてい
るので、該保持力が経時的に変化することがなく、長期
に渡って安定して該保持力を維持することができる。
中立位置側へ付勢し中立位置に保持する中立位置保持機
構を具備する油圧式無段変速装置において、可動斜板に
連動して回動可能な操作レバーにピン部材を固設し、該
操作レバーを操作する操作ロッドに、ピン部材の外径よ
りも操作ロッドの操作方向に長孔である嵌合孔を形成
し、該ピン部材と嵌合孔を嵌合させて操作レバーと操作
ロッドとを連結し、該操作レバーと操作ロッドとの間
に、可動斜板を中立位置側へ戻すために必要な力よりも
大きく、且つ可動斜板の中立位置保持力よりも小さな保
持力を有し、ピン部材を嵌合孔の両端位置に保持するデ
テント機構を構成したので、可動斜板が中立位置から斜
板角が大きくなる方向へ傾倒する際の操作ロッドの操作
位置と、斜板角が大きな状態から中立位置へ戻る際の操
作ロッドの操作位置とを一致させることができるととも
に、中立位置付近では、操作ロッドが若干操作された程
度では斜板角が中立位置を保持することを可能としてい
る。これにより、変速レバーの操作フィーリングを良好
にすることができ、車体を確実に停止させることができ
る。また、操作レバーと操作ロッドとの位置関係を保持
するのに、摩擦部材を用いずにデテント機構を用いてい
るので、該保持力が経時的に変化することがなく、長期
に渡って安定して該保持力を維持することができる。
【0059】さらに、請求項5記載の如く、可動斜板を
中立位置側へ付勢し中立位置に保持する中立位置保持機
構を具備する油圧式無段変速装置において、可動斜板に
連動して回動可能な操作レバーにピン部材を固設し、該
操作レバーを操作する操作ロッドに、長軸方向の径がピ
ン部材の外径よりも大きく、長軸を操作ロッドの操作方
向に対して傾斜させた長孔を形成し、該ピン部材と嵌合
孔を嵌合させて操作レバーと操作ロッドとを連結し、該
操作ロッドには、油圧式無段変速装置のハウジングから
突出するガイドピンが嵌合するカム孔が形成され、該カ
ム孔は、嵌合孔と長さ及び傾斜角度が略同一の長孔形状
に形成される中立部と、該中立部の両端から外側へ延設
され操作レバーの回動中心に対して同心円弧形状に形成
される操作部とで構成されるので、中立位置付近で操作
ロッドを操作している場合には操作レバーが中立位置を
保持し、操作レバーを回動操作する場合には、操作レバ
ーと操作ロッドとの位置関係を保持して、可動斜板が中
立位置から斜板角が大きくなる方向へ傾倒する際の操作
ロッドの操作位置と、斜板角が大きな状態から中立位置
へ戻る際の操作ロッドの操作位置とを一致させてヒステ
リシスなしに操作レバーの操作を行うことが可能とな
る。これにより、変速レバーの操作フィーリングを良好
にすることができ、車体を確実に停止させることができ
る。また、操作レバーと操作ロッドとの位置関係を保持
するのに、摩擦部材を用いずに操作ロッドに形成したカ
ム孔を用いているので、該保持力が経時的に変化するこ
とがなく、長期に渡って安定して該保持力を維持するこ
とができる。
中立位置側へ付勢し中立位置に保持する中立位置保持機
構を具備する油圧式無段変速装置において、可動斜板に
連動して回動可能な操作レバーにピン部材を固設し、該
操作レバーを操作する操作ロッドに、長軸方向の径がピ
ン部材の外径よりも大きく、長軸を操作ロッドの操作方
向に対して傾斜させた長孔を形成し、該ピン部材と嵌合
孔を嵌合させて操作レバーと操作ロッドとを連結し、該
操作ロッドには、油圧式無段変速装置のハウジングから
突出するガイドピンが嵌合するカム孔が形成され、該カ
ム孔は、嵌合孔と長さ及び傾斜角度が略同一の長孔形状
に形成される中立部と、該中立部の両端から外側へ延設
され操作レバーの回動中心に対して同心円弧形状に形成
される操作部とで構成されるので、中立位置付近で操作
ロッドを操作している場合には操作レバーが中立位置を
保持し、操作レバーを回動操作する場合には、操作レバ
ーと操作ロッドとの位置関係を保持して、可動斜板が中
立位置から斜板角が大きくなる方向へ傾倒する際の操作
ロッドの操作位置と、斜板角が大きな状態から中立位置
へ戻る際の操作ロッドの操作位置とを一致させてヒステ
リシスなしに操作レバーの操作を行うことが可能とな
る。これにより、変速レバーの操作フィーリングを良好
にすることができ、車体を確実に停止させることができ
る。また、操作レバーと操作ロッドとの位置関係を保持
するのに、摩擦部材を用いずに操作ロッドに形成したカ
ム孔を用いているので、該保持力が経時的に変化するこ
とがなく、長期に渡って安定して該保持力を維持するこ
とができる。
【図1】本発明の斜板操作機構を備えた油圧式無段変速
装置を示す側面断面図である。
装置を示す側面断面図である。
【図2】油圧式無段変速装置の中立位置保持機構を示す
側面図である。
側面図である。
【図3】油圧式無段変速装置を示す背面図である。
【図4】操作レバーを示す側面図である。
【図5】斜板操作機構を示す側面図である。
【図6】同じく正面断面図である。
【図7】斜板角と操作ロッドの操作位置との関係を示す
図である。
図である。
【図8】斜板操作機構の別実施例を示す側面図である。
【図9】図8における長孔の別実施例を示す側面図であ
る。
る。
【図10】斜板操作機構の第三の実施例を示す側面図で
ある。
ある。
【図11】同じく正面断面図である。
【図12】斜板操作機構の第四の実施例を示す側面図で
ある。
ある。
【図13】同じく正面断面図である。
【図14】従来の斜板操作機構を示す側面図である。
【図15】同じく正面断面図である。
【図16】従来の斜板操作機構における斜板角と操作ロ
ッドの操作位置との関係を示す図である。
ッドの操作位置との関係を示す図である。
1 HST 2 油圧ポンプ 2c 可動斜板 3 油圧モータ 9 トラニオン軸 21 操作レバー 22 操作ロッド 22a 長孔 23 ピン部材 25 摩擦部材 31 ハウジング
Claims (5)
- 【請求項1】 可動斜板を中立位置側へ付勢し中立位置
に保持する中立位置保持機構を具備する油圧式無段変速
装置において、可動斜板に連動して回動可能な操作レバ
ーにピン部材を固設し、該操作レバーを操作する操作ロ
ッドに、ピン部材の外径よりも操作ロッドの操作方向に
大径である嵌合孔を形成し、該ピン部材と嵌合孔を嵌合
させて操作レバーと操作ロッドとを連結し、該ピン部材
に操作ロッドへ押圧される摩擦部材を設けて、可動斜板
を中立位置側へ戻すために必要な力よりも大きく、且つ
可動斜板の中立位置保持力よりも小さな摩擦力を生じさ
せることを特徴とする油圧式無段変速装置の斜板操作機
構。 - 【請求項2】 前記嵌合孔を長孔に形成し、該長孔の長
軸を操作ロッドの操作方向に対して傾斜させたことを特
徴とする請求項1に記載の油圧式無段変速装置の斜板操
作機構。 - 【請求項3】 前記長孔の長軸の、操作ロッドの操作方
向に対する傾斜角を、該長孔の長軸方向略中央部から両
端部へいくに従って増加させたことを特徴とする請求項
2に記載の油圧式無段変速装置の斜板操作機構。 - 【請求項4】 可動斜板を中立位置側へ付勢し中立位置
に保持する中立位置保持機構を具備する油圧式無段変速
装置において、可動斜板に連動して回動可能な操作レバ
ーにピン部材を固設し、該操作レバーを操作する操作ロ
ッドに、ピン部材の外径よりも操作ロッドの操作方向に
長孔である嵌合孔を形成し、該ピン部材と嵌合孔を嵌合
させて操作レバーと操作ロッドとを連結し、該操作レバ
ーと操作ロッドとの間に、可動斜板を中立位置側へ戻す
ために必要な力よりも大きく、且つ可動斜板の中立位置
保持力よりも小さな保持力を有し、ピン部材を嵌合孔の
両端位置に保持するデテント機構を構成したことを特徴
とする油圧式無段変速装置の斜板操作機構。 - 【請求項5】 可動斜板を中立位置側へ付勢し中立位置
に保持する中立位置保持機構を具備する油圧式無段変速
装置において、可動斜板に連動して回動可能な操作レバ
ーにピン部材を固設し、該操作レバーを操作する操作ロ
ッドに、長軸方向の径がピン部材の外径よりも大きく、
長軸を操作ロッドの操作方向に対して傾斜させた長孔を
形成し、該ピン部材と嵌合孔を嵌合させて操作レバーと
操作ロッドとを連結し、該操作ロッドには、油圧式無段
変速装置のハウジングから突出するガイドピンが嵌合す
るカム孔が形成され、該カム孔は、嵌合孔と長さ及び傾
斜角度が略同一の長孔形状に形成される中立部と、該中
立部の両端から外側へ延設され操作レバーの回動中心に
対して同心円弧形状に形成される操作部とで構成される
ことを特徴とする油圧式無段変速装置の斜板操作機構。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000155130A JP2001336634A (ja) | 2000-05-25 | 2000-05-25 | 油圧式無段変速装置の斜板操作機構 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000155130A JP2001336634A (ja) | 2000-05-25 | 2000-05-25 | 油圧式無段変速装置の斜板操作機構 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001336634A true JP2001336634A (ja) | 2001-12-07 |
Family
ID=18660118
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000155130A Pending JP2001336634A (ja) | 2000-05-25 | 2000-05-25 | 油圧式無段変速装置の斜板操作機構 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001336634A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015081009A (ja) * | 2013-10-22 | 2015-04-27 | 株式会社クボタ | 油圧ポンプの斜板操作装置 |
KR101868504B1 (ko) * | 2017-01-09 | 2018-06-19 | 국제종합기계 주식회사 | 작업차의 hst 운전 조작력 전달 장치 |
KR20180081891A (ko) * | 2017-01-09 | 2018-07-18 | 국제종합기계 주식회사 | 작업차의 선회 운전 조작력 전달 장치 |
KR20180081888A (ko) * | 2017-01-09 | 2018-07-18 | 국제종합기계 주식회사 | 작업차의 운전 조작력 전달 장치 |
-
2000
- 2000-05-25 JP JP2000155130A patent/JP2001336634A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015081009A (ja) * | 2013-10-22 | 2015-04-27 | 株式会社クボタ | 油圧ポンプの斜板操作装置 |
KR101868504B1 (ko) * | 2017-01-09 | 2018-06-19 | 국제종합기계 주식회사 | 작업차의 hst 운전 조작력 전달 장치 |
KR20180081891A (ko) * | 2017-01-09 | 2018-07-18 | 국제종합기계 주식회사 | 작업차의 선회 운전 조작력 전달 장치 |
KR20180081888A (ko) * | 2017-01-09 | 2018-07-18 | 국제종합기계 주식회사 | 작업차의 운전 조작력 전달 장치 |
KR101927900B1 (ko) | 2017-01-09 | 2019-02-26 | 국제종합기계 주식회사 | 작업차의 운전 조작력 전달 장치 |
KR101955248B1 (ko) | 2017-01-09 | 2019-03-08 | 국제종합기계 주식회사 | 작업차의 선회 운전 조작력 전달 장치 |
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