JP2001336040A - フラット型複数アイ・ヘルド及びその使用方法 - Google Patents

フラット型複数アイ・ヘルド及びその使用方法

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JP2001336040A JP2000157650A JP2000157650A JP2001336040A JP 2001336040 A JP2001336040 A JP 2001336040A JP 2000157650 A JP2000157650 A JP 2000157650A JP 2000157650 A JP2000157650 A JP 2000157650A JP 2001336040 A JP2001336040 A JP 2001336040A
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W Dillon Robert
ロバート・ダブリュ・ディロン
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 強化された金属材料からなりデュープレック
部を有するフラット型ヘルド22の使用寿命を少なくと
も2倍以上にし、しかも製織された製品の品質を従来の
ものと同じにし、かつ織機の稼動率を低下させないよう
にすること。 【解決手段】 ヘルドのセンターにおいて基本のアイ
(21A)を設けその上部に更に別のアイ(21B)を
設けたフラット型複数アイ・ヘルドを用い、同じ高さに
位置するアイに経糸を通し、製織によりこのアイが摩耗
すると、別の高さのアイに経糸を通し替えかつヘルド枠
(10)の高さを調整(6)し直して再度同じヘルドを
用いて製織する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は織機に用いるフラッ
ト型複数アイ・ヘルドに関する。
【0002】
【従来の技術】先ず基本的に図1に示す通りヘルド22
は上下のエンドループ部20を上下のヘルドバー24に
掛けることによりヘルド枠10へ取付けられる。ヘルド
22はアイ部21を有し、アイ部21のアイ21Aに経
糸が通される。ヘルド枠10を交互に上下させる(勿論
織機は二つ以上のヘルド枠を備えている)ことにより杼
口が開閉される。
【0003】織機の進歩につれてヘルド22も改良が重
ねられ現在では、図2に示すフラット型ヘルドが存る。
図2の(A)はフラット型ヘルドをその扁平な面に直角
の方向から見た図であり、図2の(B)は扁平な面に平
行な方向からヘルドを見た図である。図において、20
はエンドループ部、21はアイ部、21Aはアイ部に形
成されたアイ、22Aはヘルドボディ部、19はデュー
プレックス部、19Aはデュープレックス部を左右に分
けるための孔である。アイ部21は扁平なヘルドボディ
部22Aの一部でありヘルドの中央部に位置するが、経
糸が直線状にアイ21Aを通れるようにヘルドボディ部
22Aの他の部分に対して所定のひねり角でもってひね
られている。それでアイ部の主要部はヘルドボディ部の
主要平面に対して所望のひねり角だけずれた平面になっ
ている。このようなアイ部を本発明では単に「ひねり角
を持ったアイ部」と称す。
【0004】従来のヘルドのもう一つの典型例を図3に
示す。図3の(A)はフラット型ヘルドを扁平な面に直
角の方向から見た図であり、図3の(B)はヘルドを扁
平な面に平行な方向から見た図である。
【0005】図2および図3のフラット型ヘルドは共に
強化された金属材料でできている。図2のフラット型ヘ
ルドは基本的に金属板素材を打ち抜いて製作される。図
3のフラット型ヘルドは基本的に直線状の金属線素材を
プレスした後、デュープレックス部19で曲げて製作さ
れる(特開平11−61588号参照)。
【0006】これら従来のフラット型ヘルドは強化され
た金属材料(具体的にはマルテンサイト系ステンレス
鋼)からなり、デュープレックス部を有しかつ扁平であ
るので、織機において高密度に経糸を配列でき、かつ高
速で織機を作動させることを可能にしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、織機の製織速
度の高速化で、短時間のうちにヘルドは摩耗してしま
い、ヘルドは頻繁に新しいものに取り換えられる。取り
換えた使用済のヘルドを検査すると、経糸を通すアイ2
1Aの摩耗が原因であることが判る。エンドループ部2
0の摩耗だけを見れば更にヘルドの使用は可能であるこ
とが判った。
【0008】本発明はかかる従来のフラット型ヘルドの
摩耗状況に鑑み、ヘルドの使用寿命を長くすることを目
的とする。
【0009】ところでヘルドの使用寿命の長寿化につい
ての従来の技術に、弊社特許のU.S.P.第3349
811号がある。これを図4に示す。図4の(A)はフ
ラット型複数アイ・ヘルドをその扁平な面に直角の方向
から見た図である。図4の(B)はヘルドバー24に担
持された平行な複数本のヘルド22を経糸の通る方向
(扁平な面に平行な方向)から見た図である。これらの
図において、22はフラット型複数アイ・ヘルド、15
は端部、12は中央のアイ部、13は端部15とアイ部
12とを連結する連結部、14はスペーサ、24はヘル
ドバー、12Aはアイ、L12A,R12Aはアイ12
Aの両側の湾曲マージン、12Bはアイ、L12B,R
12Bはアイ12Bの両側の湾曲マージンである。アイ
部12は連結部13並びに端部15と同一平面である。
【0010】ヘルドの扁平な面に沿う方向でアイ12A
に経糸を通したとき、直線状に経糸がアイ12Aを通過
できるように、アイ12Aの片側の湾曲マージンL12
Aは凹に湾曲されもう一方の湾曲マージンR12Aは凸
に湾曲されている。アイ12Bの両側の湾曲マージンL
12B,R12Bも同様に互いに反対の方向に湾曲せし
められている。
【0011】アイ12A,12BはヘルドのセンターC
に関して上下に等距離の所に配置されている。そしてア
イの両側の湾曲マージン(L12AとR12A,L12
BとR12B)は湾曲が前述の通り互いに反対になるよ
うになされているが上下の湾曲マージン(L12AとL
12B,R12AとR12B)も凹凸が互いに反対にな
るようになされている。
【0012】このヘルドの使用方法は先ず図4の状態で
必ず上方のアイ(図示の場合、参照符号12A)に経糸
を通す。その状態で織機を作動させる。その後、この上
方のアイ12Aが摩耗すると、ヘルド22を天地を逆に
してヘルドバー24に取付け直し、上方に来たアイ12
Bに経糸を通して織機を作動させるというものである。
【0013】しかし、このヘルドは実際には商品化され
なかった。その理由は種々あるが、強いて述べると、当
時の織機の製織速度は現在に比べて遅く、一つのアイで
十分に長持ちするので、そのうちにヘルドの表面に錆が
発生するとか垢が付着(特に下方の端部15に)したり
してしまい、新しいヘルドに交換する方が良かったから
である。また、ヘルドを上下反転させかつ一つ一つ裏が
えして再使用しなければならず手間が掛かり管理上も困
難であったからである。
【0014】また、この先行技術のヘルドは現在の高密
度に経糸を配置しかつ高速製織する織機に使用できない
のである。かつ一方のヘルド枠の経糸は、他方のヘルド
枠のヘルドに沿って上下する際、上下の二つの湾曲マー
ジンに接触してこのヘルドに二度の衝撃を与えまた逆に
二度の衝撃を受けるのである。
【0015】
【課題を解決するための手段】高経糸密度かつ高速製織
を可能にするフラット型ヘルドの使用寿命を長くするた
めに、ヘルドを基本的に強化された金属材料から造るこ
とかつデュープレックス部を有することに加えて、ヘル
ドのセンターにおいて第1のアイを有し、その上部に更
に別の第2、第3のアイを有すること、および、これら
複数のアイがひねり角を持った一つのアイ部に設けられ
ていることを特徴とする。
【0016】この新規なフラット型ヘルドを使用する方
法は、一つのヘルド枠に同じヘルドを複数配置し、同じ
高さにあるアイに経糸を通し、この高さのアイが製織に
より摩耗すると別の高さのアイにすべて経糸を通し替
え、これに伴いワープラインを調節することを特徴とす
る。「ワープラインを調節する」とは「中立位置にある
ヘルド枠に装着されたヘルドのアイのうちの選択された
一つの高さのアイに経糸が直線状に延びるように織機を
設定する」ということである。
【0017】
【発明の実施の形態】強化された金属材料は例えばマル
テンサイト系ステンレス鋼である。ヘルドのセンターに
位置する第1のアイの上部にもう一つのアイを設ける
(直線状金属線素材から作られるヘルド)。更にこの上
部にもう一つのアイを設けてもよい(金属板素材の打ち
抜きで作られるヘルド)。ワープラインを調節するため
にヘルドの高さを変えるか経糸自体の高さを変える。ヘ
ルドの高さを変えるために、開口装置(クランク方式、
カム方式、ドビー方式がある)における織機機枠に対す
るヘルド枠の高さ調節機構(例えばクランク方式、カム
方式においてはターンバックル)を利用する。ヘルドの
高さを変えるために、ヘルドバーのヘルド枠への取付け
高さ位置を変える装置をヘルド枠に設ける。経糸自体の
高さを変えるために、経糸案内および/又は布案内を織
機機枠に設ける。
【0018】
【実施例】図5は本発明のヘルドの一実施例を示す。こ
れは端的に言えば図3のヘルドにおいて追加のアイ21
Bを設けたものである。すなわち本発明のヘルドはセン
ターCにおける第1のアイ21Aに加えてその上方にも
う一つのアイ21Bを有する。センターCとは上方のエ
ンドループ20の孔20Aの上端eと下方のエンドルー
プ20の孔20Aの下端eとの間の中央位置のことであ
る。上方のエンドループの孔の上端eと下方のエンドル
ープの孔の下端eとの間の距離は図示の実施例の場合d
=280mmである。従ってセンターのアイ21Aの中
心は前記の上下端e,eからd/2=140mmの所に
ある。アイ21Aの幅は1.2mmであり、アイ21A
の上下端は丸められていて、上下端間の距離は5.5m
mである。このアイ21Aの上方に4.5mmの間隔を
置いて同様のアイ21Bが設けられている。従って第1
と第2のアイの中心間隔hは10mmである。第1のア
イ21Aと第2のアイ21Bはひねり角を持った一つの
アイ部21に設けられる。アイ部21は図3に示すもの
より上方に広がっている。
【0019】この実施例のヘルドは強化された金属材料
で出来ているのでエンドループ部の寿命は長く、第1の
アイ21Aの寿命と第2のアイ21Bの寿命の合計より
も長い。従って本発明のヘルドの使用寿命は、従来の単
一のアイを持つヘルド(図3)の2倍になるのである。
【0020】図6は本発明のヘルドの第2の実施例を示
す。これは端的に言えば図2のヘルドにおいて追加のア
イ21B,21Cを設けたものである。このヘルドはセ
ンターCにおける第1のアイ21Aに加えてその上方に
第2および第3のアイ(21B,21C)を有する。こ
の実施例のヘルドの上方のエンドループ部20の孔20
Aの上端eと下方のエンドループ部20の孔20Aの下
端eとの間の距離は280mmである。第1のアイ21
Aの中心は前記の上下端e,eから140mmの所にあ
る。アイの幅は1.2mmであり、アイの上下端は丸め
られていて、上下端間の距離は5.5mmである。この
アイの上方に4.5mmの間隔を置いて同様の第2のア
イ21Bが設けられ、更に4.5mmの間隔を置いて同
様の第3のアイ21Cが設けられている。これら第1乃
至第3のアイはひねり角を持った一つのアイ部21に設
けられている。この実施例のヘルドは強化された金属材
料で出来ておりしかも金属板から打ち抜きによって形成
されているのでエンドループ部の寿命は長く、第1、第
2、第3のアイの寿命の合計よりも長い。従ってこのヘ
ルドの使用寿命は従来の単一のアイを有するもの(図
2)の3倍になる。
【0021】図5および図6に本発明のフラット型複数
アイ・ヘルドの具体例を二つ示したが本発明はこれらに
限定されるものではない。本発明のフラット型複数アイ
・ヘルドの特徴は特許請求の範囲第1項に明記する通
り、強化された金属材料からできていること、デュープ
レックス部を有すること、ヘルドのセンターにおいて第
1のアイを有し少なくともその上方に少なくとも第2の
アイを有すること、これらのアイがひねり角を持つ一つ
のアイ部に設けられていることである。なお、このよう
な特徴を併せもつヘルドは、従来には全く無く、新規な
ものである。
【0022】複数のアイを有するフラット型ヘルドは前
述の図4に示す他にも従来から種々存在する。図示しな
いがこれらのヘルドはその複数のアイに経糸が同時に通
されて開口部を二段に作るなど調整して特殊な製織に用
いられるものであり、かつまたヘルドの長寿命を目的と
したものではない。そしてこれらはすべてデュープレッ
クス部を持たないヘルドである。
【0023】次に、前述の本発明の新規なヘルドの使用
方法を説明する。
【0024】先ず第1番目のアイ(ヘルドのセンターC
にあるもの)に経糸を通して通常の通りヘルドを使用す
る。この使用により第1番目のアイが摩耗すると、経糸
を第2番目のアイに通し換える。これに伴って、ヘルド
を担持しているヘルド枠の高さを第1番目のアイの中心
から第2番目のアイの中心までの距離h(例えば10m
m)だけ下げた後(すなわちワープラインを調節した
後)、織機を作動させる。このようにしてヘルドを使用
して第2番目のアイが摩耗すると第3番目のアイを使用
する(勿論このときもワープラインを調節する必要があ
る)という具合である。なお、アイの使用順序は上述の
ものに限定されず、任意に選べばよく、選んだアイの高
さに応じてワープラインを調節する。
【0025】選んだアイの高さに応じてワープラインを
調節する方法(請求項3)の一例を図7を参照して説明
する。図において、4は往復回転運動する駆動軸、5は
駆動軸4に固定され上下に揺動するクランク腕、2はク
ランク腕5に関節7を介して連結された第1垂直棒、3
は第1垂直棒2の上方にターンバックル6を介して連結
された第2垂直棒、10は第2垂直棒3に関節8を介し
て連結されたヘルド枠、9はヘルド枠10を上下方向に
案内するヘルド枠ガイド、24はヘルド枠10に取り付
けられたヘルドバー、22はヘルドバー24に装着され
たヘルド、21はヘルドのアイ部、21Aはヘルドのセ
ンターにおいてアイ部21に形成されたアイ、21Bは
アイ21Aの上方にアイ部21に形成されたアイであ
る。ターンバックル6は第1、第2垂直棒2,3に互い
に反対方向に形成されたねじ山にねじ係合している。タ
ーンバックル6を一方向に回転させると関節7,8間の
距離が伸び、他方向に回転させると関節7,8間の距離
が短くなる。かくして、往復回転運動する駆動軸4の中
立位置におけるヘルド枠10の高さ位置を上下に調節で
きる。
【0026】アイ21Aに経糸を通して製織した後で、
アイ21Bに経糸を通し替えたときには、ヘルド枠10
の中立位置高さをアイ21Aと21Bの高さの差h分だ
け下げる必要がある。そのとき前述のターンバックル6
を使用するのである。
【0027】なお、織機機枠に対するヘルド枠10の中
立位置高さの前述の調節機構は一例にすぎない。他にも
カム方式やドビー方式の開口装置におけるヘルド枠高さ
調節機構も利用できよう。クランク方式、カム方式、ド
ビー方式の開口装置における織機機枠に対するヘルド枠
の中立位置高さを調節するための機構を利用しなくと
も、ヘルド枠に対してヘルドバーの取付け位置の高さを
変えることによっても、或いは経糸自体の高さを変える
ことによってもワープラインを調節できる。このことを
以下に説明する。
【0028】選んだアイの高さに応じてヘルド枠に対す
るヘルドバーの取付け高さを変える方法(請求項4)の
一例を図8を参照して説明する。図において、24はヘ
ルドを支持するヘルドバー、25はヘルドバー24を貫
通させた保持部材、27は保持部材25をヘルド枠10
に取付けるためのL字形の取付具、28は取付具27に
上下方向に形成されたスロット、29はスロット28を
通りかつヘルド枠10に固着されたボルトに係合した締
め付け用ナットである。締め付け用ナットを緩めると取
付具27はスロット28に沿って上下に移動できる。適
当な位置で締め付け用ナットを締めると取付具27はそ
の位置に固定される。かくして、ヘルド枠に対するヘル
ドバーの取付け高さを上下に調節できる。
【0029】従ってアイ21Aからアイ21Bに経糸を
通し替えたとき、ヘルド枠に対するヘルドバーの取付け
高さを調節して、経糸の中立位置にアイ21Bの高さを
合わせることができるのである。
【0030】なお、ヘルド枠に対するヘルドバーの取付
け高さの前述の調節方法(図8の態様)も一例にすぎな
い。他のやり方によってもヘルド枠に対するヘルドバー
の取付け高さを変えることができる。
【0031】選んだアイの高さに応じて経糸自体の高さ
を調節する方法(請求項5)を以下に説明する。図9は
このことを説明するための図である。図において、30
は経糸、32は経糸案内部材、10,10は交互に上下
動するヘルド枠、22はヘルド枠に担持されたヘルド、
21Aはヘルドのアイ、31は製織された布、34は布
案内部材である。杼口が閉じる状態(すなわち中立位
置)において経糸30は経糸案内部材32からアイ21
Aを通って布案内部材34まで一直線状に通るのである
が、アイ21Aからアイ21Bに経糸30を通し替えた
とき、それに応じて経糸案内部材32と布案内部材34
の高さを変えて、杼口が閉じる状態において経糸がヘル
ドを一直線状に通るようにすることもできる。
【0032】この調節は、例えばアイ21Aからアイ2
1Bへと高さが10mm高くなったとして、経糸案内部
材32と布案内部材34の両方とも10mm高くするこ
とで達成できる。あるいは、経糸案内部材32又は布案
内部材34の一方を、他方の案内部材と中立位置のヘル
ド枠中のアイ21Bとを結ぶ直線の延長線上に来るよう
に高めることによっても達成されよう。
【0033】このように本発明は新規な使用方法をも提
供するものである。すなわちヘルドに設けられた複数個
のアイのそれぞれの高さに応じて例えばヘルド枠の高さ
を変えるのである。図4のダブル・アイ・ヘルドでは反
転させて同じ高さに別のアイを持って来るのであり、基
本的に異なる。
【0034】
【発明の効果】本発明は、このような新規なヘルドと新
規な使用方法により、ヘルドの使用寿命を大幅に延ばす
ことができると共に製織された織布の品質において従前
のシングル・アイ・ヘルドによる織布と変わらないもの
が得られたのである。すなわち、経糸の糸切れの発生頻
度は従来のヘルドと変わらなかったのである。これは本
発明のヘルドでは複数のアイが同一のアイ部に形成され
ているからである。ちなみに、図4の従来の長寿命化の
ためのダブル・アイ・ヘルドからでは、各アイは互いに
逆のひねり角を持ったアイ部に設けられることが容易に
思いつかれるのであるが、これでは一方のヘルド枠の経
糸が、他方のヘルド枠のヘルドに沿って上下する際、上
下の二つのアイ部に接触してこのヘルドに二度の衝撃を
与えまた逆に二度の衝撃を受けるのである。
【0035】更に本発明では同一のアイ部に複数のアイ
を形成するので第1のアイにできるだけ近くに第2、第
3のアイを設けることができるのである。かくしてヘル
ドのバランスを崩すことなく、高速製織においてもヘル
ドの安定性につながるのである。また図4の従来の長寿
命化のためのダブル・アイ・ヘルドからでは前述の通り
各アイを互いに逆のひねり角を持ったアイ部に設けるこ
とが容易に思いつかれるのであるが、これではアイとア
イとの間隔は非常に大きなものとなり、ヘルドのセンタ
ーから非常に遠く(本発明のものと比べて)離れてアイ
が位置することになり杼口を開ける開口量が小さくなる
のである。しかし本発明のヘルドでは複数のアイはヘル
ド中心近くに設けることができるので開口量はあまり小
さくならないのである。
【0036】このように本発明は従来の長寿命化のため
のダブル・アイ・ヘルド(図4のもの)に比べて非常に
優れたヘルドを提供するという効果があるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】ヘルドとこれを保持するヘルド枠の概略図。
【図2】従来のヘルドの詳細図であり、(A)は正面
図、(B)は側面図。
【図3】従来の別のヘルドの詳細図であり、(A)は正
面図、(B)は側面図。
【図4】従来の更に別のヘルドの詳細図であり、(A)
は正面図、(B)はヘルドをヘルド枠に装着したときの
図。
【図5】本発明のヘルドの詳細図であり、(A)は正面
図、(B)は側面図。
【図6】本発明の別のヘルドの詳細図であり、(A)は
正面図、(B)は側面図。
【図7】本発明のヘルドの使用方法を説明するための
図。
【図8】本発明のヘルドの別の使用方法を説明するため
の図。
【図9】本発明のヘルドの更に別の使用方法を説明する
ための図。
【符号の説明】
C ヘルドのセンター 22 ヘルド 22A へルドボディ部 19 デュープレックス部 20 エンドループ部 21 アイ部 21A 第1のアイ 21B 第2のアイ 21C 第3のアイ 24 ヘルドバー 10 ヘルド枠 9 ヘルド枠ガイド 6 ターンバックル 27 取付具 28 スロット 29 締め付け用ナット 34 布案内部材 32 経糸案内部材

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フラット型複数アイ・ヘルドにおいて、
    強化された金属材料からなること、デュープレックス部
    を有すること、ヘルドのセンターにおいて第1番目のア
    イを有し少なくともその上方に少なくとも一つのアイを
    有すること、およびこれら複数のアイがひねり角を持っ
    た一つのアイ部に設けられていることを特徴とするフラ
    ット型複数アイ・ヘルド。
  2. 【請求項2】 フラット型複数アイ・ヘルドを使用する
    方法において、一つのヘルド枠に同じヘルドを複数個配
    置し、同じ高さにあるアイに経糸を通し、この高さのア
    イが製織により摩耗すると別の高さのアイにすべて経糸
    を通し替え、これに伴いワープラインを調節して再度ヘ
    ルドを使用することを特徴とする請求項1記載のフラッ
    ト型複数アイ・ヘルドを使用する方法。
  3. 【請求項3】 織機機枠に対するヘルド枠の中立位置高
    さを変えることによりワープラインを調節することを特
    徴とする請求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】 ヘルド枠に対するヘルドバーの取付け高
    さを変えることによりワープラインを調節することを特
    徴とする請求項2記載の方法。
  5. 【請求項5】 経糸自体の高さを変えることによりワー
    プラインを調節することを特徴とする請求項2記載の方
    法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102719966A (zh) * 2012-07-06 2012-10-10 常熟市方园纺织器材厂 织布机的综片
CN110424084A (zh) * 2019-08-27 2019-11-08 青岛天一红旗纺机集团有限公司 一种曲柄开口织机综框连接装置

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