JP2001336003A - 車輌用着衣 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】ジャックナイフ現象およびサブマリン現象の発
生を阻止することができ、また、生地の裂けやほつれの
発生を防止し、さらには、着用者と車輌用着衣との間に
弛みが生じている場合でも、衝突時には着用者を確実に
保持することができる安全着衣を提供することを目的と
する。 【構成】車輌用着衣１は前身頃２と後身頃３を有すると
共に、その前身頃２と後身頃３の間に長さ調節可能な２
本の股ベルト４が設けられ、その股ベルト４の一端は前
身頃２に有するガイドリング５とガイド兼用補強ベルト
５１に案内されて、左右クロス状態で前身頃２の上方に
固定され、さらに、その股ベルト４は後身頃３に設けら
れている背ベルト３１の下方に接続（接続部４１）され
る。また、後身頃３にはシートベルト１３を一時保持す
る保持クリップ９が設けられる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、車輌に備えられている
シートベルトと共に使用して、衝突等の事故の衝撃から
身体を保護する車両用着衣に関するものである。

【０００２】

【従来技術と問題点】現在、車輌に乗車する６才以下の
子供は、安全着衣やチャイルドシート等によって乗車中
の安全が確保されている。それらの中では、安全性に優
れ且つ安価に購入することができる安全着衣がより多く
使用されており、その安全着衣も、着衣の後身頃に重ね
身頃を設けて後身頃と重ね身頃の間に車輌に備えるシー
トベルトを挿通させて、着衣と共に着用者をホールトす
るタイプの車輌用着衣が多く用いられている。

【０００３】この車輌用着衣は、上半身が前方へ飛び出
すジャックナイフ現象の阻止を主に構成されているため
に、後身頃と重ね身頃の間に挿通されたシートベルトは
着用者の腰より高く位置しており、これによって、シー
トベルトが車輌用着衣を保持する作用点が着用者の腰の
上方となりジャックナイフ現象を阻止できるのである。
しかし、前記作用点が着用者の腰の上方となるため、着
用者が足から先に滑り出して脱落するサブマリン現象を
生じさせる原因となっている。このようにジャックナイ
フ現象とサブマリン現象は相反する現象であり、その双
方の現象を同時に解消することは極めて困難であった。

【０００４】そして、シートベルトの作用点となる後身
頃と重ね身頃の縫製部には一気に強大な力が掛ることか
ら、その縫製部分が断裂したりまた生地自体が裂けたり
することもあり、また、着用者の姿勢によっては後身頃
が弛み、重ね身頃のみに力が掛かってしまうこともあっ
て、これも縫製部分のほつれや生地の裂けの原因にもな
っているのである。

【０００５】以上のことに加えて、従来の車輌用着衣は
着用時に着用者の体型に合わせてその着衣に設けられて
いる各調節具によって弛みが取られているだけなので、
乗車中の姿勢によっては後になって弛みが生ずる場合も
あり、このことも着用者が足から先に滑り出す原因にも
なっているのである。また、その着衣の弛みを運転者が
常に把握するのは不可能であり、よって車輌用着衣を着
用しているからといって衝突時に着用者が確実に保持さ
れるとは限らないのである。

【０００６】

【目的】本発明は上述した問題点に鑑みてなされたもの
で、特に着衣の形状を変えることなくジャックナイフ現
象およびサブマリン現象の発生を阻止することができ、
また、生地の裂けやほつれの発生を防止し、さらには、
着用者と車輌用着衣との間に弛みが生じている場合で
も、衝突時には着用者を確実に保持することができる着
衣を提供することを目的とするものである。

【０００７】

【問題を解決するための手段】本発明の要旨とするとこ
ろは、少なくとも前身頃と後身頃を有し、且つ、前身頃
と後身頃の間に長さ調節可能な２本の股ベルトが設けら
れている車輌用着衣であって、その後身頃には２本の背
ベルトが並設されており、該背ベルトの一端は後身頃の
表側のほぼ中央に固定され、他端は後身頃の下端を周回
して後身頃の裏側のほぼ中央に固定されていることを特
徴とする車輌用着衣である。

【０００８】また、少なくとも前身頃と後身頃を有し、
且つ、前身頃と後身頃の間に長さ調節可能な２本の股ベ
ルトが設けられている車輌用着衣であって、その後身頃
には重ね身頃が設けられており、該重ね身頃の一端は後
身頃の表側のほぼ中央部に固定され、他端は後身頃の下
端を周回して後身頃の裏側のほぼ中央に固定されている
ことを特徴とする車輌用着衣である。

【０００９】本発明の安全着衣をさらに詳しく説明する
と、少なくとも前身頃と後身頃を有するものであり、具
体的には、前開きするチョッキまたは前開きしないベス
トの形態である。このようなチョッキまたはベストに応
用して実施するのが望ましいが、袖身頃の付いたブルゾ
ンや、更に脚部が付設されたつなぎ服などに応用しても
よい。

【００１０】後身頃には１本または２本以上の背ベルト
または後身頃の外側に設けられこれに重ねられる重ね身
頃が設けられている。その背ベルトまたは重ね身頃の一
端は後身頃の表側のほぼ中央部に縫製やリベットにより
後身頃また後身頃と共に胸ベルトに取り付けられてい
る。また、背ベルトまたは重ね身頃は後身頃の下端を周
回してループ状となって後身頃の裏側のほぼ中央に取り
付けられる。すなわち、車輌用着衣の後方の下から後身
頃の裏側に入り、さらに後身頃の裏側のほぼ中央まで延
び、そこで縫製やはと目により後身頃また後身頃と共に
胸ベルトに取り付けられている。但し、着衣者の体重な
どにより上方の位置は適宜選定される。

【００１１】前身頃と後身頃の間には長さ調節可能な２
本の股ベルトが設けられており、その股ベルトの前身頃
側の一端は前身頃の腰部に固定される。また、前身頃側
の一端を前身頃の上方付近まで延長し、前身頃の腰部に
設けたガイド部材と胸部に設けたガイド部材との間で、
左右をクロスするようにしてもよい。ガイド部材も特に
限定するものではなく、金属性のリングやベルト等から
構成して好適な方法により取り付ければよい。ガイド部
材の配設数また配設部位も特に限定するものではない。

【００１２】また、股ベルトの後身頃側の一端は後身頃
の腰部に固定される。また、後身頃側の一端を背ベルト
または重ね身頃の下方に固定してもよい。固定する位置
また方法も特に限定するものではなく、好適な位置また
方法により取り付ければよい。具体的には、縫製やリベ
ット等により取り付ければよく、そして、シートベルト
の作用点より内側の位置に取り付ければよい。背ベルト
または重ね身頃と股ベルトとを一体的に構成してもよ
い。

【００１３】さらに、股ベルトの適所に帯状のパッド部
材をスリットを介して串刺し状に添設してもよい。パッ
ド部材の取り付け方法も串刺し状に限定されるものでは
なく、適宜好適な方法で取り付ければよい。股ベルトに
設けられるベルトの長を調節するベルト調節具は、着用
した際に調節し易い部位に設ければよい。

【００１４】そして、車輌のシートベルトが、後身頃と
背ベルトまたは後身頃と重ね身頃の間を正しく通過して
セットされたときに、そのシートベルトを一時保持する
保持手段が設けられている。具体的には、シートベルト
を所定の力で挟む支持片と弾圧片とからなるクリップが
よく、その弾圧片が２位置間を弾発的に移動する反発バ
ネ片で構成され、必要以上の力が加わった際にはクリッ
プが開き、シートベルトがクリップから解放されるよう
にするのがよい。

【００１５】そして、車輌用着衣の各部に補強用の部
材、例えば補強ベルトを適宜設けてもよく、その具体的
な部位は、肩ベルトとして前身頃と後身頃の肩部と腰部
で固定した補強ベルト、腰ベルトとして前身頃と後身頃
の腰部を周回させて固定した補強ベルト、胸ベルトとし
て前身頃と後身頃の胸部を周回させて固定した補強ベル
ト等を設けてもよい。しかし、この部位に限定するもの
ではなく好適な位置に設ければよい。

【００１６】

【作用】本発明の車輌用着衣は以上のように構成されて
いるので、車輌乗車に際し本車輌用着衣を着用後、股ベ
ルトの長さを調節具によって調節して、着用者を車輌の
シートに着座させる。次に、着衣の後身頃と背ベルトと
の間にシートベルトを通し、シートベルトのスライド可
能に保持された係止金具を、シートまたは車輌本体に固
定されたメス金具に止着する。そして、後身頃に設けら
れている保持クリップでシートベルトを挟む。これによ
り、着用者は着衣に支持されると共に、シートベルトに
より車輌のシートにセットされる。また、保持クリップ
がシートベルトを挟めるか否かの状態により、シートベ
ルトのセット状態の良否を確認することができる。

【００１７】そして、車輌に事故等による衝撃があった
ときは、シートベルトが保持クリップから外れ、そのシ
ートベルトは背ベルトの内側を圧接慴動して下方に進
み、やがて自己選定的につりあい作用点に到達してその
部分で車輌用着衣を引っ張る。。これにより、着衣は、
背ベルトまたは重ね身頃が接する後身頃の下端と上方の
取り付け点の2点で引っ張られることになる。この2点に
にかかる力が異なれば、シートベルトは小さい力の側に
逃げるのでほぼ均等な位置を自ら探して最終的に停止す
ることになる。この動きによってシートベルトの及ぼす
力は、2点に均等にかかるとともに、そのすべりによっ
てショックが緩衝されるため、背ベルトの両端の縫製部
分に加速度も低減される。また、背ベルトまたは重ね身
頃が後身頃の裏側に廻り込んでいることにより背ベルト
に掛かる力は後身頃および腰ベルトに分散され、さら
に、背部中央と腰部下方で車輌用着衣を保持するためバ
ランスがよい。

【００１８】シートベルトが車輌用着衣を保持する作用
点は着用者の腰より下方となり、着用者の体重比は、作
用点を中心にして下方が上方よりやや大きくなるため、
着用者にジャックナイフ現象およびサブマリン現象が生
ずることがなく、適正な姿勢で前方飛び出しが阻止され
る。また、股ベルトが前身頃上でクロス車輌用着衣は、
衝突により着用者が前方へ移動すると、前身頃上でクロ
スする股ベルトも着用者に引っ張られ、それにより股ベ
ルトの股部の弛みが無くなる。

【００１９】また、車輌用着衣の後身頃に重ね身頃が設
けられているものは、後身頃と重ね身頃との間にシート
ベルトが通る。そして、車輌に事故等による衝撃があっ
たときは、上述の後身頃に背ベルトを設けた車輌用着衣
と同様に、保持クリップからシートベルトが外れ、その
シートベルトは重ね身頃の内側を圧接慴動して下方に進
み、やがて作用点に到達してその部分で車輌用着衣を保
持する。また、シートベルトの移動と共に、重ね身頃が
後身頃上を自由に動いてシートベルトの作用点に適正と
なる位置を捜して止まる

【００２０】

【実施例】本発明の車輌用着衣を以下図面に従って説明
すると、図１は、本発明に係わる車輌用着衣の側面図で
あり、本図は、股ベルト４の前身頃２側および後身頃３
側の両端部が腰部６に固定されたものである。１は車輌
用着衣で、２はその前身頃、３は後身頃、４は前身頃２
と後身頃３の間に設けられている股ベルトである。３１
は背ベルトで、その一端は後身頃２の表側のほぼ中央で
固定され、また、他端は後身頃２の内側まで廻り込ん
で、後身頃２の裏側のほぼ中央で固定されている。３３
が背ベルト３１の表側固定部で３４が裏側固定部であ
る。４２は股ベルト４の長さを調節する長さ調節具、４
３は着用者の足を保護するパッドである。

【００２１】５はバックルで股ベルト４を着脱するため
のものである。６は車輌用着衣１の腰部、７は肩部、８
は胸部である。９は後身頃３に設けられている保持クリ
ップであり、シートベルト１３が後身頃３と背ベルト３
１との間を正しく通過してセットされたときに、シート
ベルト１３を所定の力で一時保持するものである。１０
は肩部７を通過して前身頃２と後身頃３の腰部６まで廻
され固定された肩ベルト、１１は前身頃２と後身頃３の
腰部６を周回し固定された腰ベルト、１２は前身頃２の
胸部８から後身頃３を通過し周回され固定された胸ベル
トであり、各部の補強のために設けられている。

【００２２】図２は、背ベルトと股ベルトの一端とが接
続された車輌用着衣の側面図であり、股ベルト４の前身
頃２側の一端はバックル５によって腰部６に着脱可能に
装着され、後身頃３側の一端は背ベルト３１の下方に接
続される。４１が背ベルト３１との接続部である。そし
て、図１および図２に示す股ベルト４の前身頃２側の一
端は、腰部６にバックル５により装着される形態に限定
されることはなく、前身頃２の上方まで延長してもよ
い。また、左右をクロスさせてもよい。

【００２３】図３は、股ベルトが前身頃上でクロスする
車輌用着衣の側面図であり、本図は、後身頃３に、背ベ
ルト３１に代わり重ね身頃３２が設けられたものであ
る。勿論、背ベルト３１でもよい。股ベルト４の後身頃
３側の一端は重ね身頃３２の下方に接続（接続部４１）
され、そして、前身頃２側の一端は腰部６に設けられた
ガイドリング５１と胸部８に設けられたガイド兼用補強
ベルト５２に案内されて前身頃２の上方まで延長されて
固定され、その固定部には股ベルト４の長さを調節する
長さ調節具４２が設けられる。また、股ベルト４はガイ
ドリング５１とガイド兼用補強ベルト５２との間で左右
がクロスされる。

【００２４】図４は、図１の車輌用着衣の後面図であ
り、３１が後身頃３に設けられている背ベルトで、３３
が背ベルト３１の一端を固定する後身頃３の表側の表固
定部である。そして、ほぼ同位置の後身頃３の裏側に背
ベルト３１の他端を固定している裏固定部３４がある。
したがって、背ベルト３１は腰部６で自由に動くことが
できる。３５は２本の背ベルトを結ぶ横架ベルトであ
る。９がシートベルト１３を一時保持する保持クリップ
である。

【００２５】図５は、図３の車輌用着衣の後面図であ
り、３２が後身頃３に設けられている重ね身頃で、３３
が重ね身頃３２の一端を固定する後身頃３の表側の表固
定部である。そして、ほぼ同位置の後身頃３の裏側に重
ね身頃３２の他端を固定している裏固定部３４がある。
したがって、重ね身頃３２は腰部６で自由に動くことが
できる。９がシートベルト１３を一時保持する保持クリ
ップである。

【００２６】図６は、図２の車輌用着衣の前面図であ
り、後身頃３に背ベルト３１を有する。４が股ベルト、
４１が背ベルト３１との接続部接続部、４２が長さ調節
具、５がバックルで股ベルト４を着脱するためのもので
ある。また、３５は２本の背ベルト３１の間に横架され
た横架ベルトである。

【００２７】図７は、図３の車輌用着衣の前面図であ
り、後身頃３に重ね身頃３２を有する。４が股ベルト
で、ガイドリング５１とガイド兼用補強ベルト５２との
間で左右がクロスする。４１が背ベルト３１との接続部
接続部、４２が股ベルト４の固定部位に設けられた長さ
調節具である。図８は、シートベルトの装着状態を示す
車輌用着衣の後面図、図９は、シートベルトの装着状態
を示す車輌用着衣の側面図、図１０は、衝突時のシート
ベルトの状態を示す車輌用着衣の側面図ある。

【００２８】通常、車輌走行中のシートベルト１３は、
図８および図９に示すように保持クリップ９によって一
時保持されており、そして、車輌に衝突事故が発生した
ときのシートベルト１３は、図１０に示すように保持ク
リップ９から外れて、自動的に作用点の適正位置である
重ね身頃３２の下方（腰部６のやや下方）に移動し、そ
の位置で車輌用着衣１を保持して着用者の前方飛び出し
を阻止する。シートベルト１３は、背ベルト３１でも同
様の動きとなる。図９及び１０において、シートベルト
１３が上下に２本通過しているが、これは全席に着座し
た状態を想定したもので、後席に着座した場合には、下
側のシートベルト１３だけとなる。また、衝突によって
着用者が前方へ移動することにより、前身頃２上のクロ
ス部分の股ベルト４が引っ張られて股部の股ベルト４の
弛みが無くなる。

【００２９】

【効果】本発明の車輌用着衣は以上のように、その後身
頃には１本又は２本以上の背ベルトまたは重ね身頃が付
設されており、該背ベルトまたは重ね身頃は後身頃の下
端を廻ってループ状に取り付けられている構成されてい
るので、ここを通過するシートベルトは、ショック時に
自動的あるいは自己選択的に適正なつりあい作用点に円
滑に移動して車輌用着衣全体を支えるため、着用者に対
して上下に均等な力がかかり、上下の作用点に対して異
なった力が加わって生ずるジャックナイフ現象およびサ
ブマリン現象の発生を阻止することができるものであ
る。且つ後身頃や背ベルトまたは重ね身頃にバランスよ
く力が掛かるため、後身頃等の生地や背ベルトまたは重
ね身頃の縫製部分に裂けやほつれが生ずることもない。

【００３０】そして、股ベルトが前身頃の胸部まで延ば
されていると共に、前身頃上で左右クロスされているの
で、ショック時に着用者と車輌用着衣との間に弛みが生
じている場合でも、着用者が前方移動することによって
股部の弛みが無くなり着用者の胸部を確実に保持するこ
とができる。したがって、着用者は適正な姿勢で前方飛
び出しが阻止されるため、二次的な原因による怪我等の
発生を防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明に係わる車輌用着衣の側面図

【図２】 背ベルトと股ベルトの一端とが接続された車
輌用着衣の側面図

【図３】 股ベルトが前身頃上でクロスする車輌用着衣
の側面図

【図４】 図１の車輌用着衣の後面図

【図５】 図３の車輌用着衣の後面図

【図６】 図２の車輌用着衣の前面図

【図７】 図３の車輌用着衣の前面図

【図８】 シートベルトの装着状態を示す車輌用着衣の
後面図

【図９】 シートベルトの装着状態を示す車輌用着衣の
側面図

【図１０】 衝突時のシートベルトの状態を示す車輌用
着衣の側面図

【符号の説明】

１−車輌用着衣，２−前身頃，３−後身頃，３１−背ベ
ルト，３２−重ね身頃，３３−表側固定部，３４−裏側
固定部，３５−横架ベルト，４−股ベルト，４１−接続
部，４２−長さ調節具，４３−パッド，５−ガイドリン
グ，５１−ガイド兼用補強ベルト，６−腰部，７−肩
部，８−胸部，９−保持クリップ，１０−肩ベルト，１
１−腰ベルト，１２−胸ベルト，１３−シートベルト

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】少なくとも前身頃と後身頃を有し且つ下方
   に長さ調節可能な２本の股ベルトが設けられている車輌
   用着衣であって、その後身頃には１本又は２本以上の背
   ベルトまたは重ね身頃が付設されており、該背ベルトま
   たは重ね身頃は後身頃の下端を廻ってループ状に取り付
   けられていることを特徴とする車輌用着衣
2. 【請求項２】前記背ベルトまたは重ね身頃が、一端が後
   身頃の表側のほぼ中央に固定され、他端は後身頃の下端
   を周回して後身頃の裏側のほぼ中央に固定されているこ
   とを特徴とする請求項１の車輌用着衣
3. 【請求項３】後身頃の表側には車輌のシートベルトが後
   身頃と背ベルトまたは重ね身頃との間を正しく通過して
   セットされたときに、そのシートベルトを一時保持する
   保持手段が後身頃または背ベルトに設けられていること
   を特徴とする請求項１又は２の車輌用着衣
4. 【請求項４】前記股ベルトは、その一端が前身頃に有す
   るガイド部材に案内されて前身頃の上方に固定されるこ
   とを特徴とする請求項１の車輌用着衣
5. 【請求項５】前記股ベルトの他端が前記背ベルトまたは
   重ね身頃の下方に接続されていることを特徴とする請求
   項１の車輌用着衣
6. 【請求項６】前記股ベルトが、その一端を前身頃に有す
   るガイド部材に案内されて前身頃上でクロス状態で固定
   されることを特徴とする請求項４の車輌用着衣
7. 【請求項７】前記保持手段がシートベルトを所定の力で
   挟む支持片と弾圧片とからなるクリップであることを特
   徴とする請求項３の車輌用着衣