JP2001335823A - ステンレス鋼スラグの無害化方法 - Google Patents

ステンレス鋼スラグの無害化方法

Info

Publication number
JP2001335823A
JP2001335823A JP2000160294A JP2000160294A JP2001335823A JP 2001335823 A JP2001335823 A JP 2001335823A JP 2000160294 A JP2000160294 A JP 2000160294A JP 2000160294 A JP2000160294 A JP 2000160294A JP 2001335823 A JP2001335823 A JP 2001335823A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
slag
refining
stainless steel
less
amount
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000160294A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3675302B2 (ja
Inventor
Yukitoshi Oyabu
行俊 大藪
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Industries Ltd filed Critical Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority to JP2000160294A priority Critical patent/JP3675302B2/ja
Publication of JP2001335823A publication Critical patent/JP2001335823A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3675302B2 publication Critical patent/JP3675302B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P10/00Technologies related to metal processing
    • Y02P10/20Recycling

Abstract

(57)【要約】 【課題】 スラグ処理工程を増やすことなく、6価Cr、
FおよびBの溶出を抑制して無害化を図り、一方粉化を
防止して路盤材、土木用材、セメント原料等への資源化
を可能にするとともに、有害スラグの発生量を低減する
ステンレス鋼の精錬方法を提供する。 【解決手段】 ステンレス鋼の還元精錬期にスラグ組成
を次の通り調整する。 (%CaO)/(%SiO2) =0.5 〜1.5 、(%Al2O3)=1〜30%、
(%Cr2O3)≦20%、(%B2O3)≦0.6 %、(%F)≦5%、(%Mg
O)/(%CaO)=0.05〜0.4 、(%T.Fe)+(%Cr2O3)+ (%MnO)≦
20%

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ステンレス鋼のス
ラグの無害化方法、特にステンレス鋼の溶解および精錬
工程で発生するスラグからの6価Cr、F、Bの溶出を抑
制して無害化するとともにスラグを固化し、土木材、路
盤材およびセメント材等の資源として利用を図ることの
できるスラグ組成とするとともに、そのようなステンレ
ス鋼スラグの生成を可及的少とするステンレス鋼の精錬
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】地球環境保護が強く求められ、また産業
廃棄物の投棄場所が枯渇するという状況下から、今日、
産業廃棄物の発生量低減とともに無害化およびリサイク
ル化が重要課題となっている。
【0003】ステンレス鋼の精錬時に発生するスラグ(
以下、「ステンレス鋼スラグ」あるいは単に「スラグ」
ともいう) もまた産業廃棄物の一つに位置づけられ、同
様な課題を有している。
【0004】ステンレス鋼スラグは、原料溶解あるいは
精錬工程において生成する酸化物を還元、あるいは脱硫
する際、不可避的に発生する。このステンレス鋼スラグ
はそれ自身の特徴から、無害化およびリサイクル化に対
し以下の問題を有している。 (1) スラグの粉化:ステンレス鋼スラグには、2CaO・Si
O2が含まれており、この物質が冷却中にα' →γ型へと
相変態し、このときの体積変化により粉化することはよ
く知られている。
【0005】スラグを路盤材や土木用材として利用する
際には強度を保つ必要があり、粉化したスラグはリサイ
クルしにくいという問題がある。さらに、粉化したスラ
グでは周辺・作業環境の悪化がもたらされ、また処理の
しにくさの面でも問題を有している。 (2) 6価Cr溶出:ステンレス鋼スラグはCr2O3 を含んで
おり、その一部が排滓や冷却時の条件によっては微量の
6価Crに変化することがある。かかる6価Crの存在はス
テンレス鋼スラグの資源化を図る際の一つの懸念要因と
なっている。 (3) F溶出:ステンレス鋼スラグは、精錬において融点
降下剤として蛍石(CaF2)を使用するためFを含有してい
る。Fは生態系に悪影響を及ぼすためスラグからの溶出
を抑制する必要がある。 (4) B溶出:通常のステンレス鋼スラグにおいてB2O3
極微量しか含まれていないが、スラグ固化を目的として
ホウ酸化合物を加えた場合、あるいはB含有ステンレス
鋼を溶製する場合において高濃度のB2O3がスラグ中に存
在する。Bもまた生態系に悪影響を及ぼすため、スラグ
からの溶出を抑制する必要がある。
【0006】これらの問題に対し、例えばステンレス鋼
スラグの固化について、特開昭62−87442 号公報ではホ
ウ酸化合物とAl、Si等の発熱性物質を添加する方法を提
案している。しかし、本方法によるとスラグ中に多量の
B2O3を含有するためB溶出の原因となる。
【0007】従来にあってもこのような問題の解決のた
めに、種々の提案がされており、それなりに効果をあげ
ているが、これらの問題をいずれも解決できる技術はま
だ解決されていないのが現状である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、特開平8−
26791 号公報では溶出スラグ中あるいは受滓鍋中にAl灰
およびシリカ系物質を添加するステンレス鋼スラグの改
質方法を、特開平9−316523号公報ではスラグ組成で規
定した指数を満足することによりスラグ粉化を抑制する
と共に水和膨張も抑制する方法を提案している。
【0009】しかし、これらの方法は、スラグの強度を
得ることあるいは、土木材および路盤材としての品質安
定化を目的としており、6価Cr、F、B溶出抑制につい
ては考慮しておらず、ステンレス鋼スラグの無害化技術
としては不充分である。
【0010】また6価Cr溶出防止については、例えば特
開平6−171993号公報では溶融状態にある酸化Cr含有ス
ラグに対してAl灰およびMg系物質を添加することにより
スラグの粉化を抑制するとともに6価Cr溶出を抑制する
方法を提案している。
【0011】しかし、この方法においてもB、F溶出の
抑制については考慮しておらず、ステンレス鋼スラグを
無害化しているとは言い難い。一方、FおよびBの溶出
とスラグ組成との関係について十分な定量的な知見が得
られておらず、スラグの無害化あるいはリサイクルに対
する弊害となっている。
【0012】さらに、環境庁より、人の健康の保護およ
び生活環境保全の観点から排水基準については、6価ク
ロム溶出量0.5mg/l 以下、F溶出量8.0mg/l 以下、B溶
出量10.0mg/l以下、土壌環境基準については6価クロム
溶出量0.05mg/l、F溶出量0.8mg/l 以下、B溶出量1.0m
g/l 以下となるようにすべきとの案が提示されており上
記条件を満足するスラグ処理技術の開発が急務となって
いる。
【0013】一方、スラグ組成の制御方法としては、特
開平11−217246号公報では溶融スラグを回収した容器内
に発熱剤とスラグ固化に必要な成分を添加することによ
り、還元スラグの組成制御による粉化防止を図る方法が
提案されている。しかし、本方法ではスラグ処理のため
のプロセスが増加するとともに設備費等のコストが増加
するという問題を有している。
【0014】特開平8−2681号公報の中で受鋼鍋の中に
Al灰およびシリカ系物質を添加する方法が提案されてい
るが、受鋼鍋への添加では十分な混合が得られないとい
う問題があり、処理プロセスを増やさずして均一なスラ
グ組成が得られるスラグ処理方法が望まれる。
【0015】製鋼操業の高能率化あるいは鋼の高清浄化
を目的として、精錬機能を一次精錬と二次精錬とに分割
する精錬操業においては、両精錬工程にそれぞれ脱硫工
程を入れることにより、有害スラグが両精錬工程で発生
しており、このときのスラグ発生量の低減およびスラグ
の無害化が望まれている。
【0016】ここに、本発明の課題は、ステンレス鋼ス
ラグからの6価Cr、FおよびBの溶出を抑制して無害化
するとともに粉化を防止し、路盤用材、土木用材あるい
はセメント原料として資源化することである。
【0017】より具体的には、本発明の課題は、ステン
レス鋼スラグからの6価Cr溶出量を0.5mg/l 以下、F溶
出量を8mg/l以下、B溶出量を10mg/l以下に抑えるため
のスラグ処理方法を開発し、かつそのようにして処理さ
れたスラグを路盤用材、土木用材あるいはセメント原料
として資源化するとともに、有害スラグの発生量を可及
的少とするステンレス鋼の精錬方法を提供することであ
る。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述のよ
うな課題を達成すべく種々検討を重ね、6価Crなどの有
害成分の溶出はスラグが粉化するにしたがって甚だしく
なり、粉化を防止することで上述のような有害成分の溶
出は効果的に防止されるばかりでなく、スラグの有効利
用にも大きく寄与することを知り、本発明に至った。
【0019】すなわち、従来にあっては、6価Crなどの
有害成分の溶出防止とスラグの再利用のための高強度化
とは別々に検討されきた。本発明者らは、スラグ組成調
整による粉化による有害成分の溶出防止が、予想外にも
スラグの路盤材等へのリサイクル利用にも有効であり、
しかもそのような粉化防止のためのスラグ組成調整がス
テンレス鋼の精錬段階で行うことができることから、コ
スト的にも有利であり、ステンレス鋼の精錬の面から見
ても、有害スラグの生成を可及的少とする精錬方法が確
立できることになり、本発明の実用上の意義は非常に大
きいことを知り、本発明に至った。
【0020】ここに、本発明は次の通りである。 (1) ステンレス鋼を精錬する際に発生するスラグの組成
であって、質量%で、下記の組成を有することを特徴と
する、スラグからの6価Cr溶出量を0.5mg/l 以下、F溶
出量を8mg/l以下、B溶出量を10mg/l以下に抑えたステ
ンレス鋼スラグ。
【0021】(%CaO)/(%SiO2) =0.50〜1.5 、(%Al2O3)
=1〜30%、(%Cr2O3)≦20%、(%B2O3)≦0.6 %、(%F)
≦5%、(%MgO)/(%CaO)=0.05〜0.4 、(%T.Fe)+(%Cr2O
3)+ (%MnO)≦20% (2) ステンレス鋼を精錬する際に発生するスラグであっ
て、質量%で、下記の組成を有することを特徴とする、
スラグからの6価Cr溶出量を0.05mg/l以下、F溶出量を
0.8mg/l 以下、B溶出量を1.0mg/l 以下に抑えたステン
レス鋼スラグ。
【0022】(%CaO)/(%SiO2) =0.50〜1.5 、(%Al2O3)
=1〜30%、(%Cr2O3)≦10%、(%B2O3)≦0.1 %、(%F)
≦2.0 %、(%MgO)/(%CaO)=0.05〜0.40、(%T.Fe)+(%Cr
2O3)+ (%MnO)≦20% (3) 精錬炉においてステンレス鋼を精錬する際に、還元
精錬期の溶鋼スラグに脱酸剤および造滓剤を投入し、上
記(1) または(2) に記載の組成のスラグとすることを特
徴とするステンレス鋼スラグの無害化方法。 (4) 精錬炉においてステンレス鋼を精錬する際に、還元
精錬期の溶鋼スラグに脱酸剤および造滓剤を投入し、ス
ラグの組成分析を行い、還元精錬後のスラグの組成分析
の結果から不足成分を含む物質を投入することにより、
上記(1) あるいは(2) に記載の組成のスラグとすること
を特徴とするステンレス鋼スラグの無害化方法。 (5) 原料溶解あるいは粗脱炭、粗還元および粗成分調整
を行う一次精錬工程と、更なる高清浄化および微成分調
整を行う二次精錬工程とを有するステンレス鋼の精錬に
おいて、溶鋼からの脱硫機能を二次精錬工程に機能分化
することにより、前記一次精錬工程におけるスラグの組
成を上記(1) または(2) に記載の組成に調整し、一次精
錬のステンレス鋼スラグを無害化するとともに、有害な
ステンレス鋼スラグの発生量を低減するステンレス鋼の
精錬方法。
【0023】
【発明の実施の形態】次に、本発明においてスラグ組成
を上述のように規定した理由について詳述する。
【0024】本発明ではステンレス鋼スラグ中から6価
Cr、F、Bの溶出を抑制することにより無害化するとと
もに固化しリサイクル可能となるスラグ組成を、発明者
の多くの実験結果から見い出した。
【0025】スラグ組成の規定理由および発明内容を以
下に示す。本明細書における各成分の溶出量は、環境庁
告示第13号に従い調査した結果によるそれである。粉化
率は、スラグが発生してから1週間後にスラグを粉砕せ
ず4メッシュのふるいにかけて、ふるい通過重量の全重
量に対する割合とした。
【0026】図1、図2および図3にスラグ粉化率と6
価Cr、FおよびB溶出量との関係を示す。図に示す通
り、スラグ粉化率が10%を超えると6価Cr、FおよびB
溶出量が顕著に増大しており、6価Cr、FおよびB溶出
抑制には粉化率を10%以下に抑えることが有効である。
この溶出量の増加はスラグ粉化率の増加に伴うスラグ表
面積の増大により6価Cr、FおよびBが溶出しやすくな
ったためと推定される。
【0027】図4は、スラグ粉化率とCaO/SiO2比との関
係を調査した結果を示す。スラグ粉化率を10%以下にす
るためにはCaO/SiO2比を1.5 以下にする。ただし、CaO/
SiO2比が0.5 未満では、図5に示すようにスラグ中の低
級酸化物 [(%T.Fe)+(%Cr2O3)+(%MnO)]含有量が高くなり
歩留が低下するとともに、図6に示すようにスラグ中の
(%Cr2O3)も上昇する。そのため図7に示すように6価Cr
の溶出量を増加させる。
【0028】従って、本発明において、CaO/SiO2比は0.
50〜1.5 に規定した。図8にスラグ中Al2O3 濃度とスラ
グ粉化率との関係を示す。スラグ中Al2O3 濃度が1%未
満ではスラグの粉化率が10%以上となり、スラグの固化
作用としては不十分である。そのため図1、図2および
図3に示すように、6価Cr、BおよびF溶出量が増加す
る傾向を示す。
【0029】従って、スラグ粉化率を10%以下に低減す
るためには1%以上のAl2O3 濃度を必要とすることが明
らかとなった。図9にはスラグ中Al2O3 濃度と炭化物の
溶損率との関係を示す。
【0030】スラグ中Al2O3 濃度が30%を越えると炭化
物の溶損率が急激に増大することが分かる。これはスラ
グ融点降下に伴うスラグ粘性低下が原因と推定される。
なお、溶損率は各操業条件における精錬耐火物の溶損量
より算出した。
【0031】以上の知見からAl2O3 濃度を1〜30%の範
囲に規定した。スラグ中のCr2O3 濃度を20%以下、好ま
しくは10%以下とするのは、CaO/SiO2比およびAl2O3
度を上記範囲内でスラグを安定化させた場合、図7に示
すように6価Cr溶出量を20%以下では0.5mg/l 以下、10
%以下で0.05mg/l以下にそれぞれ抑制できるからであ
る。スラグ中のCr2O3 濃度は低いほど6価Cr溶出は抑制
される。
【0032】スラグ中B2O3濃度を0.6 %以下、好ましく
は0.1 %以下とするのは、CaO/SiO2比およびAl2O3 濃度
を上記範囲内でスラグを安定化させた場合、図10に示す
ように、B溶出量を0.6 %以下では10mg/l以下に、0.1
%以下では1mg/l以下にそれぞれ抑制できるからであ
る。スラグ中B2O3濃度は低いほどB溶出量は抑制され
る。
【0033】スラグ中F濃度を5%以下、好ましくは2
%以下とするのは、CaO/SiO2比およびAl2O3 濃度を上記
範囲内でスラグを安定化させた場合、図11に示すように
F溶出量を5%以下では8mg/l以下、2%以下では0.8m
g/l にそれぞれ抑制できるからである。スラグ中F濃度
は低いほどF溶出量は抑制できる。
【0034】図12にMgO/CaO 比と溶損率との関係を示
す。MgO/CaO 比が0.05未満ではスラグの耐火物中への浸
潤および溶損により耐火物寿命は低下する。一方、0.40
を越える場合には図13に示すように、溶解のための熱量
増大、スラグ流動性低下により歩留が低下し、操業負荷
を増大する。そこで、本発明においてもMgO/CaO 比は0.
05〜0.40に規定した。
【0035】(%T.Fe)+(%Cr2O3)+(%MnO) を≦20.0%とす
るのは歩留の低下を抑制できるためである。本発明のス
テンレス鋼スラグ無害化処理は、図14に例示するような
溶解・精錬工程で発生するスラグに適用するものであ
る。
【0036】図14(a) は電気炉での溶解工程、同図(b)
はAOD での精錬工程、同図(c) は上底吹き転炉での溶解
精錬工程を示し、1は電極、2は溶鋼、3はスラグ、4
は上吹きランス、5は横吹き羽口、6は底吹き羽口を示
す。なお、同図(b) のAOD での精錬は減圧下での処理も
含まれる。
【0037】上記スラグ組成への調整方法として、還元
精錬時の脱酸剤および造滓剤の投入量調整による方法、
還元精錬後のスラグ組成分析より不足組成分を含有する
物質を適正量投入する方法の2態様がある。
【0038】前者の場合、スラグ組成の制御のための追
加処理プロセスの増加なしにスラグの無害化が可能であ
り、設備費用低減、能率向上および操業コスト低減に対
し有効である。本方法を用いる場合、スラグの組成制御
の方法として酸素効率から予測する方法、精錬中の溶鋼
成分推移から予測する方法、精錬中の排ガス流量と濃度
から予測する方法、従来の操業条件とスラグ組成から予
測する方法等が上げられる。
【0039】後者の場合、より正確なスラグ組成制御が
可能であるという利点を有する。投入時点は還元精錬後
にスラグを炉内から回収する前後を問わない。投入する
物質としてSiO2源として硅砂、川砂等、CaO 源としては
生石灰、ドロマイト等、MgO 源としてはクリンカー、天
然マグネシア等、Al2O3 源としては金属Al、Al灰等を投
入する方法が挙げられる。
【0040】また、ステンレス鋼の溶解・精錬設備能力
の有効活用、精錬操業の高効率化あるいは鋼の高清浄化
の目的に対し、精錬機能を一次精錬工程と二次精錬工程
とに分割する精錬操業プロセスは非常に有効である。
【0041】このような分割精錬プロセスにおいて図15
に示すように一次精錬工程において脱硫処理をせず、脱
硫機能を後工程である二次精錬 (例えばAOD 、VOD 、L
F) に機能分化することにより、一次精錬 (例えば電気
炉、AOD)でのスラグ組成を本発明で規定するようコント
ロールし、一次精錬スラグの無害化および固化を図る溶
製プロセスが好ましい。従来法では一次精錬、二次精錬
のいずれにおいても脱硫が行われており、生成スラグの
全量が有害スラグとなってしまう。
【0042】従って、本方法により分割精錬工程を採用
することで有害スラグの発生量を低減するとともに、一
次精錬工程で発生するスラグの無害化および資源化が可
能となる。
【0043】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細
に説明する。
【0044】
【実施例1】3相交流式溶解炉を用い、各チャージ80ト
ンのステンレス鋼を溶解した。スラグ組成は従来のスラ
グ組成から還元剤および造滓剤の投入量を調整しコント
ロールした。
【0045】電気炉処理後のスラグを採取し、各スラグ
組成を求めると共に、環境庁告示第13号において規定す
る条件 (試料を径2mm以下に破砕し、水1000mlに対し10
0gのその試料を加え6時間振とうしてから、濾過した
後、炉液を回収しF、6価Crを分析する) 下での6価C
r、FおよびBの各溶出量、および1週間静置するとい
う条件下での粉化率をそれぞれ調査した。
【0046】また、炉体の溶損量測定は、同一条件で10
チャージ操業し、炉床の溶損量より溶損率を計算した。
表1に発明例のスラグ組成を、表2には各溶出量、粉化
率および溶損率の調査結果を比較例のそれらと共に示
す。
【0047】発明例であるNo.1に対し、比較例であるN
o.3のように(%CaO)/(%SiO2)≦0.50であって、(%T.Fe)+
(%Cr2O3)+(%MnO) が約27.46 %であり低級酸化物の回収
率が低下した。
【0048】さらに(%Cr2O3)が20%を越えており6価Cr
溶出量を≦0.5mg/l に抑えることができない。一方、発
明例であるNo.1では(%Cr2O3)を≦20%にすることにより
6価Cr溶出量を≦0.5mg/l に抑制できた。
【0049】発明例であるNo.2においては(%Cr2O3)を≦
10%にすることにより、6価Cr溶出量を≦0.05mg/lに抑
制できた。また、本実施例により従来の操業条件とスラ
グ組成からのスラグ組成コントロールが可能であること
が明らかとなった。
【0050】
【実施例2】ステンレス鋼の精錬をAOD およびVOD の両
工程で行う場合、本発明に従って脱硫機能をVOD 工程に
分化することにより、AOD 工程での(%CaO)/(%SiO2)を低
減した操業を実施できた。
【0051】還元後のスラグ組成は、還元後の成分実績
および還元剤、造滓剤の投入量から推定し、その後不足
組成を添加し目標スラグ組成にコントロールした。AOD
工程で処理した後のスラグを採取し、各スラグ組成、6
価Cr、FおよびB溶出量、粉化率を調査した。また、炉
体の溶損量測定は同一条件で10チャージ操業し、羽口の
溶損量より溶損率を計算した。
【0052】表3に発明例のスラグ組成を、表4には各
溶出量、粉化率および溶損率の調査結果を比較例のそれ
らと共に示す。発明例であるNo.1に対し、比較例のNo.9
およびNo.10 のように、(%Al2O3)≦1.0 %の場合あるい
は(%CaO)/(%SiO2)≧1.50の場合は、スラグの安定化が十
分でなく粉化率が増加し、それに伴い6価CrおよびF溶
出量が上昇した。
【0053】発明例のNo.2に対し、比較例のNo.11 では
(%Al2O3)≧30.0%となり、羽口溶損率が急激に悪化し
た。発明例のNo.3およびNo.4では、比較例のNo.12 およ
びNo.13 と比較すると分かるようにB溶出量は(%B2O3)
≦0.6 %で≦10.0mg/l、(%B2O3) ≦0.1 %で≦1.0mg/l
にそれぞれ抑制できた。
【0054】発明例のNo.5およびNo.6では、比較例のN
o.14 およびNo.15 と比較すると分かるように、F溶出
量は(%F) ≦5.0 %で8.0mg/l 以下、(%F) ≦2.0 %で
0.8mg/l 以下に抑制できた。
【0055】発明例のNo.7およびNo.8に対し、比較例の
No.16 およびNo.17 では、耐火物の溶損率は(%MgO)/(%C
aO) ≦0.05では溶損率が200 に増加した。一方、(%MgO)
/(%CaO) ≧0.40では、滓化のためのCaF2投入量の増大に
よりスラグ中のF濃度が上昇すると共に低級酸化物濃度
の上昇、熱補償等の操業負荷の増大を招いた。
【0056】
【実施例3】表5にスラグ組成のコントロール精度を示
す。ケースは従来操業適用時 (スラグコントロールな
し) 、ケースは精錬還元時の脱酸材および造滓剤の投
入量の調整による方法適用等、ケースは精錬還元後の
スラグ組成分析より不足組成含有物質の投入による方法
適用時のスラグ組成分析値を示す。
【0057】スラグ組成コントロールを実施していない
ケースでは、還元促進のため(%CaO)/(%SiO2)、スラグ
中F濃度も高く、スラグによる耐火物溶損についても考
慮していないため(%MgO)/(%CaO) 濃度も非常に低い。そ
のためスラグは無害化されていない。
【0058】一方、ケースの場合は精錬還元時の脱酸
材の投入量をもとに造滓剤の投入量もコントロールして
いるため、狙いのスラグ組成範囲にコントロールできて
おり、スラグコントロール方法としては充分である。
【0059】さらにケースの場合では、精錬最終のス
ラグ組成より不足組成含有物質を添加したため、バラツ
キの小さいより安定なスラグ組成を得ることが可能とな
った。
【0060】
【実施例4】本例では図15に示すように一次精錬、二次
精錬に分割して操業し、本発明例として脱硫を二次精錬
工程だけで行い、一次精錬により得られるスラグに本発
明にかかるスラグ組成の調整を行った。その他の条件は
全く同一にして従来例としては一次精錬においても脱硫
を行った。
【0061】図16に分割精錬プロセスにおける従来およ
び発明例の有害スラグの発生量および無害化スラグの発
生量を示す。一次精錬スラグを本発明のスラグ組成にコ
ントロールすることにより10%のスラグ発生量低減とな
り、さらに一次精錬スラグの無害化が可能となった。本
発明により、有害スラグの発生量を30%に低減できた。
【0062】
【表1】
【0063】
【表2】
【0064】
【表3】
【0065】
【表4】
【0066】
【表5】
【0067】
【発明の効果】本発明により、ステンレス鋼の精錬時の
スラグ組成の調整を行うだでけで、スラグ処理工程を増
やすことなく、ステンレス鋼スラグからの6価Cr、Fお
よびBの溶出防止および固化が可能になり、ステンレス
鋼スラグの無害化、さらには土木材、路盤材およびセメ
ント材への資源化ができるようになった。さらに、その
ようにしてステンレス鋼の精錬を行う場合、スラグの発
生量は可及的少となるなど、本発明の実際上の効果は大
きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、粉化率と6価Cr溶出量との関係を示す
グラフである。
【図2】図2は、粉化率とF溶出量との関係を示すグラ
フである。
【図3】図3は、粉化率とB溶出量との関係を示すグラ
フである。
【図4】図4は、(%CaO)/(%SiO2) 比と粉化率との関係
を示すグラフである。
【図5】図5は、(%CaO)/(%SiO2) 比と(%T.Fe)+(%Cr2O
3)+ (%MnO)との関係を示すグラフである。
【図6】図6は、(%CaO)/(%SiO2) 比と(%Cr2O3)との関
係を示すグラフである。
【図7】図7は、(%Cr2O3)と6価Cr溶出量との関係を示
すグラフである。
【図8】図8は、(%Al2O3)と粉化率との関係を示すグラ
フである。
【図9】図9は、(%Al2O3)と溶損率との関係を示すグラ
フである。
【図10】図10は、(%B2O3) とB溶出量との関係を示すグ
ラフである。
【図11】図11は、(%F) とF溶出量との関係を示すグラ
フである。
【図12】図12は、(%MgO)/(%CaO)比と溶損率との関係を
示すグラフである。
【図13】図13は、(%MgO)/(%CaO)比と(%T.Fe)+(%Cr2O3)
+ (%MnO)との関係を示すグラフである。
【図14】図14は、本発明の実施形態を示す概略断面図で
あって、同図(a) は、電気炉での溶解を、同図(b) はAO
D 炉での精錬を、そして同図(c) は上吹き転炉での溶解
精錬工程をそれぞれ示す。
【図15】図15は、分割精錬における一次精錬スラグの無
害化方法の略式説明図である。
【図16】図16は、分割精錬に本発明を適用したときのス
ラグ低減・無害化効果を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C21C 7/06 C21C 7/06 7/064 7/064 Z 7/076 7/076 A Fターム(参考) 4K002 AA04 AC05 AC07 AC09 AE01 AE02 AE06 4K013 AA02 BA05 BA08 CA01 CA02 CA04 CA05 CA09 CA12 CA13 CA15 CB02 CB09 CC02 CD02 CE00 CE07 CF01 CF12 DA03 DA06 DA10 DA12 DA13 DA14 EA01 EA03 EA04 EA05 EA19 FA05 FA06 4K014 CA04 CC07 CD12

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステンレス鋼を精錬する際に発生するス
    ラグであって、質量%で、下記の組成を有することを特
    徴とする、スラグからの6価Cr溶出量を0.5mg/l 以下、
    F溶出量を8mg/l以下、B溶出量を10mg/l以下に抑えた
    ステンレス鋼スラグ。 (%CaO)/(%SiO2) =0.50〜1.5 、(%Al2O3)=1〜30%、
    (%Cr2O3)≦20%、(%B2O3)≦0.6 %、(%F)≦5%、(%Mg
    O)/(%CaO)=0.05〜0.4 、(%T.Fe)+(%Cr2O3)+ (%MnO)≦
    20%
  2. 【請求項2】 ステンレス鋼を精錬する際に発生するス
    ラグであって、質量%で、下記の組成を有することを特
    徴とする、スラグからの6価Cr溶出量を0.05mg/l以下、
    F溶出量を0.8mg/l 以下、B溶出量を1.0mg/l 以下に抑
    えたステンレス鋼スラグ。 (%CaO)/(%SiO2) =0.50〜1.5 、(%Al2O3)=1〜30%、
    (%Cr2O3)≦10%、(%B2O3)≦0.1 %、(%F)≦2.0 %、(%
    MgO)/(%CaO)=0.05〜0.40、(%T.Fe)+(%Cr2O3)+ (%MnO)
    ≦20%
  3. 【請求項3】 精錬炉においてステンレス鋼を精錬する
    際に、還元精錬期のの溶鋼スラグに脱酸剤および造滓剤
    を投入し、請求項1または2に記載の組成のスラグとす
    ることを特徴とするステンレス鋼スラグの無害化方法。
  4. 【請求項4】 精錬炉においてステンレス鋼を精錬する
    際に、還元精錬期のの溶鋼スラグに脱酸剤および造滓剤
    を投入し、スラグの組成分析を行い、還元精錬後のスラ
    グの組成分析の結果から不足成分を含む物質を投入する
    ことにより、請求項1あるいは請求項2に記載の組成の
    スラグとすることを特徴とするステンレス鋼スラグの無
    害化方法。
  5. 【請求項5】 原料溶解あるいは粗脱炭、粗還元および
    粗成分調整を行う一次精錬工程と、更なる高清浄化およ
    び微成分調整を行う二次精錬工程とを有するステンレス
    鋼の精錬において、溶鋼からの脱硫機能を二次精錬工程
    に機能分化することにより、前記一次精錬工程における
    スラグの組成を請求項1または2に記載の組成に調整
    し、一次精錬のステンレス鋼スラグを無害化するととも
    に、有害なステンレス鋼スラグの発生量を低減するステ
    ンレス鋼の精錬方法。
JP2000160294A 2000-05-30 2000-05-30 ステンレス鋼スラグの無害化方法 Expired - Fee Related JP3675302B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000160294A JP3675302B2 (ja) 2000-05-30 2000-05-30 ステンレス鋼スラグの無害化方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000160294A JP3675302B2 (ja) 2000-05-30 2000-05-30 ステンレス鋼スラグの無害化方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001335823A true JP2001335823A (ja) 2001-12-04
JP3675302B2 JP3675302B2 (ja) 2005-07-27

Family

ID=18664506

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000160294A Expired - Fee Related JP3675302B2 (ja) 2000-05-30 2000-05-30 ステンレス鋼スラグの無害化方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3675302B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005254082A (ja) * 2004-03-10 2005-09-22 Nippon Steel & Sumikin Stainless Steel Corp 鉄鋼スラグからの六価クロムの溶出抑制方法およびその土中埋設用材料
JP2008050700A (ja) * 2007-10-26 2008-03-06 Nippon Yakin Kogyo Co Ltd 含クロム鋼スラグの処理方法
JP2008081845A (ja) * 2007-10-26 2008-04-10 Nippon Yakin Kogyo Co Ltd 含クロム鋼精錬スラグの処理方法
CN102719607A (zh) * 2011-03-29 2012-10-10 鞍钢股份有限公司 一种钢包精炼硼合金化方法
JP2014237556A (ja) * 2013-06-06 2014-12-18 株式会社神戸製鋼所 Cr2O3含有スラグの処理方法
CN109070201A (zh) * 2016-04-29 2018-12-21 株式会社Posco 结晶器保护渣及使用其的铸造方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005254082A (ja) * 2004-03-10 2005-09-22 Nippon Steel & Sumikin Stainless Steel Corp 鉄鋼スラグからの六価クロムの溶出抑制方法およびその土中埋設用材料
JP2008050700A (ja) * 2007-10-26 2008-03-06 Nippon Yakin Kogyo Co Ltd 含クロム鋼スラグの処理方法
JP2008081845A (ja) * 2007-10-26 2008-04-10 Nippon Yakin Kogyo Co Ltd 含クロム鋼精錬スラグの処理方法
CN102719607A (zh) * 2011-03-29 2012-10-10 鞍钢股份有限公司 一种钢包精炼硼合金化方法
JP2014237556A (ja) * 2013-06-06 2014-12-18 株式会社神戸製鋼所 Cr2O3含有スラグの処理方法
CN109070201A (zh) * 2016-04-29 2018-12-21 株式会社Posco 结晶器保护渣及使用其的铸造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3675302B2 (ja) 2005-07-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5882375A (en) Process for the production of hydraulic binders and/or alloys, such as for examples, ferrochromium or ferrovanadium
JP5338056B2 (ja) ステンレス鋼の精錬方法
JP3991562B2 (ja) 無害化ステンレススラグとその製造方法
JP5531536B2 (ja) 製鋼スラグからの鉄及び燐の回収方法
JP2001335823A (ja) ステンレス鋼スラグの無害化方法
JP2000319047A (ja) ステンレス鋼精錬スラグの改質処理方法
CN109852756A (zh) 一种少氟的高效含铬铁水预处理脱磷剂
JP2003183718A (ja) フッ素を含有する鉄鋼製錬スラグからのフッ素溶出抑制方法
JP5341849B2 (ja) リサイクルスラグの製造方法
JP5634966B2 (ja) スラグにおける六価クロムの抑制方法
JP2008063646A (ja) 溶銑の脱燐処理方法
JP3711738B2 (ja) スラグの有効利用方法
JP3827010B2 (ja) ホタル石無添加lf処理方法
JP2872586B2 (ja) ステンレス鋼スラグの改質方法
JP3636693B2 (ja) 電気炉製鋼法
JP4304110B2 (ja) 含クロム鉄鋼スラグの無害化方法
JPH10265827A (ja) クロム含有鋼精錬スラグの再生利用方法および該スラグに含有される金属成分の回収利用方法
JP3756904B2 (ja) クロム含有廃棄物の処理方法
WO2021010312A1 (ja) スラグの無害化方法及び低炭素フェロクロムの製造方法
JP3896956B2 (ja) ステンレス鋼の製造方法
JP6731763B2 (ja) 含クロム溶鉄の製造方法
JP2005298835A (ja) 含クロム鉄鋼スラグの無害化方法
JP2001131615A (ja) 製鋼スラグの利用方法
Zolin et al. Use of Solid Slag Mixtures in a Ladle Furnace Unit
JP3994988B2 (ja) クロム含有鋼精錬スラグに含有される金属成分の回収利用方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050323

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050412

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050425

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3675302

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090513

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100513

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110513

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110513

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120513

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120513

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130513

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130513

Year of fee payment: 8

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130513

Year of fee payment: 8

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140513

Year of fee payment: 9

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees