JP2001335781A - コークス試験装置 - Google Patents

コークス試験装置

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JP2001335781A
JP2001335781A JP2000158066A JP2000158066A JP2001335781A JP 2001335781 A JP2001335781 A JP 2001335781A JP 2000158066 A JP2000158066 A JP 2000158066A JP 2000158066 A JP2000158066 A JP 2000158066A JP 2001335781 A JP2001335781 A JP 2001335781A
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Izumi Shimoyama
泉 下山
Shozo Itagaki
省三 板垣
Kiyoshi Fukada
喜代志 深田
Hidekazu Fujimoto
英和 藤本
Hidenori Sumiya
秀紀 角谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温のコークスが炉壁に及ぼす荷重分布を測
定できるコークス試験装置を得る。 【解決手段】 コークス又は石炭を炭化室1内に装入し
て圧縮又は押し出して前記室の側壁に作用する荷重を測
定するコークス試験装置において、側壁を、複数に分割
されて、かつ圧縮又は押し出し方向に対して直交方向に
移動可能に設置された分割壁3bとすると共に、各分割
壁3bのそれぞれに連結されて各分割壁に作用する荷重
を熱影響の少ない部位まで伝達する荷重伝達ロッド11
と、荷重伝達ロッド11からの伝達荷重を受けて荷重を
測定する荷重測定器9とを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水平室炉式コークス
炉の炉壁に発生する局部荷重をシミュレートできるコー
クス試験装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】水平室炉式コークス炉においてコークス
製造を行なうに際し、石炭が装入される炭化室の炉壁レ
ンガの損傷を防ぐことは、その補修が容易でないことお
よび軽微な損傷であっても順調な操業を阻害する場合が
あることから極めて重要なことである。炉壁レンガに損
傷を与える原因としては種々のものがあるが、炉壁に過
大な荷重が作用することが直接の原因となっている場合
が多い。このような観点から、炉壁に対する荷重の発生
原因については様々な検討が行なわれてきた。その結
果、事故や操作ミスなどの突発事態を除くと、炉壁に作
用する荷重は、石炭の装入時の粉体圧、石炭の水分が蒸
発する際に発生する圧力、石炭の乾留過程における石炭
膨張に起因して発生する圧力(膨張圧)、コークスの押
出時にコークスケーキが炉壁方向に広がって炉壁と接触
することにより発生する圧力が原因となると考えられて
いる。
【0003】これらのうち、最もよく研究されているも
のは、石炭の膨張圧に関するものであり、1940年代
に、実験的に膨張圧を求めるための可動壁試験炉が考案
され、種々の報告がなされてきた。その後、1978年
に同様の試験炉を用いて炉内でコークスの圧縮を行な
い、コークス押出しもしくは押詰まり時に炉壁に発生す
る荷重を求める試験方法が報告された。この双方の試験
に用いうる試験装置の例としては、John Tucker and Ge
offrey Everitt著1989Ironmaking Conference Proc
eedings,p.599に記載されているものがあり、その構成
を図6に示す。
【0004】図6において、31は固定壁、32は固定
壁31に対向配置された可動壁、33は可動壁32側に
設けられて可動壁に作用する荷重を測定するロードセ
ル、34は固定壁31及び可動壁を加熱する加熱ヒータ
ー、35は装置内に装入された石炭またはコークスであ
る。この装置においては乾留中に発生する石炭の膨張圧
もしくはコークス圧縮時の炉壁に作用する圧力は可動壁
32全体に作用する荷重として1ケ所のロードセル33
によって測定される。
【0005】一方、複数個のロードセルを用いて炉壁に
作用する局部荷重とその分布を測定する装置としては、
特開平10−332501号公報に開示されたコークス
ケーキ押出圧測定装置がある。このコークスケーキ押出
圧測定装置は冷却したコークスを装置内に装入して圧縮
し、このとき炉壁の局部に発生する荷重およびその分布
を測定可能にしたものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、図6
に示した試験装置は可動壁32全体に作用する荷重を測
定できるのみである。しかしながら、実際のコークス炉
において、炉壁に作用する荷重は炉壁全体に均一に作用
しているわけではなく、ある分布を持っていることは、
コークスケーキの凹凸形状から容易に推定できる。実
際、コークス炉において発生するレンガ損傷の多くの例
はレンガ1枚もしくは数枚以下の狭い範囲で起きてお
り、炉壁損傷発生時に局部的に過大な荷重が作用したこ
とをうかがわせるものである。従って、実炉における炉
壁への影響を考察するには炉壁全体の荷重を評価するだ
けでは不十分であり、図6に示した試験装置はこの意味
で十分なものとは言えなかった。
【0007】また、特開平10−332501号公報に
開示されたコークスケーキ押出圧測定装置は、石炭を加
熱乾留して製造したコークスケーキを冷却後、圧縮する
ものである。一方、実際のコークス炉においては、コー
クスは高温のまま圧縮、押出しされ、その後に冷却され
る。すなわち、実際のコークス炉において、コークス押
出し時に炉壁に作用する荷重は、高温のコークスから高
温の炉壁に作用するものである。したがって、炉壁に作
用する荷重を測定するための試験も高温において行なう
方が実際のコークス炉における現象をよりよく表現する
という点で望ましい。また、乾留中に発生する石炭の膨
張圧は、高温状態においてのみ発生するものであるた
め、膨張圧を測定するためには、高温での測定が不可欠
である。このように、冷却後のコークスケーキを対象と
する装置では実炉における炉壁に作用する荷重を考察す
るには必ずしも十分とは言えなかった。
【0008】以上のように、図6に示したJohn tucker
and Geoffrey Everittによる技術では、荷重の分布が測
定できず、また、特開平10−332501号公報に示
す技術では、冷間における荷重の分布は測定できるもの
の、高温における荷重の分布は測定できるものではなか
った。
【0009】高温において炉壁に作用する荷重の分布を
知ることは有意義であるのに、従来これを測定する装置
が開発されていなかった理由は、高温における炉壁荷重
の測定に際して技術的な課題が存在したことによる。こ
の技術的課題を具体的に示すと、現在ある荷重測定セン
サー(ロードセル)が高温に耐えるものではないことか
ら、高温の炉壁に作用する荷重をいかにして計測するか
という点がまず挙げられる。
【0010】他の技術的課題としては、加熱によって発
生した可燃性ガスやタールに対策をいかにすべきかとい
う点である。すなわち、荷重分布を測定するために特開
平10−332501号公報に示す技術にならい、炉壁
をいくつかの部分に区切ると炉壁の一部に隙間を生じさ
せることになるが、このような隙間のある炉壁を有する
装置内に加熱した石炭又はコークスを装入すると、石炭
の加熱によって発生した可燃性ガスやタールがその隙間
から外部や加熱壁内部へ漏れ出てしてしまい、発火の危
険や、熱分解にともなう炭化物の沈積などの問題を引き
起こすことが考えられ、これに対する対策をいかにすべ
きかということである。
【0011】本発明はかかる問題点を解決するためにな
されたものであり、高温のコークスが炉壁に及ぼす荷重
分布を測定できるコークス試験装置を得ることを目的と
している。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に係るコークス試
験装置は、コークス又は石炭を室内に装入して圧縮又は
押し出して前記室の側壁に作用する荷重を測定するもの
において、前記側壁を、複数に分割されて、かつ圧縮又
は押し出し方向に対して直交方向に移動可能に設置され
た分割壁とすると共に、該各分割壁のそれぞれに連結さ
れて各分割壁に作用する荷重を熱影響の少ない部位まで
伝達する荷重伝達手段と、該荷重伝達手段からの伝達荷
重を受けて荷重を測定する荷重測定手段とを備えたもの
である。
【0013】また、荷重伝達手段を断熱性の高い部材で
形成したことを特徴とするものである。
【0014】さらに、側壁内に該側壁を加熱するための
加熱手段を設けたことを特徴とするものである。
【0015】また、分割された側壁の内面側にガス漏れ
を抑止する耐熱性のガス漏れ防止手段を設けたことを特
徴とするものである。
【0016】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施の形態の垂直
断面模式図、図2は水平断面模式図である。図におい
て、1は石炭が装入され、乾留される炭化室、3a,3
bは炭化室1の両側に設けられた炉壁である。この例で
は片側の炉壁3bが高さ方向に3つの部分に、長さ方向
に4つの部分に、合計12の部分に分割されている。7
は炉壁3a、3b内に設置された加熱のための発熱体、
9は分割された炉壁3b側の装置外部の熱影響のない部
位に設置された荷重測定器、11は分割された各炉壁と
荷重測定器9を連結すると共に、各炉壁に作用する荷重
を荷重測定器9に伝達するための荷重伝達ロッドであ
る。
【0017】分割された各炉壁3bはそれぞれ荷重伝達
ロッド11とその荷重伝達ロッド11に接続された吊り
下げ用ロッド5によって保持され、各部分が独立に変位
可能なように、分割された炉壁の各部分間には約5mm
程度の隙間ができるよう配置されている。この際、荷重
伝達ロッド11が他の炉壁部分を吊り下げている吊り下
げ用ロッド5と接触しないように、それぞれの荷重伝達
ロッド11の位置は、その上下に配置された他の炉壁を
保持している荷重伝達ロッド11とは互いに若干位置を
ずらして配置されている。分割された12個の炉壁3b
に番号を付けて示すと図3のようになる。なお、荷重伝
達ロッド11は各炉壁の熱を荷重測定器9にできるだけ
伝えないことが望ましく、断熱性に優れた部材、例えば
セラミックのような部材がよい。また、荷重測定器9へ
の悪影響をより確実に抑制するには、荷重伝達ロッド1
1における荷重測定器9側の部位に荷重伝達ロッド11
を冷却するための冷却手段を設置するようにしてもよ
い。
【0018】また、荷重測定器9は荷重伝達ロッド11
の熱膨張の影響を除去するため、荷重の作用する方向に
対して位置調節が可能となっている。すなわち、荷重測
定器9は、荷重の計測を必要としない期間は固定されて
はおらず、その間における熱膨張による荷重が発生しな
いようにし、荷重の計測が必要となった時に装置本体に
固定して炉壁からの荷重を計測できるようになってい
る。
【0019】13は分割された炉壁3bの内面側に設置
されて炭化室1からのガス漏洩を抑止する耐熱布であ
る。なお、耐熱布13は、約1000℃の温度でガス漏
洩を抑止でき、かつ、柔軟性を有することが必要であ
る。この条件を満たせば布でなくて薄膜状のもであって
もよい。これらの具体例としては、カーボンファイバー
やセラミックファイバーで織った布や、これらにピッチ
や樹脂などを含浸して炭化させてシール性を向上させた
ものがある。耐熱布13を取り付ける方法としては、炭
化室1の天井部分から吊り下げてもよいし、あるは後述
の炉蓋で挟んで固定してもよいし、またあるいは炉壁3
bの一部にモルタルなどで貼り付けるようにしてもよ
い。いずれにしても、炭化室1内で発生するガスの漏洩
を抑止できればよい。
【0020】なお、さらに望ましくは、発熱体7の設置
されている空間部に微量の不活性ガスを流してシールす
るようにするのがよい。また、荷重伝達ロッド11や炉
上部からの吊り下げ用のロッド5の周辺に発生する隙間
には耐熱ウールやパッキンなどでシールしておくことが
望ましい。
【0021】15a、15bは炭化室1における圧縮方
向の両端部に設置されて炭化室1の壁部を構成する炉蓋
である。圧縮方向の奥側にある炉蓋15bは、炭化室内
のコークスを圧縮する試験を実施する際にはその圧縮力
に耐えるようしっかりと固定され、炭化室内のコークス
を排出する際には炉本体から取り外せる構造になってい
る。17は炭化室1の天井部に設けられた石炭の装入孔
である。19はコークスを押出し又は圧縮する押出・圧
縮装置であり、図中の矢印21が圧縮方向を示してい
る。
【0022】以上のように構成された装置を用いて、熱
間においてコークスを圧縮した場合に発生する炉壁局部
荷重および荷重分布を測定する方法の一例を以下に述べ
る。石炭を乾留する場合、石炭を炭化室1に装入する前
に炉蓋15a,15bを閉め、炭化室1の温度をあらか
じめ昇温しておく。なお、昇温は石炭装入後に行なって
もよい。炭化室1の分割された炉壁3b側にはガス漏洩
防止用の耐熱布13を取り付けておく。
【0023】このような状態の炭化室1に石炭を装入す
る。装入は通常、装入孔17から行なわれる。装入され
た石炭は炉壁3a,3bからの熱により乾留される。こ
の際発生するガスは図示してないガス回収ダクトから吸
引される。側壁3a,3bの温度は乾留途中で変更する
こともできる。コークス化完了後、押出しおよび圧縮装
置側の炉蓋15aを開け、反対側の炉蓋15bは固定し
たまま押出・圧縮装置19によってコークスの圧縮を行
なう。炭化室1内のコークスは圧縮されると、圧縮に対
し横方向、すなわち炉壁3a,3bの方向に広がり、炉
壁に荷重が発生する。この荷重を外部に取り付けられた
荷重測定器9で計測する。
【0024】コークスを圧縮する際には、望ましくは押
出・圧縮装置19によってかけられた荷重および、圧縮
量を測定できるような機器を圧縮装置19に取り付けて
おくのがよい。必要なデータを採取したら、押出・圧縮
装置19を停止し、固定側の炉蓋15bを開け、押出し
圧縮装置19を再び作動させ、コークスを炭化室外に排
出する。押出しを行なう際にも必要であれば、炉壁3b
に発生する荷重の分布を測定することができる。なお、
排出されたコークスは、通常、容器に受け、水または不
活性ガスにより冷却する。
【0025】さらにこの装置は、上に述べた方法以外の
様々な状態において炉壁に発生する局部荷重およびその
分布を測定するのに用いることができる。以下にその例
を示す。石炭は乾留過程(約500℃付近)で膨張し、
炉壁に荷重が発生する。本装置では石炭の膨張に伴って
発生する炉壁局部荷重およびその分布も測定可能であ
る。その測定は、前述した方法で石炭を装入し、乾留を
行なって荷重を計測すればよい。
【0026】また、石炭中に含まれる水分が炉内で蒸発
する際にも炉壁に荷重が発生する可能性がある。こうし
た荷重の計測も本装置を用いて測定できる。さらに、装
入時に発生する粉体圧に伴って発生する炉壁荷重の計測
も可能である。また、本装置は熱間において計測を行な
うことが可能な点が特徴であるが、生成したコークスを
炉内で不活性ガスにより冷却して、より低温や常温での
コークス圧縮に伴い発生する炉壁局部荷重とその分布を
計測することも可能である。
【0027】以上のように本実施の形態によれば、熱間
においてコークスを圧縮した場合や石炭が膨張した場合
に炉壁に発生する荷重分布の計測が可能となり、これに
より、実際のコークス炉でコークスを押出す際に発生す
る様々な状況、すなわち、コークスケーキの圧縮、押詰
まり、排出などの際に炉壁に発生する局部荷重および荷
重分布に関する情報が得られ、この情報を用いることに
り従来よりもより確実にコークス炉炉壁の損傷防止や、
コークス炉の安定操業を行なえる。
【0028】なお、上記の実施の形態においては、荷重
伝達ロッド11の熱膨張の影響を除去するため、荷重測
定器9を荷重の作用する方向に対して位置調節できるよ
うにした例を示したが、熱膨張に伴う発生荷重は、理論
的に推定したり、膨張率が既知の物質を用いてブランク
テストを行なうことによって知ることができるので、石
炭を用いて測定した結果から装置の熱膨張に伴って発生
する荷重を差し引くことによって、装置の熱膨張による
影響を排除したデータを採取することも可能である。
【0029】また、上記の実施の形態では、分割された
すべての部分を可動できるようにして全ての分割壁で荷
重を測定できるようにした例を示したが、炉壁のうち、
一部分のみを可動としてその部分に作用する荷重を測定
し、その他の部分は固定しておくようにしてもよい。
【0030】さらに、上記の実施の形態では、耐熱布1
3を設置した例であるが、炭化室内でガス等が発生しな
いような条件の場合にはこの耐熱布13は無くてもよ
い。またさらに、上記の実施の形態においては、炉壁内
部に発熱体7を設置して試験装置内で石炭の乾留できる
ようにしたものであるが、他の試験炉で生成した試験用
のコークスを用いて圧縮試験をする場合には発熱体7は
なくてもよい。
【0031】上記の装置を用いて熱間のコークスの圧縮
試験を行った具体的な実施例について以下説明する。
【0032】
【実施例】実施例1.図1および図2に示した装置を用
いて、炉壁温度950℃で石炭を装入し、乾留を行なっ
た。乾留終了後、片側の炉蓋15bを閉めた状態で固定
し、反対側からコークスの圧縮を行ない、分割された炉
壁3bの各部に作用する荷重を測定した。図4はこの測
定結果を示すグラフであり、各グラフ内の番号は図3に
示した炉壁3bの番号に対応している。また、図4にお
ける横軸は圧縮量、縦軸が観測された荷重を示してい
る。図4より、コークスケーキを熱間において圧縮した
場合に炉壁に作用する荷重には分布があるという、従来
予測されてはいたが現実には測定できなかったものを定
量的に示すことが可能となった。
【0033】熱間のコークスの場合と冷却後のものとで
炉壁に作用する局部荷重の違いを検証するため、実施例
1と同じ石炭を用い、同じ条件で乾留を行ない、押出
し、冷却後、特開平10−332501号公報に示され
た装置を用いて冷間でコークスケーキの圧縮試験を行な
った。その結果、荷重の分布は計測されたが、その最大
値は490N(ニュートン)であった。また分布の様子
も異なっており、本発明のNo.6に相当する部位で最大
荷重が計測され、No.11およびNo.12では荷重が観測
されなかった。このことから、熱間の場合と冷却後のも
のとでは炉壁に作用する局部荷重には違いがあり、本装
置が実炉の条件により近い状況で測定を行なえることか
ら、従来技術よりも進歩した情報が得られるものと言え
る。
【0034】実施例2.実施例1と同じ装置、条件を用
いて、石炭を乾留する際に、乾留進行中の局部荷重の計
測を行なった。図5はこの測定結果を示すグラフであ
る。図5の各グラフにおいて横軸は経過時間、縦軸は計
測された荷重を示している。なお、この荷重は、別途ブ
ランクテストを実施して得た装置の熱膨張によって発生
する荷重を差し引いた、正味の石炭の膨張による荷重の
値を示すものである。
【0035】図5のグラフに示されるように、乾留中に
も炉壁に荷重が発生し、その荷重には分布が存在するこ
とがわかる。これは石炭が膨張することによって発生す
るものであり、この膨張に伴う荷重もこの装置において
はじめて観測可能となったものであり、従来知られてい
なかった事実が観測できることが示された。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように本発明においては、
前記側壁を、複数に分割されて、かつ圧縮又は押し出し
方向に対して直交方向に移動可能に設置された分割壁と
すると共に、該各分割壁のそれぞれに連結されて各分割
壁に作用する荷重を熱影響の少ない部位まで伝達する荷
重伝達手段と、該荷重伝達手段からの伝達荷重を受けて
荷重を測定する荷重測定手段とを備えたことにより、熱
間においてコークスを圧縮した場合や石炭が膨張した場
合に炉壁に発生する局部荷重や荷重分布の計測が可能と
なった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態を示す装置の垂直断面
模式図である。
【図2】 本発明の一実施の形態を示す装置の水平断面
模式図である。
【図3】 本発明の一実施の形態の分割した炉壁の配置
を示す図である。
【図4】 本発明の一実施の形態の装置によって観測さ
れたコークス圧縮時の炉壁荷重分布を示す図である。
【図5】 本発明の実施の形態の装置によって観測され
た石炭の膨張圧の分布を示す図である。
【図6】 従来の試験コークス炉の構成を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 炭化室 3a,3b 炉壁 5 ロッド 7 発熱体 9 荷重測定器 11 荷重伝達ロッド 13 耐熱布
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 深田 喜代志 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 藤本 英和 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 角谷 秀紀 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 Fターム(参考) 4H012 EA00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コークス又は石炭を室内に装入して圧縮
    又は押し出して前記室の側壁に作用する荷重を測定する
    コークス試験装置において、 前記側壁を、複数に分割されて、かつ圧縮又は押し出し
    方向に対して直交方向に移動可能に設置された分割壁と
    すると共に、 該各分割壁のそれぞれに連結されて各分割壁に作用する
    荷重を熱影響の少ない部位まで伝達する荷重伝達手段
    と、該荷重伝達手段からの伝達荷重を受けて荷重を測定
    する荷重測定手段とを備えたことを特徴とするコークス
    試験装置。
  2. 【請求項2】 荷重伝達手段を断熱性の高い部材で形成
    したことを特徴とする請求項1記載のコークス試験装
    置。
  3. 【請求項3】 側壁内に該側壁を加熱するための加熱手
    段を設けたことを特徴とする請求項1又は2記載のコー
    クス試験装置。
  4. 【請求項4】 分割された側壁の内面側にガス漏れを抑
    止する耐熱性のガス漏れ防止手段を設けたことを特徴と
    する請求項1〜3のいずれかに記載のコークス試験装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008266440A (ja) * 2007-04-19 2008-11-06 Nippon Steel Corp 室式コークス炉におけるコークスの押出し力の推定方法およびコークス炉の押出性判定方法
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