JP2001332794A - 極めて狭い帯域を有するリソグラフィー用種注入f2レーザ - Google Patents

極めて狭い帯域を有するリソグラフィー用種注入f2レーザ

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JP2001332794A
JP2001332794A JP2000335225A JP2000335225A JP2001332794A JP 2001332794 A JP2001332794 A JP 2001332794A JP 2000335225 A JP2000335225 A JP 2000335225A JP 2000335225 A JP2000335225 A JP 2000335225A JP 2001332794 A JP2001332794 A JP 2001332794A
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Eckehard D Onkels
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ピー ダス パラシュ
William N Partlo
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ホッフマン トーマス
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自由度を持って波長の可変調整を可能とする
集積回路リソグラフィーに使用される種注入レーザの提
供。 【解決手段】 波長可変のリソグラフィー用極狭帯域種
注入F2レーザであって、このレーザでは、従来の長寿
命で信頼性のあるリソグラフィー用レーザのモジュール
化設計構成と、第1利得媒体において操作され第2利得
媒体において狭帯域レージングを促すために使用される
種ビームを生成し、集積回路リソグラフィーに有用な極
めて狭い帯域のレーザビームを生成するための特有の技
術とが組み合わされる。好ましい実施形態では、2つの
波長可変のエタロン出力カプラがF 2レーザの帯域を狭
めるために使用されるとともに、種レーザの出力がF2
増幅器において増幅される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願は、1999年12月1
0日に出願された米国特許出願番号09/459,16
5「リソグラフィー用種注入F2レーザ」、1999年
11月12日に出願された米国特許出願番号09/43
8,249「可視光線及びIR制御を備えたF2レー
ザ」、1999年10月20日に出願された米国特許出
願番号09/421,701「狭線幅化した種ビームを
備えた単一室ガス放電レーザ」、及び1999年9月2
7日に出願された米国特許出願番号09/407,12
0「エタロン出力カプラを備えた狭線幅化レーザ」の一
部継続出願である。本発明は、レーザに関し、特に、集
積回路リソグラフィーに使用される種(seed;シード)
注入レーザに関するものである。
【0002】
【従来技術】従来のリソグラフィー用レーザ KrFエキシマレーザは、集積回路リソグラフィー用と
しては最先端技術の光源である。このようなレーザの一
例が、1990年9月25日に発行された米国特許第
4,959,340号に記述されている。このレーザ
は、約248nmの波長で動作する。KrFレーザを用
いることにより、180nmもの小さな集積回路を作り
出すことができる。約193nmの波長で動作するAr
Fレーザ或いは約157nmの波長で動作するF2レー
ザを用いればより微細な寸法を提供できる。
【0003】これらKrFレーザ、ArFレーザ、F2
レーザは、ほとんど同じものであり、事実、KrFレー
ザを作り出すために使用される同一の基本装置を、その
ガス濃度を変えるとともに制御や計器を変更してわずか
に異なる波長に調節することだけで、ArFレーザ或い
はF2レーザを作り出するため使用することができる。
【0004】リソグラフィー用レーザ及び他のリソグラ
フィー用装置の制御には、これらのレーザで作り出され
る紫外線に敏感なレーザパルスエネルギモニタが必要と
される。先端技術の集積回路リソグラフィー用の装置に
おいて、パルスエネルギをモニタするために使用される
標準的な従来の検出器は、シリコンフォトダイオードで
ある。
【0005】集積回路の製造に使用される一般な従来の
KrFレーザを図1及び図2に示す。この従来レーザの
レーザ室の断面を図3に示す。図2Aに示されるよう
に、高電圧電源3より電力を供給されるパルス電力シス
テム2は、放電室8内に設けられた電極6に電気パルス
を送る。一般的な最先端技術のリソグラフィーレーザ
は、パルス当り約10mJのパルスエネルギを持ち約1
000Hzの繰返し周波数で操作される。電極間の空間
には、約3気圧のレーザガス(KrFレーザに関して
は、約0.1%のフッ素、約1.3%のクリプトン、及
びバッファガスとして機能する残部のネオン)が、毎秒
約1,000インチの速度で循環される。これはレーザ
放電室内に設けられた横流送風機10でなされる。この
レーザガスは、室内に設けられた熱交換器11及び室外
に取り付けられた低温板(図示せず)で冷却される。エ
キシマレーザの固有帯域は狭線幅モジュール18(狭線
幅化パッケージ或いはLNPと言われることもある)に
より狭帯域化される。商用エキシマレーザシステムは、
一般的に他のシステムを阻害することなく迅速に交換可
能な幾つかのモジュールから成る。主要モジュールとし
ては、レーザ室モジュール、高電圧源モジュールを備え
たパルス電力システム、整流子モジュール及び高電圧圧
縮ヘッドモジュール、出力カプラモジュール、狭線幅モ
ジュール、波長計モジュール、コンピューター制御モジ
ュール、ガス制御モジュール、冷却水モジュールが挙げ
られる。
【0006】電極6は、陰極6Aと陽極6Bとから成
る。この従来の実施形態では、陽極6Bは、図3に断面
で示される陽極支持棒44により支えられる。流れはこ
の図面では反時計廻りである。陽極支持棒44の1つの
角部及び1つの端部は、送風機10から電極6Aと6B
の間に空気を流すようにする案内翼の役割をする。この
従来レーザにおける他の案内翼は、参照番号46、4
8、及び50で示されている。穿孔された電流帰還プレ
ート52は、陽極6Bを金属構造である室8に接地する
のに役立つ。このプレートには、レーザガス流路に位置
する大きな穴(図3では図示せず)が穿設されているた
め、電流帰還プレートがガス流れに影響を与えることは
ほとんどない。個々のコンデンサ19のアレイから成る
ピーキングコンデンサは、パルス電力システム2による
各パルスに先立ち帯電される。ピーキングコンデンサが
電圧蓄積する間に、2つのプリ電離器56が電極6Aと
電極6Bとの間のレーザガスを若干イオン化し、コンデ
ンサ19の電荷が約16,000ボルトに達すると、電
極を横切る放電によりエキシマレーザパルス生成が引き
起こされる。各パルスに続き、送風機10より作られる
ミリ秒当り約1インチの電極間のガス流れにより、次の
パルスミリ秒後に起る時には電極間に十分な新たなレー
ザガスが供給される。
【0007】一般的なリソグラフィー用のエキシマレー
ザにおける帰還制御システムでは、各パルスの出力レー
ザエネルギを測定するとともに、所望のパルスエネルギ
からの偏り度合を測定し、更に、電力供給電圧を調節す
るように制御装置へ信号を送ることによって、後続のパ
ルスのエネルギが所望のエネルギに近くなるようにして
いる。
【0008】これらのエキシマレーザは、一般的に、計
画された保守のための短い休止があるだけで、一日24
時間、数ヶ月間週7日連続で動作することを要求され
る。これらの従来レーザの遭遇する1つの問題とは、送
風機軸受けの過剰な消耗と時折発生する破損である。K
rF及びArFレーザでは有効でない集積回路の問題解
決を可能とするために、モジュール化した信頼性のある
生産ライン品質を持つF 2レーザに対するニーズは、集
積回路産業において現在も存在する。
【0009】種(seed;シード)注入 (エキシマレーザシステムを含む)ガス放電レーザシス
テムの帯域幅を低減する周知技術には、狭帯域の「種」
ビームを利得媒体内に注入するものがある。このような
システムでは、「マスター発振器」と呼ばれる種ビーム
を作り出すレーザが極めて狭い帯域ビームを供給するよ
う設計されており、そのビームは、第2レーザにおいて
種ビームとして使用される。第2レーザが電力増幅器と
して機能する場合、このシステムはマスター発振器電力
増幅器(MOPA)システムと呼ばれる。第2レーザ自
身が空洞共振器を有する場合、このシステムは種注入発
振器(ISO)と呼ばれ、そして、種レーザはマスター
発振器、下流レーザはパワー発振器と呼ばれる。これら
の技術により、狭線幅化光学装置の熱負荷が低減され
た。
【0010】2つの個別のレーザから成るレーザシステ
ムは、類似の単一レーザシステムより実質的により高価
でより複雑になる傾向にある。従って、レーザシステム
を2つ商業的に使用するには制限があった。従来のMO
PA及びISOシステムのほとんどの例では、2つの分
離したレーザ室が使用されている。しかしながら、2セ
ットの電極を含む単一のレーザ室を使用するシステムが
提案された。例えば、図3Aは、Letardiの米国
特許第5,070,513号に記載される並列装置を示
す。図3Bには、Longの米国特許第4,534,0
35号に記載されている他の配置が示されており、ここ
では、細長い電極セットが室の反対側に配置されてい
る。ガスは、共通の「吸気」プレナムから、2セットの
電極間に分離して共通の「排気」プレナムに流れる。米
国特許第4,417,342号においてMcKeeによ
り提案された配置を図3Cに示す。このシステムは、室
の半分において互いに並列に取り付けられた2セットの
細長い電極を有する。横流ファン及び熱交換器は他の半
部分に設けられる。ガスは、2セットの電極の間を並列
に流れる。図3Aに示されるシステムでは、上流放電か
らの残りが下流放電と干渉するため、高い繰返し周波数
のレーザに好適であるとは考えられなかった。「App
lied Physics B Lasers and
Optics1998年」に発表されている論文によ
れば、このレーザは、毎秒約100パルスのパルス繰返
し率で動作するとされている。著者は、1000Hzで
の動作の試みは高質ビームの発生にためには好ましくな
い乱流を導くことを指摘している。図3Cに示されるシ
ステムでは、図3Aに示されるシステムの単一セットの
電極と比べ、流れの分裂により電極間のガスの速度が約
50%減少するため、高繰返し周波数レーザに対して好
適であるとは考えられなかった。図3Bに示されるシス
テムは、送風機循環が図3に示されるような横方向では
なく軸方向であるため、高繰返し周波数レーザに対し十
分であるとは考えられなかった。
【0011】F2レーザの帯域幅 一般のKrFレーザは、約248nmを中心とする約4
00pm(FWHM)の固有帯域を有し、リソグラフィ
ーに使用するために約0.6pmまで狭線幅化される。
約196nmを中心とするArFレーザは、約40pm
の固有帯域を有し、一般的に約0.5pmまで狭線幅化
される。これらのレーザは、図2に示される狭線幅モジ
ュールを使用して、固有帯域の大部分を比較的容易に変
更することができる。一般的に、F2レーザは、約15
7.63nm及び157.52nmを中心とする2つの
狭い線でレーザビームを生成する。これら2つの線の強
度弱められることが抑制され、レーザは157.63n
m線で動作するようにされる。157.63nm線の固
有帯域は、約1.0から1.6pmである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】リソグラフィーのため
のF2レーザ及びこの線の問題は、集束要件を満す程に
線が狭くなく、所望の自由度を持って調整するには狭す
ぎるということである。必要とされることは、狭帯域F
2レーザシステムの改善にある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、リソグラフィ
ー用の可変で極めて狭い帯域を有する種注入F2レーザ
を提供する。このレーザでは、従来の長寿命で信頼性の
あるリソグラフィーレーザのモジュール化設計構成と、
第1利得媒体において操作され第2利得媒体において狭
帯域レージングを促すために使用される種ビームを生成
し、集積回路リソグラフィーに有用な極めて狭い帯域の
レーザビームを生成するための特有の技術とが組み合わ
される。好ましい実施形態では、2つの波長可変のエタ
ロン出力カプラがF2レーザの帯域を狭めるために使用
されるとともに、種レーザの出力がF2増幅器において
増幅される。
【0014】
【発明の実施の形態】第1の好ましい実施形態 図面を参照し、本発明の好ましい実施形態を説明する。 モジュ−ル化レーザ設計 図4は、本発明の好ましい実施形態を各々示す前面図で
ある。同図は、出願人の従業員により製作された従来技
術KrFレーザに類似するこれら従業員の特定発明にお
けるモジュールの特質を明確に示すもので、モジュール
の修理、交換、及び保守のために極めて迅速にこのF2
レーザシステムを交換することを可能とするものであ
る。この実施形態の主構成は、図4に示される各参照番
号に対応している。
【0015】好ましい実施形態 図4に示される好ましい実施形態は、図1、2及び3に
記述されたレーザを改良したものである。この好ましい
実施形態は、従来技術エキシマレーザにはない以下の改
良を含んでいる。 1)図5に示されるように、電極がマスター部分とスレ
ーブ部分にセグメント化されている。 2)半導体を用いた電力システムが、セグメント化され
た電極を収容し、両セグメントを個別に駆動し、立ち上
がり時間をより早くするように変更され、より均一化さ
れたパルスを供給するとともに、高電圧でのレーザ効率
より高めるようにした。
【0016】加えて、以下の実施形態は、マスタースレ
ーブ構成とは直接には関係しない次のような改良を含
む。 1)パルス電力システムの充電電圧のより精密な制御、 2)パルスエネルギ及びバーストエネルギの制御をより
改善する新たなアルゴリズムでプログラムされたコンピ
ューター制御装置、及び 3)単一チューブのより大きなプリ電離器が、従来の2
チューブのプリ電離器を組合せたものと置き換えられる
ことにより、効率を改善し、予備イオン化を促進し、更
に電極間のレーザガス流れを向上させている。
【0017】一列配置式の利得媒体 図5A及び5Bは、本発明の第1の好ましい実施形態を
示す。この場合、図3に示される従来レーザの陰極6A
は、図5Bに示されるように短い陰極18A及び長い陰
極18Bに分離される。短陰極18Aは、約17mmの
陽極20の上に設けられ、図1に示される高電圧バスか
ら5本の真鍮製の貫通給電装置により給電される。これ
に対し、長陰極18Bは、約20mmの陽極20上の従
来の場所に設けられ、前記と同じ高電圧バスから10本
の真鍮製の貫通給電装置により給電される。結果とし
て、短陰極18Aと陽極20との間の放電は、約10n
sの長陰極18Bと陽極20との間の放電に先立って始
まる。従って、放電の初期において短陰極18Aと陽極
20とにより作り出されるレーザ光には、長電極18B
と陽極20との間での放電が始まる前に、狭線幅化パッ
ケージ15を最高2回通るように作動する時間が与えら
れる。この結果、パルス持続時間が増加し、ビームの線
幅が減少する。
【0018】図5A及び5Bに示される実施形態の代替
案として、2つの陰極と陽極との間に同ーの間隔を設け
るが、例えば、電極18Bを含む回路に対して付加イン
ダクタンスを加えることによって、放電を電子的により
早くしたものがある。これらの代替案では、陽極20を
18A及び18Bに対応する陽極20A及び20Bに分
離できる。インダクタンスを陽極とグランドとの間に付
加することも可能である。より複雑なアプローチとして
は、高電圧バス23を分離することにより、個々の陰極
に対し分離したピーキングコンデンサ列を作り出すこと
が考えられる。
【0019】他の単一室型の実施形態 並列式の利得媒体 図4に示されるレーザキャビネットに取り付けられる他
の単一室型の実施形態を図5C,D,E,及びFに示
す。この実施形態は、図5A及び5Bに示されたものと
類似しているが、ここでの利得媒体は相互にオフセット
されている。陰極50A及び陽極20は、レーザシステ
ムにおける種部分の利得媒体となる。種部分の空洞共振
器は、部分的には約20%の反射率を持つ反射鏡として
も良いLNP15及び出力カプラ52によって構成され
る。この実施形態では、種ビームは、完全反射鏡54及
び56に反射され、レーザシステムの増幅部、つまり陰
極50Bと陽極20とにより作り出される利得媒体にお
いて増幅される。
【0020】図5G及び5Hに示される実施形態では、
付加された完全反射鏡55及び位置変更された電極によ
り、増幅用の利得媒体を2度通過することが可能とな
る。両実施形態において、電極即ち電気回路は、種部分
が数ナノ秒でこれまでより早期に発生するように設定さ
れる。図5Eは、これら2つの実施形態に対し図1のレ
ーザの陰極及び陽極をどのように変更できるかを示す。
図5Fは、図5Cの配列の代替案を示すが、この場合、
ビームは、他の実施形態とは反対方向においてレーザか
ら放出される。
【0021】並列式の利得媒体 図5Iと5J及び図5Kと5Lでは、2つの利得媒体が
並列された実施形態を示す。図5I及び5Jの実施形態
は、増幅用の利得媒体の部分を2度通過することを可能
とする。本明細書における背景部分で述べたように、上
流側の放電からの残部が下流側の放電に干渉する可能性
がある。本実施形態では、電極間を通過するレーザガス
の流れを極めて安定させるとともに、次のパルスの前に
上流放電からの残部が下流利得領域を通過するような速
いレーザガス流速とすることによりこの問題に対処して
いる。他の代替案としては、後続のパルス時に、上流放
電からの残部が電極間の約2/3の距離に位置するよう
にガス流速を調節することにある。例えば、レーザが
2,000Hzの繰返し周波数で動作し、上流電極と下
流電極との間の距離が6cmである場合、上流放電から
の残部が、第1の後続パルスの間に下流電極の約2cm
上流に、そして第2の後続パルスの間に下流電極の約2
cm下流に集まるように、電極間のガス速度を約8,0
00cm/secとすることができる。
【0022】図5I、5J、5K、及び6Lの実施形態
では、図1、2A、及び2Bに示される従来レーザの従
来パルス電力システムを僅かに変更することによりパル
ス電力が供給されるのが好ましい。好ましい実施形態で
は、レーザ室の片側に設けられたピーキングコンデンサ
列の部分が陰極70Aに給電し、他方側に設けられたコ
ンデンサが陰極70Bに給電する。この実施形態におい
てコンデンサの総数が、28から40(各々の側部に2
0)に増加することが好ましい。陰極70Aは、種を早
期に発生させるように、陰極70B側のものよりわずか
に陽極20に近接している。
【0023】傾斜式の種ビーム 本発明の他の実施形態を図5Mに示す。この実施形態に
おいて、レーザシステムの種部分の空洞共振器は、従来
のLNP15及び50%の反射率を持つ鏡である従来の
出力カプラ52Aにより形成される。図5Mに示される
ように、種空洞共振器は、電極間に形成された利得媒体
を完全に横切る形で傾斜する。KrFエキシマレーザの
一般的なパルスの間に、ビームは種利得媒体を約5回通
過する。各通過によって、光は、増幅されるとともに種
空洞共振器において狭線幅化される。各通過によって、
光の約50%は、出力カプラ52Aを通過して鏡80A
及び80Bにより反射され、鏡80Bと80Cとの間の
利得媒体内で更に増幅される。この実施形態に関し、レ
ーザに対するパルス電力システムは、これと類似した図
23Cに示されるパルス形状を生成するよう設定される
ことが好ましい。これにより、第1パルスが主として種
ビームとして、第2の重なり合うより大きなパルスが増
幅ビームとして提供されることになる。
【0024】傾斜式ビームによる優れた狭線幅化 電極間の利得媒体を横切る種ビームの傾斜は、図2A及
び2Bに示されるような従来システムが備えた重大な問
題を排除する。この問題は、利得媒体の縁部近傍の(ビ
ームの位相速度の測定値である)屈折率nが、利得媒体
の中心における屈折率より非常に高いために生じる。こ
れは、ビームが利得媒体を通過する際にビームの両側で
の光の位相がビームの中心での光の位相よりも遅く移動
することを意味する。これによりLNPに入射する波面
に歪みが生じる。この歪みにより、極めて狭い帯域線幅
を生成する上でのLNP15の能力が制限される。この
歪みは、回折格子をわずかに曲げることにより多少補償
することができるが、出願人は、利得媒体における歪み
の多くが、ナノ秒の時間間隔で時間依存していることを
測定した。回折格子は、これを即座に変化させるように
応答することはできない。ビームを利得媒体を横切るよ
うに斜め方向に方向付けることにより、ビームの全ての
部分は同じ屈折率の変化になる。図10Bは、屈折率n
が、利得媒体にわたって水平方向にどのように変化する
かを定性的に示す。(利得媒体は、一般のリソグラフィ
ーレーザにおいて、水平方向に約5mm幅垂直方向に約
18mmである。垂直方向における屈折率は、利得媒体
全体にわたり比較的均一である。)
【0025】図10Aにおいて、利得媒体の軸線に沿っ
て利得媒体を通過する光の3ビームが示され、その1つ
は利得媒体の中心にそして他の2つは水平縁部にある。
参照番号82に示されるように、ビームはその縁部にお
いて中心よりも遅く移動するため、波面は歪んでしま
う。しかしながら、類似した3つのビームが84に示さ
れるように利得媒体を横切り斜めに通過する際、それら
は個々に同じ屈折率で変化することになり、それらは参
照番号86に示されるように「頭を揃えて」他側面に現
れる。均一な波面により、LNPはより効果的にビーム
を線狭化することができる。
【0026】分離レーザ室 本発明は、分離したレーザ室を用いて実施できる。この
場合、1つの室はマスター発振器にための利得媒体を収
容し、分離したレーザ室は、スレーブ発振器或いは電力
増幅のための利得媒体を収容する。図6Aは、F2ガス
放電スレーブ発振器を駆動するために、マスター発振器
として狭線幅化F2ガス放電レーザを使用するISO装
置を示す。ガス放電のためのパルス電源は完全に分離し
たユニットとすることができ、或いは電源の部分は両レ
ーザに対し共通とすることができる。マスター発振器の
放電は、スレーブ発振器に数ナノ秒先行させることが好
ましい。
【0027】出願人により製作され試験された試作ユニ
ットでは、完全に分離したパルス電源は、いずれの電源
もマスター制御ユニットにより制御されるものとされ
た。しかしながら、好ましい実施形態では、マスター及
びスレーブ発振器の双方に、各レーザが自身の圧縮ヘッ
ドを持つ状態で、共通の電源と整流子とが設けられる。
両利得媒体への放電が適切に調節されることは重要であ
る。図20は遅延時間の変化の効果を示す。遅延時間ゼ
ロは、これらの試験において最大出力を作り出すための
遅延時間を表す。この時間は数ナノ秒であるが、出願人
はその正確な時間は測定できなかった。
【0028】MOPAシステムを図6Bに示す。このシ
ステムは、光学部品を除き図6Aのシステムに類似して
いる。図面に示される構成に加え、通常、幾らかの注入
光学部品がマスター発振器とパワー発振器との間に設け
られる。一部のMOPAの実施形態においては、周知技
術を使用して、室を貫通する1つ以上の光路が設けられ
る。図6Cは、F2ガス放電スレーブ発振器或いはパワ
ー増幅器が、F2レーザ以外の狭帯域種レーザにより種
を与えられるような実施形態を示す。このレーザは、1
57.6nmのF2「線」の一部に対し調整される色素
レーザとすることができる。その代わりに、この種レー
ザは、157.6nmのF2「線」内で狭帯域出力を生
成するためにOPO(光学パラメータ式発振器)素子を
使用することもできる。図6Dでは、種レーザの出力
は、157.6nmのF2「線」内で極めて狭い線のみ
を通過させる光学フィルターでフィルターされる。
【0029】エタロン出力カプラによる狭帯域化 エタロン出力カプラ 図22Aから22Eを参照し、エタロン出力カプラを使
用してF2レーザを狭帯域化する技術を説明する。図2
2Bに示されるように、レーザの共振器は、高反射鏡6
5及びファブリ・ペロー・エタロン164を含む。ファ
ブリ・ペロー・エタロンは、CaF2で作られる2つの
プリズム164A及び164Bから成る。プリズムの2
側面166A及び166Bは、個々に極めて高い精度で
平行にされ間隔を持って分離される。各プリズムの頂角
は約33である。レーザビーム102は、プリズム16
4Aに入射しこのプリズムにより屈折される。プリズム
164Aは、プリズム164Aにあるビーム102の1
部がプリズムの表面に対し正確に直角の入射角であるよ
うに整列される。残りの到来ビームは、表面164Aか
ら真後ろへ反射される。ビーム102の透過部分はビー
ム103として示される。第2プリズム164Bの入口
表面166Bにおいて、ビーム103の部分は再度真後
ろへ反射され、残りはプリズム164Bを透過する。ビ
ーム103は正確に両面166A及び166Bに垂直で
あるので、反射ビームはレーザに対し真後ろに反射され
る。従って、ファブリ・ペロー・エタロン164はレー
ザ63の出力カプラの役割をする。両プリズムは、図2
2Cに示されるように1.0気圧よりわずかに高い圧力
で窒素雰囲気内に封入されている。
【0030】ここで図22Cを参照すると、ビーム10
2は、第1プリズム164Aにブリュスター角に近い約
57度の角度で入射する。従って、入射面に偏光された
ビーム102については、プリズム164Aの第1表面
165Aからの反射はない。プリズム164Aの頂角は
約33度である。従って、表面165Aにおけるビーム
102の屈折により、ビーム102の伝搬方向は変化
し、プリズム164Aの第2表面166Aを90度の角
度で横切る。このプリズムの位置は精密に整列されてい
るので、この角度は正確に90度である。表面166A
と166Bとが互いに平行である場合、ビーム102
は、第2プリズム164Bに正確に同じ90度の角度で
表面166Bに入射する。ビーム102は、プリズム1
64Bの第2表面165Bにおいて更に屈折されるの
で、存在するビームは、表面165Bと約57度のブリ
ュスター角を成す。また、プリズム164Bの頂角は約
33度である。プリズム164A及び164Bのいずれ
の表面もコーティングされていない。窓98及び99
は、それらから反射がないことが必要とされる場合に
は、ブリュスター角に近い角度に位置決めされる。或い
は、窓がビーム102の1部をサンプリングするよう使
用されている場合、その角度は、ブリュスター角より少
し小さくすることができる。従って、好ましい実施形態
では、いずれの表面にもコーティングを有しない。コー
ティンされていない内部の平行なプリズム表面の各々
は、157nmの直角入射光に対し、約4.7%のフレ
ネル反射率を有する。これらの表面は、ビーム102の
1部をレーザに対し反射し返す。
【0031】更に、一般的にプリズム材料が屈折率nm
を有し、隣接ガスが屈折率naを有する場合、プリズム
の頂角∝は、 となる。プリズム材料がnm=1.56のCaF2であ
り、隣接ガスがna=1.0003で約1気圧である窒
素である場合、∝=32.67度となる。
【0032】線選択及び狭線幅化素子としての波長可変
エタロン出力カプラ好ましい実施形態において、nm
1.56の屈折率のコーティングされていないCaF2
材料からのフレネル反射により測定される場合、参照番
号166A及び166Bの各表面からの反射率は4.7
%である。表面166A及び166Bからそれぞれ反射
される2つのビームの干渉により、総合反射率は、 の式で表されるような、ほぼレーザ波長に正弦依存す
る。ここで、rは0.047に等しい表面166A及び
166Bからの反射、naは窒素の屈折率、dは表面1
66Aと166B間の距離、及びλ1はレーザ波長であ
る。この依存は、図22Dに示される。
【0033】最大反射率は約17%であり、最小反射率
は約0%である。通常、エタロンの自由スペクトル範囲
と呼ばれる反射ピーク間の距離λFSRは、間隔d、窒素
の屈折率Na、及びレーザ波長λlにより決定される。
【0034】また、F2レーザのスペクトルは、図22
Dに示される。2つのピークがあり、それらの各々は約
1.1pmのFWHMを有し、それらはΔλ=106.
6nm離れている。強い線の線選択及びそれと同時の狭
線幅化の効果は、本発明において、反射ピークの1つが
強い線の中心で右にあり、最小反射の1つが弱線の中心
の右にあるように、エタロン出力カプラを整列すること
により具体化される。これは、 Δλ=(N+l/2)λFSR (4) で、Nが1,2,3...の場合、行うことができる。
例えば、λFSR =1.04pm(及び、Δλ=106.
6nm)の場合、N=102である。式(3)及び大気
圧より約30%高い圧力でna=1.0004を使う
と、d=11.941mmが得られる。EOCの精密な
調整は、窒素圧力を調節することにより行うことができ
る。
【0035】EOCの調整 EOCの調整は、注入バルブ94と開放バルブ95とを
使って室92内(図22C)の圧力を変えることにより
行うことができる。これらのバルブは、ドライバ96及
び97によりそれぞれ制御される。ドライバへの信号
は、レーザの搭載コンピューター(図示せず)により送
信される。
【0036】1つの実施形態では、Heが窒素に代わり
使用され、室92内の圧力は目標値に維持される。この
値は、工場で出力パワー及びスペクトル幅に対し最適な
ように決定される。好ましくは、選択されたスペクトル
線において反射された光の割合は10%と17%との間
であり、他のスペクトル線での反射光は、ほぼ0であ
る。選択された線における17%の反射率は、エタロン
表面にコーティングが使用されない場合得られる。より
低い反射率は、反射率をコーティングされていない表面
の反射率より低減するために、エタロン表面166A及
び166B(図22C)コーティングを施すことにより
得ることができる。
【0037】EOCを調節するための圧力制御を、「極
狭帯域レーザ」と題する1999年1月5日に発行され
た米国特許第5,856,991号に記載の方法で、実
際の波長測定値に基づく帰還装置を使用して達成でき
る。この特許は、本明細書において参照文献として援用
する。より簡単な代替的調節方法は、選択されたF2
内の選択された波長範囲で反射し、他の線の波長では透
過するよう調節されたエタロンを保持するために、エタ
ロンの圧力を選択された絶対圧力に制御することである
(図6)。(’991特許に記載されるような従来Kr
F及びArFレーザではない)本発明のF2レーザは、
それ自身を調節しなければならない回折格子を基礎とす
る狭線幅化ユニットを使用することなく狭帯域で動作で
きるため、この方法が可能となる。
【0038】F2レーザの線はいずれも絶対値であるの
で、それらはレーザ空洞共振器におけるビーム方向或い
はレーザ構成部品の温度のような影響により変化しな
い。(プリズム間が固定間隔でありエタロンガスが一定
温度とすると、)エタロンの反射率は、エタロン圧力の
みに依存する値である。従って、2つのF2線での所望
の反射率をもたらすように適切なエタロン圧力を決定す
るために、工場内でエタロンを校正することができる。
次に、エタロンガス圧力を所望の圧力に保つためにエタ
ロン圧力を読み取る絶対圧力変換器を利用する帰還制御
を提供することができる。ヘリウムがエタロンガスの場
合、エタロン間隔の屈折率は であり、ここでPHeは、エタロン内の絶対ヘリウム圧力
である。
【0039】式(2)により、図22Dに示される反射
カーブのピーク値及び最小値は、n Heに比例し変動し、
従って、エタロンは圧力変化対し適切に敏感である。例
えば、絶対圧力の1psi変化は、反射率カーブを約
0.4pm変動させる。絶対圧力変換器は、容易に約
0.02psiの精度で圧力を読み取ることが可能であ
り、従って、変換器などを使用する帰還制御は、容易に
エタロン反射率を0.01pmよりも良い精度で制御で
きる。これらの絶対圧力変換器は、米国コネチカット州
ニューフェアーフィールドにあるDruck社などの供
給業者から入手可能である。条件に合うユニットはMo
delNo.PMP4000であろう。
【0040】好ましくは、エタロン温度はほぼ一定温度
に調節されるが、代替案は、温度を測定し温度変化を補
正することである。これは以下の式によって行なわれ
る。 ここでTSTD(K)は、ケルビン度の基準温度であり、
He(K)は、ケルビン度のヘリウムガスの温度であ
る。この場合、表面166A及び166B間の一定距離
は、熔融シリカ或いはULEガラスのような低膨張材料
から作られたスペーサーを使用することにより維持する
ことができる。
【0041】種ビームの発散の最小化 ビーム拡大器・回折格子の組合せやエタロン出力カプラ
のような狭線幅化技術の良好な性能は、低発散レーザビ
ームに左右される。ビームの発散を低減する簡単な技術
は、小寸法の口径を使用することである。しかし、口径
寸法を低減することによりビームエネルギが減少する。
極狭帯域F2出力ビームを生成するための出願人の初期
段階での実験では小口径が使用された。しかしながら、
高出力エネルギが重視される場合には、エネルギの実質
的な損失がなく発散を減少する他の技術を使用すること
ができる。
【0042】代替エタロン出力カプラ構造 図22Bに示されるレーザシステムは、図6A及び6B
に示されるレーザシステムのような方式における種レー
ザとして使用できる。他の好ましい設計を図6E,6
F,6F1,6G,6H,及び6H1に示す。これらの
図に示される設計を2室構造に適応したり、或いは適当
な鏡を使用したりすることにより単一室構成に適応でき
る。図6Eの設計において、エタロン出力カプラは、レ
ーザの後部に配置され、40%の反射鏡は、種ビームを
増幅器に供給する第2出力カプラとして動作する。出願
人の実験では、図22Bに示すような種レーザを使用す
る場合と比較して、この構成構造によってより良い狭線
幅化が示された。
【0043】出願人は図6Fに示される構成で優れた結
果を出した。ここで2つのエタロン出力カプラを使用
し、いずれも所望の波長で反射するよう調節される。出
願人はこの構成を「2重EOC種レーザシステム」と呼
ぶ。増幅器を通してのビームの幾何学的寸法は、増幅用
の利得媒体に対する入口でのビーム寸法が直径約0.3
mmであり、出口でのビーム寸法が約2.7mmである
ようなレンズ200により作り出される発散ビームであ
った。
【0044】初期試験結果では2.7mmスポットの
0.2mJの増幅ビームエネルギを示す。種レーザ内の
ガスは、440kPaの圧力に対するNeの平衡のもと
で、ネオンにおける70kPaの0.1%F2であり、
増幅器内のガスは、440kPaの圧力に対するNeの
平衡のもとで、Heにおける25kPaの1%F2であ
った。レーザシステム出力は、F2/He部分の濃度を
増加しながら測定され、その結果が図21A及び21B
に示される。種FWHMは0.29pmであり、増幅
後、出力ビームは0.35pmのFWHMを有する。最
大エネルギは0.2mjであった。この試験に関し、種
レーザは約1mm直径の小円口径で穿設された。帯域幅
に悪影響を与えることなく、種レーザ室の前方及び後方
の両側において図6F1に示されるように付加的小口径
を使用することにより、この出力を増加することができ
る。また、システム出力は、(図6Fの例では無駄にさ
れている)後方出力ビームが前方出力ビームに結合され
ている図6Gに示される技術を使用して増加することが
できる。
【0045】図6Kは、エタロン性能を向上させるため
にビームの発散を減少する他の代替案を示す。この場
合、利得媒体に存在するビームは、エタロン出力カプラ
の前にビーム拡大望遠鏡内で拡張される。図6Fに示さ
れるように2つのエタロン出力カプラが使用される場
合、利得媒体の各端にビーム拡大望遠鏡を設けることが
できる。望遠鏡の使用により、3mm×3mm或いは3
mm×4mmのようなより広い口径の使用が可能とな
る。
【0046】飽和 出願人の実験は、ビームが利得媒体を真っ直ぐ通過する
よう方向付けられた場合、種ビームは、増幅器内の利得
媒体を高利得で飽和できることが分った。例えば、図2
1Cは、図6Eにおけるレンズが図6E1のように取り
除かれた際何が起るかを示す。この場合、飽和が所望の
波長で発生するため、スペクトルの末端はピークより更
に増幅され、その結果出力ビームの帯域幅は実質的に広
がる。この問題を、図6E,6F,6G及び6Hに示す
ようにビーム寸法を増加させることにより、或いは図6
F1に示唆されているように分離されたビームの数を増
加させることにより最小にできる。他のアプローチは、
利得容積を広くすることであるが、これに伴いより速い
レーザガスの循環が必要とされることになる。他のアプ
ローチは、ビームを図6Jに示されるように標準利得容
積を斜めに通過するように傾斜させることである。
【0047】発散フィルター 帯域幅に妥協することなく出力を増加させる他の技術
は、発散フィルターを使用することである。この概念は
図6H及び6H1に示される。発散フィルターは従来の
エタロンに類似した方法で動作する。間隔dで、レーザ
軸Xに対し角度θで傾斜しているエタロンを考えてみよ
う。固体エタロンは屈折率nを持っているとする。更
に、波長λで図6に示すようにある軸Xに対し角度αで
伝搬しているビームを有するとする。そこで次式はこの
光ビームに対するエタロンの透過を表す。 It=I0(1−R)2/[(1−R)2+4Rsin2(δ/2)] (7) δ=2πΔS/λ (8) ΔS=2πdcosβ (9) β=θ+α (10)
【0048】エタロンFSRは、式(7)―(10)か
ら導かれるように FSR=λ2/2ndcosβ (11) である。エタロンを発散フィルターとして使用する考え
は、それをビーム伝搬角度αの変化に対し敏感にするこ
とにあり、これによりα=0の光線は最大透過を有し、
α=0となると透過は急激に減少する。一方、エタロン
FSRは十分大きくすべきであり、それにより全てのレ
ーザスペクトルはα=0である限り最大透過を有するこ
とになる。
【0049】好ましい実施形態において、CaF2から
成る厚さd=0.25mmの固体エタロンが使用され
る。157.63でのCaF2の屈折率は約1.57で
ある。エタロンが角度=1.99度で傾斜している場
合、それはΘ=0で伝搬するビームの最大透過を有す
る。この最大透過は、干渉次数N=4977: δ/2=τ・4977 (12) に対応する。式(5)によるこのエタロンのFSRは、
レーザ帯域幅より大きい31.67pmである。
【0050】式(7)―(9)から: 2ndcosβ=Nλ (13) であり、ここでN=4977は干渉次数である。従っ
て、 dλ/dβ=−2ndsinβ/N (14) となる。このように、α≠0である全てのビームは短波
長側へシフトした透過最大の位置を有する。例えば、α
=0radで伝搬するビームは、 Δλ=(―2ndsinΘ/N)・α=−5.49pm (15) で変動した最大値の位置となる。
【0051】好ましい実施形態において、エタロン発散
フィルターは、部分的に約30%の反射率を備えた反射
コーティングを有する。光は、共振器内の各往復移動当
りエタロン発散フィルターを2回通る。―5.49pm
での最大透過の位置の移動により、2重通過の際、50
%を越える透過の減少を導く。従って、α≠0で伝搬す
る光線は、エタロン発散フィルターにより抑制されるこ
とになる。このフィルターは、1面のみ(本例1の図面
6H及び6H1における面)レーザビームの発散を減少
する。また、(図面の面に垂直な)他の面の発散を減少
させるために、同じ1.99度で他の方向に傾斜してい
る第2のエタロン発散フィルターも使用できる。
【0052】複合増幅器 出願人は、低エネルギ極狭帯域F2種ビームがF2増幅器
で大きく増幅される場合、ビームが増幅器内で広がる傾
向があることを発見した。従って、種ビームのエネルギ
は、所望の範囲内に帯域幅を保ちながら適切な大きさに
すべきである。代替的アプローチは、極めて低いエネル
ギ種ビームで行い、図6Iに示されるように複合増幅器
を使用することである。
【0053】試作ユニット 幾つかの試作F2レーザシステムが出願人及びその関連
業者により組み立てられ試験された。この試作レーザシ
ステムは、主として、幾つかの重要な改良を従来技術エ
キシマレーザシステムに組み込むとともに、高効率な室
及び半導体を使用したパルス電力励起を使用している最
新の生産KrF及びArFレーザに基いている。放電は
ガス汚染を最小限にするためコロナ・プリ・イオン化さ
れる。全ての光ビーム路は、酸素による光吸収を避ける
とともに光学素子に対する損害も避けるために、窒素パ
ージされる。全ての共振器光学は、レーザ室に装備され
た傾斜室窓の外部にあった。ガス混合は、4気圧のヘリ
ウムにおいて0.1%のフッ素であり、電極間隔は10
mmに減少された。
【0054】この試作ユニットにおいて、マスター発振
器及び下流レーザに対し変更されたパルス変換器が使用
される。このパルス変換器において、第2巻線として機
能する(パルス電力システムと題する部分以下に記述さ
れ、図8Dに示された)単一の4部分ステンレス鋼ロッ
ドは、内部円筒状ロッド及び全て直列に接続された図1
1A、11Bと11Cに示されるように互いに絶縁され
た2つの同軸チューブから成る変換器第2導体に交換さ
れる。第2導体は、参照番号302に示されるバス棒及
び参照番号304に示されるHVケーブルに接続する2
つの同軸組み立て部分(図11B及び11Cに示される
断面)から成る。図11Dは、図11B及び11Cと同
じ断面、及び1次巻線を形成するスプールの円筒状部分
308の周囲を包むMetglas(商標)及びマイラ
ーフィルムの層306を示す。また、中心線310及び
パルス変換器の第2部分を形成する中空円筒状電導体3
12及び314が図11Dに示される。Metglas
(商標)とマイラー層は図11A,11B,及び11C
には示されていない。約1,000ボルト(316に表
示される)の電圧ピークを有する電流パルスは、図11
Aに参照番号318で示される約−36,000ボルト
のパルスを第2HV端子において生成することになる。
【0055】主円筒と3つの同軸第2導体との間の連結
は、図8Eを参照すると、上記記載のMetglas
(商標)とマイラーフィルムの巻付けにより行なわれ
る。この実施形態では、圧縮(1つの付加的コンデンサ
列Cp-1を備えた)の段階が追加される。この実施形態
におけるコンデンサ列は次の値を有する。 C0= 約12.1F C1= 約12.4F Cp-2= 約8.82F Cp-1= 約8.4F Cp= 約10nF この試作実施形態における変更されたパルス電力システ
ムは、ピーキングコンデンサ列に約80nsの出力使用
時間を作り出す。このパルス変換器の拡大比は(詳細に
上述した実施形態における23倍と比較し)36倍であ
る。これは、対応してF2濃度が低下した状態で、実質
的に高電圧でレーザが動作することを可能とする。出願
人は、より高い電圧での動作は放電安定性を向上し、よ
り高い繰り返し率を可能とすることを測定した。
【0056】パルスエネルギのモニタリング 前述した試作ユニットで、従来のUVパルスエネルギ検
出器では良い結果を得ることはできない。これは、従来
のKrF及びArFレーザで使用されるパルスエネルギ
検出器が、赤及びネオン赤外線スペクトル範囲の光に対
し非常に敏感であるためである。事実、これらの標準シ
リコンフォトダイオードは、157nmのレーザ光より
赤及び赤外線に対しより敏感である。従って、光が上記
約3%の範囲にある場合にも、シリコンフォトダイオー
ドへの影響は3%より大きい。このため、好ましくは、
可視赤光及び赤外光に大きく影響されないエネルギ検出
器を使用すべきである。UV線に対し特に敏感であり、
赤及び赤外線に対し比較的或いは完全に敏感である検出
器は市場で入手可能である。一般的に、これらの検出器
は太陽ブラインド検出器と呼ばれ、大気天文分野で使用
されているが、出願人の知る限りでは、それらはレーザ
パルスエネルギを測定するために応用されたことはな
い。「太陽ブラインド」検出器を構築するために使用で
きる方法は多い。幾つかの方策を以下に述べる。
【0057】光電管 光電管は、2つの電極、光陰極及び陽極から成る真空素
子である。光陰極に光を当てることにより、光電効果に
よって陰極材料から電子を放出させることができる。陽
極と陰極との間に正電圧を印加することにより、放出電
子を陽極へ押しやり、光陰極に衝突する光子/秒の数に
比例した電流が素子を流れるようにする。この効果は、
カットオフ機能を有する。つまり、特定の値より高い波
長を持つ光を照射しても光電子は生成されない。最大波
長は: λmax=hc/F で定義され、Hはプランク定数、cは真空中の光速、F
は仕事関数と呼ばれる材料の特性である。十分に高い仕
事関数(例えば、>4電子ボルト)を持つ光陰極材料を
選択すれば、300nmより短い波長での照射に対して
のみ光電流を発生する、つまり太陽ブラインド応答させ
ることができる。条件を満足する仕事関数を持つ光陰極
材料の例としては、CsTe及びCsIダイアモンドフ
ィルムが挙げられる。
【0058】光導電体 幾つかの半導体及び/又は絶縁材料の照射は、光電効果
に密接に関連する効果、つまり、材料内の光子と電子と
の間の相互作用により、これら光子や電子が材料内の特
定場所(即ち、価電子帯内)に束縛されず印加電圧に応
答して結晶を貫通して自由に移動する(即ち、伝導帯)
ように電子を励起する効果を生み出す。繰り返すが、電
流は、材料に衝突する光子の流束に比例し発生する。こ
の効果は、通常禁止帯の幅Egと呼ばれるような異なる
特性に材料仕事関数Fが置換えられる点を除き、上式で
与えられるものと同一の波長遮断を示す。繰り返すと、
十分に高い禁止帯の幅を持つ材料は、短波長の放射線の
み応答する。5.48eV禁止帯の幅を持つダイヤモン
ドは、200nm以下の波長の光伝導応答を有する。
【0059】フォトダイオード また、接合ダイオード(ショットキー、p−n、或いは
p−i−nドープ半導体)の照射は、電子を価電子帯か
ら伝導帯に進展して光電流を発生させることができる。
ダイオードを順バイアスでき、その場合には、その性能
は、荷電電荷寿命が長いということを除き、光導電体に
非常に類似している。逆バイアスの場合、印加場は素子
応答速度を高める。再度繰り返すと、十分に高い禁止帯
の幅を持つ接合により、UV波長のみに応答するように
することができる。
【0060】吸収深さの選別 低禁止帯幅の光導電体或いはダイオードの赤(可視赤光
及び赤外光)応答を、UV応答と比較して大きく抑制す
る1つの方法は、素子厚さを適切に選択する方法であ
る。材料内にUV光子が入り込む深さは、可視光のそれ
よりより少ないというのが材料の特徴である。つまり、
表面近くのより薄い層でUV光の完全な吸収が起る。
(ある遮断波長での)UV光の吸収深さと素子の厚みと
を比較をできるように選択し、その素子を長い波長に対
し比較的光が通るように(つまり、非応答に)すること
ができる。真に太陽ブラインドではないが、そのような
構造は、素子の可視/IR応答を検出能の閾値未満に減
少できる。
【0061】好ましい既成の太陽ブラインド光電管検出
器は、米国カリフォルニア州ロスアンジェルス、及び日
本に事務所があるハママツ社など供給業者から入手可能
である。CsIを使用するモデルR1187は、115
nmから200nmの範囲のスペクトル応答を有する。
モデルR1107及びR763は、CsTを使用し多少
157nmを越えるような最高応答範囲を有するが、使
用可能であろう。図18は、パルスエネルギ及び/又は
所望のレベルに制御された線量エネルギを保つレーザシ
ステムに使用される太陽ブラインド検出器を示す。(詳
細なパルス及び線量エネルギを制御するための前記部分
を参照されたい。)
【0062】反射を基盤としたモニタ サンプリングされたビーム(赤及びVUV)は、(15
7nm)VUV波長で高反射率を、赤/赤外(好ましく
ない波長は635nmから755nmの範囲に及ぶ)で
低反射率となるように設計された誘電性コーティングを
施した幾つかの鏡で反射される。一般的光学部品は、1
57nmで95%反射率、赤/赤外では4%反射率を有
し、24:1の消光比を与える。所望の消光比は(一般
的に500或いは1000:1)を幾つかの鏡に連続的
に入射することにより得ることができる。これらの鏡を
透過した光は、散乱光が検出器に導かれるのを防止する
ために、赤/IR吸収色ガラスフィルター或いは他の光
捕獲部品に突き当たるようにする必要がある。
【0063】分散による分離 VUVを赤/IR波長から分離するために分散部品(プ
リズム或いは回折格子)を使用でき、フォトダイオード
は、VUVビームのみを傍受するため配置される。回折
格子部品を用いて、溝間隔は、高回折次数の赤/IR波
長とUV波長との間に実質的な重なり合いがないよう選
択されるべきである。即ち、回折格子の式は、mの値
(mは常に整数である。例えば、(可視/赤外線波長に
対し)sin(theta)=m1*157nmm2*
755nm(等))を変えることにより、紫外線の波長
及び可視/赤外線の波長に対する設計角度thetaを
同時に満すようにすべきではない。
【0064】蛍光による検出 157nmの光に曝すことにより、可視或いは赤外線に
蛍光する材料がシリコン光検出器の前に配置される。V
UV光を可視/IR光に変換することにより、光ダイオ
ードの強調された赤応答が相殺される。蛍光放出波長が
赤/IRレーザ放出波長と実質的に異なる場合、赤/I
R放出を直接抑圧するために、蛍光変換器の後に赤/I
R吸収フィルターを設けることができる。また、蛍光変
換器をそのような吸収材料を用いて構築或いはドープす
ることができる。
【0065】赤放射線の低減 従来のF2レーザは、一般的にヘリウムをバッファガス
として使用する。ネオンも使用できるが、Neバッファ
を用いたレーザの効率はHeをバッファとして用いたF
2レーザに比べ大幅に減少することが知られている。一
般的に、バッファとしてのNeの使用は、同等のレーザ
パルスエネルギを生成するために、実質的により高濃度
のF2とより高い電圧を必要とする。ヘリウムは、ネオ
ンよりより安価であり、従って、従来技術において、F
2バッファガスとしてHeを選択するのは当然であっ
た。しかしながら、上述にようにヘリウムバッファを用
いたF2レーザは大きな割合の可視赤及び赤外光を生成
するので、その波長において超蛍光或いはレージングで
さえ発生する。通常、この寄与度は非常に高く、このよ
うな長い波長で実際にレージングが発生する。レーザビ
ームにおけるこれらの長い波長は、上述したようにエネ
ルギ検出に関する問題を引き起こす可能性があり、更
に、赤波長は、下流リソグラフィーシステム内の問題を
引き起こす可能性がある。これらの問題に対処すること
はできるが、多くの場合においてより良い解決は、レー
ザ内でビームが生じた際、ビームから赤及び赤外光を実
質的に減少させるか或いは取除くことである。
【0066】出願人は、バッファガスが純粋ヘリウムか
らヘリウムとネオンの適切な混合に変更された場合、ビ
ーム内の赤及び近赤外光は、事実削除されることを記述
した。しかしながら、好ましくない赤及び近赤外成分を
実質的に減少させ、しかもNeを加えることは、所望の
UV波長におけるレーザの効率に影響を与える。従って
HeとNeとの最善の混合は、最大パルスエネルギの重
要性及び赤或いは近赤外光を削除する相対的重要性に応
じて異なる可能性がある。一般的に、総バッファ量の割
合としてのNeの好ましい範囲は、約40%から95%
(0.4から0.95)である。図19で示されるよう
に、赤―赤外線が実質的にゼロであるがUVパルスエネ
ルギが最大となる良好なバッファガス混合範囲は、ネオ
ンが0.52と0.63との間であり残部はヘリウムで
ある。
【0067】図12及び13は、波長の調整範囲を拡大
した波長可変のフッ素マスター発振器を示す。レーザ共
振器は、出力カプラ鏡32及び波長可変光学装置から成
る。波長可変光学装置は、ビーム拡大光学サブアセンブ
リ37及び回折格子38から成る。光学利得媒体は、ガ
ス放電において窒素ガス分子の励起によりガス放電室3
0内に生成される。より長い波長、即ちKrFレーザの
248nm及びArFレーザの193nm、において動
作するリソグラフィー用狭帯域複合体レーザにおいて、
類似の構成が現在使用されている。これらのレーザ間の
主な相違は、スペクトル利得分布及び利得媒体の時間的
利得ダイナミックである。一般的に、複合体分子は、少
なくとも数10pmのより広いスペクトル領域の利得を
示すが、約157nmで観察される分子フッ素遷移のス
ペクトル利得分布は、複数線及び単線のレーザ放射スペ
クトルの最近の測定によると、通常、約1.1pmに制
限されていると考えられる。しかしながら、より最近の
見解では、観察されるスペクトルが必ずしも利得媒体の
真の利得分布を反映していないため、つまり特定の高い
利得値が含まれている場合にはこれは正しくないことが
明らかされた。分子フッ素レーザ媒体の特定の高利得及
び一般的に使用されている約0.5mから1mの利得媒
体の長さに起因して、観察できる放射スペクトルは、利
得媒体を通る単一路内で既に最大の固有遷移波長に狭帯
域化されピークに到達する。この物理的な周知の挙動
は、多くの標準レーザハンドブック、即ち、A.E.S
iegman著「レーザ」Univ.Science
Books社発行、 米国カリフォルニア州Mill
Valleyに記述されている。あいにく、この簡単な
アプローチを使用して、光屈折学的画像化光学部品によ
るリソグラフィーに有用な帯域幅に至るまでの狭線幅化
操作を達成するために必要な利得長さを持つ製品は、少
なくとも数メートルの実情にそぐわない増幅長を必要と
する。
【0068】個々のUV/VUV分子フッ素レーザ遷移
の実際に使用可能ないずれのFWHM(半値全幅)利得
帯域幅は、フッ素分子を励起することにより利得を発生
するガス放電の一般動作状況のもと157.6299n
mにおいて4pmと予測できる。レーザの光学共振器、
従って放出波長を、UV/VUV分子フッ素レーザのい
ずれの単一遷移の約FWHM帯域幅の範囲にわたり調節
することができる。FWHM利得帯域幅に対して主に寄
与する所は、圧力誘導衝突の広がりにあるため、調整範
囲は、放電室内の圧力を増加することにより簡単に拡張
できる。157nmフッ素分子遷移の近接した即ち約7
pm離れた回転線遷移が、上昇した圧力において個々の
遷移の圧力広がりによって重なり合う場合には、拡張さ
れた波長範囲(約50pm)にわたりほとんどの連続的
な調整を行うことができる。図20は上昇圧力にもとで
157.6299nmの強い線近傍のスペクトル利得分
布を示す。
【0069】勿論、従来のエキシマレーザで使用される
一般的な約3気圧の気圧を超えてレーザ室圧力を増加す
ることは、室のコストを増加させる可能性がある。しか
しながら、出願人は、約7から10気圧の範囲での圧力
は、主要コストを増加させることなく対応可能であり、
調節範囲を実質的に拡大させることになると考える。
【0070】単一のプリ電離器チューブ 図7Aに示されるように、図3に示される2プリ電離器
チューブ56は、単一プリ電離器チューブ56Aに置換
えられた。単一チューブのプリ電離器は1998年2月
17日に発行された米国特許第5,719,896号の
開示に従って作製された。尚、この特許の開示事項を本
明細書に参照文献として援用する。出願人は、1つのプ
リ電離器チューブで十分であるばかりでなく、非常に意
外なことであるが、性能が2プリ電離器設計に勝るもの
に改善されることを発見した。この実施形態において、
プリ電離器は電極の上流に位置する。出願人は、1つの
チューブプリ電離器は放電空間安定性を向上することに
よりパルス−パルス安定性を向上することを確認した。
【0071】ここで図7Aを参照し、このプリ電離器
は、一体化チューブ設計を利用し、チューブの一体化構
成要素として、そこに組み込まれている非追随溝170
を備えた套管部品180を有する、。ロッド部分145
の直径及びプリ電離器の套管部分180の外径は1/2
インチである。内部導体ロッド146は、7/37イン
チの直径を有し、接地接続をするため套管部分を通り延
びている接続線は約1/16インチの直径である。従来
のプリ電離器チューブ設計は、約1/4インチ直径のロ
ッド部分及び約1インチ直径の套管を備えた2つの直径
を持つ設計を使用した。これは、製造目的に対し、套管
要素をチューブ部品に接合する結合工程を必要とする。
既存の設計ルールと反対の一定の直径でより厚いチュー
ブの設計は、低コンデンサンスに起因しイオン化が低下
すると予測されるであろう。大半の設計では、チューブ
の厚さは選択された材料の誘電強度に依存する。当業者
は、従来の既存プリ電離器チューブ設計技術は、最高の
誘電強度を備えた材料を選択し、この容量に整合するよ
う壁厚さを決めることであると理解するであろう。例え
ば、サファイヤ材料は、1200ボルト/ミルから17
00ボルト/ミルまでの範囲の誘電強度を有することで
知られている。従って、0.035インチ厚さの誘電厚
さは、レーザが25kVで動作する場合には2の安全率
となる。この設計は、低キャパシタンスをもたらすが、
この減少したキャパシタンスのレーザ動作における実際
の効果は、測定される次元において、電極ギャップの放
射の意外にも増加するために無視できることが分った。
一定直径でより厚いチューブ壁の一体套管設計により、
材料の単一片を、非追随溝170を設けるように機械加
工することができる。出願人は超純度材料の使用を続け
ているが、単一片構成であるため、超純度(即ち99.
9%)多結晶半透明の酸化アルミニウムセラミックを使
用する必要はない。套管180とチューブ145との間
に意図的に一体的関係を作るためにの拡散結合の準備と
して、煩わしいチューブ寸法の表面研磨を行う必要はな
い。事実、高純度は、材料の気孔率ほど重要な特性では
ないことが把握された。気孔率が大きくなるほど、より
誘電強度は減少することが見出された。結果として、C
oors Ceramics社において材料番号AD−
998Eで製造され300ボルト/ミルの誘電強度を有
するもののように、好ましくは少なくとも99.8%の
純度で低気孔率を備えた商用グレードのセラミックを使
用できる。前述のようにそこに配置される非追随溝17
0を有する套管180は、チューブの表面に沿って陰極
から接地面160に軸方向に高電圧が追随するのを防止
するよう作用する。
【0072】以上説明したように、出願人は、単一プリ
電離器が2プリ電離器より劇的に機能することを見出
し、以上説明したように第1の好ましい実施形態では、
単一プリ電離器システムを電極の上流に配置する。出願
人は、その上下流に配置する単一プリ電離器を用いて実
験し、特定の送風速度でおいて、この配置が実質的に2
チューブ配置における上流配置よりより良いパルスエネ
ルギ安定性を作り出すことを見出した。
【0073】高効率室 レーザの効率を向上するため室に対し改良がなされた。
アルミナAl23から成る単一片の陰極絶縁体55A
は、図6に示される上方室構造から陰極を絶縁する。従
来設計において、絶縁体内の熱膨張応力による絶縁体ク
ラッキングを避けるために8個の分離した絶縁体が必要
とされた。この重要な改良は、室の先端部分を短くする
ことを可能とし、陰極83とピーキングコンデンサ82
との間の距離を大いに低減した。ピーキングコンデンサ
のアレイ82を形成する個々のコンデンサ54Aは従来
技術に比べ陰極により近く水平に移動された。
【0074】図3に示されるように商用リソグラフィー
レーザにための従来の陰極は、一般的に陰極支棒53に
より支持されていた。この好ましい実施形態では、陰極
支持棒は削除されて、陰極83をわずかに厚くするとと
もに単一片絶縁体55A上に直接取り付けられた。陰極
83は、ピーキングコンデンサ82の高電圧側82Aに
15本の供給通路ロッド83A及び接続ナット83Bに
より接続される。好ましい実施形態において、新たな陽
極支持棒84Aは、実質的に従来の陽極支持棒より大き
く、ガス流れ領域に位置するフィン84Bを含む。これ
ら両構成によって、陽極の温度変化は最小とされる。
【0075】金属シール 出願人は、従来のエラストマー・シールがフッ素ガスと
反応しでレーザガス内に不純物を作り出し、レーザ性能
を劣化させることを見出した。本発明の好ましい実施形
態はレーザ室を密閉するため全て金属シールを使用す
る。好ましい金属シールは、錫メッキしたインコネル1
718シールである。
【0076】モネル電流帰還及び翼 また、出願人は、ステンレス鋼の部品もフッ素と反応し
てレーザガス内に不純物を作り出すことを見出した。従
って、この好ましい実施形態において、従来のステンレ
ス鋼電流帰還構造及びガス流れ翼は、モネル電流帰還2
50及びモネル流れ翼252及び254に置換えられ
た。
【0077】ファン改良 本発明のこの好ましい実施形態は、真鍮を用いない送風
機ブレード構造を含む。送風機ブレードは、共振効果を
大いに減少させ耐久寿命を向上する非対称ブレード配置
を含む。
【0078】シリコンを用いないファンブレード構造 出願人は、送風機ブレード構成に一般的に使用される蝋
付け材料が、レーザ室内のSiF2の主要源であること
を見出した。このガスは、KrFレーザに対しレーザ性
能を大いに劣化させ、ArFレーザ及びF2レーザに対
し全体的な問題を引き起こす。出願人はこの問題に対し
4つの解決策を明らかにした。初めにブレード構造は、
材料(この場合アルミニウム)の固体ブロックから各セ
グメントに機械加工された。他の解決策は、ブレード構
造を各セグメント毎に鋳造することであった。次に、各
セグメントは、新たな材料を添加せず電子ビーム溶接を
使用しで互いに溶接された。また、ブレードをフレーム
構造に接合することによりブレード構造を作ることが可
能であるが、この場合、従来の蝋付け工程の代わりに電
子ビーム溶接による接合である。第4の方法は、シリコ
ンを用いない「はんだ」使用のはんだ付け工程を用い
て、ブレードをフレーム構造に接合することである。ア
ルミニウム6061が、全構成部品片に対する基礎材料
として使用される。次に、これらの部分は、はんだ付け
工程の準備として銅メッキされる。次に、組み立て部品
の全てを、一般的に真空炉内で91%の錫(Sn)及び
9%の亜鉛(Zn)の低温はんだを使用して、ファンが
はんだ付けされる。このはんだは、シリコンがなく、銅
メッキアルミニウムに使えるために選択される。次に、
組み立てられてはんだ付けされたファンは、ニッケルメ
ッキされる。この構造に関する方法により、製造者にと
り高価ではないオン−シリコンファンを提供する。
【0079】共振効果の低減 従来の送風機ブレード構造は、23枚の縦方向のブレー
ドを備えた横流送風機から成る。これらのブレードは、
この構造の円周に対称的に装着された。実質的共振効果
がファンパラメーター及び実際のレーザ性能に関し測定
された。ファンの回転周波数の23倍での音響波に対応
するレーザビームの摂動が示された。また、ファンの回
転周波数の23倍に対応する軸受けへの悪影響が測定さ
れた。
【0080】ファン構造設計の改良は、図14Aに示さ
れる非対称ブレード配置を必要とする。図14Bに示さ
れる代替案では、ファンブレード構造は、機械加工され
た或いは鋳造された16の個別のセグメントから形成さ
れこれら各セグメントが23枚のブレードを有し、各セ
グメントが隣接する部分に対し360/(1523)即
ち約1回転するようになっている。ファンブレード構造
製作を機械加工或いは鋳造方法で比較的簡単に行う他の
改良としては、図14C中320に示されるように、ブ
レードを翼に形成することである。従来のブレードは貼
り付けられたものであり、比較のために、この貼り付け
ブレードの2つの断面が参照番号314に示される。回
転の方向は、参照番号318に示され、参照番号330
はブレード構造の円周を表す。従来のブレードは、厚さ
が均一であるのに対し、翼型ブレードは、丸い先端部、
厚みのある中央部分、及び次第に細くなる尾縁部を含む
水滴型輪郭を有する。
【0081】軸受けの改良 本発明の実施形態では、従来技術に優る2つの代替的軸
受け改良の1つを使用することが可能である。 セラミック軸受け 本発明の好ましい実施形態は、セラミック軸受けを含
む。好ましい軸受けは、合成潤滑油、好ましくは過フッ
化ポリアルキルエーテル(PEPE)を含む窒化シリコ
ンである。これらの軸受けは、実質的に従来のエキシマ
レーザファン軸受けと比べ、より長い寿命を提供する。
加えて、この軸受け及び潤滑油は高反応フッ素ガスに大
きな影響は受けない。
【0082】磁気軸受け 本発明の他の好ましい実施形態は、図7Bに示されるよ
うなファン構造を支持する磁気軸受けを含む。次に、こ
の実施形態では、ファンブレード構造146を支持する
シャフト130は、能動的磁気軸受けシステムにより支
持されるとともに、ブラシレスDCモータ130により
駆動され、このモータの回転子129及び少なくとも2
つの軸受けの回転子128はレーザ空洞のガス雰囲気内
に密閉され、モータ固定子140及び磁気軸受け磁石の
コイル126はガス雰囲気外に配置されている。また、
この好ましい軸受け設計は、ガス雰囲気外に配置される
コイルを有する能動的磁気スラスト軸受け124を含
む。
【0083】パルス電力システム 4つのパルス電力モジュールの機能の説明 好ましいパルス電力システムは、図8A及び8Bに示さ
れる4つの分離したモジュールに製造され、各モジュー
ルは、エキシマレーザシステムの重要部分になり、部品
欠陥の際或いは定期予防保守プログラムの経過で、素早
く交換可能である。これらのモジュールとして、出願人
は、高電圧電源モジュール20、整流子モジュール4
0、圧縮ヘッドモジュール60、及びレーザ室モジュー
ル80を指定して説明する。
【0084】高電圧電源モジュール 高電圧電源モジュール20は、208ボルト3相工場用
電力を10から300ボルトまでのDC源に変換する3
00ボルト整流器22含む。インバータ24は、整流器
22の出力を高周波300ボルトパルスに100kHz
から200kHzの範囲で変換する。インバータ24の
周波数及びオン期間は、システムの最終出力パルスエネ
ルギの経過制御を行うように、HV電源制御盤21によ
り制御される。インバータ24の出力は、増加変圧器2
6で約1200ボルトまで増加される。変圧器26の出
力は、標準ブリッジ整流回路30及びフィルターコンデ
ンサ32を含む整流器28により1200ボルトDCま
で変換される。DC回路30からの電気エネルギは、図
8Aに示されるインバータ24の動作を制御するHV電
源制御盤21により管理される整流子モジュール内40
の8.1FC0充電コンデンサ42を帯電させる。HV
電源制御盤21内の設定点は、レーザシステム制御盤1
00により設定される。
【0085】読者は、図8Aに示されるこの実施形態に
おいて、レーザシステムのパルスエネルギ制御は電源モ
ジュール20により供給されることを留意すべきであ
る。整流子40及び圧縮ヘッド60内の電気回路は、毎
秒1,000から2,000回の割合で電気パルスを形
成するとともにパルス電圧を増幅して且つパルスの持続
時間を遅れずに圧縮するために、電源モジュール20に
より充電コンデンサ42に蓄積された電気エネルギを利
用するためだけに使用される。この制御の例として、図
8Aは、制御盤100内のプロセッサー102が、充電
サイクル間は半導体スイッチ46により下流回路から隔
離されている充電コンデンサ42に、正確に700ボル
トを供給するように電源を制御したことを示す。整流子
40及び圧縮ヘッド60内の電気回路は、スイッチ46
が閉じられた際、即座にそして自動的にコンデンサ42
に蓄積された電気エネルギを、制御盤100内のプロセ
ッサー102により確定された必要とされる正確なエネ
ルギで、次のレーザパルスを供給するために必要とされ
る電極83及び84を横切る正確な電気放電パルスに変
換する。
【0086】整流子モジュール 整流子モジュール40は、C0充電コンデンサ42を含
み、この実施形態では、C0充電コンデンサ42は、
8.1Fの総キャパシタンスを供給するように並列に接
続されるコンデンサのバンクである。電圧分圧器44
は、整流子40及び圧縮ヘッド60内で電気パルスを形
成し圧縮し増幅する際、ピーキングコンデンサ82に更
に電極83,84間に所望の放電電圧を生成する電圧
(「制御電圧」と呼ばれる)にコンデンサ42の充電を
制限するために制御ボード21により使用されるHV電
源制御盤21に帰還電圧信号を供給する。
【0087】(電気パルスを、約3ジュール16,00
0ボルトの範囲、毎秒2000Hzパルスパルスレート
で供給するよう設計された)この実施形態では、(図8
F1に示されるように)電源20が充電コンデンサ42
を800ボルトに充電するため約250マイクロ秒が必
要とされる。従って、充電コンデンサ42は、完全に帯
電され、整流子制御盤41からの信号が充電コンデンサ
0に蓄積された3ジュールの電気エネルギを電極83
及び84を横切る16,000ボルト放電へ変換する極
めて高速の段階を起こすように半導体スイッチ46を閉
じる際、所望の電圧で十分充電され安定した状態とな
る。また、この実施形態に関しては、半導体スイッチ4
6はIGBTスイッチであるが、SCR、GTO,MC
Tなどのような他のスイッチ技術も使用できる。600
nHの充電インダクタ48は半導体スイッチ46と直列
とされ、C0充電コンデンサ42を放電するために、ス
イッチ46が閉じている間スイッチ46を通る電流を一
時的に制限する。
【0088】パルス発生段階 高電圧パルス発生の第1段階は、パルス発生段階50で
ある。パルスを発生するために、充電コンデンサ42の
電荷は、IGBTスイッチ46を閉じることにより、図
8F2に示されるようにC18.5Fコンデンサ52に
約5sで入れ替えられる。 圧縮の第1段階 可飽和誘導子54は、初期段階ではコンデンサ52に蓄
えられた電圧を受入れず、その後、圧縮61の第1段階
として、図8F3に示されるように約550nsの伝搬
期間でコンデンサ52からの1:23設定パルス変圧器
56を介したC p-1コンデンサ62に対する電荷の伝搬
を可能とすることにより飽和される。
【0089】パルス変圧器56の設計を以下に述べる。
パルス変圧器は、700ボルト、17,500アンペ
ア、550nsパルス繰り返し周波数を、圧縮ヘッドモ
ジュール60におけるCp-1コンデンサ列62に極一時
的に蓄積される16,100ボルト、760アンペア、
550nsパルスに極めて効率的に変換する。 圧縮ヘッドモジュール 圧縮ヘッドモジュール60は、更にパルスを圧縮する。
【0090】圧縮の第2段階 Lp-1可飽和誘導子64(約125nHの飽和インダク
タンス)は、16.5nFCp-1コンデンサ列62の電
圧を約550ns受入れず、その後、電極83、84及
びプリ電離器56Aに並列に電気接続され、レーザ室8
0の先端に配置された16.5nFCpピーキングコン
デンサ82に(約100nsで)、Cp-1上の電荷が流
れることを可能とする。Cpピーキングコンデンサ82
に帯電させるために、550ns長パルスの100ns
長パルスへのこの変換は、図8Aの65に示される圧縮
の第2及び最終段階を構成する。
【0091】レーザ室モジュール レーザ室モジュール80の先端の取り付けられ且つその
1部としてのピーキングコンデンサ82に電荷が流れ始
めた約100ns後に、ピーキングコンデンサ82の電
圧は、約14,000ボルトに到達して電極間の放電が
始まる。放電は約50ns続き、その間、時間レージン
グがエキシマレーザの光共振室内で起る。光共振室は、
この例において、図8Aの参照番号86に示されている
2プリズム波長セレクタ及びR−最大鏡を共に含む線選
択パッケージ86及び出力カプラ88により規定され
る。このレーザに対するレーザパルスは、20から50
ns、約10mJの157nmパルス及び毎秒2000
パルスまでの繰り返し率の狭帯域である。このパルス
は、図8A中に全て示されているように、レーザビーム
90を規定し、ビームのパルスは、フォトダイオード9
2によりモニタされる。
【0092】パルスエネルギの制御 フォトダイオード92からの信号は、制御盤100中の
プロセッサー102に伝達され、プロセッサーは、次の
及び/又は未来のパルス用のコマンド電圧を設定するた
めに、このエネルギ信号及び好ましくは他の過去のパル
スエネルギデータ(パルスエネルギ制御アルゴリズムと
題する章で後述する)を使用する。レーザが一連の短い
バースト(約0.1秒の不感時間で分離した2000H
zで100パルス、0.5秒のバースト)で動作するよ
うなこの好ましい実施形態において、制御盤100内の
プロセッサー102は、連続パルスに対しパルス・ツー
・パルス・エネルギ変化を最小にするとともにバースト
・ツー・バースト・エネルギ変化を最小にするように制
御電圧を選択するため、他の過去のパルスプロファイル
データとともにバーストにおける以前の全てのパルスに
関するエネルギ信号を使用し更に最新のパルスエネルギ
信号も使用する特別なアルゴリズムでプログラムされ
る。この計算は、制御盤内プロセッサー102により約
35sの周期間にこのアルゴリズムを使用し実行され
る。レーザパルスは、図8F3に示されるIGBTスイ
ッチ46のT0発射に続き約5s起り、約20sがレー
ザパルスエネルギデータを収集するため必要とされる。
(スイッチ46の発射の開始はT0と呼ばれる。)従っ
て、新たな制御電圧値は、(図8F1に示されるよう
に)以前のパルス(2000Hzで発射周期は500
s)に対しIGBTスイッチ46の発射後約70マイク
ロ秒で準備が完了する。エネルギ制御アルゴリズムの特
性は以下に記述され、本明細書で参照文献として援用す
る米国特許出願番号09/034,870に更に詳細に
記述されている。
【0093】エネルギ回復 この好ましい実施形態は、以前のパルスから過剰エネル
ギを充電コンデンサ42に返す電子回路を備える。この
回路は、実質的に無駄なエネルギを減少し、レーザ室8
0内のアフターリンギング(after ringin
g)を実質的に排除する。
【0094】エネルギ回復回路57は、図8Bに示され
るCo充電コンデンサ42を横断し直列に接続されてい
るエネルギ回復誘導子58及びエネルギ回復ダイオード
59から成る。パルス電力システムのインピーダンス
は、正確には室のそれと整合していない、或いは室イン
ピーダンスがパルス放電の間幾オーダーの量で変化する
ために、負の状態の「反射」は、パルス発生システムの
前端方向に向かって室から後方に伝搬する主パルスから
発生される。過剰エネルギが圧縮ヘッド60及び整流子
40を通過し逆に伝搬された後、スイッチ46は、制御
装置によるトリガー信号の消去により開放される。エネ
ルギ回復回路57は、誘導子58における電流の反転に
対し、ダイオード59によりクランプされた共振フリー
ホイーリング(充電コンデンサ42及びエネルギ回復誘
導子58から成るL―C回路のリングングの半サイク
ル)を介して充電コンデンサ42に負電圧を発生させた
反射の極性を反転する。最終結果として、室80からの
実質的に反射エネルギの全ては、各パルスから取り戻さ
れ、充電コンデンサ42に次のパルスのために使用され
るよう用意される正電荷として蓄積される。図8F1、
2、及び3は、コンデンサC0、C1、Cp-1、Cp上の
電荷を示す時間線チャートである。チャートはC0のエ
ネルギ回復の過程を示す。
【0095】磁気スイッチバイアス 可飽和誘導子において使用される磁気材料の全B−H曲
線振幅を完全に使用するためにパルスがスイッチ46を
閉じることによって開始された時、各誘導子が反転飽和
されるようにDCバイアス電流が供給される。整流子可
飽和誘導子48及び54の場合、これは、約15Aのバ
イアス電流の流れを(通常のパルス電流の流れ方向と比
較して)後方に誘導子を介して供給することにより達成
される。このバイアス電流は、バイアス電流源120に
より分離誘導子LB1を介して供給される。実際の電流
の流れは、電源から整流子の接地接続を介してパルス変
圧器の1次巻線を通り、可飽和誘導子54を介して可飽
和誘導子48を通り、更に孤立誘導子LB1を介して矢
印B1に示されるようにバイアス電流源120に戻され
る。
【0096】圧縮ヘッド可飽和誘導子の場合、約5Aの
バイアス電流B2は、第2バイアス電流源126から孤
立誘導子LB2を介して供給される。圧縮ヘッドにおい
て、電流は分岐し、主B2−1は、可飽和誘導子Lp−
164を介して進むとともに、孤立誘導子LB3を介し
て第2バイアス電流源126に戻される。電流B2−2
のほんの一部が、圧縮ヘッド60及び整流子40を接続
しているHVケーブルを介してパルス変圧器2次巻線を
通り接地へ、そしてバイアス抵抗を介して第2バイアス
電流源126に対し逆に伝搬する。また、この第2小電
流は、パルス変圧器をバイアスするため使用されるた
め、それはパルス動作に対しリッセトされる。2枝の個
々に分岐した電流量は、各経路中の抵抗により決定さ
れ、各経路がバイアス電流の正しい量を受取るよう意図
的に調節される。
【0097】電流の流れ方向 この実施形態において、標準3相電源10からシステム
を介して電極及び電極84を越えた接地へのパルスエネ
ルギの流れを「順流れ」と呼び、更に、この方向を順方
向と呼ぶ。可飽和誘導子にような電気部品を順伝導と呼
ぶ場合、電極に向かう方向にパルスエネルギを導くこと
が飽和に向かってバイアスされることであるのを意味す
る。逆伝導の場合、充電コンデンサに向う電極から離れ
る方向にエネルギを導くことが飽和に向かってバイアス
されることであるのを意味する。システムを介した電流
の流れ(電子流れ)の実際の方向は、あなたがシステム
内のどこにいるかによって左右される。考えられる混乱
の源としてのこれを排除するために、ここで電流の流れ
方向について説明する。
【0098】この好ましい実施形態において図8A及び
8Bに関し、C0コンデンサ42は、スイッチ46が閉
じた際、電流がコンデンサ42から誘導子48を通りC
1コンデンサ52の方向へ(電子は実際には逆方向へ流
れることを意味する)流れるよう、(例えば)正700
ボルトに帯電される。同様に、電流の流れはC1コンデ
ンサ52からパルス変圧器56の1次側を通り接地へ流
れる。従って、電流及びパルスエネルギの方向は同じ
で、充電コンデンサ42からパルス変圧器56への方向
である。「パルス変圧器」と題する章で以下に説明され
るように、パルス変圧器56の両1次ループ及び2次ル
ープは接地に流れる。結果として、(主部分[一般的に
放電の約80パーセント]を表す)放電の初期部分が、
電極から変圧器56に向かう方向にある間、電流はパル
ス変圧器56と電極との間を流れる。従って、主放電期
間の電子流れの方向は、接地から2次のパルス変圧器5
6を介して一時的にCp-1コンデンサ62に、誘導子6
4を介して一時的にCpコンデンサ82に、そして誘導
子81を介して(放電陰極と呼ばれる)電極84を通
り、放電プラズマを介して電極83を通り、そして接地
へ戻る。これにより、主放電の間、パルス変圧器56と
電極84,83との間にパルスエネルギと同じ方向に電
子が流れる。放電の主部分の直ぐ後に、電流及び電子流
れは反転し、反転電子流れは接地から接地電極84を介
してその電極と電極83との間の放電空間を通り、変圧
器56を通る回路を介して接地に戻る。変圧器56を通
る反転電子流れの通過は、接地からパルス変圧器56の
「1次」側(主パルスの電流流れと同じ方向)を介し
て、最終的に図8F2に定性的に示されているC0を負
に帯電するような電子流れによって、変圧器56の
「主」ループ内に電流を生成する。C0における負電荷
は、図8F2に示され、前記したエネルギ回復と題する
章に説明されたように反転される。
【0099】パルス電力構成部品の詳細な説明 電源 好ましい実施形態の電源部の更に詳細な回路図を図8C
に示す。図8Cに示されているように、整流器22は、
プラス150vから−150VDC出力を備えた6パル
ス相制御整流器である。インバータ24は、実際には3
つのインバータ24A,24B,及び24Cである。
8.1FC0充電コンデンサ42の電圧がコマンド電圧
より低い50ボルトである場合、インバータ24B及び
24Cはオフされ、インバータ24AはC042の電圧
がわずかにコマンド電圧を越える場合にオフされる。こ
の手順により、充電の末期付近の充電率が減少される。
変圧器26A、26B,及び26Cの設定は、各々7k
wとされ、電圧を1200ボルトACに変圧する。
【0100】3つのブリッジ整流回路30A,30B,
及び30Cが図示されている。HV電源制御盤21は、
12ビットのデジタルコマンドをアナログ信号に変換
し、それをC0電圧モニタ44からの帰還信号45と比
較する。帰還電圧がコマンド電圧を越える場合、インバ
ータ24Aは上記のようにオフされ、Q2スイッチ34
は電源内の蓄積エネルギを消費するよう閉じ、Q3分離
スイッチ36はいずれの付加エネルギが電源から出るの
を妨げるよう開き、Q1ブリードスイッチ38は、C0
の電圧がコマンド電圧に等しくなるようにC042の電
圧を落とすために閉じている。その時、Q1は開いてい
る。
【0101】整流子及び圧縮ヘッド 整流子40及び圧縮ヘッド60の主構成部品は図8A及
び8Bに示されており、システムの動作に関しては前述
された。この章では、整流子の製作の詳細を説明する。 半導体スイッチ この好ましい実施形態での半導体スイッチ46は、米国
ペンシルベニア州PennsylvaniaのPowe
rex社により供給されるP/N CM 1000HA
−28H IGBTスイッチである。
【0102】誘導子 誘導子48、54及び64は、米国特許第5,448,
580号及び第5,315,611号に開示されるもの
に類似の可飽和誘導子を含む。好ましい可飽和誘導子設
計の平面図と断面図を、図8G1及び8G2にそれぞれ
示す。この実施形態の誘導子において、図8G2に示さ
れるような参照番号301、302、303及び304
などの流束遮断金属片は、誘導子内の漏れ流束を低減す
るため付加される。また、この誘導子への電流入力は、
コンデンサ62に接続されるバスに対し参照番号305
でのネジ接続である。電流は、垂直導体を通り4回半ル
ープをなす。場所305から電流は、参照番号1Aで示
される中心の大直径の導体を下方に、参照番号1Bで示
される円周上の6つの小さな導体を上方に、参照番号2
Aを下方に、参照番号2Bを上方に、全ての流束遮断部
品を下方に、参照番号3Bを上方に、参照番号3Aを下
方に、参照番号4Bを上方に、そして参照番号4Aを下
方に流れ、電流は場所306に存在する。ここで壺のよ
うなハウジング64Aは高圧電流ヘッドの役割をする。
可飽和誘導子の「蓋」64Bは、テフロン(登録商標)
などの電気絶縁材料から成る。従来のパルス電力システ
ムにおいて、オイル絶縁電気部品からのオイル漏れは問
題であった。この好ましい実施形態において、オイル絶
縁部品は可飽和誘導子に制限され、オイルは上記のよう
に高電圧接続出力導体である壺型オイル含有金属ハウジ
ング64Aに含まれる。全ての密閉接続は、実質的にオ
イル漏れの可能性をなくすために、オイルレベルの上側
に配置されている。例えば、誘導子64中の最低位の密
閉は、図8G2において参照番号308に示される。流
束遮断金属部品は誘導子を通る電流路の中間にあるた
め、この電圧は、流束遮断金属部品と他巻線の金属ロッ
ドとが干渉しないようにするための空間を低減できるよ
うに調整する。フィン307は、熱除去を促進するため
に設けられる。
【0103】コンデンサ コンデンサ列42、52、及び62は全て並列に接続さ
れている市場で入手可能な既存のコンデンサ列から成
る。これらのコンデンサは、米国ジョージア州Smyr
naの村田製作所などの供給業者から入手可能である。
出願人が選択するコンデンサと誘導素子とを接続する方
法は、米国特許第5,448,580号に開示されたも
のと類似の方法で重ニッケルコートされた銅線を有する
特別のプリント回路基板上に正及び負端子にはんだ付け
或いはボルトで締めする方法である。
【0104】パルス変圧器 また、パルス変圧器56は、米国特許第5,448,5
80号及び第5,313,481号に開示されるパルス
変圧器に類似しているが、本発明のパルス変圧器は、2
次巻線において一巻きのみ、及び23個の分離した1次
巻線を有する。パルス変圧器56の図面を図8Dに示
す。23個の1次巻線の各々は、図8Dの底縁部に沿い
示されるプリント回路基板56B上の正及び負端子にボ
ルトで固定される(各々が貫通したボルト穴を備えた平
らな縁部有する)2つのフランジを有するアルミニウム
巻線枠56Aを含む。絶縁体56Cは、各巻線枠の正端
子を隣接する巻線枠の負端子から分離する。巻線枠のフ
ランジ間の中空円筒は、約1/32インチの壁厚さ、外
径0.875、長さ1 1/16インチである。巻線枠
は、長さ1インチ、厚さ0.7ミルのMetglas
(商標)2605S3A,及び厚さ0.1ミルのマイラ
ーフィルムで、絶縁Metglas(商標)巻付け体の
外形が2.24インチになるまで巻付けられる。1つの
1次巻線を形成する単一巻付け巻線枠の斜視図を図8E
に示す。
【0105】2次の変圧器は電気ガラスの堅く密着した
絶縁チューブ内に取り付けられた単一のステンレス鋼ロ
ッドである。巻線は、図8Dに示される4部分内にあ
る。図8Dにおける参照番号56Dで示される2次ステ
ンレス鋼は、参照番号56Eにおいてプリント回路基板
56B上の接地導線に接地され、高電圧端子は参照番号
56Fに示される。上述されたように、1次巻線の+と
−端子間700ボルトパルスが、1から23の電圧変圧
のために2次側の端子56Fにマイナス16,100ボ
ルトパルスを生成することになる。この設計は、極めて
早い出力立ち上がり時間を可能とする極めて低いリーク
のインダクタンスを実現する。
【0106】レーザ室パルス電力部品 Cpコンデンサ82は、レーザ室圧力容器の先端取り付
けられた28個の0.59nfコンデンサ列から成る。
電極83及び84は、約0.5から1.0インチ離され
ている長さ約28インチの各々強固な真鍮棒である。こ
の好ましい実施形態では、先端電極83は陰極で、底電
極84は図8Aに示されるように接地に接続されてい
る。
【0107】圧縮ヘッド取り付け 本発明のこの好ましい実施形態は、図8H1及び8H2
に示される圧縮ヘッド取り付け技術を含む。図8H1
は、電極83及び84に関連する圧縮ヘッドモジュール
60の場所を示すレーザシステムの側面図である。この
技術は、圧縮導線室接続に関連するインピーダンスを最
小にするよう設計され、同時に圧縮ヘッドの即座の交換
を簡素化する。図8H1及び8H2に示されるように、
接地接続は図8H1中81A及び図8H2中81Bにお
いて示されるように圧縮ヘッドの後ろ側に沿い約28イ
ンチ長スロットタブ接続でなされる。スロットタブの底
は、可撓性フィンガーストック81Cに合わせる。好ま
しいフィンガーストック材料は商品名Multilam
(登録商標)で販売されている。高電圧接続は、可飽和
誘導子64の6インチ直径平滑底と図8H1の参照番号
89における可撓性フィンガーストックの片アレイ間で
なされる。前述のように、好ましいフィンガーストック
材料は、Multilam(登録商標)である。この組
合せは、約5分の修理或いは予防保守のための圧縮ヘッ
ドモジュールの交換を可能とする。
【0108】ガス制御モジュール この好ましい実施形態は、フッ素モニタを使用すること
なく、選択されたスイート・スポットでの動作を可能と
するフッ素制御システムを含む。この実施形態を図16
参照により記述する。
【0109】フッ素消耗 レーザ室1は約20.3リットルのレーザガスを含む。
上記のように、一般的に成分は、約4気圧の圧力のもと
で0.1パーセントのフッ素及び残部のバッファガス
(好ましくは、ヘリウム、ネオン、或いはヘリウムとネ
オンの組合せ)である。0.1パーセントのフッ素は、
4気圧のもとでフッ素約0.0023リットル即ち2.
3mlの量を表す。質量換算においては、レーザ室内の
フッ素の一般量は、約110mgである。(1%フッ素
混合の約41kPaに対応する)純フッ素の分圧は、
(リソグラフィーレーザでは一般的な)約411Paで
ある。約40パーセントのデューティ因子でのレーザ動
作での一般的操作の間、フッ素は毎時約4.5mg(こ
れは毎時室中フッ素の約4%に対応する)の割合で消耗
する。純フッ素の分圧に換算すると、このフッ素の一般
消耗率は、毎時約16Paである。この消耗を補償する
ため1%フッ素ガス混合を使用し、約1.6kPaに等
しい混合量が室に付加される。レーザに対するフッ素消
耗率は一定には程遠い。レーザファンが動作したがレー
ジングが起らない場合、消耗率は約半分にカットされ
る。ファンが休止した場合、フッ素消耗率は40%のデ
ューティ因子消耗率の約1/4にカットされる。100
%のデューティ因子において、消耗率は40%のデュー
ティ因子消耗率の約倍である。
【0110】ガス交換 上記工程は、基本的にほとんど連続で消耗されたフッ素
を交換する。また、フッ素ガス源は1%のみであるの
で、それはバッファガス或いは室内のガスの1部をほと
んど連続で交換する。しかしながら、レーザガスの1部
は、実質的に連続して交換されるが、このモードの操作
はレーザガスの不純物の増加をもたらし、レーザの効率
を低下させる。この効率の低下は、所望のパルスエネル
ギを保つために、電圧の増加及び/又はフッ素濃度の増
加を必要とする。このため、従来システムを備えた一般
的実施においては、実質的に完全ガス交換のためレーザ
が周期的に休止することを意味する。この実質的完全ガ
ス交換は再充填と呼ばれる。これらの期間は、再充填の
間の100,000,000パルスのようなレーザパル
スの数に基づき決定するか、或いは最後の再充填以降の
カレンダー時間或いはパルスとカレンダー時間との組合
せに基づき再充填時間を決定できる。その上再充填時間
を特定のフッ素濃度において所望出力のために必要とさ
れる充電電圧の大きさにより決定できる。好ましくは再
充填後「スイート・スポット」のため新たな試験をすべ
きである。その上、充填間にスイート・スポット試験を
周期的に行うすべきであり、これによりスイート・スポ
ットが変化しても、操作者は新たなスイート・スポット
がどこであるかを知ることができる。
【0111】再充填は、図16に示されるシステムを使
用し次のように行うことができる。この説明では、通常
のように0.1%Fl及び残部バッファガスから成るレ
ーザガスを仮定する。バルブ510,506,515,
512,517、及び504が閉じ、バルブ506及び
512が開かれ、真空ポンプ513が動作し、レーザ室
が13kPaより少ない絶対圧力にポンプダウンされて
いる。(直接ポンプダウンラインは、室1と真空ポンプ
513との間に素早いポンプダウンを可能とするため設
けられる。)バルブ512は閉じている。バルブ516
は開き、バッファガス弁516からの100%Heバッ
ファガスが、室にそれを50Cで262kPaに等しい
圧力で満たすよう加えられる。(20.3リットルのレ
ーザ室に対し、50Cからの室温度偏差に対する1kP
a/CのΔP/ΔT補正を使用し、温度補正を見積もる
ことができることを留意すること。そのため室温度が2
3Cの場合、247kPaに満たされることになる。)
バルブ517が閉じ、バルブ515が開き、1%Fl、
ハロゲン濃厚ガス弁514からの99%バッファガス混
合量が、室1にそれを50Cで290kPaに等しい圧
力に満たすよう加えられる。(温度補正が使用されてい
ることに留意すること。)これは室内に約0.1%Fl
及び99.9%バッファガスのガス混合を生成する。室
が約50Cに温められる場合、圧力は約4気圧になる。
【0112】パージシステム O2は、強く157nm光を吸収するため、O2はビーム
路から排除されなければならない。出願人は従来システ
ムに優る大いに改良されたN2パージシステム開発し
た。室外のレーザに関連する全ての光学部品は窒素によ
りパージされる。この窒素システムは、レーザの操作の
間に大気圧より約10パスカルだけ越える圧力で操作さ
れる。この小さな圧力差は、光学部品の圧力歪み効果を
避けるため好ましい。パージされた部品は狭線幅モジュ
ール、出力カプラ、波長計及びシャッター組み立て部品
を含む。
【0113】全ての可能性のある漏れ部分がシールされ
る。長さ約6フィートの1/16インチ内径チューブか
ら成る出力ポートが設けられる。出力ポートを通る流れ
は、パージシステムの適切な機能を確実にするためモニ
タされる。長さ約6フィートの1/16インチ内径チュ
ーブを通る毎秒約4リットルの好ましい流速は、所望の
2圧力差に対応する好ましい流速である。好ましく
は、6フィート出力ポートチューブ304が巻かれる。
流れは、N2の流れにより開放状態に保たれ且つ流れが
図17に示すように失われた時に警告光302を点火す
る簡単なフラップスイッチ300を用いモニタすること
ができる。類似パージシステムは、好ましくは、出力カ
プラ及び波長計に対し適用される。
【0114】ヘリウムをパージガスのため使用できる。
ヘリウムの利点は、より良い熱伝導特性及びより良い光
学特性を含む。しかしながら、ヘリウムは、窒素より高
価であり、生産レーザに使用される際にはヘリウムを再
生するための収拾システムを考慮しなければならない。
【0115】極めて高い繰り返し率で、図17に示され
ているLNP内回折格子の前面は、回折格子の前面に熱
境界層を作るに十分な熱を得てビームを歪めることがあ
る。このため、回折格子の前面を横切るパージ流れは好
ましいものである。そのようなシステムの例が図17
A,B,C及びDに示され、更に1999年11月30
日に出願された「狭線幅化ユニットを備えた高出力ガス
放電レーザ」と題する特許出願番号09/451,40
7に詳細に述べられている。尚、この特許の開示事項を
本明細書において参照文献として援用する。
【0116】レーザ構成部品の冷却 1000から2000Hzを越える繰り返し率での動作
に特に有用な本発明の好ましい実施形態は、エキシマレ
ーザを冷却するため図15に示される特有の冷却技術を
含む。
【0117】レーザ部品は、内部が図15の参照番号2
24に示される通風孔に取り付けられている送風機によ
り作り出されるわずかな真空に保たれているエンクロー
ジャ240内に納められている。キャビネットは、キャ
ビネットの先端近傍のろ過吸入口ポート241、及びガ
スケットドアの周りなどのわずかな小さな漏れ源を含む
ため、レーザエンクロージャを通る部屋空気の流れは、
レーザの熱生成部品より作り出される熱を取除くために
決して十分ではない約200ft3/秒である。レーザ
(おおよそ100%デューティ因子で12kw)により
作り出される極めて多量(おおよそ90パーセント)の
無駄な熱は、図15に示す冷却水システムにより除去さ
れる。
【0118】この実施形態においてレーザ内の主な熱源
は、高電圧源20、整流子40、圧縮ヘッド60、及び
レーザ室80である。室に対し水冷熱交換器は室内側に
位置し、熱は循環レーザガスから熱交換器、冷却水に伝
達される。他の熱交換器(図示せず)は、室の外表面上
に取り付けられている。残る主な熱生成部品に対し、冷
却水はそれら部品の場所へパイプで回され、1つ或いは
複数のファンが空気を水―空気熱交換器へ通し、図15
に示される部品上に押しやる。図示されているように圧
縮ヘッドに対する循環が含まれるが、HVPS及び整流
子に関しては、循環は、部品に対して、次に、再循環さ
れる前に他の要素をその上冷却するためにエンクロージ
ャの他の部分を介して熱交換器へ戻る。分けられたパン
242及び243は、通常、通風空気をフィルター24
1から矢印244に示される経路を介して通風孔へ誘導
する。
【0119】この冷却システムは配管を含まず、内側の
熱交換器に供給しレーザ室に添え付けられる水ラインを
除き、いずれのレーザ部品への水ラインの接続もない。
(レーザ室以外の)全ての部品は、エンクロージャ内部
で送風される空気により冷却されるため、部品を配置及
び交換する際に故障を起すような冷却接続はない。その
上、配管の必要のないことにより、エンクロージャ内で
の使用可能な部品及び機能空間を増加させる。
【0120】このF2レーザシステムは、特定の実施形
態を参照して説明されたが、種々の適用及び変更をする
ことができることを理解すべきである。例えば、多くの
代替実施形態がこの明細書に最初に記載されている特許
出願に説明されている。尚、それらの全ての開示事項を
本明細書において参照文献として援用する。エタロン出
力カプラは、付加的狭線幅化を実現するため使用可能で
あろう。レーザシステムは、種々のモジュールに対し設
計することが可能であるが、システムは少なくとも7つ
の分離したモジュールを含むことが好まし。バッファガ
スは、ヘリウムの代わりにネオンとすることもできる。
この発明は、特許請求の範囲のみによって限定されるべ
きである。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の商用リソグラフィー用エキシマレーザを
示す。
【図2】集積回路リソグラフィーに使用される従来の商
用エキシマレーザの主要要素の一部を示すブロック図で
ある。
【図3】図2におけるレーザのレーザ室の示す。
【図3A】従来の単一室型の種注入レーザの一例を示
す。
【図3B】従来の単一室型の種注入レーザの他の例を示
す。
【図3C】従来の単一室型の種注入レーザの他の例を示
す。
【図4A】本発明の好ましい実施形態を示す。
【図5A】単一室型の種注入F2レーザの1実施形態を
示す。
【図5B】単一室型の種注入F2レーザの1実施形態を
示す。
【図5C】単一室型の種注入F2レーザの他の実施形態
を示す。
【図5D】単一室型の種注入F2レーザの他の実施形態
を示す。
【図5E】単一室型の種注入F2レーザの他の実施形態
を示す。
【図5F】単一室型の種注入F2レーザの他の実施形態
を示す。
【図5G】単一室型の種注入F2レーザの他の実施形態
を示す。
【図5H】単一室型の種注入F2レーザの他の実施形態
を示す。
【図5I】単一室型の種注入F2レーザの他の実施形態
を示す。
【図5J】単一室型の種注入F2レーザの他の実施形態
を示す。
【図5K】単一室型の種注入F2レーザの他の実施形態
を示す。
【図5L】単一室型の種注入F2レーザの他の実施形態
を示す。
【図5M】単一室型の種注入F2レーザの他の実施形態
を示す。
【図6】本発明の構成を示すレーザ室の断面図である。
【図6A】分離室において利得媒体を利用する1実施形
態を示す。
【図6B】分離室において利得媒体を利用する他の実施
形態を示す。
【図6C】分離室において利得媒体を利用する他の実施
形態を示す。
【図6D】分離室において利得媒体を利用する他の実施
形態を示す。
【図6E】分離室において利得媒体を利用する他の実施
形態を示す。
【図6E1】分離室において利得媒体を利用する他の実
施形態を示す。
【図6F】分離室において利得媒体を利用する他の実施
形態を示す。
【図6F1】分離室において利得媒体を利用する他の実
施形態を示す。
【図6G】分離室において利得媒体を利用する他の実施
形態を示す。
【図6H】分離室において利得媒体を利用する他の実施
形態を示す。
【図6H1】分離室において利得媒体を利用する他の実
施形態を示す。
【図6I】分離室において利得媒体を利用する他の実施
形態を示す。
【図6J】分離室において利得媒体を利用する他の実施
形態を示す。
【図6K】分離室において利得媒体を利用する他の実施
形態を示す。
【図7A】好ましいプリ電離器チューブの構成を示す。
【図7B】磁気軸受けを含む送風機駆動ユニットを示
す。
【図8A】本発明の好ましい実施形態のパルス電力シス
テムを示すブロック図である。
【図8B】前記した好ましい実施形態の簡単化した回路
図である。
【図8C】前記した好ましい実施形態の一部である高電
圧電源の組合せブロック図、及び回路図である。
【図8D】前記した好ましい実施形態で使用されるパル
ス変換器の組み立て斜視図である。
【図8E】前記した好ましい実施形態で使用されるパル
ス変換器の主巻線を示す。
【図8F1】前記した好ましい実施形態を使用するパル
ス圧縮を示す時間線チャートである。
【図8F2】前記した好ましい実施形態を使用するパル
ス圧縮を示す時間線チャートである。
【図8F3】前記した好ましい実施形態を使用するパル
ス圧縮を示す時間線チャートである。
【図8G1】可飽和誘導子を示す平面図である。
【図8G2】可飽和誘導子を示す図8G1の8G2−8
G2線に沿う断面図である。
【図8H1】好ましい実施形態における圧縮ヘッドの取
り付けを示す。
【図8H2】好ましい実施形態における圧縮ヘッドの取
り付けを示す。
【図9A】好ましい熱交換器設計を示す。
【図9B】好ましい熱交換器設計を示す。
【図10A】交差電極種ビーム技術の特徴を示す。
【図10B】交差電極種ビーム技術の特徴を示す。
【図10C】交差電極種ビーム技術の特徴を示す。
【図11A】高電圧パルスを生成するための好ましいパ
ルス変換器の構成を示す。
【図11B】高電圧パルスを生成するための好ましいパ
ルス変換器の構成を示す。
【図11C】高電圧パルスを生成するための好ましいパ
ルス変換器の構成を示す。
【図11D】高電圧パルスを生成するための好ましいパ
ルス変換器の構成を示す。
【図12】F2レーザを狭線幅化するための技術を示
す。
【図13】圧力増加を伴うF2レーザビームの広がりを
定性的に示す。
【図14A】好ましい送風機ブレード構造設計を示す。
【図14B】好ましい送風機ブレード構造設計を示す。
【図14C】好ましい送風機ブレード構造設計を示す。
【図15】好ましいエンクロージャ冷却システムを示
す。
【図16】大型マニホールドガス供給システムを示す。
【図17】光パージシステムを示す。
【図17A】光パージシステムを示す。
【図17B】光パージシステムを示す。
【図17C】光パージシステムを示す。
【図17D】光パージシステムを示す。
【図18】好ましいパルスエネルギ検出システムを示
す。
【図19】ネオン濃度を増加した際のパルスエネルギ及
び光スペクトルの変化を示す。ここでの他のバッファガ
スはヘリウムである。
【図20】放電間の遅延時間の変化に対する出力パルス
エネルギを示すグラフである。
【図21A】種レーザビーム及び増幅レーザビームのス
ペクトルを示す。
【図21B】増幅レーザパルスエネルギ及びスペクトル
幅のフッ素分圧への依存を示す。
【図22A】従来のエタロンに対する相対伝送率を示
す。
【図22B】エタロン出力カプラを備えたF2レーザを
示す。
【図22C】エタロン出力カプラの詳細図を示す。
【図22D】エタロン出力カプラを備えたスペクトルの
線選択を示す。
【図22E】Heにより調整されたエタロン出力カプラ
を示す。
【符号の説明】
201 レーザエンクロージャ 202 ガスモジュール 203 冷却水供給モジュール 204 AC/DC配電モジュール 205 制御モジュール 206 狭線幅モジュール 207 圧縮ヘッド 208 高電圧パルス電源モジュール 209 パルス電源のための整流子モジュール 210 金属フッ化物トラップ 211 レーザ室 213 波長計モジュール 214 自動シャッター 216 出力カプラ 217 送風機モータ 218 金属フッ化物トラップ電源 219 状況表示ランプ 220 24ボルト電源 221 室窓 222 ガス制御用可撓接続部 224 排気ボックス
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年2月14日(2001.2.1
4)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の商用リソグラフィー用エキシマレーザを
示す。
【図2】集積回路リソグラフィーに使用される従来の商
用エキシマレーザの主要要素の一部を示すブロック図で
ある。
【図3】図2におけるレーザのレーザ室の示す。
【図3A】従来の単一室型の種注入レーザの一例を示
す。
【図3B】従来の単一室型の種注入レーザの他の例を示
す。
【図3C】従来の単一室型の種注入レーザの他の例を示
す。
【図4】本発明の好ましい実施形態を示す。
【図5A】単一室型の種注入F2レーザの1実施形態を
示す。
【図5B】単一室型の種注入F2レーザの1実施形態を
示す。
【図5C】単一室型の種注入F2レーザの他の実施形態
を示す。
【図5D】単一室型の種注入F2レーザの他の実施形態
を示す。
【図5E】単一室型の種注入F2レーザの他の実施形態
を示す。
【図5F】単一室型の種注入F2レーザの他の実施形態
を示す。
【図5G】単一室型の種注入F2レーザの他の実施形態
を示す。
【図5H】単一室型の種注入F2レーザの他の実施形態
を示す。
【図5I】単一室型の種注入F2レーザの他の実施形態
を示す。
【図5J】単一室型の種注入F2レーザの他の実施形態
を示す。
【図5K】単一室型の種注入F2レーザの他の実施形態
を示す。
【図5L】単一室型の種注入F2レーザの他の実施形態
を示す。
【図5M】単一室型の種注入F2レーザの他の実施形態
を示す。
【図6】本発明の構成を示すレーザ室の断面図である。
【図6A】分離室において利得媒体を利用する1実施形
態を示す。
【図6B】分離室において利得媒体を利用する他の実施
形態を示す。
【図6C】分離室において利得媒体を利用する他の実施
形態を示す。
【図6D】分離室において利得媒体を利用する他の実施
形態を示す。
【図6E】分離室において利得媒体を利用する他の実施
形態を示す。
【図6E1】分離室において利得媒体を利用する他の実
施形態を示す。
【図6F】分離室において利得媒体を利用する他の実施
形態を示す。
【図6F1】分離室において利得媒体を利用する他の実
施形態を示す。
【図6G】分離室において利得媒体を利用する他の実施
形態を示す。
【図6H】分離室において利得媒体を利用する他の実施
形態を示す。
【図6H1】分離室において利得媒体を利用する他の実
施形態を示す。
【図6I】分離室において利得媒体を利用する他の実施
形態を示す。
【図6J】分離室において利得媒体を利用する他の実施
形態を示す。
【図6K】分離室において利得媒体を利用する他の実施
形態を示す。
【図7A】好ましいプリ電離器チューブの構成を示す。
【図7B】磁気軸受けを含む送風機駆動ユニットを示
す。
【図8A】本発明の好ましい実施形態のパルス電力シス
テムを示すブロック図である。
【図8B】前記した好ましい実施形態の簡単化した回路
図である。
【図8C】前記した好ましい実施形態の一部である高電
圧電源の組合せブロック図、及び回路図である。
【図8D】前記した好ましい実施形態で使用されるパル
ス変換器の組み立て斜視図である。
【図8E】前記した好ましい実施形態で使用されるパル
ス変換器の主巻線を示す。
【図8F1】前記した好ましい実施形態を使用するパル
ス圧縮を示す時間線チャートである。
【図8F2】前記した好ましい実施形態を使用するパル
ス圧縮を示す時間線チャートである。
【図8F3】前記した好ましい実施形態を使用するパル
ス圧縮を示す時間線チャートである。
【図8G1】可飽和誘導子を示す平面図である。
【図8G2】可飽和誘導子を示す図8G1の8G2−8
G2線に沿う断面図である。
【図8H1】好ましい実施形態における圧縮ヘッドの取
り付けを示す。
【図8H2】好ましい実施形態における圧縮ヘッドの取
り付けを示す。
【図9A】好ましい熱交換器設計を示す。
【図9B】好ましい熱交換器設計を示す。
【図10A】交差電極種ビーム技術の特徴を示す。
【図10B】交差電極種ビーム技術の特徴を示す。
【図10C】交差電極種ビーム技術の特徴を示す。
【図11A】高電圧パルスを生成するための好ましいパ
ルス変換器の構成を示す。
【図11B】高電圧パルスを生成するための好ましいパ
ルス変換器の構成を示す。
【図11C】高電圧パルスを生成するための好ましいパ
ルス変換器の構成を示す。
【図11D】高電圧パルスを生成するための好ましいパ
ルス変換器の構成を示す。
【図12】F2レーザを狭線幅化するための技術を示
す。
【図13】圧力増加を伴うF2レーザビームの広がりを
定性的に示す。
【図14A】好ましい送風機ブレード構造設計を示す。
【図14B】好ましい送風機ブレード構造設計を示す。
【図14C】好ましい送風機ブレード構造設計を示す。
【図15】好ましいエンクロージャ冷却システムを示
す。
【図16】大型マニホールドガス供給システムを示す。
【図17】光パージシステムを示す。
【図17A】光パージシステムを示す。
【図17B】光パージシステムを示す。
【図17C】光パージシステムを示す。
【図17D】光パージシステムを示す。
【図18】好ましいパルスエネルギ検出システムを示
す。
【図19】ネオン濃度を増加した際のパルスエネルギ及
び光スペクトルの変化を示す。ここでの他のバッファガ
スはヘリウムである。
【図20】放電間の遅延時間の変化に対する出力パルス
エネルギを示すグラフである。
【図21A】種レーザビーム及び増幅レーザビームのス
ペクトルを示す。
【図21B】増幅レーザパルスエネルギ及びスペクトル
幅のフッ素分圧への依存を示す。
【図21C】種レーザビーム及び増幅レーザビームのス
ペクトルを示す。
【図22A】従来のエタロンに対する相対伝送率を示
す。
【図22B】エタロン出力カプラを備えたF2レーザを
示す。
【図22C】エタロン出力カプラの詳細図を示す。
【図22D】エタロン出力カプラを備えたスペクトルの
線選択を示す。
【図22E】Heにより調整されたエタロン出力カプラ
を示す。
【符号の説明】 201 レーザエンクロージャ 202 ガスモジュール 203 冷却水供給モジュール 204 AC/DC配電モジュール 205 制御モジュール 206 狭線幅モジュール 207 圧縮ヘッド 208 高電圧パルス電源モジュール 209 パルス電源のための整流子モジュール 210 金属フッ化物トラップ 211 レーザ室 213 波長計モジュール 214 自動シャッター 216 出力カプラ 217 送風機モータ 218 金属フッ化物トラップ電源 219 状況表示ランプ 220 24ボルト電源 221 室窓 222 ガス制御用可撓接続部 224 排気ボックス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 エッケハード ディー オンケルス アメリカ合衆国 カリフォルニア州 92128 サン ディエゴ カミニト ライ オン 12008 (72)発明者 パラシュ ピー ダス アメリカ合衆国 カリフォルニア州 92084 ヴィスタ パセオ デ アンザ 2029 (72)発明者 ウィリアム エヌ パートロ アメリカ合衆国 カリフォルニア州 92064 ポーウェイ ペドリザ ドライヴ 12634 (72)発明者 トーマス ホッフマン アメリカ合衆国 カリフォルニア州 92116 サン ディエゴ アリゾナ スト リート 4794−205 Fターム(参考) 5F071 AA07 EE04 GG05 HH05 HH07 JJ02

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 波長可変で狭帯域のF2種注入レーザシ
    ステムであって、 A)約157.6nmの波長を中心とした狭帯域の種ビ
    ームを発生させるための第1利得媒体と、少なくとも1
    つのエタロン出力カプラとを有する波長可変種レーザ、
    及び B)少なくとも1つのビーム増幅器を備え、前記少なく
    とも1つのビーム増幅器の各々は、約157.6nmの
    波長で0.8pm未満の帯域幅を持つ出力レーザビーム
    を生成するように前記種ビームを増幅するための第2利
    得媒体を有し、前記ビーム増幅器が、 1)a)少なくとも2つの細長い電極、 b)i)フッ素と、 ii)バッファガス混合気とを含むレーザガス、及び c)少なくとも2cm/ミリ秒の速度で、前記電極の間
    に前記ガスを循環するためのガス循環器を含むレーザ室
    を有するレーザ室モジュール、 2)少なくとも約1000Hzの繰り返し周波数で前記
    電極を横切る少なくとも14,000ボルトの高電圧電
    気パルス生成するための、電源回路とパルス圧縮回路と
    増幅回路とパルス電力制御装置とを含むパルス電力シス
    テム、及び 3)前記パルス電力システム、即ち前記制御装置により
    供給される電圧を制御するためのレーザパルスエネルギ
    制御システムを備えることを特徴とするレーザシステ
    ム。
  2. 【請求項2】 前記第1利得媒体及び第2利得媒体は、
    単一のレーザ室内に配置されたことを特徴とする請求項
    1に記載のレーザシステム。
  3. 【請求項3】 前記第1利得媒体及び第2利得媒体は、
    分離されたレーザ室内に配置されたことを特徴とする請
    求項1に記載のレーザシステム。
  4. 【請求項4】 前記エタロン出力カプラは、波長を調整
    可能であることを特徴とする請求項1に記載のレーザシ
    ステム。
  5. 【請求項5】 前記レーザシステムは、少なくとも数個
    の簡単に交換可能なモジュールから成ることを特徴とす
    る請求項1に記載のレーザシステム。
  6. 【請求項6】 前記混合気は、0.4から0.95の範
    囲内のネオン濃度とされたことを特徴とする請求項1に
    記載のレーザシステム。
  7. 【請求項7】 前記混合気は、0.52から0.63の
    範囲内のネオン濃度とされたことを特徴とする請求項6
    に記載のレーザシステム。
  8. 【請求項8】 前記種レーザは、波長可変のエタロン出
    力カプラ及び部分反射鏡から成る空洞共振器を備えたこ
    とを特徴とする請求項1に記載のレーザシステム。
  9. 【請求項9】 前記種レーザは、2つの波長可変のエタ
    ロン出力カプラから成る空洞共振器を備えたことを特徴
    とする請求項1に記載のレーザシステム。
  10. 【請求項10】 前記種レーザは、少なくとも2つの開
    口を有する部品を備え、前記部品の各々は複数の穴を含
    むことを特徴とする請求項1に記載のレーザシステム。
  11. 【請求項11】 前記2つのエタロン出力カプラの各々
    の出力ビームは、前記増幅器を介して方向付けられるこ
    とを特徴とする請求項9に記載のレーザシステム。
  12. 【請求項12】 前記種レーザは、発散フィルターを備
    えたことを特徴とする請求項1に記載のレーザシステ
    ム。
  13. 【請求項13】 前記発散フィルターは、固体エタロン
    であることを特徴とする請求項12に記載のレーザシス
    テム。
  14. 【請求項14】 前記少なくとも1つのビーム増幅器
    は、複数のビーム増幅器を含むことを特徴とする請求項
    1に記載のレーザシステム。
JP2000335225A 1999-09-27 2000-09-27 極めて狭い帯域を有するリソグラフィー用種注入f2レーザ Pending JP2001332794A (ja)

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US09/407,120 US6240110B1 (en) 1997-06-04 1999-09-27 Line narrowed F2 laser with etalon based output coupler
US09/407120 1999-12-28
US09/473,795 US6381257B1 (en) 1999-09-27 1999-12-28 Very narrow band injection seeded F2 lithography laser
US09/473795 1999-12-28

Publications (1)

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JP2000335225A Pending JP2001332794A (ja) 1999-09-27 2000-09-27 極めて狭い帯域を有するリソグラフィー用種注入f2レーザ

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