JP2001332411A - 複合磁性材料 - Google Patents

複合磁性材料

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JP2001332411A JP2000148278A JP2000148278A JP2001332411A JP 2001332411 A JP2001332411 A JP 2001332411A JP 2000148278 A JP2000148278 A JP 2000148278A JP 2000148278 A JP2000148278 A JP 2000148278A JP 2001332411 A JP2001332411 A JP 2001332411A
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Haruo Koyama
治雄 小山
Shinichiro Yahagi
慎一郎 矢萩
Toshiaki Yashiro
利明 屋代
Takanobu Saitou
貴伸 斉藤
Satoshi Takemoto
聡 武本
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Daido Steel Co Ltd
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Daido Steel Co Ltd
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    • H01F41/00Apparatus or processes specially adapted for manufacturing or assembling magnets, inductances or transformers; Apparatus or processes specially adapted for manufacturing materials characterised by their magnetic properties
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    • H01F41/0206Manufacturing of magnetic cores by mechanical means
    • H01F41/0233Manufacturing of magnetic circuits made from sheets
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧粉体と圧延材とを積層してなる複合磁性材
料において、渦電流による発熱を圧粉体磁心のそれとと
大差ないレベルに抑えたまま、圧粉体磁心よりは明確に
高い透磁率を達成し、かつ強度が高く、振動や応力が加
わる用途にも耐えるものを提供すること。 【解決手段】 センダストやパーメンジュールのよう
な、磁気特性は優れているが難加工性の磁性材料の粉末
を、その粒子表面を絶縁性の物質でコーティングし、電
気的に絶縁した状態で圧粉し、シート状に成形してなる
圧粉体を用意する。別に、パーマロイのような加工性の
よい磁性材料、ないしケイ素鋼板のように一応の加工性
をもつ磁性材料を圧延して、適宜の厚さの板または箔と
する。両者を積層して、絶縁した状態で接着一体化する
ことにより複合磁性材料とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2種以上の磁性材
料の層を積層して構成する複合磁性材料の改良に関す
る。
【0002】
【従来の技術】たとえばチョークコイルの磁心、モータ
のステータ・ロータ、あるいはヨークの部品、さらには
エンジンのインジェクション(燃料噴射装置)用ヨーク
の部品を構成する磁心は、これまで、ケイ素鋼板の積層
品、アモルファス磁心、または圧粉磁心が使用されてき
た。
【0003】ケイ素鋼鈑の積層品は古典的な磁心材料で
あるが、よく知られているように、使用周波数がkHz
オーダーになると、渦電流が増大して透磁率の低下や発
熱の問題が大きくなるから、適用可能な場面が限られ
る。透磁率の高い磁性合金の溶湯を急冷して得たリボン
をケースに圧入して、いわゆるアモルファス磁心とした
ものも用いられるが、渦電流の問題は、原理的にケイ素
鋼鈑の積層品と同様に避けられないものである。
【0004】渦電流対策として、高い周波数領域で使用
する磁心には、磁性合金の圧粉体、とくに個々の粒子を
絶縁コーティングした形で一体にした、圧粉磁心が用い
られている。しかし、圧粉磁心は、どうしても磁性材料
の充填密度が低くなるから、期待したほどには透磁率が
高められない。そのうえ、粉末の一体化にバインダーを
使用するといっても、一般に圧粉磁心の強度は低く、磁
心にワレやカケが生じる心配があって、振動や衝撃の加
わる用途には使えなかった。
【0005】一方、金属箔と磁性材料粉末の燒結体とを
積層した積層型のコアが知られており、磁気的な録音・
録画や再生に用いる磁気ヘッドの構成材料として使用さ
れている。この種の磁気ヘッドの改良型として、層間の
絶縁に酸化物皮膜を利用したものが開示されている(特
開昭54−23999号)。しかし、この技術による製
品は、渦電流対策は不充分であるし、強度を要求される
用途には適しない。
【0006】圧粉磁心の製造に関しては、扁平な軟磁性
金属粉末にバインダーを混合し、押出し成形して扁平粉
末が押出し方向に配向された薄板を得、粉末の配向方向
が圧粉磁心の磁路方向と平行になるように、薄板を積層
して使用する方法が提案された(特開2000−216
64号)。
【0007】発明者らは、磁性合金の箔と圧粉体とを積
層してなる複合磁性材料を着想し、試作して諸特性を測
定したところ、磁気特性においても、また機械的特性に
おいても、予期を超えるすぐれた成績が得られることを
見出した。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、発明
者らが得た上記の知見を活用し、渦電流による発熱を圧
粉体磁心単独の場合と大差ないレベルに抑えたまま、高
い透磁率を達成し、かつ強度が高く、振動や応力が加わ
る用途にも使える、複合磁心材料を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】磁性材料の粉末を、その
粒子表面を絶縁性の物質でコーティングし、電気的に絶
縁した状態で圧粉成形してなる圧粉体の層と、異なる磁
性材料の圧延材の層とを積層してなる複合磁性材料。
【0010】この目的を達成する本発明の複合磁性材料
は、図1または図2に示すように、磁性材料の粉末を、
その粒子表面を絶縁性の物質でコーティングし、相互に
電気的に絶縁した状態で圧粉成形してなる圧粉体の層
(2)と、これとは異なる磁性材の圧延材の層(1)と
を積層してなる。図において、符号(3)は、層間を結
合する接着剤の層を示す。
【0011】
【発明の実施形態】図1に示した態様の複合磁性材料
は、圧延材の層(1)の両面を2枚の圧粉体の層(2)
で挟んで構成したものであるが、これとは逆の層構成、
すなわち圧粉体の層の両面を圧延材の層で挟んで構成し
た複合磁性材料も、もちろん可能であるし、図2に示し
たように、両者を何層にも積層したものも可能である。
【0012】積層された磁性材料の層の間は、接着剤で
接合し、一体化して用いることが有利である。しかし場
合によっては、アモルファス磁心において行われている
ような、磁性材料を積層してケースに収容した形での使
用も可能である。積層された磁性材料の層の間を接着す
る場合、接着と同時に絶縁することが好ましく、常用の
接着剤の多くは絶縁性であるから、接着と絶縁とを同時
に行なうことは容易である。
【0013】圧粉体を構成する磁性粉末の材料として
は、任意の軟磁性金属を選んで使用できるが、好適なも
のは、Fe、パーメンジュール合金(Fe−Co)、セ
ンダスト合金(Fe−Al−Si)などである。粉末の
粒度は、とりたてて制限はないが、100メッシュ通過
(150μm以下)程度が適切である。微細な粉末を用
いると、渦電流に対する抵抗は増すが、透磁率は低下す
る。粗大な粉末を用いれば、この逆になる。粉末の粒度
分布にある程度の広がりがある方が、圧粉体としたとき
に、磁性粉末の充填率が高くなる。製造しようとする磁
心に要求される特性に応じ、粒度とその分布を選択すべ
きである。
【0014】粒度のほか粉末の形状も、製造方法によっ
て、球状のものから不規則な形状までさまざまなものが
できる。不規則な方が、圧粉時の粒子の絡み合いにより
圧粉体の強度が向上するが、充填率を高くすることは困
難なので、磁心の透磁率を高くするという目的には添わ
なくなる。アスペクト比の高い扁平な粉末は、圧粉体を
成形するときにその中で配向し、層の面方向に並ぶ傾向
がある。扁平粉末を用いた磁心の使用態様としては、粉
末の配向方向が磁路と平行になるような使用方法が、透
磁率および電気抵抗の両方の観点から好ましい。
【0015】磁性粉末を絶縁コーティングする材料は、
圧粉成形後に高い温度で処理する場合は、耐熱性をもっ
た無機質のものでなければならず、水ガラスがその代表
である。高温の処理が必要でない場合は、各種の合成樹
脂、たとえばエポキシ樹脂などを使用することができ
る。絶縁コーティング剤は、いうまでもなく、なるべく
少量でその目的を達成できることが望ましく、通常、重
量にして1〜5%の範囲で使用する。
【0016】圧延状態で使用する磁性材料としては、所
望の厚さに圧延できる加工性をもった磁性金属であれ
ば、任意のものを選択できる。Fe、PBパーマロイ、
PCパーマロイ、ケイ素鋼板(Fe−6.5%Si)な
どがその代表例である。圧延材の層の厚さは、材料の加
工性が許す限度で薄いほうが、もちろん渦電流に対して
有利である。パーマロイのように加工性の高い材料であ
れば、10μm程度の薄い箔をつくることも可能であ
り、それが有用である。
【0017】
【実施例】以下の実施例および比較例において、磁気特
性の測定は、外形28mm、内径20mm、高さ5mmのリン
グ状試験片に対して巻線を施したものについて、それぞ
れつぎのように行なった。 [透磁率] 直流測定:250Oeまで磁場をかけたと
きの最大透磁率 1kHz:LCRメーターでインダクタンスから計算 [コアロス]交流B−Hアナライザーを用いて、磁束密
度500Gのときの、周波数1kHzおよび50kHz
における値を測定 下記の磁性材料を用意した。圧粉体としては、Fe−
9.5Si−5.4Al(センダスト)合金の粉末、ま
たはFe−49Co−2V(パーメンジュール)合金の
粉末に、水ガラスを2重量%添加して混合し、面圧13
t/cm2でプレスして、厚さがそれぞれ、2.5mm、
2.25mm、1.25mmまたは0.87mmの成形体を
得、これに、800℃に加熱する歪みとり焼鈍を施し
た。圧延材としては、PCパーマロイまたはケイ素鋼板
(Fe−3%Si)を用いた。材質と厚さを、まとめて
表1に示す。
【0018】 上記の磁性材料を表2のように組み合わせ、全体として
厚さがほぼ5mmになる複合磁性材料を製造した。積層に
は、接着剤兼絶縁材として、エポキシ樹脂を使用した。
比較のため、単独の磁性材料も用意した。
【0019】 表 2 比較例1 圧粉体1を2枚重ねたもの 比較例2 圧粉体5を2枚重ねたもの比較例3 圧延材2を10枚重ねたもの 実施例1 圧粉体1の2枚の間に、圧延材1の1枚を挟んだもの(図1) 実施例2 圧粉体2の2枚の間に、圧延材2の1枚を挟んだもの(図1) 実施例3 圧粉体3の4枚の間に、圧延材1の3枚を挟んだもの(図2) 実施例4 圧粉体4の4枚の間に、圧延材2の3枚を挟んだもの(図2) 実施例5 圧粉体5の2枚の間に、圧延材2の1枚を挟んだもの(図1) 実施例6 圧粉体6の2枚の間に、圧延材2の1枚を挟んだもの(図1) 実施例7 圧粉体7の4枚の間に、圧延材1の3枚を挟んだもの(図2)実施例8 圧粉体8の4枚の間に、圧延材2の3枚を挟んだもの(図2) これらの試料について、透磁率およびコアロスを測定
し、あわせて圧環強度、すなわちリングを上下から加圧
したときに、リングが破壊に至るまでの過程において最
大となる公称強度を測定した。その結果を表3に示す。
【0020】 表 3 透磁率(μ) コアロス(kW/m3 ) 圧環強度 直 流 1kHz 50kHz 1kHz 50kHz kgf/mm2 比較例1 105 100 96 0.52 60 10 比較例2 80 76 73 3.35 260 19比較例3 15000 4000 232 5.21 620 175 実施例1 300 276 250 1.10 85 52 実施例2 1200 1000 852 1.41 192 125 実施例3 524 476 312 1.51 135 142 実施例4 1612 1200 712 2.10 281 152 実施例5 250 231 190 4.23 351 61 実施例6 901 861 794 4.61 423 141 実施例7 351 312 289 4.41 398 144実施例8 1125 954 859 5.03 504 163
【0021】
【発明の効果】たとえば実施例1を見ると、センダスト
の厚さ2.5mmの圧粉体2枚で、厚さがわずか10μm
のPCパーマロイ箔1枚を挟んだだけの構成で、透磁率
が圧粉体単独の場合の3倍近くに増大し、コアロスは2
倍程度に抑えられている。一方、圧環強度は圧粉体の5
倍もある。そのほかの実施例のいずれにおいても、透磁
率が顕著に増大し、それにくらべてコアロスの増大は小
さいことが認められ、圧環強度は申し分のないレベルに
達している。つまり、異種の磁性材料層の複合により、
各層がそれぞれ示す性能を足し合わせた値を、はるかに
超える相乗効果が得られている。
【0022】このように、本発明の複合磁性材料は、磁
性材料として総合的な性能が向上している上に、機械的
な強度も高く、振動や応力が加わる磁心とする用途に向
けても、破損の心配はほとんどない。それゆえ、この複
合磁性材料は、高周波領域で使用するための、高い電気
抵抗を維持したまま高い透磁率を実現し、しかも機械的
にも強い磁心を製造する材料として好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の複合磁性材料において、積層のひと
つの態様を示す概念的な断面図。
【図2】 本発明の複合磁性材料において、積層の別な
態様を示す概念的な断面図。
【符号の説明】
1 圧延材の層 2 圧粉体の層 3 接着剤の層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01F 1/22 H01F 1/22 // B22F 1/00 B22F 1/00 W (72)発明者 武本 聡 愛知県一宮市森本4丁目14−12 エスポワ ール森本203号室 Fターム(参考) 4F100 AA40 AB02 AB06 AB10 AB11 AB15 AB31 AB33 AK53G AR00B AR00C BA02 BA03 BA06 BA10A BA10B BA10C BA10D BA13 CB00 DE01A DE01D EH46A EH46D EJ19B EJ19C EJ20A EJ20D GB48 GB51 JD08 JG04A JG04D JG06A JG06B JG06C JG06D JK01 4K018 BC30 BD01 GA04 JA21 KA43 5E041 AA02 AA04 AA05 AA07 AA11 AC05 BC01 CA02 CA04 HB05

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁性材料の粉末を、その粒子表面を絶縁
    性の物質でコーティングし、相互に電気的に絶縁した状
    態で圧粉成形してなる圧粉体の層と、これとは異なる磁
    性材料の圧延材の層とを積層してなる複合磁性材料。
  2. 【請求項2】 圧粉体の層の両面を圧延材の層で挟んで
    構成した請求項1の複合磁性材料。
  3. 【請求項3】 圧延材の層の両面を圧粉体の層で挟んで
    構成した請求項1の複合磁性材料。
  4. 【請求項4】 積層された磁性材料の層の間を接着剤で
    接合し、各層間を絶縁した状態で一体化してある請求項
    1ないし3のいずれかの複合磁性材料。
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