JP2001330825A - 電子時計 - Google Patents

電子時計

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JP2001330825A
JP2001330825A JP2001097574A JP2001097574A JP2001330825A JP 2001330825 A JP2001330825 A JP 2001330825A JP 2001097574 A JP2001097574 A JP 2001097574A JP 2001097574 A JP2001097574 A JP 2001097574A JP 2001330825 A JP2001330825 A JP 2001330825A
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polarized light
light
electronic timepiece
polarization
linearly polarized
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JP2001097574A
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Yasuo Arikawa
康夫 有川
Hidekazu Miyazawa
英一 宮澤
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Seiko Epson Corp
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Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 明るくて見易い表示を提供でき、しかも、数
字等の情報及び背景色に関する表示形態を多様化できる
電子時計を提供する。 【解決手段】 偏光板11、液晶パネル8及び偏光分離
フィルム12の各要素を有する電子時計である。偏光分
離フィルム12は、ある一方向の直線偏光を透過させ
(矢印Q)、それ以外の直線偏光を反射する(矢印P)
機能を有する。偏光分離フィルム12の内部は、光反射
機能に関して異なる波長特性を持った複数の偏光分離部
分12a,12b,12cによって平面的に分割され
る。偏光分離フィルム12からの反射光は、各偏光分離
部分12a〜12cに応じて異なる色で表示される。反
射型の偏光分離フィルム12を使うことにより明るい表
示状態を実現でき、しかも、複数の偏光分離部分を用意
することにより表示形態を多様化できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、腕時計、ストップ
ウオッチ等のように、時を計数して表示する電子時計に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、液晶表示装置等といったフラ
ットディスプレイ装置を用いて数字、文字その他の情報
を表示するようにした電子時計は広く知られている。例
えば、今、液晶表示装置を用いた電子時計を考えれば、
その電子時計は、例えば図10に示すように、液晶パネ
ル51を挟んでその両側に一対の偏光板52及び53を
配置し、さらに、一方の偏光板53の裏側に発光要素5
4を配置することによって構成される。一対の偏光板5
2及び53は、例えば、それらの方位角が互いに直角を
成すように配置される。
【0003】この従来の電子時計では、昼間の明るい間
は外部光を用いて数字等の情報を表示し、夜間の暗い間
は必要に応じて発光要素54を発光させてその光を用い
て数字等の情報を表示する。また、数字等の情報の表示
は、液晶パネル51の電極間に所定電圧を印加すること
によって行い、電圧が印加されない領域は白色等の背景
地となる。図では、電圧が印加されて情報が表示される
領域を“ON”で表し、電圧が印加されない背景地の領
域を“OFF”で表している。
【0004】今、外部光を用いて背景地を表示(液晶パ
ネル51をOFF)するときには、矢印Pで示すよう
に、外部光すなわち自然光のうち紙面に対して平行方向
の直線偏光が偏光板52を透過し、OFF状態の液晶パ
ネル51によって偏光方向が90゜捻られて紙面に対し
て垂直方向の直線偏光となる。この直線偏光は偏光板5
3を透過した後に発光要素54の表面で乱反射し、そし
てその乱反射光の一部は、偏光板53、液晶パネル51
及び偏光板52を順次に透過した後に外部に表示され、
これにより、該部分が発光要素54の反射色、通常は、
白色の背景地として認識される。
【0005】また、外部光を用いて数字等の情報を表示
(液晶パネル51をON)するときには、矢印Qで示す
ように、偏光板52によって外部光のうちから紙面平行
方向の直線偏光が取り出され、その直線偏光が液晶パネ
ル51を透過する。このとき液晶パネル51はON状態
にあるから直線偏光の偏光方向は捻られることなく紙面
平行方向を維持し、よって、この直線偏光は偏光板53
によって吸収される。この結果、この部分は外部からは
“黒”として認識される。
【0006】以上により、外部光を用いて表示を行うと
きには、発光要素54からの反射色の背景地の上に黒の
数字等が時刻表示その他の情報表示として表示される。
【0007】他方、発光要素54の発光を用いて背景地
を表示(液晶パネル51をOFF)するときには、矢印
Cで示すように、発光要素54の発光(ランダム偏光)
から偏光板53によって紙面垂直方向の直線偏光が取り
出され、さらに、OFF状態にある液晶パネル51によ
ってその直線偏光の偏光方向が90゜捻られて紙面平行
方向の直線偏光に変換され、その直線偏光が偏光板52
を透過して外部に認識される。このときに認識される光
の色は発光要素54の発光色であり、通常は、緑色,赤
色,白色等である。
【0008】また、発光要素54の発光を用いて数字等
の情報を表示(液晶パネル51をON)するときには、
矢印Dで示すように、発光要素54の発光から偏光板5
3によって紙面垂直方向の直線偏光が取り出され、その
直線偏光が、ON状態にある液晶パネル51を透過して
偏光板52に到達する。このときの直線偏光は偏光板5
2の偏光方向と整合しないのでその偏光板52に吸収さ
れ、その結果、外部からは“黒”として認識される。
【0009】以上により、発光要素54からの発光を用
いて表示を行うときには、発光要素54の発光色の背景
地の上に黒の数字等が時刻その他の情報として表示され
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の電子時計に
おいては、液晶パネル51を挟んで2枚の偏光板52及
び53が設けられ、これらの偏光板は所定偏光軸以外の
直線偏光を吸収する機能を有するので、背景色や数字等
の情報を表示するために外部へ導かれる光の強度の減衰
が大きく、それ故、数字等の情報が暗くて見難いという
問題があった。
【0011】また、上記従来の電子時計においては、発
光要素54の反射色及びその発光色が平面内で単一色で
あり、それ故、背景色や数字等の情報の表示形態が単調
で、見る者の興味を惹き付けることに関して不十分であ
った。
【0012】本発明は、上記の問題点に鑑みて成された
ものであって、見る者に明るくて見易い表示を提供でき
る電子時計を提供することを目的とする。また、本発明
は、数字等の情報及び背景色に関する表示形態を多様化
でき、それ故、見る者の興味を惹き付け易い電子時計を
提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明に係る電子時計は、(1)第1の方向を向く
直線偏光成分を透過させ、前記第1の方向と直交する方
向の直線偏光成分を透過させない第1偏光分離手段と、
(2)その第1偏光分離手段から出た直線偏光を受ける
位置に配置され、透過する偏光の偏光軸を変化させる状
態と変化させない状態とのいずれかを選択できる透過偏
光軸可変手段と、(3)その透過偏光軸可変手段を挟ん
で上記第1偏光分離手段の反対側に配置され、第2の方
向を向く直線偏光成分を透過させ、前記第2の方向と直
交する方向の直線偏光成分を反射する第2偏光分離手段
と、そして(4)上記第2偏光分離手段は、光反射機能
に関して波長特性の異なる複数の偏光分離部分を平面内
の異なる位置に有することを特徴とする。
【0014】上記構成において、第1偏光分離手段は通
常の偏光板によって構成できる。通常の偏光板というの
は、自然光の入射に対して第1の方向の直線偏光成分を
出射する機能を有するフィルム状部材であり、例えば、
偏光層をTAC(三酢酸セルロース)の保護層で挟むこ
とによって形成できる。
【0015】上記透過偏光軸可変手段は、例えば、液晶
パネルを用いて構成できる。液晶としては、TN(Twis
ted Nematic)液晶、STN(Super-Twisted Nematic)
液晶、ECB( Electrically Controlled Birefringen
ce)液晶等といった各種液晶を用いることができる。な
お、STN液晶の中には、F−STN(Film Compensat
ed Super-Twisted Nematic)液晶等といった色補償用光
学異方体を用いるSTN液晶も含まれる。
【0016】上記第2偏光分離手段は、国際公開され
た国際出願(国際公開番号WO95/17692又はW
O95/27919)に開示されたように薄膜を多数枚
積層した構造の偏光分離フィルムや、コレステリック
液晶層の両側又は片側に(1/4)λ板を配設した構造
の偏光分離板や、ブリュースターの角度を利用して反
射偏光と透過偏光とに分離する構造の偏光分離部材(S
ID 92 DIGEST 第427頁から第429
頁)や、あるいは、ホログラムを利用した偏光分離部
材等を用いて構成できる。
【0017】上記構成の本発明に係る電子時計において
特徴となる点は、(A)従来の電子時計において透過偏
光軸可変手段の裏側に配設していた偏光板の代わりに、
上記構成要件(3)に記載した第2偏光分離手段を設け
たこと及び(B)その第2偏光分離手段が光反射機能に
関して波長特性の異なる複数の偏光分離部分を平面内の
異なる位置に有することである。
【0018】一般的な偏光板が、第1の方向を向く直線
偏光成分を透過させると共に前記第1の方向と直交する
直線偏光成分を吸収等によって透過させないという機能
を奏するのに対し、この第2偏光分離手段は、第2の方
向(ある一方向)の直線偏光成分を透過させると共に前
記第2の方向と直交する直線偏光成分を反射し、特に、
透過偏光軸に対して直角方向の直線偏光は全反射すると
いう機能を奏するものである。
【0019】従って、上記構成要件(A)のように、通
常の偏光板等に代えて上記構成の第2偏光分離手段を用
いるようにすれば、従来であれば偏光板によって吸収又
は分散されていた光を反射によって表示に寄与させるこ
とができるので、電子時計の背景色又は数字等の情報を
明るく表示でき、その結果、背景色に対して数字等の情
報を見易く表示できる。このことは、視覚能力の弱い老
人等に関して好都合である。
【0020】さらに、上記構成要件(B)のように、光
反射機能に関して波長特性の異なる複数の偏光分離部分
を平面内の異なる位置に配設すれば、外部自然光をこの
第2偏光分離手段で反射させて背景色や数字等の情報を
表示するとき、その背景色や数字等の情報は、個々の偏
光分離部分が有する波長特性に応じて異なる色によって
表示される。この結果、見る者の興味を強く惹き付ける
ことができる新規な表形態を実現できる。
【0021】上述した構成の電子時計に関しては以下の
ような実施態様が考えられる。
【0022】(1)上記透過偏光軸可変手段を挟んで第
1偏光分離手段の反対側に光散乱層を設けることができ
る。本発明の電子時計では、第1偏光分離手段によって
取り込まれた外部自然光が透過偏光軸可変手段を透過
し、さらに第2偏光分離手段で反射した後に外部へ出射
する場合がある(図1の矢印P)。この場合、光路上に
何も配設しなければ、反射光は鏡面反射状態で外部へ出
射し、従って、観察者は鏡面状態の背景色を認識するこ
とになる。これに対し、光路上に光散乱層を設けておけ
ば、観察者は鏡面反射像に代えて白色その他の適宜の色
を認識することができる。鏡面状態とするか、あるい
は、適宜の色状態とするかのどちらを選択するかは、デ
ザイナーその他の者の希望に応じて自由に選択できる。
【0023】(2)上述した構成要件に加えて、上記第
2偏光分離手段を通して上記透過偏光軸可変手段へ光を
放射する発光手段を設けることができる。発光手段とし
ては、EL(Electro Luminescence)のような平面発
光体や、平面状の発光面を備えた導光板の側端面に線
状光源である冷陰極管を配置した構造の発光装置や、
平面状の発光面を備えた導光板の側端面に点状光源であ
るLED(Light Emitting Diode)を複数個、列状に配
置した構造の発光装置等を用いて構成できる。本実施態
様のように発光手段を構成要件として加えれば、外部自
然光を用いた表示形態と発光手段を用いた表示形態と
を、見る者の希望に応じて自由に選択できる。また、本
発明のように、第2の方向の直線偏光成分を透過させ、
第2の方向と直交する方向の直線偏光成分を反射する機
能を奏する第2偏光分離手段を通常の偏光板に代えて用
いた場合には、2枚の偏光板を用いて表示を行うように
した従来の電子時計に比べて、数字等の情報や背景色を
表示する上でその表示形態を多様化できる。
【0024】例えば、従来装置であれば、表示の仕方を
外部自然光を用いる場合と発光手段を用いる場合との間
で切り換えたとき、背景色及び数字等の情報の表示形態
は大きく変化することがなかった。例えば、発光要素5
4の反射色又は発光要素54の発光色を背景色としてそ
の上に数字等が黒色等といった暗色で表示される場合に
は、表示の仕方が切り替わるときには、単に、背景色が
発光要素54の反射色になるか、あるいはその発光色に
なるかの違いだけであり、通常は、いずれも同一色であ
った。また、黒色等といった暗色を背景色としてその上
に数字等が発光要素54の反射色又はその発光色で表示
される場合には、表示の仕方が切り替わるときには、単
に、数字等が発光要素54の反射色になるか、あるいは
その発光色になるかの違いだけであった。
【0025】以上のような従来装置に対し、今考えてい
る発光手段を用いた構成の本発明の電子時計によれば、
外部自然光を用いて表示を行う場合と発光手段を用いて
表示を行う場合との間で表示の仕方を切り換えることに
より、背景色及び数字等の情報の表示形態を劇的に大き
く変化させることができ、見る者に対して新鮮な驚きを
与えることができる。
【0026】例えば、外部自然光を用いる場合には、明
るい背景色の上に数字等の情報を黒色等の暗色で表示す
るという通常の表示形態を実現させる一方で、表示の仕
方を発光手段を用いる方法に切り換えたときには、黒色
等といった暗色の背景色の上に数字等の情報を発光手段
に固有の明るい色で表示するという変化形態を実現でき
る。このことは、見る者に対して新鮮な驚きを与えるこ
とができるという効果に加えて、次のような実用的な効
果をも奏することができる。
【0027】例えば、電子時計としてデジタル腕時計を
考えた場合に、夜間の暗い環境下で発光手段を発光させ
て時計を見るときには、赤色等といった黒色に対して識
別し易い色を用いて黒色の背景色の上に数字等の情報を
表示するように設定できる。また、電子時計として水中
で使用するダイバーズウオッチを考えた場合、水圧や潜
水時間の関係でダイバーに警告を表示したいときなどに
は、黄色等といった目立つ色を用いて警告表示を行うこ
とができる。
【0028】(3)構成要件として発光手段を用いる場
合には、上記第2偏光分離手段とその発光手段との間に
半透過層を設けることができる。本発明の電子時計で
は、第1偏光分離手段によって取り込まれた自然光が透
過偏光軸可変手段及び第2偏光分離手段を透過して発光
手段の表面に到達する場合があり(図1の矢印Q)、そ
の場合のその光は、通常、発光手段の表面で乱反射す
る。そしてこの乱反射部分の表示色によって数字等の情
報が表示されることになる。しかしながらこの情報表示
部分からは乱反射光の一部が出射するわけであるから、
背景色に対するこの部分のコントラストはその分だけ低
下し、そのため、数字等の情報表示が見難くなるおそれ
がある。
【0029】これに対して、上記のように第2偏光分離
手段と発光手段との間に半透過層を設けておけば、その
半透過層によって光が吸収されるので、表示される情報
の輝度を十分に低下でき、その結果、数字等の情報表示
に関して高いコントラストを得ることができる。
【0030】(4)上記発光手段は橙色、赤色及び黄緑
色の少なくとも一色を発光するように構成することが望
ましい。本発明の電子時計では、数字等の情報を発光手
段の発光色によって表示できるのであるが、発光手段の
発光色として上記の各色を用意しておけば、それらの色
は黒色に対して目立つ色であるので、これらの色を用い
て数字等の情報を表示すれば、明るくて見易く、しか
も、人の目を引きつけ易い目立った表示を行うことがで
きる。
【0031】(5)以上の説明では、発光手段からの発
光が一色であるか、あるいは多色であるかについては特
に触れていない。この点に関し、発光手段によって多色
の色光を発光するように構成すれば、1つの電子時計に
おいて数字等の情報を異なるいくつかの色で表示できる
ようになるので表示を多様化できる。
【0032】(6)上記発光手段によって複数の色の発
光を行う場合には、発光源の発光色それ自体に変化を持
たせるようにしても良く、また、白色発光源とカラーフ
ィルタとによって発光手段を構成することもできる。
【0033】(7)上記第2偏光分離手段が種々の偏光
分離要素によって構成できることは既述の通りである
が、望ましくは、国際公開された国際出願(国際公開番
号WO95/17692又はWO95/27919)に
開示された構造の偏光分離フィルムを用いてその第2偏
光分離手段を構成する。この偏光分離フィルムは、例え
ば図2に示すように、2種類の層A,Bを交互に積層し
て形成される複数層構造を有し、そして、それらの複数
層A,Bのうち積層方向に互いに隣り合う2層間におい
て、ある一方向の屈折率はそれら2層間で等しく、それ
と直角方向の屈折率はそれら2層間で異なるように設定
し、さらに、個々の層の層厚に変化を持たせている。
【0034】図2において、XYZの直交3軸方向を考
えるとき、A,Bの2層は例えば押出し成形によって多
層状態に形成され、さらに、一方向(例えばX方向)に
沿って引き延ばされ、他の一方向(すなわちY方向)に
は引き延ばされない。すなわち、X軸方向が延伸方向で
あり、Y軸方向がそれに対する横方向である。B材料は
屈折率nB(例えばnB =1.64)を有し、これは延
伸処理によっても実質的に変化しない。一方、A材料は
延伸処理によって屈折率が変化する特性を有する。例え
ば、A材料から成るシートを一軸方向に延伸処理する
と、延伸方向(すなわちX方向)に一つの屈折率n
AX(例えばnAX=1.88)を有し、横方向((Y方
向)には異なる屈折率nAY(例えばnAY=1.64)を
有するようになる。 A,B材料から成る図2の積層構
造をX方向へ延伸すれば、その延伸方向に関して大きな
屈折率差Δn=1.88−1.64=0.24が発生す
る。その一方、それと直角なY方向に関しては、A,B
各層間の屈折率差Δn=1.64−1.64=0であ
り、屈折率に差は生じない。このような光学特性のた
め、本偏光分離フィルム12に光が入射すると、その入
射光のうち透過軸E方向の偏光成分((a)は偏光分離
フィルム12を透過する。他方、入射光のうちの吸光軸
F方向の偏光成分(b)は屈折率差Δnに直面すること
になり、それ故、その部分で反射する。
【0035】さらに、A,B各層間の層厚t1,t2,t
3,… … … は少しずつ寸法に変化が加えられ、それ
故、図3に示すように各層の境界面で波長の異なった光
(b−1)、(b−2)… … を反射できるようになっ
ている。つまり、層厚を異ならせたA,B2種類の多層
構造により、あらゆる種類の波長を含む光を効率良く反
射することが可能となる。
【0036】ところで、各層の層厚t1,t2,t3,…
… … が全ての波長の光を反射するような厚さに組み合
わされれば、最終的に得られる反射光は白色光となる。
一方、各層の層厚t1,t2,t3,… … … を適当な組
み合わせに設定すれば、希望の波長、すなわち希望の色
の光だけを選択的に偏光分離フィルム12によって反射
できる。また、各層の層厚t1,t2,t3,… … … の
組み合わせ方が異なる複数種類の偏光分離フィルムを用
意しておき、それらの偏光分離フィルムを平面内の異な
る位置に配設すれば、これらの偏光分離フィルムに自然
光を照射したときに異なる色で発光する複数の反射光を
得ることができ、これにより、電子時計の表示形態をさ
らに一層多様化できる。
【0037】(8)また、本発明の電子時計は、偏光板
と、2枚の基板の間隙に挟まれたTN液晶層と、偏光分
離フィルムと、をこの順で積層してなる電子時計であっ
て、前記偏光分離フィルムは、第1方向の偏光成分を透
過し前記第1方向と直交する偏光成分を反射するととも
に、少なくとも第1の領域と第2の領域とからなり,前
記液晶層より上部に、前記第1の領域に対応する第1の
表示領域と、前記第2の領域に対応する第2の表示領域
とを設けてなることを特徴とする。
【0038】この構成によれば、電子時計の各表示領域
にそれぞれ各機能別に例えばカレンダー、計時、グラフ
などを割り当てた場合、各表示部の色を変えることがで
き、大変見やすい電子時計を得ることができる。
【0039】
【発明の実施の形態】図4は、本発明に係る電子時計の
一実施形態である電子腕時計の断面構造を示している。
この腕時計は、例えばプラスチック製のケース1と、そ
のケース1の内部に格納されたムーブメント2と、ケー
ス1に固定されていてムーブメント2の上に位置するガ
ラス板3と、そして、ムーブメント2を固定する裏ぶた
4とを含んで構成される。符号6は、腕バンドを示して
いる。
【0040】ムーブメント2は、図6に示すように、パ
ネル枠7と、そのパネル枠7に支持された透過偏光軸可
変手段としての液晶パネル8と、その液晶パネル8の外
側表面(図の上側表面)に貼着された第1偏光分離手段
としての偏光板11と、液晶パネル8を挟んで偏光板1
1の反対側に配置された第2偏光分離手段としての偏光
分離フィルム12と、その偏光分離フィルム12の底面
側に配設された発光手段としてのバックライト18と、
そして電池9とを有する。
【0041】偏光板11は、通常の偏光板によって形成
されていて、第1の方向を向く直線偏光成分を透過さ
せ、第1の方向と直交する方向の直線偏光成分を吸収、
分散等して透過させないように作用する。また、偏光分
離フィルム12は、図2に示すように多数の薄膜を積層
した構造の偏光分離フィルムによって構成する。既述の
通り、この偏光分離フィルム12は、第2の方向(ある
一方向)の直線偏光成分を透過させ、第2の方向と直交
する直線偏光成分を反射する。特に、透過偏光軸と直角
方向の直線偏光は全反射するように作用する。
【0042】なお、本実施形態の偏光分離フィルム12
は、図1及び図7に示すように、複数(本実施形態では
3個)の偏光分離部分12a,12b,12cに分割さ
れる。個々の偏光分離部分は、いずれも、図2に示すよ
うな薄膜の積層構造によって構成されるが、その薄膜積
層構造の層厚構成t1,t2,t3,… … … はそれぞれ
の偏光分離部分12a,12b,12c間で異ならせて
ある。その結果、各偏光分離部分12a,12b,12
cは光反射機能に関して互いに異なる波長特性を発揮す
る。すなわち、偏光分離フィルム12に特定方向の直線
偏光が入射すると、各偏光分離部分12a,12b,1
2cから異なる色の発光が得られる。なお、複数の偏光
分離部分12a,12b,12cを平面内に配設するた
めの方法は種々考えられるが、例えば、適宜のベースフ
ィルム上にそれらの偏光分離部分12a,12b,12
cを並べて接着する等といった方法が考えられる。
【0043】図6のバックライト18は、例えば平面発
光素子であるELによって構成する。このバックライト
18の表面は光を乱反射する乱反射面となっており、ま
た、その色は灰色となっている。
【0044】液晶パネル8は、互いに対向する一対の透
明ガラス基板13a及び13bを有し、それらのガラス
基板の間に形成された間隙、いわゆるセルギャップ内に
液晶、例えばTN液晶Lが封入される。ガラス基板13
a及び13bには、図5に示すように数字、文字等の情
報を表示するための複数の透明電極14が形成される。
本実施形態では、1桁の数字を表示するための透明電極
として7セグメントに分割された透明電極を用いてい
る。
【0045】一対のガラス基板13a及び13bのそれ
ぞれに形成されていて、互いに対向する透明電極対14
の間には所定の電圧を印加でき、そのように電圧を印加
(ON)するか、あるいは電圧を印加しない(OFF)
かによって、液晶Lの配向を2つの状態のうちのいずれ
かに設定できる。本実施形態の液晶は、それがON状態
のときに直線偏光の偏光軸を変化させず、一方、それが
OFF状態のときに直線偏光の偏光軸を90゜だけ捻る
ように設定される。
【0046】以下、上記構成より成る電子腕時計につい
てその動作を説明する。この腕時計は、バックライト1
8の発光を利用する光源形態と、バックライト18の発
光を利用することなく外部の自然光を利用する光源形態
との2種類の光源形態を有する。また、腕時計の表示面
に背景色を表示したい場合にはその領域の液晶パネル8
をOFF状態とし、表示面に数字等といった情報を表示
する場合にはその領域の液晶パネル8をON状態とす
る。以下、それら各種の場合を個別に説明する。
【0047】(外部自然光を用いる場合)まず、外部自
然光を用いて表示を行う場合、特に背景色を表示する場
合には、図1において液晶パネル8をOFF状態にす
る。すると、同図の矢印Pで示すように、外部光すなわ
ち自然光のうち紙面に対して平行方向の直線偏光が偏光
板11を透過し、OFF状態にある液晶パネル8によっ
て偏光方向が90゜捻られて紙面に対して垂直方向の直
線偏光となる。この直線偏光は波長に応じて偏光分離フ
ィルム12内の各層面間で反射し、そしてその反射光
は、液晶パネル8及び偏光板11を順次に透過した後に
外部に表示される。
【0048】本実施形態では、図7にも示すように、偏
光分離フィルム12を複数の偏光分離部分12a,12
b,12cに分割し、個々の偏光分離部分から異なる色
の光を反射するようにした。この結果、電子時計の表示
面には、複数の分割された領域から異なる色の複数の背
景色が得られる。これを見る者は、通常の白又は灰色の
単一の背景色に比べて多様化した表示形態を体験でき
る。
【0049】次に、外部自然光を用いて数字等の情報を
表示する場合には、液晶パネル8をON状態にする。す
ると、矢印Qで示すように、偏光板11によって外部光
のうちから紙面平行方向の直線偏光が取り出され、その
直線偏光が液晶パネル8を透過する。このとき液晶パネ
ル8はON状態にあるから直線偏光の偏光方向は捻られ
ることなく紙面平行方向を維持し、よって、この直線偏
光は偏光分離フィルム12を透過し、さらにバックライ
ト18の表面で乱反射する。この部分は外部から見れば
灰色等の暗色として表示され、もって、観察者によって
数字等の情報として認識される。
【0050】以上により、外部自然光を用いて表示を行
う場合には、偏光分離フィルム12内の各偏光分離部分
12a,12b,12cに対応する位置に異なる色の背
景色を表示させた状態で、それらの背景色の上に数字等
の情報表示を暗色で表示できる。
【0051】(バックライト18を用いる場合)次に、
バックライト18の発光を用いて表示を行う場合、特に
背景色を表示する場合には、バックライト18を点灯
し、さらに液晶パネル8をOFF状態にする。すると、
矢印Cで示すように、バックライト18の発光(ランダ
ム偏光)から偏光分離フィルム12によって紙面平行方
向の直線偏光が取り出され、さらに、OFF状態にある
液晶表示装置8によってその直線偏光の偏光方向が90
゜捻られて紙面垂直方向の直線偏光に変換される。この
直線偏光は偏光板11によって吸収又は分散されて外部
への出射が阻止されるので、外部からは“黒色”の背景
色として認識される。
【0052】次に、バックライト18の発光を用いて数
字等の情報を表示する場合には、バックライト18を点
灯し、さらに液晶パネル8をON状態にする。すると、
矢印Dで示すように、バックライト18の発光から偏光
分離フィルム12によって紙面平行方向の直線偏光が取
り出され、その直線偏光が、ON状態にある液晶パネル
8を透過し、さらに偏光板11を透過して外部に表示さ
れる。
【0053】以上により、バックライト18からの発光
を用いて表示を行うときには、黒色の背景地の上にバッ
クライト18の発光色によって数字等が時刻その他の情
報として表示される。例えば、バックライト18が赤色
光を発光する場合には、黒の背景地の上に赤色によって
情報が表示される。このことは、例えば、夜間において
白色地に黒色の情報を表示するような従来の場合に比べ
て、非常に見易い表示となる。
【0054】またこの表示形態は、例えば、ダイバーズ
ウオッチにおいて警告表示を行う場合にも好都合であ
る。すなわち、バックライト18によって人間の目に付
きやすい色、例えば黄色光を発光するように設定し、水
圧や潜水時間等の関係でダイバーに警告を発する必要が
生じた場合には、そのバックライト18を発光させるこ
とにより、黒色地に黄色で警告表示を行い、もって、ダ
イバーに対して効果的な警告表示を行うことができる。
【0055】バックライト18の発光色は、観察者の要
求に応じて種々の色を選定できる。この色として、例え
ば、橙色、赤色、黄緑色等を選定すれば、これらは黒色
の背景地に対して識別し易い色であるので、観察者にと
って見易い表示形態を得ることができる。
【0056】また、本実施形態によれば、バックライト
18を用いない外部光による表示のときと、バックライ
ト18を用いる表示のときとの間で、電子時計の表示形
態が大きく変化するので、使用者の興味を惹き付け易
い、きわめて有用な表示形態を実現できる。
【0057】バックライト18は、その全面から単色の
光を発光するものであっても良いし、あるいは、分割さ
れたいくつかの領域のそれぞれから異なる色の光を発光
することにより全体として多色で発光するようなもので
あっても良い。多色の光を発光するように設定すれば、
バックライト18を用いて数字等の情報を表示すると
き、各種の情報を異なった色で表示できるようになり、
それ故、種々の要求を満足できる多様な表示形態を得る
ことができる。
【0058】さらに、図10に示した従来装置では、矢
印Pで示すように、外部光に基づいて白色背景地を表示
するときに、その外部光が偏光板53を往復で2回透過
する。このように外部光が偏光板53を透過すると、背
景地として表示される白色の輝度が低下するので腕時計
の表示状態が暗くなるおそれがある。これに対して本実
施形態の腕時計によれば、図1の矢印Pで示すように外
部自然光が偏光分離フィルム12で反射することを利用
して外部光によって背景地を表示するので、偏光板によ
る光吸収の度合いが減少し、それ故、背景地を明るく表
示できる。このことは、老人等のように視覚が弱ってい
る人に関して見易い表示を提供できる。
【0059】図8は、本発明に係る電子時計の他の実施
形態の要部を示している。この実施形態が図1に示した
先の実施形態と異なる点は、偏光分離フィルム12とバ
ックライト18との間に半透過層16を配設したことで
ある。この半透過層16は、例えば、灰色の半透過状態
の光吸収体や、黒色の光吸収体に光透過用の複数の開口
部を設けた材料等によって構成できる。
【0060】この実施形態では、外部自然光を用いると
共に液晶パネル8をON状態にして数字等の情報を表示
するとき、矢印Qで示すように、偏光分離フィルム12
から出た直線偏光が半透過層16によって吸収又は散乱
することにより、該部が黒色で表示される。この方法に
よれば、図1に矢印Qで示すようにバックライト18の
表面における光の乱反射を利用して数字等の情報を暗色
で表示する場合に比べて、数字等の情報を高いコントラ
ストで表示できる。
【0061】図9は、本発明に係る電子時計のさらに他
の実施形態の要部を示している。この実施形態が図1に
示した先の実施形態と異なる点は、偏光分離フィルム1
2とバックライト18との間に半透過層16を配設し、
さらに、液晶パネル8と偏光分離フィルム12との間に
光散乱層17を配設したことである。この実施形態によ
れば、光散乱層17によって散乱又は拡散する光によ
り、鏡面反射状態ではない各色の背景地が得られる。
【0062】以上、好ましい実施形態を挙げて本発明を
説明したが、本発明はそれらの実施形態に限定されるも
のではなく、請求の範囲に記載した発明の範囲内で種々
に改変できる。
【0063】例えば、上記実施形態では、腕時計に関し
て本発明を適用した場合を例示したが、ストップウオッ
チ等といったその他の構造の電子時計に対しても本発明
を適用できることはもちろんである。また、発光手段と
して、EL以外の任意の発光装置を用いることもでき
る。
【0064】また、上記実施形態では、透過する偏光の
偏光軸を変化させる状態と変化させない状態とのいずれ
かを選択できる透過偏光軸可変手段として、TN液晶を
使った液晶パネルを用いたが、これに代えて、STN液
晶やECB液晶を使った液晶パネルを用いることもでき
る。
【0065】また、第2の方向の直線偏光成分を透過さ
せ、それに対して直角方向の直線偏光成分を反射する作
用を奏する第2偏光分離手段として、図2のような複数
の薄膜を積層した多層構造を採用したが、これに代え
て、コレステリック液晶層の両側又は片側に(1/
4)λ板を配設した構造の偏光分離板や、ブリュース
ターの角度を利用して反射偏光と透過偏光とに分離する
構造の偏光分離部材(SID 92 DIGEST 第
427頁から第429頁)や、あるいは、ホログラム
を利用した偏光分離部材等を用いることもできる。
【0066】さらに、実施形態として、偏光板11の透
過偏光軸と偏光分離フィルム12の透過偏光軸とが平行
のものを示したが、これに代え、偏光板11の透過偏光
軸と偏光分離フィルム12の透過偏光軸とが直交するも
のにしてもよい。この場合、外部自然光によるセグメン
トOFFとセグメントONの色は、偏光板11の透過偏
光軸と偏光分離フィルム12の透過偏光軸とが平行のも
のと反対になる。また、バックライト光によるセグメン
トOFFとセグメントONの色とも反対になる。
【0067】ここで、図5の電子時計と図7の偏光分離
フィルムの関係を詳述する。図7の偏光分離フィルムの
分割線は、図5の分割線に対応している。以下、外部自
然光を用い、偏光分離フィルム表面での反射色をそれぞ
れ変更したときの実施形態を述べる。
【0068】図7の12aは、図5の現在時刻表示領域
(10:08’59)に対応する。地(セグメントのな
い部分)の色は白色が望ましい。図5の電子時計におい
て、主たる表示領域となるため、基本的な色光となる。
【0069】図7の12bは、図5の左上のグラフ表示
領域に対応する。グラフの伸びていく部分は、セグメン
トであり、セグメントがない部分は赤色が望ましい。グ
ラフの枠、数字は、TN液晶層を保持するガラスに印刷
されており、常時見ることができ,その印刷色は黒色で
ある。
【0070】図7の12cは、図5の右上のカレンダー
表示領域に対応する。地の色は青色が望ましい。1/1
00SEC等は、図7の12bでの説明同様、印刷であ
る。
【0071】図7のように12a〜12cの3領域に分
割したため、各機能(時刻、グラフ、カレンダー)毎に
背景色を変えることができ、表示部の区別がわかりやす
くなり、見やすい電子時計を得ることができる。
【0072】
【発明の効果】請求項1記載の電子時計によれば、第2
偏光分離手段による光反射を利用して背景色や数字等の
情報を表示するので、従来のように偏光板を透過した光
によって背景色等を形成する場合に比べて、偏光板によ
る光吸収のために輝度が低下するといった問題が無くな
り、それ故、明るくて鮮明な表示状態を得ることができ
る。さらに、第2偏光分離手段を波長特性の異なる複数
の偏光分離部分を用いて構成したので、背景色や数字等
の情報を異なる色によって分割して表示でき、よって、
電子時計の表示形態をさらに一層多様化できる。
【0073】請求項2記載の電子時計によれば、光散乱
層による光の散乱に基づいて表示が行われるので、鏡面
反射状態でない白色その他の色付きの背景色を得ること
ができる。
【0074】請求項3記載の電子時計によれば、特定の
直線偏光以外の直線偏光成分を吸収ではなくて反射する
機能を持った第2偏光分離手段と発光手段とを組み合わ
せて用いることにより、外部自然光を用いて表示を行う
場合と発光手段を用いて表示を行う場合との間で表示の
仕方を切り換えるときに、背景色及び数字等の情報の表
示状態を劇的に大きく変化させることができ、見る者に
対して新鮮な驚きを与えることができる。
【0075】請求項4記載の電子時計によれば、外部光
を用いて数字等の情報を表示するときには、半透過層に
よる光吸収を利用してその情報が黒色で表示されるの
で、背景色に対して高コントラストの表示を得ることが
できる。
【0076】請求項5記載の電子時計によれば、橙色、
赤色、黄緑の各色は黒色の背景色に対して識別し易い色
であるので、これらを用いて数字等の情報を表示するよ
うにすれば、観察者にとって非常に見易い表示形態を得
ることができる。
【0077】請求項6記載の電子時計によれば、発光手
段の発光面をいくつかの領域に分割した状態で各領域か
ら多色の光を発光することにより、発光手段を用いて数
字等の情報を表示するときに、各種の情報を異なった色
で表示できるようになり、それ故、種々の要求を満足で
きる多様な表示形態を得ることができる。
【0078】請求項7記載の電子時計によれば、白色光
を発生する一般的な発光源を用いる場合でも、発光手段
によって多色の発光を得ることができる。
【0079】請求項8記載の電子時計は、複数の薄膜を
積層して形成した薄膜積層構造の偏光分離フィルムを第
2偏光分離手段として用いる場合を想定している。この
構造の偏光分離フィルムは、きわめて薄い厚さで形成で
き、しかも可撓性を付与することもできるので、電子時
計の全体的な厚さを薄くでき、しかも、その製造工程を
簡単にすることができる。また、請求項1記載のように
第2偏光分離手段を波長特性の異なる複数の偏光分離部
分で構成するとき、そのような薄膜積層構造を採用すれ
ば各偏光分離部分を簡単且つ確実に形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電子時計の一実施形態の要部を模
式的に示す図である。
【図2】図1に示す構造の要部として用いられる偏光分
離フィルムの内部構造を模式的に示す斜視図である。
【図3】図2に示す偏光分離フィルムの作用を模式的に
示す図である。
【図4】本発明に係る電子時計の一実施形態である電子
腕時計の一実施形態の断面構造を示す断面図である。
【図5】図4の電子腕時計で用いられるムーブメントを
示す平面図である。
【図6】図5のムーブメントの断面図である。
【図7】偏光分離フィルムの平面図である。
【図8】本発明に係る電子時計の他の実施形態の要部を
模式的に示す図である。
【図9】本発明に係る電子時計のさらに他の実施形態の
要部を模式的に示す図である。
【図10】従来の電子時計の一例の要部を模式的に示す
図である。
【符号の説明】
1 ケース 2 ムーブメント 3 ガラス板 4 裏ぶた 6 腕バンド 7 パネル枠 8 液晶パネル(透過偏光軸可変手
段) 9 電池 11 偏光板(第1偏光分離手段) 12 偏光分離フィルム(第2偏光
分離手段) 12a,12b,12c 偏光分離部分 13a,13b ガラス基板 14 透明電極 16 半透過層 17 光散乱層 18 バックライト(発光手段) A,B 異種類の薄膜層 C,D バックライト光路 E 透過軸 F 吸光軸 L 液晶 P,Q 外部光光路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02F 1/13357 G02F 1/13357 G04G 9/00 301 G04G 9/00 301C 9/12 9/12

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 時を計数して表示する電子時計であっ
    て、 第1の方向を向く直線偏光成分を透過させ、前記第1の
    方向と直交する方向の直線偏光成分を透過させない第1
    偏光分離手段と、 その第1偏光分離手段から出た直線偏光を受ける位置に
    配置され、透過する偏光の偏光軸を変化させる状態と変
    化させない状態とのいずれかを選択できる透過偏光軸可
    変手段と、 その透過偏光軸可変手段を挟んで上記第1偏光分離手段
    の反対側に配置され、第2の方向を向く直線偏光成分を
    透過させ、前記第2の方向と直交する方向の直線偏光成
    分を反射する第2偏光分離手段とを有し、そして上記第
    2偏光分離手段は、光反射機能に関して波長特性の異な
    る複数の偏光分離部分を平面内の異なる位置に有するこ
    とを特徴とする電子時計。
  2. 【請求項2】請求項1記載の電子時計において、透過偏
    光軸可変手段を挟んで第1偏光分離手段の反対側に光散
    乱層を設けたことを特徴とする電子時計。
  3. 【請求項3】請求項1又は請求項2記載の電子時計にお
    いて、上記第2偏光分離手段を通して上記透過偏光軸可
    変手段へ光を放射する発光手段を有することを特徴とす
    る電子時計。
  4. 【請求項4】請求項3記載の電子時計において、上記第
    2偏光分離手段と上記発光手段との間に半透過層を設け
    たことを特徴とする電子時計。
  5. 【請求項5】請求項3又は請求項4記載の電子時計にお
    いて、上記発光手段は橙色、赤色及び黄緑色の少なくと
    も一色を発光することを特徴とする電子時計。
  6. 【請求項6】請求項3から請求項5のうちの少なくとも
    いずれか1つに記載の電子時計において、上記発光手段
    は平面内で多色の色光を発光することを特徴とする電子
    時計。
  7. 【請求項7】請求項3から請求項6のうちの少なくとも
    いずれか1つに記載の電子時計において、上記発光手段
    はカラーフィルタを含むことを特徴とする電子時計。
  8. 【請求項8】請求項1から請求項7のうちの少なくとも
    いずれか1つに記載の電子時計において、 上記第2偏光分離手段の各偏光分離部分は、それぞれ、
    2種類の層を交互に積層して形成される複数層構造を有
    し、 それら複数層のうち積層方向に関して互いに隣り合う2
    層間において、ある一方向の屈折率はそれら2層間で等
    しく、それと直角方向の屈折率はそれら2層間で異な
    り、 各偏光分離部分を構成する複数層の各層の積層方向の層
    厚は各層間で互いに異なり、さらに、 各偏光分離部分の相互間では、各偏光分離部分の波長特
    性を異ならせるために、それらの偏光分離部分間で複数
    層構造の層厚の組み合わせが互いに異なることを特徴と
    する電子時計。
  9. 【請求項9】 偏光板と、 2枚の基板の間隙に挟まれたTN液晶層と、 偏光分離フィルムと、をこの順で積層してなる電子時計
    であって、 前記偏光分離フィルムは、第1方向の偏光成分を透過し
    前記第1方向と直交する偏光成分を反射するとともに、
    少なくとも第1の領域と第2の領域とからなり、 前記液晶層より上部に、前記第1の領域に対応する第1
    の表示領域と、前記第2の領域に対応する第2の表示領
    域とを設けてなることを特徴とする電子時計。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2428345A (en) * 2005-07-13 2007-01-24 Sharp Kk A display having multiple view and single view modes
JP2016102871A (ja) * 2014-11-27 2016-06-02 日本精機株式会社 ヘッドアップディスプレイ装置及び液晶表示装置
WO2019171751A1 (ja) * 2018-03-08 2019-09-12 株式会社ジャパンディスプレイ 表示装置

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