JP2001330813A - 液晶表示装置及び液晶表示素子の駆動方法 - Google Patents
液晶表示装置及び液晶表示素子の駆動方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 複数の液晶表示層を積層して構成された液晶
表示素子において、各表示層での走査時間を等しく設定
できる液晶表示装置及び液晶表示素子の駆動方法を得
る。 【解決手段】 互いに対向状態で交差する複数の走査電
極と複数の信号電極とで液晶をマトリクス駆動する液晶
表示装置。前記液晶を初期状態にリセットするリセット
期間と、最終的な表示状態を選択するための選択期間
と、該選択期間で選択された状態を確立するための維持
期間とを含み、選択期間における選択パルスの印加時間
が各表示層で等しく設定されており、各表示層で選択期
間の長さが異なっていても、リセット期間と維持期間の
長さを調節して1ラインのリセット期間の開始から維持
期間の終了までに必要な時間を各表示層で同一にする。
表示素子において、各表示層での走査時間を等しく設定
できる液晶表示装置及び液晶表示素子の駆動方法を得
る。 【解決手段】 互いに対向状態で交差する複数の走査電
極と複数の信号電極とで液晶をマトリクス駆動する液晶
表示装置。前記液晶を初期状態にリセットするリセット
期間と、最終的な表示状態を選択するための選択期間
と、該選択期間で選択された状態を確立するための維持
期間とを含み、選択期間における選択パルスの印加時間
が各表示層で等しく設定されており、各表示層で選択期
間の長さが異なっていても、リセット期間と維持期間の
長さを調節して1ラインのリセット期間の開始から維持
期間の終了までに必要な時間を各表示層で同一にする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示装置及び
液晶表示素子の駆動方法、詳しくは、互いに対向状態で
交差する複数の走査電極と複数の信号電極とから液晶に
パルス状の駆動電圧を印加するようにした液晶表示装置
及び液晶表示素子の駆動方法に関する。
液晶表示素子の駆動方法、詳しくは、互いに対向状態で
交差する複数の走査電極と複数の信号電極とから液晶に
パルス状の駆動電圧を印加するようにした液晶表示装置
及び液晶表示素子の駆動方法に関する。
【0002】
【発明の背景と課題】近年、デジタル情報を可視情報に
再生する媒体として、室温でコレステリック相を示す液
晶(主として、カイラルネマティック液晶)を用いた反
射型の液晶表示素子が、電力消費が少なく、安価に製作
できる利点に着目して種々開発、研究されている。しか
し、この種のメモリ性液晶を用いた表示素子では、駆動
速度が遅いという特有の欠点を有していることが判明し
ている。
再生する媒体として、室温でコレステリック相を示す液
晶(主として、カイラルネマティック液晶)を用いた反
射型の液晶表示素子が、電力消費が少なく、安価に製作
できる利点に着目して種々開発、研究されている。しか
し、この種のメモリ性液晶を用いた表示素子では、駆動
速度が遅いという特有の欠点を有していることが判明し
ている。
【0003】このような問題点に鑑みて、米国特許第
5,748,277号明細書には、この種の液晶表示素
子の駆動方法が提案されている。この駆動方法によれ
ば、液晶を低電圧で、かつ、高速に駆動することが可能
である。
5,748,277号明細書には、この種の液晶表示素
子の駆動方法が提案されている。この駆動方法によれ
ば、液晶を低電圧で、かつ、高速に駆動することが可能
である。
【0004】前記駆動方法は、液晶表示素子に画像を表
示するのに、前記液晶を初期状態にリセットする期間
と、最終的な表示状態を選択するための選択期間と、該
選択期間で選択された状態を確立するための期間と、画
像を表示する期間とを含むものである。ところで、R,
G,Bの各色を表示する液晶表示層を積層してフルカラ
ー表示を行う場合、各表示層に充填された液晶の応答速
度が異なり、各表示層ごとに最適な選択期間を設定する
と、各表示層での走査時間が異なってしまうという問題
点を有することが判明した。
示するのに、前記液晶を初期状態にリセットする期間
と、最終的な表示状態を選択するための選択期間と、該
選択期間で選択された状態を確立するための期間と、画
像を表示する期間とを含むものである。ところで、R,
G,Bの各色を表示する液晶表示層を積層してフルカラ
ー表示を行う場合、各表示層に充填された液晶の応答速
度が異なり、各表示層ごとに最適な選択期間を設定する
と、各表示層での走査時間が異なってしまうという問題
点を有することが判明した。
【0005】このように走査時間が各表示層で異なる
と、各表示層間で表示ずれが生じて画像が視認しにくく
なるという問題点がある。また、動画的な表示を行うな
どの目的で繰り返して画像を書き込む場合に、前記表示
ずれや、ある表示層の画像が全て完成しない間に次の画
像に書き換わってしまうことなどによって画像が見にく
くなるという問題点があった。
と、各表示層間で表示ずれが生じて画像が視認しにくく
なるという問題点がある。また、動画的な表示を行うな
どの目的で繰り返して画像を書き込む場合に、前記表示
ずれや、ある表示層の画像が全て完成しない間に次の画
像に書き換わってしまうことなどによって画像が見にく
くなるという問題点があった。
【0006】そこで、本発明の目的は、複数の液晶表示
層を積層して構成された液晶表示素子において各表示層
での走査時間を等しく設定できる液晶表示装置及び液晶
表示素子の駆動方法を提供することにある。
層を積層して構成された液晶表示素子において各表示層
での走査時間を等しく設定できる液晶表示装置及び液晶
表示素子の駆動方法を提供することにある。
【0007】本発明の他の目的は、各表示層の走査開始
タイミングを常に等しく設定できる液晶表示装置及び液
晶表示素子の駆動方法を提供することにある。
タイミングを常に等しく設定できる液晶表示装置及び液
晶表示素子の駆動方法を提供することにある。
【0008】本発明のその他の目的は、各表示層間の表
示ずれを防止できる液晶表示装置及び液晶表示素子の駆
動方法を提供することにある。
示ずれを防止できる液晶表示装置及び液晶表示素子の駆
動方法を提供することにある。
【0009】
【発明の構成、作用及び効果】以上の目的を達成するた
め、本発明に係る駆動方法は、互いに対向状態で交差す
る複数の走査電極と複数の信号電極とから液晶にパルス
状の駆動電圧を印加するようにした液晶表示素子の駆動
方法において、前記液晶を初期状態にリセットするリセ
ット期間と、最終的な表示状態を選択するための選択期
間と、該選択期間で選択された状態を確立するための維
持期間とを含み、前記選択期間における選択パルスの印
加時間が各表示層で等しく設定されている。
め、本発明に係る駆動方法は、互いに対向状態で交差す
る複数の走査電極と複数の信号電極とから液晶にパルス
状の駆動電圧を印加するようにした液晶表示素子の駆動
方法において、前記液晶を初期状態にリセットするリセ
ット期間と、最終的な表示状態を選択するための選択期
間と、該選択期間で選択された状態を確立するための維
持期間とを含み、前記選択期間における選択パルスの印
加時間が各表示層で等しく設定されている。
【0010】また、本発明に係る液晶表示装置は、互い
に対向状態で交差する複数の走査電極と複数の信号電極
との間に液晶を挟持してなる複数の表示層を積層した液
晶表示素子と、前記走査電極及び信号電極から各表示層
の液晶にパルス電圧を印加して各表示層に表示を行わせ
る駆動手段とを備え、前記駆動手段の印加するパルス電
圧は、液晶を初期状態にリセットするリセット期間と、
最終的な表示状態を選択するための選択期間と、該選択
期間で選択された状態を確立するための維持期間とを含
み、前記選択期間に印加される選択パルスの印加時間が
各表示層で等しく設定されている。
に対向状態で交差する複数の走査電極と複数の信号電極
との間に液晶を挟持してなる複数の表示層を積層した液
晶表示素子と、前記走査電極及び信号電極から各表示層
の液晶にパルス電圧を印加して各表示層に表示を行わせ
る駆動手段とを備え、前記駆動手段の印加するパルス電
圧は、液晶を初期状態にリセットするリセット期間と、
最終的な表示状態を選択するための選択期間と、該選択
期間で選択された状態を確立するための維持期間とを含
み、前記選択期間に印加される選択パルスの印加時間が
各表示層で等しく設定されている。
【0011】以上の本発明に係る液晶表示装置及び駆動
方法では、選択期間における選択パルスの印加期間が各
表示層で等しく設定されているため、各表示層において
走査時間を等しくすることができる。特に、各表示層に
おいて選択期間の長さが異なっていても、リセット期間
及び/又は維持期間の長さを調整することで、1ライン
のリセット期間の開始から維持期間の終了までの走査時
間を各表示層で等しくすることができる。
方法では、選択期間における選択パルスの印加期間が各
表示層で等しく設定されているため、各表示層において
走査時間を等しくすることができる。特に、各表示層に
おいて選択期間の長さが異なっていても、リセット期間
及び/又は維持期間の長さを調整することで、1ライン
のリセット期間の開始から維持期間の終了までの走査時
間を各表示層で等しくすることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る液晶表示装置
及び液晶表示素子の駆動方法の実施形態について、添付
図面を参照して説明する。
及び液晶表示素子の駆動方法の実施形態について、添付
図面を参照して説明する。
【0013】(液晶表示素子、図1参照)まず、本発明
に係る駆動方法の対象となるコレステリック相を示す液
晶を含む液晶表示素子について説明する。
に係る駆動方法の対象となるコレステリック相を示す液
晶を含む液晶表示素子について説明する。
【0014】図1は単純マトリクス駆動方式による反射
型のフルカラー液晶表示素子を示す。この液晶表示素子
100は、光吸収層121の上に、赤色の選択反射と透
明状態の切換えにより表示を行う赤色表示層111Rを
配し、その上に緑色の選択反射と透明状態の切換えによ
り表示を行う緑色表示層111Gを積層し、さらに、そ
の上に青色の選択反射と透明状態の切換えにより表示を
行う青色表示層111Bを積層したものである。
型のフルカラー液晶表示素子を示す。この液晶表示素子
100は、光吸収層121の上に、赤色の選択反射と透
明状態の切換えにより表示を行う赤色表示層111Rを
配し、その上に緑色の選択反射と透明状態の切換えによ
り表示を行う緑色表示層111Gを積層し、さらに、そ
の上に青色の選択反射と透明状態の切換えにより表示を
行う青色表示層111Bを積層したものである。
【0015】各表示層111R,111G,111B
は、それぞれ透明電極113,114を形成した透明基
板112間に樹脂製柱状構造物115、液晶116及び
スペーサ117を挟持したものである。透明電極11
3,114上には必要に応じて絶縁膜118、配向制御
膜119が設けられる。また、基板112の外周部(表
示領域外)には液晶116を封止するためのシール材1
20が設けられる。
は、それぞれ透明電極113,114を形成した透明基
板112間に樹脂製柱状構造物115、液晶116及び
スペーサ117を挟持したものである。透明電極11
3,114上には必要に応じて絶縁膜118、配向制御
膜119が設けられる。また、基板112の外周部(表
示領域外)には液晶116を封止するためのシール材1
20が設けられる。
【0016】透明電極113,114はそれぞれ駆動I
C131,132(図2参照)に接続されており、透明
電極113,114の間にそれぞれ所定のパルス電圧が
印加される。この印加電圧に応答して、液晶116が可
視光を透過する透明状態と特定波長の可視光を選択的に
反射する選択反射状態との間で表示が切り換えられる。
C131,132(図2参照)に接続されており、透明
電極113,114の間にそれぞれ所定のパルス電圧が
印加される。この印加電圧に応答して、液晶116が可
視光を透過する透明状態と特定波長の可視光を選択的に
反射する選択反射状態との間で表示が切り換えられる。
【0017】各表示層111R,111G,111Bに
設けられている透明電極113,114は、それぞれ微
細な間隔を保って平行に並べられた複数の帯状電極より
なり、その帯状電極の並ぶ向きが互いに直角方向となる
ように対向させてある。これら上下の帯状電極に順次通
電が行われる。即ち、各液晶116に対してマトリクス
状に順次電圧が印加されて表示が行われる。これをマト
リクス駆動と称し、電極113,114が交差する部分
が各画素を構成することになる。このようなマトリクス
駆動を各表示層ごとに行うことにより液晶表示素子10
0にフルカラー画像の表示を行う。
設けられている透明電極113,114は、それぞれ微
細な間隔を保って平行に並べられた複数の帯状電極より
なり、その帯状電極の並ぶ向きが互いに直角方向となる
ように対向させてある。これら上下の帯状電極に順次通
電が行われる。即ち、各液晶116に対してマトリクス
状に順次電圧が印加されて表示が行われる。これをマト
リクス駆動と称し、電極113,114が交差する部分
が各画素を構成することになる。このようなマトリクス
駆動を各表示層ごとに行うことにより液晶表示素子10
0にフルカラー画像の表示を行う。
【0018】詳しくは、2枚の基板間にコレステリック
相を示す液晶を挟持した液晶表示素子では、液晶の状態
をプレーナ状態とフォーカルコニック状態に切り換えて
表示を行う。液晶がプレーナ状態の場合、コレステリッ
ク液晶の螺旋ピッチをP、液晶の平均屈折率をnとする
と、波長λ=P・nの光が選択的に反射される。また、
フォーカルコニック状態では、コレステリック液晶の選
択反射波長が赤外光域にある場合には散乱し、それより
も短い場合には可視光を透過する。そのため、選択反射
波長を可視光域に設定し、素子の観察側と反対側に光吸
収層を設けることにより、プレーナ状態で選択反射色の
表示、フォーカルコニック状態で黒の表示が可能にな
る。また、選択反射波長を赤外光域に設定し、素子の観
察側と反対側に光吸収層を設けることにより、プレーナ
状態では赤外光域の波長の光を反射するが可視光域の波
長の光は透過するので黒の表示、フォーカルコニック状
態で散乱による白の表示が可能になる。
相を示す液晶を挟持した液晶表示素子では、液晶の状態
をプレーナ状態とフォーカルコニック状態に切り換えて
表示を行う。液晶がプレーナ状態の場合、コレステリッ
ク液晶の螺旋ピッチをP、液晶の平均屈折率をnとする
と、波長λ=P・nの光が選択的に反射される。また、
フォーカルコニック状態では、コレステリック液晶の選
択反射波長が赤外光域にある場合には散乱し、それより
も短い場合には可視光を透過する。そのため、選択反射
波長を可視光域に設定し、素子の観察側と反対側に光吸
収層を設けることにより、プレーナ状態で選択反射色の
表示、フォーカルコニック状態で黒の表示が可能にな
る。また、選択反射波長を赤外光域に設定し、素子の観
察側と反対側に光吸収層を設けることにより、プレーナ
状態では赤外光域の波長の光を反射するが可視光域の波
長の光は透過するので黒の表示、フォーカルコニック状
態で散乱による白の表示が可能になる。
【0019】各表示層111R,111G,111Bを
積層した液晶表示素子100は、青色表示層111B及
び緑色表示層111Gを液晶がフォーカルコニック配列
となった透明状態とし、赤色表示層111Rを液晶がプ
レーナ配列となった選択反射状態とすることにより、赤
色表示を行うことができる。また、青色表示層111B
を液晶がフォーカルコニック配列となった透明状態と
し、緑色表示層111G及び赤色表示層111Rを液晶
がプレーナ配列となった選択反射状態とすることによ
り、イエローの表示を行うことができる。同様に、各表
示層の状態を透明状態と選択反射状態とを適宜選択する
ことにより赤色、緑色、青色、白色、シアン、マゼン
タ、イエロー、黒色の表示が可能である。さらに、各表
示層111R,111G,111Bの状態として中間の
選択反射状態を選択することにより中間色の表示が可能
となり、フルカラー表示素子として利用できる。
積層した液晶表示素子100は、青色表示層111B及
び緑色表示層111Gを液晶がフォーカルコニック配列
となった透明状態とし、赤色表示層111Rを液晶がプ
レーナ配列となった選択反射状態とすることにより、赤
色表示を行うことができる。また、青色表示層111B
を液晶がフォーカルコニック配列となった透明状態と
し、緑色表示層111G及び赤色表示層111Rを液晶
がプレーナ配列となった選択反射状態とすることによ
り、イエローの表示を行うことができる。同様に、各表
示層の状態を透明状態と選択反射状態とを適宜選択する
ことにより赤色、緑色、青色、白色、シアン、マゼン
タ、イエロー、黒色の表示が可能である。さらに、各表
示層111R,111G,111Bの状態として中間の
選択反射状態を選択することにより中間色の表示が可能
となり、フルカラー表示素子として利用できる。
【0020】液晶116としては、室温でコレステリッ
ク相を示すものが好ましく、特に、ネマティック液晶に
カイラル材を添加することによって得られるカイラルネ
マティック液晶が好適である。
ク相を示すものが好ましく、特に、ネマティック液晶に
カイラル材を添加することによって得られるカイラルネ
マティック液晶が好適である。
【0021】カイラル材は、ネマティック液晶に添加さ
れた場合にネマティック液晶の分子を捩る作用を有する
添加剤である。カイラル材をネマティック液晶に添加す
ることにより、所定の捩れ間隔を有する液晶分子の螺旋
構造が生じ、これによりコレステリック相を示す。
れた場合にネマティック液晶の分子を捩る作用を有する
添加剤である。カイラル材をネマティック液晶に添加す
ることにより、所定の捩れ間隔を有する液晶分子の螺旋
構造が生じ、これによりコレステリック相を示す。
【0022】なお、液晶表示層は必ずしもこの構成に限
定されるわけではなく、樹脂製構造物が堰状になったも
のや、樹脂製構造物を省略したものであってもよい。ま
た、従来公知の高分子の3次元網目構造のなかに液晶が
分散された、あるいは、液晶中に高分子の3次元網目構
造が形成された、いわゆる高分子分散型の液晶複合膜と
して液晶表示層を構成することも可能である。
定されるわけではなく、樹脂製構造物が堰状になったも
のや、樹脂製構造物を省略したものであってもよい。ま
た、従来公知の高分子の3次元網目構造のなかに液晶が
分散された、あるいは、液晶中に高分子の3次元網目構
造が形成された、いわゆる高分子分散型の液晶複合膜と
して液晶表示層を構成することも可能である。
【0023】(駆動回路、図2参照)前記液晶表示素子
100の画素構成は、図2に示すように、それぞれ複数
本の走査電極R1,R2〜Rmと信号電極C1,C2〜
Cn(m,nは自然数)とのマトリクスで表される。走
査電極R1,R2〜Rmは走査駆動IC131の出力端
子に接続され、信号電極C1,C2〜Cnは信号駆動I
C132の出力端子に接続されている。
100の画素構成は、図2に示すように、それぞれ複数
本の走査電極R1,R2〜Rmと信号電極C1,C2〜
Cn(m,nは自然数)とのマトリクスで表される。走
査電極R1,R2〜Rmは走査駆動IC131の出力端
子に接続され、信号電極C1,C2〜Cnは信号駆動I
C132の出力端子に接続されている。
【0024】走査駆動IC131は、走査電極R1,R
2〜Rmのうち所定のものに選択信号を出力して選択状
態とする一方、その他の電極には非選択信号を出力して
非選択状態とする。走査駆動IC131は、所定の時間
間隔で電極を切り換えながら順次各走査電極R1,R2
〜Rmに選択信号を印加してゆく。一方、信号駆動IC
132は、選択状態にある走査電極R1,R2〜Rm上
の各画素を書き換えるべく、画像データに応じた信号を
各信号電極C1,C2〜Cnに同時に出力する。例え
ば、走査電極Raが選択されると(aはa≦mを満たす
自然数)、この走査電極Raと各信号電極C1,C2〜
Cnとの交差部分の画素LRa−C1〜LRa−Cnが
同時に書き換えられる。これにより、各画素における走
査電極と信号電極との電圧差が画素の書換え電圧とな
り、各画素がこの書換え電圧に応じて書き換えられる。
2〜Rmのうち所定のものに選択信号を出力して選択状
態とする一方、その他の電極には非選択信号を出力して
非選択状態とする。走査駆動IC131は、所定の時間
間隔で電極を切り換えながら順次各走査電極R1,R2
〜Rmに選択信号を印加してゆく。一方、信号駆動IC
132は、選択状態にある走査電極R1,R2〜Rm上
の各画素を書き換えるべく、画像データに応じた信号を
各信号電極C1,C2〜Cnに同時に出力する。例え
ば、走査電極Raが選択されると(aはa≦mを満たす
自然数)、この走査電極Raと各信号電極C1,C2〜
Cnとの交差部分の画素LRa−C1〜LRa−Cnが
同時に書き換えられる。これにより、各画素における走
査電極と信号電極との電圧差が画素の書換え電圧とな
り、各画素がこの書換え電圧に応じて書き換えられる。
【0025】駆動回路は、中央処理装置(CPU)13
5、LCDコントローラ136、画像処理装置137、
画像メモリ138及び駆動IC(ドライバ)131,1
32にて構成されている。画像メモリ138に記憶され
た画像データに基づいてLCDコントローラ136が駆
動IC131,132を制御し、液晶表示素子100の
各走査電極及び信号電極間に順次電圧を印加し、液晶表
示素子100に画像を書き込む。
5、LCDコントローラ136、画像処理装置137、
画像メモリ138及び駆動IC(ドライバ)131,1
32にて構成されている。画像メモリ138に記憶され
た画像データに基づいてLCDコントローラ136が駆
動IC131,132を制御し、液晶表示素子100の
各走査電極及び信号電極間に順次電圧を印加し、液晶表
示素子100に画像を書き込む。
【0026】なお、部分的に書換えを行う場合は、書き
換えたい部分を含むように特定の走査ラインのみを順次
選択するようにすればよい。これにより、必要な部分の
みを短時間で書き換えることができる。
換えたい部分を含むように特定の走査ラインのみを順次
選択するようにすればよい。これにより、必要な部分の
みを短時間で書き換えることができる。
【0027】各画素の書換えは前述した方法で行うこと
ができるが、既に画像が表示されている場合、この画像
による影響をなくすために、書換え前に各画素を全て同
じ表示状態にリセットすることが好ましい。リセットは
全画素を一括して行ってもよいし、走査電極ごとに行っ
てもよい。
ができるが、既に画像が表示されている場合、この画像
による影響をなくすために、書換え前に各画素を全て同
じ表示状態にリセットすることが好ましい。リセットは
全画素を一括して行ってもよいし、走査電極ごとに行っ
てもよい。
【0028】部分的に書換えを行う場合は、各走査ライ
ンごとにリセットを行うか、書き換えたい部分を含む特
定の走査ライン間のみを一括してリセットすればよい。
ンごとにリセットを行うか、書き換えたい部分を含む特
定の走査ライン間のみを一括してリセットすればよい。
【0029】(駆動方法、図3参照)まず、前記液晶表
示素子100の駆動方法の基本について説明する。な
お、ここでは、交流化されたパルス波形を用いた具体例
を挙げて説明するが、駆動方法がこの波形に限定されな
いことはいうまでもない。
示素子100の駆動方法の基本について説明する。な
お、ここでは、交流化されたパルス波形を用いた具体例
を挙げて説明するが、駆動方法がこの波形に限定されな
いことはいうまでもない。
【0030】この例の駆動方法は、図3に示すように、
大きく分けて、リセット期間と選択期間と維持期間と表
示期間(クロストーク期間とも称する)とから構成され
ている。リセット期間においては液晶がホメオトロピッ
ク状態にリセットされ、選択期間においては最終的な表
示状態を選択するための電圧が印加され、維持期間にお
いては選択期間で選択された状態が確立される。
大きく分けて、リセット期間と選択期間と維持期間と表
示期間(クロストーク期間とも称する)とから構成され
ている。リセット期間においては液晶がホメオトロピッ
ク状態にリセットされ、選択期間においては最終的な表
示状態を選択するための電圧が印加され、維持期間にお
いては選択期間で選択された状態が確立される。
【0031】リセット期間は、選択パルスの長さを1周
期として複数の周期に分けられる。図3では、8のリセ
ット周期に分けられている状態を示している。各リセッ
ト周期内では電圧±(Vr±Vc)のパルスが1/2周
期ずつ印加される。これらのパルスが複数周期集まった
ものをリセット波形と称する。
期として複数の周期に分けられる。図3では、8のリセ
ット周期に分けられている状態を示している。各リセッ
ト周期内では電圧±(Vr±Vc)のパルスが1/2周
期ずつ印加される。これらのパルスが複数周期集まった
ものをリセット波形と称する。
【0032】同様に、維持期間も複数の周期に分けら
れ、図3では12の周期に分けられている状態を示して
いる。各維持周期内では電圧±(Ve±Vc)のパルス
が1/2周期ずつ印加される。これらのパルスが複数周
期集まったものを維持波形と称する。
れ、図3では12の周期に分けられている状態を示して
いる。各維持周期内では電圧±(Ve±Vc)のパルス
が1/2周期ずつ印加される。これらのパルスが複数周
期集まったものを維持波形と称する。
【0033】表示期間には、他の走査ライン上の画素を
選択するための選択信号による電圧±Vcのクロストー
クパルスが印加される。クロストークパルスの電圧値V
cは、液晶に変化を与える閾値より小さい値に設定され
ている。また、画像の書換えが終わり、全ての画素につ
いて維持期間が終了すれば駆動IC131,132の動
作を終了させ、印加電圧を0Vにすることもできる。
選択するための選択信号による電圧±Vcのクロストー
クパルスが印加される。クロストークパルスの電圧値V
cは、液晶に変化を与える閾値より小さい値に設定され
ている。また、画像の書換えが終わり、全ての画素につ
いて維持期間が終了すれば駆動IC131,132の動
作を終了させ、印加電圧を0Vにすることもできる。
【0034】選択期間は、前選択時間、選択時間、後選
択時間から構成される。前選択時間及び後選択時間には
電圧±Vcのクロストークパルスが印加される。選択時
間には選択パルスが印加される。この選択パルスはVo
n±(Vs+Vc)からVoff±(Vs−Vc)の間
の電圧である。
択時間から構成される。前選択時間及び後選択時間には
電圧±Vcのクロストークパルスが印加される。選択時
間には選択パルスが印加される。この選択パルスはVo
n±(Vs+Vc)からVoff±(Vs−Vc)の間
の電圧である。
【0035】液晶の動作は以下のとおりである。まず、
リセット期間にリセット波形が印加され、液晶はホメオ
トロピック状態にリセットされる。次に、前選択時間に
おいて、液晶は少し捩れた状態になる。次の選択時間に
印加する選択パルスの波形は、最終的にプレーナ状態を
選択する画素と、フォーカルコニック状態を選択する画
素とで異なる。
リセット期間にリセット波形が印加され、液晶はホメオ
トロピック状態にリセットされる。次に、前選択時間に
おいて、液晶は少し捩れた状態になる。次の選択時間に
印加する選択パルスの波形は、最終的にプレーナ状態を
選択する画素と、フォーカルコニック状態を選択する画
素とで異なる。
【0036】まず、プレーナ状態を選択する場合を説明
する。この場合には、選択時間に電圧±(Vs+Vc)
の選択パルスを印加し、再び液晶をホメオトロピック状
態にする。その後、後選択時間で電圧±Vcのクロスト
ークパルスを印加すると、液晶は捩れが少しだけ戻った
状態になる。その後、維持期間で維持波形を印加する。
先の後選択時間で捩れが少しだけ戻った状態になった液
晶は、維持波形が印加されることにより再び捩れが解
け、ホメオトロピック状態になる。
する。この場合には、選択時間に電圧±(Vs+Vc)
の選択パルスを印加し、再び液晶をホメオトロピック状
態にする。その後、後選択時間で電圧±Vcのクロスト
ークパルスを印加すると、液晶は捩れが少しだけ戻った
状態になる。その後、維持期間で維持波形を印加する。
先の後選択時間で捩れが少しだけ戻った状態になった液
晶は、維持波形が印加されることにより再び捩れが解
け、ホメオトロピック状態になる。
【0037】表示期間では、液晶に印加する電圧をゼロ
又は±Vc(クロストークパルス)とすることにより、
液晶はプレーナ状態となる。プレーナ状態の液晶は電圧
をゼロにしても、プレーナ状態のまま固定される。
又は±Vc(クロストークパルス)とすることにより、
液晶はプレーナ状態となる。プレーナ状態の液晶は電圧
をゼロにしても、プレーナ状態のまま固定される。
【0038】一方、最終的にフォーカルコニック状態を
選択する場合には、選択時間に電圧±(Vs−Vc)の
選択パルスを印加し、後選択時間にはプレーナ状態を選
択する場合と同様に電圧±Vcのクロストークパルスを
印加する。こうすることにより、液晶は捩れが戻って、
ヘリカルピッチが2倍程度に広がった遷移状態になる。
選択する場合には、選択時間に電圧±(Vs−Vc)の
選択パルスを印加し、後選択時間にはプレーナ状態を選
択する場合と同様に電圧±Vcのクロストークパルスを
印加する。こうすることにより、液晶は捩れが戻って、
ヘリカルピッチが2倍程度に広がった遷移状態になる。
【0039】その後、維持期間で維持波形を印加する
と、捩れが戻ってきた液晶は、フォーカルコニック状態
へと遷移する。表示期間では、プレーナ状態を選択する
場合と同様に、液晶に印加する電圧をゼロ又は±Vc
(クロストークパルス)とする。フォーカルコニック状
態の液晶は電圧をゼロにしても、フォーカルコニック状
態のまま固定される。
と、捩れが戻ってきた液晶は、フォーカルコニック状態
へと遷移する。表示期間では、プレーナ状態を選択する
場合と同様に、液晶に印加する電圧をゼロ又は±Vc
(クロストークパルス)とする。フォーカルコニック状
態の液晶は電圧をゼロにしても、フォーカルコニック状
態のまま固定される。
【0040】前述のように、選択期間に印加する選択パ
ルスにより、最終的な液晶の表示状態が選択できる。ま
た、この選択パルスの電圧値やパルス幅を調整すること
により、具体的には、信号電極に印加するパルスの形状
を画像データに応じて変化させることにより、中間調の
表示が可能である。
ルスにより、最終的な液晶の表示状態が選択できる。ま
た、この選択パルスの電圧値やパルス幅を調整すること
により、具体的には、信号電極に印加するパルスの形状
を画像データに応じて変化させることにより、中間調の
表示が可能である。
【0041】なお、リセット期間開始から維持期間終了
までの間、液晶は実質的に透明状態として観察され、背
景の光吸収層121が観察される。
までの間、液晶は実質的に透明状態として観察され、背
景の光吸収層121が観察される。
【0042】ところで、ホメオトロピック状態から捩れ
が解けてヘリカルピッチが2倍程度に広がった遷移状態
になるまでに必要な時間は、液晶材料などによって異な
る。選択期間が短すぎると、電圧±(Vs−Vc)の選
択パルスを印加しても、選択期間内で前記遷移状態にな
らないため、フォーカルコニック状態を選択することが
できない。また、選択期間が長すぎると、選択期間内で
ホメオトロピック状態からプレーナ状態に遷移してしま
うため、フォーカルコニック状態を選択できなくなって
しまう。
が解けてヘリカルピッチが2倍程度に広がった遷移状態
になるまでに必要な時間は、液晶材料などによって異な
る。選択期間が短すぎると、電圧±(Vs−Vc)の選
択パルスを印加しても、選択期間内で前記遷移状態にな
らないため、フォーカルコニック状態を選択することが
できない。また、選択期間が長すぎると、選択期間内で
ホメオトロピック状態からプレーナ状態に遷移してしま
うため、フォーカルコニック状態を選択できなくなって
しまう。
【0043】従って、本駆動方法においては、各表示層
111B,111G,111Rに充填された液晶の種類
に応じて、前選択時間及び後選択時間を異ならせるよう
にしている。詳しくは、前選択時間及び後選択時間を異
ならせている。これらを異ならせるために、リセット期
間と選択期間の境である前選択パルス幅調節タイミング
と、選択期間と維持期間との境である後選択パルス幅調
節タイミングの設定位置によって各選択時間の長さを調
節するようにしている。
111B,111G,111Rに充填された液晶の種類
に応じて、前選択時間及び後選択時間を異ならせるよう
にしている。詳しくは、前選択時間及び後選択時間を異
ならせている。これらを異ならせるために、リセット期
間と選択期間の境である前選択パルス幅調節タイミング
と、選択期間と維持期間との境である後選択パルス幅調
節タイミングの設定位置によって各選択時間の長さを調
節するようにしている。
【0044】(第1実施形態、図4,5参照)本第1実
施形態では、R,G,Bの各表示層において印加する選
択パルスの幅を等しくして走査速度を等しくするように
した。図4は、マトリクス状に配置された複数画素LC
D1,2,3の液晶にかかる駆動電圧波形と、この波形
を得るために走査電極(ロウ)と信号電極(カラム)か
ら印加されるパルス波形の一例を示す。ロウ1,2,3
とは走査電極上の1ラインずつを意味し、カラムとは信
号電極上の1ラインを意味する。
施形態では、R,G,Bの各表示層において印加する選
択パルスの幅を等しくして走査速度を等しくするように
した。図4は、マトリクス状に配置された複数画素LC
D1,2,3の液晶にかかる駆動電圧波形と、この波形
を得るために走査電極(ロウ)と信号電極(カラム)か
ら印加されるパルス波形の一例を示す。ロウ1,2,3
とは走査電極上の1ラインずつを意味し、カラムとは信
号電極上の1ラインを意味する。
【0045】本第1実施形態において、ロウにはリセッ
ト期間及び維持期間に選択パルスの幅の2倍周期のパル
スが印加される。カラムには選択パルスの幅と同じ周期
のパルスが印加される。
ト期間及び維持期間に選択パルスの幅の2倍周期のパル
スが印加される。カラムには選択パルスの幅と同じ周期
のパルスが印加される。
【0046】図5に同じ走査ライン上に位置するR,
G,Bの各表示層の画素に印加される電圧波形を示す。
前選択時間及び後選択時間は、液晶の捩れが戻る速度が
遅いものほど長く設定する。液晶表示素子100にあっ
ては、表示層111B,111G,111Rの順に液晶
の捩れが戻る速度が遅く、この順序で選択期間が長く設
定されている。
G,Bの各表示層の画素に印加される電圧波形を示す。
前選択時間及び後選択時間は、液晶の捩れが戻る速度が
遅いものほど長く設定する。液晶表示素子100にあっ
ては、表示層111B,111G,111Rの順に液晶
の捩れが戻る速度が遅く、この順序で選択期間が長く設
定されている。
【0047】まず、選択期間が最も長い表示層111R
からリセット期間に入る。このとき、表示層111B,
111Gは表示期間にあり、クロストークパルスが印加
されている。次に、表示層111Gがリセット期間に入
り、最後に表示層111Bがリセット期間に入る。各表
示層は同じ長さのリセット期間を経た後、順次選択期間
に入り、前選択時間を経て、選択パルスが印加される選
択時間に至る。選択時間の開始と終了は各表示層とも同
時である(図5に示す矢印T1,T2参照)。その後、後
選択時間を経て、選択期間が短い表示層111B,11
1G,111Rの順に維持期間に入る。次に、同じ長さ
の維持期間を経て、表示層111B,111G,111
Rの順に表示期間に入る。
からリセット期間に入る。このとき、表示層111B,
111Gは表示期間にあり、クロストークパルスが印加
されている。次に、表示層111Gがリセット期間に入
り、最後に表示層111Bがリセット期間に入る。各表
示層は同じ長さのリセット期間を経た後、順次選択期間
に入り、前選択時間を経て、選択パルスが印加される選
択時間に至る。選択時間の開始と終了は各表示層とも同
時である(図5に示す矢印T1,T2参照)。その後、後
選択時間を経て、選択期間が短い表示層111B,11
1G,111Rの順に維持期間に入る。次に、同じ長さ
の維持期間を経て、表示層111B,111G,111
Rの順に表示期間に入る。
【0048】本第1実施形態の駆動方法では、走査速度
は選択時間の長さ(選択パルスの印加時間)のみで決ま
る。従って、前選択時間及び後選択時間の長さが各表示
層によって異なっていても、選択パルスの幅が等しく設
定されていれば、全ての表示層で走査速度を等しくする
ことができる。従って、描画中に黒く見える帯の幅は各
表示層によって異なるものの、繰り返して画像を書き込
んでもいずれかの表示層の画像が完全に表示されずに次
の画像の書込みに移ってしまうという問題を生じない。
は選択時間の長さ(選択パルスの印加時間)のみで決ま
る。従って、前選択時間及び後選択時間の長さが各表示
層によって異なっていても、選択パルスの幅が等しく設
定されていれば、全ての表示層で走査速度を等しくする
ことができる。従って、描画中に黒く見える帯の幅は各
表示層によって異なるものの、繰り返して画像を書き込
んでもいずれかの表示層の画像が完全に表示されずに次
の画像の書込みに移ってしまうという問題を生じない。
【0049】また、本実施形態では、各選択パルスの印
加が同時に行われるので常に表示更新の開始タイミング
を各表示層で揃えることができる。さらに、本実施形態
では、リセット期間及び維持期間において、印加電圧の
極性が反転するタイミングが各表示層でずれているた
め、一度に流れる電流量が減少する。また、同時に選択
パルスの印加が開始されるので、次々と表示を更新する
ような場合にも三つの表示層の間で表示ずれや色ずれは
生じない。
加が同時に行われるので常に表示更新の開始タイミング
を各表示層で揃えることができる。さらに、本実施形態
では、リセット期間及び維持期間において、印加電圧の
極性が反転するタイミングが各表示層でずれているた
め、一度に流れる電流量が減少する。また、同時に選択
パルスの印加が開始されるので、次々と表示を更新する
ような場合にも三つの表示層の間で表示ずれや色ずれは
生じない。
【0050】(第2実施形態、図6参照)本第2実施形
態では、リセット期間と選択期間と維持期間との合計時
間がR,G,Bの各表示層において等しくなるようにし
た。図6は、図5と同様に、同じ走査ライン上に位置す
るR,G,Bの各表示層の画素に印加される電圧波形を
示す。
態では、リセット期間と選択期間と維持期間との合計時
間がR,G,Bの各表示層において等しくなるようにし
た。図6は、図5と同様に、同じ走査ライン上に位置す
るR,G,Bの各表示層の画素に印加される電圧波形を
示す。
【0051】本第2実施形態においては、各表示層11
1B,111G,111Rで同時にリセット期間が開始
され、選択期間が長い表示層111R,111G,11
1Bの順で選択期間に入る。次に、3層同時に選択時間
に入り、即ち、3層同じタイミングで選択パルスが印加
され、選択期間が短い表示層111B,111G,11
1Rの順に維持期間に入る。その後、3層同時に表示期
間に入る。
1B,111G,111Rで同時にリセット期間が開始
され、選択期間が長い表示層111R,111G,11
1Bの順で選択期間に入る。次に、3層同時に選択時間
に入り、即ち、3層同じタイミングで選択パルスが印加
され、選択期間が短い表示層111B,111G,11
1Rの順に維持期間に入る。その後、3層同時に表示期
間に入る。
【0052】本第2実施形態では、前選択パルス幅調節
タイミング及び後選択パルス幅調節タイミングを調節し
て、選択期間の長い表示層ほどリセット期間及び維持期
間の長さを削ることにより、リセット期間開始から維持
期間終了までの長さを各表示層で等しく設定している。
なお、リセット期間と維持期間は、リセットや選択パル
スにより選択された最終的な表示状態が確立するのに必
要な最低限の長さが確保できておれば原理上長くなって
も構わないので、これらを予め十分長い時間に設定して
おくことで、各表示層に合わせてこれらの期間を削って
もリセットや表示状態の確立に影響を及ぼさないように
することができる。
タイミング及び後選択パルス幅調節タイミングを調節し
て、選択期間の長い表示層ほどリセット期間及び維持期
間の長さを削ることにより、リセット期間開始から維持
期間終了までの長さを各表示層で等しく設定している。
なお、リセット期間と維持期間は、リセットや選択パル
スにより選択された最終的な表示状態が確立するのに必
要な最低限の長さが確保できておれば原理上長くなって
も構わないので、これらを予め十分長い時間に設定して
おくことで、各表示層に合わせてこれらの期間を削って
もリセットや表示状態の確立に影響を及ぼさないように
することができる。
【0053】本第2実施形態の駆動方法では、各表示層
において選択時間と選択パルスの印加タイミングとを揃
えることにより、走査開始タイミングと走査速度とを等
しくすることができる。従って、描画中に黒く見える帯
の幅も等しくなる。
において選択時間と選択パルスの印加タイミングとを揃
えることにより、走査開始タイミングと走査速度とを等
しくすることができる。従って、描画中に黒く見える帯
の幅も等しくなる。
【0054】(他の実施形態)なお、本発明に係る液晶
表示装置及び液晶表示素子の駆動方法は前記実施形態に
限定するものではなく、その要旨の範囲内で種々に変更
することができる。
表示装置及び液晶表示素子の駆動方法は前記実施形態に
限定するものではなく、その要旨の範囲内で種々に変更
することができる。
【0055】例えば、液晶表示素子の構成、材料、製造
方法等は任意であり、R,G,Bの3層以外の積層構成
であってもよい。
方法等は任意であり、R,G,Bの3層以外の積層構成
であってもよい。
【0056】特に、各表示層ごとの選択期間の長さの関
係は、使用される液晶材料に特有なものであって、前記
実施形態の例に限られない。また、リセット波形及び維
持波形の周期は選択パルスの2倍に限られず、かつ、リ
セット波形と維持波形とで周期が異なっていてもよい。
係は、使用される液晶材料に特有なものであって、前記
実施形態の例に限られない。また、リセット波形及び維
持波形の周期は選択パルスの2倍に限られず、かつ、リ
セット波形と維持波形とで周期が異なっていてもよい。
【図1】本発明に係る駆動方法が適用される液晶表示素
子の一例を示す断面図。
子の一例を示す断面図。
【図2】前記液晶表示素子の駆動回路を示すブロック
図。
図。
【図3】本発明に係る駆動方法における基本的な駆動波
形を示すチャート図。
形を示すチャート図。
【図4】本発明に係る駆動方法の第1実施形態における
駆動波形を示すチャート図。
駆動波形を示すチャート図。
【図5】前記第1実施形態で各表示層の重なる画素に印
加される駆動波形を示すチャート図。
加される駆動波形を示すチャート図。
【図6】本発明に係る駆動方法の第2実施形態におい
て、各表示層の重なる画素に印加される駆動波形を示す
チャート図。
て、各表示層の重なる画素に印加される駆動波形を示す
チャート図。
100…液晶表示素子 113,114…電極 116…カイラルネマティック液晶 131…走査駆動IC(ドライバ) 132…信号駆動IC(ドライバ) 135…中央処理装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H093 NA46 NC03 NC16 NC28 NC50 ND01 ND34 NF11 5C006 AA22 AC02 AC15 BA11 BB08 BB12 BC03 BC12 FA12 FA21 FA56 5C080 AA10 BB05 CC03 DD08 EE30 FF12 JJ02 JJ04 JJ06
Claims (13)
- 【請求項1】 互いに対向状態で交差する複数の走査電
極と複数の信号電極とから液晶にパルス状の駆動電圧を
印加するようにした複数の表示層を積層した液晶表示素
子の駆動方法において、 前記液晶を初期状態にリセットするリセット期間と、最
終的な表示状態を選択するための選択期間と、該選択期
間で選択された状態を確立するための維持期間とを含
み、 前記選択期間における選択パルスの印加時間が各表示層
で等しく設定されていること、 を特徴とする液晶表示素子の駆動方法。 - 【請求項2】 前記選択期間は、前記選択パルスが印加
される選択時間と該選択時間の前後に位置する前選択時
間及び後選択時間とからなり、選択期間の長さが各表示
層ごとに独立して設定されていることを特徴とする請求
項1記載の液晶表示素子の駆動方法。 - 【請求項3】 前記前選択時間又は後選択時間の少なく
ともいずれか一方が各表示層ごとに独立して設定されて
いることを特徴とする請求項2記載の液晶表示素子の駆
動方法。 - 【請求項4】 前記リセット期間と選択期間と維持期間
との合計時間が各表示層で等しく設定されていることを
特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3記載の液晶
表示素子の駆動方法。 - 【請求項5】 前記リセット期間又は維持期間の少なく
ともいずれか一方の長さを変更することにより前記合計
時間が各表示層で等しく設定されていることを特徴とす
る請求項4記載の液晶表示素子の駆動方法。 - 【請求項6】 前記リセット期間又は維持期間の少なく
ともいずれか一方の長さの変更は、リセットを行うのに
又は選択パルスにより選択された最終的な表示状態が確
立するのに、影響を及ぼさない範囲内で行われることを
特徴とする請求項5記載の液晶表示素子の駆動方法。 - 【請求項7】 前記リセット期間及び維持期間の長さが
各表示層で等しいことを特徴とする請求項1又は請求項
2記載の液晶表示素子の駆動方法。 - 【請求項8】 前記選択時間が各表示層で同時に開始さ
れることを特徴とする請求項2、請求項3、請求項4、
請求項5、請求項6又は請求項7記載の液晶表示素子の
駆動方法。 - 【請求項9】 互いに対向状態で交差する複数の走査電
極と複数の信号電極との間に液晶を挟持してなる複数の
表示層を積層した液晶表示素子と、 前記走査電極及び信号電極から各表示層の液晶にパルス
電圧を印加して各表示層に表示を行わせる駆動手段とを
備え、 前記駆動手段の印加するパルス電圧は、液晶を初期状態
にリセットするリセット期間と、最終的な表示状態を選
択するための選択期間と、該選択期間で選択された状態
を確立するための維持期間とを含み、前記選択期間に印
加される選択パルスの印加時間が各表示層で等しく設定
されていること、 を特徴とする液晶表示装置。 - 【請求項10】 前記選択期間は、前記選択パルスが印
加される選択時間と該選択時間の前後に位置する前選択
時間及び後選択時間とからなり、選択期間の長さが各表
示層ごとに独立して設定されていることを特徴とする請
求項9記載の液晶表示装置。 - 【請求項11】 前記リセット期間と選択期間と維持期
間との合計時間が各表示層で等しく設定されていること
を特徴とする請求項9又は請求項10記載の液晶表示装
置。 - 【請求項12】 前記リセット期間又は維持期間の少な
くともいずれか一方の長さを変更することにより前記合
計時間が各表示層で等しく設定されていることを特徴と
する請求項11記載の液晶表示装置。 - 【請求項13】 前記選択時間が各表示層で同時に開始
されることを特徴とする請求項10、請求項11又は請
求項12記載の液晶表示装置。
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