JP2001329781A - シールド掘削機及びトンネル断面拡縮工法 - Google Patents
シールド掘削機及びトンネル断面拡縮工法Info
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Abstract
易に且つ安価に構築できるようにしたシールド掘削機及
び断面拡縮工法を提供する。 【解決手段】 シールド掘削機1の前方部に伸縮カッタ
3を設け、スキンプレート1aの一部に張り出し部4を
出入可能に設ける。拡幅範囲を構築するには、伸縮カッ
タ3を突出させてシールド掘削機1の掘削に伴って拡幅
範囲を先行切削して地盤を緩め、或はスキンプレート1
aから地山保持材を吐出して置き換える。張り出し部4
を側方に張り出してシールド掘削機1の一部を拡大し、
この拡大状態にて拡幅範囲を掘進すると共に、張り出し
部4内で拡大セグメント12を組み立てて順次連結す
る。拡幅範囲の構築後、伸縮カッタ3及び張り出し部4
を引っ込めて縮径し、シールド掘削機1で通常径のトン
ネル掘削を続行する。
Description
いて、掘削途中でトンネル断面の拡大・縮小の変更を可
能としたシールド掘削機及びトンネル断面拡縮工法に関
するものである。
ールド工法は、ますます長距離掘進・大深度化が求めら
れている。しかし、特に小口径トンネルでは坑内で資材
運搬用台車のすれ違いや換気用の中継設備ができず、長
距離を掘進するには限界があった。そのため、長距離掘
進ではトンネル本体として必要な断面以上の大きなトン
ネルを掘削するか、途中で立坑を設ける等余分な工事費
を必要とした。大口径として代表的な鉄道トンネル(地
下鉄)においては、途中にいくつもの駅部を必要とし、
道路トンネルでは所定の間隔毎に非常駐車帯を設けなけ
ればならない。このため、鉄道トンネル駅部の築造では
開削工法や専用のシールド掘削機を製作し、道路トンネ
ルのシールド工法による築造では非常駐車帯を含んだ大
断面で掘削を行っており、駅部や非常駐車帯のために長
期の工期及び多大な工費を必要とした。
方法としては次のような工法が一般に知られている。 (1)シールドトンネル築造後、拡幅部分を掘削・覆工
する。場合によっては拡幅部分の周囲の地盤改良を行
う。 (2)シールド掘削機全体を拡大する。 シールド掘削機本体のスキンプレート(外殻)等に
スライド機構を設けて拡幅する。 複数のシールド掘削機を使用して各シールド掘削機
の連結部分を拡幅する。 シールド掘削機のスキンプレートを押し広げる。 (3)拡幅断面に相当するシールド掘削機を使用し、拡
幅断面より小さい標準断面部は標準断面覆工体とシール
ド掘削機の隙間を保持するスペーサを使用する。 (4)シールド掘削機後部からセグメント背面にコンク
リートを打設し、コンクリート硬化後セグメントを外す
ことにより断面を拡幅する。コンクリートの厚さ確保の
ため、シールド機背面及びセグメント(覆工体)背面に
エアーバックを配置し、拡大部をシールド掘削機カッタ
で掘削し、エアーバックでトンネル周囲の土水圧を一時
的に保持する。
以下のような問題点がある。(1)では一時的に覆工を
外すため、周囲の地盤条件として地山が自立する必要が
あり、施工場所が良質な地盤地域に限られてしまい、又
拡幅コストが高価になる。(2)のシールド掘削機の拡
大では、シールド掘削機のスライドや掘削機構が複雑と
なり、又掘削断面形状が矩形等に限定される場合もあ
る。(3)では標準断面において、不要部分の掘削が必
要であり、トンネル全体のコストが増大する。(4)で
はセグメントが無筋コンクリートとなり、覆工耐力が低
く適用地盤が限られてしまう。
従来技術の問題を解決するためになされ、トンネル掘削
において比較的簡単な手段により容易且つ安価にトンネ
ルの断面を変更でき、その掘削の土質条件が一般のシー
ルド工法と同等であるシールド掘削機及びトンネル断面
拡縮工法を提供することを目的とする。
の具体的手段として、本発明は、外周にスキンプレート
を備え、前方部にカッタを設けたシールド掘削機であっ
て、前記スキンプレートの一部において側方に張り出し
て拡幅、又は拡幅した状態から縮幅可能な張り出し部を
設けたシールド掘削機を要旨とする。そして、このシー
ルド掘削機において、 前記カッタの後方に、土砂を取り込んだ後或は取り
込むと同時に流動性の地山保持材を充填する充填手段を
設けたこと、 前記張り出し部は、スキンプレートと面一な拡大部
スキンプレートと、この拡大部スキンプレートの周方向
両端部に接合し、張り出し方向に延在する一対の拡大用
スキンプレートとからなり、前記拡大部スキンプレート
と拡大用スキンプレートとで囲まれる張り出し部の内部
で拡大セグメントの組み立てができること、 前記張り出し部は、拡大部スキンプレートの後方内
面に当接し、断面方向に延在する着脱可能な拡大補助プ
レートを備えたこと、 張り出し時に土砂或は流動性地山保持材を取り込む
取込装置を設けたこと、 縮幅時に地山との間を充填材で充填する充填手段を
設けたこと、を特徴とするものである。
備え、前方部にカッタを設け、前記スキンプレートの一
部において側方に張り出して拡幅可能な張り出し部を設
けたシールド掘削機を用い、前記カッタで拡幅部分を切
削する工程と、この工程後に前記張り出し部を張り出す
工程と、この張り出し部内で拡大セグメントを組み立て
る工程と、更に、張り出し部により一部拡大したシール
ド掘削機で掘進すると共に、張り出し部内で拡大セグメ
ントを組み立てて連結する工程と、を含むトンネル断面
拡幅工法を要旨とする。 (2)又、本発明は、外周にスキンプレートを備え、前
方部にカッタを設け、前記スキンプレートの一部におい
て側方に張り出して拡幅可能な張り出し部を設けたシー
ルド掘削機を用い、前記カッタで拡幅部分を掘削して流
動性地山保持材と置き換える工程と、この置換工程後に
前記張り出し部を張り出す工程と、この張り出し部内で
拡大セグメントを組み立てる工程と、更に、張り出し部
により一部拡大したシールド掘削機で掘進すると共に、
張り出し部内で拡大セグメントを組み立てて連結する工
程と、を含むトンネル断面拡幅工法を要旨とする。そし
て、上記トンネル断面拡幅工法において、 前記張り出し部分を張り出す工程と共に、張り出し
部分の体積相当分の土砂或は流動性地山保持材を取り込
むこと、 前記張り出し部分を張り出す工程で、張り出し部の
後端部でスリットを持った特殊セグメントを組み立てる
工程と、この後、張り出し部内で拡大用スキンプレート
を拡大部スキンプレートに接合すると共に、特殊セグメ
ント内で拡大補助プレートを組み立てる工程と、張り出
し部を張り出すと共に、拡大用スキンプレート及び拡大
補助プレートを押し出す工程と、特殊セグメントのスリ
ットを塞ぐ工程と、を含むこと、 前記拡大用スキンプレートを拡大部スキンプレート
に接合する工程、或は特殊セグメント内で拡大補助プレ
ートを組み立てる工程で、張り出し部の張り出し量に応
じて拡大用スキンプレート或は拡大補助プレートを分割
して取り付ける工程と、を含むこと、 トンネル断面を縮幅する場合に、外周にスキンプレ
ートを備え、前方部にカッタを設け、前記スキンプレー
トの一部において、拡大部スキンプレートとこの拡大部
スキンプレートの周方向両端部に接合された拡大用スキ
ンプレートとからなる張り出し部を側方に設けたシール
ド掘削機を用いるトンネル断面縮幅工法において、前記
張り出し部内で特殊セグメントを組み立てる工程と、こ
の特殊セグメント内で拡大補助プレートを組み立てて拡
大部スキンプレートに当接させる工程と、この後、張り
出し部の後端が拡大セグメントから外れるまでシールド
掘削機を前進させる工程と、張り出し部を縮幅させる工
程と、前記工程後に拡大補助プレートと拡大用スキンプ
レートを取り外す工程と、前記特殊セグメントのスリッ
トを塞ぐ工程と、その後通常掘進する工程と、を含むこ
と、 前記張り出し部を縮幅させる工程で、縮幅と同時に
縮幅によって生ずる空間体積相当分を充填材で充填する
こと、を特徴とするものである。
拡幅するに際し、カッタで拡幅すべき部分を先行切削し
て地盤を緩め或は地山保持材と置換し、その後シールド
掘削機の張り出し部を張り出して拡幅部分を掘進すると
共に、その拡幅部分の内部で拡大セグメントを組み立て
て拡幅部分を容易に且つ安価に構築することができる。
又、拡幅部分に続いて、カッタ及び張り出し部を引っ込
めてトンネル断面を縮幅し、通常径のトンネルを構築す
ることができる。
面に基づいて説明する。図1はシールド掘削機1の概略
斜視図を示すもので、外周にスキンプレート1aを備
え、前方部に掘削用カッタ2を有している。この掘削用
カッタ2は放射方向に配設され、且つトンネルの拡幅部
分を形成する際に使用される伸縮カッタ3が放射方向に
出入可能に設けられている。又、スキンプレート1aの
ほぼ中間部から後方部にかけて側方に張り出す一対の張
り出し部4が出入可能に設けられている。この張り出し
部4は、図2のように第1の張り出し部4aと第2の張
り出し部4bとを備えている。
削は、前記伸縮カッタ3及び張り出し部4を引っ込めた
状態で行い、掘削進行に伴って前記第2の張り出し部4
bの後端部では内面にセグメント5(図2)を円筒状に
組み立てて連結し、通常径のトンネル6を順次構築す
る。
き箇所に至ると、前記伸縮カッタ3を所定の長さ分突出
させ、掘削用カッタ2によるトンネル掘削と同時にその
トンネルの両側部を先行切削して地盤を緩める。この
時、伸縮カッタ3は掘削用カッタ2の回転に伴い、張り
出し部以外(図ではトンネル上下部)を掘削する際には
引っ込め、張り出し部(図では左右両側部)を掘削する
際には突出させる。これにより、伸縮カッタ3による拡
幅範囲Sは図3(b)のようにトンネルの両側部とす
る。
タ2の後方に設けられた地山保持材吐出孔1b(図1)
から地山保持材を吐出して地山と置き換えながら充填す
ることもできる。この地山保持材はスキンプレート1a
の内部に設けられた充填手段(図略)により地山保持材
吐出孔1bを介して吐出される。地山保持材の使用目的
は、主として張り出し部以外の地山の崩落防止と、張り
出し時に機内に取り込み可能な土砂の流動性を保持する
ためである。
ベントナイトと流動性が高く地下水流に対し流出し難い
物質とを混合したものを使用する。ベントナイトは地山
の崩壊防止材として有効であり、広く使われている。但
し、ベントナイトは含水量が少ないと流動性が悪く、含
水量が多いと地下水流に対し流出し易くなる。流動性が
高く地下水流に対し流出し難い物質としては、 グリスや合成オイル等の鉱油系 粘性を高めるポリブテン等や水と反応してゲル状に
なる吸水性ポリマー等の高分子系 塩化マグネシウム溶液等の水溶液 が挙げられる。
に両側部にスリット7aを有する特殊セグメント7が円
筒状に組み立てられる。この特殊セグメント7は、図3
(b)のように上下部に一対の隙間7bを有し、スペー
サ8によりそれぞれ閉塞されている。この後、図4
(a)、(b)のように特殊セグメント7の内側に補強
材9が組み立てられ、この補強材9の組み立て後にスペ
ーサ8が除去される。スペーサ8が除去されて特殊セグ
メント7に隙間7bがあいた状態でも特殊セグメント7
は補強材9により安定良く保持される。
の張り出し部4bの空間内で上下一組の拡大用スキンプ
レート10aを左右一対組み立て、この拡大用スキンプ
レート10aを第2の張り出し部4bの拡大部スキンプ
レート10にそれぞれ接合する。そして、図5(c)の
ように前記特殊セグメント7の隙間7bに、図5(d)
のように上下の拡大用スキンプレート10aの端部をそ
れぞれ挿入することで特殊セグメント7側に移動させ
る。
の拡大用スキンプレート10bを前記拡大用スキンプレ
ート10aに組み付け、これらを拡大部スキンプレート
10と一体化し、更に図7(a)、(b)のように特殊
セグメント7の両側部のスリット7aに拡大補助プレー
ト10cをそれぞれ挿入し、先端部は拡大部スキンプレ
ート10に当接させると共に、上下端部は拡大用スキン
プレート10aにそれぞれ当接させる。この結果、拡大
部スキンプレート10と、拡大用スキンプレート10a
及び10bと、拡大補助プレート10cとで第2の張り
出し部4bが形成される。更に、この第2の張り出し部
4bと第1の張り出し部4aとで、前記張り出し部4が
構成される。尚、本実施の形態では、第1の張り出し部
4aは、第2の張り出し部4bの前部に接して設けられ
ている。この第1の張り出し部4aの機能としては、第
2の張り出し部4bの前部の閉塞であるが、図1の排土
取込孔1c(土砂取込口)、図11(a)の土砂取込装
置14を設けて、土砂取込機能を持たせている。又、伸
縮カッタ3を設けない場合は、図11(a)に記載の土
砂取込装置14に掘削機構を付加或は別途に設けること
もできる。その他、土砂掘削機構や土砂取込装置を設け
ないで、拡大補助プレート10cのように単に仕切板と
しての構成でもよい。
の組み立てが完了した後、図8(a)、(b)のように
前記拡幅範囲Sに対応させて張り出し部4を、つまり第
1の張り出し部4aと第2の張り出し部4bとを張り出
す。この時、前記拡大補助プレート10cは、拡大部ス
キンプレート10、拡大用スキンプレート10bと共に
特殊セグメント7のスリット7aから側方に突出させ
る。その後、拡大補助プレート10cを特殊セグメント
7aに固定する。これによりシールド掘削機1の一部が
拡大される。尚、この張り出しにあたり、張り出し部4
には図8(a)の土砂取込装置11が設けられているの
で、張り出し量に応じて、この張り出した体積相当分の
土砂を取り込む。こうすることにより周辺地山に変状を
与えずに張り出すことができる。
が、張り出し部4に関連させて土砂取込装置14を左右
側部にそれぞれ設置すれば、張り出し部4が拡幅範囲S
内を移動する際に土砂或は地山保持材を取り込んで除去
することができる。拡幅範囲S内は前記のように伸縮カ
ッタ3により先行切削されて緩められ、又は地山保持材
により置換されているため、土砂取込装置11により効
率良く取り込むことができる。取り込まれた土砂又は地
山保持材は、図8(b)のように前記補強材9の中間空
所Rを利用し、ベルトコンベア(図略)等で搬送すると
共にトンネル6外に搬出される。土砂取込装置11の仕
様は地山の土質条件によって適宜決定する。
ように首振り自在のジョイント11aを介して接続され
た管体11b内にスクリューコンベア11cが配設され
た構造のもので、このスクリューコンベア11cの回転
によって土砂又は地山保持材を内部に取り込む。尚、図
11(a)のように張り出し部4の前端部にも土砂取込
装置14を配設し、拡幅範囲Sの掘進に伴って排土取込
孔1c(図1)を介して土砂又は地山保持材を取り込
み、前記ベルトコンベア等によりトンネル6外に排出す
ると好ましい。
の一部が拡大された状態は図9(a)〜(c)に示す通
りである。張り出し部4が張り出して拡大用スキンプレ
ート10aが抜け出た隙間7bには、図9(e)のよう
に前記スペーサ8を詰め込み、特殊セグメント7に残さ
れた拡大補助プレート10cはスリット7aに仮固定し
て隙間を閉塞する。この後、図9(d)に示されている
補強材9を撤去する。更に、図10(a)、(b)のよ
うに第2の張り出し部4b内で拡大セグメント12を組
み立てると共に、その拡大セグメント12の強度が不足
する場合には内側に保持材13を組み立てることも可能
である。拡大セグメント12と前記特殊セグメント7と
の接合部の隙間は閉塞される。尚、特殊セグメントの次
に最初に設置される拡大セグメント12は、土砂流入防
止のため妻部を有している。
前記拡幅範囲Sの終端まで拡大掘進を行う。この拡大掘
進において、拡大セグメント12を順次組み立てて連結
し拡幅部を構築する。これら拡大セグメント12も強度
が不足する場合には、前記保持材13を組み付けること
が可能である。拡大掘進時には前記伸縮カッタ3は張り
出されており、拡幅部分Sに続く前方は掘削用カッタ2
により通常径のトンネルが掘削される。前記拡大補助プ
レート10cは、図11(a)のように特殊セグメント
7のスリット7aに残されるが、前記補強材9の撤去後
に内側に引き抜いて第2の張り出し部4b内に保管し、
スリット7aは閉塞する。しかし、このまま残してもよ
い。
削されるが、その際前記張り出し部4は引っ込められ
る。図12(a)〜(d)はその手順を示すもので、先
ず(a)のように第2の張り出し部4b内で、前記特殊
セグメント7及び補助材9を組み立てる。
ント7のスリット連結金具を外してスリット7aを開口
し、そのスリット7aに拡大補助プレート10cを挿入
して先端部を拡大部スキンプレート10に当接させる。
ント7のスリット7aに拡大補助プレート10cを固定
し、シールド掘削機1を拡大セグメント12から外れる
位置まで前進させる。尚、特殊セグメントの直前に設置
される拡大セグメント12は、土砂流入防止のため妻部
を有している。
せ、スリット7aと拡大補助プレートの固定を解き、図
12(d)のように張り出し部4をスキンプレート1a
と面一になるまで引っ込める。これにより、シールド掘
削機1は縮径されて元の状態に復帰する。最後に拡大補
助プレート10cを外し、拡大補助プレート10cを外
した後のスリット7aは閉塞する。
って生じる空間を充填するため、縮幅と同時にその空間
体積相当分を充填材で充填することが好ましい。このた
め、第2の張り出し部4b内に充填手段を設けておく。
充填材としては、例えば地山保持材を主体として硬化剤
を混入したものが使用できる。こうすることで周辺地山
に変状を与えない。シールド掘削機1を縮幅した後は、
通常径のトンネル掘削を続行し、その先で再度拡幅範囲
を切削する場合には前記の要領にて張り出し部4を張り
出すことで拡幅切削を行うことができる。
ド掘削機1の張り出し部4を張り出すことで必要とする
拡幅範囲を構築することができ、その拡幅範囲は前記の
ように伸縮カッタ3により先行切削され拡幅範囲の地盤
が緩められ又は地山保持材と置換されているので、拡幅
範囲の掘進が円滑にできる。しかも、拡幅範囲の構築後
は張り出し部4を引っ込めることで、拡幅範囲に続いて
通常径のトンネル掘進を続行できるので掘削能率が著し
く向上する。図13(a)〜(d)はその施工手順を示
す説明図である。
削用カッタ2の部分に出入可能に設けるようにしても良
い。又、シールド掘削機の一部を拡大する工程で、土質
条件によって若しくは張り出し部付近の地盤の地盤改良
によって、スリットを持った特殊セグメントを使わず
に、張り出し部を張り出した後に拡大用スキンプレート
を張り出し部に取り付ける工程、或は張り出し部を僅か
ずつ張り出させその張り出し量に応じて拡大用スキンプ
レートを分割して取り付ける工程を含むようにしても良
い。尚、本実施の形態においては、拡幅部をほぼ水平横
方向で両側に設けているが、この拡幅部は上下方向でも
よいし、片側だけ或は水平方向と上下方向の双方の拡幅
でもよいことは言うまでもない。
シールド掘削機のスキンプレートの一部を側方に張り出
し可能な構造とし、トンネル全長のうち所要の箇所を拡
幅・縮幅できるようにしたトンネル築造工法であり、シ
ールド掘削機の張り出し構造が比較的簡単であり、拡幅
に要する費用が他の拡幅工法に比べ安価となる。本工法
の採用により、特に小口径長距離トンネルや要所に拡幅
範囲を必要とするトンネル工事において、工期の短縮及
び工費の大幅な削減が可能となる。
(b)はA−A断面図、(c)はB−B断面図
で特殊セグメントを組み立てる工程を示すもので、
(a)は概略破断平面図、(b)はC−C断面図
すもので、(a)は概略破断平面図、(b)はD−D断
面図
付ける工程を示すもので、(a)は概略破断平面図、
(b)はE−E断面図、(c)は分割してある拡大用ス
キンプレートを組み立てる状態を示す概略平面図、
(d)は拡大用スキンプレートを特殊セグメントに挿入
する状態を示す概略平面図
ので、(a)は概略破断平面図、(b)はG−G断面
図、(c)はH−H断面図
(a)は概略破断平面図、(B)はI−I断面図
する状態を示すもので、(a)は概略破断平面図、
(b)はJ−J断面図、(c)は土砂取込装置の説明図
メントの補強材を撤去する工程を示すもので、(a)は
概略破断平面図、(b)はK−K断面図、(c)はL−
L断面図、(d)はM−M断面図、(e)は補強材撤去
後の状態図
で、(a)は概略破断平面図、(b)はN−N断面図
断平面図、(b)はP−P断面図
を示す概略破断面図
Claims (13)
- 【請求項1】外周にスキンプレートを備え、前方部にカ
ッタを設けたシールド掘削機であって、前記スキンプレ
ートの一部において側方に張り出して拡幅、又は拡幅し
た状態から縮幅可能な張り出し部を設けたことを特徴と
するシールド掘削機。 - 【請求項2】前記カッタの後方に、土砂を取り込んだ後
或は取り込むと同時に流動性の地山保持材を充填する充
填手段を設けた請求項1記載のシールド掘削機。 - 【請求項3】前記張り出し部は、スキンプレートと面一
な拡大部スキンプレートと、この拡大部スキンプレート
の周方向両端部に接合し、張り出し方向に延在する一対
の拡大用スキンプレートとからなり、前記拡大部スキン
プレートと拡大用スキンプレートとで囲まれる張り出し
部の内部で拡大セグメントの組み立てができる請求項1
記載のシールド掘削機。 - 【請求項4】前記張り出し部は、拡大部スキンプレート
の後方内面に当接し、断面方向に延在する着脱可能な拡
大補助プレートを備えた請求項1記載のシールド掘削
機。 - 【請求項5】張り出し時に土砂或は流動性地山保持材を
取り込む取込装置を設けた請求項1記載のシールド掘削
機。 - 【請求項6】縮幅時に地山との間を充填材で充填する充
填手段を設けた請求項1記載のシールド掘削機。 - 【請求項7】外周にスキンプレートを備え、前方部にカ
ッタを設け、前記スキンプレートの一部において側方に
張り出して拡幅可能な張り出し部を設けたシールド掘削
機を用い、 前記カッタで拡幅部分を切削する工程と、 この工程後に前記張り出し部を張り出す工程と、 この張り出し部内で拡大セグメントを組み立てる工程
と、 更に、張り出し部により一部拡大したシールド掘削機で
掘進すると共に、張り出し部内で拡大セグメントを組み
立てて連結する工程と、を含むトンネル断面拡幅工法。 - 【請求項8】外周にスキンプレートを備え、前方部にカ
ッタを設け、前記スキンプレートの一部において側方に
張り出して拡幅可能な張り出し部を設けたシールド掘削
機を用い、 前記カッタで拡幅部分を掘削して流動性地山保持材と置
き換える工程と、 この置換工程後に前記張り出し部を張り出す工程と、 この張り出し部内で拡大セグメントを組み立てる工程
と、 更に、張り出し部により一部拡大したシールド掘削機で
掘進すると共に、張り出し部内で拡大セグメントを組み
立てて連結する工程と、を含むトンネル断面拡幅工法。 - 【請求項9】前記張り出し部分を張り出す工程と共に、
張り出し部分の体積相当分の土砂或は流動性地山保持材
を取り込む請求項7又は8記載のトンネル断面拡幅工
法。 - 【請求項10】前記張り出し部分を張り出す工程で、 張り出し部の後端部でスリットを持った特殊セグメント
を組み立てる工程と、 この後、張り出し部内で拡大用スキンプレートを拡大部
スキンプレートに接合すると共に、特殊セグメント内で
拡大補助プレートを組み立てる工程と、 張り出し部を張り出すと共に、拡大用スキンプレート及
び拡大補助プレートを押し出す工程と、 特殊セグメントのスリットを塞ぐ工程と、を含む請求項
7又は8記載のトンネル断面拡幅工法。 - 【請求項11】前記拡大用スキンプレートを拡大部スキ
ンプレートに接合する工程、或は特殊セグメント内で拡
大補助プレートを組み立てる工程で、 張り出し部の張り出し量に応じて拡大用スキンプレート
或は拡大補助プレートを分割して取り付ける工程と、を
含む請求項10記載のトンネル断面拡幅工法。 - 【請求項12】外周にスキンプレートを備え、前方部に
カッタを設け、前記スキンプレートの一部において、拡
大部スキンプレートとこの拡大部スキンプレートの周方
向両端部に接合された拡大用スキンプレートとからなる
張り出し部を側方に設けたシールド掘削機を用いるトン
ネル断面縮幅工法において、 前記張り出し部内で特殊セグメントを組み立てる工程
と、 この特殊セグメント内で拡大補助プレートを組み立てて
拡大部スキンプレートに当接させる工程と、 この後、張り出し部の後端が拡大セグメントから外れる
までシールド掘削機を前進させる工程と、 張り出し部を縮幅させる工程と、 前記工程後に拡大補助プレートと拡大用スキンプレート
を取り外す工程と、 前記特殊セグメントのスリットを塞ぐ工程と、 その後通常掘進する工程と、を含むトンネル断面縮幅工
法。 - 【請求項13】前記張り出し部を縮幅させる工程で、縮
幅と同時に縮幅によって生ずる空間体積相当分を充填材
で充填する請求項12記載のトンネル断面縮幅工法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001038582A JP4092613B2 (ja) | 2000-03-17 | 2001-02-15 | シールド掘削機及びトンネル断面拡縮工法 |
Applications Claiming Priority (3)
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