JP2001329680A - 板 材 - Google Patents

板 材

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JP2001329680A
JP2001329680A JP2000148007A JP2000148007A JP2001329680A JP 2001329680 A JP2001329680 A JP 2001329680A JP 2000148007 A JP2000148007 A JP 2000148007A JP 2000148007 A JP2000148007 A JP 2000148007A JP 2001329680 A JP2001329680 A JP 2001329680A
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JP
Japan
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female
male
plate
front side
side cutout
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Application number
JP2000148007A
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English (en)
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Hitoshi Ariki
斉 有木
Kazuhiro Iwatani
和弘 岩谷
Ryoji Fujimoto
良二 藤本
Kaichiro Murakami
嘉一郎 村上
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Eidai Co Ltd
Original Assignee
Eidai Co Ltd
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Publication date
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    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E04BUILDING
    • E04FFINISHING WORK ON BUILDINGS, e.g. STAIRS, FLOORS
    • E04F2201/00Joining sheets or plates or panels
    • E04F2201/01Joining sheets, plates or panels with edges in abutting relationship
    • E04F2201/0153Joining sheets, plates or panels with edges in abutting relationship by rotating the sheets, plates or panels around an axis which is parallel to the abutting edges, possibly combined with a sliding movement

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  • Finishing Walls (AREA)
  • Floor Finish (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】雄雌実や凹凸部といった嵌合部位を精度良くか
つ効率よく形成することのできる板材を提供する。 【解決手段】乾式法によって製造された比重が0.8以
上の木質繊維板によって形成された基材10の表面に、
電子線を照射することによって樹脂塗膜を硬化させた積
層シートからなる表面化粧材20を貼着した長方形状の
床板であり、長辺側の一端部には表面側切除部が、相対
する他端部には裏面側切除部がそれぞれ形成されてお
り、短辺側の一端面には雌実17が、相対する他端面に
は雌実17に嵌合可能な雄実18がそれぞれ形成されて
いる。表面側切除部の端面11aには雌実13が、裏面
側切除部を有する一端部の先端面10bには雌実13に
嵌合可能な雄実14がそれぞれ形成されており、表面側
切除部の下面には凹部15が、裏面側切除部の上面には
凹部15に嵌合可能な凸部16がそれぞれ形成されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、床材や壁材等と
して使用される板材、特に、ワンタッチで接合すること
のできる板材に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、床板等の内装材としては、図8
(a)に示すように、一方の端面に雄実52が、相対す
る他方の端面に雌実53がそれぞれ形成された基材51
の表面に表面化粧材54が貼着されたものが一般的に使
用されており、このような板材50は、同図(b)に示
すように、一端面に形成された雄実52と他端面に形成
された雌実53とを相互に嵌合させることによって順次
接合していくようになっている。
【0003】ところで、このように、基材51の雄実5
2と雌実53とを単に嵌合させることによって接合して
いく板材50では、一旦接合した板材50同士が容易に
離間してしまうので、こういった板材50を使用する場
合は、通常、接着剤や釘等の固定手段を用いて板材50
を下地材等に順次固定していかなければならず、施工が
面倒であるといった問題があった。
【0004】このため、接着剤や釘等の固定手段を用い
ることなく、ワンタッチで接合していくことのできる板
材が開発されている。図9に示すように、この種の板材
60は、通常、合板、パーティクルボード、MDFとい
った木質材によって形成された基材61と、この基材6
1の表面に貼着される表面化粧材68とから構成されて
おり、基材61の一方の端部は、その表面側を一定幅で
切除することによって形成された表面側切除部62を有
していると共に、相対する他方の端部は、その裏面側を
一定幅で切除することによって形成された裏面側切除部
63を有している。
【0005】そして、表面側切除部62の端面には雌実
64が、裏面側切除部63を有する一方の端部の先端面
には雌実64に嵌合可能な雄実65がそれぞれ形成され
ており、表面側切除部62の下面には凹部66が、裏面
側切除部63の上面には凹部66に嵌合可能な凸部67
がそれぞれ形成されている。
【0006】以上のように構成された板材60は、図1
0(a)に示すように、床下地材の上に載置された板材
60に対して、接合しようとする板材60を、裏面側切
除部63を有する一方の端部が下向きになるように傾斜
させた状態で、その裏面側切除部63を、既に敷設され
ている板材60の表面側切除部62に嵌め込んで、雌実
64と雄実65とを相互に嵌合させると共に、凹部66
と凸部67とを相互に嵌合させることで簡単に接合する
ことができる。
【0007】このようにして板材60同士が接合された
状態では、図10(b)に示すように、雌実64と雄実
65とが相互に嵌合することによって厚み方向の位置ず
れが阻止されると共に、凹部66と凸部67とが相互に
嵌合することによって板材60同士の離間が阻止される
ようになっているので、特に、板材60を接着剤や釘等
を用いて床下地材等に固定しなくても確実に敷設するこ
とができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】この種の板材は、上述
したように、雌雄実と凹凸部といったそれぞれ嵌合方向
の異なる2種類の嵌合部位を有しているので、板材を円
滑かつ確実に接合させるためには、こういった嵌合部位
を精度良く加工しなければならず、しかも、輸送時や施
工時に嵌合部位の角部に欠けやつぶれが発生しないよう
に、嵌合部位には十分な強度を確保しておかなければな
らない。
【0009】ところで、上述したような基材61の表面
に貼着される表面化粧材68としては、例えば、メラミ
ン含浸紙が使用されるが、こういったメラミン含浸紙
は、基材61の表面に重ね合わせた状態で熱圧プレスす
ることによって、その表面を硬化させると共に基材61
に一体化させるようになっている。
【0010】このように、熱圧プレスすることによって
表面化粧材68を基材61に貼着する場合は、基材61
が高温に加熱されることによって、基材61内の水分が
外部に放出されるので、表面化粧材68を貼着した後、
直ちに雄雌実や凹凸部を切削加工すると、その後に、水
分を吸収することによって、形成された雄雌実や凹凸部
が寸法変化を起こし、雄雌実や凹凸部を精度良く形成す
ることができなかった。
【0011】従って、熱圧プレスによってメラミン含浸
紙等の表面化粧材68を基材61の表面に貼着した場合
は、板材60の寸法安定性を確保するために、ある程度
の養生期間をおかなければならず、上述したように、雄
雌実や凹凸部といった嵌合部位を精度良く形成しなけれ
ばならない板材60を効率よく製造することができない
といった問題があった。
【0012】そこで、この発明の課題は、雄雌実や凹凸
部といった嵌合部位を精度良くかつ効率よく形成するこ
とのできる板材を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段及びその効果】上記の課題
を解決するため、この発明は、一方の端部は、その表面
側が切除されることによって形成された表面側切除部を
有すると共に、相対する他方の端部は、その裏面側が切
除されることによって形成された裏面側切除部を有して
おり、前記表面側切除部の端面には、雌実または雄実が
形成されていると共に、前記表面側切除部の下面には、
凹部または凸部が形成されており、前記裏面側切除部を
有する他方の端部の先端面には、前記雌実または雄実が
嵌合する雄実または雌実が形成されていると共に、前記
裏面側切除部の上面には、前記凹部または凸部が嵌合す
る凸部または凹部が形成されている基材を備えた板材に
おいて、前記基材の表面に、電子線を照射することによ
って硬化させた樹脂塗膜が表層に形成されている積層シ
ートからなる表面化粧材を貼着するようにしたのであ
る。
【0014】以上のように構成された板材は、電子線を
照射することにより硬化させた樹脂塗膜が表層に形成さ
れている積層シートを表面化粧材として使用しているの
で、こういった板材を製造する場合は、表面化粧材を冷
圧プレスによって基材表面に貼着することができる。従
って、表面化粧材の貼着後、直ちに嵌合部位の切削加工
を行っても、形成された嵌合部位が寸法変化を起こすこ
とがなく、精度良く形成された雄雌実や凹凸部を有する
板材を効率よく製造することができる。
【0015】特に、請求項2に記載の板材のように、前
記基材を、乾式法によって製造された比重が0.8以上
の緻密な木質繊維板によって形成したものにあっては、
嵌合部位となる雌実、雄実、凹部及び凸部を精度良く切
削加工することができると共に嵌合部位の表面が滑らか
になり、しかも、比重が0.8以下の中質繊維板(MD
F)等によって基材が形成されている板材に比べて、嵌
合部位に十分な強度を確保することができる。
【0016】また、請求項3に記載の板材のように、前
記雌実、前記雄実、前記凹部または前記凸部に、樹脂が
含浸または塗布されているものにあっては、嵌合部位で
ある雌実、雄実、凹部または凸部における水分の吸放出
が阻止されるので、こういった嵌合部位の寸法安定性が
向上すると共に、板材同士の接合部分(接触部分)にお
ける滑りがよくなるので、板材の接合作業や取り外し作
業を円滑に行うことができるという効果がある。
【0017】また、請求項4に記載の板材のように、前
記裏面側切除部を有する他方の端部の先端面と、一方の
端部に形成された前記表面側切除部の端面とが相互に当
接した接合状態では、相互に嵌合している前記表面側切
除部の下面に形成された前記凹部または凸部と、前記裏
面側切除部の上面に形成された前記凸部または凹部との
間に、他方の端部の先端面と一方の端部に形成された前
記表面側切除部の端面とを相互に離反させることができ
る僅かな隙間が形成されているものにあっては、他方の
端部の先端面と一方の端部に形成された表面側切除部の
端面とを僅かに離反させることによって、接合部分にお
ける板材同士の接触面積が小さくなり、板材同士を相互
に接合した状態であっても、板材を横方向へ容易にスラ
イドさせることができるので、板材の接合作業を円滑か
つ容易に行うことができる。
【0018】また、板材同士の離間を規制している凹部
及び凸部の間に、僅かな隙間が形成されていることで、
板材が水分を吸収することによって膨潤した場合でも、
凹部及び凸部を確実に嵌合させることができるので、板
材の接合作業に支障をきたすことがなく、また、接合後
における板材の膨潤についても吸収することができるの
で、板材が膨潤することに伴って発生する接合部分にお
ける板材の突き上げを有効に防止することができるとい
う効果もある。
【0019】また、請求項5に記載の板材のように、前
記表面側切除部の端面に形成された雌実または雄実と、
前記裏面側切除部を有する他方の端部の先端面に形成さ
れた雄実または雌実とが線接触した状態で相互に嵌合す
るようになっているものにあっては、嵌合状態における
雌実と雄実との接触面積が極端に小さくなり、板材同士
を相互に接合した状態であっても、板材を横方向へ容易
にスライドさせることができるので、板材の接合作業を
さらに円滑かつ容易に行うことができるという効果があ
る。
【0020】また、板材同士を相互に接合した状態で
は、嵌合している雌実と雄実とが線接触しているだけ
で、その接触部分の周囲には隙間が形成されているの
で、水分を吸収することによって、雌実及び雄実が膨潤
した場合でも、その膨潤を確実に吸収することができる
という効果がある。
【0021】また、請求項6に記載の板材のように、前
記表面側切除部または前記裏面側切除部を有している一
対の端部に隣接する他の一対の端部には、相互に実接合
される雄実または雌実のみが形成されているものにあっ
ては、表面側切除部または裏面側切除部を有している一
対の端部同士を相互に接合した後、板材を横方向にスラ
イドさせて他の一対の端部に形成されている雄実及び雌
実を相互に嵌合させることによって、一方向に接合した
状態で他方向に隣接する板材に簡単かつ確実に接合する
ことができるので、板材の接合作業性が向上するという
利点がある。
【0022】また、請求項7に記載の板材のように、前
記裏面側切除部を有する他方の端部の先端面における表
面側の角部と、一方の端部に形成された前記表面側切除
部の端面における表面側の角部とがそれぞれ面取りされ
ているものにあっては、板材同士を接合する際に、基材
に貼着された表面化粧材の端面同士が相互に接触するこ
とがないので、板材を接合する際に表面化粧材の端部が
破損したり、表面化粧材が基材から剥離する等の損傷を
受けることがない。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、実施の形態について図面を
参照して説明する。図1及び図2(a)、(b)に示す
ように、この板材1は、厚さ5.8mmの長方形状の基
材10と、この基材10の表面に貼着される厚さ0.2
mmの表面化粧材20と、基材10の裏面に貼着される
厚さ0.2mmの裏面シート30とから構成されてお
り、基材10は、乾式法によって製造された比重が0.
8以上の木質繊維板によって形成されている。
【0024】前記表面化粧材20は、裏面にウレタン系
のインキによって形成された印刷層を有する、厚さ0.
1〜0.2mmの透明なポリプロピレンシートの表面に
ウレタンアクリレートからなる樹脂塗膜を形成した後、
電子線を照射することによって、樹脂塗膜を硬化させた
積層シート(EBシート)であり、この表面化粧材20
は、接着剤を介して基材10の表面に重ね合わせた状態
で冷圧プレスすることによって、基材10の表面に貼着
されている。
【0025】前記裏面シート30は、紙とポリスチレン
フィルムとを積層してなるラミネートシートであり、表
面化粧材20と同様に、冷圧プレスによって、基材10
の裏面に貼着されている。
【0026】図2(a)及び図3に示すように、長辺側
の一方の端部には、基材10の表面側を一定幅で切除す
ることによって表面側切除部11が形成されていると共
に、相対する他方の端部には、基材10の裏面側を一定
幅で切除することによって裏面側切除部12が形成され
ており、図2(b)に示すように、短辺側の一方の端面
10cには雌実17が形成されていると共に、相対する
他方の端面10dには雌実17に嵌合可能な雄実18が
形成されている。
【0027】また、長辺側の端部には、図2(a)に示
すように、裏面側切除部12を有する一方の端部の先端
面10bにおける表面側の角部及び他方の端部に形成さ
れた表面側切除部11の端面11aにおける表面側の角
部がそれぞれ面取りされることによって傾斜面1b、1
aが形成されていると共に、短辺側の端部には、同図
(b)に示すように、それぞれの端面10c、10dに
おける表面側の角部がそれぞれ面取りされることによっ
て傾斜面1c、1dが形成されている。
【0028】前記表面側切除部11の端面11aには雌
実13が形成されていると共に、裏面側切除部12を有
する一方の端部の先端面10bには雌実13に嵌合可能
な雄実14が形成されており、図4に示すように、雌実
13に雄実14が嵌合した状態では、雄実14と雌実1
3とが線接触するようになっている。
【0029】また、表面側切除部11の下面11bには
凹部15が形成されていると共に、裏面側切除部12の
上面12bには凹部15に嵌合可能な凸部16がそれぞ
れ形成されており、図4に示すように、裏面側切除部1
2を有する一方の端部の先端面10bと表面側切除部1
1の端面11aとが相互に当接した、板材1、1の接合
状態では、相互に嵌合している凹部15の一方の傾斜面
15aと、この傾斜面15aに対向する凸部16の一方
の傾斜面16aとの間に0.3mm程度の僅かな隙間が
形成されるようになっている。従って、凹部15の傾斜
面15aと凸部16の傾斜面16aとが接触するまで、
接合状態の板材1、1を僅かに離反させることができる
ようになっている。
【0030】また、板材1、1の接合状態では、凹部1
5の他方の傾斜面15bとこの傾斜面15bに対向する
凸部16の他方の傾斜面16bとの間及び裏面側切除部
12の端面12aと表面側切除部11を有する端部の先
端面10aとの間には、常時、隙間が形成されるように
なっている。
【0031】また、雌実13、雄実14、凹部15及び
凸部16には、粘度が50cps以下で基材10に容易
に浸透した後に硬化する樹脂、例えば、湿気硬化型ウレ
タン樹脂やアクリル系樹脂等が含浸または塗布されてい
る。なお、こういった樹脂には、撥水性を付与するため
にシリコン樹脂等をブレンドしてもよい。
【0032】以上のように構成された板材1からなる床
板を敷設する場合は、図5に示すように、まず、床下地
材の所定位置に載置することによって最初の板材1を敷
設する。そして、2枚目の板材1を、裏面側切除部12
を有する一方の端部が下向きになるように傾斜させた状
態で、その裏面側切除部12を、既に敷設されている1
枚目の板材1の表面側切除部11に嵌め込んで、雌実1
3と雄実14とを相互に嵌合させると共に、凹部15と
凸部16とを相互に嵌合させることで、板材1同士をそ
の短手方向に簡単に接合することができる。このように
して、板材1を相互に接合しながら順次敷設していく。
【0033】このように、傾斜させた2枚目の板材1を
1枚目の板材1に接合する際は、図6に示すように、1
枚目の板材1における表面側切除部11の端面11a
と、2枚目の板材1における裏面側切除部12を有する
一方の端部の先端面10bとが相互に当接することにな
るが、上述したように、相互に当接する先端面10b及
び端面11aにおける表面側の角部がそれぞれ面取りさ
れることによって傾斜面1b、1aが形成されているの
で、基材10の表面に貼着された表面化粧材20の端面
同士が相互に接触することがなく、板材1、1を接合す
る際に表面化粧材20の端部が破損したり、表面化粧材
20が基材10から剥離する等の損傷を受けることがな
い。
【0034】さらに、板材1を長手方向に接合する場合
は、図7に示すように、長手方向に位置ずれさせた状態
で板材1を短手方向に接合した後、同図に矢印で示すよ
うに、この板材1を長手方向にスライドさせることによ
って、既に敷設されている板材1の雄実18に雌実17
を嵌合させることで、簡単に接合することができる。
【0035】上述したように、板材1を短手方向に接合
した状態では、雌実13と雄実14とが線接触してお
り、しかも、短手方向に接合している板材1、1を僅か
に離反させることによって、先端面10bと端面11a
との間及び凹部15と凸部16との間に僅かな隙間が形
成されると共に、雌実13と雄実14とが相互に接触し
なくなるので、両板材1、1が短手方向に接合されてい
るにも拘わらず、大きなスライド抵抗が加わることな
く、板材1をスムーズに長手方向にスライドさせること
ができる。特に、上述したように、雌実13及び雄実1
4にシリコン樹脂をブレンドした湿気硬化型樹脂等を含
浸または塗布しておくと、雌実13と雄実14との間の
滑り性が向上するので、さらにスムーズに板材1をスラ
イドさせることができる。
【0036】以上のように構成された板材1は、電子線
を照射することにより硬化させた樹脂塗膜が表層に形成
されている積層シートを表面化粧材20として使用して
いるので、この板材1を製造する場合は、表面化粧材2
0を冷圧プレスによって基材10の表面に貼着すること
ができる。従って、表面化粧材20を基材10の表面に
貼着した後、直ちに、雌実13、雄実14、凹部15及
び凸部16といった嵌合部位の切削加工を行っても、形
成された嵌合部位が寸法変化を起こすことがなく、精度
良く形成された嵌合部位を有する板材1を効率よく製造
することができる。
【0037】また、この板材1は、雌実13、雄実1
4、凹部15及び凸部16といった嵌合部位を切削加工
しなければならない基材10を、原料として短い木質繊
維のみを使用する乾式法によって製造された木質繊維板
によって形成するようにしたので、原料として長い木質
繊維と短い木質繊維の双方を使用する湿式法によって製
造された基材に比べて、切削加工時の繊維の抜けや毛羽
立ち等が発生しにくく、滑らかな表面を有する寸法変化
の少ない嵌合部位を精度良く形成することが可能とな
る。
【0038】また、この板材1は、比重が0.8以上の
緻密な木質繊維板によって基材10が形成されているの
で、比重が0.8以下の中質繊維板(MDF)等によっ
て基材が形成されている板材に比べて、嵌合部位の強度
が向上する。MDF等によって形成されている従来の板
材では、板材の接合と取り外しを繰り返すと、嵌合部位
にかけやへこみが発生し、板材同士をきちんと接合する
ことができなくなるという問題があったが、この板材1
では、接合と取り外しを繰り返しても、そういった問題
が発生しにくく、常にきちんと接合することができると
いう効果がある。
【0039】また、乾式法によって製造された木質繊維
板は、湿式法によって製造された木質繊維板に比べて、
表裏両面に岩盤層が形成されやすいので、こういった木
質繊維板によって基材10を形成すると、曲げ強度の大
きい板材1を得ることができると共に、切削加工するこ
とによって厚みが小さくなっている接合部分の強度が向
上するという効果もある。従って、この板材1のよう
に、乾式法によって製造された木質繊維板により基材1
0を形成しておくと、基材10や実の下部側に別部材を
設けて補強することなく、板材1の厚みを小さくするこ
とが可能となる。
【0040】また、この板材1は、基材10の表裏両面
にそれぞれ合成樹脂シートを備えた表面化粧材20及び
裏面シート30が貼着されており、しかも、雌実13、
雄実14、凹部15及び凸部16といった嵌合部位に、
湿気硬化型ウレタン樹脂やアクリル系樹脂といった、粘
度が50cps以下で基材10に容易に浸透した後に硬
化する樹脂が含浸または塗布されているので、嵌合部位
が形成された基材10に対する水分の吸放出が阻止さ
れ、嵌合部位に極めて良好な寸法安定性を確保すること
ができる。
【0041】また、この板材1は、接合状態にある板材
1同士の離間を規制している凹部15及び凸部16の間
に僅かな隙間が形成されていると共に、雌実13及び雄
実14が線接触していることで、板材1が水分を吸収す
ることによって膨潤した場合でも、凹凸部及び雄雌実部
を確実に嵌合させることができるので、板材1の接合作
業に支障をきたすことがなく、また、接合後に板材1が
膨潤した場合でも、その膨潤をある程度吸収することが
できるので、板材1が膨潤することに伴って発生する先
端面10bと端面11aとの当接部分における板材1の
突き上げを有効に防止することができるという効果があ
る。
【0042】ただし、凹部15の傾斜面15aと凸部1
6の傾斜面16aとの間に形成される隙間が大きくなる
と、接合状態における板材1、1の先端面10bと端面
11aとの間に形成される隙間が大きくなるおそれがあ
るので、凹部15の傾斜面15aと凸部16の傾斜面1
6aとの間に形成される隙間は、1mm以下、より好ま
しくは0.1〜0.5mm程度に設定しておくのがよ
い。
【0043】また、この板材1は、相対する一対の長辺
側の端部に、雌実13及び雄実14と、凹部15及び凸
部16といった嵌合方向の異なる2種類の嵌合部位を形
成しているが、相対する一対の短辺側の端部には、相互
に嵌合する雌実17及び雄実18のみを形成するように
しているので、上述したように、複数の板材1を前後左
右に相互に接合していく場合に、特に良好な接合作業性
が得られるという効果がある。
【0044】なお、この実施形態では、床板として使用
される板材1について説明したが、これに限定されるも
のではなく、本発明の板材は、壁材等の種々の用途に使
用される板材に適用することができることはいうまでも
ない。
【0045】また、この実施形態では、比重が0.8以
上の木質繊維板によって基材10を形成しているが、嵌
合部位の強度向上という観点からは、比重が0.9以上
の木質繊維板によって基材10を形成しておくことが望
ましい。
【0046】また、この実施形態では、雌実13、雄実
14、凹部15及び凸部16といった全ての嵌合部位
に、湿気硬化型ウレタン樹脂やアクリル系樹脂等を含浸
または塗布しているが、これに限定されるものではな
く、必要に応じて雄雌実部または凹凸部のいずれか一方
のみに樹脂を含浸または塗布したり、基材10の露出面
の全てに樹脂を含浸または塗布してもよい。
【0047】また、この実施形態では、表面側切除部1
1に雌実13及び凹部15を形成し、裏面側切除部12
を有する端部の先端面10bに雄実14を、裏面側切除
部12に凸部16をそれぞれ形成しているが、これに限
定されるものではなく、例えば、裏面側切除部に雌実及
び凹部を形成し、表面側切除部を有する端部の先端面に
雄実を、表面側切除部に凸部をそれぞれ形成するといっ
た具合に、雌実、雄実、凹部及び凸部の形成位置を任意
に設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかる板材を示す平面図である。
【図2】(a)は図1のX−X線に沿った断面図、
(b)は図1のY−Y線に沿った断面図である。
【図3】同上の板材における一対の接合端部を示す断面
図である。
【図4】同上の板材の接合状態を示す断面図である。
【図5】同上の板材の接合方法を示す図である。
【図6】同上の板材の接合途中を示す断面図である。
【図7】同上の板材(床板)の敷設方法を示す平面図で
ある。
【図8】(a)は従来の板材を示す断面図、(b)は同
上の板材の接合方法を示す断面図である。
【図9】従来の他の板材を示す断面図である。
【図10】(a)は同上の板材の接合方法を示す断面
図、(b)は同上の板材の接合状態を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 板材 10 基材 11 表面側切除部 12 裏面側切除部 13、17 雌実 14、18 雄実 15 凹部 16 凸部 20 表面化粧材 30 裏面シート
フロントページの続き (72)発明者 藤本 良二 大阪府大阪市住之江区平林南2丁目10番60 号 永大産業株式会社内 (72)発明者 村上 嘉一郎 大阪府大阪市住之江区平林南2丁目10番60 号 永大産業株式会社内 Fターム(参考) 2E110 AA42 AB04 AB05 AB23 BA02 BA12 BB04 BD23 CA03 DA02 DA23 DB03 DB23 GB42W GB62Z

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方の端部は、その表面側が切除される
    ことによって形成された表面側切除部を有すると共に、
    相対する他方の端部は、その裏面側が切除されることに
    よって形成された裏面側切除部を有しており、 前記表面側切除部の端面には、雌実または雄実が形成さ
    れていると共に、 前記表面側切除部の下面には、凹部または凸部が形成さ
    れており、 前記裏面側切除部を有する他方の端部の先端面には、前
    記雌実または雄実が嵌合する雄実または雌実が形成され
    ていると共に、 前記裏面側切除部の上面には、前記凹部または凸部が嵌
    合する凸部または凹部が形成されている基材を備えた板
    材において、 前記基材の表面に、電子線を照射することによって硬化
    させた樹脂塗膜が表層に形成されている積層シートから
    なる表面化粧材が貼着されていることを特徴とする板
    材。
  2. 【請求項2】 前記基材は、乾式法によって製造された
    比重が0.8以上の木質繊維板によって形成されている
    請求項1に記載の板材。
  3. 【請求項3】 前記雌実、前記雄実、前記凹部または前
    記凸部に、樹脂が含浸または塗布されている請求項1ま
    たは2に記載の板材。
  4. 【請求項4】 前記裏面側切除部を有する他方の端部の
    先端面と、一方の端部に形成された前記表面側切除部の
    端面とが相互に当接した接合状態では、相互に嵌合して
    いる前記表面側切除部の下面に形成された前記凹部また
    は凸部と、前記裏面側切除部の上面に形成された前記凸
    部または凹部との間に、他方の端部の先端面と一方の端
    部に形成された前記表面側切除部の端面とを離反させる
    ことができる僅かな隙間が形成されている請求項1、2
    または3に記載の板材。
  5. 【請求項5】 前記表面側切除部の端面に形成された雌
    実または雄実と、前記裏面側切除部を有する他方の端部
    の先端面に形成された雄実または雌実とが線接触した状
    態で相互に嵌合するようになっている請求項1、2、3
    または4に記載の板材。
  6. 【請求項6】 前記表面側切除部または前記裏面側切除
    部を有している一対の端部に隣接する他の一対の端部に
    は、相互に実接合される雄実または雌実のみが形成され
    ている請求項1、2、3、4または5に記載の板材。
  7. 【請求項7】 前記裏面側切除部を有する他方の端部の
    先端面における表面側の角部と、一方の端部に形成され
    た前記表面側切除部の端面における表面側の角部とがそ
    れぞれ面取りされている請求項1、2、3、4、5また
    は6に記載の板材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100958396B1 (ko) * 2009-03-31 2010-05-18 오광석 바닥재
JP2017210831A (ja) * 2016-05-27 2017-11-30 パナソニックIpマネジメント株式会社 床材接合構造及び同構造の施工方法
JP2021530598A (ja) * 2018-07-16 2021-11-11 フローリング・テクノロジーズ・リミテッドFlooring Technologies Ltd. 木質繊維ボードのエッジのコート用およびシール用の組成物

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JP7451488B2 (ja) 2018-07-16 2024-03-18 フローリング・テクノロジーズ・リミテッド 木質繊維ボードのエッジのコート用およびシール用の組成物

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