JP2001329551A - 擁壁や法面等の吸音構造物 - Google Patents
擁壁や法面等の吸音構造物Info
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Abstract
すく、しかも充分な吸音作用を発揮させることができ、
またコスト面でも従来のコンクリートブロックと大差の
擁壁や法面の吸音構造物を提供しようとするものであ
る。 【解決手段】騒音等に面した表面に、コンクリート打設
時に凹状の吸音部を繰り返し形成された擁壁や法面等の
吸音構造であって、上記凹状の吸音部が、内向きに狭ま
るテーパ面を備えたことを特徴とする擁壁や法面の吸音
構造物。
Description
伴う騒音を大幅に低減できるようにした擁壁や法面の吸
音構造物に関する。
路面の外部に騒音が漏れないように、所定の厚みで重い
金属製の遮蔽材を遮音のために使用している。しかしな
がら、騒音を外部に出さないだけであって、騒音を吸収
したり拡散して低減しようとするものではなかった。
ンクリート等からなるスポンジ状、あるいはおこし状構
造物を用い、その多孔質の特性に基く吸音作用で騒音の
低減を図ろうとする試みがなされている。
は、通常の法面ブロックの表面に、みかけ気孔率20%
以上55%以下の吸音コンクリート板を貼り付けた構造
の吸音コンクリート壁もしくはブロックが記載されてい
る。
吸音作用については周知であり、上記吸音コンクリート
板による吸音作用も存在するであろうことは疑問の余地
がない。しかしながら、多孔質素材による吸音作用は、
多孔質素材の孔径には細かなばらつきはあるものの、騒
音に含まれる種々の周波数の音波にはあまり対応してお
らず、その吸音作用にはおのずから限界があった。ま
た、通常の法面ブロックに吸音コンクリート板を貼り付
ける手間やコスト、また法面ブロックに必要とされる強
度には貢献しない上、表面に貼付される吸音コンクリー
ト板の衝撃強度は充分でないという問題もある。
な配合を要求されるため、吸音コンクリート板の製造に
手間がかかったり、大幅なコスト増につながってしまう
という問題点があった。そして、これに上記法面ブロッ
クに吸音コンクリート板を貼り付けるコストが上乗せさ
れるために、コスト面で普及には問題があった。
の土木や建築の分野で使用するには非常に重要な障害と
なってしまう。すなわち、一般道や高速道路等において
は何100m、何キロメーター、何十キロメーターとい
う長いスパンで施工する必要があるため、公共投資の大
幅な増額につながってしまうという問題があった。
周波数の音波に対応しやすく、しかも充分な吸音作用を
発揮させることができ、またコスト面でも従来のコンク
リートブロックと大差の擁壁や法面の吸音構造物を提供
しようとするものである。
や法面の吸音構造物は、 騒音等に面した表面に、コン
クリート打設時に凹状の吸音部を繰り返し形成された擁
壁や法面等の吸音構造であって、上記凹状の吸音部が、
内向きに狭まるテーパ面を備えたことを特徴とするもの
である。
記内向きに狭まるテーパ面を備えた凹状の吸音部が、底
部を持たないV字状断面、底部を備えたU字状断面から
選ばれていることをも特徴とするものである。
記内向きに狭まるテーパ面を備えた凹状の吸音部が、テ
ーパ面に段差を形成されていることをも特徴とするもの
である。
記内向きに狭まるテーパ面を備えた凹状の吸音部が、1
mm以上の幅もしくは径の開口を備えていることをも特
徴とするものである。
記コンクリート打設時に凹状の吸音部を繰り返し形成さ
れた擁壁や法面等の吸音構造が、施工現場におけるコン
クリート流し込み工法や吹き付け工法、工場でのコンク
リートブロック工法等においてそれぞれ形成されるよう
にしたことをも特徴とするものである。
のように構成したので、凹状の吸音部のサイズや深さに
応じて騒音に含まれる種々の周波数の音波に対応しやす
く、しかも充分な吸音作用を発揮させることができ、ま
た素材のコスト面でも従来のコンクリートブロックと大
差の擁壁や法面の吸音構造物を提供することができるよ
うになった。
る周波数の音波の特性に応じて、内向きに狭まるテーパ
面を備えた凹状の吸音部のサイズや深さ、構造物表面に
形成する凹状の吸音部の分布等を決定し、これを型枠に
おいて再現するだけであるため、大幅なコスト低減を実
現することができるようになった。
や法面の吸音構造物の実施の形態について詳細に説明す
る。図1および図2において、1はこの発明を適用した
吸音ブロックであり、本体2の騒音等に面した表面に
は、コンクリート打設時に凹状の吸音部3が上下左右に
繰り返し形成ている。そして上記凹状の吸音部3は、断
面がV字状であって、その壁面は開口部4から内向きに
狭まるテーパ面5に形成されている。
以上の幅もしくは径を備えていることが望ましい。そし
て、その間隔を一定の寸法で変化させていくことによ
り、騒音に含まれるさまざまな周波数の音波にも対応で
きるようにすることができる。この凹状の吸音部3は、
その深さも非常に重要である。すなわち、浅すぎる場合
にはテーパ面5で音波が相殺される前に反射してしま
う。また深すぎる場合には、型枠からの脱型が難しくな
ってしまうのである。このようにして、凹状の吸音部の
開口部のサイズや深さ、構造物表面に形成する凹状の吸
音部3の分布等を決定し、これを型枠において再現する
だけで、吸音性に優れ、しかも強度やコスト面でも非常
に競争力のある製品を提供することができるようになっ
たのである。
の他の実施例を示すものである。この例では、上記内向
きに狭まるテーパ面5を備えた凹状の吸音部3が、現場
施工した自立した吸音壁に形成されている。この例で
は、構造物表面に形成する凹状の吸音部3を上下左右に
千鳥状に形成している。もちろん、構造物表面に形成す
る凹状の吸音部3の配置は上記各実施例に示したものに
限定されるものではない。
のさらに別の実施例を示すものである。この例では、上
記内向きに狭まるテーパ面5を備えた凹状の吸音部3
が、底部を備えたU字状断面を有している。この場合で
も、壁面がテーパ面5を備えていることによって充分な
吸音作用を発揮させることができることが判明した。
5を備えた凹状の吸音部3が、テーパ面5のほぼ中間に
段差6が形成されている。この段差6によれば、騒音に
含まれる音波のうちで凹状の吸音部3が対応できる周波
数の範囲を広げることができ、しかも音波の干渉が高ま
ってより吸音作用の向上を図ることができる。
物を、現場施工に適用した場合を示すものである。すな
わち、型枠7の少なくとも騒音発生方向に対応する面に
は凹状の吸音部3に対応する凸部を形成しておく。そし
て道路の両側に型枠7を設置して、型枠7内にコンクリ
ートを流し込むのである。上記型枠7としては、あらか
じめ上記凸部を一体的に形成したものであっても、また
通常の型枠7に金属型、ゴム型、樹脂型、紙型(再生紙
表面防水コート)、発泡スチロール型等を適用すること
により、簡単に吸音型枠とすることができる。
物を、工場でのコンクリートブロック工法に適用した場
合を示すものである。この例でも、型枠7の少なくとも
騒音発生方向に対応する面、図では床面部分には凹状の
吸音部3に対応する凸部を形成しておく。そしてその上
部にブロック型枠7を設置して、ブロック型枠7内にコ
ンクリートを流し込むのである。上記ブロック型枠7と
しては、あらかじめ上記凸部を一体的に形成したもので
あっても、また通常のブロック型枠7と金属型、ゴム
型、樹脂型、紙型(再生紙表面防水コート)、発泡スチ
ロール型等とを組合せることにより、簡単に吸音型枠と
することができる。
み工法と同様に、法面等には吹き付け工法が適用可能で
ある。この吹き付け工法は、あらかじめ下地コンクリー
トを吹き付けた後にネット状の吸音ゴム型をその表面に
取り付け、その上から再度吹き付けを所定の厚さになる
よう吹き付け、その後ネット状の吸音ゴム型を取り外す
のである。
の別の実施例を示すものである。この例では、上記内向
きに狭まるテーパ面5を備えた凹状の吸音部3が、円錐
状断面、もしくは円柱状に近い、底部を切断した下つぼ
まりのテーパ面を有するロート状断面を有している。こ
の場合でも、その壁面がテーパ面5を備えていることに
よって充分な吸音作用を発揮させることができることが
判明した。しかも、穴のサイズや深さを変えることによ
り、種々の周波数の音波に簡単に対応することができ
る。
の別の実施例を示すものである。この例では、上記内向
きに狭まるテーパ面5を備えた凹状の吸音部3が、桝目
状の溝を形成している。この場合でも、溝の壁面がテー
パ面5を備えていることによって充分な吸音作用を発揮
させることができることが判明した。しかも、溝の開口
部4のサイズや深さを変えることにより、種々の周波数
の音波に簡単に対応することができる。
9を用いて説明する。例えば、吸音ブロック1の構造物
表面に配置した凹状の吸音部3に騒音等の音波が到来す
ると、フラットな面ではそのまま反射され、反響する。
しかしながた、音波が凹状の吸音部3に開口部4から入
射すると、この凹状の吸音部3のテーパ面5で音波は相
殺され、確実かつ効果的に吸音されるのである。
3の形状に応じて騒音の周波数にどのような影響がある
かを調べたものであり、表1の平面板の場合はもちろ
ん、ほとんど吸音効果がない。表2の小穴ランダム形
(円錐状断面)の場合には一定の幅のところでかなりの
吸音効果が見られた。表3の角形溝(田形)の場合には
幅広い周波数に対して所定の吸音作用が見られた。表4
の角形溝(千鳥状)の場合には幅広い周波数に対して、
かなり顕著な吸音作用が見られた。
上のように構成されているので、凹状の吸音部のサイズ
や深さに応じて騒音に含まれる種々の周波数の音波に対
応しやすく、しかも充分な吸音作用を発揮させることが
でき、また素材のコスト面でも従来のコンクリートブロ
ックと大差の擁壁や法面の吸音構造物を提供することが
できるようになった。
る周波数の音波の特性に応じて、内向きに狭まるテーパ
面を備えた凹状の吸音部の開口部のサイズや深さ、構造
物表面に形成する凹状の吸音部の分布等を決定し、これ
を型枠において再現するだけであるため、加工性に優
れ、大幅なコスト低減を実現することができるようにな
った。また、埃や土がたまりにくく、ほとんどメンテナ
ンスフリーである。
を示す斜視図である。
例を示す斜視図である。
である。
例を示す斜視図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 騒音等に面した表面に、コンクリート打
設時に凹状の吸音部を繰り返し形成された擁壁や法面等
の吸音構造であって、上記凹状の吸音部が、内向きに狭
まるテーパ面を備えたことを特徴とする擁壁や法面の吸
音構造物。 - 【請求項2】 内向きに狭まるテーパ面を備えた凹状の
吸音部が、底部を持たないV字状断面、底部を備えたU
字状断面から選ばれてなる請求項1に記載の擁壁や法面
の吸音構造物。 - 【請求項3】 内向きに狭まるテーパ面を備えた凹状の
吸音部が、テーパ面に段差を形成されている請求項1ま
たは2に記載の擁壁や法面の吸音構造物。 - 【請求項4】 内向きに狭まるテーパ面を備えた凹状の
吸音部が、1mm以上の幅もしくは径の開口を備えてい
る請求項1ないし3のいずれかに記載の擁壁や法面の吸
音構造物。 - 【請求項5】 コンクリート打設時に凹状の吸音部を繰
り返し形成された擁壁や法面等の吸音構造が、施工現場
におけるコンクリート流し込み工法や吹き付け工法、工
場でのコンクリートブロック工法等においてそれぞれ形
成されるようにした請求項1ないし4のいずれかに記載
の擁壁や法面の吸音構造物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000153883A JP4477198B2 (ja) | 2000-05-24 | 2000-05-24 | 擁壁や法面の吸音構造物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2000153883A JP4477198B2 (ja) | 2000-05-24 | 2000-05-24 | 擁壁や法面の吸音構造物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001329551A true JP2001329551A (ja) | 2001-11-30 |
JP4477198B2 JP4477198B2 (ja) | 2010-06-09 |
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ID=18659062
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000153883A Expired - Lifetime JP4477198B2 (ja) | 2000-05-24 | 2000-05-24 | 擁壁や法面の吸音構造物 |
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Country | Link |
---|---|
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- 2000-05-24 JP JP2000153883A patent/JP4477198B2/ja not_active Expired - Lifetime
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---|---|
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