JP2001328878A - 発泡性板状焼成体及びその製造方法 - Google Patents

発泡性板状焼成体及びその製造方法

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JP2001328878A JP2001076317A JP2001076317A JP2001328878A JP 2001328878 A JP2001328878 A JP 2001328878A JP 2001076317 A JP2001076317 A JP 2001076317A JP 2001076317 A JP2001076317 A JP 2001076317A JP 2001328878 A JP2001328878 A JP 2001328878A
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Fumio Ono
文男 大野
Mitsuharu Wada
光晴 和田
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KORAKUEN KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】軽量で保温性に富み、耐火・耐水・耐薬品性に
優れた環境に優しい特に寒冷地域における外壁材として
好適に用いることができる発泡性板状焼成体及びその製
造方法の提供。 【解決手段】略同量の火山灰と発泡性粘土とを粉砕して
原料粉状体を得る原料粉砕配合工程と、該原料粉状体に
適量の水を加えて荒練りし小塊状混練物を得る荒練り工
程と、該小塊状混練物を真空混練機内にて混練して脱気
させた薄板状混練物を得る真空混練工程と、該薄板状混
練物を切断した混練基材を耐火載置台上の囲枠内に載置
して美幌青石の粉体で覆う粉体被覆工程と、該粉体で覆
われた混練基材を無乾燥のまま還元雰囲気の焼成ゾーン
内にて3.5時間程度かけて焼成してガラス化層14で
表面が覆われて内部に無数の独立気泡13を有する発泡
性焼成基材12を得る発泡焼成工程と、外気中にて自然
冷却させる冷却工程とを少なくとも経ることにより発泡
性板状焼成体11を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外壁材等の基材、
特に寒冷地域における外壁材として好適に用いることが
できる発泡性板状焼成体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】家屋等の建築物に用いられる外壁材は、
少なくとも耐水性と耐火性とに優れた特性を示すもので
なければならないのはもとより、雨水や大気中に様々な
化学物質が含まれていることから耐薬品性にも優れた特
性を示すものでなければならない。
【0003】上記条件を満たす外壁材としては、タイル
や煉瓦などのセラミック基材が好適ではあるものの、他
の素材に比較して重量があり建築強度を確保する観点か
らは好ましいものではなかった。このため、外壁材とし
ては、セメント−木質繊維系の複合材が頻用されるに至
ってはいるものの、劣化や変色を防止する必要や、耐水
性を付与しなければならないことなどから、その表面に
樹脂加工を施した上で使用されるのが通例である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記したセメ
ント−木質繊維系の外壁材は、表面に樹脂加工が施され
ていることもあって、端材や使用済みの廃材を廃棄する
際に周辺環境を汚染する不都合があった。
【0005】本発明は従来技術にみられた上記課題に鑑
み、軽量で保温性に富み、耐火・耐水・耐薬品性に優れ
た環境に優しい外壁材等の基材、特に寒冷地域における
外壁材として好適に用いることができる発泡性板状焼成
体及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
しようとするものであり、そのうちの第1の発明(請求
項1に係る発明)は、ほぼ同じ重量%に配合されて供給
される火山灰と二酸化けい素を主成分とする発泡性粘土
とを最終的に粒径が2mm程度となるように粉砕して原
料粉状体を得る原料粉砕配合工程と、該原料粉状体に1
8〜23重量%の水を加えて荒練りし小塊状混練物を得
る荒練り工程と、該小塊状混練物を真空混練機内にて混
練して脱気させた薄板状混練物を得る真空混練工程と、
該薄板状混練物を所定長さに切断した混練基材を耐火載
置台上の囲枠内に載置し、その表面を美幌青石を粉砕し
た粉体で覆う粉体被覆工程と、該粉体で表面が覆われた
混練基材を無乾燥のまま1120〜1160℃の還元雰
囲気の焼成ゾーン内にて3.5時間程度かけて焼成する
ことにより前記粉体が溶融した溶融ガラス層で表面が覆
われて内部に無数の独立気泡を有する発泡性焼成基材を
得る発泡焼成工程と、焼成後に外気中にて自然冷却させ
ることにより前記溶融ガラス層をガラス化層に変質させ
て一体化させた発泡性板状焼成体を得る冷却工程とを少
なくとも経ることに構成上の特徴がある。
【0007】この場合、前記粉体被覆工程では、美幌青
石粉末95〜99重量%と銅粉末5〜1重量%との混合
物からなる粉体を用いることもできる。
【0008】また、第2の発明(請求項3に係る発明)
は、ほぼ同じ重量%に配合されて供給される火山灰と二
酸化けい素を主成分とする発泡性粘土とを最終的に粒径
が2mm程度となるように粉砕して原料粉状体を得る原
料粉砕配合工程と、該原料粉砕配合工程を経て得られた
原料粉状体を次工程へと搬送する途中にてその全重量の
5%に相当する量の美幌青石を粉砕した粉体を混入する
粉体混入工程と、該粉体混入工程を経て搬入された原料
粉状体に18〜23重量%の水を加えて荒練りし小塊状
混練物を得る荒練り工程と、該小塊状混練物を真空混練
機内にて混練して脱気させた薄板状混練物を得る真空混
練工程と、該薄板状混練物を所定長さに切断した混練基
材を耐火載置台上の囲枠内に載置する成形工程と、成形
後の混練基材を無乾燥のまま1120〜1180℃の還
元雰囲気の焼成ゾーン内にて3.5時間程度かけて焼成
して内部に無数の独立気泡を有する発泡性焼成基材を得
る発泡焼成工程と、焼成後に外気中にて自然冷却させて
発泡性板状焼成体を得る冷却工程とを少なくとも経るこ
とに構成上の特徴がある。
【0009】この場合、前記成形工程には、その表面を
美幌青石を粉砕した粉体で覆う処理を、前記発泡焼成工
程には、前記粉体が溶融した溶融ガラス層で表面が覆わ
れて内部に無数の独立気泡を有する発泡性焼成基材を得
る処理を、前記冷却工程には、前記溶融ガラス層をガラ
ス化層に変質させて一体化させた発泡性板状焼成体を得
る処理をそれぞれ含ませることもできる。なお、前記成
形工程で用いられる粉体は、美幌青石粉末95〜99重
量%と銅粉末5〜1重量%との混合物であることが望ま
しい。
【0010】また、第3の発明(請求項6に係る発明)
は、内部に無数の独立気泡を有してなる板状の発泡性焼
成基材と、該発泡性焼成基材の一側表面を覆って一体化
された耐薬品性に富む強固なガラス化層とからなり、そ
の比重が略0.8〜0.9である請求項1,2,4,5
のいずれかに記載の製造方法により形成したことに構成
上の特徴がある。
【0011】さらに、第4の発明(請求項7に係る発
明)は、内部に無数の独立気泡を有してなる板状の発泡
性焼成基材からなり、その比重が略0.8〜0.9であ
る請求項3に記載の製造方法により形成したことに構成
上の特徴がある。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る発泡性板状
焼成体の一例を示す縦断面図であり、内部に無数の独立
気泡13を有してなる板状の発泡性焼成基材12と、該
発泡性焼成基材12の一側表面12aを覆って一体化さ
れた耐薬品性に富む強固なガラス化層14とで発泡性板
状焼成体11の全体が形成されている。
【0013】また、該発泡性板状焼成体11は、本発明
方法の工程例である図2の説明図に示す各工程を経るこ
とにより製造される。
【0014】すなわち、発泡性板状焼成体11は、火山
灰と発泡性粘土とを粉砕・混合して原料粉状体を得る原
料粉砕配合工程21と、該原料粉状体に水を加えて小塊
状混練物を得る荒練り工程22と、該小塊状混練物を脱
気しながらさらに混練して薄板状混練物を得る真空混練
工程23と、該薄板状混練物を所定長さに切断した混練
基材の表面を粉体で覆う粉体被覆工程24と、該粉体で
表面が覆われた混練基材を所定温度の還元雰囲気のもと
で所要時間かけて焼成し前記粉体が溶融されてなる溶融
ガラス層で表面が覆われた発泡性焼成基材12を得る発
泡焼成工程25と、焼成後に冷却して前記溶融ガラス層
がガラス化層14となって一体化された発泡性板状焼成
体11を得る冷却工程26とを少なくとも経ることによ
り製造される。
【0015】このうち、原料粉砕配合工程21では、例
えば北海道の美幌・女満別地域で産出される火山灰と、
二酸化けい素を主成分とする発泡性粘土(美幌青粘土)
とが原料として用いられる。また、これら火山灰と発泡
性粘土とは、適宜の配合機にてほぼ同じ重量%となるよ
うに配合してロールクラッシャー等の粉砕機に供給さ
れ、該粉砕機にてまず5mm程度の粒径となるように粉
砕する前処理が行われる。次いで、5mm程度の粒径に
粉砕された火山灰と発泡性粘土とは、他のロールクラッ
シャー等の粉砕機に供給され、該粉砕機にて2mm程度
の粒径となるようにさらに粉砕する本処理を経て原料粉
状体が得られる。
【0016】この場合に用いられる火山灰は、 二酸化けい素 66.70重量% 酸化アルミニウム 15.70重量% 酸化第二鉄 4.26重量% 酸化マグネシウム 1.11重量% 酸化カルシウム 3.97重量% 強熱減量 2.08重量% で、耐火度(融点)が1100℃となっている(北海道
立工業試験場による試験・分析結果による)。
【0017】また、美幌青粘土は、二酸化けい素を主成
分とする無機質発泡素材からなり、さらに詳しくは、発
泡性粘土を100重量%とするとき、 二酸化けい素 64.80重量% 酸化アルミニウム 16.90重量% 酸化第二鉄 4.56重量% 酸化マグネシウム 1.60重量% 酸化カルシウム 0.90重量% 強熱減量 6.33重量% で、耐火度(融点)が1230℃となっている(北海道
立工業試験場による試験・分析結果による)。
【0018】荒練り工程22では、原料破砕配合工程2
1を経て得られた原料粉状体を荒練用押出機内に所要量
の水、例えば18〜23重量%の水、好ましくは20重
量%程度の水とともに入れ、荒練りした後、例えば10
〜20cm3 程度の大きさのだんご状となった多数個の
小塊状混練物を得る。
【0019】真空混練工程23では、所要量の小塊状混
練物を真空混練用押出機内に入れて脱気しながら混練し
た後、例えば厚さが15mmで横幅が900mm程度と
なって押し出された薄板状混練物を得る。
【0020】粉体被覆工程24では、搬送コンベアの上
方に配置されている真空混練用押出機から押し出されて
くる薄板状混練物を、同搬送コンベアを介して搬送自在
に配置されている例えば煉瓦などからなる耐火載置台上
に所定長さ、例えば1900mmの長さに切断してなる
薄板状の混練基材を載置する。しかる後、該混練基材の
周囲には、成型のための耐熱サッシ枠(例えば内側長さ
1900mm×内側横幅900mm×高さ50mm)を
配置した上で、美幌青石を粉砕してなる粉体を混練基材
上に約2mm程度の厚さとなるように略均一に振りかけ
てその表面を覆う。この場合、美幌青石粉末95〜99
重量%と銅粉末5〜1重量%との混合物からなる粉体を
用いることもできる。なお、耐火載置台と耐熱サッシ枠
との内側面には、あらかじめアルミナなどからなる適宜
の離型剤を塗布しておくのが望ましい。
【0021】この場合に用いられる美幌青石は、その全
体を100重量%とするとき、 二酸化けい素 53.80重量% 酸化アルミニウム 18.70重量% 酸化第二鉄 7.34重量% 酸化マグネシウム 2.91重量% 酸化カルシウム 9.00重量% 強熱減量 4.31重量% で、耐火度(融点)が1020℃となっている(北海道
立工業試験場による試験・分析結果による)。
【0022】発泡焼成工程25では、粉体で表面が覆わ
れた薄板状の混練基材が無乾燥のまま耐火載置台と耐熱
サッシ枠とで囲繞形成される空間内に定置された状態の
もとで、灯油を燃焼させるなどして得られる1120〜
1160℃の還元雰囲気の例えばローラハースキルンな
どからなる焼成ゾーン内に搬送コンベアを介して搬入さ
れ、該焼成ゾーン内を3.5時間程度かけて通過させる
ことによりその発泡焼成が行われる。この際、前記粉体
は、その融点が1020℃程度であるのでいち早く溶け
出し、約1.5mm程度の厚さの溶融ガラス層を形成す
るに至る。また、混練基材自体は、その内部にガスを発
生させながら膨張を開始する温度が1120℃前後であ
り、しかも、温度が高くなり過ぎるとガスが外部に放出
されてしまうので、焼成体としての強度は増すものの、
必要にして十分な程度の膨張が得られない。このため、
焼成ゾーンにおける焼成温度は、1120〜1160℃
の範囲で設定し、好ましくは最高温度を1150℃とし
て最後の30分間をむらして内部に無数の独立気泡を形
成させた後に窯出しするのが、好ましい程度の膨張量を
得る観点からは望ましい。
【0023】冷却工程26では、焼成を終えた発泡性焼
成基材12を窯出して外気中にて時間をかけて自然冷却
させることにより、クラックの発生を防止しながら前記
溶融ガラス層が硬化したガラス化層14となって一体化
された発泡性板状焼成体11を得る。これにより、内部
に無数の独立気泡13を有してなる板状の発泡性焼成基
材12と、該発泡性焼成基材12の一側表面12aを覆
って一体化された耐薬品性に富む強固なガラス化層14
とで構成され、その比重も略0.8〜0.9程度の軽量
な発泡性板状焼成体11を製造することができる。
【0024】また、粉体被覆工程24において美幌青石
粉末95〜99重量%と銅粉末5〜1重量%との混合物
からなる粉体を用いている場合には、冷却工程26を経
て得られるガラス化層14をよりねばり強いものとする
ことができるので、発泡性板状焼成体11自体もより強
靭なものとすることができる。
【0025】一方、図3は、本発明に係る発泡性板状焼
成体の他例を示す縦断面図であり、内部に無数の独立気
泡13を有し、かつ、混入された美幌青石の粉末が焼成
によりガラス化してその強度が補強された板状の発泡性
焼成基材112からなる発泡性板状焼成体111の全体
が形成されている。
【0026】また、該発泡性板状焼成体111は、本発
明方法の他の工程例である図4の説明図に示す各工程を
経ることにより製造される。この場合、図2に示す工程
例との違いは、原料粉砕配合工程21と荒練り工程22
との間に粉体混入工程122が新たに入り、さらに、粉
体被覆工程24を成形工程123に代えた点にのみある
ので、説明の重複を避けるため粉体混入工程122と成
形工程123とに限って以下に説明することとする。
【0027】すなわち、粉体混入工程122では、原料
粉砕配合工程21を経て得られた原料粉状体を次工程で
ある荒練り工程22へと搬送する途中にて例えば発泡性
粘土(美幌青粘土)45重量%、火山灰50重量%、美
幌青石を粉砕した粉体5重量%の配合割合となるように
美幌青石を粉砕した粉体を混入することにより行われ
る。
【0028】この場合における美幌青石を粉砕した粉体
は、例えばコンベア上に載置されて搬送されている原料
粉状体の上面にその搬送速度との関係で定まる定量を振
りかけるようにして行われる。具体的には、コンベアの
動きに同期させて搬送路の上方から適宜容器内の美幌青
石を粉砕した粉体を振動させながら振りかけるようにし
て原料粉状体にあらかじめ定められた量の美幌青石を粉
砕した粉体が混入される。
【0029】また、成形工程123では、真空混練工程
23を経た薄板状混練物を所定長さに切断して混練基材
とし、該混練基材を耐火載置台上の囲枠内に載置するこ
とにより行われる。なお、体被覆工程24と同様に成形
工程123にて前記混練基材の表面を美幌青石を粉砕し
た粉体で覆う処理も併せて行われる場合には、発泡焼成
工程25では前記粉体が溶融した溶融ガラス層で表面が
覆われて内部に無数の独立気泡を有する発泡性焼成基材
が得られ、冷却工程26では前記溶融ガラス層をガラス
化層に変質させて一体化させた発泡性板状焼成体が得ら
れることになる。この場合に成形工程124で用いられ
る粉体は、美幌青石粉末95〜99重量%と銅粉末5〜
1重量%との混合物であることが望ましい。なお、発泡
焼成工程25では、焼成ゾーンにて1120〜1180
℃の範囲の焼成温度で焼成するのが望ましい。
【0030】かくして、冷却工程26を終えた発泡性板
状焼成体11は、ダイヤモンドカッターなどの切断機を
用いて例えばJIS規格に適合するサイズ、つまり24
mm(厚さ)×454mm(横幅)×1820mm(長
さ)の外壁材に加工し、さらに所望に応じ釉薬を塗布し
て焼成・冷却するなど、所望に応じた仕上げ処理を施す
ことにより最終製品として提供されることになる。
【0031】本発明はこのようにして構成されているの
で、第1の発明方法により得られる図1に示す第3の発
明としての発泡性板状焼成体11によれば、その焼成時
に発生する無数の独立気泡13を内部に有して膨張し、
比重も略0.8〜0.9程度となった軽量で保温性に富
み、耐火・耐水・耐薬品性に優れた外壁材等の基材とし
て好適に用いることができる。特に、北海道のような極
寒冷地においては、冬季に外壁材などの建築物に水が浸
透すると、これが凍結膨張して破壊されてしまうという
特有の問題があり、発泡性板状焼成体11は、発泡性焼
成基材12の一側表面12aにガラス化層14を一体固
着して形成されているので、水に対する非浸透性を高め
ることで凍結破壊のおそれのない耐久性を有する外壁材
としてとりわけ好適に使用することができる。
【0032】しかも、発泡性板状焼成体11は、天然素
材からなる発泡性焼成基材12の一側表面12aに、同
様に天然素材からなるガラス化層14を有して形成され
ていることから、耐水性等を得るために従来は必要であ
った表面に対する人工素材としての樹脂加工処理を不要
とすることができる。したがって、発泡性板状焼成体1
1は、端材や使用済みの廃材として廃棄する必要が生じ
た際においても、周辺環境を汚染することのない環境に
優しい外壁材等の基材として好適に用いることができ
る。
【0033】一方、第2の発明方法により得られる図3
に示す発泡性板状焼成体111によれば、図1に示す第
3の発明としての発泡性板状焼成体11と同様に、その
焼成時に発生する無数の独立気泡113を内部に有して
膨張し、比重も略0.8〜0.9程度となった軽量で保
温性に富み、耐火・耐水・耐薬品性に優れた外壁材等の
発泡性焼成基材112として好適に用いることができ
る。特に、粉体混入工程122を経て混入された美幌青
石を粉砕してなる粉体は、その焼成時にその内部でガラ
ス化して強度を増強させるので、より低コストのもとで
発泡性板状焼成体111を提供することができる。
【0034】また、本発明によれば、北海道の美幌・女
満別地域で無尽蔵に産出される火山灰と発泡性粘土とを
主原料として利用することができるばかりでなく、美幌
青石をも強度増強素材として利用することができるの
で、資源の有効活用と地域産業の活性化とを同時に実現
することができる。
【0035】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、無数
の独立気泡を内部に有して比重も略0.8〜0.9程度
となった軽量で断熱性と断音性とに富み、耐火・耐水・
耐薬品性にも優れた外壁材等の汎用基材としての利用に
供し得るので、特に、北海道のような極寒冷地において
は、水に対する非浸透性を高めることで凍結破壊のおそ
れのない耐久性を有する外壁材としてとりわけ好適に使
用することができる。
【0036】しかも、発泡性板状焼成体がその表面に天
然素材からなるガラス化層を形成して耐水性や耐薬品性
を得ている場合には、端材や使用済みの廃材として廃棄
する必要が生じた際においても、周辺環境を汚染するこ
とのない環境に優しい汎用基材として好適に用いること
ができる。
【0037】特に、粉体混入工程を経て美幌青石を粉砕
してなる粉体を混入する場合には、その焼成時にガラス
化して強度を増強させるので、より低コストのもとで発
泡性板状焼成体を提供することができる。
【0038】また、本発明によれば、北海道の美幌・女
満別地域で無尽蔵に産出される火山灰と発泡性粘土とを
主原料として利用することができるので、資源の有効活
用と地域産業の活性化とを同時に実現する上での一助と
して有効に寄与させることができる。
【0039】なお、粉体被覆工程や成形工程において美
幌青石粉末と銅粉末との混合物からなる粉体を用いた場
合には、焼成後に得られるガラス化層をよりねばり強い
ものとすることができるので、発泡性板状焼成体自体も
より強靭化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における請求項7に係る発泡性板状焼成
体の一例を示す縦断面図。
【図2】本発明における請求項1に係る製造方法の工程
例を示す説明図。
【図3】本発明における請求項8に係る発泡性板状焼成
体の一例を示す縦断面図。
【図4】本発明における請求項3に係る製造方法の工程
例を示す説明図。
【符号の説明】
11,111 発泡性板状焼成体 12,112 発泡性焼成基材 12a 一側表面 13,113 独立気泡 14 ガラス化層 21 原料粉砕配合工程 22 荒練り工程 23 真空混練工程 24 混合粉体被覆工程 25 発泡焼成工程 26 冷却工程 122 粉体混入工程 123 成形工程
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C04B 41/87 C04B 41/87 A

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ほぼ同じ重量%に配合されて供給される
    火山灰と二酸化けい素を主成分とする発泡性粘土とを最
    終的に粒径が2mm程度となるように粉砕して原料粉状
    体を得る原料粉砕配合工程と、該原料粉状体に18〜2
    3重量%の水を加えて荒練りし小塊状混練物を得る荒練
    り工程と、該小塊状混練物を真空混練機内にて混練して
    脱気させた薄板状混練物を得る真空混練工程と、該薄板
    状混練物を所定長さに切断した混練基材を耐火載置台上
    の囲枠内に載置し、その表面を美幌青石を粉砕した粉体
    で覆う粉体被覆工程と、該粉体で表面が覆われた混練基
    材を無乾燥のまま1120〜1160℃の還元雰囲気の
    焼成ゾーン内にて3.5時間程度かけて焼成することに
    より前記粉体が溶融した溶融ガラス層で表面が覆われて
    内部に無数の独立気泡を有する発泡性焼成基材を得る発
    泡焼成工程と、焼成後に外気中にて自然冷却させること
    により前記溶融ガラス層をガラス化層に変質させて一体
    化させた発泡性板状焼成体を得る冷却工程とを少なくと
    も経ることを特徴とする発泡性板状焼成体の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記粉体被覆工程で用いられる粉体は、
    美幌青石粉末95〜99重量%と銅粉末5〜1重量%と
    の混合物であることを特徴とする請求項1に記載の発泡
    性板状焼成体の製造方法。
  3. 【請求項3】 ほぼ同じ重量%に配合されて供給される
    火山灰と二酸化けい素を主成分とする発泡性粘土とを最
    終的に粒径が2mm程度となるように粉砕して原料粉状
    体を得る原料粉砕配合工程と、該原料粉砕配合工程を経
    て得られた原料粉状体を次工程へと搬送する途中にてそ
    の全重量の略5%に相当する量の美幌青石を粉砕した粉
    体を混入する粉体混入工程と、該粉体混入工程を経て搬
    入された原料粉状体に18〜23重量%の水を加えて荒
    練りし小塊状混練物を得る荒練り工程と、該小塊状混練
    物を真空混練機内にて混練して脱気させた薄板状混練物
    を得る真空混練工程と、該薄板状混練物を所定長さに切
    断した混練基材を耐火載置台上の囲枠内に載置する成形
    工程と、成形後の混練基材を無乾燥のまま1120〜1
    180℃の還元雰囲気の焼成ゾーン内にて3.5時間程
    度かけて焼成して内部に無数の独立気泡を有する発泡性
    焼成基材を得る発泡焼成工程と、焼成後に外気中にて自
    然冷却させて発泡性板状焼成体を得る冷却工程とを少な
    くとも経ることを特徴とする発泡性板状焼成体の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 前記成形工程には、その表面を美幌青石
    を粉砕した粉体で覆う処理が含まれ、前記発泡焼成工程
    には、前記粉体が溶融した溶融ガラス層で表面が覆われ
    て内部に無数の独立気泡を有する発泡性焼成基材を得る
    処理が含まれ、前記冷却工程には、前記溶融ガラス層を
    ガラス化層に変質させて一体化させた発泡性板状焼成体
    を得る処理も含まれることを特徴とする請求項3に記載
    の発泡性板状焼成体の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記成形工程で用いられる粉体は、美幌
    青石粉末95〜99重量%と銅粉末5〜1重量%との混
    合物であることを特徴とする請求項4に記載の発泡性板
    状焼成体の製造方法。
  6. 【請求項6】 内部に無数の独立気泡を有してなる板状
    の発泡性焼成基材と、該発泡性焼成基材の一側表面を覆
    って一体化された耐薬品性に富む強固なガラス化層とか
    らなり、その比重が略0.8〜0.9である請求項1,
    2,4,5のいずれかに記載の製造方法により形成した
    ことを特徴とする発泡性板状焼成体。
  7. 【請求項7】内部に無数の独立気泡を有してなる板状の
    発泡性焼成基材からなり、その比重が略0.8〜0.9
    である請求項3に記載の製造方法により形成したことを
    特徴とする発泡性板状焼成体。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011026170A (ja) * 2009-07-27 2011-02-10 Kubota Corp 窯業製品の製造方法及び素地材
CN102729316A (zh) * 2012-07-10 2012-10-17 袁江涛 真空隔热板的制备方法
CN103556718A (zh) * 2013-10-28 2014-02-05 珠海市联达环保科技有限公司 一种复合保温材料
CN104311105A (zh) * 2014-09-28 2015-01-28 佛山市东鹏陶瓷有限公司 一种绿色环保型泡沫陶瓷制品及其制造工艺

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