JP2004069060A - 断熱材およびその製造方法 - Google Patents

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深山 信亜
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Abstract

【課題】 断熱性、耐火性にすぐれ、焼却しても有害成分の発生することのない断熱材を実現する。
【解決手段】 粉砕したざくろ石とバインダを混合して型枠内に充填し、焼成して発泡成形させた板状の断熱材。あるいはこれを管状としたり、容器状としてもよい。また板状の断熱材1aを表面材2a、2bの中間にはさんで、複合パネルを構成することもできる。
【選択図】    図7

Description

 本発明は、防音性、遮音性、断熱性、耐火性等の目的で容器や建築物の床、壁、天井、容器等に使用する断熱材およびその製造方法に関する。
 建築物における防音性や断熱性を向上させるため、床、壁、天井等に対して従来より各種の断熱材や、これを用いた複合パネルが使用されている。例えば、2枚の表面材の中間にグラスウール製のマットを充填したもの、2枚の表面材の中間に珪酸カルシウムの成形ボードをはさんだものなどが知られている。
 しかし例えばグラスウール製のマットは断熱性には優れているが燃焼して炭化し、また保水性があるので防湿性には問題がある。珪酸カルシウムの成形ボードは耐火性はあるものの断熱性が弱いので表面からの耐火試験では裏面の表面材が発火するなどの問題点がある。
 またバインダとしてセメント等を使用したパネルでは廃棄して焼却する際に有毒成分を発生することがある。
 本発明は、断熱性、耐火性ともにすぐれ、製造や廃棄の段階で有害成分を発生することのない断熱材およびその製造方法を実現することを目的とする。
 本発明の断熱材は、粉砕したざくろ石とバインダを混合して型枠内に充填し焼成して発泡成形させてなり、望ましくはその形状が板状、管状あるいは容器状である前記の断熱材である。
 あるいは本発明の断熱材は、粉砕したざくろ石を焼成して発泡させたものとバインダとを混合して型枠内に充填し、高温加熱により圧縮、成形させてなるものであるか、本発明の断熱材は、粉砕したざくろ石を焼成して発泡させたものとにバインダとを混合して型枠内に充填し、低温加熱により乾燥、成形させてなるものである。
 あるいはまた本発明の断熱材は、板状に切り出したざくろ石を焼成して発泡させてなるものである。
 本発明の断熱材の製造方法は、粉砕したざくろ石とバインダを混合して型枠内に充填し焼成して発泡成形させることを特徴とするものであるか、粉砕したざくろ石を焼成して発泡させたものとバインダとを混合して型枠内に充填し、高温加熱により圧縮、成形させることを特徴とするものであるか、あるいは粉砕したざくろ石を焼成して発泡させたものとバインダとを混合して型枠内に充填し、低温加熱により乾燥、成形させることを特徴とするものであるか、さらにまた、板状に切り出したざくろ石を焼成して発泡させることを特徴とするものである。
 また本発明の複合パネルは、粉砕したざくろ石とバインダを混合して型枠内に充填し、焼成して発泡、成形させた断熱材を2枚の表面材の中間にはさんでなるものであるか、粉砕したざくろ石を焼成して発泡させたものとバインダとを混合して型枠内に充填し、高温加熱により圧縮、成形させた断熱材を2枚の表面材の中間にはさんでなるものであるか、粉砕したざくろ石を焼成して発泡させたものとバインダとを混合して型枠内に充填し、低温加熱により乾燥、成形させた断熱材を2枚の表面材の中間にはさんでなるものであるか、あるいは板状に切り出したざくろ石を焼成して発泡させた断熱材を2枚の表面材の中間にはさんでなるものであるか、あるいは粉砕したざくろ石を焼成して発泡させたものを小分けして樹脂フィルム製ポケット内に充填したマットを2枚の表面材の中間に挿入してなるものである。
 本発明の複合パネルの製造方法は、粉砕したざくろ石とバインダとを混合して型枠内に充填し、焼成して発泡、成形させた断熱材を2枚の表面材の中間にはさむことを特徴とするか、粉砕したざくろ石を焼成して発泡させたものとバインダとを混合して型枠内に充填し、高温加熱により圧縮、成形させ、得られた断熱材を2枚の表面材の中間にはさむことを特徴とするか、粉砕したざくろ石を焼成して発泡させたものとバインダとを混合して型枠内に充填し、低温加熱により乾燥、成形させ、得られた断熱材を2枚の表面材の中間にはさむことを特徴とするか、ざくろ石を板状に切り出し、これを焼成して発泡させた断熱材を2枚の表面材の中間にはさむことを特徴とするか、あるいは粉砕したざくろ石を焼成して発泡させたものを小分けして樹脂フィルム製ポケット内に充填してマットとし、これを2枚の表面材の中間にはさむことを特徴とするものである。
 なお、前記のバインダは、珪酸ソーダおよび珪酸カリウムを主体とする無機バインダであることが好ましい。
本発明の断熱材の板状の試験体(1辺の長さ100 mmの正方形で厚さ15mm)について、建築基準法第2条第九号に規定する不燃材料として発熱性試験を行ったところ、20分間の総発熱量は合格基準の 8MJ/m2 以下に対してはるかにい 0.7〜1.2 MJ/m2 であり、最高発熱速度が加熱開始後の20分間で10秒以上連続して200 kW/m2 を超えないことという基準に対しては 4.2〜 6.1kW/m2 という好成績であった。
 一方、吸音性能についても試験を行ったが、JIS A 1405に基づく定在波法による垂直入射吸音率測定において、A管の吸音率が測定周波数100 〜2000Hzの範囲で 0.05 〜0.78、B管では測定周波数 800〜5000Hzの範囲で 0.42 〜0.78波という好成績であった。なお吸音性能試験における試験体はA管の場合が直径比89.1mm、B管が39.3mm、厚さはいずれも21.5mmである。
 このように、本発明によれば、安価で断熱性、耐火性、吸音性にもすぐれた断熱材が実現し、建築物や容器等の耐火性能や安全性、居住性を向上させることができるという、すぐれた効果を奏する。
 また、空隙が大きく通気性に優れることに着目して、本発明の断熱材をフィルタとして使用したり、あるいは反応塔における触媒の担体としたり、薬剤を染み込ませてかびの発生を防止するなど、さまざまな利用法も考えられる。
 本発明の断熱材は、ざくろ石を焼成して発泡させ、所望の形状に成形したものである。その形状には、図1に示すように、(a)板状のもの1a、(b)管状のもの1b、(c)容器状のもの1cなどがある。
 これらの製造方法としては、
(i)粉砕したざくろ石とバインダを混合して型枠内に充填し、焼成して発泡成形させる
(ii)粉砕したざくろ石を焼成して発泡させたものとバインダとを混合して型枠内に充填し、高温加熱により圧縮、成形させる
(iii )粉砕したざくろ石を焼成して発泡させたものとバインダとを混合して型枠内に充填し、低温加熱により乾燥、成形させる
(iv)板状に切り出したざくろ石を焼成して発泡させる
(v)粉砕したざくろ石を焼成して発泡させたものを小分けして樹脂フィルム製ポケット内に充填してマット状とする
などがある。
 ざくろ石は二価の金属と三価の金属とを含む珪酸塩鉱物の総称で、硬度が高いため研削・研磨材として使用される他、透明の美しい結晶はガーネットと呼ばれ、宝石として賞用される。ガラス質の火山岩である黒曜石や真珠岩等も本発明においてはざくろ石として扱い、これらを通常のざくろ石に混入させて使用することができる。
 ざくろ石を粉砕し、焼成して発泡させたものは保水性がなく、土壌の水はけがよくなることから「パーライト」の名称で農業用に市販されている。上記(ii)や(iii )、(v)のケースでこの市販の発泡済みのパーライトをそのまま利用すれば、あらためて粉砕、焼成を行わなくてもよい。
 ざくろ石は安価であり、これを焼成した板状材やマットは断熱性にすぐれ、表面にガスバーナの炎を近づけたままその反対側に手で触れても熱くないほどであるし、また保水性がなく水分を透過させるので結露やかびの発生がない。多孔質のため吸音性がある。また板状材の製造や廃棄の際の加熱において有害成分を発生することがない。またざくろ石を焼成したものは加工性がよく、通常のカッタナイフで容易に切断することができる。
 つづいて本発明の前記(i)の製造方法における断熱材の製造装置について図面により簡単に説明する。図2は板状の断熱材を製造する場合で、陶磁器、七宝焼等を製造する装置と同様の温度制御機能を有するものである。3は焼成がま、4は棚板、5は型枠、6は矢印に示すようにこれにかぶせる天板、12は型枠5内に装入される粒状に粉砕されたざくろ石で、所定のバインダを混合してある。必要に応じて天板6に重石を載せることも効果的である。
 つぎに管状のもの、および容器状のものの製造装置を簡単に説明する。図3は管状のものを製造する焼成がまの要部を示し、5aは半円断面の下型枠、5bは同じく半円断面の上型枠、5cはこれらより小径で丸棒状の中型枠である。型枠内、すなわちこれらを組み立てて生じた空隙内に粒状のざくろ石(バインダを含む)を充填して焼成すると図1(b)に示したような管状の断熱材が得られる。
 同じく図4は容器状のものを製造する焼成がまの要部を示し、5dは外型枠、5eは内型枠である。これらを組み立てて生じた空隙内に粒状のざくろ石(バインダを含む)を充填して焼成すると図1(c)に示したような容器状の断熱材が得られる。
 得られた容器は、同様の断熱材による蓋を取り付けて重要品を火災から守る保存容器とすることができるが、別の用途として、焼成したざくろ石が保水性がないことを利用して緑化用パネルやヴェランダに置くプランタ等に使用することもできる。
 このように板状、管状、あるいは容器状の断熱材を表面材にはさまずに使用する場合には、ガラス繊維や、これを素材にしたガラスクロス等を型枠内に装入しておいてざくろ石を充填すると、割れ防止に効果がある。
 図5に示すのは、ざくろ石を粉砕し、焼成して発泡させた「パーライト」を利用する場合の前記(ii)に対応する断熱材の製造装置である。高温で変形したり融着したりしないよう、例えば石材を加工して作った型枠5内に、発泡済みのパーライト12a とバインダとを混合して充填し、天板6を載せる。天板6は型枠5内を下降できる形状としてあるが、所定の高さ以下には下がらないよう、ストッパ51が挿入してある。発泡は済んでいるので焼成温度までは必要ではないが、パーライト12a が軟化し、割れずに圧縮成形可能となる程度の高温、例えば800 〜1200℃に高温加熱し、天板6の重量によりパーライト12a を圧縮して型枠5の内面形状に成形する。焼成後の厚みは天板6を支えるストッパ51の高さにより任意に設定可能である。焼成して発泡させる場合に比べて加熱温度の均一性に対する条件が多少ゆるやかなので、大寸法のものも問題なく製造できる。乾燥の前工程として別途水切り処理を行うことも効果的である。なお、天板6の重量によって圧縮を行う代わりに、ホットプレス等で直接圧縮してもよい。
 さらに図6に示すのは、やはりパーライト12a を使用し、さらに低温で行うことのできる前記(iii )に対応する断熱材の製造装置である。上枠52、下枠53はスペーサ54によって所定の間隔に保持された2枚重ねの型枠で、その中間にバインダを混合したパーライト12a が充填される。上枠52、下枠53はいずれも多数の孔を設けた、例えばパンチメタルと呼ばれる金属板で作られており、支持材55で複数段重ねて支持され、型枠の中間に温風ダクト7から温風が吹き込まれる。温風は型枠の孔から型枠内に侵入してバインダを乾燥させ、内容物を型枠の形状に成形する。したがって温風は常温からせいぜい300 ℃程度の温度でよい。温風の温度が高ければ処理時間が短縮されることはいうまでもない。乾燥の前工程として別途水切り処理を行うことは効果的である。図5に示したものと同様、大寸法のものの製造に好適であるが、型枠の中だれを防止するために適宜中間位置に補助支持材56を使用することが好ましい。
 つぎに図7は複合パネルの一例を示す斜視図で、2a、2bは2枚の表面材、1aは中間層である板状の断熱材である。
 図8は前記製造方法(iii )の断熱材のマット1dを示す斜視図で、11は樹脂フィルム、12a は粉砕して発泡済みのざくろ石、すなわちパーライトである。
 以下、前記(1)または(2)の方法により焼成した板状の断熱材の製造例について実施例、比較例を説明する。
 実施例1
 縦横 200×200 mm、深さ15mmの型枠内に、粉砕したざくろ石(以下パーライトという)124.8 g、バインダとしてガイロメ15.6g、フリット15.6g(ガイロメ、フリットはいずれも陶磁器用の釉薬)、水39.0g、合計195.0 gを混合して装入し、200 ℃で2時間20分、500 ℃で同じく2時間20分、さらに 730℃で2時間20分加熱した後、730 ℃のまま1時間保持し、ついで冷却工程に入り 500℃で1時間30分、200 ℃で1時間30分、0 ℃で1時間30分保持した後取り出したところ、縦横 200×200 mmで厚さ20mm、重量 140gの板状材が得られた。最高温度が 730℃でパーライトの溶融温度に達していないため光沢はないが、手で触っても崩れることのない、比較的強度のある板状材である。
 実施例2
 縦横 200×200 mm、深さ15mmの型枠内に、パーライト101.2 g、バインダA33.8g、合計142.0 gを混合して装入し、350 ℃で2時間20分、700 ℃で同じく2時間20分、さらに1050℃で2時間20分加熱した後、1050℃のまま1時間保持し、ついで冷却工程に入り700 ℃で1時間30分、350 ℃で1時間30分、0 ℃で1時間30分保持した後取り出したところ、縦横 180×180 mmで厚さ13mm、重量108 gの板状材が得られた。
 バインダAは主として陶磁器用として使用される無機バインダで、珪酸ソーダ20〜40重量%、珪酸カリウム15〜30重量%を主成分とし、これに若干の接着強化材、硬化促進剤を加え、水で希釈したものである。
 本実施例では、最高温度が1050℃でパーライトの溶融温度に達しているため、粒子状態を保ちながら互いに溶着している状態で、平面が四方から10mmずつ縮み厚みが 2mm減少した。手で触っても崩れることのない、比較的強度のある板状材である。
実施例3
 縦横 200×200 mm、深さ15mmの型枠内に、パーライト 99.1 g、バインダとしてガイロメ16.6g、長石12.4g、水30.9g、合計161.0 gを混合して装入し、300 ℃で2時間20分、650 ℃で同じく2時間20分、さらに 950℃で2時間20分加熱した後、950 ℃のまま1時間保持し、ついで冷却工程に入り 950℃で1時間30分、 650℃で1時間30分、0 ℃で1時間30分保持した後取り出したところ、縦横 190×195 mmで厚さ18mmの板状材が得られた。最高温度が 950℃でパーライトの溶融温度に達しているため縦横、厚みともにやや減少している。手で触っても崩れることのない、比較的強度のある板状材である。
実施例4
 縦横 200×200 mm、深さ15mmの型枠内に、パーライト120.7 g、バインダとしてガイロメ22.6g、水37.7g、合計181.0 gを混合して装入し、300 ℃で2時間20分、650 ℃で同じく2時間20分、さらに 950℃で2時間20分加熱した後、 950℃のまま1時間保持し、ついで冷却工程に入り 650℃で1時間30分、300 ℃で1時間30分、0 ℃で1時間30分保持した後取り出したところ、縦横 200×205 mmで厚さ17mm、重量 136gの板状材が得られた。最高温度が 950℃でパーライトの溶融温度に達しているため、手で触っても崩れることのない、比較的強度のある板状材である。
実施例5
 縦横 200×200 mm、深さ15mmの型枠内に、パーライト106.7 g、ガイロメ20.0g、バインダA33.3g、合計160.0 gを混合して装入し、350 ℃で2時間20分、700 ℃で同じく2時間20分、さらに1050℃で2時間20分加熱した後、1050℃のまま1時間保持し、ついで冷却工程に入り 700℃で1時間30分、350 ℃で1時間30分、0 ℃で1時間30分保持した後取り出したところ、縦横 190×205 mm、厚さ16mm、重量 110gの板状材が得られた。パーライトとガイロメ、バインダが強く接合し、手で押しても崩れることのない、強度のある板状材である。
実施例6
 図5に示した装置を使用し、縦横610 ×910 mm、深さ40mmの型枠内に、パーライト2960gとバインダA1570g、合計4530gを混合して装入し、型枠内に約1000℃の熱風を吹き込んで循環させ、7時間加熱しながら圧縮して1時間1000℃のまま保持し、冷却して取り出したところ、縦横610 ×910 mm、厚さ20mm、重量3050gの板状材が得られた。
 この実施例ではパーライトはすでに焼成して発泡済みであり、加熱は圧縮、成形が目的であるため、熱風温度は800 〜1200℃の範囲が望ましい。また圧縮量は型枠内にセットするストッパ51の高さにより任意に調整できる。
実施例7
 図6に示した装置を使用し、縦横910 ×1820mmの上下型枠をスペーサ54により間隔20mmに保持して、その内部に、パーライト9kg、バインダA8kg、合計17kgを混合して装入し、型枠内に約200 ℃の温風を吹き込んで循環させ、1時間加熱した後、室温のまま1時間放置してから取り出したところ、縦横910 ×1820mm、厚さ20mm、重量10kgの板状材が得られた。
 この実施例でもパーライトはすでに焼成して発泡済みであり、加熱はバインダの強制乾燥と成形が目的であるため温風は室温から高々 300℃程度の低温領域でよく、焼成を行わないから温度むら等の欠陥を生じるおそれがないので、3尺×6尺、4尺×8尺などの大型の板状の断熱材を製造するのに好適である。この場合、脱水などの事前処理を行うことは乾燥工程を短縮する点で効果的である。
比較例1
 縦横 200×200 mm、深さ15mmの型枠内に、パーライト126.8 g、バインダとして長石26.5g、フリット17.7g、水59.0g、合計230.0 gを混合して装入し、400 ℃で2時間20分、750 ℃で同じく2時間20分、さらに1150℃で2時間20分加熱した後、1150℃のまま1時間保持し、ついで冷却工程に入り 750℃で1時間30分、400 ℃で1時間30分、0 ℃で1時間30分保持した後取り出したところ、縦横 185×185 mm、厚さ 6mm、重量 130gの薄いせんべい状の板状材が得られたが、加熱温度が高かったためパーライトが溶融し、流れて全体に網目状の隙間が生じてしまい、失敗であった。
比較例2
 縦横 200×200 mm、深さ15mmの型枠内に、パーライト180.0 gのみを装入して、300 ℃で2時間20分、650 ℃で同じく2時間20分、さらに 950℃で2時間20分加熱した後、 950℃のまま1時間保持し、ついで冷却工程に入り 650℃で1時間30分、350 ℃で1時間30分、0 ℃で1時間30分保持した後取り出したところ、縦横 185×185 mm、厚さ15〜20mmのボード状のものが得られたが、加熱最高温度が 950℃でパーライトの溶融温度に達していないため表面が固まっておらず、手で触ると簡単に崩れ、パーライト単体では強度が得られないことがわかった。
比較例3
 縦横 200×200 mm、深さ15mmの型枠内に、パーライト100.2 g、ガイロメ12.5g、バインダA31.3g、合計144.0 gを混合して装入し、300 ℃で2時間20分、700 ℃で同じく2時間20分、さらに1000℃で2時間20分加熱した後、1000℃のまま1時間保持し、ついで冷却工程に入り 700℃で1時間30分、300 ℃で1時間30分、0 ℃で1時間30分保持した後取り出したところ、縦横 190×195 mm、厚さ16mmの板状材が得られたが、加熱最高温度が1000℃でパーライトの溶融温度に達していないため表面が固まっておらず、手で触ると簡単に崩れてしまった。
本発明の断熱材の例を示す斜視図である。 本発明における板状の断熱材を製造する焼成がまを示す斜視図である。 本発明における管状の断熱材を製造する焼成がまの要部を示す断面図である。 本発明における容器状の断熱材を製造する焼成がまの要部を示す断面図である。 本発明における大型の板状の断熱材を製造する製造装置の要部を示す断面図である。 同じく本発明における大型の板状の断熱材を製造する製造装置の要部を示す斜視図である。 本発明の複合パネルの一例を示す斜視図である。 本発明の実施例におけるマットを示す斜視図である。
符号の説明
1a、1b、1c  断熱材
 1d  (断熱材の)マット
 2a、2b  表面材
3  焼成がま
 4  棚板
 5、5a〜5e  型枠
 6  天板
 7  温風ダクト
 11  樹脂フィルム
 12  粒状のざくろ石
 12a  粒状のざくろ石(発泡済み)
 51  ストッパ
 52  上枠
 53  下枠
 54  スペーサ
 55  支持材
 56  補助支持材

Claims (25)

  1. 粉砕したざくろ石とバインダとを混合して型枠内に充填し、焼成して発泡、成形させてなる断熱材。
  2. 形状が板状である請求項1に記載の断熱材。
  3. 形状が管状である請求項1に記載の断熱材。
  4. 形状が容器状である請求項1に記載の断熱材。
  5. 粉砕したざくろ石を焼成して発泡させたものとバインダとを混合して型枠内に充填し、高温加熱により圧縮、成形させてなる断熱材。
  6. 粉砕したざくろ石を焼成して発泡させたものとバインダとを混合して型枠内に充填し、低温加熱により乾燥、成形させてなる断熱材。
  7. 前記バインダが珪酸ソーダおよび珪酸カリウムを主体とする無機バインダである請求項1ないし6のいずれかに記載の断熱材。
  8. 板状に切り出したざくろ石を焼成し発泡させてなる断熱材。
  9. 粉砕したざくろ石とバインダとを混合して型枠内に充填し、焼成して発泡、成形させることを特徴とする断熱材の製造方法。
  10. 粉砕したざくろ石を焼成して発泡させたものとバインダとを混合して型枠内に充填し、高温加熱により圧縮、成形させることを特徴とする断熱材の製造方法。
  11. 粉砕したざくろ石を焼成して発泡させたものとバインダとを混合して型枠内に充填し、低温加熱により乾燥、成形させることを特徴とする断熱材の製造方法。
  12. 前記バインダが珪酸ソーダおよび珪酸カリウムを主体とする無機バインダである請求項9ないし11のいずれかに記載の断熱材の製造方法。
  13. 板状に切り出したざくろ石を焼成して発泡させることを特徴とする断熱材の製造方法。
  14. 粉砕したざくろ石とバインダとを混合して型枠内に充填し、焼成して発泡、成形させた断熱材(1)を2枚の表面材(2a、2b)の中間にはさんでなる複合パネル。
  15. 粉砕したざくろ石を焼成して発泡させたものとバインダとを混合して型枠内に充填し、高温加熱により圧縮、成形させた断熱材(1)を2枚の表面材(2a、2b)の中間にはさんでなる複合パネル。
  16. 粉砕したざくろ石を焼成して発泡させたものとバインダとを混合して型枠内に充填し、低温加熱により乾燥、成形させた断熱材(1)を2枚の表面材(2a、2b)の中間にはさんでなる複合パネル。
  17. 前記バインダが珪酸ソーダおよび珪酸カリウムを主体とする無機バインダである請求項14ないし16のいずれかに記載の複合パネル。
  18. 板状に切り出したざくろ石を焼成し発泡させた断熱材(1)を2枚の表面材(2a、2b)の中間にはさんでなる複合パネル。
  19. 粉砕したざくろ石を焼成して発泡させたもの(12a )を小分けして樹脂フィルム(11)製ポケット内に充填したマット(1d)を2枚の表面材(2a、2b)の中間に挿入してなる複合パネル。
  20. 粉砕したざくろ石とバインダとを混合して型枠内に充填し、焼成して発泡、成形させた断熱材を2枚の表面材の中間にはさむことを特徴とする複合パネルの製造方法。
  21. 粉砕したざくろ石を焼成して発泡させたものとバインダとを混合して型枠内に充填し,高温加熱により圧縮、成形させ、得られた断熱材を2枚の表面材の中間にはさむことを特徴とする複合パネルの製造方法。
  22. 粉砕したざくろ石を焼成して発泡させたものとバインダとを混合して型枠内に充填し、低温加熱により乾燥、成形させ、得られた断熱材を2枚の表面材の中間にはさむことを特徴とする複合パネルの製造方法。
  23. 前記バインダが珪酸ソーダおよび珪酸カリウムを主体とする無機バインダである請求項20ないし22のいずれかに記載の複合パネルの製造方法。
  24. ざくろ石を板状に切り出し、これを焼成して発泡させた断熱材を2枚の表面材の中間にはさむことを特徴とする複合パネルの製造方法。
  25. 粉砕したざくろ石を焼成して発泡させたものを小分けして樹脂フィルム製ポケット内に充填してマットとし、これを2枚の表面材の中間にはさむことを特徴とする複合パネルの製造方法。
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