JP2001327833A - 排ガスの処理方法 - Google Patents

排ガスの処理方法

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JP2001327833A
JP2001327833A JP2000152214A JP2000152214A JP2001327833A JP 2001327833 A JP2001327833 A JP 2001327833A JP 2000152214 A JP2000152214 A JP 2000152214A JP 2000152214 A JP2000152214 A JP 2000152214A JP 2001327833 A JP2001327833 A JP 2001327833A
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志郎 中井
Tetsuo Kimura
哲雄 木村
Jun Sato
佐藤  淳
Masahito Kurata
雅人 倉田
Hiroya Kano
弘也 加納
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 消石灰等のアルカリ系薬剤粉末を吹き込むこ
となく排ガス中の酸性ガスを除去することができ、回収
した溶融飛灰の山元還元における工程数を減らし、重金
属類の再資源化に大いに貢献することができる排ガスの
処理方法を提供する。 【解決手段】 溶融炉11から排出する排ガスを乾式の
ガス冷却塔14およびバグフィルター15で処理する排
ガス処理系において、ガス冷却塔14で排ガス中に冷却
水として所定モル比の苛性ソーダ水溶液を噴霧し、排ガ
ス中の酸性ガスを苛性ソーダ水溶液との反応で中和し、
酸性ガスと苛性ソーダとの中和生成物と酸性ガスと反応
しなかった苛性ソーダの中和残留物からなる粉末状の塩
をガス冷灰として塔外へ取り出し、ガス冷却塔14を通
過した排ガスをバグフィルター15へ導くとともに、塔
外へ取り出したガス冷灰をバグフィルター15の入口煙
道中に吹き込み、排ガス中に残留する酸性ガスをガス冷
灰中の酸性ガスと反応しなかった苛性ソーダの中和残留
物からなる粉末状の塩苛性ソーダの塩との反応で中和す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排ガスの処理方法
に関し、焼却灰や焼却飛灰の溶融炉、ガス化溶融炉、直
接溶融炉などにおける排ガスを処理する技術に係るもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来の溶融炉排ガスを処理する方法とし
ては、乾式処理法として例えば以下に述べる4つのもの
がある。
【0003】図4に示すものは、溶融炉1の後燃焼室2
から排出する排ガスをガス冷却塔3に導き、乾式のガス
冷却塔3で冷却水として苛性ソーダ水溶液を噴霧し、排
ガスを所定温度に減温するとともに、排ガス中の酸性ガ
ス(HCl、SOX)を中和する。ガス冷却塔3で排ガ
ス中から分離されたダストはガス冷灰として塔外へ排出
する。
【0004】ガス冷却塔3を通過した排ガスはバグフィ
ルター4に導く。このときバグフィルター4の入口煙道
中において排ガス中にアルカリ系薬剤粉末(消石灰粉末
等)を吹き込み、ガス冷却塔3で除去しきれなかった酸
性ガスをアルカリ系薬剤粉末との反応によって除去す
る。この反応生成物はバグフィルター4において溶融飛
灰とともに捕集除去する。
【0005】図5に示すものは、バグフィルター4の入
口煙道中において排ガス中にアルカリ系薬剤粉末ととも
に、吸着系薬剤粉末(粉末活性炭などの炭素材であるこ
とが多い)を吹き込むものであり、排ガス中のダイオキ
シン類を吸着系薬剤粉末により吸着除去する。
【0006】図6に示すものは、ガス冷却塔3を通過し
た排ガスを集塵機5に導き、集塵機5において排ガス中
の溶融飛灰を集塵して除去し、その後に排ガスをバグフ
ィルター4に導く。このときバグフィルター4の入口煙
道中において排ガス中に吸着系薬剤粉末を吹き込み、排
ガス中のダイオキシン類を吸着系薬剤粉末により吸着除
去する。このバグフィルター4で捕集除去した溶融飛灰
は集塵機5における集塵灰の溶融飛灰とは別途に取り扱
い、溶融炉に投入してダイオキシン類を炉内で熱分解す
るなどの処理を行なう。
【0007】図7に示すものは、集塵機5の入口煙道中
にアルカリ系薬剤粉末を吹き込むものであり、酸性ガス
の除去能を高めたものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】図4の構成において
は、苛性ソーダ水溶液とアルカリ系薬剤粉末の2種類の
アルカリ剤を使用しており、各薬剤の使用量は、ガス冷
却塔入口における排ガス中の酸性ガス(HCl、S
X)のモル数と薬剤のモル数との割合(以下モル比と
呼称する)で定義する。苛性ソーダ水溶液の使用量はモ
ル比において1〜3程度で、アルカリ系薬剤粉末はモル
比において1程度であり、かなり過剰に噴霧している場
合が多い。
【0009】したがって、2種類の薬剤の合計使用量に
おいて中和反応に消費される効率は25〜50%であ
り、ランニングコストが大きくなるなどの問題がある。
また、図4の構成においてはアルカリ系薬剤粉末を貯留
するための槽が別途に必要である。
【0010】溶融飛灰は有価金属類を高濃度に含むの
で、山元還元による再資源化が行われているが、アルカ
リ系薬剤粉末としてバグフィルター4の入口煙道中に消
石灰等のカルシウム系の薬剤粉末を吹き込んだ場合に、
溶融飛灰中のカルシウム濃度が急激に上昇するので、山
元還元における工程数が増加し、有価金属類の回収コス
トが増大して再資源化が困難になる。このことについて
は後述する。
【0011】アルカリ系薬剤粉末剤として、ナトリウム
系薬剤などの水溶性の薬剤粉末を吹き込む場合には山元
還元における問題は発生しないが、ナトリウム系薬剤粉
末は消石灰などのカルシウム系の薬剤粉末に比べて価格
が高く、ランニングコストの面で不利である。
【0012】図5に示すものは、吸着系薬剤粉末の吹き
込みによりダイオキシン類の除去が可能であるが、ラン
ニングコストに関しては図4の構成と同様に問題が生じ
る。また、再資源化に関しては、吸着系薬剤粉末として
活性炭粉末を吹き込んだ場合に、山元還元における工程
数が従来技術よりもさらに増加し、回収コストの面で再
資源化が図4の構成よりも困難となる。
【0013】図6に示すものは、溶融飛灰中のカルシウ
ム濃度が低く山元還元の点においては有利であり、ダイ
オキシン類の高効率除去も可能となる。しかしながら、
酸性ガスの除去は苛性ソーダ水溶液の噴霧だけであり、
酸性ガスの除去が不十分となる可能性がある。その場合
に、バグフィルター4の後段に湿式洗煙装置などが必要
となり、イニシャルコストが大幅に大きくなるばかり
か、排水の処理設備も必要となる。
【0014】図7に示すものは、アルカリ系薬剤粉末と
して消石灰などのカルシウム系の薬剤粉末を吹き込むの
で、溶融飛灰中のカルシウム濃度が上昇し、山元還元に
おける工程数が増加し、有価金属の回収コストが増大し
て再資源化が困難となる。
【0015】ところで、焼却灰、焼却飛灰、または最終
処分場に埋設された有害処分物を溶融処理する場合、廃
棄物の無害化、減容化とともに、再資源化を目的として
いることが多い。有価金属である重金属類の再資源化と
いう面からは溶融飛灰の山元還元による分離回収が必要
である。しかしながら、現状では溶融飛灰の再資源化は
ほとんど行われていない。その原因は山元還元にかかる
コストが大きいためである。溶融飛灰中へのアルカリ系
薬剤粉末(カルシウム系)、吸着系薬剤粉末などの混入
は山元還元におけるコストを増加させる原因となる。
【0016】アルカリ系薬剤粉末として使用されるカル
シウムの場合は水溶液中でpHが12以上で水酸化物と
して沈殿するが、重金属類の分離回収もアルカリ域で沈
殿させることで行なっているため、重金属の沈殿ケーキ
中に混入して、その後の精練工程の阻害物質となり、か
つ分離回収前にカルシウム分を予め除去することも困難
である。一方、吸着系薬剤粉末としての活性炭などは水
溶液に溶けないため、濾過する必要がある。特に、吸着
系薬剤粉末として使用する活性炭とアルカリ系薬剤粉末
として使用するカルシウム分とが混在した場合に、カル
シウム分が可溶なpHに調整した後に濾過する必要があ
るために、工程がさらに複雑になる。このように、溶融
飛灰中へのアルカリ系薬剤粉末(カルシウム系)、吸着
系薬剤粉末などの混入は重金属類の再資源化という面で
著しく不利である。
【0017】本発明は上記した課題を解決するものであ
り、消石灰等のアルカリ系薬剤粉末を吹き込むことなく
排ガス中の酸性ガスを除去することができ、回収した溶
融飛灰の山元還元における工程数を減らし、重金属類の
再資源化に大いに貢献することができる排ガスの処理方
法を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に係る本発明の排ガスの処理方法は、炉か
ら排出する排ガスを乾式のガス冷却塔およびバグフィル
ターで処理する排ガス処理系において、ガス冷却塔で排
ガス中に冷却水として所定濃度の苛性ソーダ水溶液を噴
霧し、排ガス中の酸性ガスを苛性ソーダ水溶液との反応
で中和し、酸性ガスと苛性ソーダとの中和生成物と酸性
ガスと反応しなかった苛性ソーダの中和残留物からなる
粉末状の塩をガス冷灰として塔外へ取り出し、ガス冷却
塔を通過した排ガスをバグフィルターへ導くとともに、
塔外へ取り出したガス冷灰をバグフィルターの入口煙道
中に吹き込み、排ガス中に残留する酸性ガスをガス冷灰
中の酸性ガスと反応しなかった苛性ソーダの中和残留物
からなる粉末状の塩との反応で中和する構成としたもの
である。
【0019】上記した構成により、ガス冷却塔では好ま
しくはモル比で1〜3程度の苛性ソーダ水溶液を排ガス
中に噴霧する。この苛性ソーダ水溶液が排ガス中の酸性
ガス(HCl、SOX)を中和し、反応生成物としてN
2SO3、Na2SO4、NaHSO3、NaClなどの
粉末状の塩を析出する。一方、酸性ガスと未反応の苛性
ソーダは排ガス中の二酸化炭素などと反応し、中和残留
物としてNa2CO3、NaHCO3などの粉末状の塩
(以下、未反応ソーダと称す)を析出する。これらの粉
末状の塩をガス冷灰として塔外へ取り出す。
【0020】バグフィルターでは、ガス冷灰がフィルタ
ー表面に付着してガス冷灰中の未反応ソーダが反応層を
形成し、この反応層を排ガスが低流速で通過することで
気固接触効率が高くなるので、排ガス中の酸性ガスと未
反応ソーダとの反応効率が高くなり、排ガス中に残留す
る酸性ガスを十分に除去することができる。
【0021】したがって、消石灰等のアルカリ系薬剤粉
末を吹き込むことなく排ガス中の酸性ガスを除去するこ
とができる。しかも、バグフィルターで集塵した溶融飛
灰に含まれる反応生成物、つまり酸性ガスとナトリウム
系の薬剤との反応によって生成するNa2SO3、Na2
SO4、NaHSO3、NaCl等は水溶性がきわめて高
いので、山元還元における工程数を減らすことができ、
溶融飛灰中に濃縮した重金属の再資源化を容易に行なう
ことができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1において、溶融炉11は焼却
灰や焼却飛灰の溶融炉、ガス化溶融炉、直接溶融炉など
であり、溶融炉11の後燃焼室12に接続して排ガス処
理系13を設けている。排ガス処理系13には乾式のガ
ス冷却塔14およびバグフィルター15を設けている。
ガス冷却塔14には冷却水として苛性ソーダ水溶液を供
給する薬液供給系16を接続しており、バグフィルター
15の入口煙道に接続してガス冷灰投入系17を接続し
ている。
【0023】ガス冷灰投入系17は、ガス冷却塔14で
発生するガス冷灰をバグフィルター15の入口煙道に供
給するもので、ガス冷却塔14からガス冷灰を一旦塔外
へ取り出して行なうか、もしくは直接的に行なうものが
あり、実際の形態としては以下のものがある。1.ガス
冷却塔14から排出するガス冷灰をコンベアなどの機械
的搬送装置を用いてバグフィルター15の入口煙道にま
で搬送し、煙道内の負圧によって吸引させる。2.ガス
冷却塔14から排出するガス冷灰を空気輸送装置によっ
てバグフィルター15の入口煙道にまで搬送し、搬送空
気によって煙道内に押し込む。3.その他の方法とし
て、ガス冷却塔からガス冷灰を取り出すことなく、ガス
冷却塔内に再飛散装置を設ける。
【0024】以下、上記した構成における作用を説明す
る。溶融炉11から排出する排ガスは後燃焼室12で完
全燃焼させた後にガス冷却塔14に導く。ガス冷却塔1
4では薬液供給系16を通して供給する苛性ソーダ水溶
液を排ガス中に冷却水として噴霧し、排ガス中の酸性ガ
スを苛性ソーダ水溶液との反応で中和する。苛性ソーダ
水溶液の噴霧量はモル比で規程する。モル比はガス冷却
塔14の入口における排ガス中の酸性ガス(HCl、S
X)のモル数と苛性ソーダのモル数との割合で定義す
るものであり、好ましくはモル比で1〜3程度の苛性ソ
ーダ水溶液を排ガス中に噴霧する。
【0025】この苛性ソーダ水溶液が排ガス中の酸性ガ
ス(HCl、SOX)を中和し、反応生成物としてNa2
SO3、Na2SO4、NaHSO3、NaClなどの粉末
状の塩を析出する。この苛性ソーダ水溶液による酸性ガ
スの中和作用は、苛性ソーダ水溶液の液滴による酸性ガ
スの液吸収、および液中での中和反応であり、気液接触
が支配的であると考えられる。ガス冷却塔14における
気液接触効率は排ガスに対する苛性ソーダ水溶液の噴霧
方式に大きく依存し、その効率は高くないので、例えば
当量比2の場合で酸性ガスの除去率は50〜80%程度
である。
【0026】このため、噴霧した苛性ソーダ水溶液に未
反応物が残り、この酸性ガスと未反応の苛性ソーダは排
ガス中の二酸化炭素などと反応し、反応生成物としてN
2CO3、NaHCO3などの粉末状の塩(未反応ソー
ダ)を析出する。これらの粉末状の塩をガス冷灰として
塔外へ取り出す。
【0027】ガス冷却塔14を通過した排ガスはバグフ
ィルター15へ導く。このとき、塔外へ取り出したガス
冷灰をガス冷灰投入系17を通してバグフィルター15
の入口煙道に吹き込み、排ガス中に残留する酸性ガスを
ガス冷灰中の未反応ソーダ(Na2CO3、NaHC
3)との反応で中和する。
【0028】バグフィルター15では、ガス冷灰がフィ
ルター表面に付着してガス冷灰中の未反応ソーダが反応
層を形成し、この反応層を排ガスが通過することで気固
接触効率が高くなるので、排ガス中の酸性ガスと未反応
ソーダとの反応効率が高くなり、排ガス中に残留する酸
性ガスを十分に除去することができる。
【0029】ガス冷却塔14における苛性ソーダ水溶液
の噴霧粒子径の最大値が180μmである場合に、ガス
冷灰の平均粒子径は30〜50μm程度であり、未反応
ソーダ(Na2CO3、NaHCO3)の反応性は、未反
応ソーダの粒子径が30μm程度である場合に消石灰粉
末と同等以上の反応効率を示す。
【0030】ここで、ガス冷灰中に含まれる未反応ソー
ダがバグフィルター15で酸性ガスを除去するのに十分
な量を有することについて説明する。バグフィルター1
5におけるモル比は、バグフィルター15における排ガ
ス中の酸性ガスのモル数に対する薬剤のモル数の割合と
して定義する。表1に、ガス冷却塔14にモル比2の苛
性ソーダ水溶液を吹き込んだ場合のガス冷却塔14にお
ける酸性ガスの除去率と、ガス冷却塔14で反応に寄与
しなかった未反応の苛性ソーダがガス冷灰中に100%
移行するとした場合のバグフィルター15におけるモル
比との関係を示す。
【0031】
【表1】 表1より明らかなように、何れの場合においてもバグフ
ィルター15におけるモル比は2以上になり、バグフィ
ルター15での酸性ガスの除去能は十分に確保できる。
【0032】したがって、消石灰等のアルカリ系薬剤粉
末を吹き込むことなく排ガス中の酸性ガスを除去するこ
とができる。しかも、バグフィルターで集塵した溶融飛
灰に含まれる反応生成物、つまり酸性ガスとナトリウム
系の薬剤との反応によって生成するNa2SO3、Na2
SO4、NaHSO3、NaCl等は水溶性がきわめて高
いので、山元還元における工程数を減らすことができ、
溶融飛灰中に濃縮した重金属の再資源化を容易に行なう
ことができる。
【0033】図2は本発明の他の実施の形態を示すもの
であり、先の実施の形態と同様の作用を行なうものにつ
いては同一番号を付して説明を省略する。この構成にお
いては、バグフィルター15の入口煙道中に苛性ソーダ
水溶液および吸着系薬剤粉末として活性炭を吹き込むこ
とにより、バグフィルター15において排ガス中の酸性
ガスとともに、ダイオキシン類を吸着除去する。
【0034】図3は本発明の他の実施の形態を示すもの
であり、先の実施の形態と同様の作用を行なうものにつ
いては同一番号を付して説明を省略する。この構成にお
いては、一段目のバグフィルター15の下流側に2段目
のバグフィルター18を配置し、1段目のバグフィルタ
ー15の入口煙道中に苛性ソーダ水溶液を吹き込み、2
段目のバグフィルター18の入口煙道中に吸着系薬剤粉
末として活性炭を吹き込むことにより、排ガス中の酸性
ガスおよびダイオキシン類を吸着除去する。
【0035】この構成により、1段目のバグフィルター
15と2段目のバグフィルター18とにおいてそれぞれ
性状のことなる溶融飛灰を集塵することで、1段目のバ
グフィルター15で集塵した溶融飛灰はナトリウム系の
溶融飛灰となり、水溶性がきわめて高く容易に山元還元
することができ、溶融飛灰中の重金属類の再資源化に寄
与することができ、2段目のバグフィルター18で集塵
した溶融飛灰は溶融炉11へ投入してダイオキシン類を
炉内で熱分解することができる。
【0036】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、酸性ガス
と苛性ソーダとの中和生成物と酸性ガスと反応しなかっ
た苛性ソーダの中和残留物からなる粉末状の塩をガス冷
灰として塔外へ取り出し、このガス冷灰をバグフィルタ
ーの入口煙道中に吹き込むことで、消石灰等のアルカリ
系薬剤粉末を吹き込むことなく排ガス中の酸性ガスを除
去することができ、しかも、バグフィルターで集塵した
溶融飛灰は、それに含まれる反応生成物がナトリウム系
の塩であるので水溶性がきわめて高く、山元還元におけ
る工程数を減らすことができ、溶融飛灰中に濃縮した重
金属の再資源化を容易に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における排ガスの処理方法
を示すフローシート図である。
【図2】本発明の他の実施の形態における排ガスの処理
方法を示すフローシート図である。
【図3】本発明の他の実施の形態における排ガスの処理
方法を示すフローシート図である。
【図4】従来の排ガスの処理方法を示すフローシート図
である。
【図5】従来の排ガスの処理方法を示すフローシート図
である。
【図6】従来の排ガスの処理方法を示すフローシート図
である。
【図7】従来の排ガスの処理方法を示すフローシート図
である。
【符号の説明】
11 溶融炉 12 後燃焼室 13 排ガス処理系 14 ガス冷却塔 15 バグフィルター 16 薬液供給系 17 ガス冷灰投入系
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 淳 大阪府大阪市浪速区敷津東一丁目2番47号 株式会社クボタ内 (72)発明者 倉田 雅人 大阪府大阪市浪速区敷津東一丁目2番47号 株式会社クボタ内 (72)発明者 加納 弘也 大阪府大阪市浪速区敷津東一丁目2番47号 株式会社クボタ内 Fターム(参考) 3K070 DA38 DA43 4D002 AA02 AA19 AB01 AC02 AC04 BA02 BA03 BA13 BA14 CA01 DA02 DA41

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炉から排出する排ガスを乾式のガス冷却
    塔およびバグフィルターで処理する排ガス処理系におい
    て、ガス冷却塔で排ガス中に冷却水として所定濃度の苛
    性ソーダ水溶液を噴霧し、排ガス中の酸性ガスを苛性ソ
    ーダ水溶液との反応で中和し、酸性ガスと苛性ソーダと
    の中和生成物と酸性ガスと反応しなかった苛性ソーダの
    中和残留物からなる粉末状の塩をガス冷灰として塔外へ
    取り出し、ガス冷却塔を通過した排ガスをバグフィルタ
    ーへ導くとともに、塔外へ取り出したガス冷灰をバグフ
    ィルターの入口煙道中に吹き込み、排ガス中に残留する
    酸性ガスをガス冷灰中の酸性ガスと反応しなかった苛性
    ソーダの中和残留物からなる粉末状の塩との反応で中和
    することを特徴とする排ガスの処理方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011251250A (ja) * 2010-06-02 2011-12-15 Ryuki Engineering:Kk 脱臭装置及び脱臭方法
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CN113975964A (zh) * 2021-11-05 2022-01-28 内蒙古君正化工有限责任公司 一种套筒石灰窑的尾气循环设备

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