JP2001326807A - 画像処理装置および記録媒体 - Google Patents

画像処理装置および記録媒体

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JP2001326807A
JP2001326807A JP2000144914A JP2000144914A JP2001326807A JP 2001326807 A JP2001326807 A JP 2001326807A JP 2000144914 A JP2000144914 A JP 2000144914A JP 2000144914 A JP2000144914 A JP 2000144914A JP 2001326807 A JP2001326807 A JP 2001326807A
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JP2000144914A
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English (en)
Inventor
Kazutaka Tasaka
和孝 田坂
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 描画画素の各画素に対応する貼付画像上の対
応画素を効率的に求めることが可能な画像処理装置およ
びそれに関連する技術を提供する。 【解決手段】 描画画像P1上の基準位置PBから対応
画素E20の第1の方向(X方向)における隣接画素と
の境界線XLまたはその延長線上に到達するまでの、描
画画像P1の所定方向(+y方向)における画素の連続
数である第1の連続数N1と、描画画像P1上の基準位
置PB10から対応画素E20の第1の方向に直交する
第2の方向(Y方向)における隣接画素との境界線YL
またはその延長線上に到達するまでの、描画画像P1の
所定方向(+y方向)における画素の連続数である第2
の連続数N2とを求める。そして、第1の連続数N1お
よび第2の連続数N2のうち小さい方の連続数Nを選択
し、この連続数Nの画素に対して対応画素E20の画素
値と同一の画素値を与える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、デジタルデータに
基づくラスタライズ処理を効率化する技術に関し、より
詳しくは、貼付画像(部品画像)が仮想的に貼り付けら
れた描画画像の各画素の画素値を効率的に求める技術に
関する。
【0002】
【従来の技術】印刷用の画像を生成する画像処理におい
ては、図24および図25に示すように、貼付画像P2
が仮想的に貼り付けられた描画画像P1を生成する処理
が存在する。このような処理においては、貼付画像(部
品画像)P2が仮想的に貼り付けられた状態における、
描画画像P1の各画素の画素値を求めることが必要にな
る。図24においては、所定の解像度(たとえば400
0dpi程度)の描画画像P1において、それよりも低
い解像度(たとえば400dpi程度)の貼付画像P2
を回転させた上で、貼り付ける動作が行われる場合を示
している。
【0003】このような描画画像P1の生成処理は、描
画画像P1における各画素E1のそれぞれについて、対
応する対応画素E2を求め、貼付画像P2における対応
画素E2の画素値を描画画像P1の画素E1の画素値と
して得ることなどにより行われる。上記の両画像P1、
P2の画素の対応関係は、具体的には、描画画像P1と
貼付画像P2との両座標系の相互間の関係をアフィン変
換を用いることなどにより求められる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、描画画
像P1に含まれる複数の画素E1の全てについて貼付画
像P2との対応関係をアフィン変換を用いて求めること
などにより、その各画素E1の画素値を求める場合に
は、CPUに非常に大きな処理負担を課すことになるた
め、処理の高速化を阻害することになるなどの問題を有
している。
【0005】そこで、本発明は前記問題点に鑑み、描画
画素の各画素に対応する貼付画像上の対応画素を効率的
に求めることが可能な画像処理装置およびそれに関連す
る技術を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明は、貼付画像が仮想的に貼り
付けられた描画画像の各画素の画素値を求める画像処理
装置であって、前記描画画像における基準位置の画素を
設定する基準画素設定手段と、前記基準位置の画素に対
応する前記貼付画像上の対応画素を求める対応画素取得
手段と、前記描画画像上の前記基準位置から出発して、
前記対応画素の第1の方向における隣接画素との境界線
またはその延長線上に到達するまでの、前記描画画像の
所定方向における画素の連続数である第1の連続数を求
める第1連続数取得手段と、前記描画画像上の前記基準
位置から出発して、前記対応画素の前記第1の方向に直
交する第2の方向における隣接画素との境界線またはそ
の延長線上に到達するまでの、前記描画画像の所定方向
における画素の連続数である第2の連続数を求める第2
連続数取得手段と、前記第1の連続数および前記第2の
連続数のうち小さい方の連続数を選択し、前記描画画像
の前記基準位置から前記所定方向に連続する当該選択さ
れた連続数の画素に対して前記対応画素の画素値と同一
の画素値を与えることにより、前記選択された連続数の
各画素の画素値を決定する画素値決定手段と、を備える
ことを特徴とする。
【0007】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の画像処理装置において、前記描画画像を複数の短冊状
の区分領域に区分する区分手段と、前記複数の区分領域
の中から画像処理の対象となる対象区分領域を選択する
選択手段と、前記対象区分領域についての前記描画画像
の画像情報を格納するメモリである描画画像格納手段
と、前記描画画像の前記対象区分領域に対応する貼付画
像の画像情報を格納するメモリである貼付画像格納手段
と、を備え、前記基準画素設定手段は、前記描画画像格
納手段に格納されている前記対象区分領域内のいずれか
の画素を前記基準位置の画素として設定し、前記対応画
素取得手段は、前記貼付画像格納手段に格納されている
貼付画像の画像情報に基づいて、前記基準位置の画素に
対応する前記貼付画像上の対応画素の画素値を求め、前
記画素値決定手段は、前記対象区分領域内における各画
素の画素値を決定することを特徴とする。
【0008】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の画像処理装置において、前記選択手段は、前記複数の
区分領域の中から複数の対象区分領域を選択し、前記描
画画像格納手段は、前記複数の対象区分領域のそれぞれ
についての前記描画画像の画像情報をそれぞれ独立に格
納し、前記貼付画像格納手段は、前記複数の対象区分領
域のそれぞれに対応する貼付画像の画像情報をそれぞれ
独立に格納し、前記画素値決定手段は、各画素の画素値
を決定する動作を、前記複数の対象区分領域のそれぞれ
について並列的に行うことを特徴とする。
【0009】請求項4に記載の発明は、請求項2または
請求項3に記載の画像処理装置において、前記貼付画像
は、複数の矩形単位領域に区分されて管理されており、
前記貼付画像格納手段は、前記複数の矩形単位領域の中
から前記対象区分領域に対応する矩形単位領域として抽
出された矩形単位領域に含まれる画素の情報を、前記対
象区分領域に対応する貼付画像の画像情報として格納す
ることを特徴とする。
【0010】請求項5に記載の発明は、コンピュータ
を、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の画像処
理装置として機能させるためのプログラムを記録したコ
ンピュータ読み取り可能な記録媒体であることを特徴と
する。
【0011】
【発明の実施の形態】<A.本発明の原理>本発明の実
施形態に係る画像処理装置の構成等に関する説明に先立
って、まず、本発明の原理について説明する。ここで
は、図1に示すように、画像P1において画像P2が仮
想的に貼り付けられた画像を生成する画像処理を行う場
合を想定して説明する。なお、画像P1を「描画画
像」、画像P2を「貼付画像」(あるいは部品画像)と
も称する。
【0012】描画画像P1は、所定の解像度(たとえば
4000dpi)を有しており、貼付画像P2は、それ
よりも低い解像度(たとえば400dpi)を有してい
る。また、貼付画像P2は所定の倍率により変倍された
後、描画画像P1に対して貼付されていてもよい。後述
するように、このような変倍を伴っているか否かに拘わ
らず、描画画像P1に貼り付けられる貼付画像P2の1
画素の大きさが、描画画像P1の1画素の大きさよりも
大きくなるにつれて、本発明は大きな効果を得ることが
可能になる。
【0013】また、図1に示すように、貼付画像P2は
描画画像P1に対して、所定の角度θだけ回転されて貼
付されていてもよい。このような処理は、貼付画像P2
を必要に応じて角度調整を行って貼り付ける場合などに
用いられる。
【0014】図2は、貼付画像P2が描画画像P1に仮
想的に貼り付けられた状態における、描画画像P1の画
素と貼付画像P2の画素との関係を示す概念図である。
図2に示すように、描画画像P1は、直交する2軸方向
(x軸方向およびy軸方向)のそれぞれに沿って配列さ
れた2次元の画素配列(2次元配列)を有する複数の画
素E1を有しており、描画画像P1の各画素E1の位置
は、直交するx軸およびy軸で構成されるxy座標系を
用いて表現される。
【0015】また、貼付画像P2は、直交する2軸方向
(X軸方向およびY軸方向)のそれぞれに沿って配列さ
れた2次元の画素配列(2次元配列)を有する複数の画
素E2を有しており、貼付画像P2の各画素E2の位置
は、直交するX軸およびY軸で構成されるXY座標系を
用いて表現される。
【0016】ここにおいて、貼付画像P2が描画画像P
1に対して重ねられた状態(仮想的に貼り付けられてい
る状態)において、XY座標系(貼付画像P2)がxy
座標系(描画画像P1)に対して(時計方向に)角度θ
だけ回転されており、また、XY座標系(貼付画像P
2)の原点位置がxy座標系(描画画像P1)において
(a,b)だけオフセットした位置に存在する場合を想
定する。
【0017】図3は、図2の略中央(やや上寄り)に存
在する領域の一部拡大図である。この図3に示されるよ
うに、描画画像P1の画素E1のそれぞれは、貼付画像
P2における画素E2に対応する。たとえば、この貼付
画像P2上の画素E2aは、描画画像P1における画素
E1aに対応する対応画素である。
【0018】ここで、両画像P1,P2が上記の各解像
度(4000dpi、400dpiを有する場合のよう
に貼付画像P2の1画素の大きさが描画画像P1の1画
素の大きさよりも大きい場合には、描画画像P1におい
て互いに隣接する複数の画素E1が、いずれも同一の画
素E2に対応することがある。言い換えれば、これらの
隣接する複数の画素E1に対しては、同一の対応画素E
2の画素値が、その画素値として与えられることにな
る。図3においては、描画画像P1における複数の画素
E1のうち、同一の対応画素E2に対応する画素をグル
ーピングして示し、各グループごとに異なるハッチング
を付して示している。なお、図3(図2)においては、
マスク領域R1(図2において、その境界線を円で示す
領域)の内部においてのみ貼付画像P2が貼り付けられ
た画像を生成する処理を想定しているため、描画画像P
1において、図3の対応画素E2aの周囲を囲む境界線
BL(図中において太線で示す)で囲まれる領域におい
ても、ハッチングが付されていない画素が存在する。
【0019】ここにおいて、図3の対応画素E2aの周
囲を囲む境界線BLで囲まれる領域内に存在する複数の
画素(同一ハッチングが付された複数の画素)E1は、
同一の画素値を有することになるが、これらの複数の画
素の画素値を求めるにあたって、それらの各対応関係
を、逐一、アフィン変換を用いることにより求めると、
上述したように、大きな処理負担が生じるなどの問題が
生じる。
【0020】これに対して、ここでは、図3の対応画素
E2aの周囲を囲む境界線BLで囲まれる領域内に存在
する複数の画素E1の所定方向に連続する連続数を算出
する。これにより、所定方向に配列された複数の画素が
同一の画素値を有することが多いという性質を利用し
て、効率的に描画画像P1の各画素の画素値を求めるこ
とができる。
【0021】つぎに、図4ないし図6を参照しながら、
描画画像P1の画素の画素値の求め方についてさらに具
体的に説明する。ここでは、貼付画像P2の原点位置に
存在する(描画画像P1の)画素E10から出発して、
描画画像P1において+y方向に配列される複数の画素
E1の画素値を求める場合について説明する。なお、図
4などにおいては、図3の場合とはマスク領域の位置が
異なる場合を想定している。
【0022】図4においては、所定の基準位置PBに存
在する画素E10から矢印AR1方向(+y方向)に向
けて出発し、画素E10に対する対応画素ECである画
素E20(貼付画像P2)の周囲を囲む境界線BLに到
達するまでにおいて連続する複数の画素E1は、同一の
画素値を有している。したがって、基準位置PBから出
発して次の境界線BLに到達するまでの所定方向におけ
る画素の連続数Nを求め、その連続数Nの画素に対し
て、対応画素ECの画素値と同一の画素値を与えること
により、それらの連続数Nの各画素の画素値を決定する
ことができる。
【0023】ここで、図5に示すように、対応画素EC
(E20)の周囲を囲む境界線BLには、2つの方向の
境界線が存在する。すなわち、図5(a)に示す、対応
画素ECの第1の方向(ここではX方向)における隣接
画素との境界線XLと、図5(b)に示す、対応画素E
Cの第1の方向に直交する第2の方向(ここではY方
向)における隣接画素との境界線YLとが存在する。し
たがって、基準位置から出発して所定の方向(ここで
は、矢印で示す、+y方向)に進行するにあたって、こ
れらの境界線XL、YLのうち先に到達する方の境界線
を選択し、基準位置からその到達点(到達した境界線と
の交点)までに含まれる画素E1の個数(連続数)Nを
求めることができる。
【0024】上記のような画素E1の連続数Nを求める
にあたって、描画画像P1上の基準位置PBから出発し
て、境界線XLまたはその延長線XLE上に到達するま
での、描画画像P1の所定方向(ここでは+y方向)に
おける画素E1の連続数である第1の連続数N1と、描
画画像P1上の基準位置から出発して、境界線YLまた
はその延長線YLE上に到達するまでの、描画画像P1
の所定方向(ここでは+y方向)における画素E1の連
続数である第2の連続数N2を求める。そして、第1の
連続数N1および第2の連続数N2のうち小さい方の連
続数N(ここではN=N2)を選択し、描画画像P1の
基準位置PBから所定方向に連続する選択された連続数
N(=N2)の画素に対して対応画素E20の画素値と
同一の画素値を与えることにより、選択された連続数N
(=N2)の各画素の画素値を決定することができる。
【0025】つぎに、図6に示すように、基準となる位
置の画素を、上記の到達点に位置する画素E11(前の
基準位置の画素E10から+y方向に連続数N2だけ進
めた位置の画素)に更新した後、更新した基準位置PB
の画素E11に対して上記と同様の処理を行う。
【0026】すなわち、新たな基準位置PBから出発し
て境界線XLまたはその延長線XLE上に到達するまで
の、描画画像P1の+y方向における画素E1の連続数
である第1の連続数N1と、描画画像P1上の基準位置
から出発して境界線YLまたはその延長線YLE上に到
達するまでの、描画画像P1の+y方向における画素E
1の連続数である第2の連続数N2とを求め、第1の連
続数N1および第2の連続数N2のうち小さい方の連続
数N(ここではN=N1)を選択し、描画画像P1の新
たな基準位置PBの画素E11から+y方向に連続する
選択された連続数N(=N1)の画素に対して対応画素
E21の画素値と同一の画素値を与える。これにより、
選択された連続数N(=N1)の各画素の画素値を決定
することができる。
【0027】以下、このような動作を順次に繰り返すこ
とにより、y方向に連続する複数の画素E1の画素値を
求めることができる。
【0028】さらに、このようなy方向の動作を、x方
向に繰り返すことにより、所定の領域における画素E1
の画素値を求めることが可能になる。
【0029】このように、第1の連続数N1および第2
の連続数N2のうち小さい方の連続数Nが選択され、描
画画像の基準位置PBから所定方向に連続する当該選択
された連続数Nの画素に対して、基準位置PBの画素に
対応する貼付画像上の対応画素ECの画素値と同一の画
素値が与えられる。したがって、描画画素の各画素に対
応する貼付画像上の対応画素を効率的に求めることが可
能になる。
【0030】つぎに、上記の画像処理を印刷用の画像デ
ータを作成する際に適用する場合について詳細に説明す
る。
【0031】<B.構成> <B1.全体構成>図7は、上記のような画像処理を伴
う印刷を行う印刷システム1に関する構成を示す概略図
である。この印刷システム1は、対象印刷物のドキュメ
ントデータ(デジタルデータ)に基づいて印刷を行う印
刷システムであって、印刷制御装置20と印刷出力装置
30とを備える。
【0032】印刷制御装置20は、ページ記述言語によ
るデータ,PDFデータ等のドキュメントデータ(電子
ぺージデータ)に対してRIP処理(ラスタライズ処
理)を行ってラスタライズデータを生成した後に、印刷
出力装置30に対してラスタライズデータを出力する装
置である。なお、ドキュメントデータは、通信線CLに
接続された他のクライアントコンピュータ(以下「クラ
イアント」とも称する)Cから通信線CLを介して印刷
制御装置20が受信することなどによって得ることがで
きる。このように、この印刷制御装置20は、ドキュメ
ントデータに基づきラスタライズデータを生成する画像
処理機能を有しており、「画像処理装置」とも称するこ
とができる装置である。
【0033】また、印刷出力装置30は、印刷制御装置
20から出力されたデータに基づき、各印刷用紙等に対
する印刷出力を実際に行う装置である。このような印刷
出力装置30としては、トナーあるいは各種インキなど
を用いて直接紙に印刷するものや、レーザなどを用いて
フィルムあるいは印刷版に描画するものなどがある。
【0034】<B2.印刷制御装置20>つぎに、印刷
制御装置(画像処理装置)20についてさらに詳しく説
明する。図8は、印刷制御装置20のハードウエア構成
を示す概念図である。
【0035】CPU2は、バスラインBNおよび入出力
インターフェースIFを介して、記憶部3、メディアド
ライブ4、表示部5、入力部6、通信部7、画像処理ボ
ード8などに接続されている。
【0036】記憶部3は、ROMやRAMなどの半導体
メモリ(以下、単に「メモリ」とも称する)、およびハ
ードディスク(磁気記憶装置)などの大容量の記憶媒体
などにより構成されている。この記憶部3には、基本ソ
フトであるOS(オペレーティングシステム)が格納さ
れているほか、このコンピュータシステムを印刷制御装
置として機能させるためのアプリケーションソフトウエ
アプログラム(以下、単に「プログラム」とも称する)
をも格納することができる。さらに、この記憶部3にお
いては、上記のプログラムにおいて用いられる各種デー
タや、クライアントCから送信されてきたドキュメント
データなどが格納される。
【0037】メディアドライブ4は、CD−ROM、D
VD(Digital Versatile Disk)、フレキシブルディス
クなどの可搬性の記録媒体9からその中に記録されてい
る情報を読み出す。読み出された情報は、そのまま用い
られる他、一旦記憶部3に格納された後に用いられるこ
とも可能である。たとえば、上記のプログラムを、その
プログラムを記録した記録媒体9から読み出して実行す
ることが可能であることに加え、一旦記憶部3のハード
ディスク内に格納して実行することも可能である。
【0038】表示部5は、カラーディスプレイなどを備
えており、入力部6は、キーボードやマウスなどを備え
ている。操作者は、表示部5および入力部6を介して、
印刷するデータを選択したり、印刷順序を指定したり、
印刷部数を設定することなどが可能である。
【0039】通信部7は、外部とのデータの授受を行う
ものであり、たとえば、外部のクライアントCから通信
線CLを介して送られてくる各種データ(ドキュメント
データなど)を受け取ることが可能である。
【0040】画像処理ボード8は、後述する所定の処理
を行うためのICチップや半導体メモリなどにより構成
されており、印刷出力用のデータであるラスタライズデ
ータを生成する画像処理を行う。この画像処理ボード8
は、(後述の)「高解像度展開処理」、「塗り処理」、
「網掛け処理」などの各種処理を行うためにハードウエ
ア的に構成されたものである。なお、このような処理
は、上記のプログラムにおいてソフトウエアにより構成
された機能により実現することも可能であるが、このよ
うにハードウエアとして構成することにより一層の高速
化を図ることが可能である。
【0041】また、画像処理ボード8において生成され
たラスタライズデータは、画像処理ボード8のメモリ
(バッファメモリ)内に格納された後、印刷出力装置3
0へ向けて出力される。
【0042】図9は、印刷制御装置20の機能的構成を
示す概念図である。なお、この図9には、画像処理ボー
ド8のハードウエア構成も併せて示されている。
【0043】印刷制御装置20は、ドキュメントデータ
を格納するドキュメントデータ格納部11と、ドキュメ
ントデータをアウトラインベクター化するインタプリタ
部12と、このアウトラインベクター化されたデータに
基づき短冊分割処理(区分処理)を行う短冊処理部13
とを有している。また、印刷制御装置20は、ベクター
ラスター変換部14、高解像度展開部15、塗り処理部
16をも有しており、これらの処理部により、次のよう
な各動作を行う。すなわち、描画画像P1を構成する複
数の部品のそれぞれについて、各部品とその短冊領域と
の交点などの情報をも利用した上で、その各短冊領域に
関連する画像部分をタイル単位で切り出して、高解像度
展開部15のタイル画像登録部24により貼付画像格納
メモリ21に登録し、その後、高解像度展開部15の画
素/画素数作成処理部25により所定のラインにおける
同一画素値の連続数等を求め、さらに、塗り処理部16
により各画素の画素値を描画画像格納メモリ19に書き
込む処理を行う。これにより、画像の高解像度展開、す
なわち、比較的高解像度の画像上において低解像度の画
像を回転させた状態で描画することが可能になる。以下
では、各処理部についてさらに詳細に説明する。
【0044】ドキュメントデータ格納部11は、クライ
アントCから送信されてきた(あるいは印刷制御装置2
0内の編集機能等を用いて生成された)ドキュメントデ
ータなどを格納する。
【0045】インタプリタ部12は、ページ記述言語
(あるいはドキュメント記述言語)などで記述されたド
キュメントデータに基づいて、アウトラインデータ(ベ
クターベースデータとも称する)を作成する。
【0046】短冊処理部13は、処理対象となる画像
(描画画像P1)を複数の短冊状の区分領域Di(i=
1,2,3,...)(図14参照)に区分する領域区分
部13aと、複数の区分領域Diの中から画像処理の対
象となる対象区分領域DTを選択する対象区分領域選択
部13bとを有している。なお、図14は、描画画像P
1を複数の区分領域Diに区分し、そのうちの1つの区
分領域を対象区分領域DTを選択して処理する場合を概
念的に示す図である。このように、画像を複数の区分領
域に区分して各区分領域毎に画像処理を行うことによ
り、後述するように、高速処理を行うために処理対象と
なる画像情報をメモリに展開した上で処理を施すにあた
って、そのメモリ容量を低減することが可能になる。
【0047】ベクターラスター変換部14は、インタプ
リタ部12で作成されたアウトラインデータ(ベクター
ベースデータ)をラスター変換する(ビットマップ座標
に変換する)処理(ラスタライズ処理)を行う処理部で
ある。ここにおいて、アウトラインデータは、描画画像
P1を構成する各部品ごとに管理されている。この部品
には、「画像部品」(貼付画像P2がこれに該当する)
と、「チント部品」(円、矩形、線等の線画がこれに該
当する)とが存在する。なお、「画像部品」は、その部
品領域内の各画素の値が(通常)画素毎に異なるのに対
して、「チント部品」は、その部品領域内の各画素の値
が同一であるという特質を有している。
【0048】このうち、その部品が「チント部品」であ
る場合には、このベクターラスター変換部14におい
て、チントについての各画素の画素値に関するデータ
(各ラインごとの開始点の位置とその画素値とその連続
数)が取得され、これに基づいて、描画画像格納メモリ
19に登録するための登録コマンド(以下、「チント画
像登録コマンド」とも称する)が生成される。そして、
次述する高解像度展開部15での処理を行うことなく、
この登録コマンドにしたがって、塗り処理部16におい
て描画画像格納メモリ19への書き込み処理が行われ
る。
【0049】一方、その部品が「画像部品」を表すデー
タの場合には、次述する高解像度展開部15などにおい
てその解像度に応じた変更等を加えた上で各描画画像P
1における各画素の画素値を得る処理が行われ、その
後、塗り処理部16(後述)において描画画像格納メモ
リ19へ書き込まれる。その際には、このベクターラス
ター変換部14は、高解像度展開部15の処理に用いら
れる所定のパラメータ(後述する、アフィン変換を用い
て算出された最初の対応画素のXY座標位置に対応する
対応画素が格納されているメモリアドレス(貼付画像ア
ドレス)や、繰り返し描画数Xc,Ycの値など)を算
出し、これらのパラメータを高解像度展開部15に引き
渡す処理を行うとともに、タイル画像登録部24(後
述)におけるタイル画像の登録動作において用いられる
登録コマンド(以下、「タイル画像登録コマンド」)の
作成処理をも行う。
【0050】つぎに、高解像度展開部15、塗り処理部
16、網掛け処理部17などについて説明する。上記の
インタプリタ部12、短冊処理部13、およびベクター
ラスター変換部14の各機能部は、印刷制御装置20に
おけるプログラムの実行により機能的に構成される処理
部であるが、これに対して、これらの高解像度展開部1
5、塗り処理部16、および網掛け処理部17は、画像
処理ボード8内に構成されるICなどのハードウエアを
用いて構成される処理部であり、それぞれ、「高解像度
展開処理」、「塗り処理」、および「網掛け処理」など
の各種処理を行う。上述したように、このように各処理
部をハードウエアとして構成することによってさらなる
高速化を図ることが可能である。
【0051】高解像度展開部15は、タイル画像登録部
24と画素/画素数作成処理部25とを有しており、比
較的低解像度の貼付画像(部品画像)P2を、比較的高
解像度の描画画像P1の解像度に合わせる処理を行うも
のである。これにより、低解像度の貼付画像P2が描画
画像P1の解像度に合わせて高解像度に展開される。
【0052】このうちタイル画像登録部24は、貼付画
像予備格納部18に格納されタイル単位(後述)で管理
されている貼付画像P2のうち、対象区分領域DTに対
応する画像情報を、貼付画像格納メモリ21に対して転
送して登録する処理を行う。このようなタイル画像の登
録動作は、上述のベクターラスター変換部14において
生成されたタイル画像登録コマンドにしたがって行われ
る。
【0053】なお、貼付画像予備格納部18は、ドキュ
メントデータ格納部11に記憶されるドキュメントデー
タのうち貼付画像P2などの画像を表す部品を格納して
おく格納部である。この貼付画像予備格納部18に格納
されるデータは、ベクターラスター変換部14および高
解像度展開部15などによって適宜参照される。
【0054】また、画素/画素数作成処理部25は、上
述の原理に基づいて、貼付画像P2上の同一画素に対応
する描画画像P1の所定方向における画素の連続数など
を求める。これにより、上述したような本発明の原理を
用いた処理が行われ、貼付画像P2が貼り付けられた状
態における描画画像P1についての情報を得ることがで
きる。なお、この高解像度展開部15においては、貼付
画像P2上の同一画素に対応する描画画像P1の所定方
向における画素の連続数などの情報を含む展開データ登
録コマンドの作成が行われ、描画画像格納メモリ19へ
の書込動作は、次の塗り処理部16により行われる。
【0055】塗り処理部16は、高解像度展開部15に
おいて求められた貼付画像P2上の同一画素に対応する
描画画像P1の所定方向における画素の連続数などの情
報に基づいて、描画画像P1の各画素値を描画画像格納
メモリ19に書き込む動作(描画動作)を行う。これに
より、貼付画像P2が仮想的に貼り付けられた描画画像
P1を、描画画像格納メモリ19上に展開された状態で
得ることができる。すなわち、上記の高解像度展開部1
5において求められた情報を反映した描画画像P1の画
像情報を得ることができる。
【0056】以上のように、短冊状の対象区分領域DT
に対して、ベクターラスター変換部14、高解像度展開
部15、および塗り処理部16などによる描画画像P1
の生成のため各処理が各部品毎に順次に実行され、描画
画像格納メモリ19へ実際に書き込まれる。このような
部品ごとの動作を繰り返すことにより、描画画像格納メ
モリ19に描画画像P1の画像を形成することができ
る。なお、描画画像格納メモリ19への書込動作は、上
記のように、生成された登録コマンドに基づいてすぐに
描画画像格納メモリ19に書き込む動作を部品毎に行う
動作に限定されず、部品毎の登録コマンドを、一旦、所
定のディスクあるいはメモリ(図示せず)に記憶させた
後、複数の部品に関する登録コマンドをまとめて実行す
ることにより、描画画像格納メモリ19に書き込むよう
にしてもよい。
【0057】また、網掛け処理部17は、網掛け処理を
行う。網掛け処理は、描画画像P1の多段階の階調値
(濃度値)を、単位面積あたりの印刷インキ等の付着面
積の割合に変換する処理であり、これにより、印刷にお
ける濃度表現が可能になる。
【0058】ここで、上記において、ドキュメントデー
タ格納部11および貼付画像予備格納部18は大容量の
データを格納するため、ハードディスクなどの磁気記録
方式の記憶媒体によって構成されることが好ましく、ま
た、描画画像格納メモリ19および貼付画像格納メモリ
21は、高速処理を可能にするため半導体メモリなどに
より構成されることが好ましい。
【0059】図10は、画素/画素数作成処理部25の
機能ブロックを表す図である。画素/画素数作成処理部
25は、基準画素設定部25a、第1連続数取得部25
b、第2連続数取得部25c、画素値決定部25d、お
よび対応画素取得部25eを有している。
【0060】基準画素設定部25aは、描画画像P1に
おける基準位置PB(図19などを参照)の画素を設定
する処理部であり、より具体的には、描画画像格納メモ
リ19に格納されている対象区分領域DT内のいずれか
の画素を基準位置の画素として設定する処理を行う。ま
た、この基準画素設定部25aは、ベクターラスター変
換部14において求めた、最初の対応画素のXY座標位
置(または貼付画像アドレス)や、繰り返し描画数X
c,Ycの値などを設定する動作をも併せて行う。
【0061】対応画素取得部25eは、基準位置の画素
に対応する貼付画像P2上の対応画素を求める処理部で
あり、より具体的には、貼付画像格納メモリ21に格納
されている貼付画像P2の画像情報に基づいて、基準位
置の画素に対応する貼付画像P2上の対応画素の画素値
を求める処理部である。
【0062】第1連続数取得部25bは、描画画像P1
上の基準位置から出発して、対応画素ECの第1の方向
(X方向)における隣接画素との境界線またはその延長
線上に到達するまでの、描画画像の所定方向における画
素の連続数である第1の連続数を求める処理部である。
【0063】第2連続数取得部25cは、描画画像P1
上の基準位置から出発して、対応画素の第1の方向に直
交する第2の方向(Y方向)における隣接画素との境界
線またはその延長線上に到達するまでの、描画画像の所
定方向における画素の連続数である第2の連続数を求め
る処理部である。
【0064】画素値決定部25dは、第1連続数取得部
25bおよび第2連続数取得部25cにおいてそれぞれ
求められた第1の連続数および第2の連続数のうち小さ
い方の連続数を選択し、描画画像P1の基準位置から所
定方向に連続する当該選択された連続数の画素に対して
対応画素の画素値と同一の画素値を与えることにより、
選択された連続数の各画素の画素値を決定する処理部で
あり、対象区分領域DT内における各画素の画素値を決
定することができる。ここで、(貼付画像P2におけ
る)対応画素の画素値は、上記の対応画素取得部25e
において求めた値を用いることができる。
【0065】また、図11は、より好適な描画画像格納
メモリ19の実現例を示す概念図であり、図12は、よ
り好適な貼付画像格納メモリ21の実現例を示す概念図
である。これらの図に示すように、描画画像格納メモリ
19は、第1メモリ19aおよび第2メモリ19bの2
つのメモリを有するように構成することができる。これ
らの2つのメモリ19a,19bは、それぞれの読み出
し(Read)動作および書き込み(Write)動作
を、メモリR/W回路19cの管理下において行うこと
が可能である。同様に、貼付画像格納メモリ21は、第
1メモリ21aおよび第2メモリ21bの2つのメモリ
を有するように構成することができる。これらの2つの
メモリ21a,21bは、それぞれの読み出し(Rea
d)動作および書き込み(Write)動作を、メモリ
R/W回路21cの管理下において行うことが可能であ
る。
【0066】ここにおいて、画素値決定部25dは、貼
付画像格納メモリ21に格納されている貼付画像P2の
画像情報に基づいて、基準位置PBの画素に対応する貼
付画像P2上の対応画素ECの画素値を求めることがで
きるので高速処理が可能である。また、貼付画像の画像
情報を格納するメモリは、対象区分領域ごとの画像情報
を格納することができればよいので、メモリ容量の削減
が可能である。
【0067】さらに、対象区分領域選択部13bにおい
て、複数の区分領域Diの中から、2つの対象区分領域
を選択し、描画画像格納メモリ19は、2つの対象区分
領域のそれぞれについての描画画像P1の画像情報を、
2つのメモリ19a,19bにおいてそれぞれ独立に格
納し、貼付画像格納メモリ21も、これら2つの対象区
分領域のそれぞれに対応する貼付画像の画像情報を、2
つのメモリ21a,21bにおいてそれぞれ独立に格納
することができる。画素値決定部25dは、これら2つ
ずつ設けられたメモリに格納された対象区分領域ごとの
各情報に基づいて、2つの対象区分領域のそれぞれにつ
いての各画素の画素値を決定する動作を、各対象区分領
域毎に並列的に行うことが可能になる。また、このよう
な並列化による効率的な処理により、高速化が可能であ
る。
【0068】したがって、一の対象区分領域についての
情報を2つのメモリ19a,19bのうちの一方のメモ
リ(たとえば19a)から、生成されたデータを印刷出
力装置30などに対して出力するデータ出力動作と同時
に、別の対象区分領域についての情報を2つのメモリ1
9a,19bのうちの他方のメモリ(たとえば19b)
において生成する動作を行うことができる。したがっ
て、一の対象区分領域についてのデータ出力動作の完了
の前に、別の対象区分領域についての出力データの生成
動作が完了すれば、一の対象区分領域についてのデータ
出力動作が完了した後に、すぐに別の対象区分領域につ
いてのデータ出力動作に移行することができ、連続的な
印刷出力動作が可能になる。このように、2つのメモリ
19a,19bをダブルバッファとして用いたトグル処
理による処理の並列化および効率化を図ることが可能で
ある。なお、上記においては、描画画像格納メモリ19
および貼付画像格納メモリ21において、それぞれ、2
つずつメモリを設ける場合について示したが、これに限
定されず、3つ以上の複数のメモリを設けて、それぞれ
独立に別個の対象区分領域に対応する情報を格納しても
よい。なお、ここで、メモリは物理的に別個のものとし
て構成されていることを必要とせず、別個の対象区分領
域の情報を互いに独立に格納できるものであればよい。
【0069】<B3.画素/画素数作成処理部25> <概要>つぎに、画素/画素数作成処理部25の構成に
ついて詳述する。
【0070】図13は、画素/画素数作成処理部25に
ついてのより詳細なハードウエア構成を示す図である。
この図13に示すように、画素/画素数作成処理部25
は、第1連続数取得部25b、第2連続数取得部25
c、比較器58、および対応画素位置取得部59などを
有している。
【0071】なお、図13において、最下段の二点鎖線
で囲まれた領域に含まれる各変数Xreg,XRf,Y
reg,YRf,X,Yは、第1連続数取得部25b、
第2連続数取得部25c、および対応画素位置取得部5
9に対する入力値を意味し、このような入力値に応じ
て、第1連続数取得部25b、第2連続数取得部25
c、比較器58、および対応画素位置取得部59は、対
応する出力値を出力する。また、各動作部は、以下に詳
述するように、所定のクロック周期で、順次にその入力
値および出力値を更新する動作を繰り返すことにより各
機能を実現するが、入力値と同じ符号が付されている出
力値は、次の周期において同一符号が付された入力値と
なる。
【0072】第1連続数取得部25bは、図5(a)に
示すように、描画画像P1上の基準位置PBから出発し
て、対応画素ECのX方向における隣接画素との境界線
XLまたはその延長線XLE上に到達するまでの、描画
画像の所定方向(+y方向)における画素の連続数であ
る第1の連続数N1(=Xreg)を求める。
【0073】第2連続数取得部25cは、図5(b)に
示すように、描画画像P1上の基準位置PBから出発し
て、対応画素ECのY方向における隣接画素との境界線
YLまたはその延長線YLE上に到達するまでの、描画
画像の所定方向(+y方向)における画素の連続数であ
る第2の連続数N2(=Yreg)を求める。
【0074】また、比較器58は、第1の連続数N1
(Xreg)および第2の連続数N2(Yreg)のう
ち小さい方の連続数を選択して、選択した連続数Nを出
力する。
【0075】さらに、対応画素位置取得部59は、選択
した連続数Nの画素に対応する対応画素ECを貼付画像
P2の複数の画素の中から抽出する。
【0076】<第1連続数取得部25b>ここで、第1
連続数取得部25bについて詳細に説明する。
【0077】第1連続数取得部25bは、セレクタ52
a、減算器53a、および加算器54a、55aを有し
ている。この第1連続数取得部25bは、次の周期の入
力として用いられる値Xregを予め算出(出力)する
動作を行う。
【0078】そのため、セレクタ52aは、予め準備さ
れている2つの候補値XRi,XNiの中から、適切な
値を選択して新たな値Xreg(上記の連続数N1に相
当する値)として出力する。この新たな値Xregは、
次の周期の入力値Xregとして用いるためにあらかじ
め準備される値である。言い換えれば、上記の比較器5
8の入力値Xregは、前の周期においてこの第1連続
数取得部25bによって算出された値が用いられること
になる。
【0079】具体的には、セレクタ52aは、2つの候
補値XRi,XNiの中から、比較器58における判定
結果(すなわち、Xreg<Yregであるか、Xre
g>Yregであるか、Xreg=Yregであるか)
に応じて、新たな出力値Xregを選択して算出する。
【0080】より具体的には、比較器58での判定結果
がXreg<Yregのときには、2つの候補値のうち
XNiがXregとして選択される。比較器58での判
定結果がXreg<Yregであることは、基準位置か
ら+y方向に向けて連続する画素列が(境界線YLより
も)先に境界線XLに到達すること(図20参照)に対
応するので、セレクタ52aは、「新たな連続数」(後
述)であるXNiを新たな値Xregとして選択する。
また、Xreg=Yregのときも同様である。一方、
比較器58での判定結果がXreg>Yregのときに
は、2つの候補値のうちXRiがXregとして選択さ
れる。比較器58での判定結果がXreg>Yregで
あることは、基準位置から+y方向に向けて連続する画
素列が(境界線XLよりも)先に境界線YLに到達する
こと(図19参照)に対応するので、セレクタ52a
は、「残りの連続数」(後述)であるXRiを新たな値
Xregとして選択する。
【0081】ここで、値XRiは、基準位置PBから+
y方向に向けて連続する画素列が境界線XLよりも先に
境界線YLに到達する場合に、その到達点から境界線X
Lまたはその延長線XLEに至るまでの画素の連続数に
相当する。言い換えれば、基準位置PBから境界線XL
またはその延長線XLEに至るまでの画素の連続数か
ら、基準位置PBから境界線YLまたはその延長線YL
Eに至るまでの画素の連続数を差し引いた連続数、すな
わち「残り」の連続数に相当する。これは、減算器53
aによる、XRi=Xreg−Yreg(=N1−N
2)の算出結果として得ることができる。ここでは、い
わゆる「残り」の連続数のうち、その整数部分をXRi
として表し、残りの小数部分はXRfとして表すものと
する。
【0082】また、値XNiは、基準位置から+y方向
に向けて連続する画素列が境界線XLよりも先に境界線
YLに到達する場合に、その到達点からさらに次の境界
線XLまたはその延長線XLEまでの画素の連続数に相
当する。すなわち、次の境界線XLまたはその延長線X
LEまでの「新たな」連続数に相当する。
【0083】この値XNiとしては、基本的には、X方
向繰り返し描画数Xcを採用すればよいが、累積誤差に
よる影響を防止するため、小数点以下の端数の値XRf
を考慮することが好ましい。ここでは、このXNiは、
X方向繰り返し描画数Xcに小数点以下の端数の値XR
fを加算した値の整数部分として求められる。より具体
的には、加算器55aにより、X方向繰り返し描画数X
cの小数部分Xeとそれまでの累積端数の小数値XRf
とを加算した値(Xe+XRf)を得るとともに、加算
器54aにより、X方向繰り返し描画数Xcの整数部分
Xdとこの値(Xe+XRf)の整数部分とを加算した
値を算出し、この最終結果を値XNiとして得ることが
できる。なお、加算器55aからの出力値である(Xe
+XRf)の小数部分を、新たな累積端数の小数部分の
値XRfとして算出しておく。
【0084】ここで、図13の加算器54aに対して入
力されるXdは、X方向繰り返し描画数Xcの整数部分
であり、加算器55aに対して入力されるXeは、X方
向繰り返し描画数Xcの小数部分である。同様に、図1
3の加算器54bに対して入力されるYdは、Y方向繰
り返し描画数Ycの整数部分であり、加算器55bに対
して入力されるYeは、Y方向繰り返し描画数Ycの小
数部分である。また、X方向繰り返し描画数Xcおよび
Y方向繰り返し描画数Ycはそれぞれ固定値であるの
で、値Xd,Xe,Yd,Yeもまた固定値である。こ
こで、X方向繰り返し描画数Xcは、Xc=(回転がな
い場合の繰り返し数)/sinθで表現される数であ
り、Y方向繰り返し描画数Ycは、Yc=(回転がない
場合の繰り返し数)/cosθで表現される数である。
ただし、「回転がない場合の繰り返し数」とは、回転が
存在しない状態で描画画像P1に貼り付けられた貼付画
像P2において、その貼付画像P2の1画素のX方向
(またはY方向)に含まれる描画画像P1の画素の連続
数を意味する。
【0085】たとえば、描画画像P1の解像度が400
0dpi、かつ、貼付画像P2の解像度が400dpi
の場合には、「回転がない場合の繰り返し数」は、10
(=4000/400)である。さらに、角度θ=30
[deg]のときには、Xc=20(=10/sin30[de
g])、Yc=11.547(=10/cos30[de
g])である。したがって、Xd=20、Xe=0.00
0、Yd=11、Ye=0.547である。なお、ここ
では小数について、有効数字を小数点以下3桁までとし
て示しているが、累積誤差を防止するため、より小さな
値まで算出した値を用いることが好ましい。
【0086】また、上記の値XNi,XRfは、直前の
周期において、基準位置PBから+y方向に向けて連続
する画素列が(境界線XLよりも)先に境界線YLに到
達した場合には、これらの値を更新せずに次の周期にお
いてもそのまま用いる。基準位置から+y方向に向けて
連続する画素列が未だ境界線XLに到達していないの
で、Xregとして採用されなかった値をそのまま用い
るのである。
【0087】<第2連続数取得部25c>つぎに、第2
連続数取得部25cについて説明する。
【0088】第2連続数取得部25cは、セレクタ52
b、減算器53b、および加算器54b、55bを有し
ている。この第2連続数取得部25cは、次の周期の入
力として用いられる値Yregを予め算出(出力)する
動作を行う。
【0089】この第2連続数取得部25cにおける処理
部の動作は、第1連続数取得部25bとほぼ同様である
が、第2連続数に関する各値について算出する点で異な
っている。上述したように、この第2連続数取得部25
cの動作により、描画画像P1上の基準位置PBから出
発して、対応画素のY方向における隣接画素との境界線
YLまたはその延長線YLE上に到達するまでの、描画
画像の所定方向(+y方向)における画素の連続数であ
る第2の連続数N2(=Yreg)を求めることができ
る(図5参照)。
【0090】セレクタ52bは、予め準備されている2
つの候補値YRi,YNiの中から、適切な値を選択し
て新たな値Yreg(上記の連続数N2に相当する値)
として出力する。この新たな値Yregは、次の周期の
入力値Yregとして用いるためにあらかじめ準備され
る値である。言い換えれば、上記の比較器58の入力値
Yregは、前の周期においてこの第2連続数取得部2
5cによって算出された値が用いられることになる。
【0091】具体的には、セレクタ52bは、このよう
な候補値YRi,YNiの中から、比較器58における
判定結果(すなわち、Xreg<Yregであるか、X
reg>Yregであるか、Xreg=Yregである
か)に応じて、新たな出力値Yregを選択して算出す
る。
【0092】より具体的には、比較器58での判定結果
がXreg>Yregのときには、2つの候補値のうち
YNiがYregとして選択される。比較器58での判
定結果がXreg>Yregであることは、基準位置P
Bから+y方向に向けて連続する画素列が(境界線XL
よりも)先に境界線YLに到達すること(図19参照)
に対応するので、セレクタ52bは、「新たな連続数」
(後述)であるYNiを新たな値Yregとして選択す
る。また、Xreg=Yregのときも同様である。一
方、比較器58での判定結果がXreg<Yregのと
きには、2つの候補値のうちYRiがYregとして選
択される。比較器58での判定結果がXreg<Yre
gであることは、基準位置PBから+y方向に向けて連
続する画素列が(境界線YLよりも)先に境界線XLに
到達すること(図20参照)に対応するので、セレクタ
52bは、「残りの連続数」(後述)であるYRiを新
たな値Yregとして選択する。
【0093】ここで、値YRiは、基準位置PBから+
y方向に向けて連続する画素列が境界線YLよりも先に
境界線XLに到達する場合に、その到達点から境界線Y
Lまたはその延長線YLEに至るまでの画素の連続数に
相当する。言い換えれば、基準位置から境界線YLまた
はその延長線YLEに至るまでの画素の連続数から、基
準位置から境界線XLまたはその延長線XLEに至るま
での画素の連続数を差し引いた連続数、すなわち「残
り」の連続数に相当する。これは、減算器53bによ
る、YRi=Yreg−Xreg(=N2−N1)の算
出結果として得ることができる。ここでは、いわゆる
「残り」の連続数のうち、その整数部分をYRiとして
表し、残りの小数部分はYRfとして表すものとする。
【0094】また、値YNiは、基準位置PBから+y
方向に向けて連続する画素列が境界線XLよりも先に境
界線YLに到達する場合に、その到達点からさらに次の
境界線YLまたはその延長線YLEまでの画素の連続数
に相当する。すなわち、次の境界線YLまたはその延長
線YLEまでの「新たな」連続数に相当する。
【0095】この値YNiとしては、基本的には、Y方
向繰り返し描画数Ycを採用すればよいが、累積誤差に
よる影響を防止するため、小数点以下の端数の値YRf
を考慮することが好ましい。ここでは、このYNiは、
Y方向繰り返し描画数Ycに小数点以下の端数の値YR
fを加算した値の整数部分として求められる。より具体
的には、加算器55bにより、Y方向繰り返し描画数Y
cの小数部分Yeとそれまでの累積端数の小数値YRf
とを加算した値(Ye+YRf)を得るとともに、加算
器54bにより、Y方向繰り返し描画数Ycの整数部分
Ydとこの値(Ye+YRf)の整数部分とを加算した
値を算出し、この最終結果を値YNiとして得ることが
できる。なお、加算器55bからの出力値である(Ye
+YRf)の小数部分を、新たな累積端数の小数値YR
fとして算出しておく。
【0096】また、上記の値YNi,YRfは、直前の
周期において、基準位置PBから+y方向に向けて連続
する画素列が(境界線YLよりも)先に境界線XLに到
達した場合には、これらの値を更新せずに次の周期にお
いてもそのまま用いる。基準位置から+y方向に向けて
連続する画素列が未だ境界線YLに到達していないの
で、Yregとして採用されなかった値をそのまま用い
るのである。
【0097】<対応画素位置取得部59>また、対応画
素位置取得部59は、セレクタ56a,56b、カウン
ト変更部57a,57bを有している。
【0098】セレクタ56aは、対応画素位置選択用の
セレクタであり、対応画素の画素のX座標位置(または
X座標位置に対応する値)を出力する。このX座標位置
についての出力は、比較器58における判定結果に基づ
いて、2つの候補値の中から適宜の値が選択されること
により行われる。具体的には、対応画素ECのX方向に
隣接する隣接画素のX座標位置すなわち更新座標値XW
をカウント変更部57aによってあらかじめ算出してお
き、基準位置PBから+y方向に向けて連続する画素列
が(境界線XLよりも)先に境界線YLに到達する場合
には、更新前の値XをX座標値として選択し、基準位置
PBから+y方向に向けて連続する画素列が(境界線Y
Lよりも)先に境界線XLに到達する場合には、更新後
の値XWをX座標値として選択する。これにより、対応
画素ECについてのX座標値を適切に得ることができ
る。
【0099】同様に、セレクタ56bは、対応画素位置
選択用のセレクタであり、対応画素の画素のY座標位置
(またはY座標位置に対応する値)を出力する。このY
座標位置についての出力は、比較器58における判定結
果に基づいて、2つの候補値の中から適宜の値が選択さ
れることにより行われる。具体的には、対応画素のY方
向の隣接画素のY座標位置すなわち更新座標値YWをカ
ウント変更部57bによってあらかじめ算出しておき、
基準位置PBから+y方向に向けて連続する画素列が
(境界線YLよりも)先に境界線XLに到達する場合に
は、更新前の値YをY座標値として選択し、基準位置P
Bから+y方向に向けて連続する画素列が(境界線XL
よりも)先に境界線YLに到達する場合には、更新後の
値YWをY座標値として選択する。これにより、対応画
素についてのY座標値を適切に得ることができる。
【0100】なお、このようなカウント変更部57a,
57bにおける座標値X,Yの更新は、角度θの値に応
じて適宜に定めることを要する。0[deg]<θ<90[de
g]の場合には、上記のようにX,Yともに1つずつ増や
していく(カウントアップしていく)が、たとえば、−
90[deg]<θ<0[deg]の場合には、Yの値は1つずつ
増やす方向に更新していく一方で、Xの値は1つずつ減
らす方向に更新していく。その他の場合においても、角
度θに応じて適宜にそのカウント値の更新方法を定める
ことができる。
【0101】このように、比較器58、およびセレクタ
56a,56bなどが協働することにより、対応画素の
XY座標系における座標値(X,Y)を求めることがで
きる。
【0102】さらに、ここで得られた座標値(X,Y)
に応じた画素の画素値を、貼付画像格納メモリ21に格
納された情報から読み出すことにより、画素値決定部2
5dの機能を実現することができる。
【0103】以上の構成により、第1連続数取得部25
bおよび第2連続数取得部25cにより求められた第1
の連続数N1および第2の連続数N2のうち小さい方の
連続数Nが、比較器58によって選択されて出力され、
これらの連続数Nの画素に対して、画素値決定部25d
により決定された対応画素ECの画素値を与えることが
できる。
【0104】<C.動作>つぎに、印刷制御装置20に
おける印刷用画像データの生成処理などの動作について
説明する。
【0105】上記のインタプリタ部12(図9参照)に
よって、処理対象のドキュメントデータがアウトライン
データに変換された後、さらに短冊処理部13によっ
て、複数の短冊状の区分領域Di(i=1,2,
3,...)(図14参照)に区分される。そして、複数
の区分領域Diの中から画像処理の対象となる対象区分
領域DTが選択され、各対象区分領域DTに対して順次
に印刷用の画像データの生成処理(および出力処理)が
施される。なお、ここでは、簡単化のため、描画画像格
納メモリ19および印刷制御装置20は、それぞれ、1
つの短冊領域に対応する情報を格納する容量を有するメ
モリを備えているものとし、各対象区分領域DTについ
ての画像データを1つずつ順次に生成していく場合につ
いて説明する。
【0106】さらに、ベクターラスター変換部14など
により、対象区分領域DTに対して、各ライン毎にラス
タライズデータが生成される。以下の動作は、アウトラ
インデータに含まれる複数の部品ごとに行われ、その部
品が「チント部品」であるか「画像部品」であるかに応
じて異なる処理が行われる。
【0107】ここで、その部品が「チント部品」である
場合には、ベクターラスター変換部14により「チント
部品」を描画するための「チント画像登録コマンド」が
生成された後、次の高解像度展開部15による処理を経
ることなく、塗り処理部16による処理に移行する。そ
して、塗り処理部16において、「チント画像登録コマ
ンド」にしたがって描画画像格納メモリ19に各画素の
画素値を書き込む処理が行われる。
【0108】また、部品が「画像部品」である場合に
は、ベクターラスター変換部14において算出された所
定のパラメータ等が高解像度展開部15に引き渡され、
高解像度展開部15における処理が行われた後、塗り処
理部16において描画画像P1における高解像度の各画
素の画素値を描画画像格納メモリ19に書き込む処理が
行われる。たとえば、「チント部品」に関する情報が描
画画像格納メモリ19に先に書き込まれている場合に
は、その上に貼付画像P2に関する情報を書き込む処理
を行うことになる。
【0109】このような処理を描画画像P1の対象区分
領域DTに含まれる複数の部品について繰り返すことに
より、対象区分領域DTに関する各画素の画素値を得る
ことができる。
【0110】ここで、部品が「画像部品」である場合に
おける処理、すなわち、描画画像P1に対して貼付画像
P2を仮想的に貼り付けた画像を生成する画像処理につ
いて詳述する。この処理は、高解像度展開部15などに
おいて、対象区分領域DTごとに行われる。
【0111】まず、タイル画像登録部24は、貼付画像
予備格納部18に格納されている貼付画像P2のうちの
対象区分領域DTに対応する画像情報を、貼付画像格納
メモリ21に登録する。この処理は、ベクターラスター
変換部14において生成された「タイル画像登録コマン
ド」に基づいて行われる。なお、上述したように、この
登録動作は、各部品毎に行われ、対象区分領域DT内に
複数の「画像部品」としての部品が含まれる場合には、
このタイル画像登録部24に登録動作および次述する画
素/画素数作成処理部25による処理が、各部品単位に
繰り返して行われる。
【0112】ここにおいて、貼付画像P2は、「タイ
ル」単位で管理されている。「タイル」とは、図15に
示すように、直交する2方向(X方向およびY方向)に
それぞれ所定個数ずつ並べられた複数の画素が含まれる
矩形上の単位領域(以下、「矩形単位領域」とも称す
る)を意味する。図15は、図14の一部を拡大して示
す図であり、貼付画像P2が複数(45個)のタイルに
分割されている様子が示されている。なお、図15で
は、1つのタイルTLが16×16の画素を含む場合が
示されているが、これに限定されず、各タイルは、8×
8、32×32、16×32などのその他の数の複数の
画素を含むものであってもよい。
【0113】このような複数のタイル(矩形単位領域)
TLのうち、その要素として含まれる画素が1つでも対
象区分領域DT内に含まれるタイルを、対象区分領域D
Tに対応する貼付画像P2の画像情報として貼付画像格
納メモリ21に対して格納する。たとえば、区分領域D
4を対象区分領域DTとする場合には、図15において
斜線が付された7つのタイルTL1〜TL5,TL9,
TL10に含まれる画像情報が貼付画像格納メモリ21
に転送される。この抽出動作は、具体的には、貼付画像
P2に含まれる複数(図では45個)のタイルTLのそ
れぞれにおいて、その各タイルTL内の左下の画素(図
では黒丸で示す)が区分領域D4の右側境界線L45よ
りも左側にあり、かつ、その各タイルTL内の右上の画
素(図では白丸で示す)が区分領域D4の左側の境界線
L34よりも右側にあるという条件を満たすか否かを判
断し、その条件を満たすと判断される場合に、そのタイ
ルに関する情報を必要な情報として予め貼付画像格納メ
モリ21に転送することが行われる。なお、この条件
は、θの値によって適宜に変更される。0[deg]<θ<
90[deg]の場合には、上記の条件が適用されるが、た
とえば、−90[deg]<θ<0[deg]の場合には、上記の
条件中、「左下の画素」を「左上の画素」に変更し、か
つ、「右上の画素」を「右下の画素」に変更した条件を
適用することにより、貼付画像格納メモリ21に転送す
べきタイルTLを抽出することができる。
【0114】そして、この抽出した複数のタイルTLに
関する情報を、図16に示すようなタイル画像登録コマ
ンドを用いて、貼付画像格納メモリ21に格納すること
が可能である。なお、図16は、タイル画像登録コマン
ドを示すとともに、貼付画像格納メモリ21にタイルT
L単位で貼付画像P2が格納される状態を示す概念図で
ある。
【0115】ここにおいて、貼付画像格納メモリ21に
格納されている貼付画像の画像情報の中から、基準位置
PBの画素に対応する貼付画像P2上の対応画素ECを
抽出してその画素値を求めるにあたり、貼付画像格納メ
モリ21は、貼付画像P2についての複数のタイル(矩
形単位領域)TLの中から対象区分領域DTに対応する
タイルのみを抽出して格納しておけばよい。すなわち、
貼付画像格納メモリ21は、貼付画像P2の全てに関す
る画像情報を格納しておく必要がなく、貼付画像格納メ
モリ21において格納しておくべき貼付画像P2に関す
る情報量を抑制することが可能である。したがって、準
備すべき貼付画像格納メモリ21のメモリ容量を抑制す
ることができ、また、画素単位で管理する場合に比べ
て、対象区分領域DTに関連する貼付画像P2の情報を
高速に抽出することが可能であるので、効率的な処理が
可能になる。
【0116】引き続き、画素/画素数作成処理部25
(図13)における動作について、さらに詳細に説明す
る。
【0117】まず、対象区分領域DTにおいて上述の画
素の連続数を求める動作をy方向のラインごとに行うに
あたり、或るx座標値を有する各ラインにおいてその動
作を行うべき範囲(始点および終点)を求める。これ
は、描画画像P1における貼付画像P2との境界上の画
素を求め、それらのうち該当するx座標値を有する2つ
の境界の画素を始点(画素)および終点(画素)として
選択することにより得ることができる。また、これらの
始点および終点のy座標値の差を求めることにより、そ
のx座標値を有するラインについてのy方向の全描画数
NTを算出することが可能である。
【0118】なお、ここでは、矩形状の貼付画像P2の
全体がそのまま描画画像P1に仮想的に貼り付けられて
いる場合を想定しているが、より一般的には、図17に
示すように、貼付画像P2のうちマスク領域R1に含ま
れる部分の画像のみを描画画像P1に貼り付ける動作を
行うことも可能である。ここで、マスク領域R1は、た
とえば、円形、矩形、星形、などの様々な形状を有する
領域として指定可能であり、貼付画像P2とマスク領域
R1との重複部分のみ(図17の斜線領域)が描画画像
P1に貼り付けられる。この場合には、上記の貼付画像
P2の代わりに貼付画像P2とマスク領域R1との重複
範囲について、描画画像P1との間の境界線を求めるこ
とにより、同様の動作を行うことができる。
【0119】ここでは、図4に示すように、描画画像P
1の+y方向において、同一画素値を有する画素の基準
位置PBからの連続数を求める動作を、描画画像P1に
おける座標位置(x10,y10)の画素E10を最初
の基準位置PBとして設定して行った後、さらに基準位
置PBを順次に更新して行うことを繰り返すことにより
全描画数NT個の画素の画素値を求める場合について説
明する。なお、ここでは簡単化のため、描画画像P1に
おける画素E10は、貼付画像P2に関するXY座標系
の原点に相当する位置に存在する画素であるとする。
【0120】つぎに、この基準位置PBの画素に対応す
る貼付画像P2上の対応画素を求める。この動作は、ア
フィン変換に基づいて行うことができる。数1は、アフ
ィン変換を表す式である。
【0121】
【数1】
【0122】この数1に基づいて、xy座標系で表した
描画画像P1の各画素位置(x,y)が、XY座標系で
表した貼付画像P2のいずれの位置(X,Y)に対応す
るかを求めることができる。なお、座標位置(a,b)
は、XY座標系の原点位置をxy座標系で表したもので
あり、図4において(x10,y10)として表現され
ているものと同じものである。また、角度θは、xy座
標系に対するXY座標系の回転角度を表し、倍数Aは、
描画画像P1に対する貼付画像P2の変倍率を表してい
る。
【0123】ここでは、この数1に基づき、XY座標系
の原点位置に存在する画素E20(貼付画像P2)が、
この動作での始点画素である画素E10(描画画像P
1)についての対応画素として求められる。この場合、
対応画素の画素の座標は、(X,Y)=(0,0)であ
るとして求められる。
【0124】さらに、図18などを参照しながら、画素
/画素数作成処理部25における動作について順次に説
明を行う。
【0125】図18は、画素/画素数作成処理部25
(図13)の連続する各周期(各状態)における出力値
を示す図である。なお、この図18において各状態ST
iの出力値として示されている各値は、次の状態ST
(i+1)における入力値としても用いられる。たとえ
ば、状態ST1の欄に示されている各出力値は、状態S
T2における入力値としても用いられる。
【0126】また、図19ないし図22は、図18の各
状態における処理の概要を示す概念図である。以下、こ
れらの図18ないし図22とともに、図13をも参照し
ながら説明を行う。
【0127】まず、状態ST1に至る直前の状態ST0
(初期状態)においては、各変数XRi,XNi,XR
f,YRi,YNi,YRfなどの各変数は、図18の
状態ST0欄に示すような各値を有しているものとす
る。
【0128】このような各変数に対して、状態ST0の
各値を図13の二点鎖線領域の各入力値として代入する
と、図18の状態ST1の欄に示すような各値(出力
値)が得られる。
【0129】この状態ST1においては、比較器58の
入力値として、(図18の状態ST0欄に記された)X
reg=N1=20、Yreg=N2=11が用いられ
る。そして、比較器58は、小さい方の値Yreg=1
1を連続数Nとして選択して出力する。なお、この状態
ST1における動作は、図19に示すようなN1とN2
とのうち、小さい方の値N2(=Yreg=11)を選
択することにより、境界線YLまでの+y方向の画素の
連続数を求める動作に相当する。また、この場合の対応
画素ECの画素は、対応画素位置取得部59によってX
Y座標系における座標位置(0,0)であるとして算出
される。
【0130】なお、ここでは状態ST1における基準位
置PBが貼付画像P2の対応画素ECの境界線XL,Y
L上に存在する場合(言い換えれば、アフィン変換によ
り求めた対応画素ECのXY座標位置の値が整数である
場合)を例示しているが、これ以外の場合、すなわち基
準位置PBが境界線XL,YL上に存在しない場合に
は、次のようにしてXreg,Yregなどを定めるこ
とができる。具体的には、アフィン変換により求めた対
応画素ECのX座標の小数部分の値を1から減じた値に
X方向繰り返し描画数Xcを乗じた値を求め、その値の
整数部分をXregとしその値の小数部分をXRfとし
て定める。同様に、アフィン変換により求めた対応画素
ECのY座標の小数部分の値を1から減じた値にY方向
繰り返し描画数Ycを乗じた値を求め、その値の整数部
分をYregとしその値の小数部分をYRfとして定め
る。なお、このような初期値の設定方法は、角度θの値
に応じて適宜に定めることを要する。0[deg]<θ<9
0[deg]の場合には、上記の設定方法が適用されるが、
たとえば、−90[deg]<θ<0[deg]の場合には、上記
の設定方法において、XregおよびXRfについて
は、アフィン変換により求めた対応画素ECのX座標の
小数部分の値にX方向繰り返し描画数Xcを乗じた値を
求め、その値の整数部分をXregとしその値の小数部
分をXRfとして定めればよい。その他の角度θに応じ
ても適宜にこれらの値Xreg,XRf,Yreg,Y
Rfの初期値を設定することが可能である。
【0131】また、この状態ST1において、次の状態
ST2での連続数を求める際に用いられる値をあらかじ
め準備しておく。
【0132】具体的には、加算器54a,55aを用い
てXNi(=20)を算出し、減算器53aを用いてX
Ri(=Xreg−Yreg=20−11=9)を算出
する。また、加算器54b,55bを用いてYNi(=
12)を算出し、また減算器53bを用いてYRi(=
Yreg−Xreg=11−20=−9<0)を算出す
る。ここにおいて、YNiは、上述したように、加算器
54b,55bを用いて、(YRf+Ye)の整数部分
を固定値Ydに加えることにより求められ、ここでは、
0.547+0.547=1.094の整数部分(すな
わち「1」)を固定値Yd(=11)に加えることによ
って値「12」が算出される。
【0133】そして、比較器58による比較結果がXr
eg>Yregであるので、セレクタ52aは、新たな
Xreg値としてXRi(=9)を選択して出力し、セ
レクタ52bは、新たなYreg値としてYNi(=1
2)を選択して出力する。
【0134】次に、状態ST2に遷移する。この状態S
T2においては、入力値として(図18の状態ST1欄
に記された)Xreg=N1=9、Yreg=N2=1
2が用いられる。そして、比較器58は、小さい方の値
Xreg=9を連続数Nとして選択して出力する。
【0135】この状態ST2における動作は、図20に
示すように、図19の動作における到達点を新たな基準
位置PBとして同様の動作を繰り返すものであり、図2
0に示すようなN1とN2とのうち、小さい方の値N1
(=Xreg=9)を選択することにより、境界線XL
までの+y方向の画素の連続数を求める動作に相当す
る。また、この場合の対応画素の画素は、対応画素位置
取得部59によってXY座標系における座標位置(0,
1)であるとして算出される。
【0136】ここにおいて、状態ST2における入力値
Xreg,Yregとしては、前の状態ST1において
予め求めておいた値を用いることができるので、1周期
(1クロック)ごとに、画素の連続数Nおよびその画素
についての対応画素などを求めることが可能である。す
なわち、処理の並列化による高速動作が可能になる。
【0137】また、この状態ST2において、次の状態
ST3での連続数を求める際に用いられる値をあらかじ
め準備しておく。
【0138】具体的には、加算器54a,55aを用い
てXNi(=20)を算出し、減算器53aを用いてX
Ri(=Xreg−Yreg=9−12=−3<0)を
算出する。また、加算器54b,55bを用いてYNi
(=11)を算出し、また減算器53bを用いてYRi
(=Yreg−Xreg=12−9=3)を算出する。
ここにおいて、YNiは、上述したように、(YRf+
Ye)の整数部分を固定値Ydに加えることにより求め
られ、ここでは、0.094+0.547=0.641
の整数部分(すなわち「0」)を固定値Yd(=11)
に加えることによって値「11」が算出される。また、
XNiは、状態ST1の値をそのまま変更せずに維持す
る(すなわちXNi=20である)。XRfについても
同様に同じ値を維持する。
【0139】そして、比較器58による比較結果がXr
eg<Yregであるので、セレクタ52aは、新たな
Xreg値としてXNi(=20)を選択して出力し、
セレクタ52bは、新たなYreg値としてYRi(=
3)を選択して出力する。
【0140】次に、状態ST3に遷移する。この状態S
T3においては、入力値として、(図18の状態ST2
欄に記された)Xreg=N1=20、Yreg=N2
=3が代入される。そして、比較器58は、小さい方の
値Yreg=3を連続数Nとして選択して出力する。な
お、この状態ST3における動作は、図21に示すよう
に、図20の動作における到達点を新たな基準位置PB
として同様の動作を繰り返すものであり、図21に示す
ようなN1とN2とのうち、小さい方の値N2(=Yr
eg=3)を選択することにより、境界線YLまでの+
y方向の画素の連続数を求める動作に相当する。また、
この場合の対応画素の画素は、対応画素位置取得部59
によってXY座標系における座標位置(1,1)である
として算出される。
【0141】また、この状態ST3において、次の状態
ST4での連続数を求める際に用いられる値をあらかじ
め準備しておく。
【0142】具体的には、加算器54a,55aを用い
てXNi(=20)を算出し、減算器53aを用いてX
Ri(=Xreg−Yreg=20−3=17)を算出
する。また、減算器53bを用いてYRi(=Yreg
−Xreg=3−20=−17<0)を算出する。ここ
において、YNiは、状態ST2の値をそのまま変更せ
ずに維持する(すなわちYNi=11である)。YRf
についても同様に同じ値を維持する。
【0143】そして、比較器58による比較結果がXr
eg>Yregであるので、セレクタ52aは、新たな
Xreg値としてXRi(=17)を選択して出力し、
セレクタ52bは、新たなYreg値としてYNi(=
11)を選択して出力する。
【0144】次に、状態ST4に遷移する。この状態S
T4においては、入力値として、(図18の状態ST3
欄に記された)Xreg=N1=17、Yreg=N2
=11が代入される。そして、比較器58は、小さい方
の値Yreg=11を連続数Nとして選択して出力す
る。なお、この状態ST4における動作は、図22に示
すように、図21の動作における到達点を新たな基準位
置PBとして同様の動作を繰り返すものであり、図22
に示すようなN1とN2とのうち、小さい方の値N2
(=Yreg=11)を選択することにより、境界線Y
Lまでの+y方向の画素の連続数を求める動作に相当す
る。また、この場合の対応画素の画素は、対応画素位置
取得部59によってXY座標系における座標位置(1,
2)であるとして算出される。
【0145】また、この状態ST4においても、次の状
態ST5での連続数を求める際に用いられる値をあらか
じめ準備しておく。具体的な動作は、上述の動作と同様
である。
【0146】以下、このような動作を繰り返すことによ
り描画画像P1において+y方向に連続する画素の画素
値を決定することが可能である。また、上記のように、
全描画数NTがあらかじめ定められている場合には、各
状態ST1,ST2,...で算出される連続数Nの累積
加算値を求めておき、この累積加算値が値NT以上とな
るまで上記の動作を繰り返すなどの動作を行うことがで
きる。具体的には、累積加算値を求める代わりに、全描
画数NTから各状態において求められた連続数Nを順次
に減じた残り描画数を求め、それが正である場合にはさ
らに同様の動作を繰り返し、それが負になる場合にその
処理を終了するべきであるとして判断することが可能で
ある。なお、最後の周期における描画数Nとしては、直
前の周期の残り描画数を用いればよい。たとえば、上記
の例において、全描画数NT=30の場合には、状態S
T4における連続数Nは(11ではなく)「7」にな
る。
【0147】さらに、対応画素位置取得部59によって
求められた(各対応画素ECの)画素位置に基づいて、
上記の貼付画像格納メモリ21に格納された貼付画像P
2に関する画素情報から各対応画素ECの画素値を読み
出し、描画画像P1の基準位置PBから所定方向に連続
する当該選択された連続数Nの画素に対して、各対応画
素の画素値と同一の画素値を与えるものとする。これに
より、選択された連続数の各画素の画素値を決定するこ
とができる。
【0148】このような動作の結果、図23に示される
ようなデータを得ることができる。このデータには、最
初の基準位置PBに相当する、ライン描画のスタート位
置(XS,YS)と、以降の画素情報とが格納されてい
る。ここでは、この画素情報は、画素値ECとその画素
値ECを有する画素の連続数nとが、繰り返し記述され
る形式で格納されている。
【0149】このような動作を、x座標値が異なる複数
のラインについて繰り返し行うことにより、対象区分領
域DT内に含まれる貼付画像P2が貼り付けられた部分
の画像情報を得ることが可能である。
【0150】以上のように、このような画像処理によれ
ば、第1の連続数N1および第2の連続数N2のうち小
さい方の連続数Nが選択され、描画画像P1の基準位置
PBから所定方向に連続する当該選択された連続数Nの
画素に対して、基準位置PBの画素に対応する貼付画像
上の対応画素の画素値と同一の画素値が与えられる。し
たがって、描画画像P1において所定方向に連続する画
素の画素値をまとめて得ることが可能であるため、描画
画素の各画素に対応する貼付画像上の対応画素を効率的
に求めることが可能になる。
【0151】<D.その他>上記実施形態においては、
角度θが0[deg]<θ<90[deg]を満たす場合について
主に説明したが、その他の場合についても同様に、本発
明を適用することができる。その場合、上述の各動作に
おいて、角度θに応じた適宜の変更を加えればよい。
【0152】また、上記実施形態においては、描画画像
P1において+y方向に連続する複数の画素の画素値を
まとめて求める場合について例示したが、これに限定さ
れない。たとえば、−y方向に連続する複数の画素の画
素値をまとめて求めてもよく、あるいは、+x方向もし
くは−x方向に連続する複数の画素の画素値をまとめて
求めてもよい。
【0153】さらに、上記実施形態においては、角度θ
だけ回転させた状態で貼付画像P2を描画画像P1に貼
り付ける場合について説明したが、これに限定されな
い。回転しない場合においても本発明を適用することが
できる。この場合においても、連続する複数の画素数の
画素値をまとめて効率的に求めることができるという利
点がある。
【0154】また、上記実施形態においては、貼付画像
P2の1画素の大きさが描画画像P1の1画素の大きさ
の10倍程度である場合について説明したが、これに限
定されない。その他の倍率関係にある場合にも同様の効
果を得ることができ、特に、貼付画像P2の1画素の大
きさが描画画像P1の1画素の大きさよりも大きくなれ
ばなるほど、処理の効率化に関するさらに大きな効果を
得ることが可能である。また、貼付画像P2の1画素の
大きさが描画画像P1の1画素の大きさと同等程度ある
いはそれ以下である場合においても、複数の画素のそれ
ぞれについてのアフィン変換が不要となることによる処
理の高効率化の効果を得ることが可能である。
【0155】さらに、上記実施形態においては、印刷シ
ステム1において、印刷用の画像の生成を行う画像処理
装置について説明したが、本発明はこれに限定されな
い。本発明に係る画像処理装置は、印刷用の画像以外の
画像(たとえば、ディスプレイ上において見るための画
像など)をその処理の対象とする画像処理装置であって
もよい。
【0156】
【発明の効果】以上のように、請求項1ないし請求項5
に記載の発明によれば、第1の連続数および第2の連続
数のうち小さい方の連続数が選択され、描画画像の基準
位置から所定方向に連続する当該選択された連続数の画
素に対して、基準位置の画素に対応する貼付画像上の対
応画素の画素値と同一の画素値が与えられる。したがっ
て、描画画素の各画素に対応する貼付画像上の対応画素
を効率的に求めることが可能になる。
【0157】特に、請求項2に記載の発明によれば、対
応画素取得手段は、貼付画像格納手段に格納されている
貼付画像の画像情報に基づいて、基準位置の画素に対応
する貼付画像上の対応画素の画素値を求めることができ
るので高速処理が可能である。また、貼付画像の画像情
報を格納するメモリは、対象区分領域ごとの画像情報を
格納することができればよいので、メモリ容量の削減が
可能である。
【0158】また、請求項3に記載の発明によれば、描
画画像格納手段は、複数の対象区分領域のそれぞれにつ
いての描画画像の画像情報をそれぞれ独立に格納し、貼
付画像格納手段は、複数の対象区分領域のそれぞれに対
応する貼付画像の画像情報をそれぞれ独立に格納し、画
素値決定手段は、各画素の画素値を決定する動作を、複
数の対象区分領域のそれぞれについて並列的に行うこと
ができる。したがって、並列化による効率的な処理によ
り、高速化が可能である。
【0159】さらに、請求項4に記載の発明によれば、
貼付画像格納手段は、貼付画像についての複数の矩形単
位領域の中から対象区分領域に対応する矩形単位領域を
抽出して格納しておき、対応画素取得手段は、貼付画像
格納手段に格納されている貼付画像の画像情報に基づい
て、基準位置の画素に対応する貼付画像上の対応画素の
画素値を求める。したがって、貼付画像格納手段は、貼
付画像の全てに関する画像情報を格納しておく必要がな
く、貼付画像格納手段において格納しておくべき貼付画
像に関する情報量を抑制することが可能であるので、効
率的な処理が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】貼付画像P2が貼り付けられた描画画像P1を
生成する処理の概要を説明する概念図である。
【図2】描画画像P1の画素と貼付画像P2の画素との
関係を示す概念図である。
【図3】図2の一部拡大図である。
【図4】所定の基準位置PBから+y方向に連続する複
数の画素を求める動作について説明する概念図である。
【図5】対応画素EC(E20)の境界線XL、YLな
どを示す概念図である。
【図6】対応画素EC(E21)の境界線XL、YLな
どを示す概念図である。
【図7】本発明の実施形態に係る画像処理装置を含む印
刷システム1の構成を示す概念図である。
【図8】印刷制御装置20のハードウエア構成を示す概
念図である。
【図9】印刷制御装置20の機能的構成を示す概念図で
ある。
【図10】画素/画素数作成処理部25の機能ブロック
を表す図である。
【図11】描画画像格納メモリ19の実現例を示す概念
図である。
【図12】貼付画像格納メモリ21の実現例を示す概念
図である。
【図13】画素/画素数作成処理部25の詳細なハード
ウエア構成を示す図である。
【図14】複数の区分領域Di、および対象区分領域D
Tを示す概念図である。
【図15】タイルTLを示す概念図である。
【図16】貼付画像格納メモリ21において、タイルT
L単位で貼付画像P2の複数の画素に関する情報が格納
される様子などを示す概念図である。
【図17】マスク領域R1を示す概念図である。
【図18】画素/画素数作成処理部25(図13)の連
続する各周期(各状態)における出力値を示す図であ
る。
【図19】状態ST1の動作によって算出される連続数
Nについて説明する図である。
【図20】状態ST2の動作によって算出される連続数
Nについて説明する図である。
【図21】状態ST3の動作によって算出される連続数
Nについて説明する図である。
【図22】状態ST4の動作によって算出される連続数
Nについて説明する図である。
【図23】結果として得られるデータを示す図である。
【図24】従来の処理について説明する図である。
【図25】従来の処理について説明する図である。
【符号の説明】
20 印刷制御装置(画像処理装置) 53a,53b 減算器 57a,57b カウント変更部 59 対応画素位置取得部 DT 対象区分領域 Di,(短冊状の)区分領域 E1,E10,E11 (描画画像P1の)画素 E2,E2,E20,E21 (貼付画像P2の)画素 EC 対応画素 N 連続数 N1,Xreg 第1の連続数 N2,Yreg 第2の連続数 NT 全描画数 P1 描画画像 P2 貼付画像 PB,PB10 基準位置 ST,ST0〜ST5,STi (各周期における)状
態 TL タイル XL,YL,BL 境界線 XLE,YLE 延長線
フロントページの続き Fターム(参考) 5B057 AA11 CA08 CA12 CA16 CA17 CB08 CB12 CB16 CD03 CD05 CE08 DA08 DB02 DC03 DC32 DC36 5C076 AA01 AA14 AA24 BA03 BA06 CA08 5L096 BA08 DA01 FA13 FA25 FA54 GA10 GA19 GA36

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 貼付画像が仮想的に貼り付けられた描画
    画像の各画素の画素値を求める画像処理装置であって、 前記描画画像における基準位置の画素を設定する基準画
    素設定手段と、 前記基準位置の画素に対応する前記貼付画像上の対応画
    素を求める対応画素取得手段と、 前記描画画像上の前記基準位置から出発して、前記対応
    画素の第1の方向における隣接画素との境界線またはそ
    の延長線上に到達するまでの、前記描画画像の所定方向
    における画素の連続数である第1の連続数を求める第1
    連続数取得手段と、 前記描画画像上の前記基準位置から出発して、前記対応
    画素の前記第1の方向に直交する第2の方向における隣
    接画素との境界線またはその延長線上に到達するまで
    の、前記描画画像の所定方向における画素の連続数であ
    る第2の連続数を求める第2連続数取得手段と、 前記第1の連続数および前記第2の連続数のうち小さい
    方の連続数を選択し、前記描画画像の前記基準位置から
    前記所定方向に連続する当該選択された連続数の画素に
    対して前記対応画素の画素値と同一の画素値を与えるこ
    とにより、前記選択された連続数の各画素の画素値を決
    定する画素値決定手段と、を備えることを特徴とする画
    像処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の画像処理装置におい
    て、 前記描画画像を複数の短冊状の区分領域に区分する区分
    手段と、 前記複数の区分領域の中から画像処理の対象となる対象
    区分領域を選択する選択手段と、 前記対象区分領域についての前記描画画像の画像情報を
    格納するメモリである描画画像格納手段と、 前記描画画像の前記対象区分領域に対応する貼付画像の
    画像情報を格納するメモリである貼付画像格納手段と、 を備え、 前記基準画素設定手段は、前記描画画像格納手段に格納
    されている前記対象区分領域内のいずれかの画素を前記
    基準位置の画素として設定し、 前記対応画素取得手段は、前記貼付画像格納手段に格納
    されている貼付画像の画像情報に基づいて、前記基準位
    置の画素に対応する前記貼付画像上の対応画素の画素値
    を求め、 前記画素値決定手段は、前記対象区分領域内における各
    画素の画素値を決定することを特徴とする画像処理装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の画像処理装置におい
    て、 前記選択手段は、前記複数の区分領域の中から複数の対
    象区分領域を選択し、 前記描画画像格納手段は、前記複数の対象区分領域のそ
    れぞれについての前記描画画像の画像情報をそれぞれ独
    立に格納し、 前記貼付画像格納手段は、前記複数の対象区分領域のそ
    れぞれに対応する貼付画像の画像情報をそれぞれ独立に
    格納し、 前記画素値決定手段は、各画素の画素値を決定する動作
    を、前記複数の対象区分領域のそれぞれについて並列的
    に行うことを特徴とする画像処理装置。
  4. 【請求項4】 請求項2または請求項3に記載の画像処
    理装置において、 前記貼付画像は、複数の矩形単位領域に区分されて管理
    されており、 前記貼付画像格納手段は、前記複数の矩形単位領域の中
    から前記対象区分領域に対応する矩形単位領域として抽
    出された矩形単位領域に含まれる画素の情報を、前記対
    象区分領域に対応する貼付画像の画像情報として格納す
    ることを特徴とする画像処理装置。
  5. 【請求項5】 コンピュータを、請求項1ないし請求項
    4のいずれかに記載の画像処理装置として機能させるた
    めのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な
    記録媒体。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007316964A (ja) * 2006-05-26 2007-12-06 Sony Corp アウトラインの作成装置および作成方法、並びに画像処理装置

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