JP2001324445A - 表面プラズモン共鳴角測定における試料濃度予測方法 - Google Patents

表面プラズモン共鳴角測定における試料濃度予測方法

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JP2001324445A
JP2001324445A JP2000144467A JP2000144467A JP2001324445A JP 2001324445 A JP2001324445 A JP 2001324445A JP 2000144467 A JP2000144467 A JP 2000144467A JP 2000144467 A JP2000144467 A JP 2000144467A JP 2001324445 A JP2001324445 A JP 2001324445A
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Haruo Tajima
晴雄 田島
Tomoaki Nishimura
知晃 西村
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Nippon Laser and Electronics Lab
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Nippon Laser and Electronics Lab
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】結合定数及び解離定数を正確に測定するのに適
した試料濃度を予測すること、本測定の測定時間を大幅
に短縮することを可能にする表面プラズモン共鳴角測定
における試料濃度予測方法を提供する。 【解決手段】記憶部材に記憶された表面プラズモン共鳴
角検出時に光の反射率を算出する下記結合時の反応式、
のデータに、試料から予測される解離定数値(KD
値)、解離速度定数値(Kd値)及び試料の供給流速と
試料の容量から予測される反応時間に関するデータを設
定し、金属薄膜が製膜されたガラス基板から反射される
光の各反射率(R)と予測される試料濃度とから各試料
濃度に対応する試料の結合曲線及び解離曲線を想定す
る。表面プラズモン共鳴角測定により試料の結合定数及
び解離定数を測定する際に使用する試料濃度を決定す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、表面プラズモン共
鳴角検出装置(以下、SPR装置)によりガラス基板の
金属薄膜上に固定された抗体等に対する試料の結合定数
や解離定数を測定する際に使用する試料の最適濃度を予
測する表面プラズモン共鳴角測定における試料濃度予測
方法に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】SPR装置を使用して
ガラス基板の金属薄膜に固定された試薬や抗体に対する
細胞や、ウィルス、バクテリア等の蛋白質、酵素、DN
A等の各種試料の結合度(結合定数)や解離度(解離定
数)を測定することにより試料の各種特性を判別する研
究が行われている。
【0003】これら試薬や抗体に対する試料の結合定数
や解離定数を測定するには、単位時間当りの結合度や解
離度を示す結合曲線や解離曲線に基づいて決定してい
る。しかし、試料濃度が高い場合には時間当りの結合度
が極めて高く、これにより得られる結合曲線自体、急峻
な曲線になっている。反対に試料濃度が低い場合には時
間当りの結合度が極めて低く、結合曲線が極めてなだら
かになっている。このため、これらの曲線に基づいて単
位時間当りの結合度や解離度を読み取ることが極めて困
難であった。
【0004】このため、試料の結合定数等を測定するに
は、事前に異なる濃度の試料を使用して結合曲線を得,
その内から単位時間当たりの結合度を読み取り易い曲線
に応じた本測定に使用する試料の濃度を決定する必要が
あり、事前の測定作業に手間及び時間がかかる問題を有
している。
【0005】本発明は、上記した従来の欠点を解決する
ために発明されたものであり、その課題とする処は、結
合定数及び解離定数を正確に測定するのに適した試料濃
度を予測すること、本測定の測定時間を大幅に短縮する
ことを可能にする表面プラズモン共鳴角測定における試
料濃度予測方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、表面プラズモ
ン共鳴角測定により試料の結合定数及び解離定数を測定
する際に使用する試料濃度を決定するに際し、記憶部材
に記憶された表面プラズモン共鳴角検出時に光の反射率
を算出する下記結合時の反応式、R={Ka・[A]・
Rmax}/{Ka・[A]+Kd}・{1−e
-(Ka・[A]+Kd)・t}及び解離時の反応式、R=R0・e
-Kd・t (R:反応率、Ka:結合速度定数、Kd:解
離速度定数、KD:解離定数、[A]:濃度、R0:反
応時間終了後の値、t:反応時間)のデータに、試料か
ら予測される解離定数値(KD値)、解離速度定数値
(Kd値)及び試料の供給流速と試料の容量から予測さ
れる反応時間に関するデータを設定し、金属薄膜が製膜
されたガラス基板から反射される光の各反射率(R)と
予測される試料濃度とから各試料濃度に対応する試料の
結合曲線及び解離曲線を想定可能にしたことを特徴とす
る。
【0007】
【発明の実施形態】以下、本発明の実施形態を図に従っ
て説明する。図1はSPR装置の概略を示す説明図、図
2は図1の個所Aを拡大して示す説明図である。
【0008】SPR装置1のガラス基板3上には金属薄
膜(図示せず)が製膜され、該金属薄膜には結合定数や
解離定数を測定しようとする細胞、バクテリア、ウィル
ス、DNA等に応じた抗体や試薬(何れも図示せず)が
吸着されている。
【0009】尚、ガラス基板3としては1個のガラス基
板3上に、複数種類の抗体や試薬を区画して吸着したも
の又は各種の抗体や試薬が予め吸着された多数枚のガラ
ス基板3を用意し、測定しようとする試料に応じて交換
すればよい。
【0010】そして金属薄膜側のガラス基板3表面に
は、抗体や試薬の吸着部分に応じた大きさのフローセル
5aが形成されたセルブロック5が密着されている。該
セルブロック5には供給流路7及び排出流路9がフロー
セル5aと連通して形成され、供給流路7を介してフロ
ーセル5a内に測定される試料溶液や緩衝液が供給され
ると共に排出流路9を介してフローセル5aからオーバ
ーフローした試料溶液や緩衝液を回収する。
【0011】金属薄膜と反対側のガラス基板3には半円
柱プリズム11の平面が密着され、該半円柱プリズム1
1の外周側には光照射装置13及び受光装置15が、半
円柱プリズム11の中心軸鉛直線を中心に左右対称に配
置される。そして、これら光照射装置13及び受光装置
15は半円柱プリズム11の外周面に沿った円弧上を互
いに反対方向へ同期回動される。
【0012】光照射装置13は、例えば赤色、緑色のレ
ーザ光を出力する光源13aと、光源13aからのレー
ザ光を所定のビーム径の光に収束して半円柱プリズム1
1に入射させる。又、受光装置15はフォトダイオード
アレイ、CCD等からなり、ガラス基板3における金属
薄膜の境界から反射したレーザ光の反射光強度に応じた
電気信号を出力する。
【0013】上記SPR装置1を使用した抗体や試薬に
対する試料の結合定数及び解離定数を以下のように測定
する。
【0014】先ず、結合定数を測定する場合について説
明すると、光照射装置13からガラス基板3と金属薄膜
の境界個所にレーザ光を照射しながら供給流路7を介し
て測定しようとする所定量の試料溶液を所定の流速でフ
ローセル5a内に供給すると、抗体や試薬に対する試料
の結合の進展に伴ってレーザ光による金属薄膜に吸着さ
れた抗体や試薬の誘電率が変化し、抗体や試薬に対する
試料の結合が飽和状態に達すると、レーザ光による誘電
率が一定化する。(図3に結合状態の模式図を示す)
【0015】そして非結合状態から結合飽和状態に達す
るまでの誘電率の変化を時間との関係から測定して試料
の結合定数を決定する。
【0016】一方、解離定数を測定する場合について説
明すると、抗体や試薬に対する試料の結合が飽和状態に
達した状態から供給流路7を介してフローセル5a内に
所定量の緩衝液を所定の流速で供給して抗体や試薬から
試料を解離させる。このとき、上記と同様に抗体や試薬
に対する試料の解離の進展に伴ってレーザ光により励起
される抗体や試薬の誘電率が変化し、試料が完全に解離
した際に誘電率が一定化する。これにより時間に対する
誘電率の変化に基づいて解離定数を測定する。
【0017】上記した結合定数の測定時においては、レ
ーザ光により励起される誘電率の変化は試料の濃度に大
きく左右され、試料濃度の高い場合には単位時間内にお
ける誘電率の変化が大きくなって得られる結合曲線が急
峻な曲線になる。反対に、試料濃度が低い場合には結合
曲線が直線的になる。このため、これらの結合曲線では
単位時間に対する結合度を正確に読み取ることが困難で
ある。
【0018】本発明は、SPR装置1により試料の結合
定数及び解離定数を測定するに先立って、これら定数を
正確に測定するのに適した試料濃度を決定する予測方法
に関する。
【0019】抗体や試薬に対する試料の結合時の反応式
は、 R={Ka・[A]・Rmax}/{Ka・[A]+K
d}・{1−e-( Ka・[A]+Kd)・t
【0020】又、解離時の反応式は、 R=R0・e-Kd・t 上記式においてR:反応率、Ka:結合速度定数、K
d:解離速度定数、KD:解離定数、[A]:濃度、R
0:反応時間終了後の値、t:反応時間を示す。但し、
KD=1/Affinity(Affinity:親和
性定数)、Rmax=100%とする。
【0021】本発明の濃度予測方法を具体化した装置と
しては、上記反応式プログラムデータが記憶された記憶
部、試料に応じて予測される各種数値を入力するキーボ
ード及び上記反応式に基づいて演算処理された各試料濃
度毎の結合曲線及び解離曲線を表示する表示装置を有し
たコンピュータにより実現される。
【0022】以下に、試料の濃度予測方法を説明する。
先ず、測定しようとする試料から上記結合反応式中のK
D値及びKd値を数値入力する。入力されるKD値及び
Kd値は、試料によっては予め判明している場合もある
が、不明の場合には近似する試料からこれらの値を決定
して入力する。
【0023】尚、上記KD値はKd/Kaの関係にあ
り、KD値及びKd値の設定によりKa値が決定され
る。
【0024】次に、結合時間及び反応時間tを決定して
数値入力する。反応時間tは測定される試料の容量、フ
ローセル5a内に対する試料溶液の供給流速から決定さ
れる。
【0025】上記各数値が入力されると、コンピュータ
は入力された反応時間内における反応率Rを0%、10
%・・・100%とした場合の各濃度[A]を演算処理
し、その計算結果を、例えば縦軸を反応率%、横軸を反
応時間tとする各濃度毎の結合曲線及び解離曲線を夫々
表示する(図3に示す)。
【0026】そして作業者は、本測定に先立って表示装
置に表示された各濃度毎の試料溶液の結合曲線及び解離
曲線から単位時間当りの結合変化率及び解離変化率が読
み取り易い曲線に対応する濃度を決定し、該濃度の試料
溶液を使用して結合定数及び解離定数を上記SPR装置
1により本測定する。図4に示す例においては、表示さ
れた各濃度のグラフから濃度5uMに対応する結合曲線
及び解離曲線から単位時間当たりの結合度及び解離度を
読み取るのに適しており、これにより試料溶液の濃度を
選択して本測定を行う。
【0027】本実施形態は、試料の結合定数及び解離定
数の測定に先だって試料の各濃度に応じた結合曲線及び
解離曲線を予測表示し、これらの曲線から結合度及び解
離度を解析し易い濃度を決定することができる。これに
より事前に試料濃度を決定する際の予備測定作業時間を
大幅に短縮して測定作業を効率的に行うことができる。
【0028】
【発明の効果】本発明は、結合定数及び解離定数を正確
に測定するのに適した試料濃度を予測すること、本測定
の測定時間を大幅に短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】SPR装置の概略を示す説明図である。
【図2】図1の個所Aを拡大して示す説明図である。
【図3】抗体や試薬に対する細胞の結合状態を示す模式
図である。
【図4】各濃度に応じて想定される結合曲線及び解離曲
線を示すグラフである。
【符号の説明】
1−SPR装置、3−ガラス基板、11−半円柱プリズ
ム、13−光照射装置、15−受光装置

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面プラズモン共鳴角測定により試料の結
    合定数及び解離定数を測定する際に使用する試料濃度を
    決定するに際し、記憶部材に記憶された表面プラズモン
    共鳴角検出時に光の反射率を算出する下記反応式データ
    に、試料から予測される解離定数値(KD値)、解離速
    度定数値(Kd値)及び試料の供給流速と試料の容量か
    ら予測される反応時間に関するデータを設定し、金属薄
    膜が製膜されたガラス基板から反射される光の各反射率
    (R)と予測される試料濃度とから各試料濃度に対応す
    る試料の結合曲線及び解離曲線を想定可能にした表面プ
    ラズモン共鳴角測定における試料濃度予測方法。 結合時の反応式 R={Ka・[A]・Rmax}/{Ka・[A]+K
    d}・{1−e-(Ka・[A ]+Kd)・t} 解離時の反応式 R=R0・e-Kd・t R:反応率、Ka:結合速度定数、Kd:解離速度定
    数、KD:解離定数、[A]:濃度、R0:反応時間終
    了後の値、t:反応時間
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007506967A (ja) * 2003-09-24 2007-03-22 ビアコーレ・アー・ベー 分子相互作用分析の方法及びシステム
JP2010043890A (ja) * 2008-08-11 2010-02-25 Fujifilm Corp 検出方法および検出システム
US7723122B2 (en) 2004-08-31 2010-05-25 Fujifilm Corporation Method for analyzing test substance by surface plasmon resonance analysis
JP2012177657A (ja) * 2011-02-28 2012-09-13 Idemitsu Kosan Co Ltd 吸着性化合物の分析方法

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