JP2001324354A - 光学スケールを用いた寸法測定装置 - Google Patents

光学スケールを用いた寸法測定装置

Info

Publication number
JP2001324354A
JP2001324354A JP2000142682A JP2000142682A JP2001324354A JP 2001324354 A JP2001324354 A JP 2001324354A JP 2000142682 A JP2000142682 A JP 2000142682A JP 2000142682 A JP2000142682 A JP 2000142682A JP 2001324354 A JP2001324354 A JP 2001324354A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
discretized
signal
data
moving
pitch
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000142682A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroo Fujita
宏夫 藤田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Citizen Watch Co Ltd
Original Assignee
Citizen Watch Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Citizen Watch Co Ltd filed Critical Citizen Watch Co Ltd
Priority to JP2000142682A priority Critical patent/JP2001324354A/ja
Publication of JP2001324354A publication Critical patent/JP2001324354A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Transform (AREA)
  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 光学スケールを用いた寸法測定装置におい
て、測定の分解能、測定精度と測定信頼性を向上させる
こと。 【解決手段】 光学スケールを透過して検出された2相
信号を離散化処理し、離散化信号の強度変化率の大きい
領域の信号強度だけを選択的に検出して離散化データを
作成する。強度変化率の大きい離散化データに対して、
移動開始位置と停止位置の近傍で検出された格子1ピッ
チを移動するときの離散化データと格子1ピッチ以下を
移動するときの離散化データの信号強度と信号個数を比
較し、離散化された信号個数の比例演算から格子1ピッ
チ以下の移動距離を検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学スケール(格
子)の移動を光学的手段で検出して寸法を測定する寸法
測定装置の信号処理系の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】精密部材などの生産ラインでは、加工ヘ
ッドの移動距離や、被加工物の寸法などを、インライン
で非接触に測定するニーズが強い。そのための簡易的な
寸法測定器として、2値(白黒)の光透過分布が一定の
ピッチで周期的に繰り返される微細な格子が多数形成さ
れた光学スケールを触針に取り付け、触針の移動に伴っ
て変化する光強度を検出して信号処理するものが多く用
いられている。
【0003】図4(a)に光学スケールを用いた従来の
寸法測定装置の構成例を示す。白色ランプや発光ダイオ
ード(LED)、半導体レーザ(LD)などの光源40
から放射された光はコリメート用レンズ405を介し、
光学スケール400を照明する。光学スケール400
は、移動格子41と固定格子42A、42Bの3個の格
子から構成される。移動格子41は触針(図示せず)に
取り付けられ、触針の動きに伴って矢印で示すA、B方
向に移動する。固定格子42A、42Bは移動格子41
の後方の特定の位置に固定して設置される。
【0004】移動格子41、固定格子42A、42Bの
各々の格子は2値の光透過分布の同一形状の矩形パター
ンからなり、各々の格子は共に格子1ピッチ長がaで、
白パターンと黒パターンの幅がそれぞれa/2である。
固定格子42Aと42Bは互いの格子位置を格子1ピッ
チ長の1/4ピッチだけシフトさせて配置し、固定格子
42A、42Bの後方に2個の受光器43A、43Bを
設置する。受光器43AはA相信号430を出力し、受
光器43BはB相信号435を出力する。A相信号43
0とB相信号435(以下に2相信号と称す)は共に移
動格子41の移動に応じて透過光強度が正弦波状に変化
する信号で、時間的に連続したアナログ信号である。固
定格子42Aと42Bの格子位置がa/4だけシフトし
ているため、A相信号430とB相信号435の位相は
π/2異なる。このアナログ2相信号を信号処理して寸
法を測定する。
【0005】図4(b)に2相信号の波形例を示して信
号処理を説明する。A相信号51とB相信号52は共に
移動格子41が格子1ピッチの距離を移動すると正弦波
が1周期変化する信号である。図はA相信号51の位相
がB相信号52の位相よりもπ/2進んでいる例であ
る。位置53で触針が移動を開始し、位置54で停止し
た場合を例にとる。位置53から位置54までの移動距
離が測定する寸法で、格子1ピッチ長の整数倍の移動距
離と格子1ピッチ長以下の移動距離の両方を検出する必
要がある。
【0006】図4(a)の正弦波個数カウント部44
は、正弦波の1周期で1個の信号個数をカウントして、
移動格子41の移動個数(整数)を計数すると共に、移
動格子41の移動方向を判定する。例えばA相信号51
の振幅の半値強度位置(55、56、57など)をカウ
ント動作のトリガー位置とし、正弦波の1周期毎に1個
の移動個数をカウントする。移動個数のカウントは、移
動格子41の移動方向に応じて行うことが必要で、2相
信号間の位相の進みと遅れから移動方向を判定する。例
えば、A相信号51の位相が進んでいる場合は、カウン
ト値を増加させるアップカウントを行う。B相信号52
の位相が進んでいる場合は、カウント値を減少させるダ
ウンカウントを行う。
【0007】格子1ピッチ以下の移動距離(端数移動距
離)は、移動開始位置53と次の基準位置55の間の距
離La、及び停止位置54とその直前の基準位置57と
の間の距離Lbである。距離La、Lbの検出精度で寸
法の測定分解能や測定精度が決まるため、正弦波信号の
1周期をいかに細かく分割して格子の停止位置を検出す
るかが重要である。そこで、位置53と54の正弦波の
位置に対応する正弦波の位相を正弦波強度から検出す
る。例えば、格子1ピッチ長aが10μmの場合に0.
1μmという分解能を得るには、格子1ピッチ間を10
0分割以上までに分割して位相を検出する必要がある。
【0008】位相象限判定部45は、停止位置53と5
4での2相信号51と52の強度から正弦波の位相象限
(1〜4)を決定する。正弦波は同じ強度値に対して異
なる二つの位置があるため、それを区別するために位相
象限を検出する。位置53では、A相信号51の位相は
第2象限(π/2〜π)、B相信号52の位相は第3象
限(π〜3/2π)と判定する。位相検出部46は、A
相信号51とB相信号52の振幅を共に±1の大きさに
規格化し、規格化強度(Va、Vb)から格子停止位置
53、54の位相を、例えば、arctan(Va/V
b)の式から検出する。このとき、三角関数のtan
値、あるいはsin値、cos値などが記憶された三角
関数テーブル47を予め用意しておき、三角関数テーブ
ル値を参照して位相を決定する。
【0009】例えば、停止位置54で検出された位相が
φであれば、格子1ピッチ以下の距離Lb=aφ/(2
π)である。距離Laの場合も同様である。したがっ
て、寸法測定の分解能は位相検出の分解能で決定され
る。格子1ピッチ長aを100分割して検出する場合、
位相は3度以内の誤差で検出する必要がある。寸法算出
部48は正弦波個数カウント部44で検出された格子1
ピッチの整数倍の移動距離と、位相検出部46で検出さ
れた格子1ピッチ以下の移動距離の和から寸法を算出す
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従来の寸法測定装置の
信号処理系における格子1ピッチ長以下の移動距離の検
出では、位相がπ/2異なる2相正弦波信号の強度を位
相に変換し、その位相から格子位置を検出していた。寸
法測定の分解能を高めるために、格子停止位置のA相信
号の強度VaとB相信号の強度Vbを共に高精度に検出
する必要がある。位相検出ではarctan(Va/V
b)を演算するが、正弦波の強度が最大値と最小値に近
い領域では、強度変化がブロード(位相の変化に対して
強度の変化が小さい)なため、強度VaあるいはVbの
検出誤差が生じて位相検出誤差が大きくなり、寸法測定
精度が低下するという問題がある。
【0011】また、2相信号の強度から位相を検出する
とき、2相信号の振幅を正確に一致させる必要がある。
そのため、受光部で光強度を光電変換する際のゲインの
精密な調整や、2相信号の強度を数値演算処理などで規
格化する必要がある。また、arctanの値を位相に
変換するとき、三角関数テーブル値を参照したり、三角
関数の級数展開式を計算して位相を算出する必要があっ
た。そのため、ハードウエアーやソフトウエアーが複雑
になるという問題がある。
【0012】さらには、arctan(Va/Vb)か
ら位相を算出するとき、A相信号とB相信号は共に正確
に正弦波の形状をしていることが重要である。検出され
る2相信号の形状は、移動格子と固定格子の間隔に応じ
て変化するため、移動格子と固定格子の間の距離を特定
の距離に精密に設定する必要がある。しかし、格子1ピ
ッチ長が短くなるほど、間隔の設定クリアランスが厳し
くなり、格子を設定するときの調整が複雑になる。ま
た、移動格子が移動するとき、移動格子と固定格子の間
隔が変化して、検出した2相信号が非正弦波状に変調さ
れる場合もある。このように、2相信号の形状が非正弦
波状になった場合は格子位置(強度)と位相が対応しな
くなり、寸法測定に誤差が生じるという問題も生じる。
【0013】正弦波信号の強度を三角関数テーブルを参
照して位相に変換することで格子位置を検出する従来法
の諸課題を解決するため、本発明による格子1ピッチ以
下の端数距離の検出においては、2相のアナログ信号を
時間的に離散化されたデジタル2相信号に変換すると共
に、離散化2相信号の強度変化率が大きい領域だけを選
択的に交互に検出し、特定の移動期間毎に検出された強
度変化率の大きい領域での離散化信号の強度と信号位置
(番号)を対応ずけて検出し、その信号強度や信号個数
を比較して格子1ピッチ以下の移動距離を高精度に検出
し、寸法測定の分解能と測定精度を向上させることを目
的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明のうち請求項1に記載の光学スケールを用
いた寸法測定装置は、触針と共に移動する所定の光透過
分布と格子ピッチを有する移動格子と該移動格子と同一
の光透過分布と格子ピッチを有して相互の格子位置を前
記格子1ピッチのほぼ1/4の距離シフトさせて平行に
配置した2個の固定格子からなる光学スケールと、該光
学スケールを照明する光源と、前記光学スケールを透過
した透過光強度を検出して位相がほぼ1/4ピッチシフ
トした2相信号を出力する2個の受光器などから構成さ
れる光学系と、前記2相信号を信号処理して寸法を算出
する信号処理系を備えた寸法測定装置において、前記信
号処理系は、前記2相信号から前記移動格子の移動方向
を判定して前記格子1ピッチ長の整数倍の移動距離を検
出する整数ピッチ距離検出部と、前記2相信号を時間的
に離散化された離散化2相信号に変換して該離散化2相
信号から前記格子1ピッチ長以下の移動距離を検出する
端数ピッチ距離検出部と、前記整数ピッチ距離検出部と
前記端数ピッチ距離検出部で検出された前記移動格子の
移動距離の和から寸法を算出する寸法算出部を備えるよ
うに構成される。
【0015】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の光学スケールを用いた寸法測定装置に関わり、
前記端数ピッチ距離検出部は、前記2相信号を一定周期
でサンプリングして離散化された2相信号を作成する離
散化2相信号作成部と、前記離散化2相信号の特定の移
動期間毎に前記離散化2相信号の強度変化率の大きい領
域の信号強度を交互に検出してその検出順に番号付けて
離散化データとして記憶する離散化データ記憶部と、前
記離散化データの中の前記移動格子の移動開始位置と移
動停止位置の二つの位置の近傍の前記格子1ピッチ以下
の移動期間で検出した前記離散化データを第1の離散化
データとする第1の離散化データ検出部と、前記離散化
データの中の前記第1の離散化データの直後と直前の各
々について前記格子1ピッチの移動期間で検出した前記
離散化データを第2の離散化データとする第2の離散化
データ検出部と、前記第1の離散化データの特定の第1
の信号番号での信号強度に対応する前記第2の離散化デ
ータの強度が得られるときの前記第2の離散化データの
第2の信号番号を検出して前記第1の信号番号と前記第
2の信号番号の関係を比較する離散化データ比較部と、
該離散化データ比較部での比較結果に基づいて少なくと
も前記第1の離散化データと前記第2の離散化データに
含まれる信号個数の関係を演算して前記移動格子の移動
開始前と移動停止後の格子停止位置を検出して前記格子
1ピッチ以下の移動距離を算出する格子停止位置検出部
を備えるように構成される。
【0016】また、請求項3に記載の発明は、請求項2
に記載の光学スケールを用いた寸法測定装置に関わり、
前記離散化2相信号作成部は、前記離散化された2相信
号に強度変化が生じる期間内だけ動作させるように構成
される。
【0017】また、請求項4に記載の発明は、請求項2
に記載の光学スケールを用いた寸法測定装置に関わり、
前記離散化データ記憶部は、前記離散化2相信号の最小
強度と最大強度の各々の近傍にそれぞれのスライス強度
を設け、前記離散化2相信号の一方の信号側の強度が前
記スライス強度レベルより大きくなったときと小さくな
ったときは、前記離散化2相信号の他方の信号側の強度
変化率の大きい領域を検出するように、前記二つのスラ
イス強度範囲内にある離散化2相信号の強度を特定の期
間毎に交互に選択して検出し、前記検出された離散化強
度を検出した順に番号付けて記憶するように構成され
る。
【0018】また、請求項5に記載の発明は、請求項4
に記載の光学スケールを用いた寸法測定装置に関わり、
前記離散化データ記憶部は、前記離散化2相信号に対す
る前記二つのスライス強度の範囲内にある1周期の期間
を4つの期間に分割したときの象限と対応付けて前記離
散化データの強度を前記のサンプリング順に記憶するよ
うに構成される。
【0019】また、請求項6に記載の発明は、請求項2
に記載の光学スケールを用いた寸法測定装置に関わり、
前記格子停止位置検出部は、前記離散化データ比較部で
比較した信号番号が実質的に一致すると判定した場合
は、前記第1の離散化データの信号個数と前記第2の離
散化データの信号個数との比例演算を行って前記格子1
ピッチ以下の移動距離を検出するように構成される。
【0020】また、請求項7に記載の発明は、請求項2
に記載の光学スケールを用いた寸法測定装置に関わり、
前記格子停止位置検出部は、前記離散化データ比較部で
比較した信号番号が実質的に一致しないと判定した場合
は、前記第2の信号番号と前記第1の離散化データの信
号個数と前記第2の離散化データの信号個数との間で比
例演算を行い、前記第1の離散化デ−タが得られたとき
に前記格子1ピッチの距離を移動すると仮定したときに
得られると予想される仮想信号個数を検出し、前記第1
の離散化データの信号個数と前記仮想信号個数との比例
演算を行って前記格子1ピッチ以下の移動距離を検出す
るように構成される。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明による寸法測定装置の信号
処理系は、移動格子の格子1ピッチ長以下の移動距離を
高分解能に検出する構成に関する。高分解能化を実現す
るために本発明は、アナログ信号として得られる2相信
号をA/D変換器などで一定のサンプリング周期で離散
化し、デジタル化された離散化2相信号に変換する。以
上の2種類の2相信号において、アナログ2相信号から
は従来例と同様に移動格子の移動方向を判定して格子1
ピッチの整数倍の移動個数をカウントし、格子1ピッチ
の整数倍の移動距離を検出する。離散化2相信号からは
格子1ピッチ以下の端数の移動距離を検出する。以上で
検出された移動格子の整数倍の移動距離と端数の移動距
離の和から寸法を測定する。
【0022】離散化2相信号に対しては、特定の移動期
間毎に、信号強度の変化率が大きい領域の強度を交互に
選択的に検出し、その強度を検出順に番号付けて離散化
データとして記憶する。光学スケールの格子1ピッチ長
とサンプリング周期が一定であるため、移動格子が格子
1ピッチの距離を移動するときに検出された離散化信号
の信号個数が、その移動速度で移動中という条件下にお
いての格子1ピッチ長に対応する。すなわち、離散化2
相信号の1周期に含まれる離散化データの信号個数が格
子1ピッチの長さ基準となる。
【0023】格子1ピッチ内の各位置は、離散化データ
の強度とその強度が得られる信号番号で決定される。そ
こで、本発明は移動格子が1周期の期間を移動したとき
に検出された離散化データの強度と信号個数の組み合わ
せデータを格子1ピッチ内の位置の検出基準とする。格
子の移動開始位置と移動停止位置の近傍の格子1ピッチ
以下の移動期間で検出した離散化データと、その特定の
移動期間の直後と直前の各々の格子1ピッチの移動期間
で検出した離散化データとを比較する。この場合、上記
2種類の離散化データの強度と共に信号番号も併せて比
較し、格子1ピッチ以下の移動距離を検出する。以上の
離散化データにおいて、離散化2相信号の強度変化率が
大きい領域の強度だけを検出対象にすることで、移動格
子の格子1ピッチ以下のわずかな距離の移動でも強度変
化が感度よく検出でき、それが信号個数の変化として検
出される。
【0024】2相信号の位相が1周期の1/4ピッチ
(π/2)ほどシフトしている場合、一方の信号の強度
が最大強度と最小強度の付近にあれば、他方の信号の強
度は強度変化率が大きい中間強度領域にある。そこで、
離散化2相信号の最大強度と最小強度の付近の強度変化
率が小さい領域は検出対象とせず、中間領域の強度変化
率が大きい領域だけを検出対象にする。そのために、2
相信号の一方の側の信号強度が最大強度、あるいは最小
強度に近い場合には他方の側の強度の変化率が大きい領
域を検出するように、2相信号の強度を交互に選択検出
する。このようにして、特定の移動期間毎に離散化2相
信号の強度をサンプリング順に番号付けて検出し、信号
強度と信号個数を離散化データとしてメモリー回路に記
憶する。
【0025】サンプリング検出では、2相信号の強度に
変化があるときだけ検出し、移動格子が停止して強度変
化がないときは検出しない。本実施例は、設定したスラ
イス強度に対する2相信号の強度の大小を判定し、強度
がほぼ直線的に変化する側の信号を選択し、その信号強
度を検出する。移動格子の移動に応じて2相信号のほぼ
1/4周期毎に上記の直線領域の信号が交互に選択され
るため、各周期でA相信号とB相信号が2回づつ選択さ
れる。検出された離散化信号はその1周期を〜の4
つの信号象限に分割して記憶する。
【0026】移動格子が移動を開始して停止するまでの
移動期間で検出した離散化データに対して、以下の2種
類の離散化データを抽出する。第1の離散化データは、
移動格子が移動を開始した位置と停止した位置の各々に
ついて、格子1ピッチ以下の距離を移動した期間で得ら
れる離散化データである。第2の離散化データは、第1
の離散化データが得られる直後の1周期と直前の1周期
の期間を移動したときに検出される離散化データであ
る。そのため、通常に移動している期間では、2相信号
の1周期が得られる毎に記憶するデータを順次更新し、
隣合った2周期分のデータを順次記憶しておく。
【0027】第1の離散化データと第2の離散化データ
の比較では、第1の離散化データの特定の信号番号での
強度と、その強度が得られるときの第2の離散化データ
の信号番号を比較する。このとき、同じ信号象限同士の
離散化強度を比較する。例えば移動格子が移動後に停止
する場合は、第1の離散化データの最後の信号番号での
離散化強度と同じ離散化強度が得られる第2の離散化デ
ータの信号番号を検出し、二つの信号番号を比較する。
比較した二つの信号番号が同じであれば、移動格子の移
動速度は一定であると判断して、第1の離散化データの
信号個数と第2の離散化データの信号個数を比例演算し
て、格子停止位置での格子1ピッチ以下の移動距離を算
出する。
【0028】同じく、移動格子が移動を停止した位置
で、第1の離散化データの最後の信号番号での離散化強
度と同じ離散化強度が得られる第2の離散化データの信
号番号とが異なる場合は、移動格子の移動速度が変化し
たと判断する。この場合は、前述のような二つの信号個
数の単純な比例関係では格子停止位置が決定できない。
そこで、隣り合った2つの移動期間では信号強度や移動
格子の移動速度が不連続で非線形に変化せず、線形に変
化すると仮定する。この場合は、第1の離散化データが
得られたときの移動速度で格子1ピッチの期間を移動す
ると仮定したときに得られる信号個数を推定し、第1の
離散化データの信号個数と推定した信号個数との比から
格子1ピッチ以下の移動距離を検出する。
【0029】本発明による離散化2相信号の信号処理系
は、2相信号の信号形状が正弦波から変調されて信号強
度が非線形に変化したり、移動期間中に信号強度が変動
する場合にも有効な方法である。従来の寸法測定装置の
信号処理系のように、三角関数表のような参照テーブル
を用いて強度を位置に変換する方法では、信号形状が変
化したときは予め準備した参照テーブルが無効になる。
本発明は信号強度と格子位置の関係を予め定めた参照テ
ーブルを用いることなく、測定器が計測する離散化2相
信号の信号個数と信号強度の組み合わせの離散化データ
を参照テーブルとして利用するため、2相信号の正弦性
の変動や強度変動に依存しないで安定な寸法測定が可能
である。
【0030】以下に図面を用いて本発明の実施の形態を
詳細に説明する。図1(a)は本発明による寸法測定装
置の構成例、図1(b)は本発明の信号処理で用いる2
種類の2相信号の波形例である。図1(a)において、
光学スケール400を含む光学系の構成は、図4に示し
た従来の寸法測定装置の光学系と同様の構成であり、各
図番も図4(a)と同一である。本発明では、固定格子
42Aと42Bの格子位置は正確に格子1ピッチの1/
4シフトしている必要はなく、1/4ピッチに近い距離
シフトしていればよい。また、固定格子42Aと42B
は受光器43Aと43Bと実質的に接触させる配置が望
ましい。そのために、固定格子42Aと42Bの各々の
格子パターンを受光器43Aと43Bの個々の受光面上
に直接形成して、固定格子と受光器を一体化してもよ
い。
【0031】移動格子41の移動に伴って生じる2相信
号100(A相信号)と105(B相信号)は、位相が
ほぼ1/4ピッチシフトした正弦波状に強度が変化する
信号である。2相信号間の位相シフトは、固定格子42
Aと42Bの格子位置のシフト距離に応じて決まる。ま
た、2相信号100と105の1周期は光学スケール4
00の格子1ピッチ長aに対応する。平行光で光学スケ
ール400を照射する場合、移動格子41と固定格子4
2A、42Bの間の隙間距離Lは、格子ピッチと光の波
長で定まるフーリエイメージ距離に設置する。例えば、
格子1ピッチが10μmで、照明光の平均波長λが60
0nmのとき、フーリエイメージ距離は160μm程度
である。
【0032】以上の光学スケール400を透過した2相
信号100と105は時間的に連続して変化するアナロ
グ信号である。図1(b)に示す波形15が2相信号1
00と105である。整数ピッチ距離検出部11は、波
形15のアナログ2相信号を信号処理して、格子1ピッ
チ長の整数倍の移動距離を検出する。この移動距離の検
出では、移動格子41の移動方向も併せて検出する。な
お、上記の整数ピッチ距離の検出は、図4に示した従来
の寸法測定装置の検出と同じである。
【0033】端数ピッチ距離検出部12は、アナログ2
相信号100と105を離散化処理してデジタル化され
た離散化2相信号に変換し、移動格子41の移動開始前
と移動停止後の格子停止位置を検出して格子1ピッチ以
下の移動距離を検出する。図1(b)の波形17が離散
化2相信号の例で、波形110と115がアナログ2相
信号波形15の100と105に対応する。寸法算出部
13は、整数ピッチ距離検出部11で検出した格子1ピ
ッチの整数倍の移動距離と、端数ピッチ距離検出部12
で検出した格子1ピッチ以下の移動距離の和から、移動
格子41の全体の移動距離を算出して寸法を測定する。
以上の構成において、整数ピッチ距離検出部11、端数
ピッチ距離検出部12及び寸法算出部13が信号処理系
で、本発明は端数ピッチ距離検出部12の構成に関す
る。
【0034】図2(a)に端数ピッチ距離検出部12の
実施例、図2(b)に離散化2相信号の波形例を示して
動作を説明する。図2(a)において、離散化2相信号
作成部21は、例えばA/D変換器などからなり、時間
的に連続した2相信号100と105を一定のサンプリ
ング周期で離散化し、時間的に離散化された離散化2相
信号200と205に変換する。格子1ピッチ長aが1
0μm、移動格子41が1m/secの移動速度で移動
する場合は、格子1ピッチ間を100分割して0.1μ
mの分解能を実現するには、サンプリング周波数は10
MHzに設定すればよい。本発明では離散化2相信号の
信号個数を検出するため、サンプリング周期が短いほど
離散化2相信号200、205の1周期に含まれる信号
個数が多くなり、測定分解能が向上する。
【0035】離散化データ記憶部22は、離散化2相信
号200と205の特定の移動期間毎に、強度変化率の
大きい領域の離散化強度を選択して検出すると共に、離
散化2相信号の1周期が4分割されたどの区域(象限)
にあるかという信号象限(〜)を検出する。図2
(b)の離散化2相信号波形200と205において、
2相信号の強度は厳密に等しく設定する必要はない。こ
こで、二つのスライス強度210と215を設定する。
例えば、離散化2相信号200と205の強度が等しく
なる位置をスライス強度に設定し、スライス強度210
と215に対する離散化2相信号200と205の強度
の大小を比較し、強度変化率の大きい領域の強度を交互
に選択して検出する。
【0036】B相信号205の強度がA相信号200の
強度よりも大きく、かつスライス強度210よりも大き
いときは、信号は象限にある。また、B相信号205
の強度がA相信号200の強度よりも小さく、かつスラ
イス強度215よりも小さいときは象限にある。例え
ば、象限の場合、B相信号205の強度は最大強度付
近にあって強度変化率が小さいが、A相信号200の強
度はほぼ直線的に変化して強度変化率が大きい。そこ
で、象限の場合はA相信号200を選択する。象限
にある場合はB相信号205を選択する。このように、
離散化2相信号の強度がブロードに変化する領域は検出
せず、強度がほぼ直線状に変化する領域の強度だけを1
周期のほぼ1/4ピッチ毎に交互に選択して検出する。
以上で検出された離散化強度をサンプリングして検出し
た順に番号付けて、離散化データとして記憶する。
【0037】以上の記憶された離散化データに対して、
特定の移動期間で得られた2種類の離散化データを抽出
して比較演算する。第1の離散化データ検出部23は、
移動格子41が移動を開始した位置から次の特定の基準
位置までの格子1ピッチ以下の移動期間、及び、移動格
子41が移動して停止するときの特定の基準位置から停
止位置までの格子1ピッチ以下の移動期間の各々につい
て、その期間内に検出した離散化データの信号強度と信
号個数、及び信号象限を第1の離散化データとして検出
する。このとき、上記の離散化2相信号の基準位置と
は、例えば、離散化2相信号の互いの強度が等しくなる
位置である。
【0038】第2の離散化データ検出部24は、移動格
子41が移動を開始した位置で第1の離散化データを検
出した次の格子1ピッチの移動期間、及び、移動を停止
した位置で検出した第1の離散化データの直前の格子1
ピッチを移動した期間で得られた離散化データの強度と
信号個数、及び信号象限を第2の離散化データとして検
出する。第2の離散化データは、移動格子41が移動し
ている最中では、各1周期を移動して検出した離散化デ
ータは1周期毎に順次書き換えてデータを更新する。
【0039】離散化データ比較部25は、移動格子41
が移動を開始した位置と停止した位置の近傍の二つの移
動期間について、第1の離散化データと第2の離散化デ
ータの信号強度と信号個数、信号象限を比較する。移動
格子41が移動を開始した位置での離散化データの比較
では、第1の離散化データの先頭番号となる第1の信号
番号での信号強度と実質的に等しくなる第2の離散化デ
ータの信号強度が得られるときの信号番号となる第2の
信号番号を検出する。次に、第1の離散化データに含ま
れる信号個数と、第2の離散化データに含まれる信号個
数と第2の信号番号の差の信号個数を比較する。
【0040】移動格子41が移動後に停止する位置での
離散化データの比較では、停止位置での第1の離散化デ
ータの信号個数となる第1の信号番号での信号強度と実
質的に等しくなる第2の離散化データの信号強度が得ら
れるときの信号番号となる第2の信号番号を検出し、第
1の信号番号と第2の信号番号を比較する。以上の信号
強度の比較は、同じ信号象限での強度で比較する。以上
の二つの信号個数の比較で、比較した2つの信号番号
(信号個数)が同じであれば、移動格子41はその近傍
では同じ移動速度であると判断する。信号番号が異なれ
ば移動格子41の移動速度は変化していると判断する。
【0041】格子停止位置検出部26は、離散化データ
比較部25での信号個数の比較結果に基づいて、移動格
子41の移動開始前と移動停止後の各々での格子停止位
置を検出し、格子1ピッチ以下の移動距離を検出する。
離散化データ比較部25で、第1の信号番号と第2の信
号番号が同じ値で移動格子41の移動速度が一定と判断
すれば、例えば第1の離散化データの信号個数と第2の
離散化データの信号個数との比例演算から格子の停止位
置を決定する。
【0042】第1の信号番号と第2の信号番号が異な
り、移動格子41の移動速度が変化したと判断すれば、
第1の離散化データが得られたときの移動速度で格子1
ピッチの距離を移動すると想定したときに得られると予
想される仮想信号個数を算出して、第1の離散化データ
の信号個数と仮想信号個数との比例演算から格子の停止
位置を決定する。
【0043】図3に離散化データの例を示して、離散化
データ比較部25と格子停止位置検出部26の詳細な動
作を説明する。図3(a)の波形30は離散化データ記
憶部22で検出、記憶された強度変化率が大きい領域で
の離散化データの波形例で、移動格子41が位置31で
停止する場合の強度と信号象限である。図3(b)は第
1の離散化データ36と第2の離散化データ37であ
る。期間32は移動停止直前の格子1ピッチの移動期間
で、この期間で検出された離散化データが第2の離散化
データ37で、象限から象限までの全体の信号強度
V1、V2、・・Vpをサンプリングした順番に象限と
対応付けて記憶する。1周期の期間に含まれる信号個数
がpである。
【0044】期間33は、移動格子41が移動を停止す
るまでの格子1ピッチ以下の移動期間で、この期間で検
出した離散化データが第1の離散化データ36で、象
限の途中までの信号強度V1、V2、・・、Vjをサン
プリングした順番に象限と対応付けて記憶する。この期
間33で得られた信号個数がkである。以上の第1の離
散化データ36と第2の離散化データ37の信号強度、
信号個数、信号象限を比較して、格子停止位置31が格
子1ピッチのどの位置であるかを検出する。
【0045】離散化データ比較部25は、離散化データ
36と37を比較する。第1の離散化データ36の最後
の信号強度Vj(象限で信号番号k)が、第2の離散
化データ37の象限での信号強度Vjと等しくなると
きの信号番号jを検出する。このとき、kとjが等しけ
れば移動格子41は2つの期間32と33で等速度で移
動していると判定する。jとkが等しくなければ移動格
子41は上記2つの期間で移動速度が変化したと判定す
る。
【0046】格子停止位置検出部26は、前述の第1の
離散化データ36と第2の離散化データ37の信号番号
の比較結果に基づいて、信号番号kが格子1ピッチ内の
どの位置であるかを検出する。移動格子41の移動速度
が一定と判断した場合は、第2の離散化データの1周期
に含まれる信号個数pと第1の離散化データの信号個数
kとの比例関係から、期間33での移動距離はak/p
であると検出する。aは格子1ピッチ長である。
【0047】移動格子41の移動速度が変化した場合
は、第1の離散化データ36の信号個数kと、第2の離
散化データ37の信号番号jと信号個数pの3つの信号
個数を参照して格子1ピッチ以下の移動距離を検出す
る。移動格子41が期間33での移動速度で格子1ピッ
チの距離を進むと仮定したとき、仮定した1周期の期間
で得られると推定される仮想信号個数qは、q=pk/
jである。ただし、隣り合った2つの期間では移動速度
は比例すると仮定する。そこで、第1の離散化データ3
6での信号個数kと仮想信号個数qの間の比例関係か
ら、期間33での移動距離はak/qであると検出す
る。
【0048】以上で述べた実施例は移動格子と固定格子
を用いた寸法測定器であったが、本発明の信号処理は、
一つの回折格子の格子干渉を用いた2相正弦波信号を出
力する寸法測定器にも応用できる。さらには、本発明の
寸法測定器の信号処理は、寸法測定以外の位置合わせな
どの多くの分野にも適用可能である。
【0049】
【発明の効果】本発明の寸法測定装置の信号処理系は、
2相信号の強度を比較して強度変化率の大きい領域の強
度だけを選択的に検出するため、移動格子がわずかに移
動しても、移動に伴う信号強度の変化を感度良く検出す
ることができるという効果がある。また、本発明の信号
処理系は、検出される2相信号を離散化して離散化信号
の個数を検出する。離散化信号個数が格子1ピッチの長
さ基準になるため、離散化するサンプリング周期を短く
することで測定の分解能が向上する。
【0050】さらには、本発明の信号処理系は、測定器
が検出する信号自体を参照データとするため、予め格子
位置と信号強度を対応付ける参照テーブルが不要であ
る。2相信号の強度変化率が大きい領域で信号強度が非
線形に変化したり、信号強度が変動する場合でも、隣合
った2周期の期間での離散化信号を比較するため、上記
の信号強度の変動に影響されないで、安定した寸法測定
が可能である。
【0051】さらには、正弦波の形状が変化した場合で
も、離散化信号の個数を検出するために強度の変動の影
響を受けない。そのため、移動格子と固定格子の隙間距
離の設定のクリアランスが広がり、格子設定が簡素にな
る。また、2相信号の強度レベルを正確に一致させる必
要がないため、受光器の光電変換ゲインの調整も簡素に
なる。以上により、2相信号の1周期の期間を100分
割以上までに細かく分割してサブミクロン領域の分解能
が簡素な構成可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の寸法測定装置の構成例を示す
図、(b)は連続2相信号と離散化2相信号の波形例を
示す図である。
【図2】(a)は本発明の信号処理系の端数ピッチ距離
検出部の構成例を示すブロック図、(b)は離散化2相
信号の波形を示す図である。
【図3】(a)は離散化2相信号の強度変化率の大きい
領域を検出したときの離散化データの波形例、(b)は
格子停止位置付近の離散化データの例である。
【図4】(a)は従来の寸法測定装置の構成例を示す
図、(b)はアナログ2相正弦波信号波形を示す図であ
る。
【符号の説明】
11 整数ピッチ距離検出部 12 端数ピッチ距離検出部 13 寸法算出部 21 離散化2相信号作成部 22 離散化データ記憶部 23 第1の離散化データ検出部 24 第2の離散化データ検出部 25 離散化データ比較部 26 格子停止位置検出部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 触針と共に移動する所定の光透過分布と
    格子ピッチを有する移動格子と該移動格子と同一の光透
    過分布と格子ピッチを有して相互の格子位置を前記格子
    1ピッチのほぼ1/4の距離シフトさせて平行に配置し
    た2個の固定格子からなる光学スケールと、該光学スケ
    ールを照明する光源と、前記光学スケールを透過した透
    過光強度を検出して位相がほぼ1/4ピッチシフトした
    2相信号を出力する2個の受光器などから構成される光
    学系と、前記2相信号を信号処理して寸法を算出する信
    号処理系を備えた寸法測定装置において、 前記信号処理系は、前記2相信号から前記移動格子の移
    動方向を判定して前記格子1ピッチ長の整数倍の移動距
    離を検出する整数ピッチ距離検出部と、前記2相信号を
    時間的に離散化された離散化2相信号に変換して該離散
    化2相信号から前記格子1ピッチ長以下の移動距離を検
    出する端数ピッチ距離検出部と、前記整数ピッチ距離検
    出部と前記端数ピッチ距離検出部で検出された前記移動
    格子の移動距離の和から寸法を算出する寸法算出部を備
    え、前記移動格子の移動距離から寸法を測定することを
    特徴とする光学スケールを用いた寸法測定装置。
  2. 【請求項2】 前記端数ピッチ距離検出部は、前記2相
    信号を一定周期でサンプリングして離散化された2相信
    号を作成する離散化2相信号作成部と、前記離散化2相
    信号の特定の移動期間毎に前記離散化2相信号の強度変
    化率の大きい領域の信号強度を交互に検出してその検出
    順に番号付けて離散化データとして記憶する離散化デー
    タ記憶部と、前記離散化データの中の前記移動格子の移
    動開始位置と移動停止位置の二つの位置の近傍の前記格
    子1ピッチ以下の移動期間で検出した前記離散化データ
    を第1の離散化データとする第1の離散化データ検出部
    と、前記離散化データの中の前記第1の離散化データの
    直後と直前の各々について前記格子1ピッチの移動期間
    で検出した前記離散化データを第2の離散化データとす
    る第2の離散化データ検出部と、前記第1の離散化デー
    タの特定の第1の信号番号での信号強度に対応する前記
    第2の離散化データの強度が得られるときの前記第2の
    離散化データの第2の信号番号を検出して前記第1の信
    号番号と前記第2の信号番号の関係を比較する離散化デ
    ータ比較部と、該離散化データ比較部での比較結果に基
    づいて少なくとも前記第1の離散化データと前記第2の
    離散化データに含まれる信号個数の関係を演算して前記
    移動格子の移動開始前と移動停止後の格子停止位置を検
    出して前記格子1ピッチ以下の移動距離を算出する格子
    停止位置検出部を備えたことを特徴とする請求項1に記
    載の光学スケールを用いた寸法測定装置。
  3. 【請求項3】 前記離散化2相信号作成部は、前記離散
    化された2相信号に強度変化が生じる期間内だけ動作さ
    せることを特徴とする請求項2に記載の光学スケールを
    用いた寸法測定装置。
  4. 【請求項4】 前記離散化データ記憶部は、前記離散化
    2相信号の最小強度と最大強度の各々の近傍にそれぞれ
    のスライス強度を設け、前記離散化2相信号の一方の信
    号側の強度が前記スライス強度レベルより大きくなった
    ときと小さくなったときは、前記離散化2相信号の他方
    の信号側の強度変化率の大きい領域を検出するように、
    前記二つのスライス強度範囲内にある前記離散化2相信
    号の強度を特定の期間毎に交互に選択して検出し、前記
    検出された離散化強度を検出した順に番号付けて記憶す
    ることを特徴とする請求項2に記載の光学スケールを用
    いた寸法測定装置。
  5. 【請求項5】 前記離散化データ記憶部は、前記離散化
    2相信号に対する前記二つのスライス強度の範囲内にあ
    る1周期の期間を4つの期間に分割したときの象限と対
    応付けて前記離散化データの強度を前記のサンプリング
    順に記憶することを特徴とする請求項4に記載の光学ス
    ケールを用いた寸法測定装置。
  6. 【請求項6】 前記格子停止位置検出部は、前記離散化
    データ比較部で比較した信号番号が実質的に一致すると
    判定した場合は、前記第1の離散化データの信号個数と
    前記第2の離散化データの信号個数との比例演算を行っ
    て前記格子1ピッチ以下の移動距離を検出することを特
    徴とする請求項2に記載の光学スケールを用いた寸法測
    定装置。
  7. 【請求項7】 前記格子停止位置検出部は、前記離散化
    データ比較部で比較した信号番号が実質的に一致しない
    と判定した場合は、前記第2の信号番号と前記第1の離
    散化データの信号個数と前記第2の離散化データの信号
    個数との間で比例演算を行い、前記第1の離散化デ−タ
    が得られたときに前記格子1ピッチの距離を移動すると
    仮定したときに得られると予想される仮想信号個数を検
    出し、前記第1の離散化データの信号個数と前記仮想信
    号個数との比例演算を行って前記格子1ピッチ以下の移
    動距離を検出することを特徴とする請求項2に記載の光
    学スケールを用いた寸法測定装置。
JP2000142682A 2000-05-16 2000-05-16 光学スケールを用いた寸法測定装置 Pending JP2001324354A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000142682A JP2001324354A (ja) 2000-05-16 2000-05-16 光学スケールを用いた寸法測定装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000142682A JP2001324354A (ja) 2000-05-16 2000-05-16 光学スケールを用いた寸法測定装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001324354A true JP2001324354A (ja) 2001-11-22

Family

ID=18649603

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000142682A Pending JP2001324354A (ja) 2000-05-16 2000-05-16 光学スケールを用いた寸法測定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001324354A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020049620A1 (ja) * 2018-09-03 2020-03-12 株式会社島津製作所 干渉計移動鏡位置測定装置及びフーリエ変換赤外分光光度計

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020049620A1 (ja) * 2018-09-03 2020-03-12 株式会社島津製作所 干渉計移動鏡位置測定装置及びフーリエ変換赤外分光光度計
CN112567196A (zh) * 2018-09-03 2021-03-26 株式会社岛津制作所 干涉仪移动镜位置测定装置和傅里叶变换红外分光光谱仪
JPWO2020049620A1 (ja) * 2018-09-03 2021-05-20 株式会社島津製作所 干渉計移動鏡位置測定装置及びフーリエ変換赤外分光光度計
JP7099530B2 (ja) 2018-09-03 2022-07-12 株式会社島津製作所 干渉計移動鏡位置測定装置及びフーリエ変換赤外分光光度計
US11860037B2 (en) 2018-09-03 2024-01-02 Shimadzu Corporation Interferometer movable mirror position measurement apparatus and fourier transform infrared spectroscopy

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN100516780C (zh) 采用串联多比特内插子编码器的绝对编码器
CN112567196B (zh) 干涉仪移动镜位置测定装置和傅里叶变换红外分光光谱仪
EP0316356B1 (en) Improvements in or relating to measuring
US6492637B1 (en) Dimension measuring device
US10072950B2 (en) Encoder and method of outputting measurement value of position or angle
US5098190A (en) Meterology using interferometric measurement technology for measuring scale displacement with three output signals
JPH05223599A (ja) 高調波のない周期信号を発生させる装置
US6958819B1 (en) Encoder with an alignment target
US7748251B2 (en) Circuit configuration and method for ascertaining tilt errors in connection with a position-measuring device
JP2000304507A (ja) 回折格子の回折光干渉を用いた寸法測定装置
JPH08178613A (ja) 干渉計用光検出器
JPS58191906A (ja) 基準尺を用いた測長方法
JP2001324354A (ja) 光学スケールを用いた寸法測定装置
JP3649363B2 (ja) 光学式位置検出器
JP2000121316A (ja) 光学スケールを用いた寸法測定装置
JP2013195071A (ja) 光学式エンコーダ
KR101361625B1 (ko) 위치 측정 장치 및 위치 측정 방법
KR101341073B1 (ko) 광학 인코더
JPH11271026A (ja) 光学スケールを用いた寸法測定装置
Su et al. Software solution to counting and subdivision of moire fringes with wide dynamic range
JP2002286506A (ja) 光学スケールを用いた寸法測定装置
JP3059714B1 (ja) 相対位置計測装置
Sasaki et al. Measurement of cylinder diameter by using sinusoidally vibrating sinusoidal gratings
JP2000088607A (ja) 光学スケールを用いたフラッシング式寸法測定装置
JP4400996B2 (ja) 原点信号発生装置