JP2001323782A - トンネル掘削機 - Google Patents
トンネル掘削機Info
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- JP2001323782A JP2001323782A JP2000143842A JP2000143842A JP2001323782A JP 2001323782 A JP2001323782 A JP 2001323782A JP 2000143842 A JP2000143842 A JP 2000143842A JP 2000143842 A JP2000143842 A JP 2000143842A JP 2001323782 A JP2001323782 A JP 2001323782A
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- JP
- Japan
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- trunk
- guide plate
- excavator
- underground pit
- tunnel excavator
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- Excavating Of Shafts Or Tunnels (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 支保工の作業が掘進を停止することなく効率
的かつ安全に行えるトンネル掘削機を提供する。 【解決手段】 方向修正ジャッキ8で傾動可能に接続さ
れた前胴1a及び中胴1bと、中胴1bと前後方向に摺
動可能にかつ傾動可能に接続された後胴1dと、中胴1
b及び後胴1dに連結されたスライドジャッキ12と、
前胴1aを地下坑壁に固定できるフロントグリッパ13
と、後胴1dを地下坑壁に固定できるリヤグリッパ11
とを備え、後胴1dと前胴1a及び中胴1bとで尺取り
運動をさせて前進させながら後胴1dの後方の地下坑に
支保工を実施するトンネル掘削機において、支保工実施
時に地下坑天井部からの崩落土砂から作業員を防護でき
るガイドプレート30を後胴1dの上半部側に前後に摺
動できるように設置し、このガイドプレート30をシー
ルドジャッキ14で前後に摺動させ得るようにした。
的かつ安全に行えるトンネル掘削機を提供する。 【解決手段】 方向修正ジャッキ8で傾動可能に接続さ
れた前胴1a及び中胴1bと、中胴1bと前後方向に摺
動可能にかつ傾動可能に接続された後胴1dと、中胴1
b及び後胴1dに連結されたスライドジャッキ12と、
前胴1aを地下坑壁に固定できるフロントグリッパ13
と、後胴1dを地下坑壁に固定できるリヤグリッパ11
とを備え、後胴1dと前胴1a及び中胴1bとで尺取り
運動をさせて前進させながら後胴1dの後方の地下坑に
支保工を実施するトンネル掘削機において、支保工実施
時に地下坑天井部からの崩落土砂から作業員を防護でき
るガイドプレート30を後胴1dの上半部側に前後に摺
動できるように設置し、このガイドプレート30をシー
ルドジャッキ14で前後に摺動させ得るようにした。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、掘削機本体が少な
くとも前胴及び後胴を有する複数の胴部で構成され、後
胴と後胴の前方側の胴部とで尺取り運動をさせることに
より後胴の前方側の胴部を推進して地下坑を掘削すると
ともに、後胴後方の地下坑に対して支保工を実施するト
ンネル掘削機に関する。
くとも前胴及び後胴を有する複数の胴部で構成され、後
胴と後胴の前方側の胴部とで尺取り運動をさせることに
より後胴の前方側の胴部を推進して地下坑を掘削すると
ともに、後胴後方の地下坑に対して支保工を実施するト
ンネル掘削機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、地下坑を掘削するトンネル掘削機
として、前部にカッタを設けた前胴及び前後に摺動でき
るように接続された後胴とを少なくとも有する複数の胴
部で構成された掘削機本体と、後胴及び後胴の前方側の
胴部に連結されたスライドジャッキと、後胴の前方側の
胴部(例えば前胴)を地下坑壁に固定できるフロントグ
リッパと、後胴を地下坑壁に固定できるリヤグリッパと
を備えたトンネル掘削機が使用されていた。このトンネ
ル掘削機は、後胴及び後胴の前方側の胴部をそれぞれリ
ヤグリッパ及びフロントグリッパとで交互に固定しなが
らスライドジャッキを伸縮して後胴と後胴の前方側の胴
部とで尺取り運動をさせる。そして、後胴をリヤグリッ
パで固定してスライドジャッキを伸ばす過程で、リヤグ
リッパで反力をとりながら後胴の前方側の胴部をスライ
ドジャッキで推進する。
として、前部にカッタを設けた前胴及び前後に摺動でき
るように接続された後胴とを少なくとも有する複数の胴
部で構成された掘削機本体と、後胴及び後胴の前方側の
胴部に連結されたスライドジャッキと、後胴の前方側の
胴部(例えば前胴)を地下坑壁に固定できるフロントグ
リッパと、後胴を地下坑壁に固定できるリヤグリッパと
を備えたトンネル掘削機が使用されていた。このトンネ
ル掘削機は、後胴及び後胴の前方側の胴部をそれぞれリ
ヤグリッパ及びフロントグリッパとで交互に固定しなが
らスライドジャッキを伸縮して後胴と後胴の前方側の胴
部とで尺取り運動をさせる。そして、後胴をリヤグリッ
パで固定してスライドジャッキを伸ばす過程で、リヤグ
リッパで反力をとりながら後胴の前方側の胴部をスライ
ドジャッキで推進する。
【0003】この種のトンネル掘削機は、主として硬質
地山を掘削するため、掘削した後胴後方の地下坑に支保
工を実施しないことも多いが、地山の崩落する危険性が
あるときには支保工を実施し、地山が軟弱地盤のときに
は、シールド掘進機と同様、セグメントで覆工すること
もある。本発明は、こうしたトンネル掘削機で支保工を
実施するときに生じる問題を解決しようとするものであ
る。
地山を掘削するため、掘削した後胴後方の地下坑に支保
工を実施しないことも多いが、地山の崩落する危険性が
あるときには支保工を実施し、地山が軟弱地盤のときに
は、シールド掘進機と同様、セグメントで覆工すること
もある。本発明は、こうしたトンネル掘削機で支保工を
実施するときに生じる問題を解決しようとするものであ
る。
【0004】そこで、図7及び図8を用いてこうしたト
ンネル掘削機に関する技術内容の概要及び問題点を説明
する。図7は、従来のトンネル掘削機の要部の縦断面
図、図8は、従来のトンネル掘削機の問題点を説明する
ための図7と同様の図である。なお、トンネル掘削機に
関する技術内容の詳細は、「発明の実施の形態」の項で
改めて説明する。
ンネル掘削機に関する技術内容の概要及び問題点を説明
する。図7は、従来のトンネル掘削機の要部の縦断面
図、図8は、従来のトンネル掘削機の問題点を説明する
ための図7と同様の図である。なお、トンネル掘削機に
関する技術内容の詳細は、「発明の実施の形態」の項で
改めて説明する。
【0005】これらの図において、1は複数の胴部で構
成されトンネル掘削機の胴体をなす掘削機本体、1dは
その複数の胴部中の隣接する胴部と摺動できるように接
続され掘削機本体1の最後部を構成する後胴、11は後
胴1dに設置され地下坑壁に押し付けることにより後胴
1dを固定するリヤグリッパ、14は地下坑をセグメン
トで覆工したときにセグメントで反力をとって掘削機本
体1を推進できるようにするためのシールドジャッキ、
14aはこのシールドジャッキ14のスプレッダであ
る。なお、図7及び図8には、地下坑をセグメントで覆
工しないケースを図示している。
成されトンネル掘削機の胴体をなす掘削機本体、1dは
その複数の胴部中の隣接する胴部と摺動できるように接
続され掘削機本体1の最後部を構成する後胴、11は後
胴1dに設置され地下坑壁に押し付けることにより後胴
1dを固定するリヤグリッパ、14は地下坑をセグメン
トで覆工したときにセグメントで反力をとって掘削機本
体1を推進できるようにするためのシールドジャッキ、
14aはこのシールドジャッキ14のスプレッダであ
る。なお、図7及び図8には、地下坑をセグメントで覆
工しないケースを図示している。
【0006】図に表れていないが、掘削機本体1は、後
胴1dのほか、この後胴1dと隣接する端部同士を嵌合
して後胴1dを摺動できるように接続した中胴と、この
中胴と隣接する端部同士を嵌合して接続し前部にカッタ
を設けた前胴とを有する。掘削機本体1内には、中胴及
び後胴1dに連結されて伸縮し、伸長時に前胴及び中胴
を推進したり縮小時に後胴1dを前胴側に引き寄せたり
するスライドジャッキが設置されている。また、前胴に
は、前胴を地下坑壁に固定できるようにするためのリヤ
グリッパ11と同様のフロントグリッパが設置されてい
る。これらの要素の具体的な技術内容は、後に詳述す
る。
胴1dのほか、この後胴1dと隣接する端部同士を嵌合
して後胴1dを摺動できるように接続した中胴と、この
中胴と隣接する端部同士を嵌合して接続し前部にカッタ
を設けた前胴とを有する。掘削機本体1内には、中胴及
び後胴1dに連結されて伸縮し、伸長時に前胴及び中胴
を推進したり縮小時に後胴1dを前胴側に引き寄せたり
するスライドジャッキが設置されている。また、前胴に
は、前胴を地下坑壁に固定できるようにするためのリヤ
グリッパ11と同様のフロントグリッパが設置されてい
る。これらの要素の具体的な技術内容は、後に詳述す
る。
【0007】図7には、後胴1dを前胴側に引き寄せた
後、これにより生じた後胴1dの後方の空間に支保40
a及び支保40bを組み立てるとともに、支保40aと
支保40bの間の上方に多数の矢板50aを取り付け、
支保40bとその後方の支保の間の上方に多数の矢板5
0bを取り付けた状態を図示している。なお、支保40
a,40bは、周方向に分割構成されたリング状の鋼材
であり、矢板50a,50bは、特定幅の平板状の木材
である。前述したように、トンネル掘削機は、主として
硬質地山を掘削するため、掘削した後胴1dの後方の地
下坑に崩落防止手段を施さないことも多いが、掘進する
過程で、崩落する危険性のある地山に遭遇したときに
は、地下坑にこうした支保40a,40bを施し、更に
は、必要に応じて矢板50a,50bを施す。その場
合、矢板50a,50bを施す地下坑上部の施工領域
は、崩落の恐れのある地山の範囲に応じて適宜変更す
る。このように支保40a,40bや矢板50a,50
bを施す作業を支保工と称する。
後、これにより生じた後胴1dの後方の空間に支保40
a及び支保40bを組み立てるとともに、支保40aと
支保40bの間の上方に多数の矢板50aを取り付け、
支保40bとその後方の支保の間の上方に多数の矢板5
0bを取り付けた状態を図示している。なお、支保40
a,40bは、周方向に分割構成されたリング状の鋼材
であり、矢板50a,50bは、特定幅の平板状の木材
である。前述したように、トンネル掘削機は、主として
硬質地山を掘削するため、掘削した後胴1dの後方の地
下坑に崩落防止手段を施さないことも多いが、掘進する
過程で、崩落する危険性のある地山に遭遇したときに
は、地下坑にこうした支保40a,40bを施し、更に
は、必要に応じて矢板50a,50bを施す。その場
合、矢板50a,50bを施す地下坑上部の施工領域
は、崩落の恐れのある地山の範囲に応じて適宜変更す
る。このように支保40a,40bや矢板50a,50
bを施す作業を支保工と称する。
【0008】いま、この状態において、後胴1dをリヤ
グリッパ11で地下坑壁に固定した後、スライドジャッ
キを伸ばすことにより前胴を推進しながらカッタで地山
を掘削すると、後胴の前方側の胴部すなわち前胴及び中
胴は前進する。次いで、前胴をフロントグリッパで地下
坑壁に固定してスライドジャッキを縮めると、後胴1d
は前胴側に引き寄せられる。これらの結果、掘削機本体
1は、後胴1dと後胴1dの前方側の胴部とで尺取り運
動をして図8の矢印a方向に前進することとなり、図8
に示すように、先に組み立てられた前記支保40aと後
胴1dの間に地下坑壁の地山3が露出する。従来、この
地下坑壁をなす地山3に崩落の危険性がある場合には、
掘削機本体1を所定長推進して停止した後、直ちに支保
工を実施して地山3の崩落を防止していた。
グリッパ11で地下坑壁に固定した後、スライドジャッ
キを伸ばすことにより前胴を推進しながらカッタで地山
を掘削すると、後胴の前方側の胴部すなわち前胴及び中
胴は前進する。次いで、前胴をフロントグリッパで地下
坑壁に固定してスライドジャッキを縮めると、後胴1d
は前胴側に引き寄せられる。これらの結果、掘削機本体
1は、後胴1dと後胴1dの前方側の胴部とで尺取り運
動をして図8の矢印a方向に前進することとなり、図8
に示すように、先に組み立てられた前記支保40aと後
胴1dの間に地下坑壁の地山3が露出する。従来、この
地下坑壁をなす地山3に崩落の危険性がある場合には、
掘削機本体1を所定長推進して停止した後、直ちに支保
工を実施して地山3の崩落を防止していた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、支保工
の作業は、トンネル掘進機の掘進を一時停止して行うた
め、その間、地下坑の掘削が中断されることとなり、そ
の分、作業効率が低下することとなる。一方、地下坑壁
をなす地山3が特に崩落しやすい地山である場合には、
図8に示すように、後胴1dの後方に地下坑壁が露出す
ると同時に地山3の崩落が発生して、崩落土砂3aが矢
印bの方向に落下する。その結果、地下坑壁の上部に空
洞ができるとともに、地下坑の下部が崩落土砂3aで埋
まるという事態が発生する。こうした事態が発生した場
合、従来は、地下坑壁の上部の空洞部を養生するととも
に、地下坑の下部に溜った崩落土砂3aを搬出していた
ため、作業効率の一層の低下をもたらし、工期の遅れを
招く原因にもなっていた。また、地山3の崩落は、この
ように後胴1dの後方に地下坑壁が露出すると同時に発
生する恐れがあることに加え、その露出する地山3の状
態を事前に把握することも難しいため、支保工の作業に
は、多くの危険が伴った。
の作業は、トンネル掘進機の掘進を一時停止して行うた
め、その間、地下坑の掘削が中断されることとなり、そ
の分、作業効率が低下することとなる。一方、地下坑壁
をなす地山3が特に崩落しやすい地山である場合には、
図8に示すように、後胴1dの後方に地下坑壁が露出す
ると同時に地山3の崩落が発生して、崩落土砂3aが矢
印bの方向に落下する。その結果、地下坑壁の上部に空
洞ができるとともに、地下坑の下部が崩落土砂3aで埋
まるという事態が発生する。こうした事態が発生した場
合、従来は、地下坑壁の上部の空洞部を養生するととも
に、地下坑の下部に溜った崩落土砂3aを搬出していた
ため、作業効率の一層の低下をもたらし、工期の遅れを
招く原因にもなっていた。また、地山3の崩落は、この
ように後胴1dの後方に地下坑壁が露出すると同時に発
生する恐れがあることに加え、その露出する地山3の状
態を事前に把握することも難しいため、支保工の作業に
は、多くの危険が伴った。
【0010】本発明は、従来の技術にみられるこうした
問題を解消しようとするものであって、その技術課題
は、支保工の作業が掘進を停止することなく効率的かつ
安全に行えるトンネル掘削機を提供することにある。
問題を解消しようとするものであって、その技術課題
は、支保工の作業が掘進を停止することなく効率的かつ
安全に行えるトンネル掘削機を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明のこうした技術課
題は、隣接する端部同士を接続した複数の胴部で構成さ
れ前部にカッタを設けた前胴及び隣接する胴部と前後に
摺動できるように接続された後胴を少なくとも有する掘
削機本体と、掘削機本体内に設置され後胴及び後胴の前
方側の胴部に連結された伸縮するスライドジャッキと、
後胴の前方側の胴部に設置されこの胴部を地下坑壁に固
定できる前方固定手段と、後胴に設置され後胴を地下坑
壁に固定できる後方固定手段とを備え、後胴後方の地下
坑に対して支保工を実施するトンネル掘削機において、
支保工実施時に地下坑天井部からの崩落土砂から作業員
を防護できるガイドプレートを後胴の上半部側に前後に
移動できるように設置し、このガイドプレートを前後に
移動するように駆動するガイドプレートの駆動手段を掘
削機本体に設けたことにより解決される。
題は、隣接する端部同士を接続した複数の胴部で構成さ
れ前部にカッタを設けた前胴及び隣接する胴部と前後に
摺動できるように接続された後胴を少なくとも有する掘
削機本体と、掘削機本体内に設置され後胴及び後胴の前
方側の胴部に連結された伸縮するスライドジャッキと、
後胴の前方側の胴部に設置されこの胴部を地下坑壁に固
定できる前方固定手段と、後胴に設置され後胴を地下坑
壁に固定できる後方固定手段とを備え、後胴後方の地下
坑に対して支保工を実施するトンネル掘削機において、
支保工実施時に地下坑天井部からの崩落土砂から作業員
を防護できるガイドプレートを後胴の上半部側に前後に
移動できるように設置し、このガイドプレートを前後に
移動するように駆動するガイドプレートの駆動手段を掘
削機本体に設けたことにより解決される。
【0012】本発明は、こうした手段を採用しているの
で、後胴を後胴固定手段で地下坑壁に固定した後、スラ
イドジャッキを伸ばすことにより前胴を推進しながらカ
ッタで地山を掘削すると、後胴の前方側の胴部は前進し
て地下坑を掘削し、次いで、前胴を前胴固定手段で地下
坑壁に固定してスライドジャッキを縮めると、後胴は前
胴側に引き寄せられる。その場合、地下坑壁をなす地山
に崩落の危険性がある場合には、少なくとも後胴を前胴
側に引き寄せる以前にガイドプレートをガイドプレート
の駆動手段により後胴の後方に移動する。こうしてガイ
ドプレートを後胴の後方に突出させるとともに後胴と後
胴の前方側の胴部とで尺取り運動をさせて掘削機本体を
前進させると、後胴後方の地下坑壁の地山が露出する
が、この後胴後方の地下坑壁の天井部の地山が崩落しよ
うとしたときでも、崩落土砂をガイドプレートで受け止
めることができる。
で、後胴を後胴固定手段で地下坑壁に固定した後、スラ
イドジャッキを伸ばすことにより前胴を推進しながらカ
ッタで地山を掘削すると、後胴の前方側の胴部は前進し
て地下坑を掘削し、次いで、前胴を前胴固定手段で地下
坑壁に固定してスライドジャッキを縮めると、後胴は前
胴側に引き寄せられる。その場合、地下坑壁をなす地山
に崩落の危険性がある場合には、少なくとも後胴を前胴
側に引き寄せる以前にガイドプレートをガイドプレート
の駆動手段により後胴の後方に移動する。こうしてガイ
ドプレートを後胴の後方に突出させるとともに後胴と後
胴の前方側の胴部とで尺取り運動をさせて掘削機本体を
前進させると、後胴後方の地下坑壁の地山が露出する
が、この後胴後方の地下坑壁の天井部の地山が崩落しよ
うとしたときでも、崩落土砂をガイドプレートで受け止
めることができる。
【0013】したがって、支保工を実施しようとすると
きに、作業員は、崩落土砂からガイドプレートで絶えず
防護されることとなるので、支保工の作業は、トンネル
掘進機の掘進を停止することなく適宜行うことができ、
効率的かつ安全に行うことができる。また、後胴後方の
地下坑が崩落土砂で埋まるようなこともなく、従来のよ
うに地下坑の下部に溜った崩落土砂を搬出する作業が必
要になることもないので、こうした崩落土砂の搬出作業
により作業効率が低下して工期の遅れを招くようなこと
もない。ガイドプレートの駆動手段による後胴後方への
ガイドプレートの移動は、トンネル掘進機の掘進に支障
が生じない限り、その掘進の開始前に事前に実施するよ
うにすることもできる。
きに、作業員は、崩落土砂からガイドプレートで絶えず
防護されることとなるので、支保工の作業は、トンネル
掘進機の掘進を停止することなく適宜行うことができ、
効率的かつ安全に行うことができる。また、後胴後方の
地下坑が崩落土砂で埋まるようなこともなく、従来のよ
うに地下坑の下部に溜った崩落土砂を搬出する作業が必
要になることもないので、こうした崩落土砂の搬出作業
により作業効率が低下して工期の遅れを招くようなこと
もない。ガイドプレートの駆動手段による後胴後方への
ガイドプレートの移動は、トンネル掘進機の掘進に支障
が生じない限り、その掘進の開始前に事前に実施するよ
うにすることもできる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明が実際上どのように
具体化されるのかを示す具体化例を図1乃至図5を用い
て説明することにより本発明の実施の形態を明らかにす
る。図1は、本発明の具体化例のトンネル掘進機を示す
縦断面図、図2は、図1のア部周辺の拡大詳細図、図3
は、図1のIII −III 線の断面図、図4は、図1のトン
ネル掘進機が掘進しているときの状態を示す要部の縦断
面図、図5は、図4のV−V線の断面図である。図1乃
至図5において図7及び図8と同一の符号を付けた部分
は、これらの図と同等の部分を表す。
具体化されるのかを示す具体化例を図1乃至図5を用い
て説明することにより本発明の実施の形態を明らかにす
る。図1は、本発明の具体化例のトンネル掘進機を示す
縦断面図、図2は、図1のア部周辺の拡大詳細図、図3
は、図1のIII −III 線の断面図、図4は、図1のトン
ネル掘進機が掘進しているときの状態を示す要部の縦断
面図、図5は、図4のV−V線の断面図である。図1乃
至図5において図7及び図8と同一の符号を付けた部分
は、これらの図と同等の部分を表す。
【0015】図1乃至図5において、1は前述の複数の
胴部で構成された掘削機本体、1aは前部にカッタが設
けられ最前方の胴部をなす前胴、1bはこの前胴1aと
隣接する端部同士を嵌合して互いに傾動できるように接
続した二重壁の中胴、1b1はこの中胴1bの外周側の
壁をなす外筒、1b2 は中胴1bの内周側の壁をなす内
筒、1c1 は中胴1bの前端部に設けられ前胴1aの後
端部と傾動可能にシールした状態で嵌合する前部嵌合
部、1c2 は中胴1bの後端部に設けられ後胴1dの前
端部と傾動可能にシールした状態で嵌合する後部嵌合
部、1dは中胴1bと隣接する端部同士を嵌合して互い
に前後移動及び傾動可能に摺動し得るように接続され掘
削機本体1の最後方の胴部をなす後胴である。図に示す
例では、掘進方向の修正を行いやすくするため、掘削機
本体1を前胴1a、中胴1b及び後胴1dの三つの胴部
で屈曲できるように構成しているが、前胴1aと後胴1
dとを互いに摺動できるように接続して二つの胴部で構
成するようにしてもよい。
胴部で構成された掘削機本体、1aは前部にカッタが設
けられ最前方の胴部をなす前胴、1bはこの前胴1aと
隣接する端部同士を嵌合して互いに傾動できるように接
続した二重壁の中胴、1b1はこの中胴1bの外周側の
壁をなす外筒、1b2 は中胴1bの内周側の壁をなす内
筒、1c1 は中胴1bの前端部に設けられ前胴1aの後
端部と傾動可能にシールした状態で嵌合する前部嵌合
部、1c2 は中胴1bの後端部に設けられ後胴1dの前
端部と傾動可能にシールした状態で嵌合する後部嵌合
部、1dは中胴1bと隣接する端部同士を嵌合して互い
に前後移動及び傾動可能に摺動し得るように接続され掘
削機本体1の最後方の胴部をなす後胴である。図に示す
例では、掘進方向の修正を行いやすくするため、掘削機
本体1を前胴1a、中胴1b及び後胴1dの三つの胴部
で屈曲できるように構成しているが、前胴1aと後胴1
dとを互いに摺動できるように接続して二つの胴部で構
成するようにしてもよい。
【0016】2はトンネル掘進機のカッタをなすカッタ
ディスク、2aはカッタ駆動装置4の回転力が伝達され
て旋回する旋回輪、4はカッタを回転駆動するためのカ
ッタ駆動装置、5はカッタディスク2で掘削した土砂を
排出するための排土管、6aは前胴1a後端部に設けら
れ前部案内部材6bに案内される前部被案内部材、6b
は中胴1b前端部に設けられ前部被案内部材6aを嵌入
して案内する一対の部材よりなる前部案内部材、7aは
後胴1d前端部に設けられ後部案内部材7bに案内され
る後部被案内部材、7bは中胴1b後端部に設けられ後
部被案内部材7aを嵌入して案内する一対の部材よりな
る後部案内部材、8は前胴1aと中胴1bとに回動可能
にピンで連結されトンネル掘進機の掘進方向を修正する
方向修正ジャッキである。
ディスク、2aはカッタ駆動装置4の回転力が伝達され
て旋回する旋回輪、4はカッタを回転駆動するためのカ
ッタ駆動装置、5はカッタディスク2で掘削した土砂を
排出するための排土管、6aは前胴1a後端部に設けら
れ前部案内部材6bに案内される前部被案内部材、6b
は中胴1b前端部に設けられ前部被案内部材6aを嵌入
して案内する一対の部材よりなる前部案内部材、7aは
後胴1d前端部に設けられ後部案内部材7bに案内され
る後部被案内部材、7bは中胴1b後端部に設けられ後
部被案内部材7aを嵌入して案内する一対の部材よりな
る後部案内部材、8は前胴1aと中胴1bとに回動可能
にピンで連結されトンネル掘進機の掘進方向を修正する
方向修正ジャッキである。
【0017】カッタディスク2は、旋回輪2aの回転を
伝達する円筒状の支持部材により周辺が支持されてお
り、硬質地山の掘削に適するように多数のローラーカッ
タ2bを有する。前胴1aと中胴1bとは、これらの周
方向に間隔を置いて設置された複数本の方向修正ジャッ
キ8で接続され、中胴1bと後胴1dとは、同様の態様
で設置された後に詳述するスライドジャッキ12で接続
されている。前胴1aと中胴1bとは、複数本の方向修
正ジャッキ8をストローク差を付けて駆動することによ
り、所望の角度だけ相対的に傾動させることができる。
その結果、前胴1aを中胴1bに対して折り曲げるよう
に変位させることができる。
伝達する円筒状の支持部材により周辺が支持されてお
り、硬質地山の掘削に適するように多数のローラーカッ
タ2bを有する。前胴1aと中胴1bとは、これらの周
方向に間隔を置いて設置された複数本の方向修正ジャッ
キ8で接続され、中胴1bと後胴1dとは、同様の態様
で設置された後に詳述するスライドジャッキ12で接続
されている。前胴1aと中胴1bとは、複数本の方向修
正ジャッキ8をストローク差を付けて駆動することによ
り、所望の角度だけ相対的に傾動させることができる。
その結果、前胴1aを中胴1bに対して折り曲げるよう
に変位させることができる。
【0018】11は後胴1dに設置され後胴1dを地下
坑壁に固定できる後方固定手段としての油圧シリンダで
伸縮するリヤグリッパ、12は掘削機本体1内に設置さ
れ中胴1b及び後胴1dに連結された伸縮する油圧駆動
のスライドジャッキ、13は前胴1aに設置され前胴1
aを地下坑壁に固定できる前方固定手段としての油圧シ
リンダで伸縮するフロントグリッパ、14は前述したシ
ールドジャッキ、14aは地下坑をセグメントで覆工し
たときにセグメントに当接させて確実に反力がとれるよ
うにするためのスプレッダである。
坑壁に固定できる後方固定手段としての油圧シリンダで
伸縮するリヤグリッパ、12は掘削機本体1内に設置さ
れ中胴1b及び後胴1dに連結された伸縮する油圧駆動
のスライドジャッキ、13は前胴1aに設置され前胴1
aを地下坑壁に固定できる前方固定手段としての油圧シ
リンダで伸縮するフロントグリッパ、14は前述したシ
ールドジャッキ、14aは地下坑をセグメントで覆工し
たときにセグメントに当接させて確実に反力がとれるよ
うにするためのスプレッダである。
【0019】リヤグリッパ11は、左右対称に一対設け
られ、伸長時に掘削機本体1の径方向に向けて機外へ突
出し縮小時に機内に納められるように後胴1dに配置さ
れている。これに関連して、後胴1dには、リヤグリッ
パ11を機外に突出できるようにするためのリヤグリッ
パ11と略同径の突出孔が左右に設けられている。スラ
イドジャッキ12は、掘削機本体1の周方向に間隔を置
いて複数本設置され、伸縮することにより中胴1bと後
胴1dとを前後方向に相対的に摺動させることができ
る。また、複数本のライドジャッキ12をストローク差
を付けて伸縮することにより、中胴1bと後胴1dとを
所望の角度だけ相対的に傾動させることができ、その結
果、中胴1bを後胴1dに対して折り曲げるように変位
させることができる。ここに示す例では、こうした手段
を採用することにより、前述した前胴1aと中胴1bを
複数本の方向修正ジャッキ8で相対的に傾動できるよう
にしたこと相俟って、急カーブの地下坑の掘削を容易に
行い得るようにしている。
られ、伸長時に掘削機本体1の径方向に向けて機外へ突
出し縮小時に機内に納められるように後胴1dに配置さ
れている。これに関連して、後胴1dには、リヤグリッ
パ11を機外に突出できるようにするためのリヤグリッ
パ11と略同径の突出孔が左右に設けられている。スラ
イドジャッキ12は、掘削機本体1の周方向に間隔を置
いて複数本設置され、伸縮することにより中胴1bと後
胴1dとを前後方向に相対的に摺動させることができ
る。また、複数本のライドジャッキ12をストローク差
を付けて伸縮することにより、中胴1bと後胴1dとを
所望の角度だけ相対的に傾動させることができ、その結
果、中胴1bを後胴1dに対して折り曲げるように変位
させることができる。ここに示す例では、こうした手段
を採用することにより、前述した前胴1aと中胴1bを
複数本の方向修正ジャッキ8で相対的に傾動できるよう
にしたこと相俟って、急カーブの地下坑の掘削を容易に
行い得るようにしている。
【0020】フロントグリッパ13は、上下対称に一対
設けられ、伸長時に掘削機本体1の径方向に向けて機外
へ突出し縮小時に機内に納められるように前胴1aに配
置されている。これに関連して、前胴1aには、リヤグ
リッパ11を設ける場合と同様、フロントグリッパ13
と略同径の突出孔が上下に設けられている。後胴1d及
び前胴1aは、それぞれ、一対のリヤグリッパ11及び
フロントグリッパ13を伸長して地下坑壁に押し付ける
ことにより、一対のリヤグリッパ11及びフロントグリ
ッパ13で突っ張るようにして地下坑壁に固定すること
ができる。これらのグリッパ11,13は二つ以上任意
の数設けることができる。
設けられ、伸長時に掘削機本体1の径方向に向けて機外
へ突出し縮小時に機内に納められるように前胴1aに配
置されている。これに関連して、前胴1aには、リヤグ
リッパ11を設ける場合と同様、フロントグリッパ13
と略同径の突出孔が上下に設けられている。後胴1d及
び前胴1aは、それぞれ、一対のリヤグリッパ11及び
フロントグリッパ13を伸長して地下坑壁に押し付ける
ことにより、一対のリヤグリッパ11及びフロントグリ
ッパ13で突っ張るようにして地下坑壁に固定すること
ができる。これらのグリッパ11,13は二つ以上任意
の数設けることができる。
【0021】30は支保工実施時に地下坑天井部からの
崩落土砂3aから作業員を防護できるガイドプレート、
30aはガイドプレート30に一体的に固着され後記ブ
ラケット31に着脱可能に取り付けることができるガイ
ドプレート取付板、30bは後胴1dの上部に前後方向
に向けて形成された長孔状のスリット、31はガイドプ
レート30をガイドプレート取付板30aを介してスプ
レッダ14aに取り付けるためのブラケット、32はガ
イドプレート取付板30aをブラケット31に着脱可能
に固定するためのピン、33はブラケット31をスプレ
ッダ14aに着脱可能に固定するためのボルトである。
崩落土砂3aから作業員を防護できるガイドプレート、
30aはガイドプレート30に一体的に固着され後記ブ
ラケット31に着脱可能に取り付けることができるガイ
ドプレート取付板、30bは後胴1dの上部に前後方向
に向けて形成された長孔状のスリット、31はガイドプ
レート30をガイドプレート取付板30aを介してスプ
レッダ14aに取り付けるためのブラケット、32はガ
イドプレート取付板30aをブラケット31に着脱可能
に固定するためのピン、33はブラケット31をスプレ
ッダ14aに着脱可能に固定するためのボルトである。
【0022】ガイドプレート30は、図3に示すように
横断面円弧状の板状体をなし、後胴1dの上半部側に、
その外周面上を摺動して前後に移動できるように設置し
ている。この横断面円弧状のガイドプレート30は、そ
の弦の長さを地下坑の径や掘削機本体1の内径よりも小
さくなるように形成していて、後胴1dから取り外した
ときに地下坑や掘削機本体1に収容できる形態に形成し
ている。ブラケット31は、ボルト33の挿通孔を有し
スプレッダ14aにボルト33で螺着される基板31a
と、ピン32の挿通孔を有し基板31aに間隔を置いて
立設された一対の固定金具31bとで構成されている。
横断面円弧状の板状体をなし、後胴1dの上半部側に、
その外周面上を摺動して前後に移動できるように設置し
ている。この横断面円弧状のガイドプレート30は、そ
の弦の長さを地下坑の径や掘削機本体1の内径よりも小
さくなるように形成していて、後胴1dから取り外した
ときに地下坑や掘削機本体1に収容できる形態に形成し
ている。ブラケット31は、ボルト33の挿通孔を有し
スプレッダ14aにボルト33で螺着される基板31a
と、ピン32の挿通孔を有し基板31aに間隔を置いて
立設された一対の固定金具31bとで構成されている。
【0023】ガイドプレート取付板30aは、ガイドプ
レート30の内周面に法線方向に向けて固着され、ブラ
ケット31の固定金具31bの間の間隙に挿入して取り
外しできるようにピン32で取り付けられる。こうした
ガイドプレート取付板30aは、ガイドプレート30の
内周面に左右対称に一対設けられている。スリット30
bは、後胴1dの後端で開口するように形成され、ガイ
ドプレート取付板30aに対応して左右対称に一対設け
られている。これらのスリット30bには、各ガイドプ
レート取付板30aが図3に示すように挿通され、これ
により、各ガイドプレート取付板30aを各スリット3
0bでガイドしながらガイドプレート30を前後に移動
できるようにしている。ガイドプレート取付板30a
は、後胴1d後端の後方に移動することによりスリット
30b後端の開口部から抜き出すことができるととも
に、ピン32を抜くことによりブラケット31から取り
外すことができるため、ガイドプレート30を不要なと
きに後胴1d及びシールドジャッキ14から取り外すこ
とができる。また、ブラケット31は、その基板31a
がスプレッダ14aにボルト33で螺着されるため、掘
削機本体1をシールドジャッキ14で推進する必要が生
じたときに取り外すことができる。
レート30の内周面に法線方向に向けて固着され、ブラ
ケット31の固定金具31bの間の間隙に挿入して取り
外しできるようにピン32で取り付けられる。こうした
ガイドプレート取付板30aは、ガイドプレート30の
内周面に左右対称に一対設けられている。スリット30
bは、後胴1dの後端で開口するように形成され、ガイ
ドプレート取付板30aに対応して左右対称に一対設け
られている。これらのスリット30bには、各ガイドプ
レート取付板30aが図3に示すように挿通され、これ
により、各ガイドプレート取付板30aを各スリット3
0bでガイドしながらガイドプレート30を前後に移動
できるようにしている。ガイドプレート取付板30a
は、後胴1d後端の後方に移動することによりスリット
30b後端の開口部から抜き出すことができるととも
に、ピン32を抜くことによりブラケット31から取り
外すことができるため、ガイドプレート30を不要なと
きに後胴1d及びシールドジャッキ14から取り外すこ
とができる。また、ブラケット31は、その基板31a
がスプレッダ14aにボルト33で螺着されるため、掘
削機本体1をシールドジャッキ14で推進する必要が生
じたときに取り外すことができる。
【0024】以上の構造を備えたトンネル掘削機にあっ
ては、後胴1dを一対のリヤグリッパ11で地下坑壁に
固定した後、スライドジャッキ12を伸ばすことにより
前胴1aを推進しながらカッタディスク2で地山を掘削
すると、前胴1a及び中胴1bは前進して地下坑を掘削
する。次いで、前胴1aをフロントグリッパ13で地下
坑壁に固定してスライドジャッキ12を縮めると、後胴
1dは前胴1aの側に引き寄せられて前進する。これら
の過程において、地下坑壁をなす地山に崩落の危険性が
ある場合には、少なくとも後胴1dを前胴1aの側に引
き寄せる以前に図4に示すようにシールドジャッキ14
を伸ばしてガイドプレート30を後胴1dの後方に移動
する。なお、このようにガイドプレート30を後胴1d
の後方へ移動する場合、トンネル掘進機の掘進に支障が
生じない限り、その掘進の開始前に事前に移動しておく
こともできる。こうして、ガイドプレート30を後胴1
dの後方に突出させるとともに後胴1dと前胴1a及び
中胴1bとで尺取り運動をさせて掘削機本体1を前進さ
せると、後胴1dの後方の地下坑壁の地山3が露出する
が、この後胴1dの後方の地下坑壁の天井部の地山3が
崩落しようとしたときでも、崩落土砂3aをガイドプレ
ート30で受け止めることができる。
ては、後胴1dを一対のリヤグリッパ11で地下坑壁に
固定した後、スライドジャッキ12を伸ばすことにより
前胴1aを推進しながらカッタディスク2で地山を掘削
すると、前胴1a及び中胴1bは前進して地下坑を掘削
する。次いで、前胴1aをフロントグリッパ13で地下
坑壁に固定してスライドジャッキ12を縮めると、後胴
1dは前胴1aの側に引き寄せられて前進する。これら
の過程において、地下坑壁をなす地山に崩落の危険性が
ある場合には、少なくとも後胴1dを前胴1aの側に引
き寄せる以前に図4に示すようにシールドジャッキ14
を伸ばしてガイドプレート30を後胴1dの後方に移動
する。なお、このようにガイドプレート30を後胴1d
の後方へ移動する場合、トンネル掘進機の掘進に支障が
生じない限り、その掘進の開始前に事前に移動しておく
こともできる。こうして、ガイドプレート30を後胴1
dの後方に突出させるとともに後胴1dと前胴1a及び
中胴1bとで尺取り運動をさせて掘削機本体1を前進さ
せると、後胴1dの後方の地下坑壁の地山3が露出する
が、この後胴1dの後方の地下坑壁の天井部の地山3が
崩落しようとしたときでも、崩落土砂3aをガイドプレ
ート30で受け止めることができる。
【0025】そのため、図4に示すように、既設の支保
40aと後胴1dの間に支保工を実施するための安全な
作業スペースLを確保することができる。作業員は、こ
の作業スペースL内で新たな支保40の組立を行い、既
設の支保40aと新たな支保40の間の地下坑天井部に
新たな矢板50を既設の矢板50a,50bに連ねて取
り付ける。その場合、地下坑壁天井部における矢板50
の周方向への取付範囲は、崩落土砂3aの発生状況をみ
ながら決定する。このトンネル掘削機では、こうした支
保工を実施しようとするときに、作業員は、崩落土砂3
aからガイドプレート30で絶えず防護されるので、支
保工の作業は、トンネル掘進機の掘進を停止することな
く適宜行うことができ、効率的かつ安全に行うことがで
きる。また、後胴1dの後方の地下坑が崩落土砂で埋ま
るようなこともなく、従来のように地下坑の下部に溜っ
た崩落土砂を搬出する作業が必要になることもないの
で、崩落土砂の搬出作業により作業効率が低下して工期
の遅れを招くようなこともない。支保工の終了後は、図
2に示すようにシールドジャッキ14を縮めてガイドプ
レート30を前方に移動し、後胴1dの上方部に納め
る。
40aと後胴1dの間に支保工を実施するための安全な
作業スペースLを確保することができる。作業員は、こ
の作業スペースL内で新たな支保40の組立を行い、既
設の支保40aと新たな支保40の間の地下坑天井部に
新たな矢板50を既設の矢板50a,50bに連ねて取
り付ける。その場合、地下坑壁天井部における矢板50
の周方向への取付範囲は、崩落土砂3aの発生状況をみ
ながら決定する。このトンネル掘削機では、こうした支
保工を実施しようとするときに、作業員は、崩落土砂3
aからガイドプレート30で絶えず防護されるので、支
保工の作業は、トンネル掘進機の掘進を停止することな
く適宜行うことができ、効率的かつ安全に行うことがで
きる。また、後胴1dの後方の地下坑が崩落土砂で埋ま
るようなこともなく、従来のように地下坑の下部に溜っ
た崩落土砂を搬出する作業が必要になることもないの
で、崩落土砂の搬出作業により作業効率が低下して工期
の遅れを招くようなこともない。支保工の終了後は、図
2に示すようにシールドジャッキ14を縮めてガイドプ
レート30を前方に移動し、後胴1dの上方部に納め
る。
【0026】トンネル掘削機は、主として硬質地山を掘
削するため、崩落する危惧のない地山領域で地下坑を掘
削することも多々あるが、前述したように、ガイドプレ
ート30をシールドジャッキ14及び後胴1dに対して
着脱できるようにするとともに地下坑又は掘削機本体1
に収容できる形態に形成しているため、こうした場合に
は、掘進抵抗なるガイドプレート30を後胴1dから撤
去して地下坑又は掘削機本体1内に収容、保管すること
により、トンネル掘削機の掘進抵抗を軽減することがで
きる。また、ガイドプレート30が損傷したときにも、
ガイドプレート30を後胴1dから取り外して修理する
こともできる。
削するため、崩落する危惧のない地山領域で地下坑を掘
削することも多々あるが、前述したように、ガイドプレ
ート30をシールドジャッキ14及び後胴1dに対して
着脱できるようにするとともに地下坑又は掘削機本体1
に収容できる形態に形成しているため、こうした場合に
は、掘進抵抗なるガイドプレート30を後胴1dから撤
去して地下坑又は掘削機本体1内に収容、保管すること
により、トンネル掘削機の掘進抵抗を軽減することがで
きる。また、ガイドプレート30が損傷したときにも、
ガイドプレート30を後胴1dから取り外して修理する
こともできる。
【0027】トンネル掘削機の掘進中、ときには軟弱地
盤帯に遭遇することもあるが、そのとときは、後胴1d
内でセグメントを組み立てて地下坑を覆工する。その場
合、掘削機本体1の推進は、シールド掘進機と同様、シ
ールドジャッキ14によりセグメントで反力をとりなが
ら行う。そのため、シールドジャッキ14のスプレッダ
14aをガイドプレート30から取り外すとともに、ス
プレッダ14aをセグメントに押し当てることができる
ようにブラケット31をスプレッダ14aから取り外
す。また、セグメントを組み立てるときには、支保工は
実施せずガイドプレート30は使用しないため、ガイド
プレート30を適宜の手段で移動不能に後胴1dに固定
する。このように、このトンネル掘削機は、シールド掘
進機と同様、セグメントを組み立ててシールドジャッキ
14で掘削機本体1を推進することができ、掘進中に軟
弱地盤帯に遭遇したときにも容易に対応することができ
る。
盤帯に遭遇することもあるが、そのとときは、後胴1d
内でセグメントを組み立てて地下坑を覆工する。その場
合、掘削機本体1の推進は、シールド掘進機と同様、シ
ールドジャッキ14によりセグメントで反力をとりなが
ら行う。そのため、シールドジャッキ14のスプレッダ
14aをガイドプレート30から取り外すとともに、ス
プレッダ14aをセグメントに押し当てることができる
ようにブラケット31をスプレッダ14aから取り外
す。また、セグメントを組み立てるときには、支保工は
実施せずガイドプレート30は使用しないため、ガイド
プレート30を適宜の手段で移動不能に後胴1dに固定
する。このように、このトンネル掘削機は、シールド掘
進機と同様、セグメントを組み立ててシールドジャッキ
14で掘削機本体1を推進することができ、掘進中に軟
弱地盤帯に遭遇したときにも容易に対応することができ
る。
【0028】トンネル掘削機が軟弱地盤帯を通過したと
きには、こうしたセグメントの組立やシールドジャッキ
14による掘削機本体1の推進を行う必要はなくなるの
で、必要な都度支保工を実施できるようにするため、再
び、シールドジャッキ14をブラケット31を介してガ
イドプレート30に取り付け、ガイドプレート30をシ
ールドジャッキ14で前後に駆動できるようにする。ガ
イドプレート30は、シールドジャッキ14とは別の専
用の駆動手段で駆動してもよいが、ここに示す例では、
シールドジャッキ14をガイドプレートの駆動手段に兼
用するようにしているため、シールドジャッキ14を掘
削機本体1の推進に使用しないときに、その遊休機器を
ガイドプレート30の駆動の使途に活用することができ
て合理的に活用することができ、シールドジャッキ14
をその本来の使途を損なうことなく二重に活用すること
ができる。
きには、こうしたセグメントの組立やシールドジャッキ
14による掘削機本体1の推進を行う必要はなくなるの
で、必要な都度支保工を実施できるようにするため、再
び、シールドジャッキ14をブラケット31を介してガ
イドプレート30に取り付け、ガイドプレート30をシ
ールドジャッキ14で前後に駆動できるようにする。ガ
イドプレート30は、シールドジャッキ14とは別の専
用の駆動手段で駆動してもよいが、ここに示す例では、
シールドジャッキ14をガイドプレートの駆動手段に兼
用するようにしているため、シールドジャッキ14を掘
削機本体1の推進に使用しないときに、その遊休機器を
ガイドプレート30の駆動の使途に活用することができ
て合理的に活用することができ、シールドジャッキ14
をその本来の使途を損なうことなく二重に活用すること
ができる。
【0029】次に、シールドジャッキ14をこのように
ガイドプレート30の駆動に使用できるようにするため
の油圧回路の例を図6に基づいて説明する。図6は、図
1のトンネル掘進機のガイドプレートを駆動するための
シールドジャッキの油圧回路の一例を示す図である。
ガイドプレート30の駆動に使用できるようにするため
の油圧回路の例を図6に基づいて説明する。図6は、図
1のトンネル掘進機のガイドプレートを駆動するための
シールドジャッキの油圧回路の一例を示す図である。
【0030】図6において、20はシールドジャッキ1
4を駆動する作動油の発生源となるポンプユニット、2
1はシールドジャッキ14の作動油の圧力を調整してそ
の作動力を調節するシールドジャッキ14のリリーフ
弁、22はシールドジャッキ14の作動油の流量を調整
してその作動速度を調節する流量調整弁、23はシール
ドジャッキ14の作動油が流れる方向を切り換えてシー
ルドジャッキ14の伸縮動作を切り換える方向切換弁で
ある。なお、図6には、シールドジャッキ14につい
て、ガイドプレート30の駆動に関係する二つのシール
ドジャッキ14についてだけ図示し、他のシールドジャ
ッキ14は、図示を省略している。
4を駆動する作動油の発生源となるポンプユニット、2
1はシールドジャッキ14の作動油の圧力を調整してそ
の作動力を調節するシールドジャッキ14のリリーフ
弁、22はシールドジャッキ14の作動油の流量を調整
してその作動速度を調節する流量調整弁、23はシール
ドジャッキ14の作動油が流れる方向を切り換えてシー
ルドジャッキ14の伸縮動作を切り換える方向切換弁で
ある。なお、図6には、シールドジャッキ14につい
て、ガイドプレート30の駆動に関係する二つのシール
ドジャッキ14についてだけ図示し、他のシールドジャ
ッキ14は、図示を省略している。
【0031】リリーフ弁21は、シールドジャッキ14
への供給圧である出口側の圧力の上限値を制限すること
により、シールドジャッキ14の作動力をガイドプレー
ト30の摺動に適切になるように調節する。流量調整弁
22は、その開口量を調節することにより、シールドジ
ャッキ14の作動速度をガイドプレート30の摺動に適
切になるように調節する。方向切換弁23は、4ポート
3位置の電磁式の方向切換弁で、操作信号が操作盤27
から上側及び下側の信号受け部に出力されたとき、それ
ぞれ上位置及び下位置に切り換えられ、それ以外のとき
は中立位置(図示の位置)を保持する。そして、上位置
に切り換えたときにポンプユニット20からの圧油を流
路bに接続するとともに流路aを油タンクtに接続し
て、シールドジャッキ14を縮め得るように圧油の流れ
を切り換える。また、下位置に切り換えたときにポンプ
ユニット20からの圧油を流路aに接続するとともに流
路bを油タンクtに接続して、シールドジャッキ14を
伸ばし得るように圧油の流れを切り換え、中立位置にお
いてシールドジャッキ14に対する圧油の流れを止め
る。こうしたシールドジャッキ14の伸縮は、後述する
選択弁24a,24bを図の状態から下位置に切り換え
ることにより初めて可能となる。
への供給圧である出口側の圧力の上限値を制限すること
により、シールドジャッキ14の作動力をガイドプレー
ト30の摺動に適切になるように調節する。流量調整弁
22は、その開口量を調節することにより、シールドジ
ャッキ14の作動速度をガイドプレート30の摺動に適
切になるように調節する。方向切換弁23は、4ポート
3位置の電磁式の方向切換弁で、操作信号が操作盤27
から上側及び下側の信号受け部に出力されたとき、それ
ぞれ上位置及び下位置に切り換えられ、それ以外のとき
は中立位置(図示の位置)を保持する。そして、上位置
に切り換えたときにポンプユニット20からの圧油を流
路bに接続するとともに流路aを油タンクtに接続し
て、シールドジャッキ14を縮め得るように圧油の流れ
を切り換える。また、下位置に切り換えたときにポンプ
ユニット20からの圧油を流路aに接続するとともに流
路bを油タンクtに接続して、シールドジャッキ14を
伸ばし得るように圧油の流れを切り換え、中立位置にお
いてシールドジャッキ14に対する圧油の流れを止め
る。こうしたシールドジャッキ14の伸縮は、後述する
選択弁24a,24bを図の状態から下位置に切り換え
ることにより初めて可能となる。
【0032】24a,24bは複数のシールドジャッキ
14の中から作動させるシールドジャッキ14を選択す
る電磁式の選択弁、25a,25bは油圧パイロット圧
により圧油の流れる方向を自由にするように流路を開放
できる油圧パイロット操作の逆止弁としてのパイロット
弁、26a,26bはポンプユニット20から供給され
る圧油により協働して両者の間に油圧パイロット圧を生
成する可変絞り弁、27は運転席に設置され図示しない
操作手段をオペレータが操作することによりシールドジ
ャッキ14の操作信号を発する操作盤、28はシールド
ジャッキ14を縮めようとする大きな外力が加わったと
きにそのシリンダ側(ボトム側)の圧油を逃がす固定セ
ットのリリーフ弁、29a,29bはシールドジャッキ
14のシリンダ側の圧油をリリーフ弁28に導くように
するための逆止弁である。
14の中から作動させるシールドジャッキ14を選択す
る電磁式の選択弁、25a,25bは油圧パイロット圧
により圧油の流れる方向を自由にするように流路を開放
できる油圧パイロット操作の逆止弁としてのパイロット
弁、26a,26bはポンプユニット20から供給され
る圧油により協働して両者の間に油圧パイロット圧を生
成する可変絞り弁、27は運転席に設置され図示しない
操作手段をオペレータが操作することによりシールドジ
ャッキ14の操作信号を発する操作盤、28はシールド
ジャッキ14を縮めようとする大きな外力が加わったと
きにそのシリンダ側(ボトム側)の圧油を逃がす固定セ
ットのリリーフ弁、29a,29bはシールドジャッキ
14のシリンダ側の圧油をリリーフ弁28に導くように
するための逆止弁である。
【0033】選択弁24a,24bは、上位置(図示の
位置)においてシールドジャッキ14を駆動するための
流路を遮断し、下位置に切り換えると、同流路を開放す
るとともにパイロット弁25a,25bの信号受け部に
パイロット圧を送るための流路を開放する。したがっ
て、パイロット弁25a,25bは、選択弁24a,2
4bが下位置に切り換えられた状態でパイロット圧が送
られてきたときに、初めて圧油を自由に流通させるよう
に流路を開放する。そして、選択弁24a,24bが下
位置に切り換えられた状態でも、パイロット圧が選択弁
24a,24bの流路に送られてこないときには、流路
aの圧油を、選択弁24a,24bを通じてシールドジ
ャッキ14のシリンダ側に供給する機能だけを果たす。
絞り弁26a,26bは、方向切換弁23が上位置に切
り換えられたとき、すなわち、ポンプユニット20の圧
油が流路bを経由して流路cに送られてきたときだけパ
イロット圧を生成し、それ以外のときには、ポンプユニ
ット20の圧油が流路cに送られないため、パイロット
圧を生成しない。操作盤27は、操作手段の操作によ
り、操作信号としての電気信号を方向切換弁23や選択
弁24a,24bの信号受け部に出力してこれらの弁2
3,24a,24bを所望の位置に切り換えることがで
きる。
位置)においてシールドジャッキ14を駆動するための
流路を遮断し、下位置に切り換えると、同流路を開放す
るとともにパイロット弁25a,25bの信号受け部に
パイロット圧を送るための流路を開放する。したがっ
て、パイロット弁25a,25bは、選択弁24a,2
4bが下位置に切り換えられた状態でパイロット圧が送
られてきたときに、初めて圧油を自由に流通させるよう
に流路を開放する。そして、選択弁24a,24bが下
位置に切り換えられた状態でも、パイロット圧が選択弁
24a,24bの流路に送られてこないときには、流路
aの圧油を、選択弁24a,24bを通じてシールドジ
ャッキ14のシリンダ側に供給する機能だけを果たす。
絞り弁26a,26bは、方向切換弁23が上位置に切
り換えられたとき、すなわち、ポンプユニット20の圧
油が流路bを経由して流路cに送られてきたときだけパ
イロット圧を生成し、それ以外のときには、ポンプユニ
ット20の圧油が流路cに送られないため、パイロット
圧を生成しない。操作盤27は、操作手段の操作によ
り、操作信号としての電気信号を方向切換弁23や選択
弁24a,24bの信号受け部に出力してこれらの弁2
3,24a,24bを所望の位置に切り換えることがで
きる。
【0034】この図6の油圧回路の作用について説明す
る。ガイドプレート30の駆動は、通常、図6に示す二
つのシールドジャッキ14により行うので、これら二つ
のシールドジャッキ14を用いてガイドプレート30を
駆動する場合を想定して、まず、後胴1dを前胴1aの
側に引き寄せる以前に行う後胴1dの後方へのガイドプ
レート30の移動操作について説明する。
る。ガイドプレート30の駆動は、通常、図6に示す二
つのシールドジャッキ14により行うので、これら二つ
のシールドジャッキ14を用いてガイドプレート30を
駆動する場合を想定して、まず、後胴1dを前胴1aの
側に引き寄せる以前に行う後胴1dの後方へのガイドプ
レート30の移動操作について説明する。
【0035】本操作をするときには、操作盤27から操
作信号を出力することにより、方向切換弁23及び選択
弁24a,24bをそれぞれ下位置に切り換えるととも
にポンプユニット20を駆動する。そうすると、ポンプ
ユニット20の圧油は、リリーフ弁21及び流量調整弁
22により、シールドジャッキ14の作動力及び作動速
度をガイドプレート30の摺動上好ましい値にするよう
に圧力及び流量が調整され、方向切換弁23を経由して
流路aに送られる。このとき、選択弁24a,24b
は、下位置に切り換えられていて、パイロット弁25
a,25bに通じる圧油の流路を開放しているので、流
路aに送られた圧油は、選択弁24a,24b及びパイ
ロット弁25a,25bを経由してシールドジャッキ1
4のシリンダ側に供給される。一方、シールドジャッキ
14のロッド側の圧油は、流路bが方向切換弁23によ
りタンクtに通じているので、タンクtに排出される。
これらの結果、シールドジャッキ14は、伸長してガイ
ドプレート30を後胴1dの後方に摺動させる。
作信号を出力することにより、方向切換弁23及び選択
弁24a,24bをそれぞれ下位置に切り換えるととも
にポンプユニット20を駆動する。そうすると、ポンプ
ユニット20の圧油は、リリーフ弁21及び流量調整弁
22により、シールドジャッキ14の作動力及び作動速
度をガイドプレート30の摺動上好ましい値にするよう
に圧力及び流量が調整され、方向切換弁23を経由して
流路aに送られる。このとき、選択弁24a,24b
は、下位置に切り換えられていて、パイロット弁25
a,25bに通じる圧油の流路を開放しているので、流
路aに送られた圧油は、選択弁24a,24b及びパイ
ロット弁25a,25bを経由してシールドジャッキ1
4のシリンダ側に供給される。一方、シールドジャッキ
14のロッド側の圧油は、流路bが方向切換弁23によ
りタンクtに通じているので、タンクtに排出される。
これらの結果、シールドジャッキ14は、伸長してガイ
ドプレート30を後胴1dの後方に摺動させる。
【0036】前述したように、こうしたガイドプレート
30の後方への移動操作の後は、後胴1dを前胴1aの
側に引き寄せて作業スペースLを確保して支保工を実施
し、この支保工の終了後、ガイドプレート30を前方に
移動して後胴1dの上方部に納めるが、そのときには、
方向切換弁23を上位置に切り換え、選択弁24a,2
4bを下位置に切り換えるとともにポンプユニット20
を駆動する。そうすると、ポンプユニット20の圧油
は、流量及び圧力がリリーフ弁21及び流量調整弁22
により前記のように調整されて、方向切換弁23を経て
流路bに送られ、シールドジャッキ14のロッド側に供
給される。
30の後方への移動操作の後は、後胴1dを前胴1aの
側に引き寄せて作業スペースLを確保して支保工を実施
し、この支保工の終了後、ガイドプレート30を前方に
移動して後胴1dの上方部に納めるが、そのときには、
方向切換弁23を上位置に切り換え、選択弁24a,2
4bを下位置に切り換えるとともにポンプユニット20
を駆動する。そうすると、ポンプユニット20の圧油
は、流量及び圧力がリリーフ弁21及び流量調整弁22
により前記のように調整されて、方向切換弁23を経て
流路bに送られ、シールドジャッキ14のロッド側に供
給される。
【0037】このとき、ポンプユニット20の圧油が流
路cに分流して絞り弁26a,26bによりパイロット
圧を生成しているとともに、選択弁24a,24bが下
位置に切り換えられていて、パイロット弁25a,25
bの信号受け部にパイロット圧を送るための流路を開放
しているので、パイロット弁25a,25bは、その信
号受け部に流路dを経てパイロット圧が送られて開放す
る。そして、選択弁24a,24bは、パイロット弁2
5a,25bに通じる圧油の流路も開放しているので、
シールドジャッキ14のシリンダ側の圧油は、これらパ
イロット弁25a,25b及び選択弁24a,24bを
経由した後、流路aに送られ、方向切換弁23を経てタ
ンクtに排出される。これらの結果、シールドジャッキ
14は、縮小してガイドプレート30を前方に摺動さ
せ、後胴1dの上方部に納める。
路cに分流して絞り弁26a,26bによりパイロット
圧を生成しているとともに、選択弁24a,24bが下
位置に切り換えられていて、パイロット弁25a,25
bの信号受け部にパイロット圧を送るための流路を開放
しているので、パイロット弁25a,25bは、その信
号受け部に流路dを経てパイロット圧が送られて開放す
る。そして、選択弁24a,24bは、パイロット弁2
5a,25bに通じる圧油の流路も開放しているので、
シールドジャッキ14のシリンダ側の圧油は、これらパ
イロット弁25a,25b及び選択弁24a,24bを
経由した後、流路aに送られ、方向切換弁23を経てタ
ンクtに排出される。これらの結果、シールドジャッキ
14は、縮小してガイドプレート30を前方に摺動さ
せ、後胴1dの上方部に納める。
【0038】ところで、ガイドプレート30をシールド
ジャッキ14で後胴1dの後方に移動する過程又は移動
した後、ガイドプレート30を前方に移動させるような
過大な力が作用すると、ガイドプレート30が損傷す
る。また、こうした力が作用すると、シールドジャッキ
14にこれを縮めようとする大きな外力が加わることに
なり、油圧回路が故障する結果も招く。この図6の油圧
回路では、こうした事態に対応して、シールドジャッキ
14のシリンダ側の圧油を逃がすリリーフ弁28を設け
ているので、こうした事態が生じてシールドジャッキ1
4を縮めようとする大きな外力が加わったときに、シー
ルドジャッキ14のシリンダ側の圧油を逆止弁29a,
29bを経てリリーフ弁28で逃がすことにより、ガイ
ドプレート30の損傷や油圧回路の故障を未然に防止す
ることができる。
ジャッキ14で後胴1dの後方に移動する過程又は移動
した後、ガイドプレート30を前方に移動させるような
過大な力が作用すると、ガイドプレート30が損傷す
る。また、こうした力が作用すると、シールドジャッキ
14にこれを縮めようとする大きな外力が加わることに
なり、油圧回路が故障する結果も招く。この図6の油圧
回路では、こうした事態に対応して、シールドジャッキ
14のシリンダ側の圧油を逃がすリリーフ弁28を設け
ているので、こうした事態が生じてシールドジャッキ1
4を縮めようとする大きな外力が加わったときに、シー
ルドジャッキ14のシリンダ側の圧油を逆止弁29a,
29bを経てリリーフ弁28で逃がすことにより、ガイ
ドプレート30の損傷や油圧回路の故障を未然に防止す
ることができる。
【0039】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
は、「課題を解決するための手段」の項に示した手段を
採用しているので、本発明によれば、支保工の作業が掘
進を停止することなく効率的かつ安全に行えるトンネル
掘削機が得られる。
は、「課題を解決するための手段」の項に示した手段を
採用しているので、本発明によれば、支保工の作業が掘
進を停止することなく効率的かつ安全に行えるトンネル
掘削機が得られる。
【0040】本発明を具体化する場合、特に、特許請求
範囲の請求項2に記載のように具体化すれば、シールド
ジャッキを掘削機本体の推進に使用しないときに、その
遊休機器をガイドプレートの駆動の使途に活用すること
ができて合理的に活用することができ、シールドジャッ
キをその本来の使途を損なうことなく二重に活用するこ
とができる。本発明を具体化する場合、特に、特許請求
範囲の請求項3に記載のように具体化すれば、トンネル
掘削機の掘進中、崩落する危惧のない地山領域で地下坑
を掘削する場合に、掘進抵抗なるガイドプレートを後胴
から撤去して地下坑又は掘削機本体内に収容、保管する
ことにより、トンネル掘削機の掘進抵抗を軽減すること
ができる。また、ガイドプレートが損傷したときにも、
ガイドプレートを後胴から取り外して修理することもで
きる。
範囲の請求項2に記載のように具体化すれば、シールド
ジャッキを掘削機本体の推進に使用しないときに、その
遊休機器をガイドプレートの駆動の使途に活用すること
ができて合理的に活用することができ、シールドジャッ
キをその本来の使途を損なうことなく二重に活用するこ
とができる。本発明を具体化する場合、特に、特許請求
範囲の請求項3に記載のように具体化すれば、トンネル
掘削機の掘進中、崩落する危惧のない地山領域で地下坑
を掘削する場合に、掘進抵抗なるガイドプレートを後胴
から撤去して地下坑又は掘削機本体内に収容、保管する
ことにより、トンネル掘削機の掘進抵抗を軽減すること
ができる。また、ガイドプレートが損傷したときにも、
ガイドプレートを後胴から取り外して修理することもで
きる。
【図1】本発明の具体化例のトンネル掘進機を示す縦断
面図である。
面図である。
【図2】図1のア部周辺の拡大詳細図である。
【図3】図1のIII −III 線の断面図である。
【図4】図1のトンネル掘進機が掘進しているときの状
態を示す要部の縦断面図である。
態を示す要部の縦断面図である。
【図5】図4のV−V線の断面図である。
【図6】図1のトンネル掘進機のガイドプレートを駆動
するためのシールドジャッキの油圧回路の一例を示す図
である。
するためのシールドジャッキの油圧回路の一例を示す図
である。
【図7】従来のトンネル掘削機の要部の縦断面図であ
る。
る。
【図8】従来のトンネル掘削機の問題点を説明するため
の図7と同様の図である。
の図7と同様の図である。
1 掘削機本体 1a 前胴 1b 中胴 1d 後胴 2 カッタディスク 3 地山 3a 崩落土砂 11 リヤグリッパ 12 スライドジャッキ 13 フロントグリッパ 14 シールドジャッキ 14a スプレッダ 30 ガイドプレート 30a ガイドプレート取付板 30b スリット 31 ブラケット 32 ピン 33 ボルト 20 ポンプユニット 21 リリーフ弁 22 流量調整弁 23 方向切換弁 24a,24b 選択弁 25a,25b パイロット弁 26,26b 可変絞り弁 27 操作盤 40 新たな支保 40a,40b 既設の支保 50 新たな矢板 50a,50b 既設の矢板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 植田 和憲 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 Fターム(参考) 2D054 AD02 AD17 AD20 AD32 AD35 BA06
Claims (3)
- 【請求項1】 隣接する端部同士を接続した複数の胴部
で構成され前部にカッタを設けた前胴及び隣接する胴部
と前後に摺動できるように接続された後胴を少なくとも
有する掘削機本体と、掘削機本体内に設置され後胴及び
後胴の前方側の胴部に連結された伸縮するスライドジャ
ッキと、後胴の前方側の胴部に設置されこの胴部を地下
坑壁に固定できる前方固定手段と、後胴に設置され後胴
を地下坑壁に固定できる後方固定手段とを備え、後胴後
方の地下坑に対して支保工を実施するトンネル掘削機に
おいて、支保工実施時に地下坑天井部からの崩落土砂か
ら作業員を防護できるガイドプレートを後胴の上半部側
に前後に移動できるように設置し、このガイドプレート
を前後に移動するように駆動するガイドプレートの駆動
手段を掘削機本体に設けたことを特徴とするトンネル掘
削機。 - 【請求項2】 掘削機本体内に、地下坑をセグメントで
覆工したときにセグメントで反力をとって推進できるよ
うにするシールドジャッキを設置し、このシールドジャ
ッキをガイドプレートの駆動手段に兼用できるように構
成したことを特徴とする請求項1に記載のトンネル掘削
機。 - 【請求項3】 ガイドプレートをガイドプレートの駆動
手段及び後胴に対して着脱できるようにするとともに地
下坑又は掘削機本体に収容できる形態に形成したことを
特徴とする請求項1又は請求項2に記載のトンネル掘削
機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000143842A JP2001323782A (ja) | 2000-05-16 | 2000-05-16 | トンネル掘削機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000143842A JP2001323782A (ja) | 2000-05-16 | 2000-05-16 | トンネル掘削機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001323782A true JP2001323782A (ja) | 2001-11-22 |
Family
ID=18650597
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000143842A Pending JP2001323782A (ja) | 2000-05-16 | 2000-05-16 | トンネル掘削機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001323782A (ja) |
-
2000
- 2000-05-16 JP JP2000143842A patent/JP2001323782A/ja active Pending
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