JP2001323467A - 重錘自由落下式水中捨石基礎圧密均し工法 - Google Patents

重錘自由落下式水中捨石基礎圧密均し工法

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JP2001323467A JP2000142136A JP2000142136A JP2001323467A JP 2001323467 A JP2001323467 A JP 2001323467A JP 2000142136 A JP2000142136 A JP 2000142136A JP 2000142136 A JP2000142136 A JP 2000142136A JP 2001323467 A JP2001323467 A JP 2001323467A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 余分な捨石の発生を防止できる水中捨石基礎
の築造とこれの輾圧作業を容易に行うことができるとと
もに、これによって高品質の水中捨石基礎を仕上げるこ
とができる重錘自由落下式水中捨石基礎圧密均し工法の
提供。 【解決手段】 本発明重錘自由落下式水中捨石基礎圧密
均し工法は、水中捨石基礎Aの計画天端高さHとほぼ同
じ天端高さの捨石基礎本体A′を築造し、その後、その
捨石基礎本体A′の天端上に、所要量の捨石からなる複
数の捨石余盛りa1〜a5,b1〜b5,…を互いに所要の
間隔で形成し、重錘4の自由落下を反復実施することに
よる輾圧を、上記の各捨石余盛りa1〜a5,b1〜b5,
…に対して行うとともに、その輾圧によって周囲に展延
した捨石に対して行うことによって、水中捨石基礎Aが
計画天端高さHとなるように圧密均しすることを内容と
している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、重錘自由落下式水
中捨石基礎圧密均し工法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の重錘自由落下式水中捨石基礎圧密
均し工法は、防波堤や岸壁等の築造に際し、捨石を水中
捨石基礎の計画天端高さより高めに投入堆積させてなる
(換言すると、余盛りしてなる)水中捨石基礎の天端
を、クレーンブームで吊り上げた重錘を自由落下させる
ことにより輾圧して圧密均しするもので、各種の水中捨
石基礎均し工法の中で最も効果的かつ経済的といわれて
いる工法である。
【0003】その工法は、図5に示すように、作業船1
に搭載しているクレーンブーム2を、水中捨石基礎3の
幅員方向、すなわち、水中捨石基礎3の長手方向(矢印
α)に直交する方向に延長支持し、ブーム先端を上記水
中捨石基礎3の長手方向(矢印α)に円弧線に沿って移
動させながら、各部位で重錘4の自由落下を反復実施
し、たとえば作業区域F1の輾圧を全域にわたって行
い、それが終了したところで、隣接する次の作業区域F
2での同様な輾圧作業に移行するものである。
【0004】この場合、各作業区域F1,F2内に堆積
している各捨石は、重錘4の輾圧作用により下方及び放
射方向に向かって圧密されていくものであるが、計画天
端高さHまで圧密均してもなお残る余分な捨石5は、ク
レーンブーム2の旋回方向に皺寄せ移動させられ、上記
においては両作業区域F1,F2の境界部分において筋
状に競り上ってしまう。
【0005】このため、上記余盛りは、厳重な管理のも
とに正確な量だけ行われることが望ましいが、実際問題
として、投石時における波浪,うねり等に起因する作業
船1の揺動等で必要十分な量の余盛りを正確に行うこと
は難しく、このため、圧密均しを効率よく行うことがで
きないという欠点がある。
【0006】本出願人は、このような欠点を解決するこ
とを目的として、第2893527号特許公報に記載の
重錘自由落下式水中捨石基礎圧密均し工法を提案した。
【0007】この工法は、図6に示すように、上記水中
捨石基礎3の長手方向(矢印α)に順次区画される複数
の作業区域F1,F2…等の各境界部分に、その水中捨
石基礎3の幅員方向に走行する調整溝6…を形成し、作
業船1のクレーンブーム2を、作業区域F1,F2…の
各々において、水中捨石基礎3の幅員方向に延長支持
し、そのブーム先端を水中捨石基礎3の長手方向(矢印
α)に円弧線に沿って移動しながら、上記クレーンブー
ム2に吊下した重錘4の自由落下を各部位で反復実施す
ることにより輾圧作業を行って計画天端高さHまで圧密
均しするとともに、なお残る余分な捨石5を上記の調整
溝6…に皺寄せ堆積し、かつ、それを重錘4により輾圧
することを内容とするものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記第
2893527号特許公報に記載の工法では、余分な捨
石5の競り上がりの発生を防止できるものの、調整溝6
…を水中捨石基礎3の作業区域の各境界部分に形成しな
ければならず、水中捨石基礎3の築造が面倒である。
【0009】さらには、余分な捨石5を上記調整溝6…
に皺寄せ堆積させ、また、それを重錘4によりいちいち
輾圧する必要があるため、輾圧作業も煩雑となる。
【0010】本発明は、余分な捨石が生じない水中捨石
基礎の築造とこれの輾圧作業を容易に行うことができる
とともに、高品質の水中捨石基礎を仕上げることができ
る重錘自由落下式水中捨石基礎圧密均し工法を提供しよ
うとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係る重錘自由落
下式水中捨石基礎圧密均し工法は、水中捨石基礎Aの計
画天端高さHとほぼ同じ天端高さの捨石基礎本体A′を
築造し、その後、その捨石基礎本体A′の天端上に、所
要量の捨石からなる複数の捨石余盛りa1〜a5,b1〜
b5,…を互いに所要の間隔で形成し、重錘4の自由落
下を反復実施することによる輾圧を、上記の各捨石余盛
りa1〜a5,b1〜b5,…に対して行うとともに、その
輾圧によって周囲に展延した捨石に対して行うことによ
って、水中捨石基礎Aが計画天端高さHとなるように圧
密均しすることを内容としている。
【0012】上記においては、捨石基礎本体A′を、水
中捨石基礎Aの計画天端高さHと同じ天端高さ、それよ
りもやや低い天端高さ又はやや高い天端高さにして築造
してよい。
【0013】上記においては、捨石基礎本体A′を、作
業船1から捨石を投入することにより築造し、かつ、捨
石余盛りa1〜a5,b1〜b5,…を、上記作業船1のク
レーンブーム2に吊下したグラブバケット等の捨石堆積
手段7により、上記捨石基礎本体A′の天端至近位置で
捨石を解放することにより形成するとよい。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の一実施形態につ
いて説明する。まず、捨石を作業船1から慣行に従って
投入することにより、図1に示すように、水中捨石基礎
Aの計画天端高さHと同じ天端高さの捨石基礎本体A′
を築造する。このとき、捨石基礎本体A′に対する輾圧
作業は行わない。
【0015】次に、上記の捨石基礎本体A′の天端上
に、図1,2に示すように、所要量の捨石からなる複数
の捨石余盛りa1〜a5,b1〜b5,c1〜c5、d1〜d
5,e1〜e5,f1〜f5,…を、作業船1のクレーンブ
ーム2に吊下したグラブバケット等の捨石堆積手段7に
よって、捨石基礎本体A′の長手方向α及び幅員方向β
にそれぞれ所要の間隔、例えば2m間隔で形成する。
【0016】具体的には、作業船1を操船アンカー8等
で所要位置に固定しておき、図1に示すように、上記捨
石堆積手段7を捨石基礎本体A′の天端至近位置に吊り
下ろした状態で、詳しくは捨石余盛りの高さよりも低く
吊り下ろした状態で吊下げ位置等の調整を行った後、そ
の捨石堆積手段7で保持している捨石を解放することに
より捨石余盛りを堆積形成する。
【0017】各捨石余盛りは、重錘4の自由落下を反復
実施することによる輾圧を、上記の各捨石余盛りa1〜
a5,b1〜b5,…に対して行うとともに、その輾圧に
よって周囲に展延した捨石に対して行うことによって、
水中捨石基礎Aが上記計画天端高さHとなる捨石の総量
を、各捨石余盛りに分配した量の捨石からなる。
【0018】上記の堆積作業を、クレーンブーム2を適
宜左右旋回及び上下動させながら行うことにより、捨石
基礎本体A′の天端上の所要位置に、上記の捨石余盛り
a1〜a5,b1〜b5,c1〜c5、d1〜d5,e1〜e5,
f1〜f5,…を順次形成する。
【0019】輾圧作業は、図3に示すように、まず、捨
石余盛りa1〜a5に対して、クレーンブーム2に吊下し
た重錘4の自由落下を、中央部分の捨石余盛りa3か
ら、これの両側部分に堆積されている捨石余盛りa2,
a1,a4,a5の順で移動させながら行った後、それら
捨石余盛りa1〜a5の間に拡散した捨石に対しても反復
して行うことによって進められる。
【0020】上記の重錘4の自由落下を反復して行うこ
とによって、捨石余盛りa1〜a5は次第に圧密均されて
周囲に拡散するとともに、捨石どうしが噛み合わせを密
にして締まっていく。
【0021】このような輾圧作業を、捨石余盛りb1〜
b5、c1〜c5、…についても、上記捨石余盛りa1〜a
5の場合と同様の順序で行うことにより、図4に示すよ
うに、計画天端高さHの水中捨石基礎Aを築造すること
ができる。
【0022】なお、本発明は前述した実施形態に限るも
のではなく、次のような変形実施が可能である。上記に
おいては、水中捨石基礎の計画天端高さと同じ天端高さ
の捨石基礎本体を形成した例について説明したが、これ
に限るものではなく、捨石基礎本体の天端高さを上記の
計画天端高さよりもやや低く、また、それよりもやや高
く築造することができる。
【0023】これらの場合における各捨石余盛りは、上
記のときと同様にして、重錘の自由落下を反復実施する
ことによる輾圧を、各捨石余盛りに対して行うととも
に、その輾圧によって周囲に展延した捨石に対して行う
ことによって、水中捨石基礎が上記計画天端高さとなる
捨石の総量を、各捨石余盛りに分配した量の捨石からな
る。
【0024】
【発明の効果】請求項1〜5記載の発明によれば、次の
効果を得ることができる。水中捨石基礎の計画天端高さ
とほぼ同じ天端高さの捨石基礎本体を築造し、その後、
その捨石基礎本体の天端上に、輾圧によって水中捨石基
礎が計画天端高さとなる所要量の捨石からなる複数の捨
石余盛りを互いに所要の間隔で形成しているので、従来
のような余分な捨石を生じさせることがない。
【0025】また、余分な捨石が生じないので、従来の
ような調整溝を水中捨石基礎に形成する必要がなく、ま
た、調整溝に余分な捨石を皺寄せ堆積させて、それを重
錘によりいちいち輾圧する必要もないので、その水中捨
石基礎の築造を容易に行うことができる。
【0026】請求項1〜5記載の発明で得られる上記共
通の効果の他、請求項5記載の発明によれば、作業船の
クレーンブームに吊下したグラブバケット等の捨石堆積
手段を捨石基礎本体の天端至近位置に吊り下ろした状態
で、各捨石余盛りを堆積形成しているので、波浪,うね
り等に起因する作業船の揺動による影響を受けにくく、
これにより、それら各捨石余盛りを捨石基礎本体上の所
要位置に正確にかつ過不足のない適量の捨石から形成す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明水中捨石基礎圧密均し工法を説明するた
めの要部の正面図である。
【図2】同上の平面図である。
【図3】重錘の自由落下を反復実施することによる輾圧
作業を説明するための要部の側面図である。
【図4】輾圧均しして形成された水中捨石基礎の要部の
側面図である。
【図5】従来の水中捨石基礎圧密均し工法を示す要部の
側面図である。
【図6】調整溝を形成した従来の水中捨石基礎に対して
圧密均し工法を実施する様子を示す要部の平面図であ
る。
【符号の説明】 1 作業船 2 クレーンブーム 4 重錘 7 グラブバケット等の捨石堆
積手段 a,b,c,d,e,f… 捨石余盛り A 水中捨石基礎 A′ 捨石基礎本体 H 計画天端高さ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水中捨石基礎の計画天端高さとほぼ同じ
    天端高さの捨石基礎本体を築造し、その後、その捨石基
    礎本体の天端上に、所要量の捨石からなる複数の捨石余
    盛りを互いに所要の間隔で形成し、また、重錘の自由落
    下を反復実施することによる輾圧を、上記の各捨石余盛
    りに対して行うとともに、その輾圧によって周囲に展延
    した捨石に対して行うことによって、水中捨石基礎が計
    画天端高さとなるように圧密均しすることを特徴とする
    重錘自由落下式水中捨石基礎圧密均し工法。
  2. 【請求項2】 捨石基礎本体を、水中捨石基礎の計画天
    端高さと同じ天端高さにして築造している請求項1記載
    の重錘自由落下式水中捨石基礎圧密均し工法。
  3. 【請求項3】 捨石基礎本体を、水中捨石基礎の計画天
    端高さよりもやや低い天端高さにして築造している請求
    項1記載の重錘自由落下式水中捨石基礎圧密均し工法。
  4. 【請求項4】 捨石基礎本体を、水中捨石基礎の計画天
    端高さよりもやや高い天端高さにして築造している請求
    項1記載の重錘自由落下式水中捨石基礎圧密均し工法。
  5. 【請求項5】 捨石基礎本体を、作業船から捨石を投入
    することにより築造し、かつ、捨石余盛りを、上記作業
    船のクレーンブームに吊下したグラブバケット等の捨石
    堆積手段により、上記捨石基礎本体の天端至近位置で捨
    石を解放することにより形成する請求項1,2,3又は
    4記載の重錘自由落下式水中捨石基礎圧密均し工法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6997649B1 (en) * 2004-10-07 2006-02-14 Kiyoshi Saito Underwater riprap foundation and consolidation smoothing method therefor
WO2019076059A1 (zh) * 2017-10-18 2019-04-25 中国建筑工程(香港)有限公司 具有测量定位结构的自动摊铺机系统

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