JP2001323102A - 複合体及びその製造方法並びに該複合体を用いて得られるセラミック多孔体 - Google Patents

複合体及びその製造方法並びに該複合体を用いて得られるセラミック多孔体

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JP2001323102A JP2000143764A JP2000143764A JP2001323102A JP 2001323102 A JP2001323102 A JP 2001323102A JP 2000143764 A JP2000143764 A JP 2000143764A JP 2000143764 A JP2000143764 A JP 2000143764A JP 2001323102 A JP2001323102 A JP 2001323102A
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Shinichi Asakura
慎一 朝倉
Yosuke Nakano
陽祐 中野
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Inoac Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 セラミックフィルタ等の製造において有用な
複合体及びその製造方法並びにこの複合体を用いて得ら
れるセラミック多孔体を提供する。 【解決手段】 常法によって製造された軟質スラブフ
ォームから所定寸法のシート状のフォームを切り出し、
爆発処理によりセル膜を除去した。一方、エチレン−酢
酸ビニル共重合体系エマルジョンに、熱膨張性マイクロ
カプセルを配合し、バインダを調製した。その後、シー
ト状のフォームをバインダに常温で1分浸漬した後、取
り出し、カレンダーロールにより押圧してバインダの一
部をフォームから押出した。次いで、フォームを50℃
で5分乾燥して水の一部を除去した後、熱膨張性マイク
ロカプセルの熱膨張温度である140℃で1分加熱し、
熱膨張させて中空粒子1とし、各々の中空粒子1間及び
一部の中空粒子1とフォーム骨格とを接合させ、複合体
を得た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複合体及びその製
造方法に関する。また、本発明は、特定の複合体を用い
て得られるセラミック多孔体に関する。このセラミック
多孔体は、溶融金属フィルタ、高温ガスフィルタ、排ガ
スフィルタ等、各種フィルタの他、触媒担体、熱輻射体
などとして使用することができる。
【0002】
【従来の技術】従来より、除膜処理されたポリウレタン
フォームに、セラミック粉末を含むスラリーを含浸させ
た後、所定温度に加熱してフォームを分解し、除去する
ことによってセラミック多孔体が製造されている。ま
た、除膜処理されたポリウレタンフォームの骨格の表面
を予め導電化処理し、処理面に所要厚さの金属めっきを
施した後、所定温度に加熱してフォームを分解し、除去
することにより、二次電池の電極等として有用な金属多
孔体が製造されている。
【0003】セラミック多孔体は、フィルタ等、多くの
分野において用いられているが、この多孔体の骨格壁を
厚くすれば強度が大きくなり、鋳物を生産する際のフィ
ルタとして使用することができる。多孔体の骨格壁を厚
くするためには、ポリウレタンフォームの骨格に多くの
セラミック粉末を付着させればよいが、それには限界が
ある。そこで、骨格表面にポリプロピレン等のパイルを
植毛して凹凸面を形成し、この凹凸面にセラミック粉末
を含むスラリーを含浸させた後、加熱し、フォーム及び
パイルを分解し、除去することにより、セラミック多孔
体の骨格壁を厚くすることが一般に行われている。この
パイルの植毛は、微細な短繊維からなるパイルをバイン
ダによりフォームの骨格表面に接合させた後、静電気を
利用して起たせることにより行うことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、フォーム骨格
の表面に接合されたパイルは容易に抜け落ちてしまうこ
とがあり、これが周辺に飛散し、汚れが発生する。ま
た、飛散したパイルが植毛を必要としないフォーム骨格
に付着することもあり、品質の低下を招くこともある。
更に、植毛されたフォームをスライスしたり、打ち抜い
たりする場合に、飛散したパイルが静電気により打ち抜
き刃等に付着し、加工精度が低下することもある。ま
た、打ち抜き等に使用した加工機などにはパイルの残渣
が残り、他のフォームを加工する際に汚れの発生等の問
題を生ずることもある。
【0005】更に、植毛は、静電気によりパイルを起た
せるものであるため、湿度により大きな影響を受ける。
即ち、湿度が高いとパイルは起ち難く、立植状態のパイ
ルが疎となり(図4参照)、湿度が低いと十分に起って
密となる。このようなパイルの疎密は、パイル間の凹凸
に含浸されるスラリー量に著しい影響を与え、得られる
セラミック多孔体の強度が大きく変動する。そして、強
度が小さい多孔体を鋳物の生産工程においてフィルタと
して用いた場合は、フィルタが欠損し、鋳物の品質面で
重大な問題を生ずることがある。
【0006】本発明は、このような従来の問題を解決す
るものであり、セラミック多孔体等の骨格壁を容易に、
且つ確実に厚くすることができ、強度の大きい多孔体を
安定して得ることができる複合体及びその製造方法、並
びにこの複合体を用いて得られ、フィルタ等として有用
なセラミック多孔体を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】第1発明の複合体は、セ
ル膜が除去されたポリウレタンフォームと、該ポリウレ
タンフォームの骨格に接合された被覆層とを有し、該被
覆層は多数の球状体が集合してなることを特徴とする。
【0008】上記「ポリウレタンフォーム」としては、
通常の方法によって製造された軟質スラブフォームを除
膜処理したものを使用することができる。除膜処理さ
れ、セル膜が除去されたフォームは、実質的に三次元網
状組織からなる上記「骨格」のみからなる。そのため、
気孔率が85〜98%、一般に95%以上と高く、骨格
間に形成される空孔の形状が均一である。
【0009】このフォームとしては、一般にフィルタ材
として提供されているセル数が4〜13個/25mm程
度の粗い構造のものが好ましい。このようなフォームを
使用すれば、優れた濾過性能を有するセラミックフィル
タ等を形成することができる。フォームは、エーテル
系、エステル系、エーテルエステル系のいずれであって
もよいが、セル数が4〜6個/25mmと極めて粗い構
造のフォームは、ポリエステルポリオールを用いて製造
することが好ましい。セル膜の除去は、アルカリ処理
法、火炎処理法、爆発処理法等、常法によって行うこと
ができる。
【0010】上記「被覆層」は、多数の球状体が集合し
てなり、その表面には凹凸部が形成される。そのため、
セラミック多孔体等を製造する際には、セラミック粉末
などを含むスラリーが凹凸部に含浸され、骨格壁の厚
い、強度の大きいセラミック多孔体等とすることができ
る。上記「球状体」は、セラミック多孔体等を製造する
際の加熱により、分解するなどして、除去することがで
きるものであればよく、その材質などは特に限定されな
いが、分解、除去が容易な各種の樹脂等からなるものが
好ましい。また、球状体は中実体であっても、中空体で
あってもよい。
【0011】この球状体としては、第2発明のように、
熱膨張性カプセルを使用することができ、第3発明のよ
うに、熱膨張性カプセルが熱膨張してなる中空粒子を用
いることもできる。
【0012】上記「熱膨張性カプセル」は、熱可塑性樹
脂を外殻とし、液化された低沸点炭化水素が内包された
球体である。その大きさは特に限定されないが、一般に
平均粒径10〜30μmの微小球体であって、熱膨張性
マイクロカプセルといわれるものを使用することができ
る。このカプセルとしては、塩化ビニリデン−アクリロ
ニトリル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデ
ン、ポリアクリロニトリル等からなる外殻に、ブタン、
イソブタン等が封入されたものが提供されており、これ
らは外殻の材質等、特に限定されることなく使用するこ
とができる。この熱膨張性カプセルを80〜190℃に
加熱し、その直径が3〜8倍程度になるように熱膨張さ
せることにより上記「中空粒子」とすることができる。
熱膨張の程度は加熱温度、加熱時間等により容易に調整
することができる。
【0013】熱膨張性カプセル、或いはこのカプセルが
熱膨張して形成される中空粒子は、各々が接合されて被
覆層を形成し、この被覆層がフォーム骨格に接合されて
上記「複合体」が形成される。この複合体は、それ以上
の加熱等、別段の処理を要することなく、そのままセラ
ミック多孔体等の製造に供することができる。被覆層
は、パイルの植毛の場合のように湿度の影響を受けるこ
ともなく、また、パイルのように容易に抜け落ちること
もない。そのため、被覆層の表面には均一な凹凸部が安
定して形成され、セラミック粉末などを含むスラリーの
凹凸部への含浸量も一定となり、均質なセラミック多孔
体等とすることができる。
【0014】第1乃至第3発明において、熱膨張性カプ
セル若しくは中空粒子が集合してなる被覆層の平均厚さ
は、第4発明のように、各々のフォーム骨格の間の平均
距離の1/50〜1/3であることが好ましい。また、
この平均距離は、特に1/30〜1/4、更には1/2
0〜1/5であることがより好ましい。被覆層の平均厚
さが、各々のフォーム骨格の間の平均距離の1/50以
下であると、十分に厚い骨格を有し、強度の大きいセラ
ミック多孔体等を得ることができない。一方、平均厚さ
が平均距離の1/3を超える場合は、セラミック多孔体
等をフィルタとして用いた場合に、圧力損失が増大し、
好ましくない。尚、被覆層の平均厚さ及びフォーム骨格
間の平均距離は、複合体の横断面を顕微鏡により観察
し、10個の相隣るフォーム骨格について、それぞれの
間の距離及び各々の骨格の周囲の任意の5個所における
被覆層の厚さを読み取り、それらを基に平均値を算出す
ることにより求めることができる。
【0015】第5発明の複合体の製造方法は、セル膜が
除去されたポリウレタンフォームに、熱膨張性カプセル
を含有するバインダを含浸させ、該ポリウレタンフォー
ムの骨格に該熱膨張性カプセルを付着させた後、加熱
し、該熱膨張性カプセルを熱膨張させて中空粒子を形成
させるとともに、各々の該中空粒子間及び該中空粒子の
一部と上記骨格とを接合させることを特徴とする。
【0016】また、第6発明の複合体の製造方法は、セ
ル膜が除去されたポリウレタンフォームに、熱膨張性カ
プセルが熱膨張してなる中空粒子を含有するバインダを
含浸させ、該ポリウレタンフォームの骨格に該中空粒子
を付着させた後、加熱し、各々の該中空粒子間及び該中
空粒子の一部と上記骨格とを接合させることを特徴とす
る。
【0017】第5乃至第6発明において、上記「バイン
ダ」は、ポリウレタンフォームに十分に含浸され、フォ
ーム骨格に付着し得る程度の流動性を有するものであれ
ば、特に限定されることなく使用することができる。こ
のバインダとしては、水又は有機溶媒に合成樹脂、合成
ゴム等を溶解又は懸濁させ、それに更に熱膨張性カプセ
ル又は熱膨張性カプセルが熱膨張してなる中空粒子を分
散させ、含有させた乳濁液又は懸濁液を用いることがで
きる。
【0018】合成樹脂としては、エチレン−酢酸ビニル
共重合体、ポリビニルアルコール及びそのカチオン変
性、シラノール変性等の変性物、メチルメタクリレート
−ブタジエン共重合体、ポリアクリルアミド、ポリビニ
ルピロリドン等のビニル系重合体及び共重合体、無水マ
レイン酸重合体及びその共重合体、並びにポリプロピレ
ングリコール、ポリエチレングリコール等を使用するこ
とができる。また、合成ゴムとしては、スチレン−ブタ
ジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム等を用
いることができる。
【0019】更に、これらの合成樹脂、合成ゴムの他、
でんぷん及びその変性物、ゼラチン及びその変性物、カ
ゼイン、プルラン、アラビアゴム、カラヤゴム、アルブ
ミン等の天然高分子及びそれらの誘導体、並びにジオク
チルアジペート、ジブチルフタレート等の可塑剤などを
使用することもできる。
【0020】尚、これらの合成樹脂、合成ゴム、天然高
分子等は、1種のみを使用してもよいし、2種以上を併
用することもできる。また、合成樹脂と合成ゴム等、適
宜に異なった種類のものを組み合わせて用いることもで
きる。更に、水又は有機溶媒を除くバインダの他の成分
を100質量部(以下、「部」と略記する。)とした場
合に、第5発明における熱膨張性カプセルは5〜50
部、特に15〜35部とすることが好ましく、第6発明
における中空粒子は5〜40部、特に10〜30部とす
ることが好ましい。この範囲の量比の熱膨張性カプセル
若しくは中空粒子を含有するバインダを使用すれば、第
4発明に対応する好ましい平均厚さを有する被覆層とす
ることができる。
【0021】熱膨張性カプセル若しくは中空粒子の量比
が下限値未満であり、過少である場合は、十分な厚さの
被覆層を形成することができない。一方、熱膨張性カプ
セル若しくは中空粒子の量比が上限値を超え、過多であ
る場合は、第5発明における熱膨張性カプセルが熱膨張
してなる中空粒子、或いは第6発明の中空粒子が、各々
十分な強度で接合されず、脱落する傾向にある。
【0022】バインダをフォームに含浸させる方法は特
に限定されないが、バインダにフォームを浸漬する方法
が好ましい。このようにすれば、バインダをフォーム全
体に十分に含浸させることができる。また、バインダに
フォームを浸漬し、50℃以下の温風により水分を除去
し、乾燥した後、再びバインダに浸漬させることもでき
る。このようにすれば、被覆層をより厚くすることがで
きる。更に、バインダにフォームを浸漬した後、カレン
ダーロール等により押圧することが好ましい。これによ
り、バインダを均等に、且つ確実にフォーム骨格に付着
させることができ、余剰のバインダをフォームから排出
させることもできる。この押圧時に、フォームが柔軟で
あれば、フォーム全体にバインダを行き渡らせ、骨格に
均等に付着させることができるため好ましい。バインダ
を含浸させた後、十分な柔軟性を有するフォームとする
ためには、エチレン−酢酸ビニル共重合体を含むバイン
ダを使用することが好ましい。一方、アクリル系樹脂等
を用いた場合はバインダを含浸させた後のフォームが硬
くなる傾向にあるが、この硬軟は適宜に調整することが
できる。
【0023】フォーム骨格にバインダを付着させた後、
これを加熱する。この加熱により、第5発明では、熱膨
張性カプセルが熱膨張して中空粒子が形成されるととも
に、各々の中空粒子間が接合され、且つこの中空粒子の
一部とフォーム骨格とが接合される。また、第6発明で
は、各々の中空粒子間が接合され、且つこの中空粒子の
一部とフォーム骨格とが接合される。加熱条件は特に限
定されず、所期の目的が達せられればよい。例えば、フ
ォームを、120〜170℃に調温された恒温槽に30
秒から5分静置して加熱することができる。また、この
加熱の前にフォームを乾燥させ、水又は有機溶媒の少な
くとも一部を除去してもよい。更に、第5発明では、加
熱条件によってマイクロカプセルの熱膨張の程度を調整
することができ、第6発明では、中空粒子が膨張可能で
あれば、更に熱膨張させることもできる。また、第5乃
至第6発明では、加熱条件により接合強度を調整するこ
ともできる。
【0024】第7発明のセラミック多孔体は第1乃至第
4発明の複合体を用いて製造することができる。このセ
ラミック多孔体は、複合体をセラミック粉末を含むスラ
リーに浸漬し、スラリーを複合体の被覆層の凹凸部に含
浸させた後、加熱し、フォームを分解し、除去すること
により得られ、セラミック粉末が凹凸部に含浸されるこ
とにより骨格壁の厚いセラミック多孔体とすることがで
きる。そのため、この多孔体は強度が大きく、鋳物製造
用等のフィルタとして用いた場合にも欠損等を生ずるこ
とがなく、均質な製品を得ることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例により更に
詳しく説明する。 (1)複合体の製造 常法によって製造された軟質スラブフォームから所定の
大きさ及び厚さのシート状のフォームを切り出し、爆発
処理によりセル膜を除去した(図3参照)。一方、10
0部のエチレン−酢酸ビニル共重合体系エマルジョン
に、25部の熱膨張性マイクロカプセル(大日精化工業
株式会社製、商品名「L320」)を配合し、バインダ
を調製した。尚、この熱膨張性マイクロカプセルの平均
粒径は約14μmであり、発泡開始温度は90℃、最高
発泡温度は125〜130℃である。
【0026】次いで、バインダにシート状のフォームを
常温で1分浸漬した後、取り出し、カレンダーロールに
より押圧してバインダの一部をフォームから押出した。
その後、フォームを50℃で5分乾燥して水の一部を除
去し、次いで、熱膨張性マイクロカプセルの熱膨張温度
である140℃で1分加熱し、熱膨張させて中空粒子と
し、各々の中空粒子間及び一部の中空粒子とフォーム骨
格とを接合させ、複合体を得た(図1及び図2参照)。
尚、押圧の程度は、フォームを100部とした場合に、
乾燥により水が除去された後にフォームに付着されたエ
チレン−酢酸ビニル共重合体と熱膨張性マイクロカプセ
ルとの合計量が80〜90部となるように調整した。
【0027】(2)種々の条件を変化させた複合体の製
造 上記の実施例において、100部のエチレン−酢酸ビニ
ル共重合体エマルジョンに対して、熱膨張性マイクロカ
プセルの量比を15〜35部としてバインダを調製し
た。また、フォームを100部とした場合に、エチレン
−酢酸ビニル共重合体と熱膨張性マイクロカプセルとの
合計量が20〜150部となるように押圧の程度を調整
した。更に、押圧後のフォームの乾燥温度を40〜60
℃、乾燥時間を2〜10分とし、加熱温度を100〜1
80℃、加熱時間を30秒から5分とし、その他は同様
にして、複合体を得た。このように条件を種々変更して
も同様の複合体を得ることができた。
【0028】(3)セラミック多孔体の製造 バインダ等にアルミナ粉末等のセラミック原料を下記の
量比で練り込んで泥漿を調製し、この泥漿に(1)にお
いて製造した複合体を浸漬した後、カレンダーロールに
より押圧して余剰の泥漿を除去した。次いで、1300
℃で5時間焼成し、50℃/時間の冷却速度で降温さ
せ、セラミック多孔体を得た。 バインダ及びセラミック原料等の量比:コージライト粉
末;50部、アルミナ粉末;45部、カオリナイト粉
末;5部、メチルセルロース;5部、水;25部、解膠
剤;0.1部、ポリビニルアルコール;3部
【0029】
【発明の効果】第1乃至第3発明によれば、強度の大き
いセラミック多孔体及び金属多孔体等の製造において有
用な複合体とすることができる。また、第4発明によれ
ば、より強度の大きいセラミック多孔体を製造すること
ができる複合体とすることができる。更に、第5乃至第
6発明によれば、第1乃至第4発明の複合体を容易に、
且つ確実に製造することができる。また、第7発明によ
れば、第1乃至第4発明の複合体を用いて、強度が大き
く、鋳物製造時のフィルタとして使用することができる
セラミック多孔体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】フォーム骨格に熱膨張性マイクロカプセルが熱
膨張して形成された中空粒子が接合された様子を示す倍
率100倍の顕微鏡写真である。
【図2】図1の一部を拡大して示す倍率200倍の顕微
鏡写真である。
【図3】セル膜が除去されたポリウレタンフォームの骨
格を示す倍率100倍の顕微鏡写真である。
【図4】従来のフォーム骨格にパイルを植毛した様子を
示す倍率100倍の顕微鏡写真である。
【符号の説明】
1;熱膨張性マイクロカプセルが熱膨張して形成された
中空粒子、2;フォーム骨格、3;微細な短繊維からな
るパイル。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08J 7/04 CFF C08J 7/04 CFFZ // C08L 75:04 C08L 75:04 (72)発明者 中野 陽祐 愛知県安城市今池町3丁目1番36号 株式 会社イノアックコーポレーション安城事業 所内 Fターム(参考) 4F006 AA37 AA51 AB14 AB54 AB56 BA00 CA00 DA04 EA05 4F074 AA22 AA78 AA97 AE07 CB61 CC10X CC12Z CC28X CD08 CE15 CE17 CE19 CE25 CE26 CE47 CE55 CE98 DA59 4F100 AD00A AD00B AK01A AK01B AK51A AK68 BA02 CC00B DE04A DE04B DJ01A EC182 EJ022 EJ192 EJ31A EJ422 EJ822 EJ862 GB56 JA02A JA02B JL02 YY00A YY00B

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セル膜が除去されたポリウレタンフォー
    ムと、該ポリウレタンフォームの骨格に接合された被覆
    層とを有し、該被覆層は多数の球状体が集合してなるこ
    とを特徴とする複合体。
  2. 【請求項2】 上記球状体が、熱膨張性カプセルである
    請求項1記載の複合体。
  3. 【請求項3】 上記球状体が、熱膨張性カプセルが熱膨
    張してなる中空粒子である請求項1記載の複合体。
  4. 【請求項4】 上記被覆層の平均厚さが各々の上記骨格
    の間の平均距離の1/50〜1/3である請求項1乃至
    3のうちのいずれか1項に記載の複合体。
  5. 【請求項5】 セル膜が除去されたポリウレタンフォー
    ムに、熱膨張性カプセルを含有するバインダを含浸さ
    せ、該ポリウレタンフォームの骨格に該熱膨張性カプセ
    ルを付着させた後、加熱し、該熱膨張性カプセルを熱膨
    張させて中空粒子を形成させるとともに、各々の該中空
    粒子間及び該中空粒子の一部と上記骨格とを接合させる
    ことを特徴とする複合体の製造方法。
  6. 【請求項6】 セル膜が除去されたポリウレタンフォー
    ムに、熱膨張性カプセルが熱膨張してなる中空粒子を含
    有するバインダを含浸させ、該ポリウレタンフォームの
    骨格に該中空粒子を付着させた後、加熱し、各々の該中
    空粒子間及び該中空粒子の一部と上記骨格とを接合させ
    ることを特徴とする複合体の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至4のうちのいずれか1項に
    記載の複合体を用いて得られることを特徴とするセラミ
    ック多孔体。
JP2000143764A 2000-05-16 2000-05-16 複合体及びその製造方法並びに該複合体を用いて得られるセラミック多孔体 Pending JP2001323102A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004026602A (ja) * 2002-06-27 2004-01-29 Toppan Forms Co Ltd 多孔質体形成用マイクロカプセル、多孔質体形成用組成物、多孔質体、多孔質体の製造方法
JP2008147731A (ja) * 2006-12-06 2008-06-26 Matsushita Electric Ind Co Ltd 超音波センサ
JP2017218344A (ja) * 2016-06-07 2017-12-14 株式会社イノアックコーポレーション セラミックフィルタ用基材およびその製造方法

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