JP2001321436A - 血液浄化装置 - Google Patents
血液浄化装置Info
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- JP2001321436A JP2001321436A JP2000140576A JP2000140576A JP2001321436A JP 2001321436 A JP2001321436 A JP 2001321436A JP 2000140576 A JP2000140576 A JP 2000140576A JP 2000140576 A JP2000140576 A JP 2000140576A JP 2001321436 A JP2001321436 A JP 2001321436A
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- tube pump
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 血液浄化装置に用いられる回転式のチューブ
ポンプの特性を考慮した最適な制御により、チューブポ
ンプによる送液の流量精度を向上させることができて、
操作者の負担の軽減と、装置全体の小型化、軽量化、お
よび低価格化を図ることができる血液浄化装置を提供す
ること。 【解決手段】 分離ポンプ6として用いられる回転式の
チューブポンプを制御するために、そのチューブポンプ
の1回転当たりの吐出量Tを目標流量Qと入口圧Pの関
数T(Q,P)する関係式を用いる。
ポンプの特性を考慮した最適な制御により、チューブポ
ンプによる送液の流量精度を向上させることができて、
操作者の負担の軽減と、装置全体の小型化、軽量化、お
よび低価格化を図ることができる血液浄化装置を提供す
ること。 【解決手段】 分離ポンプ6として用いられる回転式の
チューブポンプを制御するために、そのチューブポンプ
の1回転当たりの吐出量Tを目標流量Qと入口圧Pの関
数T(Q,P)する関係式を用いる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、患者の血液を導入
して処理した後に再び患者に戻す血液浄化装置に関し、
さらに具体的には、血液を血液濾過器に導入して血液中
の不要物質あるいは病因物質を取り除く療法、血液濾過
療法、血液透析療法、血液濾過透析療法、血漿交換療
法、二重濾療法、吸着式血液浄化療法または血漿吸着療
法などに用いて好適な血液浄化装置に関するものであ
る。
して処理した後に再び患者に戻す血液浄化装置に関し、
さらに具体的には、血液を血液濾過器に導入して血液中
の不要物質あるいは病因物質を取り除く療法、血液濾過
療法、血液透析療法、血液濾過透析療法、血漿交換療
法、二重濾療法、吸着式血液浄化療法または血漿吸着療
法などに用いて好適な血液浄化装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】血液濾過療法および血漿交換療法は、患
者の血液を血液濾過器に通して、濾過膜により血液濾過
液を分離し、その濾過液分離後の血液と共に、補液を患
者の体内に戻するものである。濾過膜によって分離され
た血液濾過液は、外部に排出される。これらの治療の場
合には、血液濾過器に血液を循環させる血液ポンプと、
血液濾過器から濾過液を排出する分離ポンプと、患者に
補液を注入する返漿ポンプが備えられており、それらの
ポンプは、濾過液の排出量と補液の注入量との関係など
に基づいて制御される。また、これらのポンプとして
は、回転式のチューブポンプが用いられている。そのチ
ューブポンプは、送液路を形成する弾性のチューブと、
外周部に複数のローラが取り付けられた回転体を備えて
おり、その回転体が回転されることにより、複数のロー
ラがチューブをしごきながら送液動作をする構成となっ
ている。
者の血液を血液濾過器に通して、濾過膜により血液濾過
液を分離し、その濾過液分離後の血液と共に、補液を患
者の体内に戻するものである。濾過膜によって分離され
た血液濾過液は、外部に排出される。これらの治療の場
合には、血液濾過器に血液を循環させる血液ポンプと、
血液濾過器から濾過液を排出する分離ポンプと、患者に
補液を注入する返漿ポンプが備えられており、それらの
ポンプは、濾過液の排出量と補液の注入量との関係など
に基づいて制御される。また、これらのポンプとして
は、回転式のチューブポンプが用いられている。そのチ
ューブポンプは、送液路を形成する弾性のチューブと、
外周部に複数のローラが取り付けられた回転体を備えて
おり、その回転体が回転されることにより、複数のロー
ラがチューブをしごきながら送液動作をする構成となっ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来より、血液を血液
濾過器に導入して、血液中の病因物質を取り除く療法を
実施する装置は知られている。しかしながら、このよう
な装置に用いられるチューブポンプは、その送液量と回
転体の回転速度が線形の比例関係にあるとして制御され
ていた。つまり、単に、チューブポンプの目標とする送
液量に応じた回転速度を維持するように、チューブポン
プの回転速度がフィードバック制御されていた。また、
流量誤差を補正する場合には、チューブポンプの実際の
送液量を測定し、それが目標の送液量となるように回転
速度を調整していた。しかし、このような調整作業は煩
雑であり、また熟練を要した。また、誤操作を招きやす
いという観点から、常時、患者を監視することが強いら
れるという問題もあった。
濾過器に導入して、血液中の病因物質を取り除く療法を
実施する装置は知られている。しかしながら、このよう
な装置に用いられるチューブポンプは、その送液量と回
転体の回転速度が線形の比例関係にあるとして制御され
ていた。つまり、単に、チューブポンプの目標とする送
液量に応じた回転速度を維持するように、チューブポン
プの回転速度がフィードバック制御されていた。また、
流量誤差を補正する場合には、チューブポンプの実際の
送液量を測定し、それが目標の送液量となるように回転
速度を調整していた。しかし、このような調整作業は煩
雑であり、また熟練を要した。また、誤操作を招きやす
いという観点から、常時、患者を監視することが強いら
れるという問題もあった。
【0004】一方、補液の注入量や血液濾過液の排出量
を重量計などを用いて計測しながら、それぞれのチュー
ブポンプを自動制御する方法も提案されている。しか
し、補液を補充したり血液濾過液を廃棄する際には、一
度、装置を停止して治療を止めなければならず、煩雑な
手順の作業が必要となる。また、治療中に誤って補液の
補充や血液濾過液の廃棄をした場合には、制御の誤差を
生じることがある。また、チューブポンプの自動制御の
ために必要となる重量計や付帯設備の増加に伴ない、装
置全体の大型化および高価格化を招いていた。
を重量計などを用いて計測しながら、それぞれのチュー
ブポンプを自動制御する方法も提案されている。しか
し、補液を補充したり血液濾過液を廃棄する際には、一
度、装置を停止して治療を止めなければならず、煩雑な
手順の作業が必要となる。また、治療中に誤って補液の
補充や血液濾過液の廃棄をした場合には、制御の誤差を
生じることがある。また、チューブポンプの自動制御の
ために必要となる重量計や付帯設備の増加に伴ない、装
置全体の大型化および高価格化を招いていた。
【0005】本発明の目的は、血液浄化装置に用いられ
る回転式のチューブポンプの特性を考慮した最適な制御
により、チューブポンプによる送液の流量精度を向上さ
せることができて、操作者の負担の軽減と、装置全体の
小型化、軽量化、および低価格化を図ることができる血
液浄化装置を提供することにある。
る回転式のチューブポンプの特性を考慮した最適な制御
により、チューブポンプによる送液の流量精度を向上さ
せることができて、操作者の負担の軽減と、装置全体の
小型化、軽量化、および低価格化を図ることができる血
液浄化装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の血液浄化装置
は、回転式のチューブポンプを用い、患者の血液を導入
して処理した後に再び患者に戻す血液浄化装置におい
て、前記チューブポンプの回転速度をR、1回転当たり
の吐出量をT、目標流量をQ、入口側の圧力を入口圧
P、変換定数をCとしたときに、吐出量Tを目標流量Q
と入口圧Pの関数T(Q,P)とする関係式Q=R・T
(Q,P)・Cを用いて、前記チューブポンプを制御す
る制御手段を備え、前記吐出量Tの関数T(Q,P)
は、関係式Q=R・T・Cを用いて、吐出量Tを一定と
仮定したまま目標流量Qと圧力Pを変数として目標流量
Qと実測流量との流量誤差を測定したときの測定結果に
基づき、前記流量誤差の二乗平均を最小とする最小二乗
法によって求められたものであることを特徴とする。
は、回転式のチューブポンプを用い、患者の血液を導入
して処理した後に再び患者に戻す血液浄化装置におい
て、前記チューブポンプの回転速度をR、1回転当たり
の吐出量をT、目標流量をQ、入口側の圧力を入口圧
P、変換定数をCとしたときに、吐出量Tを目標流量Q
と入口圧Pの関数T(Q,P)とする関係式Q=R・T
(Q,P)・Cを用いて、前記チューブポンプを制御す
る制御手段を備え、前記吐出量Tの関数T(Q,P)
は、関係式Q=R・T・Cを用いて、吐出量Tを一定と
仮定したまま目標流量Qと圧力Pを変数として目標流量
Qと実測流量との流量誤差を測定したときの測定結果に
基づき、前記流量誤差の二乗平均を最小とする最小二乗
法によって求められたものであることを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
基づいて説明する。
【0008】図1は、本発明の一実施形態の概略構成図
であり、本例の血液浄化装置は、血漿交換療法を実施す
るための装置としての適用例である。回転式のチューブ
ポンプである血液ポンプ5によって、患者の体内から血
液が取り出される。その血液は、採血ライン21を通
り、濾過膜(または、半透膜)12を収容した血液濾過
器11に導入されてから、返血ライン22を通って再び
患者の体内に戻される。これらのライン21,22によ
って、血液循環路が形成されている。血液濾過器11の
濾過膜12によって濾過された血液濾過液(血液成分)
は、分離ライン23中に介在する分離ポンプ6によって
排液される。この分離ポンプ6も回転式のチューブポン
プである。また、補液13は、補液ライン24中に介在
する返漿ポンプ7によって、返血ライン22に送液され
る。その返漿ポンプ7も回転式のチューブポンプであ
る。
であり、本例の血液浄化装置は、血漿交換療法を実施す
るための装置としての適用例である。回転式のチューブ
ポンプである血液ポンプ5によって、患者の体内から血
液が取り出される。その血液は、採血ライン21を通
り、濾過膜(または、半透膜)12を収容した血液濾過
器11に導入されてから、返血ライン22を通って再び
患者の体内に戻される。これらのライン21,22によ
って、血液循環路が形成されている。血液濾過器11の
濾過膜12によって濾過された血液濾過液(血液成分)
は、分離ライン23中に介在する分離ポンプ6によって
排液される。この分離ポンプ6も回転式のチューブポン
プである。また、補液13は、補液ライン24中に介在
する返漿ポンプ7によって、返血ライン22に送液され
る。その返漿ポンプ7も回転式のチューブポンプであ
る。
【0009】2は、血液ポンプ5を駆動するための血液
ポンプ用モータ、3は、分離ポンプ6を駆動するための
分離ポンプ用モータ、4は、返漿ポンプ7を駆動するた
めの返漿ポンプ用モータある。また、血液濾過器11に
は、濾過圧を測定するための濾過圧ライン25が接続さ
れており、その濾過圧ライン25の圧力が圧力変換器8
によって電気信号に変換され、その電気信号が制御部
(制御手段)1に伝達される。制御部1は、それぞれの
モータ2,3,4を駆動制御する。
ポンプ用モータ、3は、分離ポンプ6を駆動するための
分離ポンプ用モータ、4は、返漿ポンプ7を駆動するた
めの返漿ポンプ用モータある。また、血液濾過器11に
は、濾過圧を測定するための濾過圧ライン25が接続さ
れており、その濾過圧ライン25の圧力が圧力変換器8
によって電気信号に変換され、その電気信号が制御部
(制御手段)1に伝達される。制御部1は、それぞれの
モータ2,3,4を駆動制御する。
【0010】回転式のチューブポンプとしての血液ポン
プ5、分離ポンプ6、および返漿ポンプ7のそれぞれ
は、送液路を形成する弾性のチューブと、外周部に複数
のローラが取り付けられた回転体を備えており、その回
転体が回転されることにより、複数のローラがチューブ
をしごきながら送液動作をする構成となっている。チュ
ーブは円弧状に規制されており、その円弧の中心が回転
体の回転中心となり、複数のローラは、公転しつつ自転
することによりチューブをしごいて送液する。
プ5、分離ポンプ6、および返漿ポンプ7のそれぞれ
は、送液路を形成する弾性のチューブと、外周部に複数
のローラが取り付けられた回転体を備えており、その回
転体が回転されることにより、複数のローラがチューブ
をしごきながら送液動作をする構成となっている。チュ
ーブは円弧状に規制されており、その円弧の中心が回転
体の回転中心となり、複数のローラは、公転しつつ自転
することによりチューブをしごいて送液する。
【0011】ここで、このような回転式のチューブポン
プの特性について説明する。
プの特性について説明する。
【0012】チューブポンプの回転体の公転速度を回転
速度R、チューブポンプの1回転させたときの送液量を
ポンプ1回転当たりの吐出量T、チューブポンプの単位
時間当たりの目標とする送液量を目標流量Qとし、そし
て、目標流量Qと回転速度Rを比例関係とし、さらにポ
ンプ1回転当たりの吐出量Tを一定と仮定した場合に
は、下記の関係式(1)が成立する。Cは変換定数であ
る。
速度R、チューブポンプの1回転させたときの送液量を
ポンプ1回転当たりの吐出量T、チューブポンプの単位
時間当たりの目標とする送液量を目標流量Qとし、そし
て、目標流量Qと回転速度Rを比例関係とし、さらにポ
ンプ1回転当たりの吐出量Tを一定と仮定した場合に
は、下記の関係式(1)が成立する。Cは変換定数であ
る。
【0013】Q=R・T・C …(1) この関係式(1)を用い、ポンプ1回転当たりの吐出量
Tを一定と仮定して、回転速度Rを目標流量Qに応じて
制御した場合、その目標流量Qに対する実測流量(実際
に計測した流量)Q′の誤差e1(=(Q′−Q)/
Q)は、図2のように現れる。目標流量Qが小さくにな
る程、大きな誤差e1が生じることが分かる。また、関
係式(1)を用いて、ポンプ1回転当たりの吐出量Tを
一定と仮定し、そして目標流量Qを一定に保ったまま、
チューブポンプの入口の圧力を(入口圧)Pを変化させ
た場合、誤差e2(=(Q′−Q)/Q)は、図3のよ
うに現れる。入口圧Pが低くなる程、実測流量Q′が目
標流量Qよりも小さくなり、逆に、入口圧Pが高くなる
程、実測流量Q′が目標流量Qよりも大きくなることが
分かる。
Tを一定と仮定して、回転速度Rを目標流量Qに応じて
制御した場合、その目標流量Qに対する実測流量(実際
に計測した流量)Q′の誤差e1(=(Q′−Q)/
Q)は、図2のように現れる。目標流量Qが小さくにな
る程、大きな誤差e1が生じることが分かる。また、関
係式(1)を用いて、ポンプ1回転当たりの吐出量Tを
一定と仮定し、そして目標流量Qを一定に保ったまま、
チューブポンプの入口の圧力を(入口圧)Pを変化させ
た場合、誤差e2(=(Q′−Q)/Q)は、図3のよ
うに現れる。入口圧Pが低くなる程、実測流量Q′が目
標流量Qよりも小さくなり、逆に、入口圧Pが高くなる
程、実測流量Q′が目標流量Qよりも大きくなることが
分かる。
【0014】本発明は、このようなチューブポンプの特
性に着眼し、誤差e1、e2をなくすように回転速度R
を制御する。
性に着眼し、誤差e1、e2をなくすように回転速度R
を制御する。
【0015】すなわち、ポンプ1回転当たりの吐出量T
を目標流量Qと入口圧Pの関数T(Q,P)とし、下記
の関係式(2)を用いてチューブポンプを制御する。
を目標流量Qと入口圧Pの関数T(Q,P)とし、下記
の関係式(2)を用いてチューブポンプを制御する。
【0016】Q=R・T(Q,P)・C …(2) ポンプ1回転当たりの吐出量Tの関数T(Q,P)は、
次のようにして求める。まず、前述した関係式(1)を
用い、ポンプ1回転当たりの吐出量Tを一定と仮定した
まま、目標流量Qと圧力Pを変数として、目標流量Qと
実測流量Q′との流量誤差を測定する。そして、その流
量誤差を最小とする最小二乗法によって、ポンプ1回転
当たりの吐出量Tの関数T(Q,P)を求める。
次のようにして求める。まず、前述した関係式(1)を
用い、ポンプ1回転当たりの吐出量Tを一定と仮定した
まま、目標流量Qと圧力Pを変数として、目標流量Qと
実測流量Q′との流量誤差を測定する。そして、その流
量誤差を最小とする最小二乗法によって、ポンプ1回転
当たりの吐出量Tの関数T(Q,P)を求める。
【0017】図4は、このようにして求めた関数T
(Q,P)の一例を示す。図4から明らかなように、一
定の目標流量Qにおいて、入口圧Pが低くなった場合に
は、ポンプ1回転当たりの吐出量Tが小さくなるため、
結果的に、回転速度Rが大きくなるように制御されるこ
とになる。また、一定の目標流量Qにおいて、逆に、入
口圧Pが高くなった場合には、ポンプ1回転当たりの吐
出量Tが大きくなるため、結果的に、回転速度Rが小さ
くなるように制御される。一方、一定の0[mmHg]
の入口圧Pにおいて、目標流量Qを小さくした場合に
は、ポンプ1回転当たりの吐出量Tが大きくなり、結果
的に、回転速度Rが小さくなるように制御されることに
なる。また、一定の0[mmHg]の入口圧Pにおい
て、逆に、目標流量Qを大きくした場合には、ポンプ1
回転当たりの吐出量Tが小さくなり、結果的に、回転速
度Rが大きくなるように制御される。
(Q,P)の一例を示す。図4から明らかなように、一
定の目標流量Qにおいて、入口圧Pが低くなった場合に
は、ポンプ1回転当たりの吐出量Tが小さくなるため、
結果的に、回転速度Rが大きくなるように制御されるこ
とになる。また、一定の目標流量Qにおいて、逆に、入
口圧Pが高くなった場合には、ポンプ1回転当たりの吐
出量Tが大きくなるため、結果的に、回転速度Rが小さ
くなるように制御される。一方、一定の0[mmHg]
の入口圧Pにおいて、目標流量Qを小さくした場合に
は、ポンプ1回転当たりの吐出量Tが大きくなり、結果
的に、回転速度Rが小さくなるように制御されることに
なる。また、一定の0[mmHg]の入口圧Pにおい
て、逆に、目標流量Qを大きくした場合には、ポンプ1
回転当たりの吐出量Tが小さくなり、結果的に、回転速
度Rが大きくなるように制御される。
【0018】このように、ポンプ1回転当たりの吐出量
Tを目標流量Qと入口圧Pの関数T(Q,P)とする関
係式(2)を用いて、チューブポンプを制御することに
より、チューブポンプによる送液の流量精度が向上する
ことになる。
Tを目標流量Qと入口圧Pの関数T(Q,P)とする関
係式(2)を用いて、チューブポンプを制御することに
より、チューブポンプによる送液の流量精度が向上する
ことになる。
【0019】図1の血液浄化装置においては、分離ポン
プ6の入口圧Pを圧力変換器8によって測定し、その入
口圧Pと関係式(2)を用いて、分離ポンプ6を制御す
ることができる。血液ポンプ5と返漿ポンプ7に関して
は、それらの入口圧Pの変化が小さいため、それらの入
口圧Pを一定として、関係式(2)を用いた制御をす
る。送液の流量精度をさらに向上させるためには、血液
ポンプ5と返漿ポンプ7の入口圧Pを測定して、その入
口圧Pと関係式(2)を用いて、それらの血液ポンプ5
と返漿ポンプ7を制御すればよい。
プ6の入口圧Pを圧力変換器8によって測定し、その入
口圧Pと関係式(2)を用いて、分離ポンプ6を制御す
ることができる。血液ポンプ5と返漿ポンプ7に関して
は、それらの入口圧Pの変化が小さいため、それらの入
口圧Pを一定として、関係式(2)を用いた制御をす
る。送液の流量精度をさらに向上させるためには、血液
ポンプ5と返漿ポンプ7の入口圧Pを測定して、その入
口圧Pと関係式(2)を用いて、それらの血液ポンプ5
と返漿ポンプ7を制御すればよい。
【0020】(他の実施形態)図5は、本発明の他の実
施形態の概略構成図であり、本例の血液浄化装置は、吸
着式血液浄化療法を実施するための装置としての適用例
である。本例の場合は、採血ライン21と返血ライン2
2によって形成される血液循環路中に、回転式のチュー
ブポンプである血液ポンプ5と共に、血液吸着器30を
備えた構成となっている。血液吸着器30は、活性炭や
陰イオン交換樹脂などの吸着体を備えており、その吸着
体によって血液中の病因物質を吸着する。
施形態の概略構成図であり、本例の血液浄化装置は、吸
着式血液浄化療法を実施するための装置としての適用例
である。本例の場合は、採血ライン21と返血ライン2
2によって形成される血液循環路中に、回転式のチュー
ブポンプである血液ポンプ5と共に、血液吸着器30を
備えた構成となっている。血液吸着器30は、活性炭や
陰イオン交換樹脂などの吸着体を備えており、その吸着
体によって血液中の病因物質を吸着する。
【0021】血液ポンプ5を駆動するための血液ポンプ
モータ2は、制御部1によって制御される。その際に
は、血液ポンプ5の入口圧Pを測定し、その入口圧Pと
関係式(2)を用いて血液ポンプ5を制御する。この結
果、血液ポンプ5による送液の流量精度が向上すること
になる。また、血液ポンプ5の入口圧Pを一定とし、関
係式(2)を用いて血液ポンプ5を制御してもよい。
モータ2は、制御部1によって制御される。その際に
は、血液ポンプ5の入口圧Pを測定し、その入口圧Pと
関係式(2)を用いて血液ポンプ5を制御する。この結
果、血液ポンプ5による送液の流量精度が向上すること
になる。また、血液ポンプ5の入口圧Pを一定とし、関
係式(2)を用いて血液ポンプ5を制御してもよい。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、血液浄
化装置に用いられる回転式のチューブポンプを制御する
ために、そのチューブポンプの1回転当たりの吐出量T
を目標流量Qと入口圧Pの関数T(Q,P)する関係式
を用いることにより、チューブポンプによる送液の流量
精度を向上させることができ、この結果、頻繁な計量作
業や調整作業を不要として、操作者の負担を軽減するこ
とができると共に、装置全体の小型化、軽量化、および
低価格化を図ることができる。
化装置に用いられる回転式のチューブポンプを制御する
ために、そのチューブポンプの1回転当たりの吐出量T
を目標流量Qと入口圧Pの関数T(Q,P)する関係式
を用いることにより、チューブポンプによる送液の流量
精度を向上させることができ、この結果、頻繁な計量作
業や調整作業を不要として、操作者の負担を軽減するこ
とができると共に、装置全体の小型化、軽量化、および
低価格化を図ることができる。
【図1】本発明の一実施形態を示す概略構成図である。
【図2】チューブポンプの1回転当たりの吐出量を一定
と仮定して制御したときの目標流量と誤差との関係の説
明図である。
と仮定して制御したときの目標流量と誤差との関係の説
明図である。
【図3】チューブポンプの1回転当たりの吐出量を一定
と仮定して制御したときの入口圧と誤差との関係の説明
図である。
と仮定して制御したときの入口圧と誤差との関係の説明
図である。
【図4】チューブポンプの1回転当たりの吐出量、目標
流量、および入口圧の関係の説明図である。
流量、および入口圧の関係の説明図である。
【図5】本発明の他の実施形態を示す概略構成図であ
る。
る。
1 制御部(制御手段) 2 血液ポンプ用モータ 3 分離ポンプ用モータ 4 返漿ポンプ用モータ 5 血液ポンプ 6 分離ポンプ 7 返漿ポンプ 8 圧力変換器 11 血液濾過器 12 血液濾過器の濾過膜 13 補液 21 採血ライン 22 返血ライン 23 分離ライン 24 補液ライン 25 濾過圧ライン 30 血液吸着器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C077 AA05 AA12 BB01 BB02 DD07 EE01 HH03 HH09 HH15 JJ03 JJ08 JJ16 JJ19 JJ27 KK23 KK25 KK27
Claims (2)
- 【請求項1】 回転式のチューブポンプを用い、患者の
血液を導入して処理した後に再び患者に戻す血液浄化装
置において、 前記チューブポンプの回転速度をR、1回転当たりの吐
出量をT、目標流量をQ、入口側の圧力を入口圧P、変
換定数をCとしたときに、吐出量Tを目標流量Qと入口
圧Pの関数T(Q,P)とする関係式Q=R・T(Q,
P)・Cを用いて、前記チューブポンプを制御する制御
手段を備え、 前記吐出量Tの関数T(Q,P)は、関係式Q=R・T
・Cを用いて、吐出量Tを一定と仮定したまま目標流量
Qと圧力Pを変数として目標流量Qと実測流量との流量
誤差を測定したときの測定結果に基づき、前記流量誤差
の二乗平均を最小とする最小二乗法によって求められた
ものであることを特徴とする血液浄化装置。 - 【請求項2】 患者から導入した血液を濾過処理する血
液濾過器を備え、 前記チューブポンプは、前記血液濾過器から分離される
血液濾過液の分離路中に備えられた分離ポンプであるこ
とを特徴とする請求項1に記載の血液浄化装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000140576A JP2001321436A (ja) | 2000-05-12 | 2000-05-12 | 血液浄化装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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-
2000
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