JP2001321293A

JP2001321293A - 昇降装置付トイレ装置

Info

Publication number: JP2001321293A
Application number: JP2000140327A
Authority: JP
Inventors: Kazuma Shin; 数馬進; Tetsuo Nishimoto; 哲生西本; Takehiko Fujino; 武彦藤野; Hironori Honda; 裕紀本田; Yasuhiro Kumamoto; 保弘熊本; Eiji Sato; 栄治佐藤
Original assignee: Toto Ltd
Current assignee: Toto Ltd
Priority date: 2000-05-12
Filing date: 2000-05-12
Publication date: 2001-11-20

Abstract

(57)【要約】【課題】従来のトイレ装置は子供大人兼用で、子供が
踏み台などを用いて使用することが多かった。本発明の
目的は、使用者の体格に応じて床と便座間の高さを簡単
に調節することにある。【解決手段】上記目的を達成するため、身長計測用の
人体センサを設け、便座や便器本体、あるいは床の高さ
を自動的に調節できるようにした。また、高さ調節用の
操作板を設け使用者が簡単に好みの高さに調節できるよ
うにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、昇降装置付トイレ
装置に係り、特に使用者ごとに最適な便座の高さの自動
調節に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、昇降装置付のトイレ装置は高齢者
や身体障害者等が楽に便座への着座、離座を行えるよう
に工夫されていた。しかしながら、子供や大人等の体格
の違いによって最適な便座の高さを提供するものは無
く、子供は便器前に踏み台を用いる場合が多々あった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ように子供が使うための踏み台を常時便器の前に置いて
おくと大人が使用するときに邪魔であり、子供の使用時
のみ踏み台を出し、使用後に片付けるのは大変手間であ
った。また、子供向けの便座位置の低いトイレを大人が
利用する場合、苦しい姿勢を強いられ使い勝手が悪かっ
た。本発明は、上記課題を解決するためになされたもの
で、本発明の目的は、使用者の身長に応じた最適な便座
位置を調節できる昇降装置付トイレ装置を供給すること
にある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項１は、便座の高さが上昇、下降可能な便器を
備えたトイレ装置において、使用者の身長を計測する手
段を備え、その計測結果によって便座の高さを自動的に
調節することとした。これにより、使用者の身長に応じ
て便座の高さが自動的に調節されるので、使用者は便座
の高さ調節のために何も操作すること無く、最適な高さ
で便器を使用できる。

【０００５】請求項２は、便器の高さが上昇、下降可能
な便器を備えたトイレ装置において、使用者の身長を計
測する手段を備え、その計測結果によって便器の高さを
自動的に調節することとした、これにより、使用者の身
長に応じて便器の高さが自動的に調節されるので、使用
者は便器の高さ調節のために何も操作すること無く、最
適な高さで便器を使用できる。

【０００６】請求項３は、便器が設置されている床部の
高さが上昇、下降可能なトイレ装置において、使用者の
身長を計測する手段を備え、その計測結果によって床部
の高さを自動的に調節することとした。これにより、使
用者の身長に応じて移動可能な床部の高さが自動的に調
節されるので、使用者は便器の高さ調節のために何も操
作すること無く、最適な高さで便器を使用できる。

【０００７】請求項４は、請求項１乃至３の昇降装置付
トイレ装置において、着座位置自動調節に優先して、使
用者が着座位置を調節できる操作部を備えた。これによ
って、使用者が好みの高さに設定できるようになる。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面により詳細に説明する。図１は、本発明の便座の高さ
を自動調節する昇降装置付トイレ装置の斜視図である。
局部洗浄機能を備えており、局部洗浄を行うための操作
部として本体側操作部２ａとリモコン操作部２ｂを備え
ている。

【０００９】便器本体１周りの左右には、そのボール部
に被さる姿勢の便座３を昇降可能に指示するための一対
のポスト４を設ける。これらのポスト４は、その下端を
床に固定してほぼ鉛直姿勢として立ち上げた中空体であ
る。そして、ポスト４にはそれぞれパイプ状のフレーム
５を上下方向に移動可能に組み込む。フレーム５の上端
部には背もたれ６ｂを接続すると共に継ぎ手６ａによっ
て、手前に突き出る２本のアームレスト６を接続する。
アームレスト６は間接６ｃによって継ぎ手６ａに連接さ
れ、車椅子からの移動の際や健常者が使用の際に邪魔に
ならないように上方向に跳ね上げることができる。

【００１０】ポスト４はケーシング２の前面に近接した
位置で立ち上がり、これらのポスト４に対して上下に移
動可能な一対のフレーム５に便座３がそのヒンジ部３ａ
によって連接される。そして、便座３をフレーム５と共
に昇降させるための駆動ユニット７を正面から見て右側
のフレーム５に一体に設ける。この駆動ユニット７によ
る便座３の上昇、下降及び停止の操作のため、アームレ
スト６の先端に操作スイッチ６ｄを備える。操作スイッ
チ６ｄは上方、水平、下方の３方向に切り替え可能であ
り、上方に向けると便座が上昇し、水平で便座停止、下
方で便座下降となる。

【００１１】図２はトイレ使用者の身長を測定する身長
計測用人体センサ１１の側面図である。赤外線を投光し
て人体等に反射される反射光量で人体の有無を検出する
センサが縦に配列されている。身長の高い人は最下部の
センサ１１ｃから最上部のセンサ１１ａまですべて感知
するが、身長の低い人は上部のセンサでは感知しない。
一方、一人で用便可能な幼児などでも１１ｃのセンサで
は感知できるように調節されている。センサ信号処理装
置１１ｄは最上部センサ１１ａから最下部センサ１１ｃ
まで全てのセンサの感知状況から使用者の身長を数段階
で検出し、その結果を送信機１１ｅからあらかじめ決め
られたコードで送信する。

【００１２】図３は駆動ユニット７のブロック図であ
る。送信機１１ｅから送信された使用者の身長に対する
コードは受信部１２にて受信され、制御回路７ａで解読
される。解読された使用者の身長情報に応じて制御回路
７ａはモータ駆動回路７ｂに移動量に応じた出力を行い
モータ７ｃを駆動する。モータ７ｃの回転によって回転
を上下運動に変える回転直線変換機構７ｄによって便座
の高さ位置が制御される。上昇、下降はモータ７ｃの回
転方向によって切り替えられる。高さ位置制御はポスト
４にスケール（図示しない）をつけて位置検出部７ｅで
読み取り、制御回路７ａに入力する方法もあるし、常に
決められた原点に一旦戻ってそこからの位置を制御する
方法もある。以上のような方法で、使用者の身長に応じ
て便座の高さ位置を自動的に設定することが可能とな
る。

【００１３】図４は身長測定用人体センサ１１からの送
信信号による便座高さ位置制御のフローチャートであ
る。電源を印加することによってスタートＳ１０１から
全センサ駆動Ｓ１０１へ移行する。全センサ駆動によっ
て最上部の人体センサ１１ａから最下部の人体センサ１
１ｃまで順次駆動され人体の有り無しを各々判断し、そ
の判定結果をセンサ信号処理装置１１ｄへ出力する。そ
の後一旦、人体を感知したセンサ個数をカウントするカ
ウンタＡのリセットＳ１０２をおこない、最下部の人体
センサ１１ｃの感知有り無し判断Ｓ１０３を行う。ここ
で、最下部の人体センサ１１ｃから感知信号が出力され
ていおればカウンタＡの加算Ｓ１０４を行う。このよう
に最上部の人体センサ１１ａまで感知有り無し判断と、
感知ありの場合のみのカウンタＡの加算を繰り返す。こ
れが終了した時点でカウンタＡの値の０判断Ｓ１０９を
行い、カウンタＡが０であれば人はいないと判断し、送
信機１１ｅからは何も出力せず、全センサ駆動Ｓ１０１
に戻る。カウンタＡの値の０判断Ｓ１０９でカウンタＡ
に１以上の数値が入っていればカウンタＡの値があらか
じめ決められた値Ｂとの比較Ｓ１１０を行い、Ｂより大
きければ大人用信号送信Ｓ１１２を行い、これによって
送信機１１ｅを介して大人用信号が送信される。また、
カウンタＡの値がＢ以下であれば子供用信号送信Ｓ１１
１を行い、送信機１１ｅを介して子供用信号が送信され
る。

【００１４】図５は便器の側面図で便座３が最低位置の
とき。図６は同様の側面図で便座３が上昇しているとこ
ろである。操作スイッチ６ｄについても同様で操作スイ
ッチ６ｄが上方に設定されている間、制御回路７ａはモ
ータドライバ７ｂへあらかじめ決められた制限時間にな
るまで便座３上昇方向の回転命令を出力しつづける。こ
の場合、上昇方向の限界位置を示す位置検出を設けても
良い。このため便座３はモータ７の回転が停止するまで
上昇しつづける。ここに、リミッタを設けることも可能
である。同様に操作スイッチ６ｄが下方に設定されてい
る間、制御回路７ａはモータドライバ７ｂへ予め決めら
れた制限時間になるまで便座３下降方向の回転を出力し
つづける。操作スイッチ６ｄが水平位置に設定されてい
る間は、制御回路７ａはモータドライバへの出力を停止
するため、モータ７ｃは停止する。従って、便座３も停
止する。

【００１５】一方、便座３の位置のみを昇降させるので
はなく、便器本体１を昇降させる場合の例を図を用いて
説明する。図７は便器本体１を昇降する方式の便器の側
面図で幼児等の場合を想定した最低位置の場合である。
図８は便器本体１の位置が高い位置に来た場合を示して
いる。便座３のみを昇降するのではなく、便座３は便器
本体１に被さったままで、便器本体１ごと昇降させるも
のである。昇降の機構は便座３のみの昇降と同様に駆動
ユニット７を用いることができる。便座３でなく便器本
体１側に駆動ユニット７を接続し、便器本体１ごと昇降
が可能となる。それ以外は便座３のみの昇降の場合と同
様である。床の排水口とは蛇腹状のチューブで繋がって
おり便器本体の高さ位置が変わっても対応できる。

【００１６】次に床に昇降機能を床部によって床と便座
間の高さを調節する例を図を用いて説明する。図９は床
に昇降機能をつけたトイレ装置を上部から見た図であ
る。使用者が足を置くと想定される場所のみを移動可能
とした例である。もちろんトイレ室内の床すべてを移動
可能としても良い。図１０は床に昇降機能をつけて上昇
させた図である。駆動方法としては便座３や便器本体１
の昇降と同様の機構で、駆動ユニット７を移動可能な床
部１３の下部に取り付け、駆動ユニット７によってポス
ト４に支えられた床部１３が昇降するようにした。この
場合は身長計測用人体センサ１１からの送信信号が受信
機１４で受信できるように床部１３に送信信号を透過す
る受信窓１５を設けても良いし、身長計測用人体センサ
と駆動ユニット７を信号線（図示しない）で接続し、確
実に身長計測用人体センサ信号が駆動ユニット７に伝わ
るようにしても良い。

【００１７】図１１は高さ調節用の操作板の正面図であ
る。操作板にあるスイッチを押下することによって駆動
ユニット７内の制御回路７ａにその指令信号がいくよう
になっている。その手段は有線通信でも良いし、電波や
赤外緯線等を利用した無線通信でも良い。大人スイッチ
１２ａを押下すると大人選択ＬＥＤ１２ｇが点灯し、駆
動ユニット７に指令が行く。そして便座３、または便器
本体１、あるいは移動可能な床部１３をあらかじめ設定
された大人用の位置まで移動させる。同様に子供スイッ
チ１２ｂを押下すると子供選択ＬＥＤ１２ｈが点灯し、
駆動ユニット７によって、あらかじめ設定された子供位
置に移動させる。高スイッチ１２ｄは押下している間の
み駆動ユニット７に指令が行き、便座３、または便器１
を上昇させるか、あるいは移動可能な床部１３を下降さ
せる。逆に低スイッチ１２ｃは押下している間のみ駆動
ユニット７に指令が行き、便座３、または便器１を下降
させるか、あるいは移動可能な床部１３を上昇させる。
例えば、大人スイッチ１２ａを押下したまま高スイッチ
１２ｄと低スイッチ１２ｃによって好みの高さに調節し
た後に大人スイッチ１２ａの押下を止めると、大人スイ
ッチ１２ａの高さを記憶するようにしておけば使用者に
よって好みの高さが設定できる。子供スイッチ１２ｂに
ついても同様である。身長計測用人体センサ１１と操作
板１２を組み合わせて、身長計測用人体センサ１１によ
って所定の身長以上と判断されたら操作板１２で使用者
によって設定された大人スイッチ押下時の高さに便座
３、または便器１、あるいは便器周辺の床面１３を移動
させるようにすることもできる。同様に身長計測用人体
センサ１１によって所定の身長未満と判断されたら操作
板１２で使用者によって設定された子供スイッチ押下時
の高さに便座３、または便器１、あるいは便器周辺の床
面１３を移動させるようにすることもできる。操作板１
２には男性の小便時に便座３をあげるための便座上げス
イッチ１２ｅを設け、これを押下すると便座上げ選択Ｌ
ＥＤ１２ｊが点灯するようにし、女性使用時や男性の大
便用に便座３をおろすための便座下げスイッチ１２ｆを
用意し、これを押下したときには便座下げ選択ＬＥＤ１
２ｉが点灯するようにしておけば更に便利になる。以上
のようにして、便器周辺の床と便座間の高さを身長計測
用人体センサ１１によって非接触で自動的に使用者に適
した高さに移動、調節することができるし、操作板１２
の操作によっても同様の調節が可能となる。

【００１８】

【発明の効果】本発明は上記構成により次の効果を発揮
する。請求項１では、使用者の身長によって便座の高さ
を自動的に調節するため、幼児から大人まで、その身長
に応じて適切な高さで便座に腰掛けることができる。こ
のため、幼児用、子供用、大人用などの便器の種類を増
やす必要が無く、１種類の便器で対応できる。また、主
導の操作スイッチを設けることによって高齢者や身体障
害者の便座への着席、起立の補助装置としても使用でき
る。

【００１９】請求項２では、便器ごと高さが上昇、下降
可能とした。請求項１のような便座のみ昇降するものに
では便座が上がって便器と間に隙間がある場合、便が便
器外に出ないようカバーを設ける必要があったが、これ
が不要となる。

【００２０】請求項３では、便器が設置されている床の
高さが上昇、下降可能とした。このため、請求項２同様
に便座のみが上昇して便器との隙間がある状態での排便
が無くなるので便座、便器間のカバーが不要となる。

【００２１】請求項４では、着座位置自動調節に優先し
て、使用者が着座位置を調節できる操作部を備えた。こ
れによって、使用者が好みの高さに設定できるようにな
る。操作部をトイレ装置の外に設置すれば使用者がトイ
レ室内に入る前に移動開始できるので、使用者が便器の
前に立つまでに高さ調節が終了させることが可能とな
る。

【００２２】

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の昇降式便座装置を備えた便器装置の斜
視図

【図２】身長計測用人体センサの構成図

【図３】駆動ユニットのブロック図

【図４】身長計測用人体センサの動作フローチャート

【図５】便座に昇降機能をつけた便器で便座が最低位置
の場合の側面図

【図６】便座に昇降機能をつけた便器で便座が上昇して
いる場合の側面図

【図７】便器本体に昇降機能をつけた便器で便器位置が
最低位置の場合の側面図

【図８】便器本体に昇降機能をつけた便器で便器位置が
最高位置の場合の側面図

【図９】床に昇降機能をつけたトイレ装置を上部から見
た図

【図１０】床に昇降機能をつけて上昇させた図

【図１１】高さ調節用の操作板の正面図

【符号の説明】

１便器本体２ケーシング２ａ局部洗浄操作部２ｂ局部洗浄用リモコン３便座４ポスト５フレーム６アームレスト６ｄ操作スイッチ７駆動ユニット７ａ制御回路７ｂモータドライバ７ｃモータ７ｄ回転直線変換機構７ｅ位置検出器１１身長計測用身体センサ１２高さ調節用操作板１２ａ大人スイッチ１２ｂ子供スイッチ１２ｃ低スイッチ１２ｄ高スイッチ１２ｅ便座上げスイッチ１２ｆ便座下げスイッチ１２ｇ大人選択ＬＥＤ１２ｈ子供選択ＬＥＤ１２ｉ便座下げ選択ＬＥＤ１２ｊ便座上げ下げ選択ＬＥＤ１３移動可能な床部１４受信機１５受信窓

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者本田裕紀福岡県北九州市小倉北区中島２丁目１番１号東陶機器株式会社内 (72)発明者熊本保弘福岡県北九州市小倉北区中島２丁目１番１号東陶機器株式会社内 (72)発明者佐藤栄治福岡県北九州市小倉北区中島２丁目１番１号東陶機器株式会社内Ｆターム(参考） 2D037 AA15 AC01 AD00 BA16

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】便座の高さが上昇、下降可能な便器を
備えたトイレ装置において、使用者の身長を計測する手
段を備え、その計測結果によって便座の高さを自動的に
調節することを特徴とする昇降装置付トイレ装置。
【請求項２】便器の高さが上昇、下降可能な便器を
備えたトイレ装置において、使用者の身長を計測する手
段を備え、その計測結果によって便器の高さを自動的に
調節することを特徴とする昇降装置付トイレ装置。
【請求項３】便器が設置されている床部の高さが上
昇、下降可能なトイレ装置において、使用者の身長を計
測する手段を備え、その計測結果によって便器周辺の床
面の高さを自動的に調節することを特徴とする昇降装置
付トイレ装置。
【請求項４】請求項１乃至３の昇降装置付トイレ装
置において、着座位置自動調節に優先して、使用者が着
座位置を調節できる操作部を備えたことを特徴とする昇
降装置付トイレ装置。