JP2001321180A - 耐熱性アミノトランスフェラーゼとその利用法 - Google Patents

耐熱性アミノトランスフェラーゼとその利用法

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JP2001321180A
JP2001321180A JP2000143404A JP2000143404A JP2001321180A JP 2001321180 A JP2001321180 A JP 2001321180A JP 2000143404 A JP2000143404 A JP 2000143404A JP 2000143404 A JP2000143404 A JP 2000143404A JP 2001321180 A JP2001321180 A JP 2001321180A
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protein
acid
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Hitoshi Kakiya
均 柿谷
Masatake Oe
正剛 大江
Satoshi Hanzawa
敏 半澤
Kenji Tokuhisa
賢治 徳久
Kazuhisa Kono
和久 河野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】パイロコッカス・フリオサスのアミノトランス
フェラーゼと、該蛋白質を用いる、非天然型L−アミノ
酸の製造方法を提供する。 【解決手段】配列番号1の塩基配列によってコードされ
る蛋白質、又は、その一部のアミノ酸残基が欠失し、一
部のアミノ酸残基が他のアミノ酸残基に置換され或いは
他のアミノ酸残基が挿入又は付加された前記蛋白質の誘
導体であって、60℃以上100℃以下の温度条件下に
おいてアミノトランスフェラーゼ活性を有する蛋白質。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アミノトランスフ
ェラーゼ活性を有する蛋白質及びその誘導体、該蛋白質
等をコードする環状DNA、そしてかかる蛋白質等を用
いて高い光学純度を有するL−アミノ酸を生物工学的に
製造する方法に関するものである。L−アミノ酸食品添
加物、飼料、医薬品又は農薬等の原料として重要であ
る。
【0002】
【従来の技術】光学活性なL−アミノ酸、例えばL−グ
ルタミン酸、L−アスパラギン酸、L−フェニルアラニ
ン等は食品添加物として、例えばL−リジン、L−スレ
オニン、L−トリプトファン等は飼料として、例えばL
−アスパラギン酸、L−DOPA、D−p−ヒドロキシ
フェニルグリシン、D−フェニルグリシン等は医薬品と
して、そして例えばL−ホスフィノスリシン等は農薬と
して、大量に使用されている。また最近では、新規な構
造を持つペプチドミメティックな医薬品の合成単位とし
ても、その重要性が高まっている。
【0003】ペプチドミメティックな医薬品に用いられ
る光学活性アミノ酸として、体内での蛋白質分解酵素/
ペプチド分解酵素による分解を抑え、また、独特の物性
(例えば物理化学的な特性、血漿成分や細胞膜、細胞膜
上に存在する受容体との相互作用の増強等を含む)を与
えるために、天然蛋白質を構成する20種類のアミノ酸
とは異なるアミノ酸を使用することがある。例えば通常
は生体内に存在しないL−アミノ酸やそのような残基を
有するD−アミノ酸等が使用されるが、その合成には、
発酵物や天然物といった純生物的な過程で生産された原
料を用いることが困難であるため、化学合成プロセス又
は化学合成と生物工学のハイブリッドプロセスによって
製造することになる。
【0004】このような非天然型アミノ酸(ときに異常
アミノ酸、非蛋白質系アミノ酸とも称する)のうち、例
えばD−p−ヒドロキシフェニルグリシン、D−フェニ
ルグリシンは合成ペニシリンの中間体であり、L−DO
PAはパーキンソン病の医薬原体であり、L−ホスフィ
ノスリシンは除草剤の有効成分である。また、近年にな
って重要性が増してきている非天然型アミノ酸として、
糖尿病薬や制がん剤の原料となるD−フェニルアラニ
ン、AIDS薬や制がん剤の原料となるL−ターシャリ
ロイシン、喘息薬や偏頭痛薬の原料となる3−(2−ナ
フチル)−L−アラニン、脳関門通過促進剤や喘息薬の
原料となる3−(2−チエニル)−L−アラニン、局所
麻酔薬の原料となるL−ピペコリン酸、制がん剤の原料
となる3−(2−ナフチル)−D−アラニン、D−トリ
プトファン等の非天然型アミノ酸がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記したような光学活
性な非天然型アミノ酸のうち、L−体のものについては
対応する残基を有するα−ケト酸からアミノトランスフ
ェラーゼを用いて合成する方法が知られている。アミノ
トランスフェラーゼの立体識別能は一般に極めて高く、
光学純度の高いL−アミノ酸を得るために有用な方法で
ある。L−グルタミン酸やL−アスパラギン酸といった
安価なL−アミノ酸をアミノ基の供与体として用いるこ
とが多いが、入手容易性(価格や物量等)、酵素反応の
効率、後工程での除去容易性等をあまり重要視しなけれ
ば、原理的には他のL−アミノ酸を用いることもでき
る。
【0006】これに対し、2−オキソ酸は得ようとする
L−アミノ酸の残基に対応する。即ち、L−アラニンに
対してはピルビン酸(2−オキソプロピオン酸)、L−
アスパラギン酸に対してはオキザロ酢酸、L−グルタミ
ン酸に対しては2−オキソグルタル酸、L−フェニルア
ラニンに対しては3−フェニル−2−オキソプロピオン
酸がそれぞれ対応する。
【0007】生体内でのアミノ基交換反応に関与してい
る酵素群については、数多くの報告が成されている。例
えば微生物のアミノ酸生合成では、芳香族アミノ酸のう
ちL−フェニルアラニンとL−チロシンについては共通
の芳香族アミノトランスフェラーゼが働き、L−グルタ
ミン酸をアミノ供与体としてそれぞれ3−フェニル−2
−オキソプロピオン酸又は3−(p−ヒドロキシフェニ
ル)−2−オキソプロピオン酸から合成されることが知
られている(この酵素の遺伝子は、大腸菌(Esche
richia coli)においてはtyrBと表記さ
れている)。しかし、医薬品原料として有用な非天然型
L−アミノ酸を製造するために使用し得る酵素について
の報告はわずかしかない。
【0008】例えば特開平6−165687号には、大
腸菌Z 1196/9株の芳香族アミノトランスフェラ
ーゼがチエニルピルビン酸のエノール形態である2−ヒ
ドロキシ−3−チエニルアクリル酸を原料として3−
(2−チエニル)−L−アラニンを合成する触媒活性を
有するすることが開示されている。同開示は、しかしな
がら、反応を十分に進行させるために基質30gに対し
て6g(乾燥重量)もの菌体量を用いるものであり、酵
素触媒としてはその使用量が極めて多い。この点につい
ては、酵素遺伝子(tyrB)を大腸菌の中で高度に発
現させるように遺伝子操作を行なうことで改善し得る。
例えば前記遺伝子をいったん単離し、強力な転写プロモ
ーターによって読まれるような形でベクターDNAにつ
なぎ換えてから大腸菌に戻すというものである。もっと
もこれは、酵素量を増やすという量的な改善であって、
反応条件や付加価値の高い非天然型基質に対応させる等
といった質的な改善ではなく、異なる酵素を用いるか、
あるいは既存の酵素自体を改変して所望の特性を付加又
は強化又する必要がある。
【0009】超好熱菌は安定性が高く、工業的に有用な
酵素を探索する上で貴重な生物資源である。実際にいく
つかの酵素については、同様の活性を有する中温菌由来
のものに比べて著しく高い耐熱性を有しており、温度ス
トレスはもとより、温度以外の種々の物理化学的なスト
レスにも耐性が高く、一般的には酵素が失活したり反応
が阻害されるような条件(例えば攪拌によって生じる強
い機械的衝撃や高濃度の基質などの存在下)でも反応を
触媒し得るものと期待される。
【0010】超好熱菌に由来するアミノトランスフェラ
ーゼも既に知られている(例えばスルフォロバス・ソル
ファタリカスの酵素(Marino,G.ら、J.Bi
ol.Chem.263、12305−12309、1
988年)、サーモコッカス・リトラリスの酵素(An
dreotti,G.ら、Eur.J.Bioche
m.220、543−549、1994年)、パイロコ
ッカス・フリオサスの酵素(Andreotti,G.
ら、Biochemica et Biophysic
a Acta 1247、90−96、1995年)、
サーモコッカス・プロファンダスの酵素(Kobaya
shi,T., The 5th Anniversa
ry Novo Nordisk Enzyme Sy
mposium 要旨集21−26、1997年)。
【0011】超好熱菌の中でも最適生育温度が最も高い
領域(約100℃)にあり、かつその培養方法や微生物
学的、生化学的な研究が進んでいるパイロコッカス・フ
リオサスについては、前記報告において芳香族アミノ酸
アミノトランスフェラーゼの精製が試みられ(Andr
eotti,G.ら、Biochemica etBi
ophysica Acta 1247、90−96、
1995年)、また現在では、米国ユタゲノムセンター
がゲノム情報を公開している。前者によれば、パイロコ
ッカス・フリオサスには2種類の芳香族アミノ酸アミノ
トランスフェラーゼが存在し、一方は分子量44000
プラスマイナス1000のサブユニット2つよりなるホ
モダイマーで、そのN末端のアミノ酸配列は配列番号2
であると報告されている。
【0012】本発明者らの知る限り、パイロコッカス・
フリオサスのアミノトランスフェラーゼについては上記
の報告しかなく、その全容はもとより、該酵素を非天然
型L−アミノ酸の製造に使用し得るのかどうかは不明で
ある。
【0013】
【課題を解決する手段】本発明者らは、前記したパイロ
コッカス・フリオサスのゲノム情報からアミノ酸アミノ
トランスフェラーゼの候補と考えられる領域を見出し、
該領域によってコードされるアミノトランスフェラーゼ
を実際に製造するとともに、該蛋白質を用いることで非
天然型L−アミノ酸を製造し得ることを知見した。
【0014】すなわち、本願請求項1の発明は、配列番
号1の塩基配列によってコードされる蛋白質、又は、そ
の一部のアミノ酸残基が欠失し、一部のアミノ酸残基が
他のアミノ酸残基に置換され或いは他のアミノ酸残基が
挿入又は付加された前記蛋白質の誘導体であって、60
℃以上100℃以下の温度条件下においてアミノトラン
スフェラーゼ活性を有する蛋白質である。本願請求項2
の発明は、請求項1の発明に係り、前記蛋白質又はその
誘導体が実質的にパイロコッカス属微生物に由来する他
の蛋白質を含まないことを特徴とする。
【0015】また本願請求項3の発明は、配列番号1の
塩基配列からなるDNAを含む染色体外増殖性環状DN
Aであって、適切な宿主細胞に導入することにより請求
項1に記載の蛋白質又はその誘導体をを生産し得る環状
DNAである。
【0016】また本願請求項4の発明は、配列番号1の
塩基配列からなるDNAを含む染色体外増殖性環状DN
Aによって形質転換された宿主細胞である。本願請求項
5の発明は、請求項4の発明に係り、宿主細胞が大腸菌
K12株又はその誘導体であることを特徴とする。
【0017】また本願請求項6の発明は、配列番号1の
塩基配列によってコードされる蛋白質、或いは、その一
部のアミノ酸残基が欠失し、一部のアミノ酸残基が他の
アミノ酸残基に置換され又は他のアミノ酸残基が付加さ
れた前記蛋白質の誘導体であって、60℃以上100℃
以下の温度条件下においてアミノトランスフェラーゼ活
性を有する蛋白質を用い、式1におけるL−アミノ酸
(式中a)と2−オキソ酸(式中b)からL−アミノ酸
(式中c)を製造する、L−アミノ酸の製造方法であ
る。本願請求項7の発明は、請求項6の発明に係り、式
1における(a)のL−アミノ酸がL−グルタミン酸、
L−アスパラギン酸又はL−アラニンのいずれかである
ことを特徴とする。また本願請求項8の発明は、請求項
6の発明に係り、式1における(b)の2−オキソ酸が
3−アリール−2−オキソプロピオン酸であり、製造さ
れる(c)のL−アミノ酸が芳香族L−アミノ酸である
ことを特徴とする。
【0018】
【化2】
【0019】また本願請求項9の発明は、請求項8に係
り、3−アリール−2−オキソプロピオン酸が3−(2
−ナフチル)−2−オキソプロピオン酸であり、製造さ
れる芳香族L−アミノ酸が3−(2−ナフチル)−L−
アラニンであることを特徴とする。そして本願請求項1
0の発明は、請求項8の発明に係り、3−アリール−2
−オキソプロピオン酸が3−フェニル−2−オキソプロ
ピオン酸であり、製造される芳香族L−アミノ酸がL−
フェニルアラニンであることを特徴とする。以下、本願
発明を詳細に説明する。
【0020】本願発明の蛋白質をコードするDNAは、
パイロコッカス・フリオサスのゲノムから得ることがで
きる。より具体的には、例えば配列番号3及び配列番号
4のオリゴヌクレオチドをプライマーとしてパイロコッ
カス・フリオサスのゲノムを材料にPCR法を実施すれ
ば、前記DNAを増幅することができる。そして、この
ようにして得られたDNAから組換えプラスミドを構築
し、適当な宿主を形質転換することにより、本願発明の
蛋白質を製造することができる。
【0021】前記配列番号3及び配列番号4のプライマ
ーは、増幅しようとするDNAには存在しない制限酵素
切断部位(配列番号3のプライマーにおいては5’側3
から8番目にかけて、KpnIの切断部位を有し、配列
番号4のプライマーにおいては5’側3から8番目にか
けて、PstIによる切断部位を有する)をタグとして
持つものである。従って、増幅DNAを前記制限酵素に
より処理して断片化した後、同じ酵素で処理した転写プ
ロモーターを有する市販のプラスミドベクター(例えば
商品名pUC18、KpnI及びPstIで処理するこ
とにより転写プロモーターの下流に所望のDNAを組み
込むことが可能、宝酒造(株)製)に容易に挿入でき、
こうして得られた組換えプラスミドを適当な宿主、例え
ば大腸菌に導入して培養することにより、実質的にパイ
ロコッカス属微生物に由来する他の蛋白質を含まない本
願蛋白質を製造することが可能である。むろん、プライ
マーのタグは前記例に限定されるものではない。
【0022】前記配列番号3及び配列番号4のプライマ
ーを用いて得た増幅DNAを前記市販のプラスミドに組
み込み、大腸菌K12株等の適当な宿主細胞を形質転換
後に培養することにより、本願発明の蛋白質は培養液中
に蓄積される。従って、培養液の酵素活性(アミノトラ
ンスフェラーゼ活性)を測定することにより、前記蛋白
質の発現の様子をモニターすることが可能である。
【0023】前記pUC18にクローニングされた挿入
DNAを定法により解析した結果、配列番号1のような
DNA配列が含まれていることが明らかとなった。配列
番号5は、配列番号1のDNA配列によってコードされ
る、本願蛋白質のアミノ酸残基配列の一例を示すもので
ある。
【0024】配列番号5で特定される蛋白質は、413
アミノ酸残基からなり、N末端第9番目のロイシンより
第32番目のバリンまでがこれまでに報告された配列
(配列番号2)と高い相同性を有している(2箇所にお
いては異なる。また報告された配列番号2の配列のN末
端が本願発明の蛋白質におけるN末端から第9番目以降
に該当するのは、第7番目と8番目のアミノ酸がリジン
であることから、生合成の後トリプシン様酵素でプロセ
スされたものと思われる)。配列番号2では不明とされ
たXに相当するアミノ酸は2箇所ともセリンである。本
願発明の蛋白質は、配列番号5で特定される蛋白質の誘
導体であっても良い。誘導体としては、例えば、配列番
号5で特定されるアミノ酸残基配列中の一部のアミノ酸
残基が欠失した誘導体、同じ配列中の一部のアミノ酸残
基が他のアミノ酸残基に置換された誘導体、そして、配
列番号5のアミノ酸残基配列のいずれかの部位に他のア
ミノ酸残基が挿入又は付加された誘導体等である。
【0025】本願発明の蛋白質は、60℃以上100℃
以下の温度条件下においてもアミノトランスフェラーゼ
活性を有する。このため、非天然L−アミノ酸の合成プ
ロセスを通常の酵素では失活してしまうような温度条件
下で実施することも可能である。またかかる温度ストレ
スはもとより、一般的には酵素が失活したり反応が阻害
されるような条件(例えば攪拌によって生じる強い機械
的衝撃や高濃度の基質などの存在下)等、温度以外の種
々の物理化学的なストレスへの高い耐性が期待できる。
【0026】本願発明の蛋白質、即ち配列番号5で特定
されるアミノ酸配列を有する蛋白質は、天然型アミノ酸
であるL−フェニルアラニンを生成する活性と、それと
ほぼ同等の、非天然型アミノ酸の3−(2−ナフチル)
−L−アラニンを生成する活性を有している。従って、
配列番号5で特定されるアミノ酸配列を有する蛋白質及
び前記したような誘導体は、前記式1のように、L−ア
ミノ酸(式中a)と2−オキソ酸(式中b)からL−ア
ミノ酸(式中c)を製造する反応に使用することができ
る。より具体的には、式1における(a)のL−アミノ
酸としてL−グルタミン酸、L−アスパラギン酸又はL
−アラニンのいずれかを用いて、式1における(c)の
L−アミノ酸を製造することが可能である。式1におけ
る(b)の2−オキソ酸として3−アリール−2−オキ
ソプロピオン酸を用いることにより、(c)として芳香
族L−アミノ酸を製造することもできる。ここで、3−
アリール−2−オキソプロピオン酸として具体的に3−
(2−ナフチル)−2−オキソプロピオン酸を用いるこ
とにより、3−(2−ナフチル)−L−アラニンを製造
できる。また3−アリール−2−オキソプロピオン酸と
して具体的に3−フェニル−2−オキソプロピオン酸を
用いることにより、L−フェニルアラニンを製造でき
る。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、実施例を用いてさらに詳細
に説明するが、本願発明はこれらに限定されるものでは
ない。
【0028】実施例1 パイロコッカス・フリオサスの
培養 市販の培地(商品名;マリンブロス2216、Difc
o社製)を1リットル容のメジュームビンに37.4g
取り、純水1リットルを加えて溶解し、更に少量のリサ
ズリンを酸化還元指示薬として加えて120℃で20分
間加圧滅菌した。滅菌後、薬サジ一杯分の元素硫黄粉末
を加え、窒素雰囲気下で密栓して97℃に加熱した。こ
の溶液に2%の2−メルカプトエタノールをリサズリン
の赤色が消失するまで滴下し、さらにパイロコッカス・
フリオサスDSM3638株を植菌して97℃で一晩培
養を行った。
【0029】培養終了後、室温まで培養液を冷却し、残
存する元素硫黄及び硫黄酸化物の沈殿を培養液を傾斜さ
せて分離、除去し、8000回転、20分の遠心分離に
より微生物菌体を回収した。
【0030】実施例2 パイロコッカス・フリオサス染
色体DNAの調製 実施例1で得られた菌体を1mlのTNE緩衝液(10
mMTris−HCl(pH7.5)、200mMNa
Cl、1mMEDTA)に懸濁した。これに10%SD
Sを0.1ml加えて室温に10分間静置し、溶菌させ
た。
【0031】これに水相と等容のフェノール−クロロフ
ォルム(10mMTris−HClで飽和)を加えて穏
やかに攪拌し、遠心操作によって水相を回収した。この
操作を3回繰り返した後、水相と等容のクロロフォルム
による抽出を行なった。得られた水相に2.5容のエタ
ノールを加え、室温で10分間静置した後、遠心によっ
て核酸を回収した。沈殿を70%エタノールで洗浄した
後、再度遠心して核酸をペレットとして回収し、これを
400μlのTE緩衝液(10mMTris−HCl
(pH7.5、1mMEDTA)に溶解した。
【0032】この溶液に10mg/mlのRNase
(あらかじめDNaseを熱処理により除去)を最終濃
度50μg/mlになるように2μl加え、37℃で1
時間保温した。これに20%PEG6000/2.5M
NaClを240μl加えてから0℃で2時間静置し
た。これを4℃で遠心し、ペレットを70%エタノール
で洗浄して再度遠心した。得られたペレットを乾固させ
た後400μlのTE緩衝液に溶解してDNA標品とし
た。これにより140μgのDNAが回収された。
【0033】実施例3 PCRによる特異的DNA配列
の増幅 実施例2で得られた染色体DNAを鋳型として特定の配
列をもつDNAを以下の手順により増幅した。まずプラ
イマーとしては、増幅させようとするDNA配列に相当
する配列を20ないし25塩基含み、かつその5’側に
適当な制限酵素認識配列と、さらにその5’側に1ない
し3塩基の余分な配列を持つように設計した。この余分
な配列は制限酵素が効率的に働くことを助けるものであ
り、その配列と長さは用いる制限酵素によって異なる。
KpnIについてはGGなる2塩基、PstIについて
はAAよりなる2塩基が付加することにより制限酵素が
十分に切断活性をもつことが知られているので、これを
用いることにした。すなわち配列番号3及び配列番号4
よりなるDNA配列をプライマーとすることに決定し、
これらのオリゴヌクレオチドを常法により合成した。
【0034】PCR反応には市販のDNAポリメラーゼ
(Pyrobest;商品名、宝酒造(株)製)を用
い、以下の手順で行なった。すなわち緩衝液(10xP
yrobest;商品名、宝酒造(株)製)を10μ
l、各2.5mMになるように調製されたdNTP混合
溶液を8μl、鋳型となる染色体DNA標品を350n
g、上記プライマーDNAを各々100pmol、前記
DNAポリメラーゼを0.5μl加えて、全量を100
μlとした。市販の温度サイクリング装置(Therm
al Cycler;商品名、Perkin Elme
r製)を用いて、<94℃、20秒−59℃、60秒−
72℃、120秒>のサイクルを30回繰り返し、その
後72℃、10分の伸長反応を行なって終了させた。そ
の一部を0.8%アガロースで分析することにより、約
1400bpのDNAが特異的に増幅されていることが
観察された。この反応によって得られたDNA量は約1
0μgであった。
【0035】実施例4 組換え大腸菌の作製 実施例3で得られたDNAを常法に従いフェノール−ク
ロロフォルム(10mMTris−HClで飽和)抽出
で除タンパクし、次いでクロロフォルムによる抽出を行
なった。エタノール沈殿により回収したDNAのうち6
μgに40UのKpnIと60UのPstIによる酵素
消化を各々37℃で2時間行なった。一方、3μgのp
UC18DNAを用いて、これを同様に40UのKpn
Iと60UのPstIで各々37℃で2時間酵素消化を
行なった。こうして得られた両方の酵素消化物を0.8
%アガロースで電気泳動させ、ゲルから常法により抽出
して精製した。次に両者のDNAを等モル混合し、ライ
ゲーション反応に供した。反応物を常法に従って大腸菌
JM109に導入した。形質転換菌は50μg/mlの
カルベニシリンを含む寒天培地で選択し、生じたコロニ
ーからプラスミドを定法によって抽出、分析することに
より、約1400bpのKpnI−PstI挿入断片を
有するプラスミドを保有する菌株を同定した。これをJ
M109/pPFAT1と呼び、以下の実験に供した。
【0036】実施例5 塩基配列の決定 実施例4で得られた組換え大腸菌JM109/pPFA
T1よりプラスミドpPFAT1を定法に従って調製
し、pUC18のKpnI−PstI部位に挿入された
塩基配列をジデオキヌクレオチド鎖終結法によって決定
した。その結果、配列番号5で与えられる配列を得た。
配列番号5にはこの配列が暗号化するアミノ酸配列を共
に示した。
【0037】実施例6 酵素の調製 実施例4で得られた組換え大腸菌JM109/pPFA
T1を200ml容のバッフル付き3角フラスコを用い
50μg/mlのカルベニシリンを含むLB培地(1%
バクトトリプトン、0.5%バクトイーストエキストラ
クト、0.5%NaCl)40ml中で37℃、15時
間振とう培養を行った。この培養液30mlを50μg
/mlのカルベニシリンを含むLB4Y培地(1%バク
トトリプトン、2%バクトイーストエキストラクト、
0.5%NaCl)3リットルに植菌し、5リットル容
の発酵槽を用いて37℃で培養を行った。培養液のOD
600の吸光度が約1.0になった時点で終濃度が0.
5mMになるようIPTG(イソプロピル−β−チオガ
ラクトピラノシド)を加えさらに約16時間培養した。
この培養物を常法に従って菌体を集めると31gであっ
た。集めた菌体の内1.15gを10mlの50mMの
リン酸カリウム緩衝液(pH7.0)で洗浄後、同じ緩
衝液10mlで再度懸濁し、超音波で菌体の破砕を行っ
た。この菌体破砕物を遠心分離し、上清を取り出し酵素
溶液とした。
【0038】実施例7 3−(2−ナフチル)−オキソ
プロピオン酸の合成 3−(2−ナフチル)−オキソプロピオン酸は2−ナフ
トアルデヒドおよびヒダントインを原料とする方法によ
り合成した。即ち2−ナフトアルデヒド6.27g(4
0.2mmol)とヒダントイン4.00g(40.0
mmol)を、25%アンモニア水3mlを含むメタノ
ー ル10mlに懸濁し、密栓して120℃6時間加熱
を行い、5−(2−ナフチル)メチレンヒダントイン
8.85g(37.2mmol)を収率93.0%で得
た。この化合物を3当量の苛性ソーダ存在下、水にて溶
解し、90℃5時間加水分解した後、濃塩酸を加えて酸
性とした。次いでエーテルで抽出を行った後、減圧濃縮
し、ヘキサン/酢酸エチルの混合溶媒より再結晶させ、
結晶化した標品を得た。
【0039】得られた3−(2−ナフチル)−オキソプ
ロピオン酸についてNMR(商品名;VXR500S、
Varian製)によって分析した結果は以下の通りで
ある。1H−NMR(DMSO−d6) δppm
6.56(S,1H)、7.46〜7.51(m,2
H)、7.85〜7.94(m,4H)、8.28
(s,1H)、9.56(broad,1H)。
【0040】前記結晶0.428g(2mmol)を
0.2N苛性ソーダ水溶液10mlに懸濁した後、70
℃で加熱し、更に2N苛性ソーダ水溶液を数滴加えて完
全に溶解し、ナトリウム塩として使用した。
【0041】実施例8 酵素活性の測定 実施例5で得られた酵素溶液の一部を用いて、実施例6
で調製した10mMの3−ナフチル−2−オキソプロピ
オン酸ナトリウムおよび10mMのL−グルタミン酸ナ
トリウム・1水和物を含む0.1Mのリン酸カリウム緩
衝液(pH7.0)中で70℃5分間保温して酵素反応
を行ない、等量の1N酢酸水溶液を加えて反応を停止さ
せた。この溶液の一部を取り、高速液体クロマトグラフ
ィー(TSK−gel ODS−80;商品名、東ソー
(株)製を使用)よって生成した3−(2−ナフチル)
−アラニンを定量した。溶離液として0.14M酢酸ナ
トリウム−0.5%トリエチルアミン(pH6.35)
を用い、アセトニトリルの直線濃度勾配で溶出させ、2
54nmでの吸光度で検出した。1分間に1μmole
の3−(2−ナフチル)−アラニンを生成する活性を1
Uとして定義した場合に、培養液1ml当りの酵素活性
は8.94Uであった。
【0042】酵素反応生成物を高速液体クロマトグラフ
ィー(TSK−gel EnantioL1;商品名、
東ソー(株)製を使用)によって分析し、光学純度を測
定した。溶離液として1mM CuSO4を用い、カラ
ム温度50℃として、254nmでの吸光度で検出し
た。この結果光学純度(ee)は99.5%であった。
【0043】次に実施例5で得られた酵素溶液の一部を
用いて、10mMの3−フェニル−2−オキソプロピオ
ン酸ナトリウム(ナカライテスク製)および10mMの
L−グルタミン酸ナトリウム・1水和物を含む0.1M
のリン酸カリウム緩衝液(pH7.0)中で70℃5分
間保温して酵素反応を行ない、等量の1N酢酸水溶液を
加えて反応を停止させた。この溶液の一部を取り、高速
液体クロマトグラフィー(TSK−gel ODS−8
0;商品名、東ソー(株)製を使用)によって生成した
フェニルアラニンを定量した。溶離液として0.14M
酢酸ナトリウム−0.5%トリエチルアミン(pH6.
35)を用い、アセトニトリルの直線濃度勾配で溶出さ
せ、254nmでの吸光度で検出した。1分間に1μm
oleのフェニルアラニンを生成する活性を1Uとして
定義した場合に、培養液1ml当りの酵素活性は8.8
9Uであった。
【0044】実施例9 酵素活性の温度プロファイル 実施例8に記載した酵素反応を60、70、80、9
0、100℃の各温度で行ない、温度による活性の変化
を調べた。その結果図1に示すように本酵素は100℃
において最も高い活性を有し、極めて高い至適温度を持
つことが明らかになった。
【0045】
【発明の効果】本発明によって耐熱性が高く、かつ非天
然型アミノ酸を合成する活性を有するアミノトランスフ
ェラーゼが得られた。この酵素は大腸菌などの培養に適
した微生物によって生産させることにより、安価に安定
して供給することができる。
【0046】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> Tosoh Corporation <120> 耐熱性アミノトランスフェラーゼとその利用法 <130> PA211-0173 <160> 5 <210> 1 <211> 1239 <212> DNA <213> Pyrococcus furiosus <400> 1 atggaagaaa ttttggaaaa gaaacttgaa agtggtcctc ttaattttga gtcttatttt 60 tctgagaaag ctctaaagat gaaagcctca gaagttagag aattacttaa gcttgtagag 120 acaagtgatg ttataagcct agctggcggg ttgcctaacc caaaaacatt tcccaaagat 180 attataaaag gcattttgga agaaatcatg gaagagcacg ctgataaagc ccttcaatat 240 ggaaccacaa aaggctttac ccctcttaga cttgccattg ctgagtggtt gagaaaaagg 300 tacaacattc caacttcaaa agttgacata atgattacaa gtggatccca acaagctctc 360 gacttaattg gtagagtttt ccttaaccca ggggacttag tagttgttga agccccaact 420 tatttagcag cgcttcaagc cttcaatttc tatgagcccc agtacattca agttcctcta 480 gatgatgaag gaatgagaat agatattttg gaagagaagc tcagaaagct aaaagcagaa 540 ggaaagagag ttaagctcgt atataccgtt ccaaccttcc aaaacccagc aggtgttaca 600 atgacggaag aaagaagaaa gcatctccta gagcttgcaa gtgaatatga ctttataatt 660 gtagaagatg acccctacgg tgagctcagg tattcgggca agcccgtacc aaagataaaa 720 gccctagaca cagaaggaag agttctctac ctgggaactt tctcaaagat acttgcccca 780 ggatttagac ttggatggat agcaggagag cctcacttta taagaaaatt agagattgca 840 aagcagagtg ttgacttgtg taccaattcg tttgggcaag ttgtagcgtg gagatacctg 900 gaaggaggtc accttgagaa acacattcca aggataatcg aattctataa gcccaggaga 960 aatgctatgc ttgaagcttt agaacagtac atgcccgaag gtgtcaaatg gactaggcca 102 0 gaaggaggta tgttcatctg ggtaatactc ccagaaaaaa ttaatgccac gacaatgtta 108 0 gagaaagccg ttaagaaagg agttgcatac gtcccaggag aggcattctt tgcttacaga 114 0 gatgtaaaaa acacaatgag gctcaacttt acctacgtag atgaggacaa gatccaagag 120 0 ggagtaaaga ggttagcaga gactattaag gaggaatta 1239 <210> 2 <211> 24 <212> PRT <213> Pyrococcus furiosus <220> <221> UNSURE <222> (13) <223> 不明 <220> <221> UNSURE <222> (22) <223> 不明 <400> 2 Leu Glu Ser Gly Pro Leu Asn Phe Glu Ser Tyr Ser Xaa Glu Lys 1 5 10 15 Ala Leu Thr Met Lys Ala Xaa Glu Val 20 <210> 3 <211> 31 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 3 ggggtaccgt cggaaaatac ctagtgagca a 31 <210> 4 <211> 31 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 4 aactgcagct cactaaaact cacaaacact c 31 <210> 5 <211> 1375 <212> DNA <213> Pyrococcus furiosus <400> 5 ggtaccgtcg gaaaatacct agtgagcaaa tatgttcaga tgatcataca tgagcatgaa 60 aagaggtgaa aaat atg gaa gaa att ttg gaa aag aaa ctt gaa agt ggt 110 Met Glu Glu Ile Leu Glu Lys Lys Leu Glu Ser Gly 1 5 10 cct ctt aat ttt gag tct tat ttt tct gag aaa gct cta aag atg aaa 158 Pro Leu Asn Phe Glu Ser Tyr Phe Ser Glu Lys Ala Leu Lys Met Lys 15 20 25 gcc tca gaa gtt aga gaa tta ctt aag ctt gta gag aca agt gat gtt 206 Ala Ser Glu Val Arg Glu Leu Leu Lys Leu Val Glu Thr Ser Asp Val 30 35 40 ata agc cta gct ggc ggg ttg cct aac cca aaa aca ttt ccc aaa gat 254 Ile Ser Leu Ala Gly Gly Leu Pro Asn Pro Lys Thr Phe Pro Lys Asp 45 50 55 60 att ata aaa ggc att ttg gaa gaa atc atg gaa gag cac gct gat aaa 302 Ile Ile Lys Gly Ile Leu Glu Glu Ile Met Glu Glu His Ala Asp Lys 65 70 75 gcc ctt caa tat gga acc aca aaa ggc ttt acc cct ctt aga ctt gcc 350 Ala Leu Gln Tyr Gly Thr Thr Lys Gly Phe Thr Pro Leu Arg Leu Ala 80 85 90 att gct gag tgg ttg aga aaa agg tac aac att cca act tca aaa gtt 398 Ile Ala Glu Trp Leu Arg Lys Arg Tyr Asn Ile Pro Thr Ser Lys Val 95 100 105 gac ata atg att aca agt gga tcc caa caa gct ctc gac tta att ggt 446 Asp Ile Met Ile Thr Ser Gly Ser Gln Gln Ala Leu Asp Leu Ile Gly 110 115 120 aga gtt ttc ctt aac cca ggg gac tta gta gtt gtt gaa gcc cca act 494 Arg Val Phe Leu Asn Pro Gly Asp Leu Val Val Val Glu Ala Pro Thr 125 130 135 140 tat tta gca gcg ctt caa gcc ttc aat ttc tat gag ccc cag tac att 542 Tyr Leu Ala Ala Leu Gln Ala Phe Asn Phe Tyr Glu Pro Gln Tyr Ile 145 150 155 caa gtt cct cta gat gat gaa gga atg aga ata gat att ttg gaa gag 590 Gln Val Pro Leu Asp Asp Glu Gly Met Arg Ile Asp Ile Leu Glu Glu 160 165 170 aag ctc aga aag cta aaa gca gaa gga aag aga gtt aag ctc gta tat 638 Lys Leu Arg Lys Leu Lys Ala Glu Gly Lys Arg Val Lys Leu Val Tyr 175 180 185 acc gtt cca acc ttc caa aac cca gca ggt gtt aca atg acg gaa gaa 686 Thr Val Pro Thr Phe Gln Asn Pro Ala Gly Val Thr Met Thr Glu Glu 190 195 200 aga aga aag cat ctc cta gag ctt gca agt gaa tat gac ttt ata att 734 Arg Arg Lys His Leu Leu Glu Leu Ala Ser Glu Tyr Asp Phe Ile Ile 205 210 215 220 gta gaa gat gac ccc tac ggt gag ctc agg tat tcg ggc aag ccc gta 782 Val Glu Asp Asp Pro Tyr Gly Glu Leu Arg Tyr Ser Gly Lys Pro Val 225 230 235 cca aag ata aaa gcc cta gac aca gaa gga aga gtt ctc tac ctg gga 830 Pro Lys Ile Lys Ala Leu Asp Thr Glu Gly Arg Val Leu Tyr Leu Gly 240 245 250 act ttc tca aag ata ctt gcc cca gga ttt aga ctt gga tgg ata gca 878 Thr Phe Ser Lys Ile Leu Ala Pro Gly Phe Arg Leu Gly Trp Ile Ala 255 260 265 gga gag cct cac ttt ata aga aaa tta gag att gca aag cag agt gtt 926 Gly Glu Pro His Phe Ile Arg Lys Leu Glu Ile Ala Lys Gln Ser Val 270 275 280 gac ttg tgt acc aat tcg ttt ggg caa gtt gta gcg tgg aga tac ctg 974 Asp Leu Cys Thr Asn Ser Phe Gly Gln Val Val Ala Trp Arg Tyr Leu 285 290 295 300 gaa gga ggt cac ctt gag aaa cac att cca agg ata atc gaa ttc tat 1022 Glu Gly Gly His Leu Glu Lys His Ile Pro Arg Ile Ile Glu Phe Tyr 305 310 315 aag ccc agg aga aat gct atg ctt gaa gct tta gaa cag tac atg ccc 1070 Lys Pro Arg Arg Asn Ala Met Leu Glu Ala Leu Glu Gln Tyr Met Pro 320 325 330 gaa ggt gtc aaa tgg act agg cca gaa gga ggt atg ttc atc tgg gta 1118 Glu Gly Val Lys Trp Thr Arg Pro Glu Gly Gly Met Phe Ile Trp Val 335 340 345 ata ctc cca gaa aaa att aat gcc acg aca atg tta gag aaa gcc gtt 1166 Ile Leu Pro Glu Lys Ile Asn Ala Thr Thr Met Leu Glu Lys Ala Val 350 355 360 aag aaa gga gtt gca tac gtc cca gga gag gca ttc ttt gct tac aga 1214 Lys Lys Gly Val Ala Tyr Val Pro Gly Glu Ala Phe Phe Ala Tyr Arg 365 370 375 380 gat gta aaa aac aca atg agg ctc aac ttt acc tac gta gat gag gac 1262 Asp Val Lys Asn Thr Met Arg Leu Asn Phe Thr Tyr Val Asp Glu Asp 385 390 395 aag atc caa gag gga gta aag agg tta gca gag act att aag gag gaa 1310 Lys Ile Gln Glu Gly Val Lys Arg Leu Ala Glu Thr Ile Lys Glu Glu 400 405 410 tta taatatagcc ttctcaactg ttcccatttt ttggagtgtt tgtgagtttt 1363 Leu agtgagctgc ag 137 5
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例9の結果を示すものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河野 和久 神奈川県横浜市青葉区たちばな台2丁目7 −3 Fターム(参考) 4B024 AA03 AA05 BA10 BA71 BA74 CA02 DA06 EA04 GA19 HA01 4B050 CC03 DD02 FF01C FF02C LL05 4B064 AE03 AE04 AE17 AE19 AE29 CA02 CA19 CA21 CB30 CC06 CD05 CD13 DA01 DA10 DA11 4B065 AA01Y AA26X AB01 AC02 BA02 BB07 BB12 BB21 BC03 BD01 BD04 CA17 CA41 CA43 CA44 CA47

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】配列番号1の塩基配列によってコードされ
    る蛋白質、又は、その一部のアミノ酸残基が欠失し、一
    部のアミノ酸残基が他のアミノ酸残基に置換され或いは
    他のアミノ酸残基が挿入又は付加された前記蛋白質の誘
    導体であって、60℃以上100℃以下の温度条件下に
    おいてアミノトランスフェラーゼ活性を有する蛋白質。
  2. 【請求項2】前記蛋白質又はその誘導体は、実質的にパ
    イロコッカス属微生物に由来する他の蛋白質を含まない
    ことを特徴とする、請求項1に記載の蛋白質。
  3. 【請求項3】配列番号1の塩基配列からなるDNAを含
    む染色体外増殖性環状DNAであって、適切な宿主細胞
    に導入することにより請求項1に記載の蛋白質又はその
    誘導体をを生産し得る環状DNA。
  4. 【請求項4】配列番号1の塩基配列からなるDNAを含
    む染色体外増殖性環状DNAによって形質転換された宿
    主細胞。
  5. 【請求項5】大腸菌K12株又はその誘導体であること
    を特徴とする、請求項4に記載の宿主細胞。
  6. 【請求項6】配列番号1の塩基配列によってコードされ
    る蛋白質、或いは、その一部のアミノ酸残基が欠失し、
    一部のアミノ酸残基が他のアミノ酸残基に置換され又は
    他のアミノ酸残基が付加された前記蛋白質の誘導体であ
    って、60℃以上100℃以下の温度条件下においてア
    ミノトランスフェラーゼ活性を有する蛋白質を用い、式
    1におけるL−アミノ酸(式中a)と2−オキソ酸(式
    中b)からL−アミノ酸(式中c)を製造する、L−ア
    ミノ酸の製造方法。 【化1】
  7. 【請求項7】式1における(a)のL−アミノ酸がL−
    グルタミン酸、L−アスパラギン酸又はL−アラニンの
    いずれかであることを特徴とする、請求項6に記載のL
    −アミノ酸の製造方法。
  8. 【請求項8】式1における(b)の2−オキソ酸が3−
    アリール−2−オキソプロピオン酸であり、製造される
    (c)のL−アミノ酸が芳香族L−アミノ酸であること
    を特徴とする、請求項6に記載のL−アミノ酸の製造方
    法。
  9. 【請求項9】3−アリール−2−オキソプロピオン酸が
    3−(2−ナフチル)−2−オキソプロピオン酸であ
    り、製造される芳香族L−アミノ酸が3−(2−ナフチ
    ル)−L−アラニンであることを特徴とする、請求項8
    に記載のL−アミノ酸の製造方法。
  10. 【請求項10】3−アリール−2−オキソプロピオン酸
    が3−フェニル−2−オキソプロピオン酸であり、製造
    される芳香族L−アミノ酸がL−フェニルアラニンであ
    ることを特徴とする、請求項8に記載のL−アミノ酸の
    製造方法。
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