JP2001320242A - 増幅器 - Google Patents

増幅器

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JP2001320242A
JP2001320242A JP2000135195A JP2000135195A JP2001320242A JP 2001320242 A JP2001320242 A JP 2001320242A JP 2000135195 A JP2000135195 A JP 2000135195A JP 2000135195 A JP2000135195 A JP 2000135195A JP 2001320242 A JP2001320242 A JP 2001320242A
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弘晶 中畔
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 温度変化によるFETの特性のばらつきに対
するゲートバイアス電圧の調整、及び十分なゲートバイ
アス電圧の変化量を得ることが難しいという課題があっ
た。 【解決手段】 入力された信号を増幅するトランジスタ
と、温度に対する抵抗値の変化量が異なる複数の抵抗器
を直列に接続した分圧部からなり、この分圧部のいずれ
の端部も接地せず、少なくとも一端に印加される電圧を
分圧してゲートバイアス電圧としてトランジスタに供給
するゲートバイアス供給手段とを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はトランジスタを用
いたマイクロ波、ミリ波帯の信号を増幅する増幅器に係
り、特に温度に対する利得特性、飽和電力特性の変動を
抑えた増幅器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】増幅器において、電解効果トランジスタ
(以下、FETと略す)の利得、飽和電力などの特性は
ゲートバイアス電圧及びドレインバイアス電圧によって
決定される。従って、ゲート、ドレイン電圧が一定なら
ば、FETの利得、飽和電力などの特性は一定となる。
しかし、FETの周囲温度が変化した場合、FETの相
互コンダクタンスなどのパラメータが変化するためゲー
ト、ドレイン電圧が一定であっても、利得、飽和電力な
どの特性は温度の増加に対して減少する特性を有する。
その結果、温度によらず一定の出力電力を得ようとする
場合、低温では飽和電力に対する出力バックオフが大き
くなり、振幅歪、位相歪などの非線形歪が低減される
が、高温では逆に出力バックオフが小さくなり非線形歪
が増加する。
【0003】これらの特性変動を抑圧するために一定温
度となるように増幅器の温度を制御する方法がある。し
かし、このような方法では温度制御のためにヒータ、冷
却器及びその制御回路が必要となるため、構成が複雑で
寸法が大きくなるという問題点がある。
【0004】そこで、トランジスタの利得、飽和電力が
トランジスタのゲートバイアス電圧によって決定される
ことを利用して、温度に対するトランジスタのゲート電
圧を変化させることで簡単な回路で上記問題点を改善し
ている増幅器がある。このような増幅器の例を従来例1
〜6に示す。
【0005】先ず、従来例1として、アナログ電子回路
(藤井信生著、昭晃堂)に開示された増幅器がある。図
19は上述した従来の増幅器(従来例1)の構成を示す
回路図である。図において、101はRF信号が入力さ
れる入力端子、102〜105は温度によって抵抗値の
変化が少ない抵抗、106は出力から直流成分を除き信
号成分のみを取り出すためのコンデンサ、107はDC
電力供給端子、108はFET、109はFET108
によって増幅された信号電圧を出力する出力端子、11
0は入力から直流成分を除き信号成分のみを取り出すた
めのコンデンサである。また、抵抗103,105の一
端はグランドに接続されている。
【0006】次に動作について説明する。RF信号は入
力端子101に加えられ、コンデンサ110を介してF
ET108に入力される。このあと、FET108で増
幅されたRF信号は、コンデンサ106にて信号成分の
みが抽出されて出力端子109から出力される。このと
き、FET108のゲートバイアス電圧はDC電力供給
端子107の電圧VDDを抵抗102,103によって
分圧することで供給されている。このように温度によっ
て抵抗値の変化が少ない抵抗によって分圧されているた
め、温度によらず、分圧比は一定となる。このため、F
ET108に印加されるゲートバイアス電圧は一定とな
る。
【0007】次に、従来例2として、特開昭57−83
910号公報に開示されたマイクロ波増幅器を挙げる。
図20は上述した従来の増幅器(従来例2)の構成を示
す回路図である。図において、121はRF信号が入力
される入力端子、122はFET125によって増幅さ
れたRF信号を出力する出力端子、123,124は整
合回路、125はFET、126,127はRFチョー
ク、128はゲートバイアス用ブリーダ抵抗、129は
温度によって抵抗値が変化するサーミスタ、130はゲ
ートバイアス電圧供給端子、131はドレインバイアス
電圧供給端子である。また、ゲートバイアス用ブリーダ
抵抗128、サーミスタ129で構成される分圧回路の
一端がグランドに接続されている。
【0008】次に動作について説明する。RF信号は入
力端子121に加えられ、FET125で増幅後、出力
端子122に導かれる。FET125のゲートバイアス
電圧は、ゲートバイアス電圧供給端子130の電圧をゲ
ートバイアス用ブリーダ抵抗128、サーミスタ129
で分圧し、整合回路123を介してFET125に供給
される。このとき、サーミスタ129の温度による抵抗
値変化を利用して分圧比を変化させることで、FET1
25のゲートバイアス電圧を変化させ、温度に対する増
幅器の利得変化を抑圧している。
【0009】従来例3として、特開昭57−15760
6号公報に開示されたFET増幅器を挙げる。図21は
上述した従来の増幅器(従来例3)の構成を示す回路図
である。図において、141はFET、142,143
はゲートバイアス回路を構成する抵抗、144はドレイ
ン抵抗、145は温度によって抵抗値が変化するサーミ
スタである。また、サーミスタ145の一端はグランド
に接続されている。
【0010】次に動作について説明する。入力するRF
信号はFET141で増幅され出力される。FET14
1のゲートバイアス電圧は、抵抗142,143、及び
サーミスタ145の温度でゲートバイアス電圧を分圧す
ることで供給されている。このとき、サーミスタ145
温度による抵抗値変化を利用して分圧比を変化させるこ
とで、FET141のゲートバイアス電圧を変化させ、
温度に対する増幅器の利得変化を抑圧している。
【0011】従来例4として、特開平3−206704
号公報に開示されたMMIC増幅回路を挙げる。図22
は上述した従来の増幅器(従来例4)の構成を示す回路
図である。図において、151はゲート電圧印加用FE
T152に定電流を供給する定電流供給用FET、15
2はドレイン電極と定電流供給用FET151のソース
電極とが接続し、温度モニタ用抵抗155を介して−5
Vの直流電源がソース電極に供給されるゲート電圧印加
用FET、153はゲート抵抗158を介してゲート電
圧印加用FET152のゲート電極と接続するゲインコ
ントロール用FET、154はゲインコントロール用F
ET153の出力電圧を増幅する増幅用FET、155
は温度の上昇に伴って抵抗値が増加する温度モニタ用抵
抗、156,157は−5Vの直流電源を分圧するゲー
ト電位分圧抵抗、158,159はゲート抵抗である。
【0012】次に動作について説明する。通常の増幅作
用を行う増幅用FET154は、−5Vの直流電源をゲ
ート電位分圧抵抗156,157で分圧してゲート抵抗
159を介してゲートバイアス電圧が与えられている。
一方、ゲインコントロール用FET153はゲート抵抗
158によってゲートバイアス電圧が与えられる。この
とき、定電流供給用FET151により温度モニタ用抵
抗155に定電流が流れるので、温度上昇によって温度
モニタ用抵抗155の抵抗値が増加すると、ゲート電圧
印加用FET152からゲインコントロール用FET1
53に印加されるゲート電圧が増加する。このようにゲ
インコントロール用FET153は温度上昇に伴ってゲ
ートバイアス電圧が正の方向に移動するため、室温にお
いてゲインを押さえるようなバイアスポイントに設定し
ておくと、温度上昇に伴ってゲインが増大し、増幅用F
ET154を含めた増幅回路においてゲインの温度補償
がなされる。
【0013】従来例5として、特開平2−121403
号公報に開示されたマイクロ波増幅器を挙げる。図23
は上述した従来の増幅器(従来例5)の構成を示す回路
図である。図において、161はバイアス抵抗、162
はバイアス調整用可変抵抗、163はFET、164,
169はマイクロストリップラインによるバイアスパタ
ーン、165は入力カップリングコンデンサ、166は
入力端子、167は出力カップリングコンデンサ、16
8は出力端子、170はゲートバイアス電圧供給端子、
171はドレインバイアス端子、172はゲートバイア
ス電圧供給端子170とシリコンダイオード173とに
接続し、シリコンダイオード173に順方向電流を流す
ためにバイアス抵抗161及びバイアス調整用可変抵抗
162に対して十分に低い抵抗値を有する抵抗、173
は温度によって順方向電圧が変化するシリコンダイオー
ドである。
【0014】次に動作について説明する。RF信号は入
力端子166に加えられ、入力カップリングコンデンサ
165によって信号成分が抽出されてFET163のゲ
ート電極Gに入力される。これにより、RF信号がFE
T163で増幅後、出力カップリングコンデンサ167
によって信号成分が抽出されて出力端子168から出力
される。このとき、シリコンダイオード173の順方向
電圧の一部がFET163のゲート電圧として加わるよ
うになっている。これにより、バイアス抵抗161及び
バイアス調整用可変抵抗162によって設定されるFE
T163のゲートバイアス電圧をシリコンダイオード順
方向電圧の温度特性により変化させることができる。具
体的には、FET163のゲートバイアス電圧を高くす
ると利得は増加し、低くすると利得が減少することか
ら、FET163の温度が下がり、利得が増加する場合
には、ゲートバイアス電圧を低くする。一方、FET1
63の温度が上がり、利得が増加する場合には、ゲート
バイアス電圧を高くすることで、温度に対する利得変動
を抑圧することが可能となる。
【0015】従来例6として、特開平1−218111
号公報に開示された分布型増幅器を挙げる。図24は上
述した従来の増幅器(従来例6)の構成を示す回路図で
ある。図において、181は入力端子、182はゲート
バイアス電圧供給端子、183はゲートバイアス回路、
184はドレインバイアス電圧供給端子、185は出力
端子、186,187はショットキーダイオード、Q1
0〜Q14はFET、M1〜M17はマイクロストリッ
プ線路、C10〜C15は雑音除去用のコンデンサ、R
11,R12,RG1,RG2は抵抗である。
【0016】次に動作について説明する。RF信号は入
力端子181に加えられ、FETQ10〜Q14で増幅
後、出力端子185に導かれる。FETQ10〜Q14
のゲートバイアス電圧は、抵抗R G1,RG2、ショッ
トキーダイオード186,187でゲートバイアス電圧
供給端子184からの電圧を分圧することで供給され
る。これらショットキーダイオード186,187の温
度特性によって分圧比を変化させることで、FETQ1
0〜Q14のゲートバイアス電圧を変化させ、温度に対
する増幅器の利得変化を抑圧している。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】従来の増幅器は以上の
ように構成されているので、従来例1では、温度特性に
よって抵抗値が変化しない抵抗によって分圧されている
ことから、温度によらず、分圧比は一定となり、一定の
ゲートバイアス電圧がFET108に供給されるが、F
ET108は温度によって利得が変化する特性を有する
ため、FET108に印加されるゲートバイアス電圧が
一定の場合、常温と比較して高温では利得は小さくな
り、低温では利得が増加する。また、飽和電力は高温で
は低下し、低温では増加する特性を有する。このよう
に、従来例1の増幅器では温度に対して利得、飽和電力
の変化が大きい特性を有するという課題があった。
【0018】また、従来例2では、感温素子としてサー
ミスタ129を用いていることから、増幅器と同じ半導
体基板上に一体化形成する事が難しいという課題があ
る。このため、ひいては増幅器の小型、軽量化、部品点
数削減などの妨げとなるという課題があった。さらに、
ゲートバイアス用ブリーダ抵抗128、及びサーミスタ
129で構成される分圧回路の端子がグランドに接続さ
れていることから、温度変化によるFET125の特性
のばらつきに対してゲートバイアス電圧を供給する分圧
比の調整が難しいという課題があった。
【0019】そこで、サーミスタ129と直列や並列に
抵抗を接続することで分圧比を変化させ、温度変化によ
るFET125の特性のばらつきに対処することも可能
である。しかし、抵抗を接続することで、温度に対する
サーミスタ129の抵抗値変化率が等価的に小さくなる
ことから、十分なゲートバイアス電圧の変化幅が得られ
ず、利得変化を抑圧できない可能性があるという課題が
あった。
【0020】さらに、従来例3では、従来例2と同様に
増幅器と同じ半導体基板上に一体化形成すること、温度
変化によるFET141の特性のばらつきに対するゲー
トバイアス電圧の調整、及び十分なゲートバイアス電圧
の変化量を得ることが難しいという課題がある。
【0021】さらに、従来例4では、温度変化に対する
ゲートバイアス電圧の変化量が温度モニタ用抵抗155
の抵抗値の変化幅に依存しているため、大きなゲートバ
イアス電圧の変化量を得るには温度モニタ用抵抗の抵抗
値の変化幅が大きい必要がある。しかし、変化幅は抵抗
体材料に依存しており、必ずしも自由に選択できるわけ
ではないため、大きなゲートバイアス電圧の変化量を実
現することが難しいという課題がある。
【0022】さらに、従来例5では、FET163のゲ
ートバイアス電圧に供給可能な電圧がダイオード173
の両端に発生する電位差約0.7Vによって制限され、
約−0.7V〜0Vの電圧しか実現できない。このた
め、所望のゲートバイアス電圧が−0.7V以下では従
来例5の回路は用いることができないという課題があっ
た。また、温度変化によりFET163の特性がばらつ
くと、ピンチオフ電圧がばらつく。このため、抵抗16
1,162で分圧比を変化させ、ゲートバイアス電圧を
調整している。しかし、分圧抵抗を用いるために、ゲー
トバイアス電圧の変動幅が小さくなり、十分に利得変化
を抑圧できない可能性があるという課題があった。
【0023】さらに、従来例6では、ショットキーダイ
オード186,187と直列に抵抗RG1,RG2を接
続することで分圧比を変化させ、温度変化によるFET
Q10〜Q14の特性のばらつきに対処しているが、シ
ョットキーダイオード186,187と直列に抵抗R
G1,RG2を挿入することから、等価的に温度に対す
る抵抗値の変化率が小さくなり、要求されるゲートバイ
アス電圧の変化幅が得られず、十分に利得変化を抑圧で
きない可能性があるという課題があった。
【0024】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、温度によって分圧回路の分圧比を
変化可能とし、分圧回路の端子がグランドに接続しない
構成として任意のゲートバイアス電圧をトランジスタに
与えることができる増幅器を得ることを目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】この発明に係る増幅器
は、入力された信号を増幅するトランジスタと、温度に
対する抵抗値の変化量が異なる複数の抵抗器を直列に接
続した分圧部からなり、この分圧部のいずれの端部も接
地せず、少なくとも一端に印加される電圧を分圧してゲ
ートバイアス電圧としてトランジスタに供給するゲート
バイアス供給手段とを備えるものである。
【0026】この発明に係る増幅器は、入力された信号
を増幅するトランジスタと、順方向に電圧が供給される
ダイオードと抵抗器とを直列に接続した分圧部からな
り、この分圧部のいずれの端部も接地せず、少なくとも
一端に印加される電圧を分圧してゲートバイアス電圧と
してトランジスタに供給するゲートバイアス供給手段と
を備えるものである。
【0027】この発明に係る増幅器は、分圧部がダイオ
ードを複数個直列に接続してなるものである。
【0028】この発明に係る増幅器は、入力された信号
を増幅する第1トランジスタと、第2トランジスタのド
レイン端子及びソース端子の各々と抵抗器とを直列に接
続した分圧部からなり、この分圧部のいずれの端部も接
地せず、少なくとも一端に印加される電圧を分圧してゲ
ートバイアス電圧として第1トランジスタに供給するゲ
ートバイアス供給手段とを備えるものである。
【0029】この発明に係る増幅器は、分圧部がゲート
バイアス供給手段を複数個直列に接続してなるものであ
る。
【0030】この発明に係る増幅器は、入力された信号
を増幅するトランジスタと、周囲温度の変化に対してゲ
ートバイアス電圧を調節することなくトランジスタに供
給するゲートバイアス供給手段とからなる温度に係る制
御をしない増幅器を備え、請求項1から請求項5のうち
のいずれか1項記載の増幅器の入力側及び出力側の少な
くとも一方に温度に係る制御をしない増幅器を接続して
なるものである。
【0031】この発明に係る増幅器は、入力側及び出力
側の少なくとも一方にアイソレータを接続するものであ
る。
【0032】この発明に係る増幅器は、入力側及び出力
側の少なくとも一方に減衰器を接続するものである。
【0033】この発明に係る増幅器は、ゲートバイアス
供給手段に印加される電圧を外部から制御する外部電圧
制御手段を備えるものである。
【0034】この発明に係る増幅器は、トランジスタと
ゲートバイアス供給手段とを同一基板上に設けるもので
ある。
【0035】この発明に係る増幅器は、トランジスタ若
しくは第1トランジスタと、ゲートバイアス供給手段と
を別の基板上に設けるものである。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態を
説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1による増
幅器の構成を示す回路図である。図において、1はRF
信号が入力される入力端子、2,7は入力端子1とトラ
ンジスタ4との間、及び出力端子8とトランジスタ4と
の間のインピーダンスを整合させる整合回路、3,5は
分圧回路13及びドレインバイアス供給用端子6と接続
する不図示の電源からトランジスタ4を高周波的に切り
離すためのDCフィード用チョークコイル、4はRF信
号を増幅するトランジスタ(第1トランジスタ)で、図
示の例では電解効果トランジスタ(FET)からなる。
【0037】6はトランジスタ4のドレイン端子にバイ
アスする不図示の電源と接続するドレインバイアス供給
用端子、8はトランジスタ4で増幅されたRF信号を出
力する出力端子、9は分圧回路13の分圧用抵抗11側
に接続し、電圧Vg10を供給する不図示の直流電源と
接続するゲートバイアス供給用端子(端部)、10は分
圧回路13の分圧用抵抗12側に接続し、電圧Vg11
を供給する不図示の直流電源と接続するゲートバイアス
供給用端子(端部)である。また、ゲートバイアス供給
用端子9に印加される電圧Vg10はゲートバイアス供
給用端子10に印加される電圧Vg11よりも高電圧と
する。11,12は電圧Vg11,Vg12を分圧して
ゲートバイアス電圧Vgとする分圧用抵抗(抵抗器、分
圧部)で、それぞれ温度係数が異なる。13は直列接続
した分圧用抵抗11,12から構成され、ゲートバイア
ス電圧Vgをトランジスタ4に供給する分圧回路(分圧
部、ゲートバイアス供給手段)である。
【0038】次に動作について説明する。入力端子1か
ら加えられたRF信号は、整合回路2を介してトランジ
スタ4に入力される。このあと、トランジスタ4はRF
信号を増幅し、整合回路7を介して増幅したRF信号を
出力端子8に出力する。このとき、トランジスタ4のゲ
ート端子には、分圧回路13の分圧用抵抗11,12に
よって電圧Vg10,Vg11を分圧して得られるゲー
トバイアス電圧Vgが印加される。
【0039】次に分圧回路13による温度補償機能につ
いて説明する。図2は実施の形態1による増幅器の分圧
回路を構成する分圧用抵抗11,12の温度に対する抵
抗値変化を示すグラフ図である。図に示すように、分圧
用抵抗11,12は、いずれも温度の増加に伴って抵抗
値が増加する特性を有するが、分圧用抵抗12は分圧用
抵抗11と比較して変化率が大きい。
【0040】図3は上述した実施の形態1による増幅器
の分圧回路が供給するゲートバイアス電圧の温度に対す
る変化を示すグラフ図である。図に示すように、この実
施の形態1による増幅器の分圧回路13が供給するゲー
トバイアス電圧Vgは、周囲温度が上昇すると、分圧用
抵抗11,12による電圧Vg10,Vg11の分圧比
が変化して、ゲートバイアス電圧Vgが高くなる。
【0041】図4は実施の形態1による増幅器に使用す
るトランジスタの一定温度条件でのゲートバイアス電圧
に対する利得、飽和電力の変化を示すグラフ図である。
一定温度条件で、図中のA点で示されるゲートバイアス
電圧Vgの低電圧領域において、ゲートバイアス電圧V
gが増加するに伴って利得、飽和電力が増加する傾向に
ある(特に利得の増加分が大きくなる)。そこで、実施
の形態1による増幅器の分圧回路13が供給するゲート
バイアス電圧VgをA点に設定しておく。図5は実施の
形態1による増幅器の分圧回路が供給するゲートバイア
ス電圧を図4中のA点で示される値に設定したときの温
度に対する利得、飽和電力の変化を示すグラフ図であ
る。図に示すように、温度変化に対してトランジスタ4
自体の特性に変化がないと仮定すると、周囲温度の上昇
に伴って、図3に示したようにゲートバイアス電圧Vg
が増加してトランジスタ4の利得、飽和電力が増加する
特性を有する。
【0042】一方、実際には従来の技術で示したよう
に、トランジスタ4は周囲温度の上昇に伴って、利得、
飽和電力が減少する特性を有するため、上記のような構
成とすることで、上記減少分を相殺することができる。
図6は実施の形態1による増幅器に使用したトランジス
タ、図5に示した温度変化に対してトランジスタの特性
に変化がないと仮定した場合のトランジスタ、及び実際
のトランジスタの温度に対する利得、飽和電力の変化を
示すグラフ図である。図に示すように、周囲温度上昇に
伴ったトランジスタの利得、飽和電力の低下と、ゲート
バイアス電圧Vgの増加による利得、飽和電力の増加と
が打ち消し合い、温度に対する利得、飽和電力の変動が
抑圧され温度補償がなされる。
【0043】また、上述した分圧回路13を構成する分
圧用抵抗11,12に使用する抵抗器の温度に対する抵
抗値の変化率は、抵抗体材料などによって変化する。表
1は抵抗体の温度に対する抵抗値の変化量(抵抗値の温
度係数)を示している。表1に示すように、抵抗器を構
成する抵抗体によって様々な温度に対する抵抗値の変化
量を示すことから、これらの抵抗体からなる抵抗器を組
み合わせて分圧回路13として使用することで、温度に
対するゲートバイアス電圧Vgの変動量を調整すること
ができる。このとき、上記実施の形態1では分圧回路1
3を構成する分圧用抵抗が2個の場合を示したが、トラ
ンジスタ4のゲートバイアス電圧Vgが所望の値となる
ように、適当な温度係数を有する分圧用抵抗を3個以上
組み合わせて分圧回路に使用してもよい。
【表1】
【0044】さらに、ゲートバイアス供給用端子9,1
0は、いずれもグランドと接続しない構成であることか
ら、ゲートバイアス電圧Vgの変動量がゲートバイアス
供給用端子9,10の電位差に依存し、これらを調整す
ることで任意のゲートバイアス電圧Vgを供給すること
ができる。
【0045】この他に、分圧用抵抗11,12で分圧し
た電圧を、もう1つ分圧回路を用いて分圧するようにし
てもよい。このように構成しても任意のゲートバイアス
電圧Vgを供給することができる。
【0046】以上のように、この実施の形態1によれ
ば、入力された信号を増幅するトランジスタ4と、温度
に対する抵抗値の変化量が異なる複数の分圧用抵抗1
1,12を直列に接続した分圧部からなり、この分圧部
のゲートバイアス供給用端子9,10を接地せず、これ
らに印加される電圧Vg10,Vg11を分圧してゲー
トバイアス電圧Vgとしてトランジスタ4に供給する分
圧回路13とを備えるので、温度に対するトランジスタ
4の利得、飽和電力の変動を抑えることができる。ま
た、ゲートバイアス供給用端子9,10をいずれもグラ
ンドに接続しないことから任意のゲートバイアス電圧V
gを供給することができる。これにより、所望のゲート
バイアス電圧Vgを得るために多くの分圧用抵抗を追加
する必要がなく、等価的に温度に対する抵抗値の変化率
を小さくすることがないために、分圧回路やトランジス
タを流れる電流値や抵抗器の抵抗値の変化率を最大限に
活用することができる。
【0047】実施の形態2.上記実施の形態1では温度
に対する抵抗値の変化量が異なる複数の抵抗器を直列に
接続して分圧回路を構成したが、この実施の形態2は順
方向に電圧が供給されるダイオードと抵抗器とを直列に
接続して分圧回路を構成するものである。
【0048】図7はこの発明の実施の形態2による増幅
器の構成を示す回路図である。図において、14はゲー
トバイアス供給用端子9と接続する不図示の電源によっ
て順方向の電圧Vg10が印加されるダイオード、15
はダイオード14と直列に接続して分圧回路16を構成
する分圧用抵抗(抵抗器)、16はダイオード14と分
圧用抵抗15とからなる分圧部によって電圧Vg10,
Vg11を分圧し、ゲートバイアス電圧Vgとしてトラ
ンジスタ4に供給する分圧回路(分圧部、ゲートバイア
ス供給手段)である。なお、図1と同一構成要素には同
一符号を付して重複する説明を省略する。
【0049】次に動作について説明する。入力端子1か
ら加えられたRF信号は、整合回路2を介してトランジ
スタ4に入力される。このあと、トランジスタ4はRF
信号を増幅し、整合回路7を介して増幅したRF信号を
出力端子8に出力する。このとき、トランジスタ4のゲ
ート端子には、分圧回路16のダイオード14及び分圧
用抵抗15によって電圧Vg10,Vg11を分圧して
得られるゲートバイアス電圧Vgが印加される。
【0050】次に分圧回路16による温度補償機能につ
いて説明する。図8は実施の形態2による増幅器の分圧
回路に使用するダイオードの温度に対する電圧、電流特
性を示すグラフ図である。図に示すように、順方向の電
圧が印加されたダイオード14の立ち上がり電圧Vは、
周囲温度の上昇に伴って低下する。これより、ダイオー
ド14は負の温度係数を持った抵抗体と見なすことがで
きる。
【0051】これを利用して、順方向の電圧を印加した
ダイオード14で分圧回路16を構成すると、周囲温度
の上昇に伴って、ダイオード14による抵抗値が減少し
てゲートバイアス電圧Vgが増加する特性を持たせるこ
とができる。これにより、トランジスタ4に供給するゲ
ートバイアス電圧Vgを、図4のA点に示したような、
温度の増加に対して利得、飽和電力が増加するゲートバ
イアス電圧Vgに設定することで、上記実施の形態1と
同様に温度に対する増幅器の利得、飽和電力の変動を抑
圧することができる。
【0052】また、上記実施の形態1のように分圧回路
を抵抗器のみで構成する場合と比較して、ダイオード1
4を用いることで、容易に温度係数の大きな特性(温度
に対する抵抗値の変化量が大きい)を得ることができ
る。これにより、温度変化に対する十分なゲートバイア
ス電圧の変化幅が得られ、温度変化に対するトランジス
タ4の特性変化に十分に対応することができる。
【0053】さらに、ダイオード14は負の温度特性
(温度に対する抵抗値の負の変化量)が得られることこ
とから、より柔軟に温度変化に対するトランジスタ4の
特性変化に十分に対応することができる。
【0054】図9は実施の形態2による増幅器の他の構
成を示す回路図である。図において、22,23,24
は互いに直列に接続し、順方向に電圧が印加されるダイ
オード、25はダイオード22,23,24と分圧用抵
抗15とからなる分圧部によって電圧Vg10,Vg1
1を分圧し、ゲートバイアス電圧Vgとしてトランジス
タ4に供給する分圧回路(分圧部、ゲートバイアス供給
手段)である。なお、図1及び図7と同一構成要素には
同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0055】分圧回路25による温度補償機能について
説明する。分圧回路25は上述したダイオード14から
なる構成を発展させて、ダイオードを複数個直列に接続
して構成したものである。これにより、ダイオード2
2,23,24は直列に複数個接続した抵抗体とみなす
ことができるので、電源Vg10,Vg11の分圧比の
調節範囲を広がることから、温度に対するゲートバイア
ス電圧Vgの変化量を増大させることができる。これに
より、温度に対する利得、飽和電力の変化が大きい増幅
器に対しても利得、飽和電力の変動を抑えることが可能
となる。
【0056】以上のように、この実施の形態2によれ
ば、入力された信号を増幅するトランジスタ4と、順方
向に電圧が供給されるダイオード14と分圧用抵抗15
とを直列に接続した分圧部からなり、この分圧部のゲー
トバイアス供給用端子9,10を接地せず、これらに印
加される電圧Vg10,Vg11を分圧してゲートバイ
アス電圧Vgとしてトランジスタ4に供給する分圧回路
16とを備えるので、上記実施の形態1と同様の効果が
得られるとともに、上記実施の形態1と比較して、温度
変化に対する十分なゲートバイアス電圧の変化幅が得ら
れ、温度変化に対するトランジスタ4の特性変化に十分
に対応することができる。
【0057】また、この実施の形態2によれば、ダイオ
ード22,23,24を複数個直列に接続してなるの
で、温度に対するゲートバイアス電圧Vgの変化量を増
大させることができ、温度に対する利得、飽和電力の変
化が大きい増幅器に対しても利得、飽和電力の変動を抑
えることができる。
【0058】なお、上記実施の形態では、ゲートバイア
ス供給用端子9,10のいずれもグランドに接続しない
例について示したが、ゲートバイアス供給用端子9,1
0の一方をグランドに接続することで一方側に印加され
る電圧を0Vとしてもよい。図10は実施の形態2によ
る増幅器の他の構成を示す回路図である。図において、
16aは図7の分圧回路16においてダイオード14の
一端をグランドに接続してなる分圧回路である。なお、
図1及び図7と同一構成要素には同一符号を付して重複
する説明を省略する。
【0059】このように構成することで、トランジスタ
4に供給するゲートバイアス電圧Vgの設定の自由度は
減少するが、上記実施の形態で示した分圧回路が2電源
必要であったところを、1電源とすることができる。こ
れにより、上記実施の形態と比較して、簡単な構成で温
度に対する増幅器の利得、飽和電力の変動を抑圧するこ
とができる。
【0060】実施の形態3.この実施の形態3ではRF
信号を増幅するトランジスタとは別のトランジスタを備
え、このトランジスタのドレイン端子及びソース端子の
各々と抵抗器とを直列に接続して分圧回路を構成するも
のである。
【0061】図11はこの発明の実施の形態3による増
幅器の構成を示す回路図であり、(a)は分圧回路を構
成するトランジスタにVg11をゲートバイアス電圧と
して供給した構成、(b)は分圧回路を構成するトラン
ジスタにVg10及びVg11をゲートバイアス電圧と
して供給した構成を示している。図において、17はゲ
ートバイアス供給用端子9及びトランジスタ20のドレ
イン端子に接続する分圧用抵抗(抵抗器)、18はゲー
トバイアス供給用端子10及びトランジスタ20のゲー
ト端子に接続する分圧用抵抗(抵抗器)、18bはゲー
トバイアス供給用端子9及びトランジスタ20のゲート
端子に接続する分圧用抵抗(抵抗器)で、19はトラン
ジスタ20のソース端子及びゲートバイアス供給用端子
10に接続する分圧用抵抗(抵抗器)である。20はソ
ース端子を介してトランジスタ4にゲートバイアス電圧
Vgを供給するトランジスタ(第2トランジスタ)、2
1aは分圧用抵抗17,18,19、及びトランジスタ
20から構成される分圧回路(分圧部、ゲートバイアス
供給手段)、21bは分圧用抵抗17,18,18b,
19、及びトランジスタ20から構成される分圧回路
(分圧部、ゲートバイアス供給手段)である。なお、図
1と同一構成要素には同一符号を付して重複する説明を
省略する。
【0062】次に動作について説明する。入力端子1か
ら加えられたRF信号は、整合回路2を介してトランジ
スタ4に入力される。このあと、トランジスタ4はRF
信号を増幅し、整合回路7を介して増幅したRF信号を
出力端子8に出力する。このとき、トランジスタ4のゲ
ート端子には、図11(a)の構成において分圧回路2
1aの分圧用抵抗17,18,19、及びトランジスタ
20によって電圧Vg10,Vg11を分圧して得られ
るゲートバイアス電圧Vgが印加され、図11(b)の
構成において分圧回路21bの分圧用抵抗17,18,
18b,19、及びトランジスタ20によって電圧Vg
10,Vg11を分圧して得られるゲートバイアス電圧
Vgが印加される。
【0063】次に分圧回路21aの温度補償機能につい
て説明する。図12は実施の形態3による増幅器に使用
するトランジスタの温度に対するドレイン電流のゲート
電圧依存性を示すグラフ図である。通常のトランジスタ
は高温時にピンチオフ電圧が低下し、ドレイン電流の変
化の割合が小さくなる。一方、低温時にはピンチオフ電
圧が増加し、ドレイン電流の変化の割合が大きくなる。
このため、図に示すように、トランジスタのドレイン電
流に対する依存性が小さい点Qを境に、ゲート電圧が低
電圧側の領域Mでは温度の増加に対してドレイン電流が
増加し、ゲート電圧が高電圧側の領域Nでは温度の増加
に対してドレイン電流が減少する。
【0064】そこで、分圧回路21aではトランジスタ
20が領域Mで動作するように分圧用抵抗17,19の
値を設定する。これにより、温度の増加に対してドレイ
ン電流が増加する特性が得られ、分圧用抵抗19の両端
に発生する電圧が増加し、トランジスタ20のソース端
子からトランジスタ4のゲート端子に供給される電圧、
即ち、トランジスタ4のゲートバイアス電圧Vgが増加
する。このように構成することで、上記実施の形態と同
様にして実施の形態3による増幅器の分圧回路21aが
供給するゲートバイアス電圧Vgを温度の増加に対して
増加させることができ、温度に対する増幅器の利得、飽
和電力の変動を抑えることができる。また、上記実施の
形態1に示した分圧回路13のように分圧用抵抗11,
12のみから構成する場合と比較すると、温度に対する
トランジスタのドレイン電流の変化量は抵抗体の温度に
対する抵抗値の変化量より大きいことから、上記のよう
にトランジスタ20を用いることで、容易に温度係数の
大きな特性を得ることができる。
【0065】さらに、上記では分圧回路21aで使用す
るトランジスタ20を図12中の領域Mで動作させると
きの回路構成を示したが、領域Nで動作させるときは、
トランジスタ4に供給するゲートバイアス電圧Vgを図
11(a)の点Fから点E(つまり、トランジスタ20
のドレイン端子からゲートバイアス電圧Vgを供給す
る)に変更する。これにより、温度の増加に対してドレ
イン電流が減少し、分圧用抵抗17の両端に発生する電
圧が増加することから、温度の増加に対してトランジス
タ4のゲートバイアス電圧Vgが増加し、利得、飽和電
力の変動を抑えることができる。
【0066】次に分圧回路21bの温度補償機能につい
て説明する。分圧回路21bは上述した分圧回路21a
にゲートバイアス供給用端子9及びトランジスタ20の
ゲート端子に接続する分圧用抵抗18bを追加してい
る。このように構成することで、分圧用抵抗17,1
8,18b,19による電源Vg10,Vg11の分圧
比の調節範囲を広げることができ、トランジスタ4に供
給するゲートバイアス電圧Vgの温度に対する変化量が
増大する。従って、ゲートバイアス電圧Vgの設定の自
由度を増大させることができることから、温度に対する
利得、飽和電力の変化が大きい増幅器に対してもその変
動を抑えることが可能となる。
【0067】また、図13は実施の形態3による増幅器
の他の構成を示す回路図である。図において、21cは
分圧回路21aと直列に接続し、トランジスタ4にゲー
トバイアス電圧Vgを供給する分圧回路(分圧部、ゲー
トバイアス供給手段)、26は分圧回路21aの出力端
子及びトランジスタ29のドレイン端子に接続する分圧
用抵抗(抵抗器)、27はゲートバイアス供給用端子1
0及びトランジスタ20のゲート端子に接続する分圧用
抵抗(抵抗器)、28はゲートバイアス供給用端子10
及びトランジスタ20のソース端子に接続する分圧用抵
抗(抵抗器)、29は分圧回路21cを構成するトラン
ジスタ、30は分圧回路21a及び分圧回路21cから
構成される分圧回路(分圧部、ゲートバイアス供給手
段)である。なお、図1及び図11と同一構成要素には
同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0068】次に動作について説明する。入力端子1か
ら加えられたRF信号は、整合回路2を介してトランジ
スタ4に入力される。このあと、トランジスタ4はRF
信号を増幅し、整合回路7を介して増幅したRF信号を
出力端子8に出力する。このとき、トランジスタ4のゲ
ート端子には、分圧回路21aの分圧用抵抗17,1
8,19、トランジスタ20、及び分圧回路21cの分
圧用抵抗26,27,28、及びトランジスタ29によ
って電圧Vg10,Vg11を分圧して得られるゲート
バイアス電圧Vgが印加される。
【0069】次に分圧回路30の温度補償機能について
説明する。分圧回路30は上述した図11(a)に示し
た分圧回路を2つ直列に接続したものと同一の構成を有
する。この構成において、分圧用抵抗17〜19,26
〜28、及びトランジスタ20,29の温度に対する特
性を適当に選択することで電圧Vg10,Vg11の分
圧比の調節範囲が広がることから、トランジスタ4に供
給するゲートバイアス電圧Vgの温度に対する変化量を
増大させることができる。これにより、温度に対する利
得、飽和電力の変化が大きい増幅器に対してもその変動
を抑えることが可能となる。
【0070】以上のように、この実施の形態3によれ
ば、入力された信号を増幅するトランジスタ4と、トラ
ンジスタ20のドレイン端子及びソース端子の各々と分
圧用抵抗17,18,18b,19とを直列に接続した
分圧部からなり、この分圧部のゲートバイアス供給用端
子9,10を接地せず、これらに印加される電圧Vg1
0,Vg11を分圧してゲートバイアス電圧Vgとして
トランジスタ4に供給する分圧回路21a,21bとを
備えるので、上記実施の形態と同様の効果が得られると
ともに、トランジスタ4に供給するゲートバイアス電圧
Vgの温度に対する変化量を増大させることができ、ゲ
ートバイアス電圧Vgの設定の自由度を増大させること
ができる。これにより、温度に対する利得、飽和電力の
変化が大きい増幅器に対しても利得、飽和電力の変動を
抑えることができる。
【0071】また、この実施の形態3によれば、分圧部
が分圧回路21aを複数個直列に接続してなるので、分
圧回路が1つの構成と比較して、トランジスタ4に供給
するゲートバイアス電圧Vgの温度に対する変化量が増
大することから、温度に対する利得、飽和電力の変化が
大きい増幅器に対してもその変動を抑えることができ
る。
【0072】実施の形態4.この実施の形態4では温度
に対するゲートバイアス電圧の制御をしない増幅器を上
記実施の形態で示した増幅器の入力側及び出力側の少な
くとも一方に接続してなるものである。
【0073】図14はこの発明の実施の形態4による増
幅器の構成を示す回路図である。図において、31,3
2は利得、飽和電力の温度補償がなされていない増幅器
(温度に係る制御をしない増幅器)、33はRF信号が
入力される入力端子、34は増幅器31,35,32に
よって増幅されたRF信号が出力する出力端子、35は
上記実施の形態2と同様の構成を有し、入力端子1に増
幅器31の出力端子が接続し、出力端子8に増幅器32
の入力端子が接続した増幅器である。なお、図1及び図
7と同一構成要素には同一符号を付して重複する説明を
省略する。
【0074】次に概要について説明する。入力端子33
に加えられたRF信号は、増幅器31,35,32で増
幅され、出力端子34から出力される。このとき、増幅
器35のトランジスタ4のゲート端子には、分圧回路1
6のダイオード14及び分圧用抵抗15によって電圧V
g10,Vg11を分圧して得られるゲートバイアス電
圧Vgが印加される。
【0075】次に分圧回路30について詳細に説明す
る。増幅器35は、分圧回路16によって温度に対して
トランジスタ4に供給されるゲートバイアス電圧Vgを
変化させることで、利得、飽和電力が変化する。このた
め、増幅器35はゲートバイアス電圧Vgによって反射
特性が若干変化する。そこで、この実施の形態では、増
幅器35の入力側(前段)又は出力側(後段)の少なく
とも一方に温度制御を行わない増幅器31,32を接続
する。このように構成することで、入力端子33に加え
られた入力信号が温度によってゲートバイアス電圧が変
化しない(温度によって反射特性が変化しない)増幅器
31によって増幅されて増幅器35に入力することか
ら、増幅器35の入力端における反射による信号強度の
減少分が打ち消され、増幅器35の出力信号は温度によ
ってゲートバイアス電圧が変化しない(温度によって反
射特性が変化しない)増幅器32によって増幅されるこ
とから、増幅器35の出力端における反射による出力信
号の減少分が打ち消される。これにより、増幅器35の
ゲートバイアス電圧Vgの変化に伴う反射特性の変化を
大幅に軽減することができる。
【0076】以上のように、この実施の形態4によれ
ば、周囲温度の変化に対してゲートバイアス電圧Vgを
調節することなくトランジスタに供給する温度に係る制
御をしない増幅器31,32を備え、上記実施の形態2
による増幅器の入力側及び出力側に増幅器31,32を
接続してなるので、ゲートバイアス電圧Vgの変化に伴
った反射特性の変化による影響を大幅に軽減することが
できる。
【0077】実施の形態5.この実施の形態5は入出力
端の少なくとも一方にアイソレータを接続した増幅器を
示す。
【0078】図15はこの発明の実施の形態5による増
幅器の構成を示す回路図である。図において、35aは
上記実施の形態2で示した増幅器と同様の構成を有する
増幅器、36,37は増幅器35aの入出力端にそれぞ
れ接続するアイソレータである。なお、図1、図7及び
図14と同一構成要素には同一符号を付して重複する説
明を省略する。
【0079】次に動作について説明する。入力端子33
から加えられたRF信号はアイソレータ36を通過後、
増幅器35aで増幅され、アイソレータ37を通過して
出力端子34に出力される。このとき、増幅器35aの
トランジスタ4のゲート端子には、分圧回路16のダイ
オード14及び分圧用抵抗15によって電圧Vg10,
Vg11を分圧して得られるゲートバイアス電圧Vgが
印加される。
【0080】次に概要について説明する。増幅器35a
は温度に対してトランジスタ4のゲートバイアス電圧V
gを変化させることで、利得、飽和電力を変化させてい
る。このため、増幅器35aは温度に対する入出力反射
特性の変化だけでなく、ゲートバイアス電圧Vgによっ
ても反射特性が若干変化する。そこで、この実施の形態
5による増幅器35aの入出力端の少なくとも一方に、
反射特性の変化を軽減させるアイソレータ36若しくは
アイソレータ37を接続する。アイソレータ36,37
は順方向に対しては無損失で信号を伝搬し、逆方向に反
射した信号に対してはその電力を吸収する特性を有する
ことから、温度変化やゲートバイアス電圧Vgの変化に
よる増幅器35aの反射特性の変化を軽減することがで
きる。このアイソレータとしては、接合形サーキュレー
タなどのフェライト回路の1端子を無反射終端したもの
や、電界変位形、エッジモード形などの一般的なものを
使用してもよい。
【0081】以上のように、この実施の形態5によれ
ば、入力側及び出力側の少なくとも一方にアイソレータ
36,37を接続するので、温度変化やゲートバイアス
電圧Vgの変化による反射特性の変化を軽減することが
できる。
【0082】実施の形態6.この実施の形態6は入出力
端の少なくとも一方に減衰器を接続した増幅器を示す。
【0083】図16はこの発明の実施の形態6による増
幅器の構成を示す回路図である。図において、35bは
上記実施の形態2で示した増幅器と同様の構成を有する
増幅器、38,39は増幅器35bの入出力端にそれぞ
れ接続する減衰器(図中、ATTと略す)である。な
お、図1、図7及び図15と同一構成要素には同一符号
を付して重複する説明を省略する。
【0084】次に動作について説明する。入力端子33
から加えられたRF信号は減衰器38を通過後、増幅器
35bで増幅され、減衰器39を通過して出力端子34
に出力される。このとき、増幅器35bのトランジスタ
4のゲート端子には、ダイオード14及び分圧用抵抗1
5によって電圧Vg10,Vg11を分圧して得られる
ゲートバイアス電圧Vgが印加される。
【0085】次に概要について説明する。増幅器35b
は温度に対してトランジスタ4のゲートバイアス電圧V
gを変化させることで、利得、飽和電力を変化させてい
る。このため、増幅器35bは温度に対する入出力反射
特性の変化だけでなく、ゲートバイアス電圧Vgによっ
ても反射特性が若干変化する。そこで、この実施の形態
5による増幅器35bの入出力端の少なくとも一方に、
反射特性の変化を軽減させる減衰器38若しくは減衰器
39を接続する。減衰器38,39は、逆方向に反射し
た信号に対してその電力を吸収する特性を有することか
ら、温度変化やゲートバイアス電圧Vgの変化による増
幅器35aの反射特性の変化を軽減することができる。
【0086】以上のように、この実施の形態6によれ
ば、入力側及び出力側の少なくとも一方に減衰器38,
39を接続するので、温度変化やゲートバイアス電圧V
gの変化による反射特性の変化を軽減することができ
る。
【0087】実施の形態7.この実施の形態7は分圧回
路にゲートバイアス用の電源電圧を外部から制御できる
外部電圧制御手段を備えるものである。
【0088】図17はこの発明の実施の形態7による増
幅器の構成を示す回路図である。図において、16bは
ダイオード14及び分圧用抵抗15が直列に接続してな
る分圧回路(分圧部、ゲートバイアス供給手段)、40
はゲートバイアス供給用端子9と接続して、外部からゲ
ートバイアス供給用端子9に印加する電圧を制御する制
御回路(外部電圧制御手段)である。なお、図1及び図
7と同一構成要素には同一符号を付して重複する説明を
省略する。
【0089】次に動作について説明する。入力端子1か
ら加えられたRF信号は、整合回路2を介してトランジ
スタ4に入力される。このあと、トランジスタ4はRF
信号を増幅し、整合回路7を介して増幅したRF信号を
出力端子8に出力する。このとき、トランジスタ4のゲ
ート端子には、分圧回路16bのダイオード14及び分
圧用抵抗15によってゲートバイアス供給用端子9に印
加される制御回路40からの電圧とゲートバイアス供給
用端子10から印加される電圧を分圧して得られるゲー
トバイアス電圧Vgが供給される。
【0090】次に概要について説明する。この実施の形
態7による増幅器の分圧回路16bのゲートバイアス供
給用端子9には、トランジスタ4に供給するゲートバイ
アス電圧Vgとなる電圧が印加されている。このゲート
バイアス供給用端子9に印加する電圧を、ユーザが外部
から制御回路40を用いて適宜所望の値に制御する。
【0091】以上のように、この実施の形態7によれ
ば、分圧回路16bに印加される電圧を外部から制御す
る制御回路40を備えるので、温度に対する利得、飽和
電力の変動をユーザが的確に軽減することができる。
【0092】また、上記実施の形態1から実施の形態7
までの増幅器は、サーミスタなどの感温素子を使用しな
いことから、入力信号を増幅させるトランジスタ4と分
圧回路13,16,16b,21a,21b,21c,
25,30とを同一半導体基板上に形成することが可能
である。これにより、増幅器の小型化、軽量化、及び部
品点数削減を図ることができる。
【0093】実施の形態8.この実施の形態8はトラン
ジスタと分圧回路とを別の基板上に設けるものである。
【0094】図18はこの発明の実施の形態8による増
幅器の構成を示す回路図である。図において、16cは
上記実施の形態2の分圧回路16と同様の構成を有する
分圧回路(分圧部、ゲートバイアス供給手段)、41は
トランジスタ4を含む入力するRF信号を増幅する増幅
部が実装される基板、42はトランジスタ4にゲートバ
イアス電圧Vgを供給する分圧回路16cが実装される
基板である。なお、図1及び図7と同一構成要素には同
一符号を付して重複する説明を省略する。
【0095】動作については上記実施の形態2に示した
ものと同様であるので重複する説明を省略し、ここで
は、実施の形態8による増幅器の概要について説明す
る。この実施の形態8のように、分圧回路16cを別基
板42上に構成することで、温度に対して利得、飽和電
力を制御していない増幅器に対しても、基板42上に構
成した分圧回路16cを接続することで、温度に対する
利得、飽和電力を制御する機能を追加することができ
る。また、分圧回路16cを構成する構成要素は、抵抗
器やダイオードなどの簡易な部品であることから、分圧
回路16cを実装する基板42を安価な基板で作成する
ことで、コストを削減することも可能となる。
【0096】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、入力
された信号を増幅するトランジスタと、温度に対する抵
抗値の変化量が異なる複数の抵抗器を直列に接続した分
圧部からなり、この分圧部のいずれの端部も接地せず、
少なくとも一端に印加される電圧を分圧してゲートバイ
アス電圧としてトランジスタに供給するゲートバイアス
供給手段とを備えるので、温度に対するトランジスタの
利得、飽和電力の変動を抑えることができる効果があ
る。
【0097】また、分圧部のいずれの端部もグランドに
接続しないことから任意のゲートバイアス電圧を供給す
ることができる効果がある。これにより、所望のゲート
バイアス電圧を得るために多くの分圧用抵抗を追加する
必要がなく、等価的に温度に対する抵抗値の変化率を小
さくすることがないために、分圧回路やトランジスタを
流れる電流値や抵抗器の抵抗値の変化率を最大限に活用
することができる効果がある。
【0098】この発明によれば、入力された信号を増幅
するトランジスタと、順方向に電圧が供給されるダイオ
ードと抵抗器とを直列に接続した分圧部からなり、この
分圧部のいずれの端部も接地せず、少なくとも一端に印
加される電圧を分圧してゲートバイアス電圧としてトラ
ンジスタに供給するゲートバイアス供給手段とを備える
ので、上記段落0096と同様の効果を奏するととも
に、上記段落0096の構成と比較して、温度変化に対
する十分なゲートバイアス電圧の変化幅が得られ、温度
変化に対するトランジスタの特性変化に十分に対応する
ことができる効果がある。
【0099】この発明によれば、分圧部がダイオードを
複数個直列に接続してなるので、温度に対するゲートバ
イアス電圧の変化を増大させることができ、温度に対す
る利得、飽和電力の変化が大きい増幅器に対しても利
得、飽和電力の変動を抑えることができる効果がある。
【0100】この発明によれば、入力された信号を増幅
する第1トランジスタと、第2トランジスタのドレイン
端子及びソース端子の各々と抵抗器とを直列に接続した
分圧部からなり、この分圧部のいずれの端部も接地せ
ず、少なくとも一端に印加される電圧を分圧してとして
第1トランジスタに供給するゲートバイアス供給手段と
を備えるので、上記段落0096と同様の効果を奏する
とともに、第1トランジスタに供給するゲートバイアス
電圧の温度に対する変化量を増大させることができるこ
とから、ゲートバイアス電圧の設定の自由度を増大させ
ることができる。これにより、温度に対する利得、飽和
電力の変化が大きい増幅器に対しても利得、飽和電力の
変動を抑えることができる効果がある。
【0101】この発明によれば、分圧部がゲートバイア
ス供給手段を複数個直列に接続してなるので、上記段落
0100の構成と比較して、トランジスタに供給するゲ
ートバイアス電圧の温度に対する変化量がより増大する
ことから、温度に対する利得、飽和電力の変化が大きい
増幅器に対してもその変動を抑えることができる効果が
ある。
【0102】この発明によれば、入力された信号を増幅
するトランジスタと、周囲温度の変化に対してゲートバ
イアス電圧を調節することなくトランジスタに供給する
ゲートバイアス供給手段とからなる温度に係る制御をし
ない増幅器を備え、請求項1から請求項5のうちのいず
れか1項記載の増幅器の入力側及び出力側の少なくとも
一方に温度に係る制御をしない増幅器を接続してなるの
で、ゲートバイアス電圧の変化に伴った反射特性の変化
による影響を大幅に軽減することができる効果がある。
【0103】この発明によれば、入力側及び出力側の少
なくとも一方にアイソレータを接続するので、温度変化
やゲートバイアス電圧の変化による反射特性の変化を軽
減することができる効果がある。
【0104】この発明によれば、入力側及び出力側の少
なくとも一方に減衰器を接続するので、上記段落010
3と同様の効果を奏することができる。
【0105】この発明によれば、ゲートバイアス供給手
段に印加される電圧を外部から制御する外部電圧制御手
段を備えるので、温度に対する利得、飽和電力の変動を
ユーザが的確に軽減することができる効果がある。
【0106】この発明によれば、トランジスタとゲート
バイアス供給手段とを同一基板上に設けるので、モノシ
リック化が可能であり、増幅器の小型化、軽量化、及び
部品点数削減を図ることができる効果がある。
【0107】この発明によれば、トランジスタ若しくは
第1トランジスタと、ゲートバイアス供給手段とを別の
基板上に設けるので、温度に対して利得、飽和電力を制
御していない増幅器に対しても、容易にゲートバイアス
供給手段を接続することで、温度に対する利得、飽和電
力を制御する機能を追加することができる効果がある。
また、ゲートバイアス供給手段は、抵抗器やダイオード
などの簡易な部品で構成することができることから、ゲ
ートバイアス供給手段を実装する基板を安価な基板で作
成することで、コストを削減することができる効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による増幅器の構成
を示す回路図である。
【図2】 この発明の実施の形態1による増幅器の分圧
回路を構成する分圧用抵抗の温度に対する抵抗値変化を
示すグラフ図である。
【図3】 この発明の実施の形態1による増幅器の分圧
回路が供給するゲートバイアス電圧の温度に対する変化
を示すグラフ図である。
【図4】 この発明の実施の形態1による増幅器に使用
するトランジスタの一定温度条件におけるゲートバイア
ス電圧に対する利得、飽和電力の変化を示すグラフ図で
ある。
【図5】 この発明の実施の形態1による増幅器の分圧
回路が供給するゲートバイアス電圧を図4中のA点で示
される値に設定したときの温度に対する利得、飽和電力
の変化を示すグラフ図である。
【図6】 この発明の実施の形態1による増幅器に使用
したトランジスタ、図5に示した温度変化に対してトラ
ンジスタの特性に変化がないと仮定した場合のトランジ
スタ、及び実際のトランジスタの温度に対する利得、飽
和電力の変化を示すグラフ図である。
【図7】 この発明の実施の形態2による増幅器の構成
を示す回路図である。
【図8】 この発明の実施の形態2による増幅器の分圧
回路に使用するダイオードの温度に対する電圧、電流特
性を示すグラフ図である。
【図9】 この発明の実施の形態2による増幅器の他の
構成を示す回路図である。
【図10】 この発明の実施の形態2による増幅器の他
の構成を示す回路図である。
【図11】 この発明の実施の形態3による増幅器の構
成を示す回路図である。
【図12】 この発明の実施の形態3による増幅器に使
用するトランジスタの温度に対するドレイン電流のゲー
ト電圧依存性を示すグラフ図である。
【図13】 この発明の実施の形態3による増幅器の他
の構成を示す回路図である。
【図14】 この発明の実施の形態4による増幅器の構
成を示す回路図である。
【図15】 この発明の実施の形態5による増幅器の構
成を示す回路図である。
【図16】 この発明の実施の形態6による増幅器の構
成を示す回路図である。
【図17】 この発明の実施の形態7による増幅器の構
成を示す回路図である。
【図18】 この発明の実施の形態8による増幅器の構
成を示す回路図である。
【図19】 従来の増幅器(従来例1)の構成を示す回
路図である。
【図20】 従来の増幅器(従来例2)の構成を示す回
路図である。
【図21】 従来の増幅器(従来例3)の構成を示す回
路図である。
【図22】 従来の増幅器(従来例4)の構成を示す回
路図である。
【図23】 従来の増幅器(従来例5)の構成を示す回
路図である。
【図24】 従来の増幅器(従来例6)の構成を示す回
路図である。
【符号の説明】
1,33 入力端子、2,7 整合回路、3,5 DC
フィード用チョークコイル、4 トランジスタ(第1ト
ランジスタ)、6 ドレインバイアス供給用端子、8,
34 出力端子、9 ゲートバイアス供給用端子(端
部)、10 ゲートバイアス供給用端子(端部)、1
1,12,15,17,18,18b,19,26,2
7,28 分圧用抵抗(抵抗器、分圧部)、13,1
6,16b,16c,21a,21b,21c,25,
30 分圧回路(分圧部、ゲートバイアス供給手段)、
14,22,23,24 ダイオード、16a 分圧回
路、20トランジスタ(第2トランジスタ)、29 ト
ランジスタ、31,32 増幅器(温度に係る制御をし
ない増幅器)、35,35a,35b 増幅器、36,
37 アイソレータ、38,39 減衰器、40 制御
回路(外部電圧制御手段)、41,42 基板。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中畔 弘晶 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 酒井 雄二 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 5J090 AA04 CA02 CA22 CN01 FA10 FN06 GN01 HA09 HA25 KA68 SA01 SA13 TA01 TA02 5J092 AA04 CA02 CA22 FA10 HA09 HA25 KA68 SA01 SA13 TA01 TA02 VL07

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力された信号を増幅するトランジスタ
    と、 温度に対する抵抗値の変化量が異なる複数の抵抗器を直
    列に接続した分圧部からなり、この分圧部のいずれの端
    部も接地せず、少なくとも一端に印加される電圧を分圧
    してゲートバイアス電圧として上記トランジスタに供給
    するゲートバイアス供給手段とを備えた増幅器。
  2. 【請求項2】 入力された信号を増幅するトランジスタ
    と、 順方向に電圧が供給されるダイオードと抵抗器とを直列
    に接続した分圧部からなり、この分圧部のいずれの端部
    も接地せず、少なくとも一端に印加される電圧を分圧し
    てゲートバイアス電圧として上記トランジスタに供給す
    るゲートバイアス供給手段とを備えた増幅器。
  3. 【請求項3】 分圧部は、ダイオードを複数個直列に接
    続してなることを特徴とする請求項2項記載の増幅器。
  4. 【請求項4】 入力された信号を増幅する第1トランジ
    スタと、 第2トランジスタのドレイン端子及びソース端子の各々
    と抵抗器とを直列に接続した分圧部からなり、この分圧
    部のいずれの端部も接地せず、少なくとも一端に印加さ
    れる電圧を分圧してゲートバイアス電圧として上記第1
    トランジスタに供給するゲートバイアス供給手段とを備
    えた増幅器。
  5. 【請求項5】 分圧部は、ゲートバイアス供給手段を複
    数個直列に接続してなることを特徴とする請求項4項記
    載の増幅器。
  6. 【請求項6】 入力された信号を増幅するトランジスタ
    と、周囲温度の変化に対してゲートバイアス電圧を調節
    することなく上記トランジスタに供給するゲートバイア
    ス供給手段とからなる温度に係る制御をしない増幅器を
    備え、 請求項1から請求項5のうちのいずれか1項記載の増幅
    器の入力側及び出力側の少なくとも一方に上記温度に係
    る制御をしない増幅器を接続してなる増幅器。
  7. 【請求項7】 入力側及び出力側の少なくとも一方にア
    イソレータを接続したことを特徴とする請求項1から請
    求項6のうちのいずれか1項記載の増幅器。
  8. 【請求項8】 入力側及び出力側の少なくとも一方に減
    衰器を接続したことを特徴とする請求項1から請求項6
    のうちのいずれか1項記載の増幅器。
  9. 【請求項9】 ゲートバイアス供給手段に印加される電
    圧を外部から制御する外部電圧制御手段を備えたことを
    特徴とする請求項1から請求項8のうちのいずれか1項
    記載の増幅器。
  10. 【請求項10】 トランジスタとゲートバイアス供給手
    段とを同一基板上に設けたことを特徴とする請求項1か
    ら請求項9のうちのいずれか1項記載の増幅器。
  11. 【請求項11】 トランジスタ若しくは第1トランジス
    タと、ゲートバイアス供給手段とを、別の基板上に設け
    たことを特徴とする請求項1から請求項9のうちのいず
    れか1項記載の増幅器。
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