JP2001319571A - カラー受像管用シャドウマスクおよびその製造方法 - Google Patents

カラー受像管用シャドウマスクおよびその製造方法

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JP2001319571A
JP2001319571A JP2000137667A JP2000137667A JP2001319571A JP 2001319571 A JP2001319571 A JP 2001319571A JP 2000137667 A JP2000137667 A JP 2000137667A JP 2000137667 A JP2000137667 A JP 2000137667A JP 2001319571 A JP2001319571 A JP 2001319571A
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resist
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Masaru Nikaido
勝 二階堂
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画面がフラットなカラー受像管に使用して最
適なむら品位と強度とが両立し、低コストで付加的機能
を付加できる高品位のカラー受像管シャドウマスクを提
供する。 【解決手段】 電子銃側が小孔16aで蛍光体スクリーン
側が大孔14aである複数の透孔12を基材17aに設ける。各
透孔12は電子銃から放射した電子ビームを透過して所定
の蛍光体スクリーンに射突する。大孔14aが位置する側
を金属薄板13aで形成する。小孔16a側の金属薄板13aに
電着金属層もしくは無電解メッキ金属層である金属層15
aを形成する。カラー受像管の蛍光体スクリーンに近接
して基材17aを配置する。金属層15aの高さを正確に制御
でき、大孔14aと小孔16aとが合致する部分の孔径を容易
に設定できる。カラー受像管を製造する際の露光時のむ
ら品位を向上できる。カラー受像管に組み込んだ際のビ
ーム反射を減少できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラー受像管の蛍
光体スクリーンに近接して配置されるカラー受像管用シ
ャドウマスクおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のカラー受像管シャドウマ
スクとしては、例えば図4に示す構成が知られている。
【0003】そして、この図4に示すシャドウマスク1
は、図示しないカラー受像管内の蛍光面の前面に配置さ
れこのシャドウマスク1の全面に複数の透孔2が設けら
れている。これら複数の透孔2を通して、図示しない電
子銃から放射された電子ビームを選別し、このシャドウ
マスク1の透孔2と幾何学的に一対一の関係にある図示
しない蛍光体層のみに電子ビームを衝突させる機能、い
わゆる色選別電極を有している。
【0004】また、このシャドウマスク1は、板厚0.
1〜0.25mm程度のアルミキルド鋼または低熱膨張
のアンバー(Fe−36%Ni)材などの金属薄板3に
数万〜数十万個の微小な円形または矩形の電子ビームが
通過する透孔2を開口したものである。そして、これら
電子ビームが通過する透孔2は、図4に示すように、蛍
光面側となる一方の面に開口した大孔4が、電子銃側と
なる他方の面に開口した小孔5よりも大きく形成されて
いる。
【0005】従来より、このシャドウマスク1は、大孔
4に対応した図示しない第1の原版と、小孔5に対応し
た図示しない第2の原版とによる一対の原版をフォトマ
スクとして、両面からフォトエッチング法により製造さ
れている。
【0006】すなわち、このシャドウマスク1は、ま
ず、アルミキルド鋼またはアンバー材などの金属薄帯の
表面に塗布された防錆油などの汚れを除去するため、脱
脂洗浄およびリンスする。この後、このアルミキルド鋼
またはアンバー材の金属薄帯の両面にカゼイン−重クロ
ム酸塩系、PVA−重クロム酸塩系などから選定した水
溶性の液状レジストを塗布した後に乾燥させる。
【0007】次いで、所定のパターンを形成した一対の
フォトマスクを、レジストを塗布した金属基体の両面に
真空密着した後に露光する。この後、現像、水洗、乾燥
および焼付けをしてエッチングパターンを形成する。
【0008】ここで、一般的に、透孔2の形状が円形の
場合表面および裏面の2回に分け、矩形の場合両面から
同時にエッチングして透孔2を形成する。
【0009】この後、さらに裏面および表面の2回に分
けてレジストをエッチングする場合には、レジストと裏
面のエッチング後に塗布されたバックコート剤とを剥離
した後に、1枚づつ切り離してシャドウマスクを製造し
ている。
【0010】そして、このようにして得られたシャドウ
マスク1のむら品位は、大孔4と小孔5との合致点の開
口6の寸法のばらつきに起因する。このため、このむら
品位を向上させるためには、小孔5が所定の孔径に達す
ると耐エッチング性のバックコート剤で保護し、所定の
孔径以上この小孔5のエッチングが進まないようにし
て、さらに大孔4側からエッチングする2段エッチング
が有効であることが知られている。
【0011】ところが、このような製造方法で形成した
小孔4はテーパを有しているため、大孔4と小孔5との
合致点がばらつくことがあり、開口6がばらつき、むら
レベルが低下してしまうおそれがある。
【0012】そこで、このような問題を改善するため
に、シャドウマスク素材として用いる金属薄板の板厚を
薄くすることが有効であることが知られているが、特に
シャドウマスク1を成形する場合には、金属薄板の板厚
を薄くすることにより強度の低下を招いてしまうため、
一般的にむら品位と強度とが両立する板厚で使用してい
る。
【0013】最近、主流となりつつある画面がフラット
なカラー受像管では、画面のフラット化に伴い成形マス
クの曲率も大きくなり、成形マスクの強度の劣化が懸念
されている。また、同じサイズのカラー受像管でも、従
来の曲率のカラー受像管に使用されるシャドウマスク1
より板厚の厚いシャドウマスクが使用されるため、これ
に伴うむら品位の低下が問題である。
【0014】そこで、シャドウマスク1に使用される金
属薄板の強度を上げる方法として、アンバー材に各種元
素を添加する方法や、窒化や浸炭で表面を硬化する方法
が提案されているが、アンバー材に各種元素を添加する
方法では熱膨張係数の増加を招き、また、窒化や浸炭で
表面を硬化する方法では処理に伴う熱変形の問題が大き
く、実用が期待できない。
【0015】さらに、画面のフラット化に伴い成形マス
クの曲率も大きくなるため、結果として局所的な熱膨張
により生じるピュリティ・ドリフトが、従来広く使用さ
れてきた低熱膨張のアンバー(Fe−36重量%Ni)
材でも問題となる。
【0016】このため、アンバー(Fe−36%重量N
i)材の不純物含有量を低下させて熱膨張を下げた低熱
膨張アンバー材や、アンバー材のNiの一部をCoに置
き換えたスーパーアンバー(Fe−2〜5重量%Co−
30〜36重量%Ni)材が使われたり、さらには、シ
ャドウマスク1の電子銃側に電子の反射係数の大きな元
素や断熱層を印刷や蒸着で形成する方法も提案され、一
部が実用化されているが、コストアップの要因となって
しまい、また、いずれも強度向上やむら品位向上には寄
与していない。
【0017】よって、上記図4に示すカラー受像管用シ
ャドウマスク1では、カラー受像管のフラット化に伴
い、カラー受像管に使用するシャドウマスク1の強度の
劣化、むら品位の低下、熱膨張の影響の増大という問題
がある。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、カラー
受像管のフラット化に伴い、カラー受像管に使用するシ
ャドウマスクの強化の劣化、むら品位の低下、熱膨張の
影響の増大といった問題が生じている。
【0019】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたものであり、特に最近主流となりつつある画面が
フラットなカラー受像管に使用して最適なむら品位と強
度とが両立し、さらに低コストで付加的機能を加えるこ
とができる高品位のカラー受像管シャドウマスクおよび
その製造方法を提供することを目的としている。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は、カラー受像管
の蛍光体スクリーンに近接して配置され、電子銃から放
射された電子ビームを透過させて所定の前記蛍光体スク
リーンに射突させるための多数の透孔が形成され、この
透孔が前記電子銃側の小孔と前記蛍光体スクリーン側の
大孔とからなるカラー受像管用シャドウマスクであっ
て、前記大孔と前記小孔とが合致する板厚までの前記小
孔側が電着金属層もしくは無電解メッキ金属層からなる
ものである。
【0021】そして、この構成では、電子銃から放射し
た電子ビームを透過して所定の蛍光体スクリーンに射突
させる多数の各透孔が、電子銃側が小孔で蛍光体スクリ
ーン側が大孔であり、この大孔と小孔とが合致する板厚
までの小孔側が電着金属層もしくは無電解メッキ金属層
からなることにより、電着金属層もしくは無電解メッキ
金属層で形成する金属層の高さの制御が容易である。こ
のため、金属層の高さが正確に制御可能となり、カラー
受像管を製造する際の露光時のむら品位が向上し、カラ
ー受像管に組み込んだ際におけるビーム反射が減少す
る。
【0022】また、金属層は、Fe、NiまたはCoの
少なくとも一種を主体としているものである。
【0023】そして、この構成では、Fe、Niまたは
Coの少なくとも一種を主体とした金属層であるため、
この金属層の主体を適切に選択することにより、シャド
ウマスクの剛性や振動数が変化する。この結果、シャド
ウマスクの強度が向上可能となるとともに、振動による
ハウリングなどを容易に防止可能となる。
【0024】さらに、金属層は、少なくとも表面が熱輻
射率的に黒色であるものである。
【0025】そして、この構成では、金属層の少なくと
も表面を熱輻射率的に黒色にしたため、金属層に熱放散
機能を付与し、シャドウマスクでの電子ビーム吸収によ
る温度上昇を抑えることができ、結果として、シャドウ
マスクの熱膨張に伴うピュリティ・ドリフトを防止する
ことができる。
【0026】次いで、金属層は、Ni、Fe−Ni、F
e−Ni−Co、Ni−P、Ni−Zn、Ni−Zn−
Co、Ni−Sn、Ni−Sn−Co、Co−Zn、C
o−Snの中から選択したいずれか一種であるものであ
る。
【0027】そして、この構成では、Ni、Fe−N
i、Fe−Ni−Co、Ni−P、Ni−Zn、Ni−
Zn−Co、Ni−Sn、Ni−Sn−Co、Co−Z
n、Co−Snの中から選択したいずれか一種で金属層
を形成したため、この金属層の種類を適切に選択するこ
とにより、シャドウマスクの機能を損なうことなく、シ
ャドウマスクの剛性や振動数がより変化する。この結
果、シャドウマスクの強度がより向上可能となるととも
に、振動によるハウリングなどをより容易に防止可能と
なる。
【0028】また、金属層には、電子の反射係数の大き
な重金属およびこの重金属の化合物の少なくともいずれ
か一方からなる微粒子が分散しているものである。
【0029】そして、この構成では、電子の反射係数の
大きな重金属およびこの重金属の化合物の少なくともい
ずれか一方からなる微粒子を金属層に分散したため、シ
ャドウマスクに衝突して熱に変わる電子を反射すること
ができ、シャドウマスクの電子ビーム吸収による温度上
昇を抑えることができる。また、この金属層に分散強化
の付加的機能を持たせることが可能となり、シャドウマ
スクの強度が向上可能となる。
【0030】さらに、重金属は、Ba、Pb、Ta、B
i、Ce、Wおよびこれらの酸化物の群から選定した少
なくとも一つ以上であるものである。
【0031】そして、この構成では、Ba、Pb、T
a、Bi、Ce、Wおよびこれらの酸化物の群から選定
した少なくとも一つ以上の重金属を金属層に分散したた
め、シャドウマスクに衝突して熱に変わる電子を反射す
ることができ、シャドウマスクの電子ビーム吸収による
温度上昇を抑えることができる。また、この金属層に分
散強化の付加的機能をより容易に持たせることが可能と
なり、シャドウマスクの強度がより容易に向上可能とな
る。
【0032】次いで、カラー受像管用シャドウマスクの
原版となる金属薄板の電子銃側に位置する第1の表面お
よび蛍光体スクリーン側に位置する第2の表面にレジス
トを形成するレジスト形成工程と、これらレジストに所
定のパターンを露光する露光工程と、前記第1の表面に
小孔となる部分を残し、かつ前記第2の表面に前記小孔
より大径な大孔となる部分が開口となるようにレジスト
をそれぞれ現像した後、この第2の表面に保護フィルム
を貼付する現像貼付工程と、前記第1の表面のレジスト
の開口に金属層を電着で形成する金属層形成工程と、前
記第2の表面に貼付した保護フィルムを剥離し、前記第
1の表面に保護フィルムを貼付する剥離貼付工程と、前
記第1の表面に残るレジストを前記第2の表面のエッチ
ングの際のバックコート層として前記第1の表面をエッ
チングするエッチング工程と、前記第1の表面に貼付し
た保護フィルムを剥離し、この第1の表面および前記第
2の表面に形成したレジストを剥離除去するレジスト除
去工程とを具備しているものである。
【0033】そして、この構成では、金属薄板の第1の
表面および第2の表面にレジストを形成し、これらレジ
ストに所定のパターンを露光する。次いで、第1の表面
に小孔となる部分を残し、かつ第2の表面に大孔となる
部分が開口となるようにレジストをそれぞれ現像した
後、第2の表面に保護フィルムを貼付する。この後、第
1の表面のレジストの開口に電着で金属層を形成した
後、第2の表面の保護フィルムを剥離し、第1の表面に
保護フィルムを貼付する。さらに、第1の表面のレジス
トをバックコート層として第1の表面をエッチングした
後、第1の表面の保護フィルムを剥離し、これら第1の
表面および第2の表面のレジストを剥離除去する。この
結果、金属層の高さの制御が容易となるので、金属層の
高さが正確に制御可能となり、カラー受像管を製造する
際の露光時のむら品位が向上し、カラー受像管に組み込
んだ際におけるビーム反射が減少する。さらに、2段エ
ッチングによるシャドウマスクの製造ラインを大幅に変
更せずに、カラー受像管用シャドウマスクが製造可能と
なるので、低コストで実現可能となる。
【0034】さらに、カラー受像管用シャドウマスクの
原版となる金属薄板の電子銃側に位置する第1の表面お
よび蛍光体スクリーン側に位置する第2の表面にレジス
トを形成するレジスト形成工程と、これらレジストに所
定のパターンを露光する露光工程と、前記第1の表面に
小孔となる部分を残し、かつ前記第2の表面に前記小孔
より大径な大孔となる部分が開口となるようにレジスト
をそれぞれ現像した後、この第2の表面に保護フィルム
を貼付する現像貼付工程と、前記第1の表面のレジスト
の開口に金属層を無電解メッキで形成する金属層形成工
程と、前記第2の表面に貼付した保護フィルムを剥離
し、前記第1の表面に保護フィルムを貼付する剥離貼付
工程と、前記第1の表面に残るレジストを前記第2の表
面のエッチングの際のバックコート層として前記第1の
表面をエッチングするエッチング工程と、前記第1の表
面に貼付した保護フィルムを剥離し、この第1の表面お
よび前記第2の表面に形成したレジストを剥離除去する
レジスト除去工程とを具備しているものである。
【0035】そして、この構成では、金属薄板の第1の
表面および第2の表面にレジストを形成し、これらレジ
ストに所定のパターンを露光する。次いで、第1の表面
に小孔となる部分を残し、かつ第2の表面に大孔となる
部分が開口となるようにレジストをそれぞれ現像した
後、第2の表面に保護フィルムを貼付する。この後、第
1の表面のレジストの開口に無電解メッキで金属層を形
成した後、第2の表面の保護フィルムを剥離し、第1の
表面に保護フィルムを貼付する。さらに、第1の表面の
レジストをバックコート層として第1の表面をエッチン
グした後、第1の表面の保護フィルムを剥離し、これら
第1の表面および第2の表面のレジストを剥離除去す
る。この結果、金属層の高さの制御が容易となるので、
金属層の高さが正確に制御可能となり、カラー受像管を
製造する際の露光時のむら品位が向上し、カラー受像管
に組み込んだ際におけるビーム反射が減少する。さら
に、2段エッチングによるシャドウマスクの製造ライン
を大幅に変更せずに、カラー受像管用シャドウマスクが
製造可能となるので、低コストで実現可能となる。
【0036】また、少なくとも電子銃側に位置する第1
の表面に形成されるレジストは、ドライフィルムレジス
トであるものである。
【0037】そして、この構成では、金属薄板の第1の
表面および第2の表面に形成したレジストの少なくとも
電子銃側に位置する第1の表面に形成されるレジスト
を、ドライフィルムレジストとしたため、レジストの膜
厚が容易に制御可能となる。
【0038】さらに、金属薄板の第1の表面のレジスト
の開口に電着金属層または無電解メッキ金属層を形成す
る際に使用する電着液または無電解メッキ液中に電子の
反射係数の大きな重金属とこの重金属の化合物との少な
くともいずれか一方以上の微粒子を分散するものであ
る。
【0039】そして、この構成では、電子の反射係数の
大きな重金属およびこの重金属の化合物の少なくともい
ずれか一方以上の微粒子を、金属薄板の第1の表面のレ
ジストの開口に電着金属層または無電解メッキ金属層を
形成する際に使用する電着液または無電解メッキ液中に
分散した。このため、金属層に分散強化の付加的機能を
持たせることが可能となり、シャドウマスクの強度が向
上可能となる。
【0040】
【発明の実施の形態】以下、本発明のカラー受像管用シ
ャドウマスクの第1の実施の形態を図1および図2を参
照して説明する。
【0041】図1および図2において、11aはカラー受
像管用のシャドウマスクで、このシャドウマスク11a
は、図示しないカラー受像管の蛍光体スクリーンに近接
して配置されている。また、このシャドウマスク11a
は、図示しない電子銃から放射された電子ビームを透過
させて所定の蛍光体スクリーンに射突させるための多
数、すなわち複数の透孔12を備えている。
【0042】さらに、このシャドウマスク11aは、板厚
0.20mmのアンバー(Fe−36重量%Ni)材で
形成された金属薄板13aを備えており、この金属薄板13a
は、シャドウマスク11aの原版である。
【0043】この透孔12は、図1に示すように、蛍光体
スクリーン側に位置し、略扁平板状の金属薄板13aをエ
ッチングすることにより開口された大孔14aと、電子銃
側に位置し、Ni−Pの無電解メッキ金属層である金属
層15aに開口され、大孔14aより小径な小孔16aとを有し
ている。また、これら金属薄板13aと金属層15aとで基材
17aを形成している。
【0044】なお、この金属層15aは、Fe、Ni、C
oの少なくとも一種を主成分とする無電解メッキ金属層
で形成できるとともに、Ni、Fe−Ni、Fe−Ni
−Co、Ni−P、Ni−Zn、Ni−Zn−Co、N
i−Sn、Ni−Sn−Co、Co−Zn、Co−Sn
の中から選定したものであっても形成できる。
【0045】そして、この金属層15aは、少なくとも表
面が、例えば熱輻射率0.35以上の黒色であり、板厚
0.20mmのアンバー(Fe−36重量%Ni)材で
形成されている。ここで、この金属層15aは、この金属
層15a自体が黒色である場合や、この金属層15aを形成
後、熱酸化、化成処理、陽極酸化などで、この金属層15
aの表面を黒化したものであってもよい。
【0046】さらに、この金属層15aは、基材17aの大孔
14aと小孔16aとが合致する板厚までの小孔16a側の金属
薄板13aに形成されている。この金属層15a中には、電子
の反射係数の大きな重金属の化合物であるPbWO3
よびWO3の少なくともいずれか一方からなる微粒子18a
が分散して埋設されている。なお、この微粒子18aは、
Ba、Pb、Ta、Bi、Ce、Wの群から選定したた
少なくとも一つ以上の重金属またはそれら酸化物であっ
てもよい。
【0047】次に、上記第1の実施の形態の製造方法を
説明する。
【0048】まず、レジスト形成工程では、図2(a)
に示すように、板厚0.20mmのアンバー(Fe−3
6重量%Ni)材である金属薄板13aの防錆油などの表
面の汚れを高温のアルカリ系の脱脂材で除去する。次い
で、この金属薄板13aを温水で洗浄した後に温風で乾燥
する。
【0049】この後、この金属薄板13aの電子銃側とな
る第1の表面に、膜厚30μmのアクリル系の第1のド
ライフィルムレジスト21を熱ラミネートで形成するとと
もに、この金属薄板13aの蛍光体スクリーン側となる第
2の表面に、膜厚15μmのアクリル系の第2のドライ
フィルムレジスト22を熱ラミネートで形成する。
【0050】ここで、第1のドライフィルムレジスト21
および第2のドライフィルムレジスト22は、カゼイン系
やPVA(ポリビニルアルコール)系の水溶性レジスト
を始めとする各種液状レジストを用いることもできる
が、ドライフィルムレジストを用いることによりレジス
ト膜厚を容易に制御できる。
【0051】次いで、露光工程では、図2(b)に示す
ように、小孔16a側のパターンを有する第1のフォトマ
スク23を、第1のドライフィルムレジスト21上に密着す
るとともに、大孔14a側のパターンを有する第2のフォ
トマスク24を、第2のドライフィルムレジスト22上に密
着し、高圧水銀灯やメタルハライド灯などを用いて金属
薄板13aを露光する。
【0052】ここで、第1のフォトマスク23および第2
のフォトマスク24には、76cm、縦横比16:9のワ
イドスクリーンを有するカラー受像管用のシャドウマス
ク11aを製作するため、パターンとして矩形の透孔12が
得られるスロットパターンが使用されている。
【0053】この結果、図2(b)に示すように、第1
のドライフィルムレジスト21の小孔16aとなる部分以外
が露光されるとともに、第2のドライフィルムレジスト
22の大孔14aとなる部分が露光される。
【0054】次いで、現像貼付工程では、炭酸ナトリウ
ムの水溶液を現像液に用いて金属薄板13aの未露光部を
現像する。この後、この金属薄板13aを水洗して乾燥
し、さらにベーキングする。
【0055】この結果、図2(c)に示すように、金属
薄板13aの第1の表面および第2の表面には、それぞれ
第1のレジストパターン25および第2のレジストパター
ン26がそれぞれ形成されている。そして、この金属薄板
13aの第2のレジストパターン26上に、粘着剤が塗布さ
れた保護フィルムとしての第1のPET(ポリエチレン
テレフタレート)フィルム27を貼付する。
【0056】この後、金属層形成工程では、この金属薄
板13aを酸性の活性剤中に浸漬通過させながら、この金
属薄板13aの第1のレジストパターン25が形成されてい
ない金属薄板13aの第1の露出部28を活性化処理する。
次いで、この金属薄板13aを水洗した後、PbWO3およ
びWO3の微粒子18aを分散懸濁したNi−P無電解メッ
キ液と次亜りん酸の還元剤とを含み60〜75℃に保温
された無電解メッキ液中に所定時間浸漬通過させて、図
2(d)に示すように、この金属薄板13aの第1の露出
部28にNi−P無電解メッキ金属層である厚さ30μm
の金属層15aを形成する。この結果、この金属層15aは、
第1のドライフィルムレジスト21の膜厚に相当するの高
さを有している。
【0057】そして、この金属層15a中には、無電解メ
ッキ液中に分散懸濁したPbWO3およびWO3の微粒子
18aが取り込まれている。なお、第1のレジストパター
ン25の膜厚以上に金属層15aを形成した後に研磨するこ
とにより、この金属層15aの厚さを正確に制御できる。
次いで、この金属薄板13aを水洗した後に乾燥する。
【0058】次いで、剥離貼付工程では、図2(e)に
示すように、この金属薄板13aの第2のレジストパター
ン26から第1のPETフィルム27を剥離し、この金属薄
板13aの第1のレジストパターン25および金属層15a上に
保護フィルムとしての第2のPETフィルム29を貼付す
る。
【0059】この後、エッチング工程では、図2(f)
に示すように、金属薄板13aの第1のレジストパターン2
5を2段エッチングのバックコート層とし、さらにこの
金属薄板13aの第2のレジストパターン26をマスクとし
て、第2のレジストパターン26が形成されていないこの
金属薄板13aの第2の露出部30を55〜75℃に保温さ
れた塩化第2鉄で形成したエッチング液を用いて第1の
レジストパターン25と合致するまでエッチングする。
【0060】ここで、エッジングの際に第1のレジスト
パターン25と合致するまでの高さが変動する場合であっ
ても、この合致した部分の開口31aの径が変化しないた
め、孔径やむらレベルの制御が容易である。
【0061】そして、レジスト除去工程では、図2
(g)に示すように、金属薄板13aの第1のレジストパ
ターン25および金属層15aから第2のPETフィルム29
を剥離した後に、高温の水酸化ナトリウム水溶液中で第
1のレジストパターン25および第2のレジストパターン
26を剥離除去し、板状の基材17aを製造する。
【0062】さらに、成形マスクの場合には、650〜
900℃の例えば水素気流中でこの基材17aを焼鈍した
後、この基材17aを所定の形状にプレス成形し、さらに
550〜750℃の二酸化炭素および一酸化炭素混合気
流中や高温の酸性溶液中などにこの基材17aを浸漬して
黒化して、シャドウマスク11aを製造する。
【0063】この場合、このシャドウマスク11aの金属
層15a中には、Ni3Pなる金属間化合物が析出して分散
しているため、650〜900℃の水素気流中での焼鈍
中にこの金属層15aの強度を大幅に向上させるととも
に、この金属層15aと金属薄板13aとの密着力を向上させ
る。この後、このシャドウマスク11aを図示しないフレ
ームに溶接固定する。
【0064】一方、テンションマスクの場合は、成形マ
スクの場合より低温で基材17aを焼鈍し、または焼鈍せ
ずに、この基材17aをフレームにテンションをかけなが
ら溶接し、550〜750℃の二酸化炭素および一酸化
炭素混合気流中や高温の酸性溶液中などに浸漬させて黒
化してシャドウマスク11aを製造する。
【0065】この後、成形マスクの場合もテンションマ
スクの場合も同様に、シャドウマスク11aを所定の工程
を経た後にカラー受像管に組み込む。
【0066】上述したように、上記第1の実施の形態に
よれば、透孔12の小孔16aが位置する側の金属薄板13aに
形成した金属層15aを、Ni−P無電解メッキ金属層で
形成したため、金属薄板13aの第1のレジストパターン2
5を2段エッチングのバックコート層として用いて、第
2のレジストパターン26が形成されていないこの金属薄
板13aの第2の露出部30を第1のレジストパターン25と
合致するまでエッチングすることにより、金属層15aの
高さを正確に制御できる。
【0067】このため、カラー受像管を製造する際にお
ける露光時のむら品位を向上できるとともに、実際のカ
ラー受像管に組み込んだ時におけるビーム反射を減少で
きる。
【0068】また、エッチングで大孔14aを形成するた
めの金属薄板13aを薄くできるので、金属薄板13と金属
層15aとの合計板厚が同じものを両面からエッチングす
る場合に比べると、むら品位を向上できるとともに、こ
の金属層15aに熱放散および電子反射などの付加的機能
を持たせることができるので、シャドウマスク11aでの
電子ビーム吸収による温度上昇を抑制でき、このシャド
ウマスク11aの熱膨張に伴うピュリティ・ドリフトを防
止できる。
【0069】さらに、金属薄板13aの第1の露出部28
に、第1のレジストパターン25の膜厚以上の膜厚で金属
層15aを形成した後に、この金属層15aを研磨することに
より、正確に金属層15aの厚さを制御できる。
【0070】また、無電解メッキ金属層である金属層15
aを、Ni、Fe−Ni、Fe−Ni−Co、Ni−
P、Ni−Zn、Ni−Zn−Co、Ni−Sn、Ni
−Sn−Co、Co−Zn、Co−Snの中から選択し
たいずれか一種で形成できるため、この金属層15aの種
類を適切に選択することにより、シャドウマスク11aの
剛性や振動数を変更できるので、シャドウマスク11aの
強度を向上でき、スピーカの振動などによるハウリング
の防止を容易に実現できる。
【0071】さらに、電子の反射係数の大きな重金属お
よびこの重金属の化合物であるBa、Pb、Ta、B
i、Ce、Wおよびこれらの酸化物の群から選定した少
なくとも一つ以上の重金属を分散したことにより、この
金属層15aに分散強化の付加的機能を持たせることがで
きる。この結果、シャドウマスク11aの強度の向上を容
易に図ることができる。
【0072】また、金属層15aの少なくとも表面を黒色
にしたため、この金属層15aの錆びが防止でき、シャド
ウマスク11aに照射する電子ビームを反射できる。
【0073】そして、従来のシャドウマスクの製造方法
に用いられてきた2段エッチングによるシャドウマスク
の製造ラインを大幅に変更せずにシャドウマスク11aを
製造できる。このため、このシャドウマスク11aを製造
する際に必要な経費が削減できる。
【0074】この結果、成形マスクおよびテンションマ
スクとして用いた場合であっても、特に最近主流となっ
てきている画面表面がフラットなテレビジョン表示用や
コンピュータのディスプレイ用のフラットタイプカラー
受像管に使用して最適な、高品位・高強度のシャドウマ
スク11aを得ることができる。
【0075】ここで、板厚0.23mm(=0.20+
0.03mm)のアンバー(Fe−36重量%Ni)材
で金属薄板を形成し、2段エッチング法で、上記第1の
実施の形態と等しい孔径を有する基材を製作し、この基
材を、上記第1の実施の形態と等しい温度の水素気流中
で焼鈍し、同じ曲面形状にプレス成形し、さらに同じ温
度の二酸化炭素および一酸化炭素混合気流中で黒化して
シャドウマスクを製作し、この後、このシャドウマスク
をフレームに溶接固定してむら率を評価するとともに、
このシャドウマスクの静的強度を比較例として比較測定
した。
【0076】さらに、このシャドウマスクを実際のカラ
ー受像管に組込み、電子ビームの吸収率、動的強度、部
分的なピュリティ・ドリフト(P−PD)量、ハウリン
グ量を測定した。これらの結果を表1に示す。
【0077】
【表1】 この結果、表1に示すように、上記第1の実施の形態で
のシャドウマスク11aは、むら品位も良好で、強度にも
優れ、かつ電子ビームの吸収率も小さい。よって、部分
的なピュリティ・ドリフト(P−PD)量も小さい。
【0078】なお、上記第1の実施の形態では、アンバ
ー(Fe−36重量%Ni)材で金属薄板13aを形成し
た構成について説明したが、このような構成に限定され
ることはなく、例えば、アルミキルド鋼などの低炭素鋼
板や、アンバー(Fe−36重量%Ni)、スーパーア
ンバー(Fe−2〜5重量%Co−30〜36重量%N
i)などの低熱膨張材や、その他の材料を用いて金属薄
板13aを形成することもできる。
【0079】次に、本発明の第2の実施の形態の構成を
図3を参照して説明する。
【0080】この図3に示すシャドウマスク11bは、基
本的には図1および図2に示すシャドウマスク11aと同
一であるが、コンピュータのディスプレイ用モニタに使
用し、対角46cmのフラットタイプカラー受像管用の
大孔14bの開口31bの直径が0.10mmであり、かつこ
の大孔14bの孔ピッチが0.245mmである。
【0081】この図3において、板厚0.10mmのア
ンバー(Fe−36重量%Ni)材で形成した金属薄板
13bをエッチングすることにより大孔14bおよび小孔16b
が形成されている。
【0082】また、金属層15bは、電着により形成され
た厚さ0.02mmのNi−Znからなる黒色のメッキ
層で形成されており、この金属層15b中にはBi23
PbWO3およびAl23の微粒子18bが分散されてい
る。
【0083】次に、上記第2の実施の形態の製造方法を
説明する。
【0084】まず、レジスト形成工程では、板厚0.2
0mm〜0.10mmの金属薄板13bの電子銃側となる
第1の表面に、膜厚30μm〜20μmのドライフィル
ムレジストを形成する。
【0085】さらに、金属層形成工程である金属層15b
の形成方法を無電解メッキから電着へと変更するととも
に、この金属層15b中に分散させた重金属の化合物をP
bWO3およびWO3の微粒子からBi23およびPbW
3へと変更し、さらに、この金属層15b中にAl23
微粒子18bを分散させた以外については、図1および図
2に示すシャドウマスク11aの基材17aと同様の方法で製
造する。
【0086】そして、基材17bを650〜900℃の例
えば水素気流中で焼鈍した後、この基材17bを所定の形
状にプレス成形してシャドウマスク11bを製造する。こ
の後、このシャドウマスク11bをフレームに溶接して固
定する。
【0087】上述したように、上記第2の実施の形態に
よれば、シャドウマスク11bの金属層15bを電着金属層で
形成したため、図1および図2に示すシャドウマスク11
aと同様の効果を奏することができる。
【0088】さらに、シャドウマスク11bの金属層15bに
Alの微粒子18bを分散して添加したため、この
Alの微粒子18bにより分散強化による金属層15b
の強度をより向上できる。
【0089】ここで、板厚0.12mm(=0.10+
0.02mm)のアンバー(Fe−36重量%Ni)材
で金属簿板を形成し、2段エッチング法で、上記第2の
実施の形態と等しい孔径を有する基材を製作し、この基
材を上記第2の実施の形態と等しい温度の水素気流中で
焼鈍し、同じ曲面形状にプレス成形し、さらにこの基材
を高温の酸性溶液中に浸漬して黒化してシャドウマスク
を製作し、この後、このシャドウマスクをフレームに溶
接固定して開口の径のばらつきを標準偏差で評価すると
ともに、むら率を評価し、さらにこのシャドウマスクの
張り強度を比較例として比較測定した。
【0090】さらに、このシャドウマスクを実際のカラ
ー受像管に組込み、電子ビームの吸収率および動的強度
を測定した。これらの結果を表2に示す。
【0091】
【表2】 この結果、表2に示すように、上記第2の実施の形態で
のシャドウマスク11bは、孔径のばらつきが小さく、む
ら品位に優れ、強度的にも優れ、かつ電子ビームの吸収
率も小さい。よって、部分的なピュリティ・ドリフト
(P−PD)量も小さいことが期待できる。
【0092】また、特に、動的強度は、比較例では全く
実用に供するレベルになかったものが、上記第2の実施
の形態により始めて実用に供するレベルに達することが
できた。
【0093】
【発明の効果】本発明によれば、大孔と小孔とが合致す
る板厚までの小孔側が電着金属層もしくは無電解メッキ
金属層からなるため、金属層の高さを正確に制御できる
ので、小孔と大孔とが合致する部分の孔径を容易に設定
でき、カラー受像管を製造する際の露光時のむら品位を
向上できるとともにカラー受像管に組み込んだ際のビー
ム反射を減少できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態のカラー受像管用シ
ャドウマスクの一部を示す断面図である。
【図2】同上カラー受像管用シャドウマスクの製造工程
を示す断面図である。 (a)第1のドライフィルムレジストおよび第2のドラ
イフィルムレジストを形成した金属薄板の一部を示す断
面図 (b)第1のフォトマスクおよび第2のフォトマスクを
密着した金属薄板の一部を示す断面図 (c)第1のPETフィルムを貼付した金属薄板の一部
を示す断面図 (d)金属層を形成した金属薄板の一部を示す断面図 (e)第2のPETフィルムを貼付した金属薄板の一部
を示す断面図 (f)エッチング後の金属薄板の一部を示す断面図 (g)シャドウマスクの一部を示す断面図
【図3】本発明の第2の実施の形態のシャドウマスクの
一部を示す断面図である。
【図4】従来のカラー受像管用シャドウマスクの一部を
示す断面図である。
【符号の説明】
11a,11b シャドウマスク 12 透孔 13a,13b 金属薄板 14a,14b 大孔 15a,15b 金属層 16a,16b 小孔

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カラー受像管の蛍光体スクリーンに近接
    して配置され、電子銃から放射された電子ビームを透過
    させて所定の前記蛍光体スクリーンに射突させるための
    多数の透孔が形成され、この透孔が前記電子銃側の小孔
    と前記蛍光体スクリーン側の大孔とからなるカラー受像
    管用シャドウマスクであって、前記大孔と前記小孔とが
    合致する板厚までの前記小孔側が電着金属層もしくは無
    電解メッキ金属層からなることを特徴としたカラー受像
    管用シャドウマスク。
  2. 【請求項2】 金属層は、Fe、NiまたはCoの少な
    くとも一種を主体としていることを特徴とした請求項1
    記載のカラー受像管用シャドウマスク。
  3. 【請求項3】 金属層は、少なくとも表面が熱輻射率的
    に黒色であることを特徴とした請求項1または2記載の
    カラー受像管用シャドウマスク。
  4. 【請求項4】 金属層は、Ni、Fe−Ni、Fe−N
    i−Co、Ni−P、Ni−Zn、Ni−Zn−Co、
    Ni−Sn、Ni−Sn−Co、Co−Zn、Co−S
    nの中から選択したいずれか一種であることを特徴とし
    た請求項1ないし3いずれかに記載のカラー受像管用シ
    ャドウマスク。
  5. 【請求項5】 金属層には、電子の反射係数の大きな重
    金属およびこの重金属の化合物の少なくともいずれか一
    方からなる微粒子が分散していることを特徴とした請求
    項1ないし4いずれかに記載のカラー受像管用シャドウ
    マスク。
  6. 【請求項6】 重金属は、Ba、Pb、Ta、Bi、C
    e、Wおよびこれらの酸化物の群から選定した少なくと
    も一つ以上であることを特徴とした請求項5記載のカラ
    ー受像管用シャドウマスク。
  7. 【請求項7】 カラー受像管用シャドウマスクの原版と
    なる金属薄板の電子銃側に位置する第1の表面および蛍
    光体スクリーン側に位置する第2の表面にレジストを形
    成するレジスト形成工程と、 これらレジストに所定のパターンを露光する露光工程
    と、 前記第1の表面に小孔となる部分を残し、かつ前記第2
    の表面に前記小孔より大径な大孔となる部分が開口とな
    るようにレジストをそれぞれ現像した後、この第2の表
    面に保護フィルムを貼付する現像貼付工程と、 前記第1の表面のレジストの開口に金属層を電着で形成
    する金属層形成工程と、 前記第2の表面に貼付した保護フィルムを剥離し、前記
    第1の表面に保護フィルムを貼付する剥離貼付工程と、 前記第1の表面に残るレジストを前記第2の表面のエッ
    チングの際のバックコート層として前記第1の表面をエ
    ッチングするエッチング工程と、 前記第1の表面に貼付した保護フィルムを剥離し、この
    第1の表面および前記第2の表面に形成したレジストを
    剥離除去するレジスト除去工程とを具備していることを
    特徴としたカラー受像管用シャドウマスクの製造方法。
  8. 【請求項8】 カラー受像管用シャドウマスクの原版と
    なる金属薄板の電子銃側に位置する第1の表面および蛍
    光体スクリーン側に位置する第2の表面にレジストを形
    成するレジスト形成工程と、 これらレジストに所定のパターンを露光する露光工程
    と、 前記第1の表面に小孔となる部分を残し、かつ前記第2
    の表面に前記小孔より大径な大孔となる部分が開口とな
    るようにレジストをそれぞれ現像した後、この第2の表
    面に保護フィルムを貼付する現像貼付工程と、 前記第1の表面のレジストの開口に金属層を無電解メッ
    キで形成する金属層形成工程と、 前記第2の表面に貼付した保護フィルムを剥離し、前記
    第1の表面に保護フィルムを貼付する剥離貼付工程と、 前記第1の表面に残るレジストを前記第2の表面のエッ
    チングの際のバックコート層として前記第1の表面をエ
    ッチングするエッチング工程と、 前記第1の表面に貼付した保護フィルムを剥離し、この
    第1の表面および前記第2の表面に形成したレジストを
    剥離除去するレジスト除去工程とを具備していることを
    特徴としたカラー受像管用シャドウマスクの製造方法。
  9. 【請求項9】 少なくとも電子銃側に位置する第1の表
    面に形成されるレジストは、ドライフィルムレジストで
    あることを特徴とした請求項7または8記載のカラー受
    像管用シャドウマスクの製造方法。
  10. 【請求項10】 金属薄板の第1の表面のレジストの開
    口に電着金属層または無電解メッキ金属層を形成する際
    に使用する電着液または無電解メッキ液中に電子の反射
    係数の大きな重金属とこの重金属の化合物との少なくと
    もいずれか一方以上の微粒子を分散することを特徴とし
    た請求項7ないし9いずれかに記載の受像管用シャドウ
    マスクの製造方法。
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