JP2005108911A - 電磁波シールドシート、及びその製造方法 - Google Patents

電磁波シールドシート、及びその製造方法 Download PDF

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文裕 荒川
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Abstract

【課題】
適度な透明性、高電磁波シールド性、良好な外観を有し、ディスプレイの表示画像の視認性に優れる電磁波シールドシート、並びに、製造において反りや気泡の混入などが少なく、透明化工程が不要で、黒化処理がメッキと同時にできて、少ない製造工程数で取り回し生産性よく製造できる電磁波シールドシートの製造方法を提供する。
【解決手段】
少なくとも(1)透明基材11の一方の面へフォトレジスト層23を形成する工程、(2)該フォトレジスト層へメッシュ用のフォトマスクを介して露光する工程、(3)露光後のフォトレジスト層を現像して、該フォトレジスト層をメッシュ用のパターンを形成する工程、(4)該メッシュ状のフォトレジスト層へ触媒を含有させる工程、(5)透明基材上の触媒を含有したメッシュ状のフォトレジスト層を黒化させる工程、(6)該黒化させる工程に連続して、さらに金属層を形成させる工程、を含むことを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、陰極線管(以下CRTとも呼稱)、プラズマディスプレイパネル(以下PDPとも呼稱)などのディスプレイから発生するEMI(電磁(波)障害)をシールドする電磁波シールドシートに関し、さらに詳しくは、ディスプレイの表示画像の視認性に優れ、また、製造工程においては、反りや変形が少なく、少ない製造工程で生産性よく製造できる電磁波シールドシート、及びその製造方法に関するものである。
本明細書において、配合を示す「比」、「部」、「%」などは特に断わらない限り質量基準であり、「/」印は一体的に積層されていることを示す。 また、「PDP」は「プラズマディスプレイパネル表示素子」、「EMI」は「電磁(波)障害」、「NIR」は「近赤外線」及び「PET」は「ポリエチレンテレフタレート」で、略語、同意語、機能的表現、通称、又は業界用語である。
(技術の背景)近年、電気電子機器の機能高度化と増加利用に伴い、電磁気的なノイズ妨害(Electro Magnetic Interference;EMI)が増え、CRT、プラズマディスプレイパネル(PDPという)などのディスプレイでも電磁波が発生する。
PDPは、データ電極と蛍光層を有するガラス基板と透明電極を有するガラス基板との組合体であり、作動すると電磁波、近赤外線、及び熱が大量に発生する。通常、電磁波を遮蔽するためにPDPの前面に、電磁波シールドシートを含む前面板を設ける。ディスプレイ前面から発生する電磁波の遮蔽性は、30MHz〜1GHzにおける30dB以上の機能が必要である。また、ディスプレイ前面より発生する波長800〜1,100nmの近赤外線も、他のVTRなどの機器を誤作動させるので、遮蔽することが求められている。
さらに、ディスプレイの表示画像を視認しやすくするため、電磁波シールド材の部分が見えにくく(非視認性が高いと云う)、また、全体としては適度な透明性(可視光透過性、可視光透過率)を有することが求められている。 さらにまた、PDPは大型画面を特徴としており、電磁波シールドシートの大きさ(外形寸法)は、例えば、37型では621×831mm、42型では983×583mmもあり、さらに大型サイズもあるので、製造にあたっては容易に取り回しできる製造方法が求められる。
このため、電磁波シールドシートは、電磁波及び近赤外線のシールド性、目立たない電磁波シールド材及び適度な透明性による優れた視認性が求められ、また、製造工程においては、反りや気泡の混入などが少なく、黒化処理がメッキと同時にできるなどの短い工程数で、生産性のよい電磁波シールドシートの製造方法が求められている。
(先行技術)従来、メッシュ状の金属層を有する電磁波シールドシートの製造方法は、通常、次の3つの方法が用いられる。
(1)透明基材へ凹版オフセット印刷法により導電インキをパターン状に印刷し、該導電インキ層の上へ金属メッキする方法が知られている(例えば、特許文献1〜2参照。)。しかしながら、印刷によるパターンは細線化が難しく且つ精度が悪く、又該パターン上に更に金属メッキされたメッシュでは外観が悪く、また、ディスプレイ画像の視認性に劣るという欠点があり、高精細なディスプレイの電磁波シールドシートとしては、実用上使用できない。
(2)透明基材へ、導電インキ又は化学メッキ触媒含有感光性塗布液を全面に塗布し、該塗布層をフォトリソグラフィー法でメッシュ状とした後に、該メッシュの上へ金属メッキする方法が知られている(例えば、非特許文献1〜2参照。)。しかしながら、透明基材面側の金属層が黒化できないという欠点がある。また、製造工程では、導電インキでは該導電インキの電気抵抗が高いために、メッキ時間が長くかかり、生産性が低いという問題点がある。
(3)透明基材と金属箔とを熱硬化型樹脂の接着剤で積層した後に、金属箔をフォトリソグラフィー法でメッシュ状とする方法が知られている(例えば、特許文献3〜4参照。)。しかしながら、異種材料が積層されているためにラミネート後に接着剤を硬化促進するためのエージング工程で発生する歪みによる積層体の反りや変形、メッシュ開口部に露出する接着剤の表面は金属箔の粗さが転写され凹凸状に残っているために、この凹凸で光が乱反射してメッシュ開口部の透明性が悪く、また、金属メッシュ自身は使用する電解銅箔の表面不均一による外観がよくないという欠点がある。
また、製造工程においては、熱硬化型樹脂の接着剤を用いた積層に起因する、接着剤の塗工ムラ、シワや気泡の混入による透明性の低下、さらに、メッシュ開口部の接着剤表面の粗さを埋めて透明化するための透明化工程追加、さらにまた、金属メッシュ部を黒化処理するための黒化処理工程の追加が必要となって生産性が低下する問題点がある。
特開2000−13088号公報 特開2000−59079号公報 特開平11−145678号公報 特開平10−41682号公報 住友大阪セメント株式会社新材料事業部新規材料研究所新材料研究グループ、"光解像性化学メッキ触媒"、[online]、掲載年月日記載なし、住友大阪セメント株式会社、[平成15年1月7日検索]、インターネット〈URL:http://www.socnb.com/product/hproduct/display.html〉 住友大阪セメント株式会社新材料事業部新規材料研究所新材料研究グループ、"金属微細パターン形成材料"、[online]、掲載年月日記載なし、住友大阪セメント株式会社、[平成15年1月7日検索]、インターネット〈URL:http://www.socnb.com/product/hproduct/display.html〉
そこで、本発明はこのような問題点を解消するためになされたものである。その目的は、メッシュ化したレジスト層へ、メッキ用触媒を含有処理し、無電解メッキすることで、適度な透明性、高電磁波シールド性、メッシュの非視認性、及び良好な外観を有し、ディスプレイの表示画像の視認性に優れる電磁波シールドシート、並びに、製造工程において反りや気泡の混入などが少なく、透明化工程が不要で、黒化処理がメッキと同時にできて、少ない製造工程数で取り回し生産性よく製造できる電磁波シールドシートの製造方法に関するものである。
上記の課題を解決するために、請求項1の発明に係わる電磁波シールドシートの製造方法は、透明基材の少なくとも一方の面へ、メッシュ状の金属層を有する電磁波シールドシートの製造方法において、少なくとも(1)前記透明基材の一方の面へ、フォトレジスト層を形成する工程と、(2)該フォトレジスト層へ、メッシュパターン用のフォトマスクを介して露光する工程と、(3)露光後のフォトレジスト層を現像して、フォトレジスト層をメッシュパターン用のパターンを形成する工程と、(4)該メッシュ状のフォトレジスト層を、無電解メッキの触媒となる触媒成分としての金属化合物の水溶液に浸漬し水洗して、メッシュ状のフォトレジスト層内へ触媒を含有させる工程と、(5)透明基材上の触媒を含有したメッシュ状のフォトレジスト層を、無電解メッキ液に接触させることにより、メッシュ状フォトレジスト層を黒化させる工程と、(6)該黒化させる工程に連続して、さらに無電解メッキ液を接触させ続けて、黒化されたメッシュ状のフォトレジスト層面へ金属層を形成させる工程と、を含むように、したものである。
請求項2の発明に係わる電磁波シールドシートは、透明基材の少なくとも一方の面へ、黒化されたメッシュ状のフォトレジスト層、及び該フォトレジスト層面へ金属層を有するように、したものである。
請求項3の発明に係わる電磁波シールドシートは、上記透明基材の一方の面へフォトレジスト層を形成し、該フォトレジスト層へメッシュ用のフォトマスクを介して露光し、現像してメッシュ用のパターンを形成し、該メッシュ状のフォトレジスト層を無電解メッキの触媒となる触媒成分としての金属化合物の水溶液に浸漬し水洗して、メッシュ状のフォトレジスト層へ触媒を含有させ、該触媒を含有したメッシュ状のフォトレジスト層を無電解メッキ液に接触させて黒化し、さらに連続して無電解メッキ液を接触させ続けて、フォトレジスト層のメッシュ面へ金属層を形成させてなるように、したものである。
請求項4の発明に係わる電磁波シールドシートは、上記金属層の透明基材と反対側の表面及び側面が黒化処理及び/又は防錆処理されてなるように、したものである。
(発明のポイント)本発明者らは、鋭意、研究を進め、黒化処理と金属層の形成、及びこれらと透明基材との積層が1工程でできることを見出した。そこで、予めメッキ用触媒を含有させたフォトレジスト層を無電解メッキすることで、本発明に至った。
上記の課題を解決するために、請求項1の本発明によれば、積層工程が不要の為、これに伴う、反りや気泡の混入などが少なく、透明化工程が不要で、黒化処理がメッキと同時にできて、少ない製造工程数で取り回し生産性よく製造できる電磁波シールドシートの製造方法が提供される。
請求項2の本発明によれば、適度な透明性、高電磁波シールド性、メッシュの非視認性、良好な外観を有し、ディスプレイの表示画像の視認性に優れる電磁波シールドシートが提供される。
請求項3の本発明によれば、反りや気泡の混入などが少なく、透明化工程が不要で、黒化処理がメッキと同時にでき、少ない製造工程数で取り回し生産性よく製造できて、かつ、適度な透明性、高電磁波シールド性、良好な外観を有し、ディスプレイの表示画像の視認性に優れる電磁波シールドシートが提供される。
請求項4の本発明によれば、金属層の全周囲が黒化されて、外光及び画像光が不要に反射されないので、ディスプレイの表示画像の視認性に優れ、また、防錆により長期耐久性に優れる電磁波シールドシートが提供される。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら、詳細に説明する。
図1は、本発明の1実施例を示す、電磁波シールド用シートの平面図である。
図2は、本発明のメッシュ部の斜視図である。
図3は、本発明のメッシュ部の断面図である。
図4は、黒化処理したメッシュ部の断面図である。 図5は、本発明の製造方法を説明する断面図である。
(基本の物) 本発明の電磁波シールドシート1は、図1の平面図の如く、メッシュ部103と、該メッシュ部103を外周する額縁状の額縁部101からなる。
本発明の電磁波シールドシート1は、亦図3の如く、透明基材11の少なくとも一方の面へ、黒化されたメッシュ状のフォトレジスト層23、及び金属層21をを此の順に有し、図4の如く、必要に応じて、金属層面が黒化処理25及び/又は防錆処理されている。
(基本の方法) 本発明の電磁波シールドシートの製造方法は、図5に示す工程からなる。
(第1工程)透明基材11の一方の面へ、フォトレジスト層を形成する工程(図5(A))。
(第2工程)該フォトレジスト層へ、メッシュ用のフォトマスクを介して露光する工程(図5(B))。
(第3工程)露光後のフォトレジスト層を現像して、メッシュ用のパターンを有するメッシュ状のフォトレジスト層を形成する工程(図5(C))。
(第4工程)該メッシュ状のフォトレジスト層を、無電解メッキの触媒となる触媒成分としての金属化合物の水溶液に浸漬し水洗して、触媒を含有したメッシュ状のフォトレジスト層とする工程(図5(D))。
(第5工程)透明基材上の触媒を含有したメッシュ状のフォトレジスト層を、無電解メッキ液に接触させることにより、黒化して黒化したメッシュ状のフォトレジスト層とする工程(図5(E))。
(第6工程)該黒化する工程に引き続き、黒化したメッシュ状のフォトレジスト層へ、無電解メッキ液を接触させ続けて、黒化したメッシュ状のフォトレジスト層面直上へ、金属層を形成させる工程(図5(F))。
(第7工程)さらに必要に応じて、上記金属層面を黒化処理及び/又は防錆処理する工程(図5(G))。
また、フォトレジスト層を熱処理(90〜130℃、5〜60分間程度)を施すのが好ましく、メッシュ状のフォトレジスト層、触媒を含有したメッシュ状のフォトレジスト層、及び/又は金属層を形成した後に、行ってもよい。
本発明の電磁波シールドシートの製造方法について、工程順に従って、材料も含めて説明する。
(第1工程)第1工程は、前記透明基材の一方の面へ、フォトレジスト層を形成する工程である。
(透明基材)まず、透明基材11の材料としては、使用条件や製造に耐える透明性、絶縁性、耐熱性、機械的強度などがあれば、種々の材料が適用でき、例えば、ガラスや透明樹脂である。ガラスでは、石英ガラス、ほう珪酸ガラス、ソーダライムガラスなどが適用でき、好ましくは熱膨脹率が小さく寸法安定性および高温加熱処理における作業性に優れ、また、ガラス中にアルカリ成分を含まない無アルカリガラスであり、電極基板と兼用するもできる。
透明樹脂では、ポリエチレンテレフタレ−ト、ポリブチレンテレフタレ−ト、ポリエチレンナフタレ−ト、ポリエチレングリコール−テレフタレート‐イソフタレート共重合体、テレフタル酸‐シクロヘキサンジメタノール‐エチレングリコール共重合体などのポリエステル系樹脂、ナイロン6などのポリアミド系樹脂、ポリプロピレン、ポリメチルペンテンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリアクリレート、ポリメタアクリレート、ポリメチルメタアクリレートなどのアクリル系樹脂、ABS樹脂、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体などのスチレン系樹脂、トリアセチルセルロースなどのセルロース系樹脂、イミド系樹脂、エンジニアリング樹脂、ポリカ−ボネ−トなどの樹脂から成るシート(乃至フィルム)、或いは板、透明樹脂フィルム、光学用樹脂板等の可撓性を有するフレキシブル材などが適用できる。
該透明樹脂のフィルム、板、光学用樹脂板〕などの透明基材は、これら樹脂を主成分とする共重合樹脂、または、混合体(アロイでを含む)、若しくは複数層からなる積層体であっても良い。該透明基材は、延伸フィルムでも、未延伸フィルムでも良いが、強度を向上させる目的で、一軸方向または二軸方向に延伸したフィルムが好ましい。該透明基材の厚さは、通常、12〜1000μm程度が適用できるが、50〜700μmが好適で、100〜500μmが最適である。ガラスの場合は1000〜5000μm程度が好適である。いずれも、これ以下の厚さでは、機械的強度が不足して反りやたるみ、破斷などが発生し、これ以上では、過剰な性能となってコスト的にも無駄である。
通常、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル系樹脂フィルム、セルロース系樹脂、ガラスが透明性、耐熱性がよくコストも安いので好適に使用され、ポリエチレンテレフタレートが最適である。また、透明性は高いほどよいが、好ましくは可視光線透過率で80%以上である。
該透明基材フィルムは、塗布に先立って塗布面へ、コロナ放電処理、プラズマ処理、オゾン処理、フレーム処理、プライマー(アンカーコート、接着促進剤、易接着剤とも呼ばれる)塗布処理、予熱処理、除塵埃処理、蒸着処理、アルカリ処理、などの易接着処理を行ってもよい。該樹脂フィルムは、必要に応じて、充填剤、可塑剤、帯電防止剤などの添加剤を加えても良い。
(フォトレジスト) 本発明に用いるフォトレジストの材料としては、光硬化型の感光性を有するものであれば、材料、或いはネガ型、ポジ型の別は特に限定されない。例えば、ゼラチン、カゼイン、グルー、卵白アルブミン等の天然タンパク質、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキサイド、無水マレイン酸共重合体、及び、上記の樹脂のカルボン酸変性物あるいはスルホン酸変性物等の親水性樹脂を1種、あるいは複数種を混合したものに対し、例えば、ジアゾ基を有するジアゾニウム化合物およびパラホルムアルデヒドの反応生成物であるジアゾ樹脂、アジド基を有するアジド化合物、ポリビニルアルコールにケイ皮酸を縮合したケイ皮酸縮合樹脂、スチルバゾリウム塩を用いた樹脂、重クロム酸アンモニウム等の光硬化型の感光性基を有するものを添加することで感光性を付与したものを挙げることができる。
このように、フォトレジスト中に親水性樹脂が含有されていることで、露光後に触媒を含有させたメッシュ状のフォトレジスト層が無電解メッキ液と接触した際に、無電解メッキ液が浸透し易くなり、層中へ均一に金属粒子が析出し成長する。また、フォトレジストを用いることで、ポリエステルなどの一般的な合成樹脂では得ることのできない、メッシュ幅が狭くても、欠けや欠陥が少なく、均一なメッシュ幅を有し開口率の大きい高精細なメッシュが得られる。
(形成法)フォトレジスト層23を形成するには、上記フォトレジスト組成物を、公知のスピンコート、ロールコート、バーコート、又はカーテンコートなどの塗布方法、並びにディッピング(浸漬)、掛け流しなどで塗布し、必要に応じて乾燥、ベーキングなどの加熱処理をして、厚さ0.1〜5.0μm程度のフォトレジスト層23を形成すればよい。 レジストの塗布は、透明基材11が長尺のロール状巻取り状であれば、連続又は間歇で搬送させながら、塗布する方法が生産性の点で好ましい。また、レジストは塗布ではなく、ドライフィルムレジストを用いてもよく、作業性が向上できる。
(第2工程)第2工程は、フォトレジスト層へ、メッシュ用のフォトマスクを介して露光する工程である。 透明基材11上に形成したフォトレジスト層23面をメッシュ状とする工程で、第2及び第3工程は、所謂、公知のフォトリソグラフイー法であり、メッシュ開口(未露光)部分のレジスト層23を現像により除去する。フォトレジストはネガ型、ポジ型のどちらでもよく、それぞれに合致するネガ又はポジのパターンのメッシュ用のフォトマスクを用いればよい。即ち、ネガ型のフォトレジスト使用の場合は、フォトマスクとしてはメッシュパターンのネガ(陰画。開口部が遮光部)を使用する。又ポジ型のフォトレジスト使用の場合は、フォトマスクとしてはメッシュパターンのポジ(陽画。開口部が透光部)を使用する。
(メッシュパターン)メッシュ用のフォトマスクのメッシュパターンは、メッシュ部103に対応したパターンを公知の写真製版技術で作成する。メッシュ部103は、ライン部107で囲まれた複数で開口部105からなっている。開口部105の形状は特に限定されず、例えば、正3角形等の3角形、正方形、長方形、菱形、台形などの4角形、6角形、等の多角形、円形、楕円形などが適用できる。これらの開口部の複数を、組み合わせてメッシュとする。
開口率及びメッシュの非視認性から、ライン幅は5〜25μm程度、好ましくは10〔5〕〜20μmが、ライン間隔(ラインピッチ)は光線透過率から150〜500μm程度、好ましくは200〜500μmが好ましい。また、ラインの角度は、モアレの解消などのために、ディスプレイの画素や発光特性を加味して適宜、選択すればよい。 なお、メッシュ部103の外周には額縁状の額縁部101を有し、該額縁状の額縁部101は電磁波シールド、帯電防止を効率よく行うために、接地用の端子となる。該額縁状の額縁部101は少なくとも1部分の全面金属面を有し、外周全部が金属面でもよい。
(露光)この工程は、枚葉状態でも、帯状で連続して巻き取られたロール状の積層体(巻取という)でもよい。巻取りの場合には、該積層体を連続的又は間歇的に搬送しながら、緩みなく伸張した状態で、マスキング露光する。マスキング露光は、所定のメッシュパターンを有するメッシュ用のフォトマスク版を介して、フォトレジスト層23へ密着露光すればよい。該露光は、通常、光源として超高圧水銀灯を用い、0.5〜10秒間程度照射すればよい。
(第3工程) 第3工程は、露光後のフォトレジスト層を現像して、メッシュ用のパターンを有するメッシュ状のフォトレジスト層を形成する工程である。 露光後のフォトレジスト層23の現像は、通常、常温の水を用いて、スプレイ又はかけ流し法で現像し、常温又は加温したエアーで乾燥すればよく、所望のメッシュパターンを有するメッシュ状のフォトレジスト層23を形成する。必要に応じて、加熱処理、硬膜処理などを施し、メッシュライン部107となる。このようにして形成された、メッシュ開口部105の表面は透明基材11が露出しているので、透明性がよい。
(第4工程) 第4工程は、メッシュ状のフォトレジスト層を、無電解メッキの触媒となる触媒成分としての金属化合物の水溶液に浸漬し水洗して、触媒含有メッシュ状フォトレジスト層とする工程である。 該無電解メッキの触媒となる金属化合物を含む溶液へ、上記メッシュ状のフォトレジスト層23を、1〜5分程度浸漬した後に、乾燥すればよい。
(触媒)本発明に用いる無電解メッキの触媒成分となる金属化合物は、例えばパラジウム、金、銀、スズ、亜鉛、白金、銅等の塩化物、硫酸塩、硝酸塩等の水溶性塩、および錯化合物が用いられる。特に、本発明では、水溶液として市販されている無電解メッキ用のアクチベータ溶液をそのまま、あるいは希釈して用いることができる。このような金属化合物を上述のようにフォトレジスト中に含有させる場合、金属イオン換算で0.01〜5重量%程度含有されることが好ましい。
(第5工程) 第5工程は、透明基材11上の触媒含有メッシュ状フォトレジスト層を、無電解メッキ液に接触させることにより、黒化して黒化メッシュ状フォトレジスト層とする工程である。 (黒化)次の無電解メッキ液へ、透明基材11上の触媒含有メッシュ状のフォトレジスト層23を、メッキ液の温度は20〜40℃程度で、浸漬時間は1〜15分程度、接触させることにより、フォトレジスト層23中に金属微粒子が多数分布析出して黒化され、黒化されたメッシュ状のフォトレジスト層23が得られる。
(メッキ液) 無電解メッキ液としては、例えば、次亜リン酸、次亜リン酸ナトリウム、水素化ホウ素ナトリウム、N−ジメチルアミンボラン、ボラジン誘導体、ヒドラジン、ホルマリン等の還元剤と、例えばニッケル、コバルト、鉄、銅、クロム、パラジウム、金、白金、スズ、亜鉛等の水溶性の被還元性重金属塩(これらはメッキ液中では金属イオンを形成する)と、メッキ速度、還元効率等を向上させる水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム等の塩基性化合物と、無機酸、有機酸等のpH調整剤、クエン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム等のオキシカルボン酸、ホウ酸、炭酸、有機酸、無機酸のアルカリ塩に代表される緩衝剤と、重金属イオンの安定性を目的とした錯化剤の他、反応促進剤、安定剤、界面活性剤等とを有する無電解メッキ液が使用される。上記のような無電解メッキ液は、反応速度をコントロールする上でも、pH値は6〜9、メッキ液温度は20〜40℃が好ましい。
また、2種以上の無電解メッキ液を併用してもよい。例えば、まず、核(例えば無電解メッキの触媒となる金属化合物としてパラジウムを使用した場合はパラジウムの核)を作り易い水素化ホウ素ナトリウムのようなホウ素系還元剤を含む無電解メッキ液を用い、次に、金属析出速度の速い次亜リン酸系還元剤を含む無電解メッキ液を用いることができる。上記の種々の還元剤の中でも、特にホウ素系還元剤は、無電解めっきの触媒となる金属化合物と、被還元性金属塩とを同時に還元する能力に優れており、好ましく用いることができる。
(粒子)このように、触媒を含有したメッシュ状のフォトレジスト層23中に、析出した金属微粒子の粒子径は、5〜50nmの範囲の粒子が全粒子の80%以上が好ましく、観察者側(膜面と反対側)の反射率が著しく低下できる。
(第6工程) 第6工程は、黒化する工程に引き続き、黒化されたメッシュ状のフォトレジスト層へ、無電解メッキ液を接触させ続けて、黒化メッシュ状フォトレジスト層面へ金属層を形成させる工程である。 第5工程で黒化されたメッシュ状のフォトレジスト層23を、引き続き、上記無電解メッキ液を接触させ続けると、フォトレジスト層23面上へ、金属が析出して、連続体としての金属層21が形成される。
(金属層)該金属層21の厚さは1〜100μm程度、好ましくは5〜20μmである。これ以下の厚さでは、金属の電気抵抗値が増え電磁波シールド効果が損なわれ、これ以上では、メッキ時間長くなる。金属層21の材料としては、例えばニッケル、コバルト、鉄、銅、クロム、パラジウム、金、白金、スズ、亜鉛などの充分に電磁波をシールドできる程度の導電性を持つ金属が適用できる。
(第7工程) 第7工程は、金属層面を黒化処理及び/又は防錆処理する工程である。該工程は、必要に応じて行えばよい。 (黒化) 金属層21面の黒化処理は、メッシュ部を設けた後に行うので、メッシュ状の金属層21の表面(ライン土手の表面)及び側面(ライン土手の側面)の部分まで黒化処理を行うことができて、PDPから発生する電磁波をシールドし、かつ、電磁波シールド用の金属(ライン部)部分からの光反射が抑えられ、ディスプレイの表示画像をハイコントラストで、良好な状態で視認することができる。
該黒化処理としては、金属層の表面を粗化及び/又は黒化すればよく、金属、合金、金属酸化物、金属硫化物の形成や種々の手法が適用できる。好ましい黒化処理としてはメッキ法であり、該メッキ法によれば、金属層への密着力に優れ、金属層の表面及びメッシュの側面(断面)へ、同時に、均一に、かつ容易に黒化することができる。該メッキの材料としては、銅、コバルト、ニッケル、亜鉛、スズ、若しくはクロムから選択された少なくとも1種、又は化合物を用いる。他の金属又は化合物では、黒化が不充分、又は金属層との密着に欠け、例えばカドミウムメッキでは顕著である。
また、硫酸、硫酸銅及び硫酸コバルトなどからなる電解液中で、陰極電解処理を行って、カチオン性粒子を付着させるカソーディック電着メッキも適用でき、該カチオン性粒子を設けることでより粗化し、同時に黒色が得られる。記カチオン性粒子としては、銅粒子、銅と他の金属との合金粒子が適用できるが、好ましくは銅‐コバルト合金の粒子であり、該銅‐コバルト合金粒子の平均粒子径は0.1〜1μmが好ましい。 カソーディック電着によれば、粒子を平均粒子径0.1〜1μmに揃えて好適に付着することができる。
該黒化処理の好ましい反射Y値は5以下である。なお、反射Y値の測定方法は、分光光度計UV−3100PC(島津製作所製)にて入射角5°(波長は380nmから780nm)で測定した。また、画像の視認性から、黒化処理の光線反射率としては5%以下が好ましい。光線反射率は、JIS−K7105に準拠して、ヘイズメーターHM150(村上色彩社製、商品名)を用いて測定する。
(防錆) 金属層21面及び/又は黒化処理面へ、防錆層を設けてもよく、少なくとも黒化処理面へ設けるのが好ましい。 該防錆層は、金属層及び黒化処理面の防錆機能を持ち、かつ、黒化処理が粒子であれば、その脱落や変形を防止する。 該防錆層としては公知の防錆層が適用できるが、ニッケル、及び/又は亜鉛、及び/又は銅の酸化物、又はクロメート処理層が好適である。ニッケル、及び/又は亜鉛、及び/又は銅の酸化物の形成は公知のメッキ法でよく、厚さとしては0.001〜1μm程度、好ましくは0.001〜0.1μmである。
(クロメート処理)クロメート処理は、被処理材へクロメート処理液を塗布し処理する。該塗布方法としては、ロールコート、カーテンコート、スクイズコート、静電霧化法、浸漬法などが適用でき、塗布後は水洗せずに乾燥すればよい。クロメート処理液としては、通常CrO2を3g/lを含む水溶液を使用する。具体的には、アルサーフ1000(日本ペイント社製、クロメート処理剤商品名)、PM−284(日本パ−カライジング社製、クロメート処理液商品名)などが例示できる。また、クロメート処理は黒化処理の効果をより高める黒化強調層としても機能する。
(変形形態) 本発明は、次のように変形して実施することを含むものである。 (1)フォトレジスト組成物を、レジスト樹脂、及び無電解メッキの触媒となる金属化合物の水溶液を含有するフォトレジスト組成物を用いて、フォトレジスト層を、形成してもよい。
(2)また、フォトレジスト組成物として、親水性樹脂、ジアゾ基又はアジド基を有する化合物、及び無電解メッキの触媒となる金属化合物を含有したフォトレジスト組成物を用いて、フォトレジスト層を形成してもよい。この場合、ジアゾ基、アジド基を有する化合物は無電解メッキ時にメッキの抑制効果があり、無電解メッキ液と接触すると無電解メッキの金属粒子がフォトレジスト層中に形成されて、より優れた遮光性とできる。詳細は本出願人が特開昭57−104928号公報、特開昭57−104929号公報で開示している。
(効果の補足) 本発明の電磁波シールドシートは、従来技術の、透明基材と金属箔とを接着剤で積層し、金属箔をフォトリソグラフィー法でメッシュ状とする方法と比較して、接着層を層構成中に設けていないので、接着剤に起因する塗工ムラや気泡の混入がない。 また、従来技術の場合、メッシュ状接着剤に隣接して近赤外線(NIR)吸収色素を含む機能を設けると、含有されるNIR吸収染料が接着剤と反応して劣化しやすいが、本発明では接着剤がないので、劣化しにくい。
さらに、異種材料が積層されているためにラミネート後に接着剤を硬化促進するためのエージング工程で発生する歪みによる積層体の反りや変形がない。 さらにまた、メッシュ開口部は、平滑な表面を持つ透明基材が露出しているので、メッシュ開口部の透明性がよい。 さらにまた、通常、金属箔として用いる電解銅箔では、その表面不均一による外観がよくないが、メッキ法で形成する本発明では外観がよい。
また、製造工程においては、接着剤を用いた積層に起因する、接着剤の塗工ムラ、シワや気泡の混入による透明性の低下、さらに、メッシュ開口部の接着剤表面の粗さを埋めて透明化するための透明化工程が不要である。 さらに、透明基材側の金属メッシュ部は、金属層を形成すると、まず黒化され、次いで金属層が形成されるために、黒化処理と金属層の形成が1工程ででき、製造設備的にも、従来の塗布、メッキ装置が流用できる。従って、透明基材としてPETフィルムなどのフィルムの巻取りを用いると、連続作業で生産性が向上し、低コストとなる。
(プラズマディスプレイ前面板の製造) 本発明のプラズマディスプレイ用電磁波シールドフィルム1の代表的な用途が得られ、該電磁波シールドフィルム1の単独、又は、他の層を積層したりして、プラズマディスプレイ用前面板とすることができる。他の層としては、次のようなものがある。
(1)PDPより発生する波長800〜1,100nmの近赤外線(NIR)は、他のVTRなどのリモコン機器を誤作動させるので、これをシールドする機能を有するもの、また、PDPに特有の封入ガス固有のネオン原子の発色スペクトル光を吸収し、画像の色調が該スペクトル光の色調に変移することを補正したり、好みの色調に調整したりして、色質を適正化して表示画像の品質を向上させる機能を有するもの。
(2)外光の反射防止性、防眩性を付与して表示画像の視認性を向上させる機能を有するもの。 (3)外力からの破損を防止する機械的強度を有する、厚さ0.5〜10mm程度のガラス板やアクリル板などで、補強板機能を有するもの。
(プラズマディスプレイの組立)
上記のプラズマディスプレイ用前面板を、PDPの前面へセットして、プラズマディスプレイとする。プラズマディスプレイ用前面板の粘着層41側を、PDP面とと相対するように設置して、プラズマディスプレイとすればよい。複数部材からなるプラズマディスプレイ用前面板の各部材間、及びPDPとの間には、空気層があってもよく、又は接着剤などで直接接着してもよい。
以下、実施例及び比較例により、本発明を更に詳細に説明するが、これに限定されるものではない。
透明基板として、予めプラズマ処理を施した厚さ100μmのルミラーTタイプ(東レ社製、2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルムと略す)商品名)の巻取りを用い、該PETフィルム上に下記組成のフォトレジストをロールコート法で厚さ0.6μmとなるように塗布した。その後、70℃、10分間乾燥し、フォトレジスト層を形成した。
フォトレジストはネガ型であり、その組成は、ポリビニルアルコール(日本合成化学製、ゴーセナールT−330)4.47%水溶液100重量部と、ジアゾ樹脂(シンコー技研製D−011)4.47%水溶液5.71重量部である。 次に、フォトレジスト層へ、PDPメッシュパターン形成用のフォトマスクを介して露光を行った。メッシュは開口部が正方形でライン幅22μm、ライン間隔(ピッチ)300μm、メッシュ角度49度のメッシュ部及び該メッシュ部を外周する幅が15mmの額縁状の接地用枠部を有するもので、該メッシュのネガパターン版をフォトマスクとしてを用いた。光源は超高圧水銀灯2Kwを用い、紫外線を2秒間照射した。その後、常温の水を用いて、スプレイ現像を行いエアー乾燥した。次いで、これを100℃、30分間の熱処理を施して、フォトレジスト層を図1に示す如くのメッシュ用のパターン状に加工を形成した。
次に、これを無電解メッキの触媒である塩化パラジウム水溶液(日本カニゼン製レッドシューマー5倍希釈液)に2分間浸漬し、水洗、水切り伸して、該フォトレジスト層中に触媒を含有せしめた後、ホウ素系還元剤を含む30℃のニッケルめっき液(奥野製薬製ニッケルめっき液トップケミアロイB−1)に、30分間浸漬させ、黒化し、さらに、膜厚5μmのニッケル金属層を無電解メッキで形成した。
透明基板として、厚さ3mmのソーダライムガラスを用い、フォトレジストの塗布方法としてスピンコート法(1500rpm)で厚さ0.6μmとなるように塗布する以外は、実施例1と同様にした。
実施例1の電磁波シールドシートを用いて、さらに、黒化処理メッキ浴として、硫酸銅水溶液(100g/l(リットル))と硫酸水溶液(120g/l)との混合水溶液に浸漬し、浴温35℃、電流密度20A/dm2の条件下で10秒間処理し、さらに同じ処理を2回繰り返して、累計3回の電解メッキを行って黒化処理した。該黒化処理面を0.1%濃度のアルサーフ1000(日本ペイント社製、クロメート処理剤商品名)を用い、40℃で1分間浸漬してクロメート処理を行い、水洗後80℃で10分間乾燥した。
(評価)評価は、視認性で評価した。視認性はPDP;WOOO(日立製作所社製、商品名)の前面に載置して、テストパターン、白、及び黒を順次表示させて、画面から50cm離れた距離で、視認角度0〜80度の範囲で、目視で観察した。輝度、コントラスト、黒表示での外光の反射及びギラツキ、白表示での黒化処理のムラを観察したところ、実施例1〜3のいずれも良好であった。
また、実施例1〜3のいずれも、伸シート乃至板の反りは認められ無かった。メッシュ部を倍率200倍の光学顕微鏡を用い目視で観察したところ、気泡は認められず、また、伸電磁波シールド(遮蔽)効果を、KEC法(財団法人関西電子工業振興センターが開發した電磁波測定法)により測定したところ、周波数30MHz〜1000MHzの範囲に於いて電磁場の減衰率は30〜60dBであり、電磁波シールド性も十分であった。
本発明の1実施例を示す、電磁波シールド用シートの平面図である。 本発明のメッシュ部の斜視図である。 本発明のメッシュ部の断面図である。 黒化処理したメッシュ部の断面図である。 本発明の製造方法を説明する断面図である。
符号の説明
1:電磁波シールドシート
11:透明基材
21:金属層
23:フォトレジスト層
101:額縁部
103:メッシュ部
105:開口部
107:ライン部

Claims (4)

  1. 透明基材の少なくとも一方の面へ、メッシュ状の金属層を有する電磁波シールドシートの製造方法において、少なくとも(1)前記透明基材の一方の面へ、フォトレジスト層を形成する工程と、(2)該フォトレジスト層へ、メッシュパターン用のフォトマスクを介して露光する工程と、(3)露光後のフォトレジスト層を現像して、フォトレジスト層をメッシュパターン用のパターンを形成する工程と、(4)該メッシュ状のフォトレジスト層を、無電解メッキの触媒となる触媒成分としての金属化合物の水溶液に浸漬し水洗して、メッシュ状のフォトレジスト層内へ触媒を含有させる工程と、(5)透明基材上の触媒を含有したメッシュ状のフォトレジスト層を、無電解メッキ液に接触させることにより、メッシュ状フォトレジスト層を黒化させる工程と、(6)該黒化させる工程に連続して、さらに無電解メッキ液を接触させ続けて、黒化されたメッシュ状のフォトレジスト層面へ金属層を形成させる工程と、を含むことを特徴とする電磁波シールドシートの製造方法。
  2. 透明基材の少なくとも一方の面へ、黒化されたメッシュ状のフォトレジスト層、及び該フォトレジスト層面へ金属層を有することを特徴とする電磁波シールドシート。
  3. 上記透明基材の一方の面へフォトレジスト層を形成し、該フォトレジスト層へメッシュ用のフォトマスクを介して露光し、現像してメッシュ用のパターンを形成し、該メッシュ状のフォトレジスト層を無電解メッキの触媒となる触媒成分としての金属化合物の水溶液に浸漬し水洗して、メッシュ状のフォトレジスト層へ触媒を含有させ、該触媒を含有したメッシュ状のフォトレジスト層を無電解メッキ液に接触させて黒化し、さらに連続して無電解メッキ液を接触させ続けて、フォトレジスト層のメッシュ面へ金属層を形成させてなる、ことを特徴とする請求項2記載の電磁波シールドシート。
  4. 上記金属層の、透明基材と反対側の表面及び側面が黒化処理及び/又は防錆処理されてなることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の電磁波シールドシート。
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